猫のしつけ

猫トイレの設置場所4選!NG場所と変更時の注意点【専門家執筆】

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猫トイレの場所はどこが最適?NGな場所と動かす際の注意点

猫はトイレの設置場所が気に入らないと、トイレ以外の場所で排泄をする、おしっこを我慢するなどのトラブルに発展してしまうことがあります。

もし、愛猫になんらかの不満を抱えてるサインが見られたら、設置場所を見直す必要があるでしょう。

ケージをよく利用するならばケージ内に置けば良いと判断できますが、ケージ外での生活が長い子にはどこが適しているのか?悩んでしまいますよね。

そこで今回は、猫がトイレの設置場所を気に入っていないサインや、トイレの適切な設置場所について詳しく解説していきます。

この記事の結論

  • トイレの設置場所はとても重要で、気に要らないと粗相をしたり、我慢をしてしまうこともある
  • トイレの回数が減ったり、トイレ以外で排泄していたら、気に入っていない証拠
  • 問題なく排泄できているようであれば、トイレの設置場所が正しい証拠
  • 静かで人の出入りが少なく、ニオイがこもらないところが設置場所として適している

北村 まほ

執筆・監修

北村 まほ

ライター/愛玩動物救命士/犬猫行動アナリスト/猫疾病予防管理士/ペット災害危機管理士

愛玩動物救命士・犬猫行動アナリスト・猫疾病予防管理士・ペット災害危機管理士3級などの資格を持ち、「犬と猫のために書く!」をモットーに、犬猫専門ライターとして活動中。

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目次

猫トイレの設置場所に不満を抱えているサイン

猫はトイレ環境に強いこだわりを持っています。トイレの容器や猫砂が好みではないというだけではなく、設置場所にすら不満を抱く場合があるのです。

その際には、猫なりに「ここでは、おしっこをしたくないです!」としっかりとアピールをします。

このアピールに気付けないと粗相をしてしまったり、トイレを我慢して病気になってしまうこともあります。

そのためトイレの設置場所はとても重要なことで、「トイレさえ用意していればいいだろう」というわけではないのです。

トイレの回数が減る

猫はトイレの設置場所が気に入らないと、トイレの回数が減る場合があります。トイレを移動させたり、増やしたりしたときは注意深く観察してください。

日頃から愛猫の1日の排泄回数やタイミングを把握しておくと、異常にも気付きやすいでしょう。

ただし、猫がトイレを我慢するのは設置場所に不満がある以外にも、トイレ本体や猫砂が気に入らないなどの場合にもよく見られるサインです。

急にトイレの回数が減ったときは、その前にトイレになにか変更を加えなかったか思い返してみてください。

トイレ以外で排泄する

トイレの設置場所が気にならないときに、排泄を我慢するのとセットで見られることも多いのがトイレ以外での排泄です。

「布団やカーペットなどの布製品におしっこをされた」という経験のある飼い主さんもいらっしゃると思います。

愛猫がトイレを失敗をしても絶対に叱ってはいけません。排泄自体を悪いことだと勘違いして隠れて排泄したり、ギリギリまで我慢したりするようになります。

トイレに失敗したときは、臭いを残さないようにしっかりと掃除をしましょう。ニオイが残っていると繰り返し排泄をさせてしまう可能性があります。

猫がトイレの設置場所に満足しているサイン

猫が問題なくトイレで排泄をしているならば、設置場所に不満がないと考えて良いでしょう。

猫は砂のある場所で排泄をするという習性を持っています。そのため、トイレの設置場所に不満がなければ猫砂を入れたトイレを用意し、場所を教えただけでトイレを使いはじめます。

お迎えしたばかりの頃はケージ内で過ごす時間も多いと思いますが、ケージ内にトイレと猫砂を設置しておいてあげると、教えるまでもなく自然に使い始めるぐらいです。

上であげたような不満のサインが見られず、きちんとトイレの中で排泄して、砂をかけているようなら大丈夫です。

猫のトイレの適した置き場所

ついつい人間の都合を優先してしまいがちですが、猫は静かな場所で落ち着いて排泄をしたいと考えています。

トイレの設置場所が悪いとストレスをため込んだり、排泄を我慢したりします。

猫が安心して排泄ができる設置場所を知るのは、愛猫のトイレ環境を整えるための第一歩です。

静かで人の出入りが少ない場所

猫のトイレは、テレビや洗濯機、冷蔵庫などの音がする家電から離れた、人通りの少ない場所に設置しましょう。

トイレの近くで家電の大きな機械音がしたり、人が行ったり来たりしていたら落ち着きませんよね。

猫はとても神経質で敏感なところのある動物ですから、できるだけストレスにならない環境を整えてあげる必要があります。

もし、静かで人の出入りが少ない場所に設置するのが難しい場合は、猫の排泄のタイミングを避けて洗濯をする、トイレの近くを通らないようにするなどの配慮が必要でしょう。

なぜ重要なのか?

