甘くてジューシーなパイナップルは、私たちにとって夏にぴったりのフルーツです。そんなパイナップルを犬に与えてもいいのか、気になったことはありませんか?
実は、パイナップルには犬にとってうれしい栄養素が含まれていますが、与え方を間違えると健康に悪影響を及ぼすことも。
本記事では犬とパイナップルに関する正しい知識を、メリット・デメリットから適量、与えてはいけない部位まで網羅的に解説します。
この記事の結論
- パイナップルは犬に少量なら安全だが、与え方に注意が必要
- 与える際は果肉のみを使い、皮や芯は絶対に避ける
- 下痢やアレルギー、糖尿病など体質によっては控えるべき
- 冷凍や手作りおやつとして活用すればご褒美にも最適
目次
犬にパイナップルを与えても大丈夫?

犬にパイナップルを与えても基本的には問題ありません。むしろ、適量を守れば健康に良い栄養素を摂取できます。
ただし、すべての犬が安全に食べられるわけではなく、与え方には注意が必要です。
消化器系が敏感な犬や、糖分の摂取制限がある犬には向かない場合もあるため、以下のポイントを確認しましょう。
- 加熱せず、生の果肉を使用(缶詰は避ける)
- 皮や芯は取り除く
- 小さくカットし、少量ずつ与える
- 初めての場合は少量で様子を見る
安全に楽しんでもらうためには、「量」と「部位」の見極めが大切です。
犬がパイナップルを食べても基本的には問題ない
犬は基本的に雑食性で、果物も適量であれば問題なく摂取できます。パイナップルには犬の健康維持に役立つ栄養素が含まれており、適切な与え方を守れば、おやつやトッピングとして有用です。
特に夏場の水分補給や熱中症予防として、冷凍パイナップルを与える飼い主さんもいます。ただし以下の点に注意しましょう。
- 缶詰のパイナップルはNG(砂糖・添加物が多いため)
- 初めて与えるときは少量から(アレルギー反応を確認)
- 1日の摂取量は全体カロリーの10%以内に
「少量・無添加・果肉のみ」を守れば、犬にとっても安心して楽しめるフルーツです。
パイナップルに含まれる栄養素と犬への効果
パイナップルは甘くて美味しいだけでなく、健康維持に役立つ栄養素が豊富です。特に以下の3つが、犬にも良い影響を与える可能性があります。
| 栄養素 | 犬への主な効果 |
|---|---|
| ビタミンC | 抗酸化作用・免疫力強化 |
| 食物繊維 | 腸内環境の改善・便通のサポート |
| ブロメライン | 消化を助ける酵素・抗炎症作用 |
ただし、すべての犬に効果があるわけではなく、個体差があります。あくまで「おやつとして与える」ことを前提に、過剰摂取を避けましょう。以下で、それぞれの栄養素について詳しく解説します。
ビタミンC
ビタミンCは、犬の体内でもある程度合成される栄養素ですが、加齢やストレス、病気などで必要量が増すこともあります。パイナップルに含まれるビタミンCは以下のような点で犬にプラスの効果をもたらします。
- 抗酸化作用で老化防止
- 免疫力のサポート
- 疲労回復を促す働き
また、抗酸化作用により、関節や皮膚の健康維持にも貢献します。とはいえ、与えすぎると下痢を引き起こすこともあるため、あくまで「補助的な栄養源」として捉えましょう。
食物繊維
パイナップルには、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれています。犬にとっても、適度な食物繊維は腸内環境を整える効果が期待できます。
