私たち飼い主と愛犬が暮らしていく上で大切なことの1つに、社会的なマナーを守るというものが挙げられます。
愛犬が人間の社会で生活するためにきちんとしつけておかないと、不要なトラブルを招いてしまう場合があります。
かわいいからといってしつけをしないで飼育することは、愛犬はもちろんのこと、飼い主さんも不幸にしてしまうことがあります。
ただ、実際にしつけをするとなったら、何をどうすればいいのか?といった疑問も多いはず。
いつから始めたら良いか?というタイミングについても疑問や不安点は多いでしょう。
大切な愛犬との楽しく快適な暮らしのために、ぜひ参考にしてみてください。
担当ライター

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もくじ
愛犬のしつけはなぜ必要なのか

愛犬へのしつけは、私たち飼い主と一緒に人間社会で暮らす以上、必要なものです。
マナーを守ることで幸せに生活がしていけると言っても過言ではありません。
「噛みついてしまう・無駄吠え・トイレを覚えられない・物を壊す」などの問題行動を外で起こしたり、他人へ向けて起こすと危険です。
例えば他所の人やペットに噛み付いてしまったとき、ケガの場合は損害賠償が必要になります。
万が一死亡させてしまったケースであれば、アメリカなどでは殺処分の対象になってしまう可能性もあります。
愛犬へしつけを行うことは、愛犬の命を守ることにもつながります。
また、しつけがしっかりとできていれば「お出かけなどの愛犬と一緒の行動範囲が広がる」という私たち飼い主にとってもうれしいことが増えます。
きちんとしつけを行うということは、愛犬はもちろん飼い主さんも、そして他者をも大切にするということなのです。
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子犬のときは社会化教育が大切
子犬の時にさまざまなこと・ものに慣れて社会化をさせる、ということはとても大切です。
特に身につけやすい時期を「社会化期」と呼びます。
生後約3週~13週位までの期間のことで、多くのことを柔軟に吸収できる重要な時期です。
ただしこれは犬種差・個体差があるため、おおよその目安と考えてください。
また、この時期が過ぎてしまったからといって、その後のしつけができなくなるわけではありません。
社会化期の子犬は好奇心でいっぱいです。この時期を過ぎると警戒心が出てくるため、社会化期にたくさんのものに触れて慣れさせることが良いとされています。
トイレやハウスを覚えること・体に触られること・散歩・家の中のものや人に慣れることなど、さまざまな「慣らし」を行いましょう。
警戒心が強くなってから新しいことを覚えるのは少々難しい場合があります。
できるだけ子犬期に社会性を身につけさせていきましょう。その後のしつけやトレーニングがスムーズになりますよ。
犬を迎え入れる前に飼育環境を整えておく
愛犬をお迎えするのはとてもうれしく、ワクワクすることですよね。
私たち飼い主が事前の準備をしっかりと行っておけば、少しずつ環境が変わっていくよりも、同じ環境であることに対して慣れてくれます。
クレートやサークル・おもちゃやお手入れ用品などの必要なグッズを揃えることはもちろん、家の中の環境も改めて確認しましょう。
何気ないような場所でも愛犬にとっては危険だったりすることがあります。
愛犬が普段生活するスペースと入ってはいけない場所をしっかりと区別して、事前に対策しておく必要もあります。
滑りやすい床にはカーペットやフロアシートなどを敷いたり、段差にはスロープをつけるなどをつけてあげると良いでしょう。
静かで落ち着ける場所を確保できているかもチェックポイントですよ。
さまざまな角度から見直して、愛犬も飼い主さんも安心して生活できるように整えておきましょう。
愛犬にしつけを始めるタイミング

では愛犬をお迎えして、しつけをスタートしていくタイミングはいつが良いのでしょうか。
詳しい時期などをチェックしていきましょう。もちろん個体差があるので全てこの通り、という訳にはいかない場合があります。
愛犬の体調や様子などをしっかりとみてあげた上で適切に行なっていくことが大切ですよ。
子犬の場合は生後2~3ヶ月後から開始
生後2~3ヶ月までの子犬は「社会化期」といって好奇心いっぱいの時期。
そのため、さまざまなことに慣れてもらいやすい時期でもあります。