  • 猫が安心して排泄できることで、粗相を防ぎ、ストレスを軽減します。
  • 静かな場所でも匂いがこもらないようにするためには、適切な換気が必須です。匂いがこもると、猫がトイレを嫌がる原因にもなります。

具体的な換気方法

  • 換気扇の活用: トイレを設置する部屋に換気扇がある場合は、常に稼働させるか、猫がトイレを利用する時間帯に合わせて稼働時間を長く設定しましょう。特に窓がないトイレや洗面所などは換気扇が生命線です。
  • 定期的な換気: 少なくとも1日に数回、窓を開けて空気の入れ替えを行いましょう。冬場など寒い時期でも、短時間で良いのでこまめに換気することが大切です。
  • 空気清浄機の設置: 排泄臭の主成分であるアンモニアなどのガスを吸着・分解する機能を持つペット用空気清浄機をトイレの近くに設置するのも非常に有効です。消臭フィルターが強化されたモデルを選びましょう。

風通しがよくニオイがこもらない場所

「臭いものは風下に」が鉄則。猫トイレは、風下で風通しがよく、ニオイがこもりにくい場所を選びましょう。

おすすめの設置場所は、風下で換気扇の近くです。換気扇の近くならば、ニオイの拡散が抑えられます。

例えばマンションであれば室内に通気口が設置してありますので、その付近などもよいでしょう。

また、排泄物のニオイの粒子は重いため、高い場所から低い場所に流れます。なるべく低い場所に設置するのがおすすめです。

なぜ重要なのか?

  • 匂いが滞留すると、室内の空気が悪くなるだけでなく、猫の嗅覚にとっても不快で、トイレの使用をためらう原因になります。
  • 湿気がこもると雑菌が繁殖しやすくなり、衛生状態が悪化します。

具体的な換気方法

  • 窓の活用: 窓がある場合は、定期的に窓を開けて換気を行いましょう。対角線上の窓を開けると、効率的に空気が入れ替わります(クロスベンチレーション)。
  • サーキュレーターや扇風機: 窓を開けても空気が流れにくい場合は、サーキュレーターや扇風機を窓に向けて使用し、室内の空気を外に押し出すようにすると、効率的に換気できます。ただし、猫に直接風が当たらないように注意が必要です。
  • 脱臭機・脱臭機能付きトイレ: 専用の脱臭機や、最近では自動で排泄物を処理し脱臭機能も備えた高機能な猫トイレも登場しています。予算が許せば検討する価値があります。

食事場所やベッドから離れている場所

猫はとてもキレイ好きですから、食事する場所やベッドのある場所で排泄をしたがりません。

トイレからは猫砂が散らばったり、排泄物が飛び出たりすることもありますから不衛生にもなりがちです。

そのため、トイレは猫の居場所からなるべく離れた場所に設置することをおすすめします。2m以上離れているのが理想です。

なぜ重要なのか?

  • 猫の習性を尊重し、食事や休息の場所を衛生的に保つことで、猫の健康と心の安定に繋がります。
  • 匂いの混在は、猫だけでなく飼い主さんにとっても不快です。

消臭剤の種類と選び方

  • 置き型消臭剤: トイレの近くに置くタイプで、持続的に匂いを吸収・分解します。「猫用」「ペット用」と表記されたものを選びましょう。人間用の消臭剤は猫にとって刺激が強すぎたり、有害な成分が含まれている場合があります。
  • スプレー型消臭剤: 粗相してしまった場所や、トイレ周りの匂いが気になる時に直接スプレーして使用します。「猫が舐めても安全」「植物由来成分」など、猫に無害な成分で作られているものを選びましょう。香りで匂いを誤魔化すタイプではなく、匂いの元を分解するタイプがおすすめです。
  • 消臭効果の高い猫砂: 消臭成分が配合された猫砂や、抗菌・防臭効果に優れた猫砂を選ぶことで、根本的な匂いの発生を抑えることができます。
  • 活性炭フィルター: ドーム型トイレやシステムトイレの場合、活性炭フィルターが付属しているものもあります。フィルターを定期的に交換することで高い消臭効果を維持できます。

体を隠すことができる場所

人の目があると落ち着けないという猫もいます。そのような猫は、姿が見えないように工夫してあげると安心して排泄ができます。

ドーム型のトイレを使う、衝立や物を使って目隠しをする、家具に囲まれた場所に置くといった方法もいいですね。

反対に、猫によっては排泄中は飼い主さんに見ていてほしいという子もいます。愛猫の性格や好みに合った環境と場所を選んであげましょう。

なぜ重要なのか?

