猫も痙攣(けいれん)を起こすことがありますが、初めて愛猫の痙攣を見てしまうと驚いてしまうもの。
飼い主さんがパニックになってしまうこともあるため、事前知識を得ておくことはとても重要です。
もし痙攣が見られてしまったら、飼い主さんとしてどのように対処すべきなのか、正しい知識を得ておきましょう。
本当に痙攣であるのか、その見分け方と考えられる病気などもご紹介していきます。
この記事の結論
- 痙攣は猫種や年齢にかかわらず、突然起こる可能性がある
- 睡眠中のジャーキング現象や、寒さによる震えなどが痙攣と似ている
- 痙攣の原因はさまざまな病気が考えられるため、検査を受けるほうが良い
- 痙攣中には愛猫の体に触れず、周囲のものを片付け、正確な情報のために様子を撮影しておく
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目次
猫の痙攣(けいれん)とは
痙攣は突然起こるものなので、正しい知識をつけておくことが、パニックにならないための重要なポイント。
猫の痙攣とは筋肉が突然収縮する発作で、全身で起こることもあれば体の一部で起こることもあります。
本人の意思とは関係なく起こるもので、多くの場合で意識障害を伴います。
場合によっては嘔吐や失禁を引き起こすこともあり、数分程度で治まるというのが一般的です。
猫の痙攣(けいれん)の見分け方
痙攣と似たものに、ジャーキング現象というものや、そもそも震えである可能性もあります。
似ているものの、その違いを知るためには以下のようなポイントを確認してみましょう。
- 体がピクピクしている
- 急にバタバタと激しく体が動く
- 意識状態が低下、もしくはない
- 嘔吐、失禁、脱糞などが見られる
これらは痙攣時に見られる症状なので、以下のものとの違いを覚えておくとよいです。
ジャーキング現象
ジャーキング現象とは、睡眠中やウトウトしているときに体がピクっとなる現象のこと。
おそらく多くの方が一度は経験したこともある現象で、本人の意思とは関係なく体が動きます。
体中のさまざまな部位で起こることがありますが、基本的には問題のない現象です。
ほとんど継続して起こることはありませんので、様子を見ても問題ありません。
震え
主に寒いときに震えることがありますので、その環境に依存するようなところもあります。
警戒しているときや不安を感じたとき、また老化によって震えるようになることもあるのです。
深刻なケースはほとんどないものの、なかには危険な状態であることをあらわすこともあります。
一時的なものならば問題ありませんが、続くようであれば一度検査を受けてみましょう。
猫の痙攣の原因と考えられる病気
痙攣の原因となる病気はさまざまで、詳細は動物病院で検査を受けなければわかりません。
そのなかでも原因としてよく知られている病気について、いくつかご紹介します。
てんかん
脳には明らかな異常がなかったとしても見られることがあるてんかんは、注意が必要な病気のひとつ。
原因不明の特発性と、脳の病気を発端として起こる症候性の2種類があります。
体の一部、または全身が痙攣することがあり、意識の有無や痙攣する場所など、多種多様。
多くは数分程度で治まるものですが、個体差があります。
水頭症
生まれつき、脳内に脳脊髄液が溜まってしまうことで痙攣を引き起こすことのある水頭症。
犬でも小型犬によく見られるものですが、猫では先天的な原因であることが多く、子猫で多く見られます。
痙攣とともに震える原因になることもあるので、見分けるのが少し難しいでしょう。
中毒
人間社会には猫にとって中毒となってしまうものがたくさんあり、気にならないものであっても中毒の原因になります。
ネギ類やカフェイン、アルコールなどの人の食べ物はもちろんのこと、観葉植物や殺虫剤なども該当します。
特に害がないと思われがちな観葉植物は注意が必要で、意図せず食べてしまうこともあります。
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腎臓病
腎臓病になってしまうと、体内から排出しなければいけない毒素が、そのまま体に溜まってしまいます。
初期症状では嘔吐や下痢などから始まりますが、徐々に痙攣などが見られるようになります。
治療をしないまま放置していると、最終的には死に至る可能性も出てくるため注意が必要です。
脳腫瘍・脳炎
