コンパニオンアニマルとしてスタンダードな犬、猫、小鳥、ウサギ以外の、ちょっと珍しい動物をペットにする飼い主さんが増えています。
こういった動物たちを総称してエキゾチックアニマルと呼び、近頃人気なのが、ハリネズミ、フクロウ、フクロモモンガ…。
中でも、長い人気を誇っているのがフェレットです。なぜ、日本で愛されるようになったのでしょう?お迎えするには?…人気の秘密を探ってみました。
この記事の結論
- 1990年代に米国人によって日本に紹介されたマーシャルフェレットから、ペットとして人気に火が点いた
- 価格は3万円台~14万円近くと幅広いが、平均相場は5万円~10万円前後
- 日本国内にもブリーダーが存在し、フェレット専門のペットショップもある
- 人になつきやすく初心者にも飼いやすいが、1日最低1時間は遊ばせないと問題行動を起こすこともある
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目次
フェレットの値段相場は5万円~10万円
小さな熊のようでもあり、細長い胴体をしたネズミのようでもあるフェレットですが、実はイタチの仲間です。
欧米ではコンパニオンアニマルとしての歴史も長く、1993年、米国人のマイケル・コールマン氏が小さく温和なマーシャルフェレットを日本に紹介。
妻のコールマン・千枝子氏と共に国際フェレット協会(IFS)を設立し普及に努め、テレビ番組「笑っていいとも!」で紹介してから人気に火が点いたとか。
現在、マーシャルフェレットの平均相場は5万円~10万円前後、その他の種類のフェレットは3万円台~14万円近くと、価格にはかなり幅があります。
フェレットのお迎え場所
エキゾチックアニマルの中でも日本でのペットとしての歴史が比較的長く、人気も高いため、国内にもフェレットの専門ブリーダーが存在します。
そのため、近年ではフェレット専門店も増えてきました。ネット上で、里親募集もよく見かけるようになっています。
ビジネスベンチャーズジャパン(BVJ)のような、マーシャルフェレットの輸入・販売を行う正規代理店もあります。
大型ペットショップ
エキゾチックアニマルを扱う大型ペットショップであれば、フェレットに出会える確率は高いでしょう。
フードや給水器、ケージやトイレといった、飼育に必要なグッズも同時に購入できるので便利です。
ただし、来店された日に必ずしもフェレットがいるとは限りませんので、あらかじめ電話で確かめてからショップへ行きましょう。
ネットショップ
フェレット専門店はたいていホームページも持っているので、あらかじめネットで確認してからお迎えすることもできます。
ただし、ネットで見ただけでお迎えを決断するのはNG。
必ず実際に会って、販売業者から健康状態や性格、年齢などの説明を聞いてからお迎えしましょう。
エキゾチックアニマル専門店
爬虫類や猛禽類、そしてフェレットのような珍しい哺乳類を扱うのが、エキゾチックアニマル専門店です。
ただし、それぞれのお店によって取り扱うエキゾチックアニマルの種類が異なるので、必ずしもフェレットに出会えるとは限りません。
大型ペットショップ同様、あらかじめ電話などで確かめてから来店しましょう。
レプタイルズイベント
「ジャパンレプタイルズショー」「レプタイルズワールド」「レプタイルズフィーバー」といった、大規模なエキゾチックアニマル展示即売会のことです。
レプタイルズとは爬虫類のことですが、最近ではフェレットやミーアキャット、フェネックなどの哺乳類、有袋類に出会えることもあります。
お迎え前に知りたいフェレットの基本情報
SNS動画でも人気者のフェレットがいるように、人懐っこく、ひょうきんで好奇心旺盛、遊びが大好き。
スカンク、ミンク、ラッコなど、同じイタチ科の仲間の中で、人になつくのはフェレットだけとも言われています。
