「うちの子、玉ねぎを誤って口にしてしまったかも…」「猫に玉ねぎって本当に危険なの?」愛猫との暮らしの中で、そんな不安を感じたことはありませんか?
人間にとっては身近な食材である玉ねぎですが、猫にとっては命に関わるほどの毒性を持っています。
この記事では、なぜ玉ねぎが猫に危険なのか、具体的な中毒症状や誤って食べてしまった場合の対処法、そして予防策まで、飼い主さんが知っておくべき情報を網羅的に解説します。
大切な愛猫の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
この記事の結論
- 猫は玉ねぎの毒性成分を分解できないため、少量の摂取でも命に関わる危険がある
- 玉ねぎは加熱しても毒性が失われず、スープや加工品も同様に危険
- 猫が玉ねぎを誤食した際は、自己判断せず、すぐに動物病院へ連絡する
- 玉ねぎ中毒の予防には、食材の厳重な管理と、猫に人間の食べ物を与えない習慣を徹底すること
目次
猫に玉ねぎが危険な理由

猫は人間と異なり、玉ねぎに含まれる特定の成分を分解する酵素を持っていません。
そのため、猫が玉ねぎを摂取すると体内で有害な物質に変わり、赤血球が破壊されてしまう「溶血性貧血」を引き起こす可能性があります。
これは、猫の命に関わる非常に危険な状態です。少量の摂取でも体調を崩すことがあり、最悪の場合は死に至ることもあります。
愛猫の健康を守るためにも、玉ねぎは絶対に与えてはいけません。
玉ねぎに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」とは?
玉ねぎの毒性の原因となるのが、「アリルプロピルジスルフィド」という有機硫黄化合物です。
この成分が猫の体内に入ると、赤血球のヘモグロビンを変性させ、酸素を運ぶ能力を低下させてしまいます。これにより、貧血や臓器への酸素不足を引き起こし、さまざまな中毒症状が現れます。
猫は特にこの成分に対する感受性が高く、犬よりも少量で症状が出やすいとされています。
加熱しても毒性はなくならない!加工品にも要注意
「加熱すれば大丈夫」と誤解されている方もいらっしゃいますが、玉ねぎの毒性成分であるアリルプロピルジスルフィドは、加熱調理しても分解されません。
そのため、煮込んだスープやカレー、ハンバーグ、餃子など、玉ねぎが含まれる加工品であっても、猫にとっては非常に危険です。
玉ねぎのエキスが溶け出した出汁や、微細な破片が混じった食べ物にも注意が必要です。人間の食事を与えてしまう際には、玉ねぎが使用されていないか、十分に確認してください。
猫が玉ねぎを食べた場合の症状と兆候

猫が玉ねぎを食べてしまった場合、中毒症状は摂取量や個体差によって異なりますが、早ければ数時間後、遅くても数日後に現れることがあります。
飼い主さんが異変に早く気づくことが、愛猫の命を救う上で非常に重要です。初期のわずかな変化も見逃さないよう、日頃から愛猫の様子をよく観察しておくことが大切です。
初期症状に気づくためのチェックリスト
玉ねぎ中毒の初期症状は、比較的軽度なものが多く、見逃されがちです。以下のような兆候が見られた場合は、玉ねぎ摂取を疑い、すぐに獣医師に相談しましょう。
- 元気がない・ぐったりしている
- 食欲不振
- 嘔吐(食べたものを吐く、胃液を吐くなど)
- 下痢
- ふらつき、運動失調
これらの症状は他の病気でも見られることがありますが、玉ねぎの誤食が疑われる場合は特に注意が必要です。
危険な中毒症状の進行と重症度
初期症状から進行すると、貧血が顕著になり、より重篤な症状が現れます。
- 可視粘膜の蒼白:貧血が進行し、酸素が全身に行き渡らなくなるため、通常ピンク色の粘膜が白っぽくなります。
- 呼吸が速い・荒い(呼吸困難):体内の酸素不足を補おうと、呼吸が速くなったり、苦しそうになったりします。
- 尿の色が赤褐色:破壊された赤血球のヘモグロビンが尿に混じるため、尿の色が異常になることがあります。
- 黄疸:肝臓への負担から、皮膚や粘膜が黄色くなることがあります。
- 意識の混濁、痙攣:重症化すると、脳にも影響が及び、意識障害やけいれんを引き起こす可能性があります。