トイレやハウスに慣れる・触られることに慣れるなどの「慣らし」を行ないますが、しつけについてはまだ理解ができません。
この時期は愛情たっぷりに、そしてさまざまなことなどに触れさせていくのが良いと言われています。
そのため子犬のしつけは生後2~3ヶ月経ってから開始しましょう。
たくさんのことに慣れておけば、しつけを理解していくことができるようになります。
「慣らし」でしつけの土台を作っておき、生後2~3ヶ月経ってわかるようになってきたら、しつけをスタートしていきましょう。
成犬の場合は少しずつ時間をかけてしつけする
保護犬などをお迎えした場合は、成犬からしつけを始めることになります。友人・知人の愛犬を引き取ったりするケースもあるでしょう。
やはり柔軟性の高い子犬期の方が、しつけはしやすいもの。しかし、成犬からでもしつけを学んでもらうことは可能です。
ただしこれまでの生活で身についた行動などがあるため、それらを変えることには少々時間がかかります。
私たち飼い主もしっかりと心構えをして、根気強く対応していく必要があるということです。
一方で成犬はトレーニングやしつけに対応していく能力が、子犬より高いと言われています。
思考力も体が発達している成犬の方が優れているため。
子犬と違った難しい面はありますが、正しいしつけを行えば成犬でもしっかり覚えてくれます。
どうしても難しい場合や不安な時は、ドッグトレーナーなどの専門家に相談しましょう。
犬のしつけで大切なポイント

実際に愛犬へしつけを行う際、大切になるポイントを解説していきます。
私たち飼い主が少し意識するだけで愛犬の理解度が深まったり、しつけがスムーズにいく場合も多いです。
ポイントをきちんとおさえて適切に行うことができれば、愛犬もきっと応えてくれることでしょう。
上下関係ではなく信頼関係を築くことが大切
「犬は上下関係を作る習性があるために、飼い主さんは上に立たなければならない」こんな考えを聞いたことはないでしょうか。
長らくこのように思われてきましたが、実は誤りだということが分かってきました。
人間が考えるような上下関係の概念は犬たちにはない、という考えが現在は主流になってきています。
例えば食事をくれる人によく懐く、というのは実際にあることです。
しかしこれは上下関係ではなく「食事を与えてくれる人」として認識しているため。
愛犬が問題行動を起こしたら、「上下関係ができていないからだ」と考えるのではなく、行動の理由をきちんと探ることが大切です。
上から押し付けるようなやり方ではなく、飼い主さん自身の接し方を振り返っていきましょう。
信頼関係がきちんと築けていることとしつけはとても密接な関係にあります。
アイコンタクトをとる
アイコンタクトは愛犬と飼い主さんが目と目をしっかりと合わせること。
これはただ見つめ合う、というだけではなく大切な意味のある行為です。
アイコンタクトはしつけの基礎・はじめとしてとても重要なもの。
何か指示を出したい場合、他のものなどに愛犬が気を取られている状態では、当然聞く準備ができていません。
飼い主さんにしっかりと注目させ、指示を待つ・聞くという状態にする役割がアイコンタクトなのです。
「次の指示をしっかりと待って聞きやすくなる」という状態はしつけには必要不可欠です。
ただ、アイコンタクトができるようになるまでにもトレーニングが必要です。
おやつやフード、お気に入りのおもちゃなどを持って注意をひき、アイコンタクトができるようになったらあげるという方法を繰り返し行いましょう。
アイコンタクトは愛犬との絆が深まり、信頼関係を築くのにも欠かせないものです。
愛犬の呼び名は統一する
例えば愛犬の名前が「レオ」だとしましょう。
「レオ」以外に「レオくん」「レオちゃん」など複数の呼び方をついついしてしまう場合がありますよね。
しかしこれはしつけをする上では良くありません。
愛犬が自分の名前をなかなか覚えられなくなってしまう原因となります。
指示を出す際は名前を呼んでアイコンタクトをするのが基本ですが、まずそれが難しくなってしまうのですね。
「自分の名前である」ということをしっかりと認識してもらえるように、呼び方を統一することが大切です。
なかなか名前を覚えてもらえない時は、名前に反応した場合にご褒美をあげるのも良いでしょう。
抱っこに慣れさせる
抱っこをすることはさまざまな場面で必要になります。
