犬の基本的なコマンドとして、最もポピュラーな「お手」。愛犬が飼い主さんの手のひらにちょこんと前足を乗せてくれる姿は、とても愛らしく、犬との絆を深める素敵なコミュニケーションのひとつです。
しかし、いざ教えようと思っても、「どうやって教えればいいの?」「うちの子はなかなか覚えてくれない…」と悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、犬に「お手」を教えるための正しい方法や、つまずきやすいポイントとその解決策を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
この記事の結論
- 「お手」は、子犬期から教えるのが最適であり、コミュニケーションを深める重要な手段
- 毎日5~10分程度の短い時間で、根気強く教えることが成功の鍵
- 飼い主さんの教え方が間違っている、または犬が混乱していると習得が難しい
- できない時は、ご褒美を変えたり、練習場所を見直したりすべき
目次
犬に「お手」を教える時期とメリット

愛犬に「お手」を教えることは、単なる芸のひとつではなく、犬との信頼関係を築き、日々のコミュニケーションを豊かにするための重要なステップです。
他にも、犬に教えたいコマンドには「お座り、伏せ、待て」などがありますが、いずれもコミュニケーションを取るうえでも必要なこと。
ここでは、いつから「お手」を教え始めるのが最適なのか、そしてそれが犬にとってどのようなメリットをもたらすのかについて詳しく解説します。
お手はいつから教えるのがベスト?
犬に「お手」を教えるのに最適な時期は、生後2~3か月頃の子犬期です。この時期は社会化期にあたり、好奇心旺盛で新しいことを吸収しやすい時期であるため、しつけの成果が出やすいとされています。
ただし、焦る必要はありません。成犬になってからでも、「お手」を覚えることは十分に可能です。
犬の性格や学習能力には個体差があるため、愛犬のペースに合わせて、無理のない範囲で楽しくトレーニングを進めることが大切です。どんな犬でも、根気強く向き合うことで必ず覚えてくれます。
お手ができるようになるメリット
コミュニケーションが深まる
「お手」は、飼い主さんと愛犬とのコミュニケーションを深めるための大切なツールです。
愛犬が「お手」と声をかけられて前足を出すという行動は、飼い主さんの指示を理解し、それに従うという双方向のやり取りです。
この成功体験の積み重ねが、飼い主と愛犬の間に強い絆と信頼関係を築き、より豊かなコミュニケーションへと繋がります。
また、褒められることで犬は喜びを感じ、さらに飼い主さんのことを好きになってくれるでしょう。
怪我や病気のサインに気づきやすくなる
「お手」は、愛犬の健康チェックにも役立ちます。愛犬が「お手」をした際に、前足の裏や指の間、爪などを直接触る機会が増えるため、飼い主さんが普段気づきにくい怪我や病気のサインを見つけやすくなります。
例えば、肉球に傷や炎症がないか、爪が伸びすぎていないか、指の間に腫れがないかなどを確認できます。
これらのチェックを日頃から行うことで、愛犬のちょっとした異変にもすぐに気づくことができ、早期発見・早期治療に繋がります。
犬に「お手」を教える正しい方法

犬に「お手」を教えるには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。正しいステップとコツを掴むことで、愛犬はスムーズに「お手」を覚えてくれます。
ここでは、準備するものから具体的な教え方まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
おやつと道具の準備
「お手」を教えるためには、犬のモチベーションを高めるためのご褒美が必要です。愛犬が特に喜ぶおやつを用意しましょう。
- おやつ:小さくちぎれるものや、少量でも喜んでくれるものがおすすめです。
- 道具:特に必要ありません。愛犬と飼い主さん、そしておやつがあれば十分です。
また、静かで集中できる場所を選び、犬が落ち着いている時に始めるのが成功の鍵となります。
教え方:5つのステップ
「お手」を教える基本的な手順は以下の通りです。
- 「お座り」をさせる:まずは、犬に「お座り」をさせ、落ち着かせます。
- 手のひらを見せる:愛犬の前足の前に、手のひらを見せてかざします。
- おやつで誘導する:犬が前足を出そうとしたら、「お手」と声をかけ、おやつで誘導します。
- 褒めてご褒美をあげる:犬が前足を手のひらに乗せたら、すぐに「お手、上手!」などと褒めて、おやつをあげます。
- 繰り返す:同じ動作を繰り返し、犬に「お手」という言葉と、前足を出す動作、そしてご褒美が結びついていることを認識させます。
最初はうまくいかなくても、焦らずに少しずつ練習を重ねましょう。
何度やっても愛犬が「お手」できない時の原因と対処法