体が小さいので広い飼育スペースを必要とせず、日本の住宅事情に合っている点もフェレットがペットとして人気を保ち続けている理由のひとつでしょう。
フェレットの性格
フレンドリーでなつきやすく、個体にもよりますが、犬や猫とも仲良くでき、多頭飼いも可能です。
飼い主さんの顔を舐めたり、鼻を押しつけたりするのは「大好き」のしるし。自ら膝に乗ってくる子もいます。
遊びが不足すると噛み癖がつくことも多いので、1日最低でも1時間くらいは存分に遊ばせてあげましょう。
掘ったり潜ったりするのが大の得意。トンネルや紙袋、毛布などを用意してあげると、かくれんぼしたり、ボールを転がしてみたり、大喜びで遊びます。
たっぷり遊んだ後は、たっぷり睡眠。1日14時間~18時間を寝て過ごすので、日中外出しがちな飼い主さんでも大丈夫。
間違ってかじると危険なものは隠し、温度管理(適温15℃~25℃・適湿45%~60%)して、ご飯と水の用意をすれば1泊くらいはお留守番できます。
フェレットの体長・体重
体高に対して体長がロング。短足胴長と長い尻尾がフェレットのボディスタイルの特徴であり、チャームポイントです。
平均的な体長と体高は以下の通り。男の子よりも女の子のほうがやや小さい傾向となっています。
体長 | 35cm~50cm |
体高 | 15cm~30cm |
体重 | 1kg前後 |
野生のフェレットは穴の中に住むネズミやウサギを獲物としていたため、この細長い体型が狩りに適していました。
また、柔軟性のあるボディなので、狭いところを通り抜けるのも得意としています。
フェレットの体臭
イタチ科に属するフェレットの体臭は強く、肛門付近のアポクリン腺やボディ全体の皮脂腺から独特の麝香(じゃこう)臭を発します。
麝香はムスクとも呼ばれ、香水にもなっていますが、好き嫌いの分かれる匂いです。
ペットとして販売されているフェレットの多くは臭腺除去手術を済ませていますが、お迎えしてから手術する場合は5万円が平均的な手術費の目安です。
フェレットの鳴き声
犬や猫のように吠えたり叫んだりはしませんが、遊んでいるときなどに楽しかったり、うれしかったりすると、「ククク」「コココ」などと小さな声で鳴きます。
逆に不機嫌なときや恐怖を感じているとき、怒って威嚇しているときなどは、「シャー」「シュー」という鳴き声を出します。
また、赤ちゃんの頃は「グゥー」「ギュー」「ベエベエ」などの甘え声を発します。母親を恋しがっている声だそうで、「ベビ鳴き」とも呼ばれています。
フェレットの平均寿命
平均寿命は6年~8年。犬や猫に比べるとやや短命です。
中には10年以上生きるご長寿の子もいて、ギネス記録に認定された最長寿のフェレットは15年とされています。
フェレットの1歳は人間の年齢に換算すると18歳、2歳なら24歳、3歳なら28歳に当たります。
フェレットの注意したい病気
インスリノーマ(インスリンを分泌する膵臓の細胞に発生する腫瘍)、副腎疾患、リンパ腫は、フェレットの三大疾病と言われています。
また、好奇心旺盛なため、身のまわりにあるものを何でもかじる習性があります。中毒性のある食材や異物誤飲にも気をつけなければいけません。
種類 | 症状 | |
---|---|---|
中毒 | ネギ類、甲殻類(イカ、タコ、エビ、カニなど)、貝類、乳製品、ナッツ類、チョコレート | 下痢や嘔吐などの中毒症状を起こす |
誤飲誤食 | おもちゃ、トイレ砂、布製品、タオル、ゴム、スポンジ、プラスチック類 | 窒息や腸閉塞になる可能性がある |
古くから人間のインフルエンザの研究にも用いられてきたため、飼い主さんやご家族の風邪、インフルエンザがうつる可能性もあります。
