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【徹底解説】フクロウの値段相場は?お迎えから飼育まで必要なすべて

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フクロウの値段相場は?ペットで飼うためのお迎え場所や正しい飼い方

一般的な犬や猫と比べればまだマイナーであるものの、可愛らしく魅力的な見た目のフクロウ。

映画『ハリー・ポッター』にも登場し、フクロウをお迎えしたいと思った人もいるのではないでしょうか。

ペットショップなどで手軽にお迎えできる動物ではありませんが、ペットとしてお迎えすること自体は可能です。

今回はフクロウの平均的な値段相場に加えて、お迎え可能な場所や正しい飼い方をまとめました

この記事の結論

  • フクロウの平均的な値段相場は45万円前後で、ペットとしてはかなり高額
  • 安い個体であれば10万円台でお迎えできる一方、珍しい個体は100万円を超える
  • 基本的にフクロウは懐くことがなく、人に馴れるかどうかが重要
  • 頻繁にコミュニケーションを取ることは難しく、距離感を保って生活する

nademo編集部

担当執筆者

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愛犬・愛猫との新しい生活を応援する、大切な情報や豆知識をご紹介しています。

フクロウの値段相場は45万円前後

フクロウは小型から大型まで幅広く存在し、なおかつ種類も豊富なので値段はピンキリです。

ただ、今回nademo編集部で調査したところ、全種類平均の値段相場は45万円程度であることがわかりました。

この金額よりも大きく低くなることは少なく、反対に倍程度に生体価格が高い個体も存在しています。

犬や猫などと比べるとやや高額な生体価格になっており、お迎えには覚悟が必要でしょう。

フクロウの種類別平均生体価格

種類平均生体価格(税込)
アカアシモリフクロウ329,000円
アカスズメフクロウ473,000円
アビシニアンワシミミズク348,000円
アフリカオオコノハズク368,000円
アフリカヒナフクロウ416,500円
アフリカワシミミズク332,700円
アメリカワシミミズク602,000円
インドオオコノハズク352,000円
インドコキンメフクロウ473,000円
ウラルアウル517,000円
オオカラフクロウ664,000円
オオスズメフクロウ258,300円
オオフクロウ325,300円
カラフトフクロウ600,000円
カラードコノハズク274,800円
コキンメフクロウ347,750円
サバクコノハズク192,500円
シベリアワシミミズク680,000円
シロフクロウ532,000円
スピックスコノハズク348,000円
スンダオオコノハズク363,000円
スーパーホワイトメンフクロウ275,000円
チャコモリフクロウ367,500円
トラフズク412,700円
ナンベイヒナフクロウ311,600円
ニシアメリカオオコノハズク410,000円
ニセメンフクロウ800,000円
ニュージーランドアオバズク379,550円
ベンガルワシミミズク420,000円
マゼランワシミミズク660,000円
マレーワシミミズク1,500,000円
ミルキーワシミミズク1,045,000円
メガネフクロウ550,000円
メンフクロウ113,800円
モリフクロウ385,300円
ユーラシアワシミミズク419,750円
ヨーロッパコノハズク385,000円
ルソンオオコノハズク462,000円

安い個体であれば10万円台でお迎えできることもありますが、平均的に見れば多くはありません。

反対に希少価値の高い個体だと100万円を超えてくることもあり、かなり値段の幅は広いと言えるでしょう。

フクロウの値段相場と飼育にかかる総費用

フクロウを家族に迎える際、最も気になるのが「いくらかかるのか」という費用面ではないでしょうか。フクロウの費用は生体価格だけでなく、初期に準備する飼育用品、そして毎月かかる維持費を総合的に考える必要があります。

フクロウの生体価格相場

フクロウの生体価格は、種類や性別、ブリーダー、ペットショップによって大きく異なります。人気の種類から珍しい種類まで、価格帯はさまざまです。フクロウの平均的な値段相場は45万円前後ですが、あくまで目安とお考えください。

種類名体長(約)価格相場(約)特徴
メンフクロウ30~40cm10~30万円ハート型の顔が特徴。比較的ポピュラー。
アフリカオオコノハズク20~25cm30~50万円小型で表情豊か。人気が高い。
コキンメフクロウ20~25cm30~50万円小柄で愛らしい。比較的飼いやすい。
メガネフクロウ40~50cm40~80万円目元の模様が特徴的。
ベンガルワシミミズク40~50cm50~100万円比較的大きく存在感がある。
ユーラシアワシミミズク60~70cm70~150万円大型で迫力がある。
マレーワシミミズク50~60cm100~200万円非常に大きく、希少。

