愛らしい表情と人懐っこい性格で注目を集める「コツメカワウソ」。SNSやテレビ番組でもたびたび見かけるこの小さなカワウソを、自宅で飼いたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、コツメカワウソは希少動物であり、お迎えや飼育には多くの注意点があります。
この記事では、コツメカワウソの値段を中心に、お迎え方法や飼育にかかる費用、必要な環境などを詳しく解説します。
初めての方でも安心して読み進められるよう、分かりやすく丁寧にまとめました。
この記事の結論
- コツメカワウソの飼育には、生体価格を始めとした初期費用や月々の維持費が高額
- お迎えは正規業者からのみ可能で、それ以外のお迎えは違法取引になることがある
- 飼育には広いスペースと水場、長時間の世話が必要になることを理解しておく
- 寿命は10~15年ほどと長く、介護や医療費も含めて責任を要することになる
目次
コツメカワウソの値段相場とは

コツメカワウソの価格は、希少性や需要の高さから非常に高額です。
ペットショップや正規ブリーダーを通じて販売されている場合、1匹あたり80万円~150万円前後が相場とされています。
販売価格には、輸送費・登録費・予防接種費なども含まれることが多いため、単純な「生体価格」だけでは判断できません。
希望者が多い一方で流通数が非常に限られているため、価格は年々上昇傾向にあります。
特に健康状態が良好で、性格の穏やかな個体は高値がつきやすい傾向にあります。
コツメカワウソの生体価格の目安
コツメカワウソの価格は個体の年齢・性別・健康状態・お迎え方法によって変動しますが、一般的な生体価格の目安は以下の通りです。
条件 | 価格目安(税込) |
---|---|
幼体(ベビー) | 100万円~150万円 |
成体(若干成長済み) | 80万円~120万円 |
特別な血統や人気個体 | 150万円以上 |
上記はあくまで一例であり、お迎えの際は飼育設備の初期費用や月々の維持費も含めて予算を立てる必要があります。
また、ベビー個体は飼い主との信頼関係を築きやすい反面、育て方を間違えると問題行動を引き起こすこともあるため注意が必要です。
販売されている場所とその価格差
コツメカワウソはすべてのペットショップで販売されているわけではなく、取り扱いは限定されています。主なお迎え方法には以下のような場所があります。
- エキゾチックアニマル専門店
- 正規ブリーダー
- 動物園との提携施設や展示即売会
これらの販売場所によって価格には大きな差があります。
例えば、ブリーダー直販の場合は中間マージンがないため安価なこともありますが、信頼性のあるブリーダーかどうかの見極めが必要です。
一方、ペットショップを通じたお迎えは価格が高めになる傾向がありますが、アフターケアが充実していることが多く、初心者には安心です。
価格差は最大で30万円以上生じるケースもあるため、事前の比較検討が大切です。
値段が高額な理由とは?
コツメカワウソの値段が高額である主な理由は、以下の3点に集約されます。
①希少性の高さ
絶滅危惧種に指定されており、ワシントン条約(CITES)により国際取引が厳しく規制されています。
②輸入制限と手続きの煩雑さ
日本への輸入には特別な許可が必要で、正規ルートでの輸入は非常に限られています。
③飼育の難易度と管理コスト
飼育には温度・湿度管理や広い水場、専門的なエサの準備などが求められ、ブリーダー側にも高い飼育コストがかかります。
これらの要因が重なり、ペット市場に出回る数が少なく、その結果として1匹あたりの販売価格が高騰しているのです。
また、法律や自治体の条例による規制強化も価格に影響を与える要因となっています。
コツメカワウソのお迎え方法と注意点

コツメカワウソは希少動物のため、お迎えには特別な注意が必要です。
まず、一般的なペットショップではほとんど取り扱われていません。主なお迎え方法は、エキゾチックアニマル専門店や信頼できるブリーダーに限られます。
さらに、日本ではコツメカワウソの輸入や販売は厳しく規制されており、環境省の「特定動物」や「特定外来生物」には該当しませんが、自治体によっては飼育許可や届け出が必要な場合があります。
お迎え時は動物取扱業の許可を持つ業者かどうか、飼育設備や動物の健康状態などをしっかり確認しましょう。衝動買いや安易な判断は禁物です。
正規ルートでのお迎え方法
コツメカワウソの正規ルートでのお迎えは以下の手順が基本です。
①動物取扱業登録のある店舗やブリーダーを探す
エキゾチック専門店の中には正規に扱う業者が存在します。
②CITES(ワシントン条約)に基づいた輸入個体の確認
適法に輸入された個体かどうか、個体識別書類をチェック。
③契約書とアフターサポートの確認
飼育サポートや健康保証の内容を明確にする。
信頼できる業者は、動物の履歴や健康状態を開示し、お迎え後のフォローも丁寧に対応してくれます。価格が安すぎる、情報が不明確といった場合は慎重に判断しましょう。
違法取引のリスクと注意喚起
コツメカワウソはその人気の高さゆえに、密輸や違法取引の対象になりやすい動物でもあります。
違法に取引された個体は健康状態が悪く、ワクチン接種などがされていない可能性も高いため、飼い主にとっても大きなリスクです。
違法取引が判明した場合、飼い主も法令違反で罰則を受ける可能性があるため、「知らなかった」では済まされません。
- SNSや個人間取引によるお迎え
- 異常に安価な価格設定
- 生体の輸送過程や出自を明かさない業者
「安さ」や「入手のしやすさ」に飛びつかず、法的・倫理的な面も含めて慎重に判断しましょう。
輸入や個人販売は可能?
現在、日本国内で個人がコツメカワウソを輸入することは極めて困難です。
国際的にはワシントン条約(CITES)附属書IまたはIIに分類されており、商業目的の輸入には厳しい規制と許可が必要となります。
また、輸出国側でも保護対象としており、輸出許可が出ないケースがほとんどです。
さらに、日本国内では動物取扱業の登録がなければ個人間での販売・譲渡も原則禁止されています。たとえ国内繁殖個体であっても、販売には正式な登録が必要です。
個人での売買や譲渡を持ちかけられた場合は、法律に触れる可能性が高いため絶対に避けましょう。
輸入も販売も、信頼できる専門業者を通すのが最も安全かつ合法的な方法です。
コツメカワウソの飼育にかかる費用