フェレットからフェレット、人間からフェレット、フェレットから人間へと伝播し、特に人間からフェレットへ感染することが多いとされています。
パートナーのフェレットにくしゃみ、鼻水、発熱などがみられたら、すぐ動物病院へ。
フェレットの飼育難易度
人になつきやすく、しつけしやすく、大きな鳴き声も立てず、小柄なので広いスペースを必要としないので、ペット可なら集合住宅でもOK。
初めて動物と暮らすビギナーにも飼いやすいペットです。
お留守番もできるので、ひとり暮らしの方でも大丈夫。小学生以上のお子さんがいる家庭にも向いています。
ただし、遊び好きなので、一緒に過ごす時間を作ったり、ひとり遊びできるおもちゃやゲームを工夫したりできる人向きです。
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フェレットの種類
実は、フェレットの品種はそう多くはありません。遺伝子的に言えば、北欧にいる毛足の長いフェレットが「アンゴラフェレット」として区別されるのみです。
ただし、ペットとして繁殖を行うファームによって、さまざまな呼び名で種類を区別しています。また、ファームごとにその特徴や性格も異なります。
種類 | 出身地 | 特徴 |
---|---|---|
マーシャルフェレット | アメリカ | 小さく温和で噛み癖が少ない |
マウンテンビューフェレット | アメリカ | 優しく大人しい、やんちゃな子もいる |
パスバレーフェレット | アメリカ | 顔の丸さと、流通量の多さが特徴 |
ルビーフェレット | アメリカ | 日本でお迎えが難しく、流通量が少ない |
ホールデンフェレット | カナダ | 大きな体とやんちゃな性格 |
DRF(ドラゴンライズフェレトリー)フェレット | 日本 | 男の子は大柄で、女の子はしなやか |
いずれもペット用に繁殖を行っているファームのフェレットなので、初心者にもおすすめです。
ご自身のライフスタイルに合うか、相性はどうか、毛色や模様が好みか…などを見極めて選ぶと良いでしょう。
フェレットの飼育で必要なもの
フェレットをお迎えするに当たって、用意すべき飼育用品の初期費用は3万円くらいが目安です。
生体価格を含めて概ね10万円はかかると思っていれば良いでしょう。
最初に用意しておきたいものは、以下となります。
ケージ
小柄なので広いスペースが必要ないとは言っても、ケージはゆとりのある大きさのものを選びましょう。
サイズの目安としては、横幅と高さは60cm以上、奥行きは45cm以上。複数飼う場合はさらにもうひと回り大きめのものを選びます。
置き場所の条件としては、ストーブやエアコンの風が直接当たらず、寒暖差が少なく、トイレのニオイが気にならないこと。
「12時間明るく、12時間暗い」を目安に、夜は布などでケージを覆って暗くしてあげましょう。
トイレ
胴長のフェレットですが、腸は短く消化時間も短いため、食べてから3時間~4時間後には排泄物になり、1日に5回~10回ほど排泄します。
また、隅っこにお尻をくっつけて排泄する習性があるので、ケージの角にトイレを設置してあげましょう。専用のトイレも販売されています。
トイレは比較的しつけやすく、トイレ以外のケージ内スペースには布やタオルを敷いておくと、トイレの場所をすぐ覚えてくれます。
フェレットは排泄や排尿を長時間我慢できないので、移動用のキャリーバッグにもトイレを設置しましょう。キャリー用のトイレも市販されています。
キャリーバッグのトイレには、ペットシートを使用するのが便利。ペットシートを押さえる網付きのトイレを選びましょう。
トイレ砂
フェレットは砂に潜って遊ぶのが大好き。トイレ砂を誤飲することもあり、猫砂のように固まるタイプは喉や腸に詰まる恐れがあっておすすめできません。
