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猫がお腹を見せる理由とは?猫の気持ちや触ると怒る理由も解説

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猫がゴロンとなってお腹を見せる姿、なんともいえない可愛さですよね。

猫がお腹を見せる時の理由として「飼い主に気を許しているサイン」「かまってほしい」などと考える人が多いのではないでしょうか。

もちろんその答えも正解ではありますが、実はそれだけでなく、状況によってさまざまなことが考えられます。

理由によっては、猫がお腹を見せている時に撫でようとすると噛まれてしまうこともあるので注意が必要です。

この記事の結論

  • 猫がお腹を見せるのは、環境や飼い主さんに安心しているから
  • お腹を見せてくねくねするのは、興奮していたり背中が痒いなどの理由からする動き
  • 猫にとってお腹は急所なので、触られるのが苦手な猫も多い
  • 愛猫のお腹を触る時は、優しく話しかけ、脇腹から少しずつ触って慣れさせる

高橋 道子

担当執筆者

高橋 道子

ライター/ドッグトレーナー/ドッグトリマー

子供の頃の愛読書は犬図鑑
ずっと犬のいる環境で育ってきて、私にとって犬は親友のような存在。
現在は元保護犬のミニチュアダックス(推定7歳)の男の子と暮らしています。

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猫がお腹を見せるのは服従や降参のサインではない

猫がお腹を見せている時、服従や降参のサインと思っている人は多いと思いますが、実はそうではありません。

猫や犬など、多くの動物にとってお腹は急所です。

皮膚の下は骨がなく内臓が守られていないため、普段はお腹を守るような体勢でいることがほとんどです。

かつて犬は群れのリーダーや自分より強い者に、急所であるお腹を見せて服従の意思を示していたと言われています。

しかし、猫は群れで暮らす動物ではなく、リーダーに従うという習性がないため、お腹を見せる行為は猫にとって服従や降参のサインではないのです。

犬と猫では習性が違うため、同じようにお腹を見せていても、意味は違うものなのです。

環境に安心していることをあらわす姿

服従や降参のサインではないのだとしたらなにか。それは、その環境に安心しているということを示しています。

猫もお腹は急所です。そんな急所をあらわにするということは、そこが安全な場所だと認識しているからです。

これはその環境に対してもそうですし、その場にいる人に対してもそうです。

安心できる飼い主さんに対してお腹を見せることはしても、初めての来客に対してすることは少ないでしょう。

信頼できる相手であり、その場が安心できる場所だとわかっているからこそ、猫はお腹を見せてくれるのです。

猫のお腹のたるみは脂肪でなく皮膚

猫には、お腹から後ろ足にかけてタプタプとしたお腹のたるみが見られます。

このお腹のたるみは太っているわけではなく、「ルーズスキン」といって、脂肪ではなく皮膚のたるみです。

ルーズスキンには大事な2つの役割があります。

1つ目は内臓の保護です。お腹は骨がなく柔らかい部位なので、外部からの攻撃が内臓まで届かないように守る役割をしています。

2つ目は猫の柔軟な動きを発揮するためです。高い場所からのジャンプや、前足と後ろ足を大きく広げて走る時に、十分なたるみがあることで可動域を広げ、体をフレキシブルに動かすことができます。

