愛犬の清潔を保つために欠かせないシャンプー。しかし、「正しいやり方がわからない」「嫌がって大変」「皮膚トラブルが心配」といったお悩みをお持ちの飼い主さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、愛犬のシャンプーに関するあらゆる疑問を解決し、自宅で安全かつ効果的にシャンプーを行うための方法を徹底的に解説します。
シャンプーの頻度や選び方から、嫌がる犬への対処法、そして最後の仕上げである乾かし方まで、この記事を読めば愛犬のシャンプーはもう怖くありません。
愛犬との絆を深める大切なケアタイムを、ぜひこの機会に見直してみましょう。
この記事の結論
- 皮膚病予防、体臭対策、愛犬との絆を深める重要なケア
- 犬種や皮膚状態に合わせ、刺激の少ないシャンプーを選ぶ
- ブラッシングからすすぎ、乾かし方まで各ステップを丁寧に
- 生乾きは皮膚トラブルの元!ドライヤーで根元までしっかり乾かす
目次
犬のシャンプーがなぜ必要なの?その重要性を知ろう

愛犬のシャンプーは、単に「体をきれいにする」だけではありません。その重要性は、愛犬の健康と快適な生活に深く関わっています。
まず、皮膚トラブルの予防です。犬の皮膚はデリケートで、皮脂や汚れが蓄積すると皮膚炎やフケ、かゆみの原因になります。
定期的にシャンプーで洗い流すことで、これらのトラブルを防ぎ、健康な皮膚を保てます。特に、アレルギーを持つ犬や皮膚の弱い犬にとって、適切なシャンプーは非常に重要です。
皮膚トラブル予防に繋がるシャンプーの役割
犬の皮膚は非常にデリケートで、汚れや皮脂の蓄積は皮膚炎やフケ、かゆみなどのトラブルを引き起こす原因となります。
定期的なシャンプーは、これらの汚れを洗い流し、皮膚を清潔に保つことで、皮膚トラブルの予防に繋がります。特に、アレルギーを持つ犬や皮膚が弱い犬にとっては、適切なシャンプーは治療の一環としても重要です。
シャンプー時に皮膚の状態をチェックすることで、異変の早期発見にも役立ちます。健康な皮膚と被毛は、愛犬の快適な生活に不可欠です。
清潔を保ち、ニオイ対策にも効果的
犬は人間よりも体臭が強く、特に皮脂の分泌が多い犬種や、屋外で活動する犬は汚れやすい傾向にあります。
シャンプーは、体についた土やホコリ、花粉などの物理的な汚れだけでなく、皮脂腺から分泌される体臭の原因物質を洗い流す効果があります。
清潔な状態を保つことで、愛犬自身が快適に過ごせるだけでなく、室内環境の衛生を保ち、飼い主さんと愛犬がより心地よく暮らすことに繋がります。
定期的なシャンプーは、愛犬の健康と快適な暮らしをサポートする上で非常に重要です。
犬と飼い主のコミュニケーションツールとして
シャンプーは単なる衛生管理だけでなく、愛犬と飼い主さんの大切なコミュニケーションの時間にもなります。
優しくブラッシングし、泡でマッサージするように洗うことで、愛犬は飼い主さんの愛情を感じ、リラックス効果を得ることができます。
シャンプーを通じてスキンシップをとることで、愛犬の体に触れる機会が増え、病気や異常の早期発見にも繋がります。
正しい方法でシャンプーを行い、愛犬との信頼関係を深めることで、シャンプータイムはより楽しく、有意義なものになるでしょう。
犬のシャンプーはどれくらいの頻度が適切?