フェレット専用のトイレ砂が市販されていますし、通販でも購入できます。ウサギ用のトイレ砂で代用する飼い主さんもいらっしゃいます。
フェレット用のトイレ砂も、流せる系、固まる系、再生紙系とありますが、誤飲誤食防止を第一に考えるなら再生紙系がおすすめです。
ベッド(ハンモック)
穴掘りや潜り込むことが好きなフェレットは、体を包み込むようなベッドで寝るのがお好みです。そのため、寝袋状のベッドだと落ち着きます。
ハンモックも大好きで、細長い体を横たえて眠る姿は飼い主さんの心をキュンキュン萌えさせます。
寝袋型のフェレット用ハンモックもあり、ケージに吊るしてあげるとお気に入りの場所になることでしょう。
フード
肉食のフェレットは、毎日の食事から良質な動物性タンパク質を十分に摂取する必要があります。
フェレット用ドライフードも市販されていますので、離乳期にはぬるま湯でふやかして与え、生後3ヶ月頃から徐々にカリカリへ切り替えていきましょう。
ベビーからシニアまで栄養補給ができる、フェレットのためのミルクもあります。
4歳を過ぎてシニア期に入ったら、ふやかしフードかウェットフードを。近頃では、介護用のフードセットも市販されています。
盲腸のないフェレットは、食物繊維を消化できないので野菜や果物を与えてはいけません。
食器
授乳用ミルクボトルは、犬猫用哺乳瓶の小さいサイズがあればOK。
フード用の器は、イタズラっ子のフェレットは食器をひっくり返しやすいので、重さのあるものを。縁のあまり高くない平形タイプが食べやすいようです。
ケージに取り付けられるフィーダーも市販されています。小動物用の計量カップやドライフードを保存しておける密閉容器もあると便利ですね。
給水器
フェレットが1日に必要とする飲水量は、ドライフードを主食にしているならフードの約3倍量が目安。
ケージに取り付けられる給水器は飲んだ量がわかり、ひっくり返す心配も少ないので便利ですが、苦手な子も多く、食器のほうが飲みやすいようです。
食器を使う場合、1日2回は水を交換してあげましょう。
食器を洗うスポンジも人間用のものとは区別して、合成界面活性剤を使用していないペット用の食器用洗剤の使用をおすすめします。
フェレットと一緒に暮らすための飼育ポイント
初心者にも飼いやすいフェレットですが、もちろんいつも飼い主さんの思い通りになってくれるとは限りません。
小さくても個性があり、感情があるパートナーや家族として、どんなときでも愛情を持って接することが大切です。
フェレットにとって、飼い主さんはいわば親のような存在。以下の5つは毎日のお世話で外せないポイントですので、必ず心がけましょう。
外への散歩は必要なく、室内で遊ぶだけで十分
SNS動画などでハーネスを着けてお散歩するフェレットの姿をよく見かけますが、必ずしもお散歩は必要ありません。
むしろ、室内でたっぷり遊ばせてあげるほうが重要です。1日に最低1時間はケージから出して遊ばせないと、ストレスから噛み癖がついてしまいます。
追いかけっこやボールの取ってこい遊びが大好き。途中に潜ったりくぐったりできるトンネルや布の輪っかを仕掛けておくのも良いでしょう。
飼い主さんを遊びに誘って、頭を振りながらピョンピョン飛び跳ねることも。ウィーゼルウォーダンス、喜びのダンス、ハッピーダンスとも呼ばれます。
複数飼いのフェレット同士、プロレス遊びをすることもあります。じゃれ合いが喧嘩に発展することもありますが、その中で噛む程度を学びます。
小さい頃からしつけができる
フェレットは賢く、子どもの頃からしつけができます。ご飯やおやつ時に名前を呼ぶと、名前を呼ばれて行くと良いことがあると記憶し、名前を覚えます。
ケージの隅にトイレを用意すれば、すぐにトイレは覚えてくれますし、潜って眠る習慣があるので、ベッドやハンモックの場所も比較的すぐ覚えられます。