例えば散歩中に愛犬が歩くには危険な箇所があったり、突然他所の人やペットなどが近づいてきた場合など。
愛犬を守り思いがけないトラブルを避けるためにも、いざという時にサッと抱っこができるようにしましょう。
愛犬の中には抱っこが苦手な子もいます。
急に持ち上げられれば当然びっくりして、抵抗したり降りようとしてしまいますね。
優しく声をかけながら、体の横から胸の下に片手を入れ、もう片方の手でお尻をしっかりと支えながら持ち上げます。
飼い主さんの体と密着させてあげることがポイントです。
マンション内は抱っこをして移動する、などのルールを設けている住宅もあります。
きちんとマナーを守るという点でも、抱っこがスムーズにできるようにしておきたいですね。
顔や体を触られることに慣れさせる
顔や体に触られることに愛犬が慣れていないとどうなるでしょうか。
動物病院の診察時に暴れてしまい処置に大変な時間がかかる・歯磨きや爪切り・ブラッシングなどの日々のお手入れができないなど、たくさんの問題が出てきてしまいます。
子犬の頃から顔や体に触られることにしっかりと慣らしておくことはとても大切です。
日常的なお手入れができないことは健康維持ができない、ということにもつながってしまいますね。
また飼い主さん家族だけではなく、他所の人に体を触れられることにも慣れていると良いでしょう。
コマンド(指示する合図)の言葉は短く
しつけを実際に行なっていく上で「飼い主さんからの指示を愛犬に分かりやすく伝える」ということは基本かつ重要です。
愛犬が理解しやすいような短い言葉で指示を出していきましょう。
さらにハンドサイン(手の動き)もプラスしてあげるとより理解がしやすく、指示が通りやすくなります。
また家族間で言葉やハンドサインを共有して統一するようにしてくださいね。
どのしつけの場合もまずはアイコンタクトを取ります。指示通りにできたらごほうびを与える。というやり方で進めていくのが良いでしょう。
できたらしっかりと褒めてあげることも大切です。
またハンドサインは以下にご紹介するものが正しい、というわけではありません。一貫していれば大丈夫です。
飼い主さんが行いやすいもので取り入れてみてくださいね。
お座り
「おすわり」「すわれ」などの言葉と同時に、人差し指を1本だけ立てます。
興奮している時や、覚えたての頃は、犬の顔が上を向くように目線より上に指を上げ、軽くお尻を押して誘導してあげると良いでしょう。
この時、強くお尻を押したり、無理強いをするとしつけの時間が強制される嫌な時間になってしまうため絶対にやめましょう。
「おすわりは自分でお尻を床につけること」だとしっかりと覚えてもらいましょう。
ふせ
「おすわり」の状態から、「ふせ」と言いながら、地面と並行に出した手のひらを上から下へ動かします。
スムーズにいかない場合は、下に動かした手をそのまま、手少し前に引いて誘導してみると良いでしょう。
ふせは愛犬の成長度合いによっては少し難しい場合もあるので、他の指示が通るようになってからでも良いでしょう。
また、根気強く行うこともポイントです。
まて
「まて」の言葉と一緒に手のひらをジャンケンのパーの形にして出します。
待てができる時間は最初は数秒でもOKとしましょう。少しずつ伸ばしていくことが大切です。
徐々に慣れてくれば、きちんと長い時間キープできるようになります。
よし
「よし」「OK」「いいよ」などの言葉を使います。
愛犬を褒める時に「よしよし」と言っている場合は「よし」以外の言葉を使う方が、愛犬は理解しやすいでしょう。
よしは何か指示を出した後に「終わり」を理解させるため、最も使うコマンドでもあります。
よしと言うときは少し高めの声で言い、メリハリをつけてあげましょう。
おいで
「おいで」「こい」などのワードを使用します。ハンドサインは手招きなど。
特に屋外などで重要になります。呼び戻しができないと、愛犬に危険が迫っている場合などに反応してくれないこともあります。
愛犬が走り回ったりして興奮している状態よりも、呼ばれて飼い主さんのところへ行った方が良いことが起こる、と思わせるように「おいで」は優しい声で言ってあげることも大切です。
お手
「お手」と声をかけた時、愛犬が右足を持ち上げて飼い主さんの手のひらにのせること。
一見しつけとはあまり関係ないようですが、足の汚れを拭いたりなどがスムーズにできるというメリットがあります。