- 便通を促進する
- 腸内の善玉菌を増やす
- 満腹感を得やすくし、肥満対策に貢献
特に便秘気味の犬には少量のパイナップルが効果的なことも。ただし、食べすぎると下痢やガスの原因になるため、必ず少量ずつ与えることが重要です。
ブロメライン(酵素)
ブロメラインは、パイナップルに含まれる天然のたんぱく質分解酵素です。主に果肉よりも芯や茎に多く含まれますが、果肉にも微量存在しています。
- たんぱく質の消化を助ける
- 抗炎症作用があるとされる
- 軽度の関節炎や炎症緩和に期待されるケースも
ただし、ブロメラインの効果は科学的にまだ完全に解明されているわけではありません。
また、酵素は加熱に弱いため、生で与えるのが基本です。芯の部分は硬く消化に悪いため、必ず取り除きましょう。
与えすぎには注意!糖分や食物繊維の過剰摂取リスク
パイナップルは甘くて美味しい反面、果糖(フルクトース)が豊富です。犬は人間ほど糖分の代謝に優れていないため、過剰に摂取すると肥満や血糖値の急上昇を招く可能性があります。
また、食物繊維も摂りすぎると以下のような不調の原因に。与えすぎによるリスクは以下のようなものがあります。
- 下痢や嘔吐
- 消化不良
- 血糖値の乱高下
- 肥満の進行
特に以下のような犬は、パイナップルの与え方に細心の注意を払いましょう。
- 肥満体型の犬
- 糖尿病の犬
- 消化器系が弱い犬
「体重1kgあたり5g程度」が1つの目安ですが、初めて与える場合はそれ以下から始めて、体調を見ながら調整しましょう。
犬にパイナップルを与える際の注意点

パイナップルは犬が食べても基本的に問題のない果物ですが、与える際にはいくつかの注意点があります。
甘くて栄養豊富な反面、適切に処理されていないと危険を伴うこともあるため、次のポイントを押さえて安全に与えましょう。
特に初めて与える際には、体調の変化に敏感になり、少しずつ与えることが大切です。
皮・芯は絶対に与えない
パイナップルの皮や芯は、犬にとって非常に消化しにくい部位です。特に芯は繊維質が強く、喉や消化器官に詰まる可能性があるため絶対に避けるべきです。誤って飲み込んだ場合、胃腸閉塞や誤嚥のリスクもあります。
- 硬くて噛み砕けず、消化も困難
- 喉や腸に詰まる可能性がある
- 農薬や汚れが残っているケースも
犬に与える際は、果肉部分のみを小さくカットして、食べやすくしてから与えましょう。カット済みのパイナップルでも芯が残っていることがあるので要注意です。
アレルギーや体質に注意しよう
犬にも人間と同じように、食べ物に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
パイナップルは果物アレルギーの原因となることがあるため、初めて与える際はごく少量からスタートするのが鉄則です。考えられるアレルギー反応の主な症状は以下です。
- 口周りや皮膚のかゆみ・赤み
- 嘔吐や下痢
- 元気消失や呼吸異常(重度の場合)
また、胃腸が弱い体質の犬は、少量の果物でも体調を崩すことがあります。個体差が大きいため、飼い主が愛犬の様子をよく観察しながら、慎重に判断しましょう。
消化不良や下痢の可能性がある犬も
パイナップルは水分と食物繊維が豊富なため、胃腸の弱い犬が食べると消化不良や下痢を引き起こすことがあります。特に子犬や高齢犬、既に下痢気味の犬には注意が必要です。