コツメカワウソの飼育には、生体価格とは別に多くの費用がかかります。
初期費用だけでなく、毎月の維持費や突発的な医療費も考慮する必要があります。
飼育設備は特殊で、一般的な小動物とは異なる飼育環境が必要です。トータルでのコストは年間50万円以上になることも珍しくありません。
金銭的余裕がないと、動物にもストレスがかかるため、事前に費用をしっかり把握しておくことが重要です。
初期費用(ケージ・水槽・温度管理機器など)
コツメカワウソの飼育には、専用の広いスペースと水場が必要です。初期費用は以下のようになります。
項目 | 概要 | 金額目安 |
---|---|---|
ケージ・囲い | 運動スペース確保 | 5~10万円 |
水槽・プール | 水遊び用(循環機能付き) | 5~15万円 |
温度・湿度管理機器 | 冷暖房・加湿器など | 3~8万円 |
遊具やハンモック | 知育やストレス対策 | 1~3万円 |
合計で15~30万円以上かかることが一般的です。ケージと水場を同時に設置できる広さも必要です。
月々の飼育費用(エサ・光熱費・消耗品)
コツメカワウソは肉食傾向の強い雑食性で、エサ代や環境維持にコストがかかります。
- エサ(魚・小動物・栄養サプリ等):1万円~2万円
- 光熱費(水場加温やエアコン使用):5,000円~1万円
- 消耗品(トイレ砂・掃除用品等):3,000円~5,000円
月あたり2~3万円程度が目安です。ただし、夏や冬などは空調管理費が大きく増えることもあります。快適な飼育環境を維持するには、これらのコストを継続的に支払う余裕が必要です。
動物病院での医療費はどのくらい?
コツメカワウソを診られる動物病院は限られており、診察が可能なエキゾチックアニマル専門病院に通う必要があります。一般的な費用の目安は以下の通りです。
- 初診料:5,000円~8,000円
- ワクチンや健康診断:1万円~2万円
- 怪我や病気の治療費:1回3万円~10万円以上になることも
また、カワウソはストレスに弱く、環境変化で体調を崩しやすいため、突発的な通院が必要になるケースも多いです。年間5万円~10万円程度の医療費を見積もっておくのが現実的です。
コツメカワウソを飼う前に知っておくべきこと

コツメカワウソは見た目の可愛らしさとは裏腹に、非常に手間がかかるペットです。
夜行性で鳴き声が大きく、においも強いため、集合住宅での飼育は難しい場合もあります。
また、非常に頭が良く、退屈を感じると問題行動を起こすこともあるため、日常的な遊び相手や刺激が不可欠です。
飼育者としての覚悟がなければ、飼い主もカワウソも不幸になってしまう可能性があります。飼う前には現実をよく理解しておきましょう。
飼育に必要な許可や登録制度
コツメカワウソは「特定動物」には分類されていませんが、自治体によっては飼育に届け出が必要な場合があります。
また、販売業者は動物取扱業の登録が義務付けられており、信頼できる業者からお迎えすることが重要です。飼育に関する法律は以下のようなものがあります。
- 動物愛護法
- 外来生物法(今後の法改正で規制強化の可能性あり)
不安な場合は、自治体の動物愛護センターに事前確認すると安心です。
飼育環境とライフスタイルとの相性
コツメカワウソは広いスペースと水場、そして毎日の遊びやふれあいを必要とする動物です。
飼い主が長時間不在だったり、住宅事情で騒音やにおいに配慮が必要な場合は、飼育が難しくなる可能性があります。理想的なのは以下のような環境です。
- 一戸建てやペット可の広めの住居
- 在宅時間が長く、毎日世話ができるライフスタイル
- 水場の掃除や衛生管理に手間を惜しまない覚悟
自身の生活と照らし合わせて、無理なく飼えるかをよく考えてから判断しましょう。
寿命と介護のことも考えよう
コツメカワウソの寿命は10~15年程度とされており、長期的な責任が求められます。
年齢を重ねると関節の不調や内臓疾患が出ることもあり、介護が必要になるケースも考慮すべきです。以下の点も押さえておきましょう。
- 高齢になると運動量が減るため、環境を見直す必要あり
- 介護時には医療費や通院回数が増加する可能性あり
- 飼い主の生活にも大きな影響が出ることを理解しておく
最後まで責任を持って飼える覚悟が必要です。
まとめ:コツメカワウソの値段と飼育の現実
コツメカワウソは生体価格だけでなく、初期設備・毎月の維持費・医療費・時間的な手間など、飼育にかかる負担が非常に大きい動物です。
一方で、知能が高く愛情深い性格から、しっかりと向き合えば心の通うパートナーにもなります。
安易な憧れや見た目の可愛さだけで飼うのではなく、長期的な視野で責任を持って飼えるかどうかを慎重に検討しましょう。
正しい知識と覚悟を持ったうえでの飼育が、カワウソとの幸せな暮らしにつながります。
この記事の執筆者
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