近年、SNSや動画サイトなどで人と触れ合うハリネズミの姿が話題になっています。
つぶらな瞳とまん丸なシルエットが可愛らしく、「ハリネズミをお迎えしてみたい!」と考える人も多いですよね。
ですが、ペットとしてはまだまだメジャーとはいえず、「どうやって飼うの?」「飼育にどのくらいかかるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
本記事ではハリネズミの相場価格やお迎えの際のポイントなどを解説します。ぜひ本記事を参考にしながら、お迎えを検討してみてくださいね。
この記事の結論
- 国内で現在飼育できるハリネズミは、ヨツユビハリネズミと呼ばれる4本指のハリネズミのみ
- ヨツユビハリネズミ以外は特定外来種として指定されており、日本での飼育ができない
- ハリネズミの値段相場は1万円~3万円程度で、犬や猫のように高騰することはほぼない
- 野生時の寿命は2~3年であるものの、ペットとして飼育されていると10年近く生きやすい
目次
国内で飼育できるハリネズミは1種類のみ

現在、日本で販売・飼育が可能なのは「ヨツユビハリネズミ」のみ。別名「ピグミーヘッジホッグ」とも呼ばれています。
「ヨツユビ」という名前のとおり、指が4本しかないのが特徴です。ヨツユビハリネズミ以外は特定外来種に指定されており、日本では飼育できません。
以前はマンシュウハリネズミやオオミミハリネズミが飼育されていることもありましたが、2005年に外来生物法により特定外来生物は飼育が禁止となりました。
参考:環境省 どんな法律なの? | 日本の外来種対策 | 外来生物法
ハリネズミの値段相場と飼育費用

ハリネズミの相場価格は約1万円~3万円と、小動物としては平均的な価格帯と言えるでしょう。
犬や猫などの一般的なペットに比べると珍しいため普通のペットショップでは取り扱っていないことも多いですが、価格帯はそこまで高額ではありません。
個体によっては1万円以下でお迎えできるケースもありますので、ぜひ一度確認してみると良いでしょう。原産国やお迎え場所、カラーなどによって価格は前後します。
希少なカラーや人気のカラーについては値段が高くなることもありますが、あくまで小動物の価格の範囲内。
犬猫のように数十万円単位で値段が変わるということは、一般的には少なくほとんどないと言っても過言ではないでしょう。
平均的には1万円~3万円の価格帯ですが、5万円程度までは見ておくのが良いです。
初期費用と生涯費用
ハリネズミの飼育にかかる費用について、初期費用と月々の維持費、不測の事態にかかる費用を具体的な金額例とともに解説します。
初期費用で数万円程度、一生涯の経費で考えると、数十万円程度の費用が必要になることは覚えておきましょう。
1. 初期費用(お迎え時)
ハリネズミを家に迎える際に必要となる主な初期費用は以下の通りです。
- ハリネズミ本体: 譲り受けや里親の場合は無料ですが、購入する場合の相場は0円〜40,000円程度です。地域によっても異なり、例えば東京では平均20,000円程度、大阪では30,000円程度が目安とされています。
- フード・フード皿・水皿(ボトル): 合わせて600円〜3,000円程度です。家庭にある食器で代用できる場合は、フード代のみで済みます。
- ケージ・床材・暖房器具: 6,000円〜45,000円程度と幅があります。プラスチック製ケージは比較的安価ですが、床材と冬場の保温・暖房はハリネズミの健康維持に必須です。
- 回し車: 運動不足解消のために必須で、約3,000円程度です。
- ハウス・寝袋: ハリネズミが落ち着ける隠れ場所として、0円〜3,000円程度です。専用品でなくても代用可能です。
これらの合計初期費用は、地域や選択する用品によって異なりますが、目安として大阪で約45,000円、東京で約37,000円となります。
2. 月々の維持費(ランニングコスト)
ハリネズミを飼育していく上で毎月かかる費用は以下の通りです。
- フード: 体重300gのハリネズミが1日に約15g食べると仮定すると、1ヶ月あたり約900円です。
- 床材: 「ごきげん快適マット 1kg」のような製品を約2.5ヶ月で使い切る場合、1ヶ月あたり約320円かかります。
- 浴び砂: 「ハリネズミサンド 1kg」のような製品を1ヶ月で使い切る場合、1ヶ月あたり約600円です。
- 電気代: 特に冬場の保温には電気代がかかります。ハリネズミがいない時期と比較して、月平均で約3,000円程度の増加が見られます。