  • 猫に安心感を与え、排泄行動を促します。
  • 隠れた場所でも、匂いや不衛生さで猫がトイレを嫌がらないようにする必要があります。

具体的な対策

  • 目隠しと通気性の両立: 猫用トイレカバーや、DIYで囲いを作る場合でも、空気の循環を妨げないように通気口を設けるなど工夫しましょう。密閉しすぎると匂いがこもり、猫も嫌がります。
  • こまめな清掃: 排泄物を発見したらすぐに取り除き、猫砂全体も定期的に(週に1回〜月に数回)交換しましょう。トイレ本体も定期的に丸洗いすることで、匂いの染みつきを防げます。
  • トイレの数を十分に確保: 特に多頭飼育の場合、「猫の頭数+1個」のトイレを確保し、それぞれのトイレを清潔に保つことが、悪臭対策の基本です。

住まいやライフステージに合わせた猫のトイレ場所選び

トラ猫

猫のトイレの設置場所は、猫の習性だけでなく、猫のライフステージや飼い主さんの住宅事情によっても大きく左右されます。

ライフステージによっては使いやすさが変わりますし、マンション、アパート、一軒家など、それぞれの住環境に合わせた最適な設置場所の工夫と注意点を解説します。

ライフステージ別のトイレの場所選び

子猫の場合(生後約1年未満)

子猫はまだ体が小さく、排泄のコントロールが未熟です。また、好奇心旺盛で遊びに夢中になりやすく、トイレの場所を覚える途中段階にあります。

  • トイレの数と配置:
    • 多めに設置: 子猫の数に関わらず、少なくとも各部屋に1個はトイレを置くくらいの気持ちで、複数箇所に設置しましょう。特に、子猫が生活する主なエリア(ケージ内やプレイスペースの近く)には必ず設置してください。
    • 動線上に配置: 子猫が遊びに夢中になってもすぐにトイレにたどり着けるよう、頻繁に移動する場所や通り道に近い場所に置くと良いでしょう。
  • 場所の選び方:
    • 静かで安全な場所: 人通りが少ない、落ち着ける場所を選びましょう。ただし、あまりにも隠しすぎると見つけにくくなるので注意が必要です。
    • 出入りしやすい場所: 子猫の小さな体でも楽に出入りできるよう、段差の低いトイレを選びましょう。トイレの縁が高いと、よじ登るのが大変で粗相の原因になることがあります。
    • 遊び場から近すぎず遠すぎず: 遊びの途中で急にトイレに行きたくなった時に間に合うよう、遊び場から近すぎず、かつ遠すぎない、すぐにたどり着ける距離が理想です。
  • 注意点:
    • 新しい環境に慣れるまでは、猫砂の種類を変えない方が安心です。
    • トイレの場所を変える場合は、少しずつ移動させるか、既存のトイレを残しつつ新しい場所に増設しましょう。

高齢猫の場合(7歳頃から)

高齢猫になると、身体能力の低下(関節炎による痛み、視力・聴力の衰えなど)や、排泄機能の変化(頻尿、我慢できないなど)が見られます。トイレへのアクセスしやすさ、快適性、そして清潔さがより重要になります。

  • トイレの数と配置:
    • 複数箇所に設置: 猫の頭数に関わらず、高齢猫が過ごす主な場所の近くに複数個のトイレを設置しましょう。特に、寝床から近い場所に一つあると安心です。
    • 動線を短くする: トイレまでの移動距離をできるだけ短くすることが重要です。階段の上り下りが多い場所や、滑りやすい床を通る場所は避けましょう。
  • 場所の選び方:
    • アクセスしやすい静かな場所: 人通りが少なく、落ち着いて排泄できる静かな場所を選びます。急な物音や人の出入りが少ない、プライバシーが確保できるスペースが理想です。
    • 出入りしやすいトイレ:
      • 縁が低い、または入口にスロープがあるタイプのトイレを選びましょう。関節に負担がかかりにくいように配慮が必要です。
      • ドーム型やカバー付きのトイレよりも、オープンタイプの方が排泄姿勢を取りやすく、周りの状況を確認しやすい場合があります。
    • 室温が安定した場所: 高齢猫は体温調節が苦手になることがあるため、夏は涼しく冬は暖かい、室温が安定した場所に設置しましょう。冷えすぎや暑すぎは排泄をためらう原因になります。
  • 注意点:
    • 清潔さを保つ: 排泄トラブルが増える傾向にあるため、こまめな掃除と猫砂の交換で、常に清潔に保つことが非常に重要です。
    • 猫砂の深さ: 足腰への負担を考慮し、猫砂は深すぎず、猫が安定して立てる程度の深さにしましょう。
    • 滑り止め対策: トイレの周りに滑り止めのマットを敷くなど、転倒防止対策をすることも有効です。
    • 夜間の照明: 夜中にトイレに行く際に困らないよう、フットライトなどごく弱い照明を設置することも検討しましょう。

