「犬をお迎えしたい!」と考えている人であれば耳にしたことがあるであろう「ブリーダー」。
ですが、ブリーダーとはいったいどんな仕事なのか、ペットショップとはなにが違うのかよく分からない人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ブリーダーの仕事内容やペットショップとの違いについてご紹介します。
近年問題となっている悪質ブリーダーを見分けることは新しい飼い主さんに必要なことであり、存続させないためにできることでもあります。
ブリーダーからのお迎えを検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の結論
- そもそもブリーダーとは、動物の交配を促し、繁殖して流通させる仕事の人のこと
- 日本においてブリーダーとなるための資格は必要なく、届け出をすれば名乗ることができる
- ただし個体を販売する場合には、第一種動物取扱業登録が必要になる
- ブリーダーから直接お迎えすることもできるし、仲介業者を通じてお迎えすることもできる
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目次
犬のブリーダーとは犬の交配・繁殖を仕事とする人のこと

そもそもブリーダー(Breeder)とは、動物の交配や繁殖を仕事とする人のことですが、実は植物の栽培などを担当する人のこともブリーダーと呼びます。
犬のブリーダーは親犬となる犬を交配させて子犬を繁殖し、生まれた子犬をペットショップへ流通させたり個人経営で犬の販売を行ったりします。
「動物を販売」と聞くとよくないイメージを持つかもしれませんが、決して命を軽視しているということではありません。
愛情をかけて親犬・子犬のお世話を行い、新しい家族のもとへと送り出しています。
繁殖を行う犬種はブリーダーによって異なり、ペットショップのように複数の犬種を取り扱っている場合もあれば、特定の犬種を専門として繁殖を行っていることもあります。
日本ではブリーダーになるのに資格が必要ない
獣医やトリマーとは異なり、日本ではブリーダーになるために資格は必要ありません。
犬の飼育環境を整えて開業したい自治体の保健所に届け出をし、申請が通ればブリーダーを名乗ることができます。
申請には動物関連学校の卒業、もしくは動物関連施設での実務経験が求められます。
さらに、JKC(ジャパンケネルクラブ)をはじめとする血統登録団体に加入しなければなりません。
専門資格が必要ないとはいえ、ブリーダーになるには遺伝学や獣医学などの専門知識が必要です。
遺伝子疾患のリスクを排除するために血統管理を行い、健康な子犬を繁殖するための豊富な経験・知識が求められます。
犬の販売には登録が必要
ブリーダーになるための資格は必要なくても、自身で開業して犬の販売を行うには『第一種動物取扱業登録』が必要です。
有償であっても無償であっても、営利目的として動物を取り扱う際に必要となる登録のことです。
登録に際しては各区市町村の担当課にどんな事業内容なのかを説明し、営むことができるかどうかを判断してもらいます。
正式に登録されている第一種動物取扱業者は、各区市町村のホームページなどから一覧で確認することもできます。
犬のブリーダーの種類

「ブリーダー」とひとくくりに捉えがちですが、繁殖の目的によってブリーダーは5つのタイプに分かれます。
違いをきちんと理解できていないと、お目当ての子犬を見つけてもお迎えできなかったり、健康状態に問題のある子犬をお迎えする可能性も。
ここではそれぞれのブリーダーの特徴を解説します。
自分に合ったブリーダーはどのタイプか、以下を参考にチェックしてみてくださいね。
セールスブリーダー
犬の繁殖・販売を行うもっとも一般的なブリーダーが、セールスブリーダーです。
ブリーダー全体の半数を占めており、個人で開業したりペットショップと契約したりと、販売を目的・生業としています。
売上のみを目的に乱雑な繁殖を行っているわけではなく、愛情をかけて親犬を育てて子犬を繁殖し、新たな家族のもとへ送り出しています。
接客対応も丁寧な人が多く、買い手にとってもっとも身近といえるブリーダーです。
ホビーブリーダー
その名のとおり、趣味の延長として犬の繁殖し販売を行っているブリーダーを指します。
犬の販売で生計を立てているわけではなく、家庭内で繁殖をし、自分たちの手の行き届く範囲でのみ販売を行っていることがほとんど。