犬のシャンプー頻度は、犬種や被毛のタイプ、生活環境によって大きく異なります。
一般的に、短毛種で室内飼いの犬は月に1回程度、長毛種や被毛が絡まりやすい犬種、または屋外で活動する犬は2週間に1回程度が目安とされています。
しかし、これはあくまで一般的な目安であり、個体差を考慮することが非常に大切です。
犬種や被毛タイプによるシャンプー頻度の目安
犬のシャンプー頻度は、犬種や被毛のタイプによって大きく異なります。
例えば、短毛種で活発な犬は月に1回程度、長毛種や被毛が絡まりやすい犬種は2週間に1回程度が目安とされています。しかし、あくまで目安であり、個体差があります。
- 長毛種・ダブルコートの犬(ゴールデン・レトリーバー、柴犬など):月に1~2回
- 短毛種(チワワ、フレンチブルドッグなど):月に1回程度
- シングルコートの犬(プードル、マルチーズなど):2週間に1回程度
愛犬の皮膚や被毛の状態を観察し、最適な頻度を見つけることが重要です。
季節や生活環境による調整ポイント
シャンプーの頻度は、季節や愛犬の生活環境によっても調整が必要です。
例えば、散歩などで汚れやすい夏場や梅雨の時期は、頻度を少し上げる必要があるかもしれません。逆に、乾燥しやすい冬場は、皮膚への負担を考慮して頻度を減らすことも検討しましょう。
また、アレルギーや皮膚病を抱える犬は、獣医師の指示に従い、薬用シャンプーなどを使った特定の頻度でシャンプーを行う必要があります。
室外で過ごす犬と室内で過ごす犬でも汚れ方が違うため、愛犬のライフスタイルに合わせて柔軟に対応しましょう。
シャンプーしすぎは逆効果?注意すべき点
「清潔にしたい」という気持ちからシャンプーを頻繁に行いがちですが、実はシャンプーのしすぎは愛犬の皮膚にとって逆効果になることがあります。
犬の皮膚には、皮膚を保護するための天然の皮脂膜が存在します。シャンプーのしすぎによってこの皮脂膜が洗い流されすぎると、皮膚が乾燥し、かゆみやフケ、ひどい場合は皮膚炎を引き起こす可能性があります。
また、過度なシャンプーは、かえって皮膚のバリア機能を低下させ、外部からの刺激に弱くなる原因にもなります。愛犬の皮膚の健康を第一に考え、適切な頻度を守りましょう。
愛犬に合ったシャンプーを選ぼう!種類と選び方

愛犬に合ったシャンプーを選ぶことは、皮膚と被毛の健康を守る上で非常に大切です。犬用シャンプーにはさまざまな種類があり、それぞれの特徴を理解して選びましょう。
アレルギー体質の犬の場合は、特定の成分に反応して皮膚トラブルを起こす可能性があるため、シャンプー選びが非常に重要です。
低刺激性で、アレルゲンとなりやすい成分(香料、着色料、パラベンなど)が極力含まれていないシャンプーを選びましょう。
迷った場合は、かかりつけの獣医師に相談し、適切なシャンプーを選んでもらうのが最も安心です。
犬用シャンプーの種類と特徴(低刺激、薬用など)
犬用シャンプーにはさまざまな種類があり、愛犬の皮膚や被毛の状態に合わせて選ぶことが大切です。
低刺激シャンプー | 敏感肌や子犬、老犬に適しています。 香料や着色料が控えめで、刺激の少ない成分が配合されています。 |
薬用シャンプー | 皮膚炎やフケ、かゆみなどの皮膚トラブルがある犬に使用します。 獣医師の処方や指示に基づいて選ぶことが重要です。 |
虫除けシャンプー | ノミやダニなどの害虫対策に効果的な成分が配合されています。 |
保湿シャンプー | 乾燥肌の犬や、冬場の乾燥対策に役立ちます。セラミドなどの保湿成分が含まれています。 |
フケ・かゆみ対策シャンプー | フケや皮膚のかゆみに特化した成分が配合されています。 |
これらの特徴を理解し、愛犬のニーズに合ったシャンプーを選びましょう。
子犬・老犬に優しいシャンプーの選び方
子犬や老犬は皮膚が特にデリケートなため、シャンプー選びには細心の注意が必要です。
子犬はまだ皮膚のバリア機能が発達途上であり、老犬は皮膚が乾燥しやすかったり、免疫力が低下していたりする場合があります。そのため、低刺激で、無香料・無着色のシャンプーを選ぶことが最も重要です。
また、目にしみない「涙やけ防止」などの表記がある製品や、保湿成分が配合されているものを選ぶと、より安心して使用できます。
シャンプーの成分表示をよく確認し、愛犬に優しい製品を選んであげましょう。
アレルギー体質の犬におすすめのシャンプー