これらの症状は非常に危険なサインであり、一刻も早い獣医療が必要です。
玉ねぎ以外のネギ類(長ネギ・ニラなど)にも注意
玉ねぎだけでなく、同じネギ属に分類される他の野菜も、猫にとっては同様に危険な毒性を持っています。
- 長ネギ
- ニラ
- ニンニク
- ワケギ
- アサツキ
これらも玉ねぎと同じく、「アリルプロピルジスルフィド」などの成分を含んでおり、猫に与えると溶血性貧血を引き起こす可能性があります。
これらの食材も、人間が調理する際には猫が誤って口にしないよう厳重に管理し、決して与えないでください。
もしも猫が玉ねぎを食べてしまったら?緊急時の対処法

愛猫が万が一、玉ねぎを口にしてしまったと判明したり、その疑いがある場合は、速やかに適切な対処を行うことが非常に重要です。
自己判断で様子を見るのではなく、まずは冷静になり、迅速に行動することが愛猫の命を救う鍵となります。
時間が経つにつれて症状が進行し、治療が困難になるケースもあるため、一刻を争う事態であることを認識してください。
まずは冷静に!獣医師への連絡が最優先
猫が玉ねぎを食べてしまったことに気づいたら、まずは落ち着いて、かかりつけの動物病院にすぐに連絡してください。
夜間や休診日でかかりつけ医と連絡が取れない場合は、夜間救急病院など、対応可能な別の動物病院を探しましょう。連絡する際には、以下の情報を具体的に伝えることが大切です。
- いつ頃、どれくらいの量の玉ねぎ(または玉ねぎを含む食品)を食べたか
- 現在、猫にどのような症状が出ているか(元気がない、嘔吐、下痢など)
- 猫の年齢、体重、基礎疾患の有無
獣医師からの指示に従い、慌てずに病院へ向かう準備を進めてください。
自宅でできる応急処置は?自己判断の危険性
猫が玉ねぎを誤食した場合、飼い主さんがご自宅でできる応急処置は限られています。
インターネット上には「吐かせ方」などの情報もありますが、自己判断で無理に吐かせようとするのは非常に危険です。
誤嚥による肺炎など、かえって症状を悪化させるリスクがあるため、絶対にやめましょう。
可能な限り、いつ、何を、どのくらい食べたのかを正確に把握し、獣医師に伝えるための準備をすることが、ご自宅でできる最も重要なことと言えます。
動物病院での治療と検査の流れ
動物病院では、猫が玉ねぎを摂取した量や経過時間、現在の症状に応じて適切な処置が施されます。主な治療・検査の流れは以下の通りです。
- 催吐処置:摂取後間もない場合は、獣医師の判断で催吐剤を投与し、玉ねぎを吐き出させる。
- 胃洗浄:吐き出させることが難しい場合や、さらに確実に排出させる必要がある場合に検討される。
- 吸着剤の投与:活性炭などの吸着剤を投与し、体内に残っている毒素の吸収を抑える。
- 輸液療法:脱水症状の改善や、体内の毒素排出を促すために点滴が行われる。
- 血液検査:貧血の進行度や、肝臓・腎臓などの臓器への影響を確認。重度の場合には、輸血が必要。
- 対症療法:嘔吐や下痢などの症状を和らげるための治療を行う。
早期の処置が、愛猫の回復に大きく影響します。
愛猫を玉ねぎ中毒から守るための予防策

玉ねぎ中毒は、飼い主さんの少しの注意で未然に防ぐことができる事故です。日々の生活の中で、愛猫が玉ねぎに接触しないような環境づくりと、正しい知識を持つことが何よりも大切です。愛猫の安全を守るために、以下の予防策を徹底しましょう。
食材の保管方法を見直そう
玉ねぎや長ネギ、ニンニクなどのネギ類は、猫の届かない場所に保管することが基本です。特に、猫は好奇心旺盛で、思いがけない場所から食べ物を探し出すことがあります。
- 戸棚や引き出しの奥深く:猫が開けられないよう、ロック付きの扉がある場所が理想的です。
- 密閉容器に入れる:万が一、アクセスされても中身が出ないように工夫しましょう。
- 調理中は目を離さない:調理中に床に落としてしまったり、猫がシンクに上がってきたりしないよう注意が必要です。
キッチンのゴミ箱も、猫が開けられない蓋つきのものにするなど、誤食のリスクを徹底的に排除しましょう。
人間の食べ物を与えない習慣作り