※上記の価格はあくまで目安であり、個体のコンディション、購入時期、ブリーダーやショップによって変動します。

お迎え時に必要となる初期費用(生体価格を除く)

フクロウの飼育は、犬や猫とは異なり専門的な用品が多く、初期費用もまとまった金額になります。

【初期費用リストと概算】

項目費用目安備考
ケージ(止まり木含む)3万~10万円以上フクロウのサイズや飼育スタイル(係留・放し飼い)によって大きく異なる。
係留飼育の場合でも、フクロウが羽を広げられる十分な広さが必要。
止まり木は枝状のものなど複数用意すると良い。
パーチ(止まり木)5千円~2万円(複数)ケージ内だけでなく、部屋での係留用にも複数必要。
フクロウの足のサイズに合った太さのものを選ぶ。
アンクレット・ジェス(繋留具)5千円~1.5万円足に取り付ける革製の足環(アンクレット)と、繋留するための紐(ジェス)。
サイズや素材で価格が異なる。
リード2千円~5千円ジェスと繋げて固定するためのリード。
グローブ5千円~2万円猛禽類専用の厚手の革手袋。
爪から手を保護するために必須。
餌入れ・水入れ2千円~5千円(複数)ステンレス製など清潔に保ちやすいものがおすすめ。
水浴び用と飲み水用。
水浴び用容器2千円~1万円フクロウは水浴びを好むため、体がすっぽり入る安定した容器。
温湿計2千円~5千円室温・湿度管理はフクロウの健康維持に非常に重要。
デジタル表示で精度の高いものが望ましい。
床材(新聞紙など)初期費用としては数百円~清潔を保つため、毎日交換が必要。継続的に費用がかかる。
動物病院での初回検診5千円~1万円お迎え後、フクロウを診察できる動物病院で健康チェックを受けることが強く推奨。
その他(ブラシ、体重計など)5千円~1.5万円羽根の手入れ用ブラシ、日々の健康管理のためのキッチンスケール。
合計概算約6万円~17万円以上※ケージの選び方で大きく変動。

毎月の維持費の目安

フクロウを飼育する上で、生体価格や初期費用以上に重要なのが継続的にかかる毎月の維持費です。特に食費は、フクロウの飼育において大きな割合を占めます。

【毎月の維持費リストと目安】

項目費用目安備考
餌代5千円~2万円以上冷凍マウス、冷凍ヒヨコが主食。
フクロウの種類や大きさ、食欲によって変動が大きい。
大型のフクロウほど高額に。
床材・消耗品数百円~2千円新聞紙、ペットシーツ、ウェットティッシュなど、清潔を保つための消耗品。
光熱費(電気代)3千円~1万円以上室温管理は必須であり、24時間稼働させるため電気代がかさむ。
エアコン以外に、専用の保温器具を使用する場合も。
医療費0円~数万円以上定期的な健康診断のほか、病気や怪我の治療が必要になった場合は数万円~数十万円かかる。
フクロウを診られる専門医が少ないため、遠方への交通費も考慮する必要がある。
合計概算約8千円~4万円以上フクロウの種類や健康状態、住環境、医療費の有無によって大きく変動。
特に大型種や病気になった場合の医療費は高額になる傾向がある。

総費用と長期的な責任

フクロウをペットとして迎える場合、生体価格に初期費用(約6万~17万円以上)、さらに毎月の維持費(約8千円~4万円以上)がかかります。そして、フクロウは種類にもよりますが小型で10~15年、中型で20~30年、大型で30~40年と非常に長寿な動物です。