ペットショップへの流通などは行っていないことが多く、子犬を見てみたい・お迎えしたいとなると個人の自宅へ訪問し、やり取りもすべて個人間で行うことになります。
販売がメインの目的ではないので繁殖の回数や頭数は限られますが、愛情をかけて丁寧にお世話をしてる優良なブリーダーが多いです。
バックヤードブリーダー
すべてのブリーダーの原点とも言われているのが、バックヤードブリーダー。
本業としてやっているというよりは趣味の延長の人が多く、その点はホビーブリーダーとよく似ています。
ホビーブリーダーとの違いは、目的がやや商売・販売に傾いている点です。
「バックヤード(=裏庭)」には「裏庭で子犬を産ませて安易に人に売っている」という批判的な意味合いが込められています。
繁殖について専門的に学んだわけではない、素人のブリーダーが多いとされています。
パピーミル
パピーミルとは和訳すると『子犬工場』であり、その名の通り無機質に子犬を生産するという近年問題視されている悪質ブリーダーを指します。
金銭のみを目的とし、劣悪な環境で無理な繁殖を繰り返しており、犬の健康や品質には関心がありません。
犬を商売道具としか考えておらず、かといって品質を上げようとする意識もないため、経営破綻するケースも多いです。
ブリーダーが個人で運営していることもあれば、近年問題視されているようにペットショップ経営で行われていることもあります。
破綻後は、残された子犬たちのその後が問題になります。
動物の命を軽視しているだけでなく接客対応も杜撰であることが多いため、取引時にトラブルになることも多いです。
悪質なブリーダーとは取引をしないように、後述の注意点を含めて把握しておきましょう。
シリアスブリーダー
ブリーダー界でトップクラスの品質を誇るのが、シリアスブリーダーと言われる人たちです。
ブリーダーといっても販売を目的にしているのではなく、犬種の保存・研究のために繁殖を行い、ドッグショーやコンテストに出場させます。
優良な血統の両親から良質な子犬を産ませて育てるため、繁殖のタイミングは基本的に年に1回です。
1回の繁殖で数匹の子犬が生まれるため、そのときに子犬の販売を行いますが、予約が1年~数年待ちになることもしばしば。
基本的にペットショップには出回らないので、お迎えをしたい際にはブリーダーとのツテが必要になります。
犬のブリーダーの仕事内容

ブリーダーが、どんな業務を行っているかご存知でしょうか。
犬好きな人の中には「可愛い犬たちとずっと一緒にいられるなんて、うらやましい」とブリーダーに憧れたことがある人もいるかも知れません。
しかしブリーダーの業務内容は犬たちのお世話だけでなく、多岐に渡ります。
ここでは、ブリーダーの主な仕事内容について解説します。
犬を交配させ繁殖を促す
多くの方がすでにイメージにあると思いますが、親犬を交配させて子犬を産ませます。
それだけでなく、遺伝子疾患を引き継がないよう、親犬の健康状態に配慮しながら繁殖を行います。
交配は年に1~2回が目安であり、親犬に生涯何回出産させるかなども管理。
むやみにたくさん子犬を産ませて手が回らない……といったことが起こらないよう、計画的に繁殖させます。
ペットショップなどに流通させる
個人で販売を行うブリーダーもいますが、ペットショップと契約して流通させるパターンもあります。
大手のペットショップの場合は、トラブル防止のためにも良質なブリーダーとのみ契約をするため、健康で品質のよい犬を扱っていることが多いです。
ペットショップは独自に繁殖場を持っているケースと、こうしたブリーダーと契約しているケースなどがあります。
親犬や子犬のフォローや健康管理など
健康な子犬を販売するためには、親犬・子犬の健康管理が欠かせません。まずは親犬の健康管理が重要です。
年齢や体調に合わせて適切なお世話を行い、遺伝子疾患を受け継ぐおそれがないか確認。予防注射を受けさせたり、定期的な健康診断なども必要です。
生まれきた子犬には、新しい家族が決まるまでのあいだ、社会性を身につけるためのしつけも行います。
出産直後の母犬は体力が落ちているため、子犬のお世話をしながら母犬のケアもしてあげなければなりません。
顧客に直接販売する
お客さんに直接子犬を販売しているブリーダーもいますので、決まった犬種をお迎えしたいときには直接販売してもらうことが可能です。