「かわいいから」と、ついつい人間の食べ物をおすそ分けしてしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、これが誤食の原因となることがあります。
人間の食べ物には、猫にとって有害な玉ねぎだけでなく、塩分、糖分、香辛料などが多く含まれているため、健康上の問題を引き起こす可能性があります。
- 猫には猫専用のフードを与える:バランスの取れた栄養が摂取できる猫用フードが最も安全です。
- 人間の食事中は猫を別の部屋に:食卓に猫が近づかないよう、別の部屋で待たせる習慣をつけましょう。
- 床に食べ物を放置しない:食べこぼしにも注意し、すぐに片付けるようにしましょう。
愛猫の健康を守るためにも、「人間の食べ物は与えない」というルールを徹底することが重要です。
万が一の備え:ペット保険の活用と情報収集
どれだけ注意していても、予期せぬ事故が起こる可能性はゼロではありません。万が一の事態に備えて、以下の準備をしておくことをおすすめします。
かかりつけの動物病院の連絡先を控えておく
緊急時にすぐに連絡できるよう、手の届く場所にメモしておきましょう。
夜間救急病院の情報を調べておく
事前に場所や連絡先を確認しておくと、焦らず対応できます。
ペット保険の加入を検討する
玉ねぎ中毒の治療には、検査や入院、輸液、場合によっては輸血など、高額な費用がかかることがあります。ペット保険に加入していれば、経済的な負担を軽減できます。
信頼できる情報源から知識を得る
ペットの健康に関する情報は、獣医師監修のメディアや書籍など、信頼できる情報源から得るようにしましょう。
よくある質問:猫と玉ねぎに関する疑問を解決!
猫と玉ねぎの危険性については理解できたものの、「これくらいの量なら大丈夫?」「加工品は?」「もし中毒になったら回復するの?」といった疑問をお持ちの飼い主さんもいるかもしれません。
ここでは、そうしたよくある質問にお答えし、猫の玉ねぎ中毒に関するさらなる疑問を解消していきます。正確な知識を持つことが、愛猫を危険から守るために重要です。
猫にはごく少量でも危険?玉ねぎの致死量は?
玉ねぎの毒性に対する猫の感受性は非常に高く、ごく少量でも危険な場合があります。 一般的に猫の体重1kgあたり5g程度の玉ねぎで中毒症状が出ると言われていますが、これはあくまで目安です。
猫の個体差(年齢、健康状態、アレルギー体質など)によって症状の出方や重症度は大きく異なります。例えば、子猫や高齢の猫、持病のある猫は、より少ない量でも重篤な症状に陥るリスクが高いです。
そのため、「これくらいなら大丈夫」と安易に判断せず、玉ねぎは一切与えないように徹底することが最も安全な予防策です。
スープや出汁に入った玉ねぎ成分は大丈夫?
「スープや出汁(だし)のように、玉ねぎの形が見えなくても大丈夫なのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、玉ねぎの毒性成分は水溶性であり、加熱しても分解されません。
そのため、玉ねぎを煮込んだスープやカレーの出汁、ハンバーグや餃子など、玉ねぎの成分が溶け出している料理や加工品も、猫にとっては非常に危険です。
たとえ少量であっても、これらの食品を猫が摂取しないよう、細心の注意を払う必要があります。特に、人間が食べる食品の残りや、調理中にこぼれたものにも気をつけましょう。
猫が中毒症状から回復するまでの期間は?
猫が玉ねぎ中毒を発症した場合の回復期間は、摂取した玉ねぎの量、症状の重さ、治療開始までの時間、そして個体差によって大きく異なります。
軽度な症状であれば数日で回復することもありますが、重度の貧血や臓器への影響があった場合は、数週間の入院治療が必要になったり、回復までにさらに時間がかかったりするケースもあります。
残念ながら、症状が重篤な場合は命を落としてしまうこともあります。重要なのは、異変に気づいたらすぐに動物病院を受診し、獣医師の指示に従って適切な治療を行うことです。早期発見・早期治療が、猫の回復に最も良い影響を与えます。
この記事の執筆者
nademo編集部
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