猫のお腹のタプタプしたたるみは、とても愛らしく癒やされるだけでなく、大切な役割を果たしているのです。

猫がお腹を見せる理由

猫がお腹を見せる姿は、通称「ヘソ天」とも呼ばれ、猫好きの人たちが大好きなポーズのひとつです。

安心しているからお腹を見せてくれるということに加えて、ほかにも猫なりの感情表現がヘソ天です。

猫がゴロンとなってお腹を見せている時、どんな気持ちや理由が隠されているのでしょう。

飼い主さんを信頼している

猫がお腹を見せる理由のひとつは、いつも一緒にいる飼い主さんのことを信頼しているからです。

お腹を見せるという格好は、自分の弱点をさらけ出している状態です。

信頼している人でなければ、そんなリスクの高い格好は見せられません。

猫がお腹を見せてくれたら、信頼されていることの証と思ってよいでしょう。

ただし、猫はもともと警戒心が強い動物で、性格によっては信頼している飼い主さんの前でも仰向けの姿勢にはならない猫もいます。

猫によって性格はさまざまなので、愛猫がお腹を見せてくれなくても、嫌われているわけではないので安心してくださいね。

今いる場所に安心感を感じている

無防備にお腹を見せる姿をしている時は、近くに敵がいないと理解し、今いる場所に安心しているサインです。

この場所には「敵はいない」と判断し、警戒していないことが分かります。

外で暮らしている野良猫も、安心できる場所にいる時は、お腹を出して休んでいる姿を見られることがあります。

逆に、猫はたとえ信頼している飼い主さんがそばにいたとしても、初めて行く場所や動物病院など、安心できない場所ではお腹を見せることはありません。

飼い主さんにかまってほしい

飼い主さんにかまってほしいときも、猫はお腹を見せてアピールすることがあります。

子猫は、母親にミルクをもらったりグルーミングをしてもらったり、甘えるためにお腹を見せます。

その名残で、飼い主さんにもお腹を見せて甘えているのでしょう。

猫がお腹を出して、ゴロゴロ喉を鳴らしたり、じっと見つめてきたら、かまってほしいというサインです。

相手にしてほしくて、飼い主さんに近づき、体をすり寄せたり足にまとわりついてくることもあります。

そのタイミングで、なでたり話しかけたり、たくさんかまってあげることで、愛猫との距離がさらに縮まるでしょう。

飼い主さんと遊びたい

猫は「遊びたい」という気持ちから、お腹を見せることもあります。

兄弟や同居猫などの猫同士で、仲良くしたい時にお腹を見せることで「遊ぼう」と誘っているのです。

この時、仰向けになって尻尾をバタバタ振っていることも多いです。

飼い猫の場合、飼い主さんの目の前にやってきて、ゴロンとお腹を見せてアピールすることもあります。

猫が遊んでほしくてお腹を見せていたら、できるだけ時間をつくって一緒に遊んであげましょう。

リラックスしている

猫がお腹を出して仰向けになっている時は、リラックスしている時です。

肉球まで見えて長時間ぐっすり寝ているなら、よっぽどリラックスしている状態と言えるでしょう。

また、日が当たる窓際で、気持ちよさそうにお腹を見せて日光浴をすることもあります。

猫は基本的に寒い場所よりも暖かい場所を好む動物です。

野良猫も暖かい日は、敵が来ない安全な場所でリラックスして日向ぼっこをしていることがあります。

今いる場所が暑いと感じている

夏の暑い時期に猫がお腹を出していたら、今いる場所が暑いと感じている可能性があります。

猫は人間のように汗腺が発達していないため、体温コントロールが苦手です。

そのため、仰向けになってお腹を空気にさらし、体にこもった熱を逃がして少しでも涼しくなるようにしているのです。

反対に、冷たい床にお腹をぴったりとくっつけて寝ていることもあります。

暑い季節は、猫にとって快適な環境になるように、エアコンやペット用のひんやりグッズなどを利用して、暑さ対策をするようにしてください。

猫がお腹を見せてくねくねする理由

猫は仰向けになってお腹を見せるだけでなく、くねくねと背中を動かしていることがあります。

この動きには一体どんな理由があるのでしょう。

ここから、猫がお腹を見せてくねくね動いている時の理由について解説します。

発情期を迎えている

女の子の猫で避妊手術をしていない場合、発情期の行動のひとつとして、お腹を見せてくねくねすることがあります。

