猫の病気・健康

猫の目が赤く充血する原因とは?危険な状態と病院へ連れて行く判断

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猫の目が赤く充血する原因とは?危険な状態と病院へ連れて行く判断

猫の目が赤く充血するのを見たことはありませんか?

猫の目の充血はさまざまな原因で起こり、中には緊急性の高い状態もあります。

愛猫の目の健康を守るために飼い主さんは日頃から目の状態に注意をはらい、異常に気づいたら適切に対応することが大切です。

この記事では猫の目が充血する原因や危険な症状、そして動物病院へ連れて行くべき判断基準について詳しく解説します。

定期的な健康診断や予防ケアの重要性も理解して、愛猫の目の健康を守ってあげましょう。

この記事の結論

  • 猫の目の充血はさまざまな原因で起こり緊急性の高い状態もある
  • 日頃から猫の目の状態に注意をはらい異常に気づいたら適切に対応する
  • 定期的な健康診断や予防ケアを行い猫の目の健康を維持する
  • 人間の目薬は絶対に使わず、目に異常や気にする様子がある場合は動物病院を受診する

前田 みるく

担当執筆者

前田 みるく

ライター/愛玩動物飼養管理士2級、猫検定 初級・中級/ペット看護師/動物介護士

猫と暮らして40年。犬の飼育歴も20年と大の動物好き。現在も3匹のニャンズと1匹の柴ワンと幸せな毎日を過ごしています。

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猫の目が赤く充血しているときは緊急性が高い

人の目が充血することは度々ありますが、猫の目が赤く充血しているのを発見したら、軽視してはいけません。

人間とは異なり、猫は痛みや不調を隠すことが多いため、一見軽微に見える症状でも緊急性が高い場合があります。

目の充血はさまざまな深刻な健康問題の兆候であり、迅速な対応が必要です。

例えば、緊急性の高い緑内障の症状では眼圧が急激に上昇して、激しい痛みや視力の喪失に繋がる恐れもあります。

早期に治療を開始しないと取り返しのつかない事態に発展する可能性があるため、即座に獣医の診察を受けるようにしましょう。

また、目の外傷や感染症も充血の原因となることがあるので注意が必要です。

猫は好奇心旺盛な動物で、遊んでいる際に目を傷つけることもあります。

外傷は細菌感染のリスクを高めるため、適切な処置をしないと重症化する場合もあります。

猫の目の充血を発見したら軽視せずに速やかに獣医の診察を受けるようにしましょう。

早期発見と早期治療が重大な合併症を防ぎ、猫の健康を守る鍵となります。

猫の目が赤くなる2つの理由

猫の目が赤くなる主な理由は大きく分けて2つあります。

まず、目の血管が拡張することによって充血している状態と、危険度の高い出血している状態です。

充血

充血は、目の血管が拡張して血流が増加することで起こります。

外見上の特徴として目の白い部分(強膜)や結膜が赤くなります。

目の周りが赤くなる原因で一番多いのはウイルスや細菌の感染ですが、他にも刺激や炎症などによって引き起こされる場合もあります。

出血

猫の目が出血している場合は、眼球内で出血している「眼内出血」や目やにに血液が混ざっている「傷による出血」などが考えられます。

眼内出血は、白内障や緑内障を含めた目の疾患や、高血圧や心臓病を原因として起こり失明する可能性があるため注意が必要です。

また、傷による出血は異物が入った時や皮膚炎などの痒みにより自分で引っ掻いてしまうことも原因になります。

出血は充血よりも深刻な場合が多く、眼球が傷つくと視力にも関わってくるので早急に獣医師の診察を受けるようにしましょう。

猫の目が赤く充血する原因

猫の目が赤く充血する原因は多岐にわたります。

日常的に起こり得る興奮状態や緊張などでも充血することがありますし、外部からの刺激によって充血することもあります。

