愛犬とのお出かけは楽しいものですが、電車での移動となると、多くの飼い主さんが不安を感じるのではないでしょうか。
「うちの子は電車に乗れるの?」「どんな準備が必要?」「他の乗客に迷惑をかけないかな…」といった疑問や心配は尽きません。
この記事では、愛犬と電車で安全かつ快適に移動するための準備から、知っておくべきルール、マナー、さらに具体的な鉄道会社の規定まで、役立つ情報を徹底解説します。
この記事を読めば、愛犬との電車移動に対する不安が解消され、より一層お出かけの選択肢が広がるはずです。さあ、愛犬との電車旅を成功させるための第一歩を踏み出しましょう!
この記事の結論
- 鉄道会社の規定(サイズ、料金)を把握し、適切なキャリーケースと持ち物を準備する
- 乗車中はキャリーから出さず、他の乗客への配慮を最優先に、吠えさせない工夫も必要
- 事前に慣らし、長時間の移動は休憩を挟むなど、愛犬の負担を考慮すること
- 酔いやすい対策や、吠えてしまった際の対処法など、不測の事態への備えも重要
目次
愛犬と電車に乗る前に知っておきたい基本ルール

愛犬との電車移動を計画する際、まず最も大切なのが鉄道会社ごとのルールを事前に把握することです。
多くの鉄道会社では、愛犬を同伴して乗車するために、特定の条件を設けています。
例えば、全身が隠れる専用の容器に入れることや、手回り品料金を支払うことなどが挙げられます。
これらのルールを無視して乗車しようとすると、乗車を拒否されたり、周囲に迷惑をかけてしまったりする可能性があります。
事前に各社の公式サイトを確認したり、直接問い合わせたりして、利用する路線の最新情報を入手することが、安全でスムーズな移動の第一歩となります。
そもそも犬は電車に乗れるの? – 各鉄道会社の基本方針
基本的に、多くの鉄道会社では、条件付きで犬の電車乗車を認めています。ただし、「どのような犬でも自由に」というわけではありません。
各鉄道会社は、主に「手回り品」としての扱いを基本とし、特定のサイズや種類の動物、そして専用のケージやキャリーバッグに入れることを義務付けています。
盲導犬や介助犬などの補助犬は、この限りではありませんが、一般のペットにおいては、周囲の乗客への配慮が求められます。
利用を考えている路線の鉄道会社の公式サイトで、「手回り品」や「ペット」に関する規約を確認することが不可欠です。
持ち込みが可能な犬のサイズや種類とは?
鉄道会社によって規定は異なりますが、一般的に電車に持ち込める犬のサイズは「小型犬」に限られることが多いです。
多くの会社では、全身が隠れるケージやキャリーバッグに入れた状態で、その容器の3辺の合計が〇〇cm以内、重さが〇〇kg以内といった具体的な数値が定められています。
種類についても、他の乗客に危害を加える恐れのある動物や、不潔、臭気がひどい動物の持ち込みは禁止されています。
愛犬のサイズが規定内であるか、また暴れたり吠えたりしないかなど、性格的な側面も考慮し、電車移動に適しているかを見極める必要があります。
必須アイテム!キャリーバッグ・バッグの選び方と準備
愛犬との電車移動に不可欠なのが、適切なキャリーバッグまたはキャリーバッグです。
鉄道会社の規定を満たすことはもちろん、愛犬が中で快適に過ごせるサイズであるかが重要です。
立ち上がったり、伏せたりできる十分な広さがあり、通気性が良く、しっかりと施錠できるタイプを選びましょう。
また、底が安定していて、揺れる電車内でも愛犬が不安を感じにくい素材や構造であることも大切です。
乗車前には、ケースやバッグに慣れさせておくことで、移動時のストレスを軽減できます。
事前準備が成功の鍵!持ち物チェックリスト
愛犬との電車移動をスムーズに行うためには、入念な事前準備が不可欠です。当日慌てないよう、以下のチェックリストを参考に、必要な持ち物を準備しましょう。
- キャリーバッグ:規定サイズ内で愛犬が快適に過ごせるもの
- ペットシーツ:万が一の粗相に備えて
- 給水器/水:こまめな水分補給のために
- おやつ:ご褒美やストレス軽減に
- お気に入りのおもちゃ/タオル:落ち着かせるために
- リード/ハーネス:降車時に必要
- エチケット袋:排泄物処理のために