無理やり足を握る・持ち上げるなどはしないようにして、愛犬が自分から足を持ち上げてくれるようにトレーニングしましょう。
ダメ
低く落ち着いたトーンの声で「ダメ」「ノー」などの言葉を使用します。
腰に手を当てたりなどのハンドサインで行います。
一度にダメを何度も言ってしまうことが続くと、慣れてしまって効果が薄くなります。
また「ダメ」の指示がきちんと通ったら、しっかりと褒めてあげましょう。
ハウス
「ハウス」と声をかけながらクレートなどを指さします。
来客があって興奮してしまう場合などに指示を出す必要があるので、ハウスも覚えさせておきましょう。
大前提としてクレート内が愛犬にとって落ち着けて、居心地の良い環境であるように整えてあげる必要があります。
コマンド通りできたら褒めてご褒美を与える
トレーニングをする上で覚えておかないといけないのは、愛犬に「指示通りにやったら良いことがある」と思ってもらえるように進めると言うことです。
その点でおやつや数粒のフードをご褒美としてあげる、ということはとても効果的です。
指示を出す時に手に握りこんで行います。
愛犬がコマンド通りにできたらあげる、ということを繰り返し行なっていくことで、しつけが身についていきます。
ご褒美については、おやつはもちろん、食いつきが良いようであればいつも食べているドライフードでOK。
愛犬の様子を見ながら、楽しく効果的に行なっていきましょう。
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叩いたり叱ってしつけることは避ける
「指示を聞かなかったら良くないことが起こる」と言う点で、叱ることは大切です。
この時、低い声で素早く行いましょう。
やってはいけないのは、大声を出したり叩いたりすること。マズルを握ったりする人もいますが、このようなこともやめましょう。
これでは恐怖心を持たせてしまい、それがエスカレートすることで攻撃性が高まってしまうことにもつながります。
指示が通らない時はその場を離れる・落ち着くまで知らないふりをするなどが効果的。
長々と叱っていると、愛犬は構ってもらえていると勘違いすることもあります。
また、名前を呼んだ後すぐに叱ることもやめましょう。名前を呼ばれても反応しないなどが起きてしまいます。
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繰り返し行うことが大切
しつけを行う飼い主さんにとって、とても大切なのが「根気強く行う」ということです。
思い通りにならないとイライラしてしまったり、1度できたのに次ができないと悩んでしまうことがあるでしょう。
しかし気長に構えることもポイントです。
愛犬にもさまざまなタイプの子がいます。ゆっくりと覚えていく子もいるので、愛犬に合わせて行なっていくようにしましょう。
根気強く繰り返し、そして適切に行うことができていれば愛犬も応えてくれるでしょう。
犬の基本的なしつけの手順

ではしつけのポイントをおさえたところで、手順をもう一度整理していきましょう。
しつけはマナーとしても必要なことですが、愛犬と飼い主さんの快適な生活を作るものでもあります。
手順をしっかり確認しておきましょう。
おやつを持ってコマンドを出す
まずコマンドを出す時におやつを手に握り込んでおきます。
そのままコマンドを愛犬に向かって出しましょう。
ハンドサインをつければ、さらに理解が深まる場合もあります。
また、コマンドを出す前にしっかりとアイコンタクトを取ることも大切です。
指示通りできたら褒めておやつを与える
愛犬が指示通りに行動できたら、高く優しい声でしっかりと褒めてあげましょう。
コマンドを出すときに持っていたおやつをあげながら、優しく声をかけることが大切です。
「指示を聞いたら良いことがあった」と愛犬にきちんと学習してもらい、また自信をつけてもらいましょう。
愛犬に必ず教えておきたいしつけと手順

さまざまなしつけをご紹介しましたが、次は必ず教えておきたいしつけについて解説します。
これらができていないと愛犬と一緒に生活することが難しくなる場合も。
大切な家族との楽しい毎日のためにも、しっかりと学習させるようにすることが重要です。
トイレトレーニング
愛犬にまず教えたいしつけが、トイレトレーニングです。
きちんと覚えていないと片付けが大変だったり、衛生的にもとても気になりますね。
