第3話まで、1匹目の信虎をペットショップから。2匹目の葵と3匹目の獅子丸を保護猫団体ラフスペースからお迎えした話を書きました。
4匹目の沙羅は保護猫団体ベビーキャットレスキューからやってきました。
沙羅は奇遇にも、2匹目の葵と同じ悪徳繁殖業者から保護された猫。
8歳くらいの大人の猫で、保護されたときにはボロボロの状態でしたが、健気でとっても甘えん坊な沙羅を、溺愛しています。
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ライター/動物取扱責任者/愛玩動物飼養管理士
動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。猫の保護活動のためにブログ「ねこねこ王国」運営をはじめた知見を活かし、現在は動物ライター&デザイナーとしても活動。
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目次
沙羅をお迎えするまで悩んだこと
いつの間にかわが家の猫は3匹となり、少し前から私は動物ライターの仕事を始めていました。
4匹目の沙羅は令和2年(2021年)も暮れの12月に、東京都調布にある保護猫団体ベビーキャットレスキューから、最初は一時預かりとしてやってきました。
ベビーキャットレスキューには最初、取材でお邪魔したのですが、お部屋に入ったとき、すぐに挨拶に来た沙羅のことが、どうしても私の頭から離れません。
実は沙羅は奇遇にも、わが家の2匹目、葵と同じ悪質な繁殖業者のところから保護された猫でした。葵と血縁なのでしょう、よく似ています。
この繁殖業者はアメリカンショートヘアーと呼ばれる猫たちを、劣悪な環境で飼育し、数十匹を一斉に放棄。数が多く緊急性が高かったため、複数の保護猫団体が手わけして保護したという次第です。
糞尿も掃除されず水も濁りフードも入っていない、不衛生極まりない過酷な環境で暮らしていました。
保護をしてくれたベビーキャットレスキューでは献身的にお世話をしてくれました。
まずは一時預かりで沙羅の里親を探してみるが…
沙羅は保護されたとき5歳くらいになっており、そこから3年間里親が見つかっていません。葵の血縁とあって、気になって仕方がないわたしは、沙羅をわが家で預かって、里親募集をしてみることにしました。
1ヶ月ほどでお声をかけていただき、沙羅は一度、里親さんの家に行きます。ご家庭では大変かわいがってがんばっていただいたのですが、先住猫が体調を大きく崩してしまい、やむを得ずトライアルは中止となりました。
これがお店の猫だったら返品というわけにもいきません。
里親さん家庭にはつらい思いをさせて申し訳なかったけれど、実は沙羅が戻ってきて一番喜んだのは私かもしれません。沙羅が里親さんのお家に行った後は、私は寂しくてビービー毎日泣いている始末。
テレビで保護猫団体の人が猫を新しいご家庭に送り出すとき泣いているのを見ましたが、初めてよくわかりました。
沙羅の大人猫のかわいさに心を打たれ、うちの子としてお迎えする
沙羅はうちに来たときから、毎日毎日、靴下をくわえて持ってきます。
アメリカンショートヘアは「マウザー」ネズミ捕りの異名を持つ猫。沙羅は毎日獲物に見立てた靴下をわたしたちのところに運んできて、23足近くになったこともあります。
誇らしげに、どう?どう?と顔を見てはまた靴下を取りにいく姿に心を打たれ、令和4(2022)年2月、沙羅をわが家の子として迎えることに決めました。
悪質な繁殖場から保護された沙羅にとって、一般家庭の暮らしは、とにかく見るものすべてが美しく映るのか、食べるものすべてがいとおいしいのか。
生きていることが楽しい、というと大げさかもしれませんが、それくらいイキイキ、うれしそうで、キラキラとした目の少女のようです。
沙羅という名前は、私が一番大好きな平家物語や、お釈迦さまの聖なる木「沙羅双樹」からつけました。「沙羅の木」は若返りと再生の象徴です。
猫を救ったつもりが猫に救われる
沙羅は不衛生な環境にいたため、慢性鼻炎と口内炎を抱えていました。
慢性鼻炎は年中、鼻が詰まって苦しそうにしています。
口内炎もひどくなるとフードを受け付けなくなる子もいるので甘くは見られないのです。さいわい沙羅は好き嫌いもせずになんでもたべてくれますが。
お迎えしてから、慢性腎臓病になりました。もともとベビーキャットレスキューにいたから健康状態については説明を聞いていましたので、できるだけのケアをしたいと思っていました。
沙羅は苦い薬も嫌がらずに飲んでくれて、「お薬よ」というと、自分から降りてきて、ひざに乗っておねだりするかのようなんです。
ベッタリくっつくのが大好きな猫です。
実は私も一時期体調を崩したのですが、「猫たちがいるから元気にならなくては」と強い気持ちで過ごすことができました。
面倒を見る相手がいる、責任を持つ相手がいることは、生きがいとなり、自分を強くしてくれます。自分だけにすがってくる子をなんとか守らなくてはいけないからです。
自分の体調や年齢に不安がある方でも猫を迎える選択肢はある
自身の年齢や体調に不安がある方も、保護猫団体から、高齢の猫や病気や障害などがある猫をお迎えする選択肢があります。
「一時預かり」といって、一時的に猫を預かる制度も近ごろ増えてきました。保護猫団体と定期的に連絡を取ることで、自身の安否確認にもなります。
沙羅の保護猫団体ベビーキャットレスキューは、代表の方がもともと人間の看護師をしていたので、たいへん医療にも、猫の飼育にもくわしい方です。沙羅についても他のことでも何かと相談に乗っていただいて、大切な出会いとなりました。
隔離もできるケージは特に重要
用意してよかったものは、ケージです。とくに多頭飼育の家庭にはひとつ準備した方がいいと思います。
猫が体調を崩したときには、ケージに隔離して休ませることができます。
フードの種類が他の子と違う場合(療法食など)や、食べるスピードが違うときも、ケージに入れてフードをあげられます。
わが家でもフードタイムには療法食の沙羅をケージに入れています。
ケージは常に置いてあり、普段は開けっ放し。なぜか猫たちはケージが好きなようで、入れ代わり立ち代わり、猫タワーのかわりにくつろいでいます。
フードや給水器があれば大丈夫
お迎えするときにはフード、水飲み用の器、トイレとトイレ砂があれば大丈夫で、必要に応じて買い足していけばよいかとおもいます。
4匹の猫たちに翻弄(ほんろう)されながら、楽しく暮らしています。上から沙羅、信虎、葵、獅子丸。
この記事の執筆者
ライター/動物取扱責任者/愛玩動物飼養管理士
動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。慶應義塾大学卒、大手企業で企業で広報、編集、校正の仕事に従事していた経験や、猫の保護活動のためにブログ「ねこねこ王国」運営をはじめた知見を活かし、現在は動物ライター&デザイナーとしても活動。
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