これは「ローリング」と呼ばれる行動で、春から秋にかけて異性へのアピールで、仰向けになってゴロゴロと床に体をこすりつけるような動きをします。

他にも発情期のサインに、「甲高い声で鳴く」「人懐っこく甘えてくる」「お尻を高く上げる」などがあるので、動きや行動をよく観察してみましょう。

愛猫に妊娠を望んでいない場合は、たとえ室内飼いでも避妊手術をすることをおすすめします。

避妊手術をすることによって、発情期によるストレスや問題行動が解消され、生殖器系の病気を予防することができます。

遊びに誘っている

猫はお腹を見せて遊びに誘うことがありますが、くねくねと動いてさらにアピールしてくることもあります。

「遊びたい」「構ってほしい」という気持ちから、つい体がくねくね動いてしまうこともあります。

そんな時は、猫じゃらしなどのおもちゃを使って思いっきり一緒に遊んであげるのがおすすめです。

猫の気持ちを理解し、欲求を満たしてあげることで、飼い主さんに対する信頼感はさらに深まるでしょう。

興奮している

猫は、他の猫とじゃれ合っている時や、おもちゃで遊んでいる時などに、興奮し始めて体をくねくねと動かすことがあります。

また、自分の好きな匂いを嗅いだ時に、興奮してくねくねと動くことも。

例えば、猫がマタタビやキャットニップ、塩素系の洗剤の匂いなどを嗅ぐと、恍惚状態になることがわかっています。

マタタビは猫の好物として知られていますが、与え過ぎると猫の健康を害する恐れがあるので注意してください。

洗剤類も、もし猫が舐めてしまうと危険なので、必ず猫が触れない場所に保管するようにしましょう。

ひとり遊びをしている

猫が、誰もいない場所でくねくねしている姿を見たことのある飼い主さんもいるのではないでしょうか。

その場合、猫がひとり遊びをしている可能性があります。

特に子猫はひとり遊びが大好きで、獲物がいなくても想像して遊んだり、寝転がった状態で手足を動かしたりグルーミングをすることも。

遊び疲れてそのまま眠ってしまうこともあるでしょう。

その時は、無理に起こさずそっと見守ってあげてくださいね。

体に痒みを感じている

背中に違和感や痒みを感じたことで、体をくねくねと動かして痒みを解消している可能性があります。

特に背中の中央あたりは痒くても自分で掻くことができないので、背中を床にくねくね擦り付けているのでしょう。

野良猫も、背中が痒かったり違和感があったりすると、わざと土の上でくねくねすることがあります。

猫の皮膚は、デリケートで皮膚疾患にかかりやすい傾向があります。

あまりにも執拗に背中を痒がっているようなら、皮膚トラブルを起こしている可能性があるので、動物病院で診てもらいましょう。

体に痛みを感じている

猫は体に痛みを感じているときにも、仰向けになって体をくねくね動かすことがあります。

猫がお腹を痛がる場合、通常は背中を丸めてじっと動かなくなることが多いですが、お腹に負担がかからないように仰向けの姿勢になることもあります。

体調が悪い場合、「元気や食欲がない」「過剰なグルーミングをする」「隠れて出てこない」など、何か他のサインも見られるでしょう。

お腹が痛い場合は、下痢や嘔吐を伴うことも多いです。

猫の様子がいつもと違うと感じたら、早めに動物病院を受診するようにしましょう。

愛猫がお腹を見せていても触って良いサインじゃない!

猫がお腹を見せて寝ている姿は、とても可愛らしくてつい触りたくなりますよね。

しかし、可愛いからといって急にお腹を触ると猫はびっくりして、思い切り攻撃してくることもあります。

お腹は急所なので、いきなり触られることに抵抗を感じる猫は多いです。

猫がお腹を見せていても、「触っていいよ」というサインではありません。

猫が触られるのを嫌がる場合は、無理に触るのは控えましょう。

ただ、お腹を触ることができると、健康チェックやブラッシングがしやすくなるので、無理のない範囲で少しずつ慣らしていくのがおすすめです。

最初は優しく声を掛けながら、脇腹からゆっくりなでてあげます。

それでも嫌がっているようなら、触るのはすぐにやめるようにしましょう。

愛猫がお腹を見せていたらどうするべき?

愛猫がお腹を見せていたら、飼い主さんはどのように対応すればよいのでしょうか?