これらの消耗品と電気代を合計すると、月々約4,820円、年間で約60,000円が目安となります。
3. 不測の事態でかかる費用
予測できない出費として、以下の費用が発生する可能性があります。
- 病院代: 病気の治療、ダニ駆除、寄生虫検査などで動物病院を受診する場合、健康保険が適用されないため費用が高額になる傾向があります。診察、検査、ダニ駆除だけで10,000円程度かかることもあり、手術が必要な場合は数万円〜10万円以上かかることもあります。
- お別れの費用: 万が一の際にペット専門の火葬業者を利用する場合、8,000円〜12,000円程度の費用がかかります。
- 暖房の強化: 冬場にケージ周りの温度が低いと判断した場合、追加のヒーターなどが必要になることがあります。
費用総額の目安
お迎えから3年間でかかる総費用は、初期費用約40,000円、ランニングコスト年間60,000円×3年=180,000円、健康な子が病院で年2回診察・簡単な治療を受けたとして年間20,000円×3年=60,000円を合計すると、約280,000円が目安となります。
これらの金額はあくまで参考値であり、個体差や飼育環境、使用する用品、動物病院での治療内容によって変動します。
ハリネズミの値段が決まる基準

ハリネズミの価格はペットショップやブリーダーなどお迎え場所によってさまざまですが、主に以下のようなポイントをもとに設定されることが多いです。
価格高騰の主な理由 | ・国産 ・希少なカラー など |
価格下落の主な理由 | ・外国産 ・健康状態が悪い など |
価格が変動する理由については、多くのペットで共通しているポイントでもあります。
カラー
ハリネズミと聞くと黒っぽい体に白い針を想像しがちですが、実は意外とカラーが豊富な動物です。
珍しいカラーのハリネズミは人気が高く、価格が高騰します。中でも特に希少性が高いのが「パイド」という模様。「ピント」と呼ばれることもあります。
パイドは色の名前ではなく模様のパターンのことであり、不規則に白い斑模様が出たり上半身・下半身で異なる色をしている、いわゆるツートンカラーのことです。
パイドのハリネズミは、5万円前後の価格が付けられることもあります。
原産国
海外産のハリネズミは大量繁殖のために価格が安く、飼育環境や健康状態が劣悪である可能性があります。
あまりにも低価格なハリネズミはおすすめできませんが、お迎えを検討する際は健康状態をよく確認しましょう。
国内のハリネズミ専門のペットショップやブリーダーなど、信頼できるところからのお迎えがおすすめです。
健康状態
低価格に設定されているハリネズミは、健康状態に何かしらの問題を抱えている可能性が考えられます。
極端に安価な場合は、ペットショップの店員さんやブリーダーに理由を尋ねてみるのがよいでしょう。
ハリネズミは一般的なペットと違い、治療が可能な動物病院は決して多いとはいえません。
体の弱い子をお迎えしなにかトラブルがあっても、すぐには対処できない場合もあるので注意しましょう。
ハリネズミのお迎え方法

ペットショップであればお店の維持費や人件費も考慮したり、ブリーダーであれば使用するフードや飼育環境などを加味して価格を設定していることが多いです。
また、ネットショップでハリネズミを見かけたり、サイトに「ご自宅に配送します」と記載されていることがありますが、絶対に取引をしてはいけません。
2013年に「動物愛護法」が改正され、動物販売を行う際には必ず対面販売をすることが義務付けられています。
稀に里親を募集している場合もありますが、ハリネズミは飼育が難しいことから審査が厳しく、初心者には譲ってもらえないことが多いです。
1. ペットショップ
多くの動物を扱う一般的なペットショップと、ハリネズミなどのエキゾチックアニマル専門店の両方が含まれます。
価格帯
- 1万円〜4万円程度が相場です。
- 毛色や品種が珍しい個体(例:パイド、シナモン、アルビノ、ホワイトなど)は高価になる傾向があります。
- ハリネズミ専門店では、管理体制や血統にこだわっている場合があり、5万円以上することもあります。
メリット
- 手軽にアクセスできる: 全国に店舗があり、実際に足を運んで個体を見ることができます。
- 選択肢が豊富: 大規模な店舗や専門店では、一度に複数のハリネズミを見比べられる可能性があります。
- 即日お迎えが可能: 気に入った個体がいれば、必要な飼育用品もまとめて購入し、その日のうちに連れて帰ることができます。
- 専門店は知識が豊富: エキゾチックアニマル専門のペットショップやハリネズミ専門店の場合、スタッフの専門知識が豊富で、飼育に関する具体的なアドバイスを受けやすいです。