お迎え予定のお客さんに対して、子犬の状態や食事・散歩などの情報を伝えたり、問い合わせに応えたりします。
販売にあたっての金銭のやり取りや手続き等も業務範囲の一部です。
ペットショップではなかなか出会えない犬種については、ブリーダーと直接やり取りを行って、迎え入れるという方法を取ることになるでしょう。
飼い主さんへの対応
「一度子犬を見に行ってみたい」「犬舎を見てみたい」といったお客さんへの対応を行います。
お迎え先が決まったあとも、電話やメールなどで新しい飼い主さんの相談に乗ってあげるブリーダーもいます。
どこまでを対応範囲とするかはブリーダーさんによりますが、お迎え前・お迎え後のサポートが手厚いブリーダーのほうが、買い手側からすると安心感があります。
犬をブリーダーから迎え入れるメリット

ブリーダーから犬をお迎えする場合、ペットショップとはまた違ったメリットがあります。
ここではブリーダーから犬を迎え入れるメリットをご紹介します。
直接話せてアドバイスを聞ける
特定の犬種に関する専門知識があり、飼育経験が豊富なブリーダーと直接話せることは、大きなメリットです。
はじめて犬をお迎えする人や、身近に相談できる相手がいない人にとっては、疑問や不安に答えてくれるととても安心できますよね。
親犬・子犬の育ての親であるブリーダーさんなら一般的な知識だけでなく、その子ならではの細かい質問・相談にも答えてもらえるでしょう。
血統の確かな子を迎えられる
ブリーダーのもとで管理され、繁殖させた犬は親の血統が明確です。親はどんな子だったのか、どんな特徴を持って生まれやすいかなどがわかります。
血統書には犬種ごとのスタンダードが細かく定められており、顔のパーツや体格・毛色などが指定されています。
犬種の基準をクリアした犬を扱っていることは、安心感に繋がります。
しかし、コンテストに出すわけでなく一般家庭でペットとして一緒に暮らすぶんには、血統やスタンダードは大きな問題ではありません。
血統証明書はJKCによって発行される
一般の飼い主様に必要となることは少ないと思いますが、血統証明書に関してはジャパンケネルクラブ(JKC)が発行しています。
血統証明書とは、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)に血統登録された同一犬種の父母によって生まれた子犬に対して発行されるもので、人間に例えると「戸籍」のようなものにあたります。純粋犬種は、この血統証明書によって、本犬、両親から祖先まですべて同一の犬種であるということが証明されなければなりません。
犬種には、それぞれ理想の姿を定めた「犬種標準(スタンダード)」があり、固定された形態や特徴は、はっきり判別できるものでなくてはなりません。これらの形態や特徴はすべて両親から受け継いだものであり、またその両親も、それぞれの両親から受け継いできたものなのです。
引用元:一般社団法人ジャパンケネルクラブ「血統証明書について」より一部抜粋
どんな親であったか、というのはブリーダーに確認すればわかることが多いです。
ただ、血統証明書となると話は異なり、繁殖者とJKCとの信頼関係に基づいて行われ、なおかつ審査もあります。
そのため、必ずしも登録・発行されるものであるとは限りません。
犬舎を見学でき、親犬を見せてもらえることもある
ブリーダーさんにもよりますが、犬舎や親犬を見せてもらえる場合もあります。
どのような環境で飼育されているのか分かると、優良なブリーダーかどうか判断がしやすいです。
また、生後数か月の子犬の姿だけ見たのでは将来の容姿・性格の想像がつきませんが、親犬を見ればある程度イメージが湧きます。
しかし、必ず犬舎などを見せてもらえるわけではなく、ウイルス感染防止などの観点から見学を断っているブリーダーもいます。
いつもは見学OKでも、母犬が出産直後のタイミングなどは見学を断られることもあるので、見学を希望する際は事前に必ず問い合わせをしましょう。
適正価格で迎えられる
ブリーダーから直接お迎えすると仲介業者を挟まないため、取引金額が過度に高額になるリスクは抑えられるでしょう。
お店の家賃・光熱費や人件費などを含むペットショップに比べると、比較的安く取引できる可能性があります。
しかし「ペットショップは高い」「ブリーダーは安い」とは一概にはいえません。
飼育環境やブリーダーさんの規模によって金額は異なることを理解しておきましょう。