アレルギー体質の犬は、特定の成分に反応して皮膚トラブルを起こす可能性があるため、シャンプー選びが非常に重要です。
低刺激性で、アレルゲンとなりやすい成分(香料、着色料、パラベンなど)が極力含まれていないシャンプーを選びましょう。
また、加水分解タンパク質や植物由来成分など、皮膚への負担が少ない成分が配合されているものがおすすめです。
ポイント | 内容 |
---|---|
成分表示の確認 | アレルゲンとなりうる成分(香料、着色料など)を避ける |
低刺激性 | 皮膚に優しい配合のシャンプーを選ぶ |
獣医師への相談 | 症状がひどい場合は、必ず専門家に相談し指示を仰ぐ |
迷った場合は、かかりつけの獣医師に相談し、適切なシャンプーを選んでもらうのが最も安心です。
リンス・コンディショナーの必要性
犬のシャンプー後のリンスやコンディショナーは、被毛の絡まりを防ぎ、毛艶を良くするだけでなく、皮膚の保湿効果も期待できます。
特に長毛種や毛玉ができやすい犬種、乾燥肌の犬にはリンスやコンディショナーの使用をおすすめします。
リンスやコンディショナーには、被毛のキューティクルを整え、摩擦によるダメージを軽減する効果があります。また、静電気の発生を抑えることで、ホコリや汚れの付着を防ぐ効果も期待できます。
ただし、リンスやコンディショナーもシャンプーと同様に、皮膚に残らないようにしっかりと洗い流すことが重要です。
自宅でできる!犬のシャンプーの正しいやり方

自宅で愛犬をシャンプーする際は、いくつかのステップを踏むことでスムーズに行えます。ただ、いずれにしても事前準備が大切です。
飼い主自身、シャンプーが始まると慌ただしく進んでいくので、必要と思われるアイテムはできる限り用意してからスタートするようにするのをおすすめします。
シャンプー前の準備をしっかりしよう
ブラッシングで抜け毛と汚れを取り除く
シャンプーを始める前に、必ず愛犬の体を丁寧にブラッシングしてください。ブラッシングには、被毛のもつれや毛玉をほぐし、抜け毛やフケ、表面の大きな汚れを取り除く効果があります。
この工程を怠ると、シャンプーの泡立ちが悪くなったり、汚れが落ちにくくなったりするだけでなく、シャンプー後に毛玉が固まってしまう原因にもなります。
特に長毛種の場合は、毛玉がひどいとシャンプー後にさらに絡まりやすくなるため、念入りに行いましょう。
必要な道具を揃える(シャンプー、タオル、ドライヤーなど)
シャンプーをスムーズに行うためには、必要な道具を全て手元に揃えておくことが大切です。シャンプー中に「あれがない!」と慌ててしまうと、愛犬も不安になってしまいます。
- 犬用シャンプー・リンス:愛犬の皮膚・被毛に合ったもの
- 吸収性の良いタオル:数枚用意しておくと便利
- ドライヤー:犬用または人間用(温度調節機能付き推奨)
- ブラシ・コーム:シャンプー前後のブラッシング用
- 滑り止めマット:お風呂場での転倒防止
- ご褒美のおやつ:シャンプーを頑張った愛犬へのご褒美
- 綿棒・コットン:耳の汚れや涙やけの拭き取り用(必要な場合)
これらの準備を整えることで、愛犬も飼い主さんも安心してシャンプーに臨めます。
お風呂場の環境を整える
愛犬が安心してシャンプーできる環境を整えることも重要です。まず、お風呂場が滑りやすい場合は、滑り止めマットを敷いて愛犬の足元を安定させましょう。
滑って転倒する不安は、愛犬のシャンプー嫌いを助長する原因になります。
また、室温を快適な温度に保ち、冬場は特に寒くないように注意してください。お風呂場が寒いと、愛犬が体調を崩す原因にもなります。
さらに、シャワーの音や水の勢いを調整し、愛犬が怖がらないように配慮することも大切です。
いよいよシャンプー!洗い方のコツ
体温と同じくらいのぬるま湯で全身を濡らす
いよいよシャンプーを始める前に、シャワーの温度を愛犬の体温(約37~38℃)に近いぬるま湯に設定しましょう。
急に冷たい水や熱すぎる水をかけると、愛犬は驚いたり、火傷したりする可能性があります。シャワーの勢いは弱めにし、心臓から遠い足先からゆっくりと全身を濡らしていきます。
耳や顔に直接水をかけないよう注意し、シャワーヘッドを体に近づけて優しく洗い流すようにしましょう。全身がしっかり濡れるまで時間をかけて行います。
シャンプーの泡立て方と正しい付け方