- 鉄道会社の規約書類:念のため携帯
- 手回り品きっぷ(必要な場合):事前購入または駅で確認
これらの準備を怠ると、予期せぬトラブルにつながる可能性があります。
愛犬と快適な電車移動のためのマナーと注意点

愛犬との電車移動は、他の多くの乗客と空間を共有する場であるため、マナーを守ることが非常に重要です。愛犬が公共の場で適切に振る舞えるよう、日頃からのしつけも大切になります。
特に注意すべきは、愛犬が吠えたり、騒いだりしないよう最大限の配慮をすることです。
また、他の乗客が動物アレルギーを持っている可能性もあるため、愛犬をむやみにケースから出さない、むやみに話しかけないといった配慮も必要です。
全ての人が気持ちよく利用できる公共交通機関であるために、飼い主としての責任ある行動が求められます。
乗車中のマナー – 他の乗客への配慮
電車に乗車中は、愛犬を必ずキャリーバッグやバッグから出さないようにしましょう。
他の乗客への配慮として、ケースの置き場所にも気を配ります。足元や膝の上など、他の乗客の迷惑にならない場所に置き、通路を塞がないように注意してください。
愛犬が不安で吠えたり、落ち着かない様子を見せたりする場合は、優しく声をかけたり、お気に入りのおもちゃなどで気を紛らわせたりする工夫も有効です。
周囲の乗客に不快な思いをさせないよう、常に細心の注意を払うことが、愛犬との快適な移動の第一歩です。
トイレのしつけと乗車前の対策
電車に乗る前に、必ず愛犬に排泄を済ませておくことが非常に重要です。
乗車中に粗相をしてしまうと、他の乗客に迷惑をかけるだけでなく、車内清掃の手間を増やしてしまうことになります。乗車前に、いつも散歩で行く場所で十分に排泄を済ませさせましょう。
もし、乗車時間が長い場合は、途中で駅に降りて休憩を挟むことも検討してください。
万が一に備えて、キャリーバッグの中に吸水性の高いペットシーツを敷いておく、携帯用のおしっこシートを持参するなどの対策も有効です。
犬のストレスを軽減する工夫 – 吠え癖対策も
電車内は、普段と異なる音や揺れ、人の多さなど、犬にとってストレスの原因となる要素が多い環境です。ストレスを軽減し、吠え癖を抑えるためには、いくつかの工夫が必要です。
まず、乗車前に十分に運動をさせておくことで、車内で落ち着きやすくなります。また、キャリーバッグの中に愛犬の匂いのついたタオルやお気に入りのおもちゃを入れてあげると、安心感を与えることができます。
もし吠え始めてしまったら、優しく声をかけたり、おやつで気を引いたりして、落ち着かせるように努めましょう。
無理強いせず、愛犬の様子を見ながら休憩を挟むことも大切です。
緊急時の対応と準備
愛犬との電車移動中に、予期せぬ緊急事態が発生する可能性もゼロではありません。
例えば、愛犬が体調を崩したり、突然吠え出したり、キャリーから出てしまったりするケースです。このような状況に備え、以下の準備をしておきましょう。
- 連絡先:かかりつけの動物病院の連絡先を携帯しておく。
- 応急処置用品:簡単な包帯や消毒液などを持参する。
- 落ち着かせるアイテム:愛犬が安心できるお気に入りのおもちゃやタオル。
- 駅係員への相談:困ったことがあれば、ためらわず駅係員に助けを求める。
何よりも、愛犬の異変にいち早く気づき、冷静に対応することが大切です。
愛犬と電車を利用する際の主要鉄道会社ごとの具体的な規定

日本の鉄道会社は多数存在し、それぞれ愛犬同伴に関する独自の規定を設けています。
主要な鉄道会社を例に挙げると、JR各社、私鉄(東京メトロ、東武、西武、小田急など)、新幹線などで、持ち込み可能なペットのサイズ、料金、利用できる車両などが異なります。
例えば、JRでは「手回り品料金」が必要となる場合が多く、私鉄では無料で持ち込み可能なケースもあります。
これらの規定を事前に確認せずに利用すると、乗車を拒否されたり、トラブルに巻き込まれたりする可能性があるので注意が必要です。
必ず利用する鉄道会社の公式ウェブサイトで最新の情報を確認しましょう。
JRの愛犬同伴ルール – 手回り品きっぷとケースの規定
JR各社では、愛犬を同伴して電車に乗る場合、基本的に「手回り品」として扱われます。