これは、数十年単位での経済的な負担と、飼育への強い責任が必要であることを意味します。安易な気持ちで飼育を始めると、後悔することにもなりかねません。

フクロウの生態をよく理解し、愛情と責任を持って最後まで飼育できるかどうかを、費用面も含めて十分に検討することが大切です。

フクロウのお迎え場所

フクロウは一般的なペットショップでお迎えすることは難しく、専門店に行く必要が出てくるでしょう。

ネットなどでも販売されている生体は確認できますが、基本的にフクロウ専門店ばかりです。

最近ではフクロウカフェなどもちらほらと見かけるようになったので、タイミングがあれば訪れてみると良いでしょう。

まずは気軽に触れ合えるフクロウカフェなどでどんな生態なのか、店員さんとお話ししながら理解していくところから始めるのが良いです。

お迎え前に知りたいフクロウの基本情報

フクロウをお迎えする前には、どんな性格の子であるのかを理解することは重要。そのほかにも生活状況や体の大きさ、平均寿命や注意したい病気などをまとめています。

フクロウの性格

性格はとても穏やかでクール、臆病でもあるので人とのコミュニケーションをあまり好みません。

基本的に「懐く」ということはなく、「人に対して馴れてくれるかどうか」というところが重要になります。

繊細なのでストレスには非常に弱く、来客などには馴れることがないでしょう。最適な環境で穏やかに同じ時間を過ごすことができれば、少しずつ馴れてくれるようになります。

フクロウの体長・体重

体長体重
小型15~30cm65~300g
中型30~50cm300~500g
大型50cm以上500g以上

フクロウの大きさといっても個体ごとに全く異なるため、大体の目安として上記のようなサイズ感になります。

小型も存在知れば大型も存在し、大型になれば人間の子どもの身長半分程度には成長します。

フクロウの体臭

ほかの鳥類と比べればややニオイがあるものの、体臭自体がとても臭うというわけではありません。

ただ、1日1回は盲腸便という非常に強いニオイのする便を排泄するので、強く臭うこともあります。

フクロウは肉食なので便がきつくなってしまうのは仕方なく、早めに片付けることが大切です。

片付けが遅くなればなるほどニオイが滞留してしまうので、放置しないことが重要になります。

フクロウの鳴き声

ホーホー求愛しているとき、お腹が空いたというアピール
ホッホッ求愛への返事をしている、嬉しいとき、リラックスしているとき
ギャー、ギャアギャア威嚇をしている、怒っている
ピィー嬉しいとき、飼い主さんと信頼関係が築けているとき

