愛犬にヨーグルトをあげても良いのか悩んだことはありませんか?ヨーグルトは腸内環境を整えるなどの健康効果が期待できますが、与え方や注意点を誤ると逆効果になることも。
本記事では、犬にヨーグルトを与えるメリット・デメリット、適切な与え方、注意点などを詳しく解説します。愛犬の健康管理に役立つ情報をぜひ参考にしてください。
この記事の結論
- 犬にヨーグルトを与えることは可能であるが、乳糖不耐症には十分注意が必要
- 無糖・無添加のプレーンヨーグルトを選ぶことが犬には最適
- 与える量は体重に応じて調整し、過剰摂取は肥満や下痢を招く恐れがある
- 犬用ヨーグルトは乳糖除去など配慮され初心者には特に安心
目次
犬にヨーグルトを与えても大丈夫?

結論から言うと、犬にヨーグルトを与えることは基本的に可能です。ただし、与え方や種類を誤ると消化不良や体調不良を引き起こす可能性もあります。
ヨーグルトには整腸作用や栄養補給のメリットがありますが、乳糖不耐症の犬も多いため注意が必要です。
犬にヨーグルトを与える前に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 無糖・無添加のヨーグルトを選ぶ
- 初めは少量から与える
- 愛犬の体調を観察する
- 毎日与えるよりも適度な頻度を守る
愛犬の健康を守るためにも、適切なヨーグルトの選び方と与え方を理解しておきましょう。
犬はヨーグルトを消化できるのか
犬は人間と比べると乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」の分泌量が少ない傾向があります。そのため、乳製品を多く摂取すると消化不良や下痢を起こす場合があります。
ただし、ヨーグルトは発酵の過程で乳糖が分解されるため、他の乳製品に比べると比較的消化しやすい食品です。
特に以下のような特徴のヨーグルトはおすすめです。
- 乳糖が少ない(プレーンヨーグルト)
- プロバイオティクスが含まれている
- 無添加・無香料である
ただし、乳糖不耐症の程度は犬によって個体差が大きいため、初めて与える際は慎重に少量から様子を見ましょう。
与えるときに避けたいヨーグルトの種類
犬にヨーグルトを与える際には、以下のような種類は避ける必要があります。
| 避けたいヨーグルト | 理由 |
|---|---|
| 加糖ヨーグルト | 糖分過多による肥満・虫歯リスク |
| フルーツ入りヨーグルト | 人工甘味料(キシリトールなど)が含まれる危険性 |
| 低脂肪・無脂肪ヨーグルト | 添加物が入っている場合がある |
| 味付き・香料入りヨーグルト | 消化に悪影響を及ぼす成分が含まれる |
特に「キシリトール」は犬にとって非常に危険な中毒物質です。購入時には必ず原材料表示を確認しましょう。
犬にヨーグルトを与えるメリット

犬に適切なヨーグルトを与えることで、いくつかの健康メリットが期待できます。代表的な効果は以下の3つです。
- 腸内環境の改善(整腸作用)
- 免疫機能のサポート
- カルシウム・ビタミンの補給
「ヨーグルトが体に良い」というのは一般的に知られていることだと思いますので、上記のメリットについてもすでに知っているという方は多いでしょう。それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。
整腸作用で便通をサポート
ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。これにより、愛犬の便通が整いやすくなり、下記のような効果が期待できます。
- 便秘の予防・改善
- 軟便の緩和
- 腸内環境の安定化
特に高齢犬やストレスを感じやすい犬は腸内環境が乱れやすいため、ヨーグルトによる整腸サポートが役立つケースがあります。
ただし、継続的に与えすぎると逆に下痢を招く場合もあるため、適量を守ることが大切です。
免疫力向上に期待できる
ヨーグルトに含まれる善玉菌は、腸内環境を整えるだけでなく免疫細胞の働きをサポートします。
犬の免疫力の大半は腸内環境に関わっており、善玉菌が優勢になることで以下のようなメリットがあります。
- ウイルスや細菌への抵抗力向上
- アレルギー症状の緩和
- 皮膚疾患の予防
特に季節の変わり目や体力が落ちやすい時期は、ヨーグルトによる免疫サポートが期待できます。ただし、重度の疾患がある犬には必ず獣医師のアドバイスを受けましょう。
カルシウムやビタミンなどの栄養補給
ヨーグルトは整腸効果だけでなく、栄養補給の面でも役立ちます。主な栄養素は以下の通りです。
- カルシウム:骨や歯の健康維持に必須
- ビタミンB群:代謝や皮膚の健康に役立つ
- タンパク質:筋肉の維持に必要
- リン・マグネシウム:神経機能の正常化に関与
普段の食事で不足しがちな微量栄養素を補う役割として、ヨーグルトは非常に優れた食材です。ただし、主食代わりに大量に与えるのは逆効果となるため注意しましょう。
犬にヨーグルトを与えるリスクと注意点