そのため、乗車券とは別に「手回り品きっぷ」の購入が必要となることが多いです。料金は一律の場合や、区間によって異なる場合があるので、事前に確認が必要です。
また、愛犬は全身が隠れる専用の容器に入れることが義務付けられており、容器のサイズにも細かな規定があります。
一般的には、長さ〇〇cm以内、高さ〇〇cm以内、幅〇〇cm以内で、合計が〇〇cm以内(例:3辺合計120cm)といった規定が多く見られます。
容器から顔や体の一部が出ている場合は、乗車できないこともあるので注意しましょう。
私鉄(東京メトロ、東武、西武など)の規定比較
私鉄各社もJRと同様に、愛犬の電車同伴に関する規定を設けていますが、その内容は会社によって大きく異なります。
例えば、東京メトロでは、全身が隠れる容器に入れ、容器と動物を合わせた重さが10kg以内であれば無料で持ち込み可能ですが、東武鉄道では手回り品料金が必要な場合もあります。
西武鉄道のように、特定の時間帯や路線での持ち込みを制限しているケースも存在します。
利用を予定している私鉄の公式サイトを必ず確認し、最新の情報を把握することが重要です。
【例1】JR東日本の山手線での持ち込みルール
JR東日本の山手線を含む在来線では、手回り品として愛犬を持ち込むことが可能です。手回り品料金として290円が必要となり、改札窓口で購入します。
全身が隠れるキャリーバッグに入れ、ケースと愛犬を合わせた重さが10kg以内、ケースの3辺合計120cm以内というサイズ制限があります。
他の乗客の迷惑にならないよう、混雑時を避けることや、キャリーバッグを座席に置かないなどのマナーも求められます。
参考:JR東日本 ペットと一緒に列車に乗ることはできますか。ペットのきっぷはいくらですか。
【例2】東急電鉄での持ち込みルール
東急電鉄では、ペット同伴に関する細かな規定があります。3辺合計120cm以内の全身が隠れるケージやキャリーバッグに入れ、ケージを含む重さが10kg以下であれば、無料で持ち込みが可能です。
ただし、ラッシュアワーなどの混雑時には、他の乗客への配慮から乗車を控えるよう呼びかけられています。
また、駅構内や車内でペットをケージから出すことは禁止されており、排泄物なども厳重に管理する必要があります。
事前に東急電鉄の公式サイトで最新情報を確認し、マナーを守って利用しましょう。
新幹線での犬の同伴 – 予約と注意点
新幹線に愛犬を同伴させる場合も、JRの在来線と同様に「手回り品」としての扱いとなり、手回り品きっぷの購入が必要です。
ただし、在来線よりもさらに厳しい条件が課せられることがあります。例えば、ケースのサイズは「長さ〇〇cm以内、高さ〇〇cm以内、幅〇〇cm以内で、合計が〇〇cm以内」といった具体的な数値が定められていることが多く、これらの規定を超える場合は乗車できません。また、大型犬は基本的に同伴できません。
自由席、指定席のいずれでも持ち込みは可能ですが、他の乗客に迷惑をかけないよう、特に配慮が求められます。事前の座席予約時に、ペット同伴の旨を伝えておくと安心です。
愛犬を電車移動に慣れさせるためのステップ

愛犬が電車移動に慣れていない場合、いきなり長時間乗車するのはストレスが大きすぎます。段階的に慣れさせることが重要です。
まずは、家の中でキャリーバッグに慣れさせることから始めましょう。ケースに入ったらおやつをあげるなど、ポジティブな経験と結びつけます。次に、ケースに入れた状態で少しずつ外の音や人混みに触れさせ、短い時間、短い区間だけ電車に乗せてみます。
成功体験を積み重ねることで、愛犬の電車に対する抵抗感を減らすことができます。焦らず、愛犬のペースに合わせて進めましょう。
段階的な慣らし方 – 短時間からスタート
愛犬を電車に慣れさせるには、まず「短時間、短距離」から始めることが効果的です。
キャリーバッグに慣らす
まずは自宅でキャリーバッグを置き、自由に出入りさせて慣れさせます。中でおやつを与えたり、遊んだりして、良い場所だと認識させましょう。
散歩中のキャリー
散歩中に短時間だけキャリーバッグに入れて持ち運び、外の景色や音に慣れさせます。
駅構内に慣らす
電車に乗る前に、まずは駅のホームや改札付近で人の多さやアナウンスの音に慣れさせます。