住宅事情別の猫トイレ設置場所の提案

マンション・アパートの場合

マンションやアパートは限られたスペースの中で、猫の快適さと飼い主さんの利便性、そして衛生面を両立させる工夫が必要です。

  • 狭いスペースでの工夫:
    • デッドスペースの活用: 廊下の突き当り、家具と壁の隙間、収納家具の裏側、使っていないドアの奥など、人目につきにくく、かつ猫が安心して排泄できるデッドスペースを探しましょう。
    • 縦の空間利用: 多段ケージ内にトイレを設置できるタイプであれば、ケージ内の下段をトイレ空間として利用することで、リビングなどの床面積を有効活用できます。ただし、猫が出入りしやすい設計になっているかを確認してください。
    • 目隠し家具の活用: トイレボックス一体型家具や、目隠し用のパーテーション、キャットタワーの下段スペースなどを利用して、トイレを隠しつつインテリアに溶け込ませる工夫も有効です。この際、猫が窮屈に感じない十分な広さと、通気性を確保することが重要です。
  • リビング以外の隠れた場所の活用:
    • 洗面所・脱衣所: 人の出入りが比較的少なく、換気扇があるため、匂い対策がしやすい場所です。ただし、洗濯機や乾燥機の稼働音で猫が驚かないよう、設置場所を工夫しましょう。
    • 来客用トイレや物置スペース: 来客用で普段使わないトイレや、比較的スペースのある物置の一角も、猫のプライベート空間として活用できます。ただし、換気と清掃のしやすさは必ず確認してください。
    • 寝室: 猫が安心して過ごせる場所の一つですが、匂い対策は徹底する必要があります。寝室に置く場合は、密閉性の高いシステムトイレや、消臭効果の高い猫砂の利用がおすすめです。
  • 換気と匂い対策:
    • マンション・アパートでは匂いがこもりやすいため、トイレの設置場所には換気扇や窓に近い場所を選びましょう。
    • 空気清浄機やペット用の消臭剤、脱臭機能付きトイレなどを積極的に活用し、常に清潔な状態を保つことが重要です。

一軒家の場合

一軒家は比較的スペースに余裕があるため、多頭飼育の場合でもトイレの分散配置がしやすい利点があります。

  • 階層ごとの分散配置:
    • 複数の階にまたがって猫が生活している場合、各階に最低1個はトイレを設置しましょう。特に高齢猫がいる場合は、階段の上り下りの負担を減らすためにも必須です。
    • 生活の中心となるリビングのある階には多めに設置し、寝室のある階や、あまり使わない部屋にも一つずつ置くと良いでしょう。
  • 庭やベランダ設置の注意点:
    • メリット: 匂いがこもりにくく、外の空気に触れられるため、猫にとって気分転換になる場合もあります。
    • 注意点:
      • 脱走防止策の徹底: 最も重要なのは、二重扉や厳重な柵の設置など、絶対に猫が脱走できないような対策を講じることです。高い場所からの落下防止も必須です。
      • 温度管理: 夏場の直射日光や冬場の凍結など、気温の変化が激しい場所は避け、猫が快適に過ごせる工夫(日よけ、断熱材、冬用ヒーターなど)が必要です。
      • 衛生管理: 雨風にさらされないよう屋根付きの場所を選び、常に清潔に保ちましょう。外部からの虫や害獣の侵入にも注意が必要です。
      • 猫の好み: 外の環境を好まない猫もいます。無理に外に設置せず、まずは室内の最適な場所を優先しましょう。
  • 人の動線と猫のプライバシーのバランス:
    • 広さに余裕があっても、家族の生活動線の中心や、来客が頻繁に通る場所は避けるのが賢明です。
    • 猫が落ち着いて排泄できるよう、適度なプライバシーが保たれる場所に設置しましょう。使っていない部屋や、納戸の一角などを活用するのも良い方法です。

共通の注意点と工夫

  • 猫の好みと行動観察: 最終的に最も良い場所は、猫自身がよく利用し、排泄に失敗しない場所です。猫がどこで排泄しているか、どのトイレを好んで使っているかを日頃から観察し、場所や種類を見直しましょう。
  • トイレの清潔さ: どんなに良い場所に設置しても、トイレが汚れていれば猫は使いません。こまめな掃除と猫砂の交換を心がけましょう。
  • 複数の種類のトイレを試す: 異なる形状(オープン型、ドーム型、システムトイレなど)や異なる猫砂のトイレをいくつか試して、猫が最も快適に感じる組み合わせを見つけるのも良い方法です。