ヨーグルトは犬にとって健康に役立つ食材ですが、リスクも存在します。与え方を誤ると以下のような問題が発生する可能性があります。
- 消化不良・下痢:乳糖不耐症の犬に多い
- 肥満:過剰なカロリー摂取
- アレルギー反応:体質による個体差
- 中毒:添加物や人工甘味料の摂取
これらのリスクを避けるには、犬の体質に合ったヨーグルトを選び、適量を守って与えることが重要です。体調に変化があればすぐに中止し、獣医師へ相談しましょう。
乳糖不耐症の犬には注意
犬の多くは「乳糖不耐症」を持っており、ヨーグルトに含まれる乳糖をうまく分解できません。その結果、以下の症状を引き起こすことがあります。
- 下痢
- お腹の張り
- 嘔吐
- 軟便
ただし、ヨーグルトは発酵の過程で乳糖がある程度分解されているため、少量であれば問題ない犬もいます。初めて与える際は以下の点に注意しましょう。
- 少量から試す
- 体調をよく観察する
- 異常があれば中止する
乳糖不耐症の程度は犬によって大きく異なるため、愛犬の様子を常に確認することが大切です。
肥満の原因になる可能性も
ヨーグルトは意外とカロリーが高めです。与えすぎると肥満の原因になります。
| ヨーグルトの種類 | 100gあたりのカロリー |
|---|---|
| プレーンヨーグルト(全脂) | 約60kcal |
| プレーンヨーグルト(低脂肪) | 約40kcal |
普段の食事に加えて与えると、カロリーオーバーになりやすいため注意が必要です。肥満は以下のリスクを高めます。
- 関節への負担
- 心臓病のリスク
- 糖尿病の発症
ヨーグルトを与える際は、日々の食事量と運動量を調整して、総カロリー管理を徹底しましょう。
糖分・添加物入りヨーグルトの危険性
市販のヨーグルトには、犬に有害となる成分が含まれている場合があります。避けたい成分の一例は以下です。
- 砂糖・果糖ぶどう糖液糖:肥満や虫歯の原因
- 人工甘味料(特にキシリトール):犬にとっては中毒物質
- 保存料・着色料・香料:アレルギーや消化不良を引き起こす可能性
人間用に加工されたヨーグルトは基本的に犬向けではありません。必ず成分表を確認し、無糖・無添加の製品を選ぶことが重要です。
犬に与えるヨーグルトの選び方

安全にヨーグルトを与えるには、種類の選定が非常に重要です。基本の選び方は以下の通りです。
- 無糖・無添加であること
- 乳酸菌の種類が明記されていること
- 人工甘味料が使われていないこと
市販の「犬用ヨーグルト」を利用するのもひとつの方法ですが、適切な人間用プレーンヨーグルトでも代用可能です。次項で詳しく解説します。
無糖・無添加のプレーンヨーグルトがおすすめ
犬に最も適しているのは「無糖・無添加のプレーンヨーグルト」です。おすすめの理由は以下の通りです。
- 乳糖が発酵により低減されている
- 余計な甘味料・香料が含まれていない
- 栄養価が高いまま保たれている
選ぶ際のチェックポイントは次の通りです。
- 成分表示が「生乳100%」
- 砂糖・人工甘味料ゼロ
- 乳酸菌の種類が書かれている
こうしたヨーグルトであれば、安心して愛犬に与えることができます。ただし、与える量は必ず適量を守りましょう。
乳酸菌の種類も確認しよう
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は種類によって働きが異なります。犬におすすめの乳酸菌は以下の通りです。
| 乳酸菌の種類 | 主な効果 |
|---|---|
| ビフィズス菌 | 整腸作用、便秘改善 |
| ブルガリア菌 | 免疫力向上、腸内環境改善 |
| ガセリ菌 | 体脂肪抑制、代謝促進 |
特に「プロバイオティクス」と呼ばれる生きた乳酸菌を含むヨーグルトは、腸内環境の改善に役立つとされています。ただし、特定の乳酸菌が合わない犬もいるため、慎重に少量ずつ試すことがポイントです。
犬にヨーグルトを与える適量と頻度

