愛犬との旅行を計画している方にとって、新幹線での移動は便利な手段のひとつです。しかし「犬は新幹線に乗せられるの?」「料金は?」「どんなルールがあるの?」と不安に思う方も多いでしょう。
本記事では、新幹線で犬と安全・快適に移動するために必要な情報を、分かりやすく徹底解説します。準備から乗車中の注意点まで、これを読めば愛犬との移動がもっと安心になります。
この記事の結論
- 新幹線で犬を乗せるには専用ケースと手回り品切符が必要
- クレートは三辺合計120cm以内かつ10kg以内が原則
- 鳴き声やニオイ対策として事前のしつけが重要
- 長距離移動では健康管理や途中休憩がポイント
目次
犬は新幹線に乗せられる?基本ルールを確認

犬は新幹線に乗せることができますが、いくつかのルールを守る必要があります。
主に「小型犬~中型犬程度まで」のペットが対象で、専用のキャリーケースやクレートに入れて持ち込むのが基本条件です。
なお、他の乗客への配慮や安全の観点から、犬を座席に出したり、膝に乗せたりすることは認められていません。
犬と新幹線に乗車する際の基本ルールは以下の通りです。
- 犬はクレートに入っておいてもらう
- クレートは膝の上、足元、荷物棚などに置く
- 車内ではクレートを開けない
- 鳴き声やニオイ対策をしっかり行う
これらを守れば、安心して愛犬と新幹線旅行を楽しむことができます。
新幹線で犬が乗車できる条件
新幹線で犬を乗車させるための条件は以下の通りです。
- ケースに入れて完全に収納すること
- ケースのサイズが規定内であること
- 重量が一定以内であること
- 病気などで他の乗客に迷惑をかけない健康状態であること
また、犬種によっては呼吸器の問題を抱える短頭種(フレンチ・ブルドッグ、パグなど)は、体調管理に十分注意が必要です。猛暑日などは体温が上がりやすくなるため、無理な移動は避けるのが賢明です。
利用できる犬の大きさや重さの基準
新幹線に乗せられる犬の大きさや重さには制限があります。主なJR各社では以下の規定が一般的です。
| 条件項目 | 規定内容 |
|---|---|
| ケースのサイズ | 縦・横・高さの合計が120cm以内 |
| 重量 | ケースと犬を合わせて10kg以内 |
※会社によって多少異なる場合があります。
つまり、超大型犬や大型犬は基本的に新幹線利用が難しく、小型犬や中型犬までが現実的な範囲といえます。事前に愛犬の体重とクレートサイズを確認しておきましょう。
各鉄道会社による細かな違い
JR各社でもルールの基本は似ていますが、細かな違いが存在します。主な違いは以下の通りです。
| JR東日本・東海・西日本 | ケースの三辺合計が120cm以内、10kg以内までOK。手回り品料金が必要。 |
| JR北海道・四国・九州 | ほぼ同様の条件だが、細部の表現が異なる場合がある。事前確認がおすすめ。 |
また、車両によっては「多目的室」や「ペット同伴専用スペース」を用意している場合もあり、予約時に確認しておくとより安心です。旅行前には必ず利用予定の鉄道会社の公式サイトで最新情報をチェックしましょう。
新幹線に犬を乗せる際の料金と手続き

犬と新幹線に乗る場合、運賃とは別に「手回り品料金」として追加料金が発生します。
この手回り品料金を支払うことで、犬をケースに入れて持ち込むことが可能となります。ただし、事前に予約が必要なわけではなく、当日の駅窓口で手続きが可能です。
また、犬のサイズや頭数によってもルールがあるため、持ち込む前にしっかり確認しましょう。以下で詳しく解説します。
犬の持ち込みにかかる料金体系
新幹線で犬を乗せる場合の「手回り品料金」は、1区間あたり290円(2025年現在、消費税込)として全国ほぼ統一されています。
これはどの距離を移動しても基本料金が変わらないという特徴があります。非常に良心的な価格設定ですが、以下の点に注意が必要です。
- ケースのサイズ・重量オーバーはNG
- 犬1匹につき1つのケースが原則
- 乗車券や特急券は別途必要
大型犬を例外的に乗せたい場合は貨物便などの利用を検討するケースもあります。
乗車前に必要な手続きや申請は?
新幹線で犬を連れて乗車する際は、以下の手続きが必要です。
- 乗車当日に駅窓口で「手回り品切符」を購入
- 切符売り場(みどりの窓口など)で申告
- インターネット予約では申請できない
- ケースを持参し、規定サイズ内か確認されることもある
- あらかじめ係員にペット同伴であることを伝えるとスムーズ
基本的に予約制ではないため、出発日に駅で手続きを行えばOKですが、繁忙期は窓口の混雑が予想されるため、早めの行動をおすすめします。
新幹線で犬と安全に移動するための持ち物リスト