シャンプー液を直接愛犬の体につけてゴシゴシ洗うのは避けましょう。まず、手のひらでシャンプーを適量取り、少量のぬるま湯を加えてしっかり泡立ててから使用します。
泡立てることでシャンプー成分が均一に行き渡り、皮膚への刺激を軽減できます。泡立ったシャンプーを、背中からお腹、足へと優しくなでるように塗布していきます。
泡でマッサージするようなイメージで、ゴシゴシと力を入れずに、指の腹を使って皮膚を揉むように洗いましょう。
洗い残しを防ぐ!体の部位別洗い方(顔、耳、足先、お尻など)
犬のシャンプーは、体の部位によって洗い方のポイントがあります。
顔・頭部 | 目や耳に水が入らないよう注意し、濡らしたタオルやスポンジで優しく拭くように洗います。 シャンプーを直接つけるのは避けましょう。 |
耳 | 耳の入り口に水が入らないように、コットンなどで軽く塞ぐか、耳をしっかり押さえて洗います。 耳の裏は汚れが溜まりやすいので丁寧に。 |
足先・指の間 | 散歩で汚れやすい部分です。指の間までしっかりと泡をなじませ、丁寧に洗いましょう。 |
お尻・尻尾 | 排泄物が付着しやすい部分なので、特に念入りに洗います。 |
お腹・脇の下 | 汚れが残りやすいので、指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。 |
全ての部位を洗い残しなく洗うことが、清潔を保つ秘訣です。
すすぎ残しは厳禁!徹底的なすすぎ方
シャンプーで最も重要な工程のひとつがすすぎです。シャンプー成分が皮膚に残ってしまうと、皮膚炎やかゆみの原因となることがあります。
シャンプー時と同様に、ぬるま湯を使い、シャワーの勢いを弱めて、体全体を上から下へ丁寧に洗い流していきます。
特に、脇の下や股の間、指の間など、泡が残りやすい部分は念入りにすすぎましょう。被毛をかき分け、皮膚に直接シャワーを当てるようにして、ヌルヌル感がなくなるまでしっかりとすすぎます。
十分にすすげているか確認するため、シャンプーの泡が出なくなるまで何度も水をかけましょう。
シャンプー後に気をつけたいこと
シャンプーが終わった後も、愛犬のケアは続きます。まず、愛犬を浴槽から出す前に、軽く水気を切ってあげましょう。
そして、体を拭く際には、ゴシゴシ擦るのではなく、吸収性の良いタオルで優しく押し当てるように水気を吸い取ります。
特に、長毛種はしっかりとタオルドライを行うことで、ドライヤーの時間を短縮できます。
また、耳の中に水が入ってしまった場合は、清潔なコットンなどで優しく拭き取ってください。
シャンプー後のケアを怠ると、皮膚トラブルや体調不良に繋がる可能性があるため、最後まで気を抜かずに対応しましょう。
犬のシャンプー嫌いを克服するシャンプーテクニック

愛犬がシャンプーを嫌がるのには、必ず理由があります。その原因を理解し、段階的にトレーニングを行うことが、シャンプー嫌いを克服する鍵となります。
シャンプー嫌いの原因を探る
愛犬がシャンプーを嫌がるのには、必ず理由があります。原因を理解することが、克服への第一歩です。
- 過去の嫌な経験:熱すぎるお湯、強いシャワー、耳に水が入ったなど
- 恐怖心:シャワーの音、滑りやすい床、閉じ込められた感覚
- 不快感:シャンプーの刺激、乾かす際の熱風
- 体調不良:体調が悪い時に無理やりシャンプーされた経験
これらの原因を特定し、取り除く努力をすることで、愛犬のシャンプーへの抵抗感を減らすことができます。無理強いせず、愛犬の気持ちに寄り添うことが大切です。
恐怖心を与えないためのトレーニング方法
シャンプー嫌いを克服するためには、段階的なトレーニングが効果的です。
お風呂場に慣らす | まずは、シャワーやバスタブを使わずに、お風呂場に連れて行き、おやつを与えながら良い印象を与えます。 |
水に慣らす | 足先だけを軽く濡らしたり、水に触れる練習から始めます。少しずつ水の量や範囲を広げていきます。 |
シャワーの音に慣らす | シャワーの音だけを鳴らし、おやつを与えながら、音が怖いものではないと教えます。 |
短時間で終わらせる | 最初は全身を洗うのではなく、部分洗いから始め、成功体験を積ませます。 |
焦らず、少しずつ、愛犬のペースに合わせて進めることが重要です。
おやつや声かけで安心させる
シャンプー中に愛犬を安心させるためには、ご褒美のおやつや優しい声かけが非常に有効です。