デメリット
- 健康状態のリスク: 大量に動物を扱う店舗では、管理が行き届かず、ストレスや不衛生な環境により体調を崩しやすい個体がいる可能性があります。
- 専門知識の差: スタッフによっては、ハリネズミに関する専門知識が不足している場合があります。
- 流通過程のストレス: 複数の場所を経由して店舗にくるため、ハリネズミにストレスがかかっている可能性があります。
注意点
- 健康状態の確認: 必ずハリネズミの健康状態(食欲、活発さ、目や鼻の異常の有無、糞の状態など)をよく観察してください。
- 店舗の環境チェック: ケージの清潔さ、温度管理、他の動物との距離など、飼育環境が適切かを確認しましょう。
- 店員への質問: 飼育方法やハリネズミの性格、購入後のアフターフォローについて、積極的に質問し、十分な情報が得られるか確認してください。
- 対面販売の義務: 動物愛護法の改正により、動物の販売は必ず対面販売が義務付けられています。配送を謳うネットショップなどは避けましょう。
2. ブリーダー
ハリネズミの繁殖を専門に行っている個人または組織から直接購入する方法です。
価格帯
- ペットショップと同程度の1万円〜4万円程度が一般的ですが、ブリーダーの規模や血統、個体の質によっては高額になることもあります。
- 価格は、ブリーダーの飼育コスト、親ハリネズミの血統、個体の健康状態などによって変動します。
メリット
- 明確な素性: 親ハリネズミの情報や生まれた環境、兄弟の情報が明確で、健康状態や遺伝的な傾向を把握しやすいです。
- 専門的なアドバイス: ハリネズミのプロフェッショナルであるブリーダーから、飼育に関する詳細で専門的なアドバイスを直接得られます。
- 人馴れしている可能性: 繁殖段階から人に触れられている場合が多く、比較的早く人馴れする個体が多い傾向があります。
- アフターフォロー: 優良なブリーダーであれば、購入後の相談やトラブル発生時にも親身に対応してくれることが多いです。
デメリット:
- アクセスの制限: ブリーダーの場所が限られており、遠方だと訪問が難しい場合があります。
- 出会いの機会が少ない: 常に販売可能な個体がいるとは限らず、希望する個体に出会えるまでに時間がかかる場合があります。
- 個人の資質に依存: ブリーダーの知識や管理能力、倫理観に差があるため、慎重に選ぶ必要があります。
- 選択肢の限定: そのブリーダーが繁殖している種類や毛色に限定されるため、選択肢が狭まることがあります。
注意点
- 飼育環境の見学: 可能であれば、実際にブリーダーの飼育環境を見学し、清潔さや個体への配慮がされているかを確認しましょう。
- ブリーダーの人柄: ハリネズミへの愛情や専門知識が十分にあるか、信頼できる人柄かを見極めることが重要です。
- 情報提供の確認: 飼育方法、餌、病歴、性格など、できるだけ多くの情報を引き出すようにしましょう。
- 安価すぎる場合は注意: あまりにも安価で販売されている場合は、劣悪な飼育環境で繁殖されている可能性も考慮し、避けた方が無難です。
3. 里親制度
個人的な事情で飼えなくなった飼い主や、動物愛護団体が保護したハリネズミを譲り受ける方法です。
価格帯
- 無料〜数千円程度が一般的です。
- 譲渡費用は無料の場合が多いですが、動物病院での健康チェック費用、ワクチン接種費用、マイクロチップ装着費用などの諸経費を実費で負担する場合があります。
メリット
- 費用を抑えられる: 生体費用がかからない、または非常に安価で済みます。
- 命を救う貢献: 行き場のないハリネズミに新しい家族と安心できる場所を提供できる、社会貢献につながる選択肢です。
- 落ち着いた個体: すでに大人になっている個体が多く、性格が落ち着いている場合があります。
- 飼育用品が付いてくることも: 前の飼い主からケージや餌などの飼育用品も一緒に譲り受けられる場合があります。
デメリット
- 健康状態や病歴が不明確な場合: 過去の飼育環境や病歴が明確でないことがあり、予期せぬ医療費が発生する可能性があります。
- 人馴れに時間がかかる可能性: 過去の経験や環境によっては、人馴れに時間がかかったり、トラウマを抱えている個体もいます。
- 選択肢が少ない: 希望する年齢や性格、見た目のハリネズミが常に見つかるとは限りません。
- 譲渡条件が厳しい場合: 動物愛護団体などを介する場合、厳格な審査や条件(飼育環境の確認、アンケートなど)が課されることがあります。