主に高齢猫に多く見られる脳腫瘍や、ウイルスや真菌などの感染症によって引き起こされる脳炎。
脳腫瘍ではわかりやすい症状というものが見られず、気付いたときには進行してしまっていることも。
歩行異常や痙攣などが見られたときにはすぐに動物病院へ行き、治療を受けるようにしましょう。
脳炎でも同じような症状が見られるため、症状を見落とさないようにしなければいけません。
低血糖症
低血糖とだけ聞くとあまり重い症状だとは思えませんが、実は放置すると死に至る病気です。
血糖値の濃度を調整する機能がうまく働かなくなると、血液中のグルコース(ブドウ糖)が不足することによって、低血糖症は発症します。
元気がなくなったり意識を失ったり、痙攣なども低血糖症の症状として知られています。
健康な成猫であれば低血糖症を引き起こすことはそうそうないものの、特に子猫の絶食状態が続くとその危険性が高まります。
痙攣を起こしやすい猫種や年齢
痙攣はどんな猫種であっても起こる可能性があり、また年齢もさまざまです。
決まった猫種や年齢によって引き起こされるものではないため、全猫種の全年齢で注意しましょう。
てんかんのある子や、シニア猫などは急変することもあるため、特に注意を必要とします。
一生涯を通して痙攣が見られる可能性はあるので、どんな症状があるのかを知っておくことが大切です。
愛猫が痙攣しているときの対処法
もし、愛猫が痙攣していると疑われたら、飼い主さんはパニックにならないことがとても重要。
とにかく冷静に対処し、焦らず愛猫の様子をきちんと確認することが大切です。
落ち着くまで触らずに様子を見る
痙攣している状況では、下手に体に触れることは、症状を悪化させてしまう原因にもなります。
心配だとは思いますが、体をゆすったりさすったり、動かすようなことは避けましょう。
多くのケースでは数分程度で治まることが多いので、その間は様子見で問題ありません。
ただ、いつでもすぐに動物病院へ行ける準備はしておき、迅速な対処ができるようにしておきましょう。
また、痙攣中は意図しない動きをすることもありますので、ケガをしないように周囲のものを片付けておくと良いです。
特にテーブルの上や椅子の上、キャットタワーの上など、高所からは落ちないように気をつけてあげましょう。
痙攣時間や様子を記録しておく
実際に動物病院で診てもらうとき、あると良いのが痙攣していた時間の記録や、痙攣時の愛猫の様子の撮影です。
これらの情報があるとより正確に症状を伝えることができて、適切な治療が受けられます。
痙攣ではないというケースもありますので、動画で撮影しておけると安心です。
痙攣から5分以上、経過するときには病院へ
痙攣が治まったとしても、すぐに元気に戻ることもあれば、戻らないこともあります。
歩行異常が見られていたり、嘔吐している可能性もありますので、しばらくは様子をみてあげてください。
多くのケースでは2~3分で治まることが多く、どれだけ長くても5分程度であると言われています。
反対に痙攣が始まってから5分以上も続いているようであれば、すぐに動物病院へ行きましょう。
愛猫が痙攣していたら病院に連れて行くべき?
睡眠中のジャーキング現象や、室温が低いことによって寒くて震えているようであれば、問題ないケースが多いです。
あくまでもこれらは「痙攣ではない」ということが前提で、痙攣が疑われるようであればすぐに動物病院へ。
痙攣が症状として見られるときには、すでになにかしらの症状が進行していることもあります。
場合によっては病気の末期という可能性もあるため、痙攣以外にも症状がないか、確認しておくと良いでしょう。
痙攣が続いてしまうと体がショック状態に陥り、最悪のケースでは死に至る危険性もあります。
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猫の痙攣の予防方法
前述したような病気が原因となって痙攣を引き起こしている場合、主な予防方法はありません。
ですが、感染症が原因となっている場合には、ワクチン接種によって防げるものもあります。
必要以上のリスクを負わないように完全室内飼いを徹底したり、中毒にならないよう誤飲を防ぐことも大切。
日頃から定期的に体の健康チェックをし、1年に1回の健康診断で、愛猫のことを守りましょう。
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