フクロウの鳴き声といえば、やはり有名なのは「ホーホー」という鳴き声ではないでしょうか。

この鳴き声は2パターンの想定される状況が考えられ、ひとつが異性に対して求愛をしているときです。

男の子は求愛時に「ホーホー」と鳴くのに対して、女の子は「ホッホッ」と短く鳴きます。

そのほかにも、特に威嚇しているようなときの「ギャー」「ギャアギャア」という鳴き声は覚えておくと良いでしょう。

フクロウの平均寿命

フクロウの平均寿命は長めで、小型のフクロウでも10年以上は長生きしてくれると言われています。

中型や大型になればそれ以上に長く生きてくれるため、飼い主さんとしては嬉しい限りではないでしょうか。

小型10~15年
中型20~30年
大型30~40年

一般的に犬だと体が大きくなるにつれて平均寿命は短くなりますが、フクロウの場合は逆です。

大型になれば30~40年という平均寿命で、ペットとして飼育できる動物の中でも長寿と言えるでしょう。

フクロウが注意すべき病気と専門病院の探し方

フクロウを飼育する上で、彼らが健康に過ごすためには、かかりやすい病気を知り、適切な予防と早期発見に努めることが非常に重要です。

特に猛禽類は、犬や猫とは異なる特有の病気にかかることがあり、また診察できる動物病院も限られています。

フクロウが注意すべき主な病気

ここでは、一般的な怪我や食中毒以外に、フクロウが特に注意すべき病気について解説します。

  1. アスペルギルス症(Aspergillosis)
    • 概要: カビの一種であるアスペルギルスという真菌が、フクロウの呼吸器系(気嚢や肺など)に感染することで発症します。進行すると呼吸困難や食欲不振、活動性の低下が見られ、重症化すると命に関わることもあります。
    • 原因: 不衛生な飼育環境(カビが生えやすい場所)、換気不足、不適切な餌(カビが生えたもの)、ストレス、栄養不良などにより、免疫力が低下している場合に感染しやすくなります。
    • 予防策:
      • 徹底した環境管理: ケージや飼育スペースを常に清潔に保ち、カビの発生を防ぎます。特に湿度が高くなりすぎないよう、適切な換気を心がけましょう。
      • 新鮮な餌の提供: 冷凍餌(マウス、ヒヨコなど)は、完全に解凍してから与え、解凍後はすぐに食べきらせ、残ったものは破棄します。カビが生えないよう、保存状態にも注意が必要です。
      • ストレス軽減: 騒音や急激な環境変化を避け、フクロウが安心して過ごせる環境を提供します。
      • 適切な栄養: バランスの取れた食事を与え、免疫力を維持します。
  2. 脚の病気(バンブルフットなど)
    • 概要: フクロウの足の裏に炎症が起こり、潰瘍や感染症を引き起こす病気です。初期は赤みや腫れが見られますが、進行すると膿が溜まったり、骨にまで感染が及んだりして、歩行困難になることもあります。
    • 原因: 不適切な止まり木(素材、太さ、硬さ)、不衛生な環境、肥満、栄養不足、運動不足など、足に継続的な負担や刺激がかかることが主な原因です。
    • 予防策:
      • 適切な止まり木の設置: さまざまな太さや素材(天然木、ロープなど)の止まり木を複数設置し、足にかかる負担を分散させます。コンクリートやプラスチックなどの硬すぎる止まり木は避けましょう。
      • 定期的な足のチェック: 毎日、足の裏に赤み、腫れ、傷がないかを確認します。
      • 清潔な環境維持: 床材や止まり木を清潔に保ち、細菌感染のリスクを減らします。
      • 体重管理: 肥満は足への負担を増やすため、適切な体重を維持することが重要です。
  3. 羽毛の異常(羽根の欠損、変形など)
    • 概要: 栄養不足、ストレス、自己抜毛(毛引き)、真菌・細菌感染、寄生虫、または物理的な損傷によって、羽根が適切に成長しなかったり、抜け落ちたり、変形したりする状態です。飛翔能力に影響が出ることがあります。
    • 原因: 飼育環境(ケージの狭さ、衝突事故)、栄養の偏り、精神的ストレス、病気など。
    • 予防策:
      • 十分なスペース: フクロウが羽を広げて羽ばたける十分なスペースを確保します。
      • バランスの取れた食事: 栄養バランスの偏りがないよう、高品質な餌を与えます。
      • ストレス軽減: 環境変化や騒音を最小限に抑え、精神的な安定を保ちます。
      • 定期的な羽根のチェック: 毎日羽根の状態を確認し、異常があれば早期に発見します。
  4. 消化器系の問題(食中毒・誤飲以外)
    • 概要: 消化不良、便秘、下痢など。栄養吸収の問題や、寄生虫感染、不適切な食事、ストレスなどが原因となることがあります。
    • 原因: 食事の解凍不足、食事の鮮度不良、急な食事の変更、寄生虫感染、ストレスなど。
    • 予防策:
      • 適切な食事の管理: 冷凍は完全に解凍し、適切な温度で保存します。
      • 衛生管理: 食器や水入れを常に清潔に保ちます。
      • 定期的な便のチェック: 毎日、便の色、形、量、ペリットの状態を確認し、異常があればすぐに気づけるようにします。
      • ストレス軽減: 環境の安定と適切な距離感の維持が重要です。

フクロウを診られる専門の動物病院の探し方と重要性

フクロウは犬や猫とは生理機能や病気の傾向が大きく異なるため、猛禽類やエキゾチックアニマルの診療経験が豊富な獣医師がいる動物病院を選ぶことが非常に重要です。一般的な動物病院では適切な診断や治療が難しい場合があります。

専門病院の探し方:

  1. インターネット検索:
    • 「フクロウ 病院 東京」「猛禽類 診察 大阪」のように、「フクロウ(または猛禽類)+地域名+病院(または獣医)」で検索します。
    • 動物病院のウェブサイトで、「診療動物」の項目に「フクロウ」「猛禽類」「エキゾチックアニマル」などの記載があるかを確認します。
  2. フクロウ専門店やブリーダーに相談:
    • フクロウを購入した専門店や信頼できるブリーダーは、提携している動物病院や推薦できる病院を知っていることが多いです。最も確実な方法の一つです。
  3. フクロウカフェや愛好家コミュニティでの情報収集:
    • フクロウカフェのスタッフや、フクロウを飼育している知人、オンラインの愛好家コミュニティ(SNSのフクロウグループなど)で情報交換し、評判の良い病院を聞いてみましょう。
  4. 獣医師会や学会のリスト:
    • 地域の獣医師会や、日本獣医学会などの専門学会が、専門医のリストを公開している場合があります。
  5. 実際に足を運ぶ:
    • いくつかの候補を見つけたら、実際に病院に電話をかけ、フクロウの診察経験があるか、どのような設備があるか(レントゲン、超音波など)、緊急時の対応などを確認することをお勧めします。可能であれば、健康なうちに一度、健康チェックを兼ねて受診し、病院の雰囲気や獣医師との相性を確認しておくと安心です。