また、病気によっても目が赤くなることはありますので、そうした原因を知ることが重要です。

興奮、緊張などのストレス

猫が興奮したり緊張したりすると、一時的に目が赤くなることがあります。

例えば、新しい環境に置かれたときや他の動物と対面したときなどに起こります。

通常、このような場合は時間とともに症状が改善されていきます。

ただし、ストレスが引き金となる結膜炎も考えられるので、続く時には獣医師に相談するようにしましょう。

外傷

猫同士のケンカや、何かにぶつかったりひっかいたりすることで、目に外傷を負う可能性があります。

外傷は目の充血や出血の直接的な原因となり、放っておくと感染症のリスクも高まるので注意しましょう。

特に多頭飼いしているご家庭や、放し飼いをしているご家庭においては、こうした外傷のリスクが高まります。

外部からの刺激

ホコリ、花粉、化学物質などの外部刺激によっても目の充血が起こることがあります。

これらの刺激物が目に入ると、目を守るために血流が増加し充血が起こります。

完全室内飼いであれば、特にホコリが目に入ってしまうことは十分考えられます。

アレルギー

猫も花粉、食物、ハウスダスト、キャットフードに含まれている食材が原因で、アレルギー反応を起こすことがあります。

こうしたアレルギーによって見られる症状は、くしゃみ、鼻水、涙、痒みなどが代表的です。

アレルギー症状による痒みで目を引っ掻いてしまい傷つけることがあります。

動物病院でアレルギー検査をして、原因を特定し対策をしましょう。

病気

もっとも気をつけなければいけない原因が、病気によって目が赤くなっている状態です。

感染症や炎症で目が赤くなることが多いですが、自己免疫疾患、腫瘍などの疾患も目に影響を与えます。

病気が関係する場合は、早急な診察を必要とする場合が多いので速やかに診察を受けるようにしましょう。

猫の目が赤く充血しているときに考えられる病気

猫の目が赤く充血している場合、以下のような病気が考えられます。

それぞれの症状や特徴について詳しく見ていきましょう。

結膜炎

結膜炎は、上下のまぶたの内側にある膜(結膜)の炎症です。

以下のようなものが原因となり、特にウイルス感染や細菌感染で多く見られます。

  • ウイルスや細菌による感染
  • 砂や埃などの異物
  • アレルギー
  • 他の目の病気によって併発

結膜炎は、結膜が赤く腫れて涙が出る、目やにが出るなどの症状が出ます。

ひどくなるとまぶたがくっついて離れないこともあるので早めに対処してあげましょう。

角膜炎

角膜炎(かくまくえん)は、目の表面を覆っている角膜が炎症を起こした状態です。

  • 猫同士のケンカ
  • 埃や異物
  • 病気
  • 細菌感染
  • アレルギー

角膜炎になった猫は目がとても痛いのと、光が眩しいので涙をさかんに出し、目が濁ったように見えるなどの症状も見られます。

眼瞼炎

眼瞼炎(がんけんえん)は、まぶたの縁の炎症を指します。以下のようなものが原因になります。

  • 細菌、真菌(カビ)などの感染
  • アレルギー
  • 猫同士のケンカ

まぶたの腫れや痒み、目やにの増加などの症状が見られます。

また、炎症が起きると目の周りの毛が抜け落ちてしまうのも特徴で、放っておくと慢性化し、上下のまぶたがくっつくこともあります。

症状が悪化しやすいので早期発見、早期治療をするようにしましょう。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、目の中間層(ぶどう膜)の炎症です。

原因として、目の怪我や感染症など外因性のもの、全身性の疾患として出ることもあるといわれていますが、突発性のものが多くはっきりとした原因はわかりません。

  • 涙や目やにが多い
  • 目が赤い
  • 目が白く濁って見える
  • 目が開きづらい
  • 目を眩しそうに瞬きする
  • 痛みで目を気にする
  • 食欲の減少
  • 動きたがらない
  • 発熱