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お迎えまで家族のもとで社会性を身につけられる
子犬が生まれて新しい飼い主さんが決まるまでのあいだ、親犬や兄弟たちのもとで社会性を身につけられます。
犬は兄弟同士で遊ぶことで噛む力加減を学び、自然と社会性・協調性などを身に着けていくものです。
多頭飼いをしていれば風邪の感染などのリスクもある一方で、こうしたメリットもあります。
また、ブリーダーと触れ合うことで人間との関係も学べるので、その後もお世話をしやすい子に育つ可能性が高いといえるでしょう。
お迎え後のアフターフォローが充実
ブリーダーさんの中には、お迎えの後もメールや電話などで相談に乗ってくれる場合があります。
一般的な情報であればインターネットで調べれば分かりますが、その子特有の体質や性格についての悩みはネットでは解決できません。
そんなとき、その子が生まれたときにお世話をしていたブリーダーさんであれば、具体的なアドバイスをもらえるのは嬉しいポイントですよね。
犬をブリーダーから迎え入れるデメリット

ブリーダーから迎え入れるメリットについて解説しましたが、もちろんデメリットもあります。
ここからは、ブリーダーから犬をお迎えすることのデメリットを解説します。
メリット・デメリットの双方をよく理解したうえで、自分にとって適切なお迎え方法を検討してみてくださいね。
信頼できるブリーダーか見極めが必要
取引をするブリーダーが、信用できる人かどうかの見極めがなにより重要です。
近年、お金儲けを目的に劣悪な環境での繁殖・商売を行う悪質ブリーダーがメディアでも取り上げられており、大きな問題となっています。
迎え入れた犬は健康状態に問題があったり、取引の際になにかトラブルが発生する可能性も。
親犬や犬舎の状態を見させてもらう、きちんと取り扱い者の資格登録があるかなど細かく確認しましょう。
希望する犬種が見つからない場合もある
ブリーダーからお迎えする場合、ペットショップのようにたくさんの犬種から選ぶことは難しいでしょう。
特定の犬種を専門で繁殖させているブリーダーが多く、数種類の犬種を扱っている場合もペットショップほどのバリエーションはありません。
お迎えしたい犬種が明確に決まっている場合は問題ありませんが、「色々な犬種を見比べたい」という人は、まずはペットショップで複数の犬を見てみるのがおすすめです。
決まった犬種をお迎えしたいということであれば、担当しているブリーダーを見つけてみましょう。
犬舎の見学には予約が必要
犬舎の見学はいつでも行けるわけではなく、事前の予約や問い合わせが必要です。
親犬の体調やブリーダーさんの都合によっては、必ずしも希望の日に見学にいけるとは限りません。
また、ウイルス感染防止のために、そもそも犬舎の見学を行っていないブリーダーもいます。
見学の可否についてはブリーダーによって方針が異なるので、必ず事前に確認・問い合わせを行いましょう。
販売を拒否されることもある
ブリーダーのもとに生まれた子犬の中に気に入った子がいても、確実にお迎えできるとは限りません。
多くのブリーダーは、犬に対して我が子のように愛情を注ぎ、繁殖を行っています。
自分のもとを離れる子が幸せに暮らせることを願っているため、お迎え希望者が飼い主として問題があると判断されると、販売をしてくれない場合もあります。
また、お迎え予定側に問題がなくとも、よい個体が生まれた場合は次の親犬として育てるために販売をしないこともあります。
犬のブリーダーとペットショップの違い

ペットショップがどういった場所であるのかは知っている人も多いと思いますが、ブリーダーとは異なる点が多いです。
ブリーダーとペットショップの主な違いは、以下のとおりです。
違い | ブリーダー | ペットショップ |
---|---|---|
犬種 | 特定の犬種のみの場合が多い | 色々な犬種がいる |
予約 | 見学などには予約が必要 | 予約なしで来店可能 |
親犬の確認 | 可能な場合がある | 不可 |
その他 | 基本的に犬の引き渡しのみ | お迎えと同時に色々なアイテムを購入できる |
「ブリーダーのほうがいい」「ペットショップの方がいい」と一概にはいえず、状況によってどちらが適切かは異なります。
たとえば、色々な犬種を見てから検討したい人はペットショップが、特定の犬種にこだわりがある場合はブリーダーでのお迎えが向いています。