専門病院の重要性:

  • 正確な診断: フクロウ特有の生理や病理を理解しているため、症状から適切な病気を診断できます。
  • 適切な治療: フクロウの体に合わせた薬の種類や量、治療法を選択できます。
  • 専門的なアドバイス: 飼育環境や食事、日常ケアについて、フクロウの生態に基づいた具体的なアドバイスが得られます。
  • 緊急時の対応: フクロウの怪我や急病は緊急を要することが多いため、専門医の存在は命を救う上で不可欠です。

フクロウの飼育難易度

残念ながらフクロウの飼育難易度は高いです。犬や猫などとは根本的に異なるためです。

「可愛らしいから飼育したい」という気持ちはわかりますが、基本的に必要以上には干渉することなく一緒に生活するだけです。

係留飼育をすることでリスクは軽減できますが、頻繁にコミュニケーションを取りたい人には向いていないでしょう。

フクロウの飼育で必要なもの

フクロウをお迎えするうえで必要なものは、一般的なペットとは少し違ったアイテムばかりです。

特にアンクレットやジェス、リーシュなどといったアイテムはほかの動物では必要とすることが少ないでしょう。

  • パーチ(止まり木)
  • アンクレット(足輪)
  • ジェス(足紐)
  • リーシュ(手綱)
  • 食事(マウス、ヒヨコ、ウズラ)
  • 給水器(水浴び兼用)
  • キッチンバサミ
  • ファルコングローブ
  • ペットシーツ

場合によってはケージを用意するケースもありますが、一般的にはパーチとアンクレットを使用して飼うことになります。

それぞれフクロウに適したアイテムばかりなので最初は戸惑いますが、ひとつずつ確認してプロと相談しながら購入すると良いでしょう。

食事は冷凍マウスや冷凍ヒヨコが一般的

飼い主さんの最初の大きなハードルになると思われるのが、フクロウの食事の用意です。

食事は冷凍マウス、冷凍ヒヨコ、冷凍ウズラなどになるため、これらを調理する必要が出てきます。

肉食性なのでペレットのようなものではなく、新鮮なものを与えようとすると自宅での調理が必要になるのです。

すでに加工されたものも販売されていますが、フクロウにとっての理想的な食事は新鮮な肉類と言えるでしょう。

この中でも主食は冷凍マウスになるため、これらを扱うことが苦手な人は飼育が難しくなります。

給水だけでなく水浴びによって清潔に体を保つ

フクロウは水分補給を食事から行うというのが一般的で、必要に応じて給水皿などから水分補給します。

ですがこれとは別に、お皿などに入れた水を使って水浴びするというのがフクロウの特徴です。

水浴びは病気の予防として体を清潔に保つだけでなく、ストレスを発散させる目的でも最適です。

必要に応じて、お風呂場などで水浴びするのも可能ですし、霧吹きを使うというのもひとつの手でしょう。

フクロウと一緒に暮らすための飼育ポイント

もしフクロウをお迎えするとなったら、大切な飼育ポイントをおさえておくことが重要です。一緒に暮らすうえでお迎えしてから後悔することがないよう、次の点に注意しましょう。