- 少しの変化で便が緩くなる
- 食物繊維に敏感
- 脂質・糖分を消化しにくい体質
また、冷たい状態のまま与えると、お腹を冷やしてしまい体調を崩す原因になることも。
できれば常温に戻し、小さくカットして少量ずつ与えると安心です。与えた後は便や元気の様子を必ずチェックしましょう。
犬に与えてよいパイナップルの適量と頻度

パイナップルはビタミンや食物繊維を含む健康的なおやつですが、与えすぎは肥満や消化不良を招く原因になります。犬にとってはあくまでも「ごほうび」や「おやつ」として位置づけるのが基本です。
特に糖分が多いため、体重や体質に応じた適量と頻度を守ることが大切です。ここでは犬の体重別の目安量や、週に与える頻度、与え方の注意点について詳しく解説します。
犬の体重別の適量目安
犬の体重によって、与えてよいパイナップルの量は異なります。以下の表は、生のパイナップル果肉を与える際の1回の目安量です(芯や皮は含まず)。
| 犬のサイズ | 体重の目安 | 1回のパイナップル量(目安) |
|---|---|---|
| 小型犬 | 5kg未満 | 小さじ1~2(約10g前後) |
| 中型犬 | 5~15kg | 大さじ1(約20~30g) |
| 大型犬 | 15kg以上 | 大さじ2~3(約30~50g) |
この量を超えてしまうと、糖分や繊維質の過剰摂取になりやすいため、しっかり管理することが重要です。
小型犬の場合
小型犬(5kg未満)は体が小さい分、少量でも影響を受けやすいため特に注意が必要です。1回の適量は小さじ1~2(約10g)が目安。果肉を小さく刻んで与えると、喉に詰まるリスクを減らせます。
- 消化器が繊細な犬も多い
- 少しの糖分でも肥満リスクが高まる
- 下痢や嘔吐の兆候がないか、よく観察する
与えたあとは便の状態や食欲をチェックしましょう。
中型犬の場合
中型犬(5~15kg)は小型犬よりもやや多めに与えても問題ありませんが、基本は大さじ1(20~30g)程度に留めましょう。運動量や体調によっても適量は前後します。
- トレーニングのごほうびに活用
- 冷たくしすぎない(胃腸を冷やすおそれあり)
- 他のおやつとのバランスを考慮
脂質の多いおやつと併用しないなど、全体の栄養バランスにも配慮しましょう。
大型犬の場合
大型犬(15kg以上)は大さじ2~3(30~50g)が目安です。ただし、いくら体が大きくても与えすぎはNG。糖分の過剰摂取は、肥満や糖尿病リスクを高める原因になります。
おすすめの与え方としては、スムージーに混ぜて水分補給にしたり、凍らせて夏のクールおやつにすると良いです。
与えた後は、便の状態や元気さに異常がないかもチェックしておきましょう。
与える頻度は週に1~2回程度が目安
パイナップルは毎日与える必要はなく、週に1~2回程度のごほうびおやつとしての利用がおすすめです。与える頻度が高すぎると、糖分の過剰摂取や下痢などの消化トラブルの原因になります。
与える頻度のポイントとしては、毎日ではなく「特別な時のおやつ」として与えたり、他の果物やおやつとのバランスを考えると良いです。体重や健康状態によって頻度は調整するようにしましょう。
ダイエット中の犬や、糖尿病・膵炎の持病がある犬には基本的に与えるべきではありません。かかりつけの獣医師と相談しましょう。
与え方のコツ(生・冷凍・加熱はOK?)