噛み癖や何でもかじるのを止めさせたいときは、叩いたり水をかけたりするのは絶対禁止。首の後ろの根元をつまんで「ダメ!」と短く強く言います。
つまみ誘発性行動抑制と言い、いわば首根っこを押さえる方法で、ピンチ誘発性行動抑制、背側不動、輸送不動、クリップノーシスとも呼ばれます。
猫が子猫の首をくわえると静かになるのと同じで、フェレットにも有効とされます。ただし、首をつかんで持ち上げるのは窒息の危険があるのでNGです。
毎日のお手入れでニオイを抑制する
フェレットも春夏の換毛期には抜け毛が増えますので、2日~3日に1回は目の細かいコームか小さめスリッカーブラシでブラッシングしてあげましょう。
また、全身に汗腺があり、放っておくと皮脂詰まりしやすくニオイも気になるので、月1回はシャンプーを。フェレット用シャンプー剤も市販されています。
耳掃除と爪切りは週に1回が目安。耳垢が溜まりやすいので湿らせた綿棒などで軽く拭きますが、黒い耳垢は耳ダニの可能性があるので即動物病院へ。
歯垢や歯石も溜まりやすいので、2日~3日に1回は歯磨きを。嫌がって噛まれそうになる場合は、フェレット用の歯磨きガムを使っても良いでしょう。
狭いところに入りやすいため対策しておく
巣穴で暮らしていた祖先の習性からか、フェレットは狭い場所へ潜り込む癖があります。家具の隙間に巣作りしたり、奥に入って出られなくなることも。
小さな体に似合わずエネルギッシュで粘り強く、学習能力に長け、好奇心旺盛。しかも、スレンダーな子なら500円玉の隙間があれば通り抜けられます。
ケージから出して遊ばせる前に、入り込めそうな隙間は塞ぎ、潜り込みそうな衣類や布製品は収納し、絨毯やマットの周囲はテープで封鎖。
50cm程も跳べるジャンプ力がありますが、視力が弱く高所からの転落事故も起きがち。家具は転倒防止し、窓は開け放さないよう気をつけましょう。
電気コードやコンセントにはカバーをして、かじりそうなゴムや書類は片付け、引き出しや扉にはロックを。キッチンにはなるべく入らせないことです。
適温は20℃前後
フェレットが過ごす室内の温度は15℃~25℃、湿度は45%~60%を保つようにしましょう。
夏は27℃を超えると熱中症に注意が必要で、冬はフェレットも風邪を引くので室内が乾燥しないよう加湿器の用意を。
夏でも潜って眠る習性があるので、ベッドにペット用の冷却シートを敷いてあげたり、接触冷感の寝具などを用意してあげるのも良いでしょう。
冬の15℃は人間にはかなり寒く感じます。フェレットには被毛があるのでさほど心配いりませんが、20℃前後が適温と覚えておき、調整しましょう。
フェレットを迎える前の注意点
ここまで見てきて、フェレットはしつけもしやすく、飼いやすいとは言え、放っておいても大丈夫という訳ではないことがおわかりいただけたことでしょう。
犬や猫と同様、フェレットの飼い主さんになるなら毎日のお世話やお手入れ、しつけなどを怠らない覚悟が必要です。
そして、最も肝要なのが健康管理。最近ではフェレットを診察・治療できる獣医師も増えていますので、かかりつけの動物病院を見つけておきましょう。
感染症の予防接種が必要
フェレットもジステンバーウイルスやフィラリアなどに感染しやすいので、ワクチンの予防接種が必要です。
ジステンバーウイルスに感染するとフェレットは致死率100%とされ、蚊に刺されることで感染するフィラリアは1匹から感染しただけでも命に関わります。
1回目の接種は生後1か月頃にファームで行われていることが多く、その1か月後に2回目、さらに1か月後に3回目を行い、その後は年1回接種します。
また、猫とフェレットは新型コロナウイルスに感染するリスクがあるため、飼い主さんが持ち込まないよう、手洗いの励行などを心がけたいものです。
好奇心旺盛なのでイタズラや事故に注意