猫のトイレの適さない置き場所

適切な場所にトイレを設置できない場合、次善の策としてトイレを置くのに適さない場所を避けるという方法があります。

落ち着いて排泄ができない場所を避けるだけで、愛猫にとっての快適度はぐーんとアップするはず。

猫のトイレの置き場所としては、以下のような場所が適さないと言われています。

  • 大きな音がする物がある
  • 人の出入りが多い
  • 暑い場所、寒い場所

具体的な例を挙げてご紹介していきます。

玄関・廊下

玄関や廊下は人の通り道で、出入りもある場所です。猫が落ち着いて排泄できない場所のトップかもしれませんね。

玄関は扉の開閉時の音で猫を驚かせてしまう可能性があります。また、開け閉めの際に外気が流れ込んでくるため、温度変化も激しくなりがちです。

廊下も玄関ほどではないにせよ、空調管理ができていなければ暑さ・寒さが強まりやすい場所です。

猫は暑い、寒いといった理由でトイレを使いたがらないこともありますので、やはりトイレの置き場所には適しません。

キッチン・洗面所

キッチンと洗面所は電子レンジ、洗濯機、乾燥機など大きな音が出る家電が多い場所です。中には冷蔵庫などのモーター音を気にする猫もいます。

そもそも、キッチンは火や刃物など危険な物を扱ううえに、食品を扱う場所でもありますから、猫に立ち入ってほしくないという飼い主さんも多いでしょう。

洗面所は、洗濯機の中に猫が入り込む心配があります。猫が中にいるのに気づかないまま洗濯した、という惨事も起きています。

安全性の面、衛生面からもキッチンと洗面所は避けるべきでしょう。

窓辺

窓辺は換気がしやすいし、日光消毒もできて衛生的、と思えるかもしれませんが、実はそうでもありません。

換気できるのはいいのですが、外から風が吹き込めば部屋中にトイレのニオイを拡散してしまいます。

また、ガラス越しの日光には殺菌効果はあまり期待できず、しかもほどよく暖かいために細菌が繁殖しやすいとも言われます。

さらにはすぐ外を野良猫が通りかかる、冬には外の冷気が伝わりやすいなどもあって、トイレを嫌がる原因にもなりかねません。

猫トイレの設置場所に悩んだらここがおすすめ!

猫トイレの設置に適さない場所がわかりました。では、トイレの設置場所として適しているのはどのような場所なのでしょうか。

  • 人の出入りが少ない
  • 大きい音がするものがない
  • 食事場所から離れている
  • 風通しがよく、ニオイがこもらない
  • 姿を隠せる

では、具体的にはどこなのでしょうか?おすすめの設置場所をいくつかご紹介します。

リビング

家の中でいちばんおすすめの場所がリビングです。排泄のタイミングや排泄中の様子が確認できるのは、健康管理の面でメリットとなります。

リビングは室温管理もなされているため、1年を通して快適な環境とも言えるのです。

リビングにトイレを設置する際は、部屋の隅などの人通りが少ない場所を選びましょう。また、テレビなどの音量も控えめを心がけてください。

一般的にリビングは猫がもっとも多く生活する場所でもあるはずです。そうした場所にトイレがないのはNGです。

ケージの中

トイレの置き場所としてはケージもおすすめです。ケージで過ごす時間があるならば、中にひとつは必要になります。

ケージは柵で囲われていて外から見えにくいので、猫にとってしてみれば落ち着いて排泄ができる環境です。

ただし、ケージの中のレイアウトには注意してください。トイレは床に置くようにし、食事の場所とベッドは違う階に設置するようにしましょう。

トイレのすぐ近くに食事場所があったり、寝場所があると不快だと思うのは当然ですよね。

人用のトイレ

猫トイレを人用のトイレの中に設置するという方法もあります。ニオイが気になりませんし、排泄物の処理も楽ちんなのが最大のメリットです。

ただし、設置には広さが必要ですし、猫が自由に出入りできるようにドアを常に少しだけ開けておくか、ペット用ドアを設置することになります。

これから家を建てるのであれば、猫用トイレを置けるように設計するのも良いと思いますが、万人向けの設置場所とは言えないでしょう。

猫トイレは設置したら簡単には動かせませんので、よく検討してから置くようにしてください。

猫の頭数に応じたトイレの数と配置

猫

多頭飼育における猫のトイレは、猫たちが快適に過ごし、粗相を防ぐ上で非常に重要です。以下の点を参考に、愛猫に最適なトイレ環境を整えましょう。

トイレの数

猫のトイレの数は、一般的に「猫の頭数+1」が理想とされています。例えば、猫が2匹いる場合は3個のトイレを用意することが推奨されます。

これは、猫が非常にきれい好きで、使用済みのトイレを嫌がることがあるため、常に清潔なトイレにアクセスできる選択肢を与えるためです。

清潔さの確保

複数のトイレがあることで、猫は排泄後に別のきれいなトイレを選ぶことができます。

ストレス軽減

他の猫が使用したトイレを避けたい猫や、排泄場所を巡って猫同士のトラブルが発生するのを防ぎます。

緊急時の対応

予備のトイレがあることで、何らかの理由で特定のトイレが使用できない場合でも安心です。

トイレの配置

トイレの配置は、猫が安心して排泄できる環境を考慮することが重要です。

静かで安全な場所

人通りが少なく、騒音源(洗濯機やテレビなど)から離れた静かな場所に設置しましょう。猫は排泄中に無防備になるため、安全だと感じられる場所を好みます。

食事・水飲み場から離す

猫は食事をする場所と排泄する場所を分けたがる習性があります。トイレはごはんや水飲み場から十分離して設置してください。

複数階での設置

複数階建ての家で猫が自由に移動する場合、各階に少なくとも1つはトイレを設置すると、猫が移動の手間なく排泄できます。

アクセスルートの確保

多頭飼いの場合、猫同士の相性によっては特定の猫がトイレへのアクセスを妨害することがあります。複数のトイレへのルートを確保し、どの猫も自由にトイレに行けるように工夫しましょう。