ここでは、猫がお腹を見せてきた時、どうするべきかを解説します。

まずはお腹を見せている理由を考える

前述したとおり、猫がお腹を見せるのは、飼い主さんを信頼して安心している証でもありますが、他の理由もあることを忘れてはなりません。

基本的には、「信頼している」「甘えている」「遊びたい」などのポジティブな理由が多いですが、中には痛みや痒みを感じているケースもあります。

あるいは、とてもリラックスしていて、誰かに構ってもらいたいわけではないのかもしれません。

お腹を見せているからといってすぐに構うのではなく、まずは、猫がなぜお腹を見せているのか、理由を考えるようにしましょう。

すり寄ってきたときは話しかけつつ様子を見る

猫が飼い主さんにすり寄ってきたら、基本的に「甘えたい」「構ってほしい」などのサインと考えられます。

また、お腹が空いてごはんを食べたい時も、飼い主さんに体をすり寄せておねだりをします。

まずは、話しかけつつ様子を見て猫の気持ちを考えてみることが大切です。

猫が飼い主さんのそばにいたいようであれば、体を優しくなでて、たっぷり甘えさせてあげましょう。

猫が遊びたいようなら、おもちゃを使って一緒に遊んであげるのがおすすめです。

暑そうであれば室温を調整する

猫が暑いという理由でお腹を出している場合は、直ちに室温調整を行ってください。

猫がストレスを感じず快適と感じる気温の目安は、25℃程度です。

湿度は50%~60%前後を保つようにするといいでしょう。

夏の暑い時期に留守番をさせる際は、エアコンをつけっぱなしにして猫が過ごしやすい環境をつくるようにしてください。

また、熱中症や脱水の対策として、水分がいつでも摂れるように複数の水を設置しておきましょう。

寝ているときはそっとしておく

猫が無防備にお腹を出して寝ている時に、可愛いからといって触るのは禁物です。

猫が驚いて、猫パンチをしてきたり、本気で噛みつかれるなどのトラブルにもつながります。

これは急所であるお腹を守ろうとする反射行動なので、仕方のないことです。

それがきっかけで、猫がお腹を見せてくれなくなったり、信頼関係を崩すことにもなりかねません。

猫がひとりで寝ているときは、邪魔せずそっとしておくようにしましょう。

痛がる様子が見られる場合は動物病院へ

猫は体に痛みがある時、何らかのサインを出しているので、すぐに気付いてあげられるようにしましょう。

猫が痛みを感じている時のサインとして、「元気や食欲がない」「ジャンプをしなくなった」「怒りっぽくなった」「トイレの失敗が増えた」などが挙げられます。

また、普段はお腹を見せない猫も、お腹に負担がかからないように仰向けの姿勢になることがあります。

逆に、いつもお腹を見せていた猫が、痛みがあってお腹を見せようとしないというケースも。

特定の部位を触ると、うなったり引っかいたりして怒る場合も、痛みがあることが考えられます。

愛猫の行動のちょっとした異変に気付いたら、まずは動物病院で診てもらうようにしてください。

愛猫がお腹を見せる理由を知って正しいスキンシップを

猫がお腹を見せる時、さまざまな理由があることが分かりましたね。

猫にとってお腹はあまり触られたくない場所でもあるので、いきなりお腹を触ろうとせず、最初は様子を見ながら、少しずつ慣らしていきましょう。

愛猫がひとりでリラックスしている時や日向ぼっこをしている時は、邪魔をせずにそっと見守ってあげてくださいね。

気持ちを理解して、上手にコミュニケーションをとることで、愛猫とのより深い信頼関係が築けるようになるでしょう。

この記事の執筆者

高橋 道子

執筆者情報

高橋 道子

ライター/ドッグトレーナー/ドッグトリマー

子供の頃の愛読書は犬図鑑
ずっと犬のいる環境で育ってきて、私にとって犬は親友のような存在。
現在は元保護犬のミニチュアダックス(推定7歳)の男の子と暮らしています。
今までの経験や勉強してきたことを生かして、皆さまに分かりやすく役立つ記事をお届けしていきます!

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