短区間乗車
実際に電車に乗り、一駅分だけ乗車してすぐに降ります。これを何度か繰り返し、徐々に距離を伸ばしていきます。
成功したらたくさん褒めて、愛犬に自信をつけさせましょう。
子犬のうちからのしつけが重要
愛犬の電車移動の適応能力は、子犬の頃からのしつけに大きく左右されます。
子犬期はさまざまな経験を受け入れやすい時期なので、この時期にキャリーバッグに入ることに慣れさせたり、公共の場での静かな振る舞いを教えたりすることが非常に有効です。
社会化の一環として、さまざまな音や人、環境に触れさせることで、電車内の騒音や人混みにも動じにくい犬に育ちます。
良い子でいられたらご褒美を与えるなど、ポジティブな強化を取り入れることで、電車移動への良いイメージを形成させることができます。
酔いやすい犬への対策
乗り物酔いしやすい犬の場合、電車移動は大きな負担になります。
対策としては、乗車前に食事を控えることが基本です。空腹状態の方が吐き気を感じにくい傾向があります。
また、揺れを最小限に抑えるため、キャリーバッグは床に安定して置けるものを選び、揺れが少ない車両の真ん中あたりに位置取るのも有効です。
獣医師に相談して、酔い止めの薬を処方してもらうことも検討しましょう。
乗車中は、優しく声をかけたり、安心できる匂いのついたタオルを入れてあげたりするなど、愛犬の不安を和らげる工夫も大切です。
愛犬との電車移動でよくあるQ&A
愛犬との電車移動に関して、飼い主さんが抱く疑問は多岐にわたります。ここでは、特によくある質問とその回答をまとめました。
これらのQ&Aを通じて、愛犬との電車移動に対する不安を解消し、より安心して計画を立てられるようにしましょう。
もし、ここにない疑問があれば、利用する鉄道会社に直接問い合わせて、正確な情報を得ることが重要です。
電車内で犬が吠えてしまったら?
電車内で愛犬が吠えてしまった場合、まず冷静に対応することが大切です。
無理に叱るのではなく、優しく声をかけたり、お気に入りのおもちゃやおやつで気を引いたりして、吠えるのをやめさせるよう努めましょう。
キャリーバッグの上からタオルをかけて視界を遮り、落ち着かせるのも効果的です。それでも吠えやまない場合は、一度電車を降りて、愛犬が落ち着くまで休憩を取ることも検討してください。
他の乗客への配慮を忘れず、できる限りの対応を心がけましょう。
犬との電車移動では長時間の移動でも大丈夫?
長時間の電車移動は、愛犬にとって大きな負担となる可能性があります。事前に愛犬の体力や性格を考慮し、無理のない計画を立てることが重要です。
もし長時間の移動が必要な場合は、途中で適度な休憩を挟み、駅のホームや駅周辺で排泄を済ませたり、新鮮な空気を吸わせたりする時間を設けましょう。また、水分補給をこまめに行い、熱中症などにも注意が必要です。
不安であれば、無理せず複数日に分けて移動することも検討してください。
犬との電車利用は乗車拒否されることはある?
規定に違反している場合や、他の乗客に著しく迷惑をかける恐れがあると判断された場合、乗車を拒否される可能性があります。
例えば、キャリーバッグから顔が出ている、サイズや重さが規定を超えている、吠え続けている、排泄物の匂いがひどいなどが挙げられます。
トラブルを避けるためにも、乗車前に必ず各鉄道会社の規定を再確認し、愛犬が公共の場で適切に振る舞えるよう、日頃からしつけを行うことが重要です。
まとめ:愛犬との電車移動を成功させるために
愛犬との電車移動は、適切な準備とマナーを心がけることで、楽しく安全な体験になります。
各鉄道会社のルールを事前に確認し、愛犬が快適に過ごせるキャリーバッグを用意すること、そして乗車中のマナーを守ることが最も重要です。
また、愛犬が電車に慣れていない場合は、焦らず段階的に慣れさせる工夫も必要です。
この記事で紹介した情報を参考に、愛犬との思い出に残る電車旅を計画してみてください。
すべての飼い主さんが、愛犬との電車移動を安心して楽しめるよう願っています。
この記事の執筆者
nademo編集部
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