隠れられる場所: 完全に見通しの良い場所よりも、少し隠れられるような場所(部屋の隅など)を好む猫もいます。

多頭飼育における猫トイレの具体的な配置アドバイス

トイレの「数」と「分散」の原則

  • 「猫の頭数+1個」のトイレを用意する: これは多頭飼育におけるトイレの基本原則です。例えば、猫が2匹なら3個のトイレを用意しましょう。これにより、猫同士の縄張り争いや、特定のトイレが汚れていることによる粗相のリスクを減らせます。
  • 異なる部屋に分散させる: 理想的には、それぞれのトイレを異なる部屋に設置しましょう。これにより、猫は自分の好きな場所を選べるだけでなく、他の猫に邪魔されずにプライバシーを確保できます。
    • 例: リビング、寝室、廊下、使っていない部屋など、家の中の様々な場所にトイレを分散して配置します。
  • 動線上に配置しない: 家族が頻繁に通行する場所や、猫がリラックスしたい場所(寝床や食事場所)のすぐそばは避けましょう。

プライバシーと安心感の確保

  • 「隠れやすい場所」に設置する: 猫は排泄中に無防備になるため、周囲から見られにくい、落ち着ける場所を好みます。
    • 部屋の隅や家具の陰
    • 人通りの少ない廊下の突き当り
    • 洗濯機置き場の隣など、少し囲まれた空間
  • 工夫: 猫用トイレカバーや、目隠しになるパーテーション、衝立などを活用して、プライベートな空間を演出してあげましょう。ただし、通気性は確保してください。
  • 逃げ道がある場所に配置する: 猫がトイレ中に他の猫や人に急に近づかれても、すぐに逃げられるような、出入り口が複数ある場所や、片側が壁になっていない場所を選ぶと、猫はより安心できます。袋小路のような場所は避けましょう。

トイレの種類と猫の好みを考慮する

  • 異なる種類のトイレや砂を試す: 猫によっては、システムトイレ、オープン型、ドーム型など、特定の形状を好む場合があります。また、砂の種類(鉱物系、木系、紙系など)にも好みがあります。多頭飼育の場合は、それぞれ異なる種類のトイレや砂を試してみて、猫たちの好みを探るのも良い方法です。
  • 高齢猫や子猫への配慮:
    • 高齢猫: 足腰への負担を考慮し、出入り口の低いタイプや、広めのトイレを選び、静かでアクセスしやすい場所に設置します。
    • 子猫: 小さな子猫でも出入りしやすい、低い縁のトイレを選び、遊び場や食事場所からあまり遠くない場所に設置します。

多頭飼育におけるNG場所と注意点

1箇所に集中させない

  • NG理由: 複数のトイレを隣接して置くと、猫は「1つの大きなトイレ」と認識してしまうことがあります。また、特定の猫がその場所を独占してしまい、他の猫が利用しにくくなる可能性があります。これは頭数分のトイレを用意した意味がなくなってしまいます。
  • 対処法: 上記の通り、可能な限り異なる部屋や、部屋の中でも離れた場所に分散して設置しましょう。

食事場所や寝床のすぐそば

  • NG理由: 猫は非常に清潔好きな動物です。食事をする場所や寝る場所の近くにトイレがあると、不衛生だと感じたり、排泄物の匂いが気になったりして、食欲不振やストレスの原因になります。
  • 対処法: 食事場所や寝床とは十分に距離を取り、別の空間と認識できる場所にトイレを設置しましょう。

騒がしい場所や人通りの多い場所

  • NG理由: 洗濯機や冷蔵庫の近く、テレビの音量が大きい場所、来客が多いリビングの真ん中など、騒がしかったり、頻繁に人が行き交ったりする場所は、猫が安心して排泄しにくい環境です。排泄中に驚いたり、落ち着けなかったりすると、粗相の原因になります。
  • 対処法: 静かで落ち着ける場所、家族の生活動線から少し外れた場所を選びましょう。

隠しすぎる場所(閉じ込められる可能性のある場所)

  • NG理由: 猫が安心して排泄できる「隠れられる」場所は良いですが、完全に閉じ込められてしまうような、狭すぎる空間や、出入り口が一つしかない場所、扉が閉まってしまう可能性のある場所はNGです。猫が危険を感じてトイレを使わなくなったり、ストレスになったりします。
  • 対処法: 隠れるスペースでも、猫が自由に出入りでき、かつ周囲を警戒できる程度の開放感がある場所を選びましょう。

高温多湿な場所や極端に寒い場所

  • NG理由: トイレの匂いがこもりやすく、細菌が繁殖しやすい環境です。また、猫も人間と同様に快適な温度で過ごしたいと考えています。夏場の蒸し暑い場所や冬場の極寒の場所では、トイレを避けるようになる可能性があります。
  • 対処法: 温度変化が少なく、換気がしやすい場所を選びましょう。必要であれば、換気扇や空気清浄機の設置も検討します。