シャンプーが始まる前や、愛犬がおとなしくしている時に「いい子だね」「よくできたね」と優しく声をかけ、大好物のおやつを与えましょう。
これにより、シャンプーと良いことが結びつき、ポジティブなイメージを持つようになります。
おやつは、シャンプー中にも少しずつ与え、愛犬の気をそらし、リラックスさせる効果も期待できます。
叱ったり、無理強いしたりすることは避け、褒めて伸ばすことを心がけましょう。
シャンプー中にできるマッサージ効果
シャンプー中に優しく体をマッサージしてあげることで、愛犬はリラックスし、シャンプーへの抵抗感を減らすことができます。
指の腹を使って、皮膚を優しく揉むようにマッサージしましょう。特に、首筋や背中、お尻のあたりは犬が気持ち良いと感じやすい部分です。
マッサージは血行促進にも繋がり、皮膚の健康維持にも役立ちます。愛犬の反応を見ながら、気持ちよさそうにしている部分を重点的にマッサージしてあげましょう。
シャンプーが、愛犬にとって「気持ちいい時間」だと認識してもらえるよう工夫してみてください。
犬のシャンプー後の乾燥が重要!正しい乾かし方

シャンプー後の乾燥は、愛犬の皮膚と被毛の健康を守る上で非常に重要な工程です。生乾きの状態だと、雑菌が繁殖しやすくなり、皮膚炎や体臭の原因となることがあります。
タオルドライでしっかり水気を取る
シャンプーが終わったら、まずは吸収性の良いタオルで徹底的に水気を拭き取ることが重要です。
ドライヤーの時間を短縮できるだけでなく、愛犬の体への負担も軽減できます。ゴシゴシ擦るのではなく、タオルを体にポンポンと押し当てるようにして水分を吸収させましょう。
特に、毛量の多い犬種や長毛種の場合は、数枚のタオルを使い、時間をかけて丁寧に行うことで、その後の乾燥が格段に楽になります。
耳や足の指の間など、水が溜まりやすい部分も忘れずに拭き取ってください。
ドライヤーを効果的に使う方法
ドライヤーの選び方と注意点
犬の被毛を乾かすドライヤーは、人間用のものを使用しても問題ありませんが、温度調節機能や風量調節機能が付いているものがおすすめです。
犬専用のドライヤーは、静音性に優れていたり、ハンズフリーで使えるタイプもあります。
- 静音性:犬が音に敏感な場合、静かなドライヤーを選ぶ
- 温度調節:熱くなりすぎないよう、温風と冷風を切り替えられるもの
- 風量調節:強すぎない風量で、皮膚に負担をかけない
ドライヤーを直接皮膚に当て続けるのは避け、常に動かしながら風を当てることが重要です。
火傷させないための温度と距離
ドライヤーを使う際に最も注意すべきは、火傷させないことです。犬の皮膚は人間よりも薄くデリケートなので、熱に非常に弱いです。
ドライヤーは、愛犬の体から最低でも20cm以上離して使用し、同じ場所に熱風を当て続けないように常に動かしましょう。
設定温度は「温風」と「冷風」を交互に使い、熱くなりすぎないよう注意が必要です。ドライヤーを当てながら、手で被毛をかき分け、皮膚の温度を常に確認するようにしてください。
万が一、愛犬が熱がるそぶりを見せたら、すぐに中止しましょう。
乾かし残しに注意!被毛の根元までしっかり乾かす
シャンプー後の乾燥は、被毛の表面だけでなく、根元までしっかりと乾かすことが非常に重要です。生乾きの状態だと、雑菌が繁殖しやすくなり、皮膚炎や体臭の原因となることがあります。
特に、ダブルコートの犬種や毛量の多い犬は、見た目は乾いているように見えても、根元が湿っていることがよくあります。ブラシで毛をかき分けながら、ドライヤーの風を根元に当てて、指で触って完全に乾いているか確認しましょう。
時間がかかっても、焦らず丁寧に、完全に乾かすことを心がけてください。
自然乾燥はNG?その理由とは
「自然乾燥でいいや」と考えてしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、犬のシャンプー後の自然乾燥は絶対に避けるべきです。湿った被毛は、雑菌やカビが繁殖しやすい環境を作り出し、皮膚炎や体臭の原因となります。
特に、皮膚の弱い犬やアレルギーを持つ犬の場合、深刻な皮膚トラブルに繋がる可能性があります。
また、長毛種や毛量の多い犬は、毛玉ができやすくなったり、被毛が絡まりやすくなったりします。愛犬の健康と快適さを守るためにも、シャンプー後は必ずドライヤーで完全に乾かしてあげましょう。
犬のシャンプーQ&A:よくある疑問を解決!