主な症状としては上記のようなものが見られ、原因を特定しやすい症状とは言えません。

ぶどう膜炎は両目に発症することが多いという特徴もあります。

ぶどう膜炎は悪化すると緑内障や失明の危険性があるので、上記の症状が出た場合は速やかに動物病院を受診しましょう。

マイボーム腺腫

猫の目には、まぶたのフチに油分を出して涙の蒸発を防ぎ、眼球を乾燥させない役割を持つ脂腺(マイボーム腺)があります。

マイボーム腺腫は、まぶたにある脂腺(マイボーム腺)の良性腫瘍です。

まぶたの縁に小さなしこりができ、たまに炎症を引き起こして目の充血につながることがあります。

人間のものもらいのようにできものができたり、しこりができたりすることも。

基本的に猫種や年齢を問わずできますが、特に免疫力のない子猫や高齢猫には多いとされています。

白内障

白内障は、目のレンズ(水晶体)が濁り視力が低下する病気です。高齢の猫によく見られます。

直接的に充血を引き起こすわけではありませんが、視力の低下によるストレスが間接的に充血を引き起こす可能性があります。

緑内障

緑内障は、眼圧が上昇する病気です。目やにや、白く濁るなどの症状の他に、目が大きく見えるという特徴があります。

眼圧の上昇により、目の血管が圧迫されて充血が起こります。

また、激しい痛みを伴うことが多く、数日から数週間以内に視力が喪失するおそれがあるので、緊急の治療が必要となります。

網膜剥離

網膜剥離(もうまくはくり)は、目の奥にある光を感知する膜(網膜)がはがれる深刻な状態です。

高血圧や外傷が原因となることがあり、高血圧は慢性腎臓病などの合併症として発症することがあります。

充血に加えて、突然の視力低下や失明につながる可能性があるため、即座に治療が必要です。

猫の目が赤く充血しているときの病院へ行く判断

猫の目の充血が見られた場合、どのような状況で病院に連れて行くべきか迷いますよね。

基本的に、心配になったらすぐに病院へ連れて行くべきだと考えておきましょう。

一時的ですぐに治るようであれば様子見

目の充血と共に、食欲不振や元気がないなどの症状が見られた場合は、早めに動物病院を訪れることをおすすめします。

また、原因が特定できない場合も専門医の診断を受けることが重要です。

充血が長時間続く場合一時的なストレスによる充血であれば、通常数時間で改善されます。24時間以上充血が続く場合は、獣医師の診察を受けることをおすすめします。
他の症状を伴う場合目やにの増加、まばたきの頻度の変化、目を細める、光を嫌がるなどの症状が見られる場合は、病院での検査が必要です。
行動の変化がある場合目やにの増加、まばたきの頻度の変化、目を細める、光を嫌がるなどの症状が見られる場合は、病院での検査が必要です。
目の外見に変化がある場合瞳孔の大きさが左右で異なる、目の表面に傷や濁りが見られる、まぶたが腫れているなどの変化がある場合は、早急に診察を受けるようにします。
外傷の可能性がある場合猫同士のケンカや事故などで目に外傷を負った可能性がある場合は、感染症のリスクも高まるため、すぐに病院に連れて行く必要があります。

ホコリなどによる外部からの刺激や、興奮やストレス状態で赤く充血しているならば一時的ですぐに治ると考えられます。

併発する症状や原因がわからないなら病院へ

目の充血以外の症状がある、または充血の原因がわからない場合は迷わず病院に連れて行きましょう。

猫の目の健康は全身の健康状態と密接に関連しているため、早期発見・早期治療が重要です。

獣医師による適切な診断と治療により、深刻な問題を未然に防ぐことができます。

目の充血と共に食欲不振や元気がないなどの症状が見られた場合は、早めに動物病院で診察を受けましょう。

猫の目が赤く充血しているときの対処法

猫の目の充血に気づいた場合、病院に連れて行く前に家庭でできる対処法があります。

ただし、これらの対処法は一時的なものであり、症状が改善しない場合は必ず獣医師の診察を受けてください。

目を触らせないようにする

猫の目が充血している場合、猫自身が目をこすったり引っかいたりすることで、さらに症状を悪化させる可能性があります。

グルーミングのためにも目の周りを触ることがありますので、悪化させないための対応が必要になります。

エリザベスカラーを使用するなどして、猫が目に触れないようにしましょう。

人間用の目薬は絶対に使わない

目の充血と聞いて最初に思い浮かぶ目薬ですが、人間用の目薬や点眼薬を猫に使用することは絶対に避けてください。

人間用の薬品には猫にとって有害な成分が含まれている可能性があり、症状を悪化させたり、新たな問題を引き起こしたりする恐れがあります。

猫用の目薬は獣医師による処方が必要になるため、動物病院で獣医師の診察を受けて処方してもらった薬以外は使用しないようにしましょう。

猫の目が赤く充血する状態の予防法

猫の目の健康を維持し、充血などの問題を予防するためには、日頃からのケアが重要です。

完全に充血自体を予防することはできませんが、充血する原因の中には予防できるものもあります。

以下に、効果的な予防法をいくつかご紹介します。

猫目線での室内動線に注意する

猫の目の高さにある鋭利な物や突起物を取り除き、安全な環境を整えることが大切です。

多頭飼いをしている場合には、お互いにヒートアップしそうならば飼い主さんが間に入り、対処する必要があるでしょう。

また、猫が好んで登る場所や遊ぶ場所にも注意を払い、目を傷つける可能性のあるものを除去しておきます。

放し飼いをしていては管理ができないため、放し飼いは避けて、室内でも安全を確保して過ごせるようにしましょう。

常に清潔に保つ

猫の生活環境を清潔に保つことで、目に刺激を与える可能性のある埃や異物を減らすことができます。

特に部屋の隅っこなどは掃除が行き届きづらく、その一方で猫は隅っこが好きだったりします。

室内で走り回った後にホコリが舞うのは仕方ありませんが、見える部分は清潔に保ってあげられると良いです。

こまめな掃除やエアコンのフィルター清掃などを心がけましょう。

目に被毛が入らないようトリミングをする

特に長毛種の猫の場合、目の周りの毛が目に入って刺激を与える可能性があります。

猫の場合には、あまりトリミングサロンへ行くということはないと思いますが、刺激を予防するためには毛の長さを調整することが必要。

定期的に目の周りの毛をトリミングすることで、目に入る雑菌や刺激を予防できます。

自宅でやるのは難易度が高いので、トリミングサロンを利用したほうが確実でしょう。

この記事の執筆者

前田 みるく

執筆者情報

前田 みるく

ライター/愛玩動物飼養管理士2級、猫検定 初級・中級/ペット看護師/動物介護士

猫と暮らして40年。犬の飼育歴も20年と大の動物好き。現在も3匹のニャンズと1匹の柴ワンと幸せな毎日を過ごしています。
すべての飼い主様と愛犬、愛猫が幸せに暮らしていけるようになるのが私の願い。
少しでもお役に立てるように自身でも猫の留守番や介護についてのブログを運営しています。

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