猫トイレを新しく設置する(移動させる)際の注意点

猫のトイレを新しく設置、移動させる場合にも注意が必要です。

猫はトイレの場所が突然変わると混乱してしまいます。そのため、一度設置したらなるべく場所を動かさないようにしなければいけません。

しかし、一緒に暮らしていればさまざまな理由で、トイレの場所を移動させなければいけないこともあるでしょう。その際は以下を参考にしてください。

既存のトイレはそのままにして増やす

トイレを増やす際は、既存のトイレはそのままにして、新しいトイレを設置します。

猫はお気に入りの物が急になくなると戸惑ったり、ストレスを感じたりします。なるべく環境を変えないことが大切です。

新しく追加するトイレには、既存のトイレと同じ猫砂を使用します。

猫が新しいトイレに慣れたことを確認してから、必要に応じて既存のトイレを移動もしくは撤去します。

トイレの数が増やせないなら日々少しずつ動かす

「トイレの場所を変えたいけれど、トイレを複数置くのは無理」という場合もあるでしょう。

そんなときは、猫に気づかれないようにトイレを毎日10cmくらい移動させて、気がついたら場所が変わっていたという状況にするのが理想です。

また、移動中も猫砂はそれまでと同じものを使用し、なるべく環境を変えないようにしましょう。

移動中や移動後はトイレを失敗していないか、排泄回数や量はいつもどおりかなどに気を配るようにしてください。

もし、いつもと違う様子が見られたら、元の場所に戻すかほかの場所に移動することを検討しましょう。

頻繁にトイレの設置場所を変えない

猫は環境の変化に弱い動物です。基本的に一度身についた習慣を自ら進んで変えることはありません。そのため、頻繁にトイレの設置場所を変えると大きなストレスになってしまいます。

猫にとってトイレの設置場所が変わることでトイレの失敗や我慢の原因になる場合もあります。

トイレを移動する際は慎重におこなわなければいけません。できれば、一度決めたら人間の都合で場所を移動することがないようにしましょう。

愛猫がトイレに失敗してしまったら

猫はとても神経質で繊細な動物です。人間にとっては些細な理由でトイレを失敗してしまうことも。そんなときは、焦らずになぜ失敗をしたのか原因を特定し対策を講じる必要があります。

猫がトイレを失敗する原因はさまざまですが、大きく分けると「トイレ環境に問題がある」「病気やケガ」の2つがあげられます。それでは、もう少し具体的に見ていきましょう。