値段についてもまちまちですが、間にペットショップを挟まないブリーダーの方が安くお迎えできることもあります。
それぞれの違いを把握し、うまく使い分けをしながらお気に入りの子を見つけてみてくださいね。
犬のブリーダーを通じた流通経路

実はペットショップからお迎えした人であっても、元となるのはブリーダーであるというのが一般的です。
ブリーダーは動物の交配・繁殖を促す仕事をしているため、そこから競り市を通じて、ペットショップへと移動していきます。
そうして一般の飼い主様が出会える、ペットショップの犬・猫たちということになるのです。
もちろん、ブリーダーから直接お迎えすることもできますし、ペットショップを利用せずともネット販売などで出会い、お迎えする流れもあります。
いずれにしても、基本的にはブリーダーがいてこそ、愛犬をお迎えできるような流れとなっています。
信頼できる犬のブリーダーの見分け方

残念ながら、ブリーダーの中には命を軽視し犬をお金儲けの道具としか考えていない、悪質なブリーダーが存在します。
悪質ブリーダーから引き取った犬は病気で長生きできなかったり問題行動を繰り返したりと、体的にも精神的にも問題を抱えている子が多いです。
優良ブリーダーを見極め、必ず信頼のできる業者と取引を行うようにしましょう。
第一種動物取扱業の登録を確認する
動物の販売を行うには、第一種動物取扱業の登録が必要です。
また、その犬が本当に存在するかの現物確認や犬の特徴や飼育方法について、買い手へ説明をすることが義務付けられています。
開示すべきとされている内容は、以下のとおりです。
- 犬種名
- 性別
- 生年月日
- 病歴やワクチンの接種状況
- 親・兄弟にかかる遺伝子疾患の発生状況
第一種動物取扱業の登録を行っている業者は、正規のブリーダーだと判断できます。
きちんと登録がされているか、必要な説明が省かれていないか、確認しておきましょう。
専門知識が豊富で質問や相談に応じてくれる
優良なブリーダーは、遺伝子学・獣医学・健康管理・性格形成など、さまざまな知識を身に着けています。
これらの知識が不足している場合、遺伝子疾患を発症したりお迎え先で問題行動が収まらなかったりする可能性もあるのです。
きちんとその犬について説明や情報開示を行ってくれ、質問に丁寧に回答してくれるブリーダーさんと取引をしましょう。
親犬の健康に配慮した交配をしている
交配・出産は親犬にとって負担のかかることであり、むやみに繁殖させるのは危険です。
優良なブリーダーの場合は交配の回数は年1~2回と留め、一生涯で出産させる回数も計画的に決めています。
親犬・生まれた子犬ともにお世話をしなければならないため、十分なケアが行き届くだけの頭数に制限をしているのです。
そのため買い手の好きなタイミングでいつでもお迎えできるわけではありませんが、むやみに大量繁殖を行っているブリーダーは悪質な場合が多いので避けましょう。
犬舎は清潔な状態であるか
犬舎はその子が生まれ育った場所なので、見学してどのような環境かを確認しておきましょう。
飼育環境の良し悪しは、ブリーダーの質を見極める重要な判断材料となります。
犬舎が不潔であったり臭いが発生している場合は、飼育管理が行き届いていないことが考えられます。
清潔な環境で適切なケアがされているかをしっかりと見極めましょう。
頭数に応じた犬舎で適切に飼育されている
頭数や体型に対して明らかに飼育スペースが狭い場合も、犬のことを大切にしているとは考えづらいです。
狭すぎるスペースは運動不足になりやすく、犬がストレスを溜めてしまう原因となります。
のびのびと暮らせる樹分なスペースがあるか確認するため、犬舎の見学をお願いしてみましょう。
見学することを拒まず推奨している
犬舎や親犬の見学を拒まずに快く受け入れてくれるブリーダーだと、買い手としては安心感があります。
見学を拒否されると「見せたくない理由があるのかな?」「見せられないような環境なのだろうか」と心配になってしまいますよね。
もちろん、ウイルス感染防止の観点から見学をNGとしているブリーダーもいるため、一概にはいえません。
ですがなるべく見学をして、自分自身が納得してから取引を進めるのがおすすめです。
生後56日未満の子犬を販売していないか
動物愛護法により、生後56日を経過しない犬及び猫の販売や展示は禁止されています。
子犬の月齢を必ず確認し、生後56日に満たない場合は取引をやめましょう。