愛犬に「お手」を教えているのに、なかなか覚えてくれないと悩んでいませんか?「お手」ができないのには必ず理由があります。
ここでは、飼い主さんが陥りがちな失敗の原因と、それを解決するための具体的な対処法について解説します。
よくある3つの失敗例と原因
原因1:教え方が間違っている
「お手」がうまくできない最も一般的な原因は、教え方が間違っていることです。犬は、言葉だけでなく、飼い主さんの手の動きや声のトーンを注意深く観察しています。
手のひらを見せる動作が曖昧だったり、声をかけるタイミングがずれていたりすると、犬は飼い主さんの意図を理解できません。
また、教えるたびに声のトーンや言葉が変わってしまうと、犬は混乱してしまいます。常に同じ手の動きと声で教えることが非常に大切です。
原因2:犬が混乱している
「お手」を教える際に、犬が「お座り」や「伏せ」と混同して混乱しているケースも少なくありません。
特に、すでに他のコマンドを覚えている犬は、新しい指示を古い指示と結びつけてしまうことがあります。このような場合は、「お手」という言葉に、前足の前に手のひらを差し出すという特定のジェスチャーを明確に結びつけることが重要です。
また、他のコマンドと同時に教えることは避け、ひとつのコマンドが完璧にできるようになってから次のステップに進むようにしましょう。
原因3:集中力が続かない
犬は、集中力が長く続かない動物です。特に子犬は好奇心が旺盛なため、すぐに気が散ってしまいます。
1回のトレーニング時間が長すぎたり、練習する場所が騒がしかったりすると、犬は集中力を保つことができず、飽きてしまいます。
トレーニングは、1回につき5分から10分程度の短い時間で、かつ毎日続けることが大切です。
また、犬が集中できる静かな場所を選び、おもちゃや他のペットなど、気が散るものを遠ざけるようにしましょう。
できない時の対処法【解決チェックリスト】
愛犬がなかなか「お手」を覚えてくれない時は、以下のチェックリストで原因と対策を見直してみましょう。
| チェック項目 | 解決策 |
|---|---|
| 指示はいつも同じ? | 毎回同じ手の動きと「お手」という言葉で教えるようにしましょう。 |
| ご褒美は適切? | 愛犬が本当に喜んでくれるおやつを見つけましょう。 |
| 練習場所は静か? | 気が散るものがない、落ち着いた場所を選びましょう。 |
| 練習時間は長すぎない? | 1回5分程度の短い時間で、毎日続けることが大切です。 |
| 無理強いしていない? | できない時は無理をせず、いったん休憩を挟みましょう。 |
| 焦っていない? | 焦りは禁物。犬のペースに合わせて、ゆっくりと根気強く取り組みましょう。 |
まとめ:「お手」は愛犬との信頼関係を築く第一歩
「お手」を教えることは、単なる芸のひとつではなく、愛犬との信頼関係を築くための大切なコミュニケーションです。
犬は、飼い主さんの指示を理解し、それに従うことで、飼い主さんを喜ばせたいと感じるようになります。
たとえ時間がかかっても、焦らず、根気強く向き合うことが大切です。愛犬が「お手」ができるようになったら、たくさん褒めて、ご褒美をあげましょう。
その喜びの体験の積み重ねが、愛犬との絆をより一層深めてくれるでしょう。
この記事の執筆者
nademo編集部
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