自宅で犬のシャンプーが難しい場合の選択肢は?
「自宅でのシャンプーはやっぱり難しい」「うちの子はシャンプーが大嫌い」といったお悩みをお持ちの方もいるでしょう。そんな時は、無理せず専門家の手を借りることも考えてみてください。
トリミングサロン | プロのトリマーが、愛犬の犬種や被毛に合わせたシャンプー・カットを行ってくれます。 シャンプーのプロなので、犬が嫌がるポイントや皮膚の状態なども適切に判断してくれます。 |
セルフウォッシュ | トリミングサロンの一部やペットショップに併設されているセルフウォッシュ施設を利用するのもおすすめです。 プロ仕様の設備が整っており、比較的安価に利用できます。 |
動物病院 | 皮膚疾患などがある場合は、獣医師の指導のもと動物病院で薬用シャンプーをしてもらうことも可能です。 |
愛犬にとってストレスが少なく、清潔を保てる方法を見つけることが大切です。
犬のシャンプー中のトラブル対処法は?
シャンプー中に予期せぬトラブルが起きることもあります。特に、シャンプー液が目に入ってしまった場合は、すぐに大量のぬるま湯で洗い流してください。
犬が目をこすったり、充血したりするようであれば、速やかに獣医師に相談しましょう。
また、シャンプー中に愛犬が暴れて怪我をしてしまうことのないよう、滑り止めマットを敷いたり、無理に押さえつけたりしないように注意が必要です。
万が一、体調の変化や異変に気づいた場合は、シャンプーを中断し、獣医師に相談してください。
抜け毛が多い犬のシャンプーの工夫にはなにがある?
抜け毛が多い犬種、特に換毛期には、シャンプー時に大量の毛が抜けることがあります。このような場合は、シャンプー前のブラッシングをいつもより念入りに行うことが重要です。
事前に抜け毛をできるだけ取り除いておくことで、シャンプー時の毛の絡まりや排水溝の詰まりを防ぐことができます。
シャンプー中も、泡立てながら優しくマッサージするように洗い、抜け毛を浮かせましょう。
シャンプー後は、タオルドライをしっかり行い、ドライヤーで乾かしながら再度ブラッシングすることで、残りの抜け毛を取り除くことができます。
犬のシャンプー後の皮膚ケアは?
シャンプー後の皮膚は、皮脂が洗い流されてデリケートな状態になっています。健康な皮膚を保つためには、シャンプー後の適切な保湿ケアが重要です。
保湿剤の使用 | 乾燥が気になる場合は、犬用の保湿スプレーやローションを使用することで、皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能をサポートできます。 |
皮膚のチェック | シャンプー後は、皮膚に赤み、フケ、発疹などがないか、改めて丁寧にチェックしましょう。早期発見・早期治療に繋がります。 |
ブラッシング | 被毛を完全に乾かした後、優しくブラッシングすることで、皮膚の血行を促進し、被毛の健康を保ちます。 |
シャンプーは洗浄だけでなく、その後のケアまで含めて愛犬の皮膚と被毛の健康を守る大切な時間です。
愛犬の健康と清潔を守るシャンプーケアのまとめ
愛犬のシャンプーは、単に汚れを落とすだけでなく、皮膚の健康維持、体臭対策、そして愛犬との大切なコミュニケーションの時間と、多くの重要な役割を担っています。
適切な頻度で、愛犬の皮膚や被毛に合ったシャンプーを選び、正しいやり方で行うことが、愛犬の快適な暮らしに繋がります。
シャンプー嫌いを克服するための工夫や、シャンプー後の正しい乾かし方など、この記事でご紹介したポイントを押さえることで、愛犬のシャンプータイムはきっともっと楽しく、安全なものになるはずです。
もし、自宅でのシャンプーが難しいと感じる場合は、トリミングサロンや動物病院など、プロの手を借りる選択肢も検討してみてください。
愛犬がいつも清潔で健康に、そして快適に過ごせるよう、日々のシャンプーケアを見直すきっかけとなれば幸いです。
この記事の執筆者
nademo編集部
編集部
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