注意点
- 必ず対面で確認: 譲渡主や団体と必ず対面し、ハリネズミの健康状態(皮膚の状態、元気さ、食欲など)を自分の目でしっかりと確認してください。
- 詳細な情報収集: 可能な限り、過去の飼育状況、性格、病歴、現在の食生活などについて詳細な情報を得るようにしましょう。
- 安易な引き取りは禁物: 「無料だから」「かわいそうだから」といった安易な気持ちで引き取るのは避け、ハリネズミの特性を理解し、最後まで責任を持って飼育する覚悟が必要です。
- 信頼できるルートを選ぶ: 個人間のやり取りだけでなく、動物愛護団体や信頼できる里親募集サイトを利用するなど、トラブルを避けるための対策をとりましょう。
どの方法を選ぶにしても、ハリネズミはデリケートな動物であり、長期にわたる責任と愛情が必要です。お迎えする前に、十分な情報収集と準備を行うことが最も重要です。
ハリネズミ飼育に必須アイテム

ハリネズミをお迎えする前に、飼育に必要なアイテムを揃えておく必要があります。以下はハリネズミを飼育するにあたって必須のアイテムです。
- ケージ
- フード
- 床材
- ベッド(寝床)
- 回し車
- 専用食器
- 給水器
- ペット用ヒーター
- 温度計
以上のすべてを含めると、初期費用は2万円~3万円程度。ハリネズミの安全で健康な生活を維持するためのアイテムなので、買い忘れのないよう準備しましょう。
ケージ
ケージは成長後の体のサイズも考慮して選びましょう。
ケージの中にはハリネズミだけでなく、回し車や寝床用の小屋なども入れてあげる必要があります。ゆったりとしたサイズのものを選ぶのがおすすめです。
素材はアクリルケースやプラスチック製・ガラス製・金網などさまざま。基本的にプラスチック製となります。
透明なタイプなら中の様子がよく見え、網に足を引っ掛けてしまう心配もないのでおすすめです。
ケージは衣装ケースでも代用できますが、その場合はフタに穴を開けて通気口を作る必要があります。
フード
フードは、ハリネズミ用の総合栄養食がおすすめ。もっともバランスが良く、基本的な食事に適しています。
野生のハリネズミは昆虫などを主食としていますがペットとして暮らすハリネズミは総合栄養食をメインに与え、副食として昆虫類や果物を与えるのがよいでしょう。
ハリネズミは美食家であるといわれており、同じフードを与え続けると飽きてしまって食べなくなることもあります。
数種類のフードを用意し、日によってフードを変えたり混ぜたりしてあげると偏食を防げます。
床材
ケージの中には、床材を敷く必要があります。床材の素材にも色々な種類がありますが、おすすめはとうもろこしや牧草・くるみの殻でできた「コーンリター」という素材です。
天然素材100%のため、万が一ハリネズミの口に入ってしまっても安心。
ハリネズミは犬や猫と違ってトイレのしつけができないので、吸収性や消臭力が高い点もコーンリターを選ぶ大きなメリットといえます。
杉やヒノキ・パイン・シダーなどはアレルギー反応が出やすいため、皮膚の弱いハリネズミにはあまりおすすめできません。
ベッド(寝床)
ハリネズミは暗く狭い場所を巣とするため、ケージに小屋や巣箱を入れてあげましょう。
木材や陶器製など、さまざまな材質のものがあります。ハリネズミが体を伸ばして休めるくらい、余裕のあるサイズを選びましょう。
冬場の寒い時期には布団のような形のものも、温かくておすすめです。
回し車
運動不足にならないよう、回し車は欠かせません。ハリネズミは本来、1日に5kmほど走るといわれており、非常に運動量の多い動物です。
なるべく大きいものが好ましいので、直径30cm前後のものを選ぶのがよいでしょう。
音が鳴りにくい静音タイプを選べば、夜中にハリネズミが遊んでいても気になりません。
専用食器
ハリネズミにフードをあげるための、専用の食器が必要です。なるべく口が広くて食べやすいサイズのお皿を用意してあげましょう。
フードをふやかすための、専用のお皿も販売されています。お皿に穴が空いており、カップ焼きそばを作るときのように簡単に湯切りができますよ。
給水器
お水を飲むための給水器も必要。いつでも新鮮なお水が飲める環境を整えてあげましょう。
給水器にもいくつか種類があり、ケージに取り付けて使うボトルタイプや置き型タイプなどさまざま。
ボトルタイプはハリネズミがお水を引っくり返してしまう心配がなく、置き型タイプなら水を飲むために立ち上がる必要がないなど、それぞれメリットがあります。
様子を見て、その子にあった給水器を設置してあげてくださいね。
ペット用ヒーター