フクロウは係留飼育が一般的で安全

係留飼育止まり木などに繋いで飼育
ケージ飼育ケージ内で飼育
放鳥飼育室内で放し飼い

フクロウの飼い方はいくつかの方法があるものの、一般的には係留飼育が選択されます。

足輪で自由に室内を移動できないようにするものなので、始めは可哀想だと思う人もいるでしょう。

ですが係留飼育にすることで誤飲を防いだり、室内で迷子になったり、壁や家具への衝突を防ぐことができます。

ケージ内でも飼育できますが、ケージが小さいと羽を傷つけることになるため、かなり大きめのものを用意する必要があります。

食事は冷蔵解凍する

冷凍保存されている食事は、解凍方法によって質が落ちることもあるため注意が必要です。

フクロウにとって最適な食事は血抜きされていない新鮮なものなので、解凍の流れで血液が出てしまうと良くありません。

解凍するときには冷蔵庫に移すことで冷蔵解凍します。こうすることで血液が出づらくなり、十分な栄養を摂取できます。

正常なペリットであるかどうかを確認する

前述したような食事をするフクロウは、食後の10時間から12時間ほどの間に消化できなかったものを吐き出します。

これをペリットと言いますが、食べたものの毛・骨・歯などは消化できないので吐き出すことになるのです。

ペレットを吐き出すことで体重を軽く維持したり、食道をキレイに掃除することができるようになります。

ペレットが食べたものと同じ色であれば問題ありませんが、肉片が混じっていたり色がついているなら要注意です。

ストレスにとても弱いので適度な距離感が大切

実はフクロウはストレスにとても弱いと言われており、室温や湿度の変化にも敏感です。

室温は夏で25℃程度、冬で22℃程度を維持し、湿度も50%程度を維持できるようにしてあげてください。

また、触れ合うことが大好きな動物ではないため、基本的には飼い主さんであっても適度な距離感を大切にします。

あまり構いすぎることはしないように注意して、自分の時間を大切にしてあげてください。

窓際などでの日光浴を行う

フクロウは夜行性ではあるものの、実は日中に動くこともできる動物です。

そして体を健康的に整えるためにも、日が出ているうちには1時間程度で良いので日光浴をさせてあげてください。

紫外線を浴びることでビタミンDが生成され、体を健康的に維持することができるようになります。

日光浴の際には直射日光を避けつつも、窓は紫外線をカットするため窓を開けて逃げないようにした状態で行うと良いです。

フクロウを迎える前の注意点

フクロウはかなり特徴のある動物なので、気軽にお迎えできるような動物ではありません。

特に飼育方法が一般的な犬や猫とは全く異なるので、十分に理解してお迎えするようにしましょう。

猛禽類なのでほかペットとの共同生活に注意

フクロウはタカ、ハヤブサ、ワシなどといった鳥類と同様に、猛禽類という鋭い爪やくちばしを持つ動物です。

犬や猫などと同居することは不可能ではありませんが、小動物になると危険なケースもあります。

ただ、そもそもフクロウはとても警戒心が強く、共存することはストレスになることもある動物。

無理にペットの多頭飼いをするのではなく、飼育スペースや部屋を分けるなどといった対応も必要です。

体の大きさに対して食費が高め

フクロウの食事は冷凍の小動物が中心になるため、新鮮なものを与えようと思えば食費が高くなりがち。

中には加工されたものなども販売されていますが、やはり良質な食事は高くなってしまうものなのです。

体が小さくてもサイズ感に対して食費が高くなりがちなので、どれくらいの費用がかかるのかを事前に理解しておきましょう。

しつけはできない

フクロウは飼い主さんとの触れ合いを重要視する動物ではありませんので、しつけなどの訓練も不得意です。

もっといえば、必要以上に構われること自体が好みではないので、適度な距離感を保つ必要があります。

無理矢理にしつけをしようとしても、飼い主さんがフクロウに嫌われるだけでしょう。

誤飲の危険があるため小さなものやおもちゃは与えない

「ペットと一緒に遊ぶ」というのは飼い主さんにとって夢のひとつですが、フクロウは適していません。

もちろん適度なコミュニケーションは問題ありませんが、おもちゃを使った遊びは誤飲のリスクがあり危険です。

ペット用のおもちゃであっても誤飲のリスクは十分にありますし、小さな文具やアイテムも置かないようにしましょう。

放鳥によって誤飲や衝突のリスクがある

フクロウも鳥の仲間なので、できれば自由に動いたり羽ばたいているところを見てみたい、という人もいるでしょう。

自由にさせる時間があっても良いですが、自由にさせすぎるのは事故の原因になります。

当然、飛んで迷子になってしまう可能性もありますし、誤飲をしてしまう、壁や家具などに衝突してしまう、という可能性があるのです。

実は、フクロウによる誤飲は多く知られているため、特に誤飲については注意しなければいけません。

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