正しい知識を持った正規のブリーダーであれば、犬の月齢や生年月日を開示しています。
情報が開示されない場合や聞いても教えてもらえない場合は、悪質ブリーダーの可能性が非常に高いです。
参考:環境省 動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました
ブリーダーで子犬を探す方法

自分の気に入った犬種を販売しているブリーダーとは、どのように知り合えばよいのでしょうか。
「ペットショップじゃなくブリーダー―からお迎えしたい」と決めていても、ツテなくて困っている人も多いですよね。
ここではブリーダーと知り合うための方法をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
知人やSNSからブリーダー情報を収集する
ブリーダーから犬をお迎えした経験がある知人や友人がいれば、見つけ方を教えてもらったりブリーダーを紹介してもらうのがよいでしょう。
現在はSNSを活用しての情報収集も可能になっており、特に殺処分間近の保護犬などは積極的に情報収集すべき対象と言えます。
犬種名などで検索をすると、写真とともに犬の様子を投稿している人が多く見られます。
しかし見ず知らずの人から「どこで犬をお迎えしましたか?」と急に尋ねられると困惑し、警戒してしまう人も多いでしょう。
相手のSNSをフォローし、同じ犬種を飼いたいと思っていることを丁寧に伝え、失礼がないよう注意が必要です。
ブリーダー自身がSNSで発信を行っている場合もありますよ。
ブリーダー直販の紹介サイトをチェックする
紹介サイトを活用し、ブリーダーを探す方法もあります。
自分でWebサイトやSNSアカウントを立ち上げて発信している場合もありますが、紹介サイトを利用しているブリーダーも多いです。
サイトごとにルールや禁止事項が細かく定められているため、必ず全て目を通したうえで利用しましょう。
ブリーダーと直接電話やメールで連絡がとれるかどうかも、よく確認してくださいね。
紹介サイトで迎えたいエリアや犬種を調べる
紹介サイトで、お迎えしたい犬種名や引取可能なエリアのブリーダーを検索してみましょう。
犬の引き渡しの際には、買い手がブリーダーのもとへ犬を迎えにいかなければなりません。
あまりにも距離があると移動費がかさみ、長時間移動になればなるほど犬にも負担がかかります。
希少な犬種はブリーダーの数も限られるため長距離移動もやむを得ませんが、なるべく自分たちの住む都道府県または隣県に留めるのがおすすめです。
ブリーダーから子犬を迎え入れる際の注意点

お気に入りの子犬を迎え入れ楽しい日常を過ごしていくため、お迎えの際に注意しておきたいポイントをご紹介します。
後にトラブルにならないよう、自分自身がしっかり納得したうえで取引をすることが重要です。
必ず見学し、自分の目で迎え入れたい子を確認する
Webサイト上に掲載されている写真だけでなく、必ず自分の目で迎え入れたい犬を確認しましょう。
悪質なブリーダーだと、写真に写っている犬が実在しないという可能性もあります。もしくは、写真とはまったくイメージが異なる場合も。
優良ブリーダーだとしても、犬の性格や相性は写真だけでは判断ができません。
実際に会いに行き、抱っこしたり親犬や兄弟犬と触れ合う様子をみて、自分の理想とマッチしているかを確認しましょう。
契約時は内容をしっかりと確認する
契約時には、契約書の内容をよく確認しましょう。
きちんと目を通さずに契約してトラブルに発展した際、「知らなかった」との主張は認められません。
お迎えするのは生きている動物です。お迎えしてから後悔することがないように、きちんと内容確認はしなければいけません。
なにか気になる点や不安なことがあれば、契約前にきちんと確認をしておきましょう。
お迎え後のフォロー内容や対応の確認をする
お迎え後のアフターフォローの手厚さも、重要なポイントです。
特に犬を初めて迎え入れる人の場合は、心配なことも多いですよね。
十分に下調べをしたつもりでも、実際に一緒に暮らしはじめると些細なことが気になり出したりします。
電話やメールで相談に乗ってくれたり生命保証がついていたり、アフターフォローが充実しているブリーダーを選びましょう。
この記事の執筆者
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