パイナップルは基本的に生の果肉を与えるのが最もおすすめです。缶詰や加工品はシロップ漬けになっていることが多く、糖分が非常に高いため避けましょう。
| 与え方 | 可否 | ポイント |
|---|---|---|
| 生 | ◎ | 新鮮で果肉のみ。芯と皮はNG。 |
| 冷凍 | ○ | 暑い日のクールおやつに◎。解凍してから与えると安心。 |
| 加熱 | ○ | 軽く蒸す・焼く程度ならOK。糖分が凝縮されやすいので少量に。 |
| 缶詰 | ✕ | 糖分が多く添加物も含まれることが多いため避けるべき。 |
冷凍パイナップルは夏の暑さ対策におすすめですが、与える前に少し常温に戻してから与えることでお腹を冷やしすぎるのを防げます。
愛犬がこんなときはパイナップルを控えるべき

どんなに健康に良いとされる食材でも、すべての犬に適しているわけではありません。パイナップルは栄養豊富ですが、特定の健康状態や体質を持つ犬には控えるべきケースがあります。以下のような場合には慎重な判断が必要です。
糖尿病や肥満気味の犬
パイナップルは果物の中でも糖分が高めです。糖尿病や肥満の犬にとっては、血糖値の急上昇やカロリーの過剰摂取につながる恐れがあります。
- 糖分が多く、血糖値に影響する
- 肥満犬にはダイエットの妨げになる
- 糖尿病の犬は基本的にNG
すでにダイエット中の犬や獣医師から食事制限を受けている犬には、与えないほうが無難です。治療中の犬には必ず事前に獣医師と相談しましょう。
下痢をしやすい犬や胃腸が弱い犬
パイナップルに含まれる食物繊維や酵素(ブロメライン)は、胃腸に刺激を与えることがあります。特に下痢や軟便になりやすい犬にとっては負担となる可能性があります。
- 子犬やシニア犬
- お腹が弱く下痢しやすい体質
- 過去に果物でお腹を壊したことがある犬
これらの子には、まずは少量から試し、便の状態をよく観察しましょう。異常があればすぐに中止してください。
食物アレルギーの既往歴がある犬
パイナップルはアレルゲンとしての報告は多くありませんが、果物アレルギーのある犬には注意が必要です。
アレルギー反応は初めて食べた際に出ることが多いため、慎重に見守りながら与えるようにしましょう。アレルギーの兆候には以下のようなものがあります。
- 皮膚のかゆみ・赤み
- 嘔吐や下痢
- 目の充血や鼻水
アレルギーの既往がある場合は、少量から始める・1種類ずつ与えるなど、慎重な対応が重要です。
犬用のおやつとしてパイナップルを活用するアイデア

適量と与え方に注意すれば、パイナップルは犬にとって栄養豊富なおやつになります。ここでは日常に取り入れやすい、犬用パイナップルおやつの活用法を3つご紹介します。暑い夏の水分補給から、手作りレシピ、しつけトレーニングまで幅広く活用できます。
冷凍パイナップルで夏の水分補給
暑い季節には冷凍パイナップルがひんやりおやつとして活躍します。水分補給にもつながり、夏バテ対策にも効果的です。与え方のポイントとしては、以下があります。
- 一口サイズにカットして冷凍
- 常温に少し戻してから与えると安心
- 食べ過ぎないように1~2かけが目安
※与えたあとは胃腸の冷えに注意し、便の状態などを確認してください。
手作りおやつレシピに使う
市販のおやつに頼らず、パイナップルを使って安心安全な手作りおやつを作るのもおすすめです。無添加で愛犬の体調に合わせたアレンジが可能です。簡単なレシピ例をいくつかご紹介します。
- パイナップル+ヨーグルトを混ぜて冷凍アイスに
- オートミールと混ぜてクッキー風に焼く
- サツマイモと一緒に蒸して甘みアップ
調味料や砂糖は一切使わず、素材の甘みだけで作るのが基本です。
しつけやトレーニングのご褒美に
パイナップルは自然な甘みがあるため、ご褒美おやつとしても最適です。特別感のある味わいなので、モチベーションアップにつながります。使い方のコツとしては以下のポイントがあります。
- 小さくカットして持ち歩けるように冷凍保存
- トレーニング中の成功時にすぐ与える
- 与えたあとは水分補給も忘れずに
与えすぎを防ぐために、事前に1日の上限量を決めておきましょう。
まとめ|パイナップルは与え方に注意すれば犬にとってもメリットがある
パイナップルは犬にとってビタミンや酵素が摂れるヘルシーなおやつです。ただし糖分や繊維も多いため、与える量や頻度、体質への配慮が欠かせません。
- 生の果肉のみを少量与えるのが基本
- アレルギーや消化器の弱い犬には注意
- 与える頻度は週1~2回が目安
- おやつ・水分補給・しつけのご褒美に活用可能
これらのポイントを守り、「安全な範囲」で上手に取り入れれば、犬にとって楽しい食体験となるでしょう。
この記事の執筆者
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