新幹線での移動を快適にするには、事前準備が非常に大切です。必要な持ち物をきちんと揃えておくことで、犬も飼い主も安心して移動できます。
基本アイテムに加え、状況によってはプラスアルファの便利グッズも役立ちます。以下で詳しく見ていきましょう。
必ず持参したい基本アイテム
犬と新幹線に乗る際、以下のアイテムは必須です。
| 基本アイテム | ポイント |
|---|---|
| キャリーケース・クレート | 規定サイズ内で通気性が良く、犬がリラックスできるものを選びましょう。 |
| 手回り品切符 | 当日購入する必要がありますが、念のため購入後は大切に保管します。 |
| 水と給水用ボトル | 移動中の水分補給は重要です。こぼれにくい携帯用ボトルがおすすめ。 |
| 排泄用シートやマナー袋 | 万が一の粗相に備え、すぐに対応できるように準備します。 |
| タオルやブランケット | キャリー内を清潔に保ち、犬の安心材料にもなります。 |
これらの基本アイテムを忘れずに用意しましょう。
あると便利な快適グッズ
さらに快適な移動を実現するために、以下のグッズもおすすめです。
| グッズ | おすすめ理由 |
|---|---|
| お気に入りのおもちゃ | 慣れない環境でも落ち着けるアイテムになります。 |
| 消臭スプレー | 臭い対策として持参すると安心です。 |
| 携帯用冷却マット・保温マット | 季節に応じた温度管理に役立ちます。 |
| ノーズワークマットや噛むおやつ | 移動中の暇つぶしやストレス軽減に効果的です。 |
| 除菌シート | 汚れた部分の簡易清掃に便利です。 |
これらをうまく活用することで、犬も飼い主も快適な新幹線移動が実現できます。
愛犬との新幹線乗車中に気をつけたいマナーと注意点

犬連れでの新幹線移動では、他の乗客への配慮がとても重要です。公共交通機関では周囲への気遣いが信頼につながります。ここでは乗車中の具体的なマナーと注意点を解説します。
犬の鳴き声やニオイへの配慮
車内での犬の鳴き声やニオイは、思わぬトラブルの原因になります。以下のポイントに注意しましょう。
- 事前に十分な運動をさせて疲れさせる
- 車内ではキャリー内で静かに過ごせる訓練をしておく
- 臭いが強くならないよう清潔を保つ
- 出発前に排泄を済ませておく
鳴き声が出そうな場合は、ブランケットでケースを覆い、視界を遮ると落ち着く場合があります。ニオイ対策には消臭グッズの携帯も有効です。
周囲の乗客へのマナーとトラブル防止策
マナーを守ることで犬連れのイメージも良くなります。具体的には以下の点に注意しましょう。
- 乗車時・降車時は人の流れを妨げないよう配慮
- 犬をケースから絶対に出さない
- 犬が見えないようカバーを使うのも有効
- 同乗者への簡単な挨拶も好印象
予防策として、できるだけ端の座席や静かな車両を選ぶのも賢明です。トラブルを未然に防ぐ心遣いが大切です。
犬と新幹線移動におすすめの車両や座席選び

