しろうしょう
脂漏症
概要
脂漏症は、皮膚の皮脂腺から過剰な皮脂が分泌されることで、皮膚がベタついたり、フケが出たりする皮膚疾患。乾燥性のものと油性のものがある。
症状
- 油性脂漏症:皮膚や被毛がベタつき、油っぽいフケ(黄白色)が多く見られる。独特の酸っぱいような脂っぽい臭いがすることが多い。
- 乾燥性脂漏症:皮膚が乾燥し、カサカサしたフケ(白色)が多く見られる。皮膚に弾力性がなく、ひび割れを起こすこともある。
共通して、痒みを伴うことがあり、脱毛や二次的な細菌・マラセチア感染を引き起こすことがある。
原因
- 原発性脂漏症:特定の犬種(コッカースパニエル、バセットハウンド、ダックスフンドなど)や猫種(ペルシャなど)に遺伝的に発生することがある。通常、若齢で発症。
- 続発性脂漏症:アレルギー(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎)、内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症)、寄生虫(ノミ、ダニ)、真菌感染(マラセチア)、細菌感染、栄養不良、自己免疫疾患など、様々な基礎疾患によって引き起こされることが多い。
治療法
基礎疾患の治療
続発性の場合は、原因となっている基礎疾患の治療が最も重要。アレルギーであればアレルゲンの特定と除去、内分泌疾患であればホルモン療法などが行われる。
対症療法
- 薬用シャンプー:皮膚の状態に合わせて、過剰な皮脂やフケを取り除くためのシャンプー(硫黄、サリチル酸、タール、ベンゾイルパーオキサイド、ミコナゾールなどを含むもの)が使用されます。
- 内服薬:炎症や痒みが強い場合は、ステロイド剤や抗ヒスタミン剤が使用されることがあります。二次感染がある場合は、抗生物質や抗真菌剤が投与されます。
- サプリメント:皮膚の健康をサポートするために、オメガ-3脂肪酸などの栄養補助食品が推奨されることがあります。
- スキンケア:日常的な適切なスキンケア(シャンプー、保湿など)も重要です。