トイレの置き場所が気に入らない

猫はトイレの設置場所が気に入らないとトイレ以外の場所で排泄をしたり、我慢したりすることがあります。

騒がしい、人通りが多いなど落ち着いて排泄ができない環境の場合は、場所の移動を検討してください。

もし、排泄トラブルを起こすようになる直前にトイレの場所を移動したのならば、元の場所に戻して様子を見ましょう。

いつもの生活空間とトイレの場所が遠すぎる場合や、トイレに行きづらい設置場所になっていないか、再確認してみてください。

猫砂が気に入らない

ひとくちに猫砂と言っても素材や形状はさまざまです。足に触れたときの感触もそれぞれ異なり、猫によって好みがあります。

もし、以下のような行動が見られたら猫砂を気に入っていない可能性があります。

  • トイレの縁に足を掛けて排泄する
  • 空中を掻くような仕草をする
  • トイレの縁や壁をひっかく
  • 砂を掻かずに飛び出してくる

一方で猫砂を気に入っているときは、しつこいくらいに砂を掻きまくります。「いつまで猫砂を掻いてるの?」と思うほど、ひたすら無我夢中なこともあります。

猫砂が気に入らないサインが見られる場合は、猫砂の変更を検討しましょう。

猫砂は素材や大きさだけでなく、かき心地でも変わる

猫砂の素材の種類は大きく分けて5種類ほどです、この素材によってもかき心地が当然変わってきます。

これだけではなく、粒の大きさも重要な部分ですし、実際にはメーカーごとに作る猫砂にも違いがあります。

つまり、同じ素材同じ粒の大きさであったとしても、メーカーごとに違いがあればかき心地が変わるのです。

愛猫の好みの猫砂を見つけるのは大変なことですが、筆者の場合も愛猫が気に入るものを見つけるまで7種類ほどを試しましたよ。

トイレのサイズが合っていない

体に対してトイレのサイズが小さいと、トイレの外に排泄物が飛び出してしまう、トイレの縁に足を掛けて排泄するといった原因になります。

また、猫砂がトイレのまわりに飛び散り、飼い主さんをうんざりさせてしまうかもしれません。

トイレの面積も重要ですが、縁の高さにも注目しましょう。トイレの縁が高すぎると子猫や老猫は出入りするのが大変です。

場合によっては足腰の負担になってしまう可能性があります。ステップになるものを入り口に置いてあげると負担を減らせるでしょう。

トイレは、猫にとって小さくて困ることはあっても、大きくて困ることはありません。設置場所が確保できるならば、大きめのトイレを用意しておくと安心です。

トイレの汚れが気になる

猫はきれい好きなので汚れているトイレを好みません。使用済みのトイレを使ってくれないこともあります。

システムトイレなどを使っているとお掃除の回数を減らしがちですが、いつでも気持ちよく使ってもらえるように都度確認しておきましょう。

排泄物は都度取り除くのが理想ですが、難しい場合もあると思います。そのような場合でも、1日に2回(朝・夜)は掃除をしてあげてください。

また、多頭飼いの場合はトイレの使用回数も多くなりますから、トイレを増設したり掃除の頻度を増やすなど、それなりの対策が必要になる場合もあります。

トイレの場所がわからない

ある日突然、トイレの場所が変わっていたら。トイレの場所がわからなくて混乱してしまうでしょう。トイレを失敗や我慢の原因にもなり得ます。

猫のトイレを移動させる場合は、時間をかけて慎重におこなわなければいけません。

また、トイレを覚える前の子猫はトイレの場所がわからなくなることがあるようです。

ソワソワする、床のニオイをかぐなどの排泄のサインが見られたら、トイレに連れて行き根気よく教えましょう。

加齢や病気・ケガによるもの

猫がトイレを失敗する理由として加齢や病気、ケガがあります。

猫も高齢になると関節の痛みや筋肉が衰えることで、排泄困難になる、トイレの入り口をまたげなくなる場合があります。

また、それまでトイレで排泄ができていたのにトイレ以外で排泄をするようになった場合は、腎臓病、尿路結石症、膀胱炎などの泌尿器系疾患、糖尿病などの頻尿、多尿をともなう病気が疑われます。

そのほか、ケガでトイレに入れない、痛みがあって排泄の体勢をとるのが難しいといった場合にもトイレを失敗する原因になります。いずれにしても、動物病院を受診しましょう。

失敗しづらい猫トイレの選び方

猫のトイレの失敗を防ぐためには、快適なトイレを用意してあげることです。

ですが、これがなかなかに難しいらしく、ある調査では、猫の8割がトイレを気に入っていないという結果が出ています。

愛猫に少しでも快適に排泄をしてもらうためにはどのような点に注意したら良いのでしょうか。これまでの内容を踏まえてご紹介していきます。

愛猫の気に入るトイレタイプはどれか

猫のトイレには、フード付きや壁付き、フルカバータイプなどさまざまな種類があります。

フードカバー付きのトイレとカバーなしのトイレではどちらを好むかについては、実際に検証した論文が2つあります。

ひとつは酪農学園大学獣医学部がおこなったもので、複数の猫砂を使って検証した結果、どの猫砂でも圧倒的にフードカバーなしのトイレが好まれたようです。

一方で、フランスのクレマンソー動物病院のチームがおこなった検証では、フード付きの方が好まれたと言う真逆の結果になっています。

この結果からも明らかですが、どのタイプを好むかは猫によるようです。

参考:猫が好む排泄用砂および排泄箱(酪農大学獣医学部)

愛猫の気に入る猫砂はどれか

猫砂も猫によって好みがわかれます。気に入らないとトイレを使わないという猫もいるほど。健康にもかかわってきますので、慎重に選びたいところです。

猫にもよりますが、粒が小さく、本物の砂に近い鉱物系の猫砂を好む猫が多い傾向です。

猫砂によって重さ、捨て方などが異なりますので、飼い主さんにとっての扱いやすさも重要なポイントになるでしょう。

小さい粒が好きな子にとってはシステムトイレとの相性が悪いため、システムトイレを利用している場合は愛猫が使いづらそうにしていないか確認してあげてください。

体長に対して1.5倍ほどの大きさ

猫は小さいトイレよりも大きいトイレを好むと言います。サイズは体長の1.5倍が目安です。猫がトイレの中で余裕で回転できる広さが基準になります。

猫の体長にもよるため一概には言えませんが、中型の猫ならサイズが50cm以上を目安に考えると良いでしょう。

大型の猫の飼い主さんのなかには、衣装ケースをトイレにしている人もいます。

出入りやすい高さであるか

トイレの出入り口の高さは見落としがちですが、実はとっても重要です。

子猫や老猫は入り口の縁が高すぎると中に入ること自体が大変ですし、関節痛を患っている老猫にとっては苦痛です。

愛猫の年齢や体の大きさ、健康状態などを考慮して適切な高さのトイレを選んであげましょう。

高さが合わない場合は、縁の低いトイレに変える、踏み台になるものを設置するなどでも対策ができます。

お掃除が簡単であるか

ここまで猫目線でお話ししてきましたが、飼い主さんのお掃除のしやすさも重要なポイントです。

ついついさぼりがちになってしまい、猫がトイレを嫌がるように…ということになってしまったら大変ですよね。

お掃除がしやすいトイレの特徴は、フードカバーなし、箱形でパーツがないものです。底の角が丸いものだと角が洗いやすくておすすめです。

システムトイレの場合、おしっこのときは下に落ちるので毎回お掃除をする必要がありません。一方で、丸洗いをするときはパーツが多いので少し大変かもしれません。

愛猫の好みも大事ですが、お掃除のしやすさも無視できません。愛猫と相談しながらお気に入りのトイレを見つけてあげましょう!

この記事の執筆者・監修者

北村 まほ

執筆者情報

北村 まほ

ライター/愛玩動物救命士/犬猫行動アナリスト/猫疾病予防管理士/ペット災害危機管理士

大の犬好きで、頭のミニチュア・シュナウザーと暮らしていたが、近所を散歩中にキジトラ女子を保護したことをきっかけに猫愛に目覚め、愛玩動物救命士・犬猫行動アナリスト・猫疾病予防管理士・ペット災害危機管理士3級などの資格を取得。
「犬と猫のために書く!」をモットーに、犬猫専門ライターとして活動中。

nademo編集部

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