新幹線にはさまざまな座席や車両タイプがあり、犬連れならではの選び方があります。少しの工夫で移動がずっと快適になります。
多目的室やデッキスペースの活用法
一部の新幹線では「多目的室」という個室スペースが設置されています。
多目的室のメリット
- プライベート空間で周囲に迷惑をかけにくい
- 急な体調不良や吠え対策に安心
- 車掌に申告することで利用可能(先着順)
デッキスペースの活用
- 一時的に鳴き声が止まらない場合などはデッキで落ち着かせるのも手です
- 荷物をまとめて置きやすいスペースでもあります
利用できる車両は新幹線の路線によって異なるため、事前確認をおすすめします。
繁忙期・混雑を避ける予約のコツ
繁忙期は混雑するため犬連れ移動のハードルが上がります。以下の予約のコツを活用しましょう。
- オフピークの早朝・昼間を狙う
- 平日や連休明けの移動を計画する
- グリーン車や指定席を利用し空間に余裕を持たせる
- 窓側・最後尾の席を選ぶと荷物も置きやすい
これらを意識するだけで、移動中のストレスが大きく軽減されます。早めの予約が何よりも重要です。
犬の新幹線移動に役立つ事前準備としつけポイント

犬を新幹線に乗せるには、事前準備としつけが重要です。特にクレート慣れや健康管理は欠かせません。
慣れない環境で不安にならないように、移動前から練習を始めることで犬のストレスを減らせます。安心・安全な移動のため、以下のポイントを押さえておきましょう。
クレート慣れのトレーニング方法
新幹線移動の最大のカギは「クレート慣れ」です。突然の閉じ込めは犬にとって大きなストレスになります。
- 普段の生活からクレートを身近に置く
- クレート内でおやつを与え、良い印象を作る
- 短時間のクレート練習を繰り返す
- 徐々に時間を延ばし、移動環境に近づける
また、クレート内にお気に入りのブランケットやおもちゃを入れると安心感が高まります。移動当日までに「クレートは安心できる場所」と学習させましょう。
当日の健康チェックと体調管理
移動前の健康チェックも大切です。特に以下の点を確認しましょう。
| 対策 | 理由 |
|---|---|
| 食事は出発2~3時間前までに済ませる | 満腹状態は乗り物酔いの原因に |
| 排泄は直前に済ませる | トイレの失敗を防ぐためです |
| 異常がないか確認 | 下痢、嘔吐、食欲不振、発熱などは移動を控えましょう |
また、普段飲み慣れた水やフード、常備薬があれば忘れずに持参を。万一の体調変化に備え、動物病院の連絡先を控えておくと安心です。
犬と新幹線での移動に関するよくある質問Q&A
犬の新幹線移動には多くの疑問が寄せられます。ここでは特に質問の多いポイントをQ&A形式で解説します。
大型犬は新幹線に乗れるの?
基本的に新幹線でのペット同伴は「手回り品」扱いとなり、ケースと合わせて10kg以内の小型~中型犬が対象です。大型犬は原則として新幹線に乗ることができません。やむを得ず長距離移動が必要な場合は、以下の方法を検討します。
- 自家用車での移動
- ペット輸送専門のサービス利用
- 貨物列車(条件は非常に限定的)
大型犬の移動は体への負担も大きいため、事前に十分な検討が必要です。
新幹線内での犬のトイレや食事はどうする?
新幹線乗車中は犬にとっても長時間の我慢が必要です。基本的には次のように対応します。
- トイレは乗車直前に済ませる
- 長距離の場合は途中下車を検討
- 食事は出発前に軽めに与え、乗車中は控える
乗車中は水分補給をこまめに行いましょう。ただし飲み過ぎるとトイレが近くなるため、量を調整するのがコツです。マナーベルトやペットシートの携帯も忘れずに。
新幹線での長時間移動の対策は?
長距離の新幹線移動では犬も疲れやすくなります。快適に過ごせるよう以下の工夫が役立ちます。
- お気に入りのクッションやタオルを入れる
- 暗めのカバーで視界を遮り、落ち着かせる
- 休憩駅での途中下車を計画する
また、乗車中は静かに過ごせるよう事前の運動も効果的です。新幹線の長距離移動では犬の体調を最優先に考えましょう。
まとめ|準備を整えれば新幹線での犬との旅行は快適に!
新幹線での犬との移動は、事前準備と正しいマナーを守れば快適に楽しめます。
乗車ルールの把握、クレート慣れのトレーニング、健康管理、持ち物の準備が揃えば、不安は大きく減ります。
公共の場だからこそ、周囲への配慮も忘れずに。愛犬との特別な旅行の時間を安全・安心に過ごしましょう。
この記事の執筆者
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