ヨーグルトは栄養価が高く健康に役立つ反面、与えすぎは肥満や消化不良の原因になります。
適切な量と頻度を守ることが大切です。基本的には「おやつ」として考え、普段の食事の補助的に与えましょう。
適量は犬の体重や体質によって異なりますが、最初はごく少量からスタートし、愛犬の体調をよく観察してください。以下で体重別の目安量や頻度について詳しく解説します。
犬の体重別の適量目安
犬の体重に合わせたヨーグルトの適量は以下が目安です。
| 体重 | 1回あたりの目安量 |
|---|---|
| 5kg未満(小型犬) | 小さじ1(5g程度) |
| 5~10kg(中型犬) | 大さじ1(15g程度) |
| 10~25kg(大型犬) | 大さじ2(30g程度) |
| 25kg以上(超大型犬) | 大さじ3(45g程度) |
※あくまで目安であり、乳糖不耐症の有無や体調によって調整が必要です。
与えすぎは下痢や肥満の原因になるため、「少なめから」が基本です。また、初めて与える場合は小さじ半分からスタートすると安心です。
与える頻度の目安と管理方法
ヨーグルトは毎日与える必要はありません。週2~3回程度の頻度が一般的です。与えすぎを避けるポイントは以下の通りです。
- 体重管理を意識する
- カロリーオーバーに注意
- おやつの総量を1日の食事の10%以内に抑える
たとえば5kgの小型犬であれば、1日の総おやつ量は約30kcal以内が理想です。ヨーグルトのカロリーを計算に入れ、他のおやつとのバランスをとりましょう。
また、ヨーグルトは冷蔵保存が必要な食品なので、与える直前に少量ずつ取り分けるのが衛生的です。
ヨーグルトを使った犬用レシピ

市販のヨーグルトをそのまま与えるのも良いですが、少しアレンジすることで愛犬も飽きずに楽しめます。ここでは自宅で簡単に作れるヨーグルトを使った犬用おやつレシピをご紹介します。
簡単!ヨーグルトを使ったおやつレシピ
材料
- 無糖ヨーグルト 適量
- かぼちゃ(蒸したもの) 適量
作り方
- かぼちゃを柔らかく蒸してペースト状にする。
- ヨーグルトと混ぜ合わせる。
- 小さじ1ずつ分けて与える。
かぼちゃは食物繊維やビタミンが豊富で、ヨーグルトとの相性も抜群です。消化にも良く、便通改善にも役立ちます。季節を問わず作りやすい簡単おやつです。
暑い日にぴったりのヨーグルトアイス
材料
- 無糖ヨーグルト 適量
- ブルーベリーやイチゴ(無糖・犬用に安全な果物)
作り方
- 製氷皿に果物を入れる。
- ヨーグルトを注ぎ入れる。
- 冷凍庫で凍らせて完成。
冷凍してもヨーグルトの乳酸菌は一定量生き残ると言われており、暑さ対策と腸活が同時にできます。ただし、冷やしすぎはお腹を壊す原因になるため、与えすぎには注意しましょう。
犬にヨーグルトを与える際によくある質問
ヨーグルトを愛犬に与えたいと考える飼い主さんは多く、よくある疑問も多岐にわたります。ここでは特に多い質問に詳しくお答えします。
ヨーグルトは子犬やシニア犬でも食べられる?
基本的には子犬・シニア犬でもヨーグルトを食べられますが、注意点があります。
| 子犬(生後2~3か月以降推奨) | 消化器官が未発達なため、無理に与えず徐々に少量から始めましょう。 |
| シニア犬 | 消化機能が低下していることがあるため、乳糖不耐症の症状に注意しつつ少量から与えます。 |
どちらの場合も「体調観察」が最優先です。便の状態や嘔吐、食欲の変化があれば中止しましょう。
犬がヨーグルトを食べて下痢や嘔吐をしたときはどうする?
ヨーグルトを与えた後に下痢や嘔吐が見られた場合、以下の対応が必要です。
- すぐにヨーグルトを与えるのは中止する
- 水分補給をしっかり行う
- 症状が長引く場合は獣医師に相談する
一時的な消化不良なら自然に回復することもありますが、乳糖不耐症やアレルギーの可能性もあるため油断は禁物です。初回に大量に与えないことが重要な予防策となります。
市販の犬用ヨーグルトは必要?
市販の犬用ヨーグルトは、犬の消化機能に配慮して乳糖をほぼゼロにした商品が多く、乳糖不耐症の犬にも比較的安全です。
犬用ヨーグルトのメリット
- 乳糖カット済み
- 無添加・無香料
- 犬向けに栄養設計されている
人用ヨーグルトでも良いケース
- 無糖・無添加のプレーンタイプである
- 乳糖不耐症でない犬である
乳糖に不安がある場合や初心者は、市販の犬用ヨーグルトを選ぶのが無難です。ただし価格はやや高めの傾向があります。
まとめ
犬にヨーグルトを与えることは、整腸作用や免疫力アップなど多くのメリットがあります。
しかし乳糖不耐症やカロリー過多といったリスクも伴うため、適量・適切な頻度・種類選びが重要です。
無糖・無添加のプレーンヨーグルトを少量から試し、愛犬の健康状態を常に観察しましょう。
正しく活用すれば、ヨーグルトは愛犬の健康をサポートする強い味方になります。
この記事の執筆者
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