サークルやクレート内にシートを設置して、きちんと決まった場所を作ってあげましょう。
子犬の場合は排泄のサインを見逃さないようにして、成功させてあげること。
また、成犬の場合もタイミングを計ってトイレに連れて行くことが大切です。これまで外で行なっていたなどの場合はベランダにトイレを設置するなどして対策をしてあげましょう。
どちらの場合も、成功したらたくさん褒めて自信をつけさせてあげることがポイントです。
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甘噛み、噛み癖
甘噛みや噛み癖は、子犬のうちはそれほど大変に思えるものではないでしょう。
しかし、噛む力がしっかりとついてきた成犬でも、噛み癖があるとすればどうなるでしょうか。
また飼い主さんだけではなく他所の人やペットを噛んでしまったら…。大変なトラブルになることが考えられますね。
まずはなぜ噛むのか、と言う原因をしっかり探って対処する必要があります。
子犬の場合は歯の生えかわりでむず痒いために噛んでいることも。
他にも皮膚が痒くてイライラして噛んでしまったり、ストレスが溜まっているなども考えられます。
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吠え癖
吠える、という行動は犬の習性から考えても自然なことです。
吠えること=悪いこと、としてしまうのは少々乱暴なのですが、甘えやワガママによって吠えているのであれば、しつけを行う必要があります。
「吠えたら要求が通った」という状況を作らないようにしましょう。
吠えたからと言っておやつをあげるなどはNGですよ。
「吠えることをやめたり、我慢したらうれしいことがある」と学習させるようにしていきましょう。
吠えるのを止めるまでは別の部屋に行ったり、知らないふりをするなどの対処をします。
やめられたらたくさん褒めてあげる、と言うことを繰り返していきましょう。
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おすわり
例えば散歩中に他所の人やペットに吠えてしまう、などの際に「おすわり」はとても有効です。
愛犬をしっかり落ち着かせた状態にするためです。
「まて」「ふせ」などにもつながるので、きちんと「おすわり」の指示が通るようにしておきましょう。
ふせ
「ふせ」ができていれば愛犬が騒いだりして、興奮状態になってしまうことを避けられます。
「おすわり」同様に落ち着いて行動ができるということ。
少し難しい指示ですが、「おすわり」ができるようになったら覚えさせるなどしていきましょう。
おいで
「おいで」も他のコマンドと同様にとても大切です。
呼び戻しは愛犬に危険が迫っていたりする状況などでも重要な指示です。
遊んで走り回っていたりするとなかなか指示が通らなかったりしますが、「このまま遊んでいるよりも飼い主さんのところへ行った方が楽しい」と学習できるようにしましょう。
まて
「まて」もさまざまな場面で重要になります。
「おすわり」「ふせ」と一緒に使うコマンドでもあります。
愛犬がじっとしていることが必要な状態というのは、例えば散歩で他所の人やペットとすれ違う際なども考えられます。
他のコマンドにも言えることですが、不要なトラブルを避けるためにもきちんと覚えさせましょう。
ハウス
来客があった際に興奮したり、警戒して吠えてしまうなどを避けるためにも必要なのが「ハウス」です。
チャイムの音に敏感になってしまう愛犬にも効果的ですよ。
また愛犬にとってのハウス(クレートなど)が落ち着いて過ごせる、居心地良い場所であるようにあらかじめ整えておくことも大切です。
食事
食事の時も「まて」の後に「よし」という指示で食べ始められるようにしましょう。
食事の際はしっかりしつけを学習してもらえるチャンスでもあります。
「まて」をする際は急に時間を伸ばさず、最初は数秒から始めて徐々に時間を伸ばしていくことがコツですよ。
愛犬にしつけ以外で教えておきたいこと

しつけ以外に愛犬に慣れておいてもらいたいポイントについてもご紹介します。
日々の生活にしつけは欠かせませんが、こちらのポイントについてもとても重要です。
しっかり確認しておきたいですね。
ブラッシングに慣れさせる
愛犬のお手入れで欠かせないもののひとつにブラッシングがあります。
犬種や毛質にもよりますが、ほとんどの愛犬にとってまめなブラッシングは必要なお手入れ。