ハリネズミは寒さに弱いため、ペット用のヒーターは欠かせません。
ハリネズミが直接触れる小動物専用のヒーターや、ケージの下に敷いて使うヒーターなど色々なタイプがあります。
小動物専用のものは火傷をしにくく、イタズラ防止のためにコードにカバーがついていて安心です。
温度計
室温・湿度を測れる温度計を用意しましょう。
ハリネズミは暑さにも寒さにも弱く、室温管理はとても重要です。うまく温度管理ができていないと休眠状態に入ってしまい、命に関わります。
適切な室温・湿度をキープできるよう、常に目に入るところに温度計を置いておきましょう。
ハリネズミと一緒に暮らすための飼育ポイント

まだまだメジャーなペットとは言い難いハリネズミ。いざお迎えした際にどのようにお世話をすればよいのか不安を抱えている人も多いでしょう。
気をつけたいポイントはいくつかありますが、条件によってはお迎えが難しいと感じる方もいるでしょうから、最後まで確認しておくことをおすすめします。
適度な距離感を保って接する
ハリネズミは警戒心が強く、繊細な動物です。本来は単独で行動する動物なので、過度なスキンシップは避けましょう。
SNSやネットの記事では人によく懐いたハリネズミを見かけますが、実際には仲良くなれるまでにかなり時間がかかったり、警戒心が解けないままの子もいます。
無理に構いすぎるとストレスになるのでハリネズミのペースに合わせることを意識し、適度な距離感を持って接しましょう。
暑さ・寒さに弱く室温管理が重要
ハリネズミにとって温度管理は非常に重要です。暑さにも寒さにも弱いので、エアコンで適切な温度を管理し、加湿器も使って湿度をコントロールしてあげましょう。
適切とされる室温 | 25℃~28℃ |
適切とされる湿度 | 40%~60% |
ハリネズミは暑すぎると夏眠、寒すぎると冬眠という休眠状態に入ってしまいます。
一度休眠するとうまく起きられず、そのまま死に至ることも。寿命を縮めてしまうことがないよう気をつけましょう。
食事はハリネズミ専用フードでOK
ハリネズミに与える食事は、市販のハリネズミ専用フードでOK。野生のハリネズミは昆虫を主食としていますが、ペットとして暮らすハリネズミにあえて昆虫をメインに与える必要はありません。
ハリネズミ専用の総合栄養食が数多く販売されており、その中に昆虫成分が含まれていることが多いです。
基本的には総合栄養食とお水のみでOKですが、ハリネズミは美食家のため、同じフードだと飽きてしまい食欲が落ちることがあります。
そういったときはおやつ・副菜として昆虫やミールワームを与えるのがおすすめです。
与えてはいけない食べ物は把握しておく
ハリネズミは雑食なので色々なものを食べますが、中には食べてはいけないものもあります。以下のものはハリネズミには食べさせないよう、注意が必要です。
- チョコレート
- ネギ類(長ネギ、タマネギ、ニラ、にんにくなど)
- ナッツ類
- 果物(ぶどう、レーズンなど)
上記のものを食べると嘔吐や下痢だけでなく、昏睡・腎障害を引き起こす可能性も。
また、上記以外にも熱すぎる食べ物を与えてしまうと火傷をし、その後食事をとらなくなってしまうおそれがあるので注意しましょう。
定期的に爪切りをする
爪が伸びすぎてしまうと、ケージの中を歩いたり回し車で走ったりするときに引っかかって怪我をしてしまいます。
伸びすぎると足裏に爪が食い込んでしまうことがあるので、定期的に爪の長さをチェックして切ってあげてください。
誤って血管を切ってしまうといけないので、先端から少しずつカットするのがポイントです。
こまめに体の汚れを拭き取る
こまめに体の汚れを拭きとってあげることで、皮膚病予防に繋がります。ハリネズミには水浴びをする習慣がなく、体に汚れがついたままになってしまいます。
体の汚れは皮膚病の原因になってしまうので、ウェットティッシュや濡れタオルでこまめに拭いてあげましょう。
洗面器にお湯をはり、ぬるま湯で洗ってあげるのもおすすめです。ドライヤーは皮膚を傷める原因になるので避けましょう。
適度にケージから出して遊んであげる
慣れてきたら、ケージから出して遊んであげるのもおすすめ。ケージの外で遊ぶことは必須ではありませんが、運動不足解消の一環として取り入れてみるとよいでしょう。
警戒心が解けなかったり、ケージの外に出たがらないようであれば無理に行う必要はありません。
また、ハリネズミは夜行性なのでスキンシップを行う際は夜間がおすすめです。
この記事の執筆者
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