ペット保険のアニコム損保を含むアニコムグループ「家庭どうぶつ白書2023」によると、フェレットの支出割合で2番目に多かったのがケガや病気の治療費。
中でも、何でも口に入れる習性があるため、誤飲誤食による消化管治療が多く、基本的に外科治療による開腹手術で異物を取り出すことになります。
また、フェレットの飼い主さんがヒヤッとしたという事故では、高所からの落下やドアに挟まれたなどが多く、骨折、打撲、捻挫、脱臼の事例もあります。
好奇心が強く活発なフェレットは思わぬイタズラや事故を起こすことも多いので、あらゆる可能性を想定し、万全の対策を打つことが必要です。
臭腺の除去状況を確認しておく
ペットショップや専門のブリーダーからお迎えするフェレットは、たいてい臭腺除去手術を済ませています。
中には、ベビーのため済ませていなかったり、里親さん募集の場合は手術費を別途支払ったりという場合もあるので、お迎えの際に必ず確認しましょう。
臭腺除去手術の費用は5万円くらいが目安ですが、去勢・避妊手術も同時に受ける場合は合計10万円程度が目安となります。
咬傷事故の実例もあるため、小さい子どもとの生活は避ける
フェレットはきちんとしつければ噛み癖がつくことはありませんが、幼い頃は甘噛みや要求噛みをすることがあります。
また、警戒心や恐怖心、ストレスを感じると噛むことがありますので、フェレットにとって行動予測がつきにくい乳児や幼児と触れ合わせるのは危険です。
フェレットに手を噛まれた大分県警の警察官が感染症の蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症し、約17年後に亡くなったという事例もあります。
単独での生活も好む傾向にある
フレンドリーで多頭飼いも可能なフェレットですが、必ずしもすべての個体が多頭飼育に向いているとは限りません。
特に男の子同士だと支配順位を争うことがあり、噛み合いなどの問題を起こし、ケガに発展する可能性もあります。
初めてペットを飼うビギナーさんであれば、単独飼いをおすすめします。
飼い主さんにはすぐなつきますが、ベッタリになることはなく、犬や猫のように分離不安になるほど飼い主さんへの依存性は高くありません。
人懐こい反面、もともとは体が小さいため警戒心が強く、単独で過ごすことを好む動物です。
睡眠時間が長く、1日のほとんどを寝て過ごす
フェレットの睡眠時間は約18時間~20時間。1日の大半を眠って過ごし、お昼寝もよくします。
早朝5時頃や夕方18時頃に活動するので、日中は通勤や通学で外出する飼い主さんならお出かけ前や帰宅後にフェレットのお相手をすればOK。
食事は少量頻回で、一度に少ししか食べられず、すぐ消化してしまいます。1日に何回も食べるので、自動給餌器を用いる飼い主さんもいらっしゃいます。
北海道や海外では届出が必要になる
「北海道動物の愛護及び管理に関する条例」により、在来種への影響を考慮し、フェレットの飼育開始と終了30日以内に届出することが定められています。
アメリカ合衆国では州によってフェレットの飼育禁止や飼育許可が必要な場合があり、ニューヨーク市やダラス市では予防接種が義務付けられています。
ニュージーランドでは野鳥保護のため飼育は禁止で、オーストラリアはクイーズランド州とノーザン・テリトリーでフェレットの飼育を禁止。
アイスランドでも飼育は禁止され、ポルトガルでも狩猟用としてはOKですが、ペットとしてのフェレットの飼育は禁止されています。
また、フェレットの輸入や外国で飼育していたフェレットを日本へ連れ帰った際には、厚生労働省検疫所への輸入届出の手続きが必要となります。
この記事の執筆者
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