毛のもつれや毛玉などをそのままにしておくと、その部分に雑菌などが発生して皮膚病の原因になることがあるからです。
その他いつもと違う点がないか全身チェックをする時間としても必要です。
子犬のうちからブラッシングを習慣づけて、「特別なこと」ではなく「いつものお手入れ」として学習させましょう。
ひとり留守番できるようにする
食事や排泄の間隔が短く体調変化が起こりやすい子犬期などは別ですが、愛犬に留守番をしてもらう必要は必ず出てくると言っても良いでしょう。
特に1人暮らしの飼い主さんにとっては重要な問題です。
はじめは別々の部屋で過ごす、ということから始めて徐々に進めていきます。
「留守にしても必ず自分の元へ帰ってきてくれる」と学習してもらうようにしましょう。
性格や特徴として長時間のお留守番が難しい子もいますので、愛犬に合わせて考えてあげる必要があります。
また分離不安症の傾向がある子は、問題行動や体調不良につながる場合もあります。動物行動診療科などの専門家に相談しましょう。
お散歩は基本リーダーウォークで
リーダーウォークは、飼い主さんが上位であるということを愛犬に理解させるもの、として広まっていました。
しかしこれは誤った考えであるということが近年主流になっています。
飼い主さんが前を歩くことやリードを引っ張ったりさせないというリーダーウォークは、実は上下関係を作ったり維持したりするためのものではないのです。
散歩中にむやみに前を歩かせない・リードを引っ張らせないことは、単純に飛び出し防止のためです。
大切なのは上下関係でなく、信頼関係を作ること。そして愛犬を守ること。
愛犬の安全をしっかりと確保して楽しい散歩にするために、正しいリーダーウォークを行いましょう。
他の人や犬、物音に慣れさせる社会化トレーニング
子犬の頃の社会化期と言われる時期が最も望ましいのですが、他所の人やペット、物音などさまざまなものに慣れるようにトレーニングしていきましょう。
社会化ができていないと、警戒心・恐怖心から問題行動を取るようになってしまう場合が多いのです。
またしつけのしやすさも変わってきます。
社会化とは「慣れること」。愛犬がたくさんのことに慣れてスムーズに生活ができるようにしてあげましょう。
犬のしつけを効率化するならしつけ教室の活用もおすすめ

愛犬のしつけがなかなか上手くいかないために悩んでしまう、ということもありますよね。
また、忙しくてどうしてもしつけの時間が取れなくなってしまった、という場合もあるでしょう。
そんな時は1人で悩んだり抱え込んだりしないようにしましょう。
私たち飼い主のストレスは愛犬に伝わってしまいます。そして何より飼い主さん自身がせっかくお迎えした愛犬との生活を楽しめなくなってしまうのは残念ですよね。
プロの手をかりることもひとつの案です。
しつけ教室やドッグトレーナーによる指導セミナー等は数多く存在します。また、かかりつけの獣医師さんへ相談するのも良いでしょう。
飼い主さん自身が納得いくもの、そして愛犬にマッチしていると思える教室やトレーナーを選んでみると良いですよ。
的確なアドバイスをもらえることがほとんどなので、自宅でのしつけもグッと楽になるのではないでしょうか。
犬のしつけは時間をかけて楽しみながら実践しよう!

愛犬のしつけにはやはり時間がかかります。
犬種差・個体差はありますが、学習してもらえるまで根気強く接していくことが大切です。
そして何よりポイントになるのが、飼い主さん自身もしつけを楽しむこと。
しつけは愛犬に「指示通りにできたら楽しいことがある」と思ってもらうことが基本にあります。
私たち飼い主も楽しみながら行えれば、きっと愛犬にも伝わるはずです。
ご紹介したポイントを参考にして、ぜひしつけを楽しんでみてくださいね。
しつけは双方にとって必要なことではありますが、あまり気負わず・無理強いをせずに構えましょう。
私たち飼い主と愛犬が楽しく暮らすための魔法の呪文、のように考えて日々行っていければ良いですね。
ライター情報
nademo編集部
編集部
新しい家族を迎えるペットファミリーにとって、欲しい情報をnademo編集部がお届けします。
「いつまでも どこまでも」必要な情報を理解するだけではなく、心もお腹も満たされるような日々のために。
&nademo(アンドナデモ)のコンセプトをもとに、飼い主さんとペットが安堵できる時間を演出します。
