夏になると犬にもスイカを食べさせてあげたくなる飼い主は多いでしょう。
水分が豊富で甘みのあるスイカは、犬にとっても魅力的なおやつです。しかし、犬にスイカを与える際には注意すべきポイントも存在します。
本記事では犬とスイカに関する安全な与え方や注意点、与えてよい量や与えてはいけない部位まで、飼い主が知っておくべき情報を網羅的に解説します。
この記事の結論
- スイカは犬にとって基本的に安全であり水分補給にも適している
- 種や皮は消化不良や窒息の危険があるため取り除く必要がある
- 持病や体重に応じた適量を守ることで健康被害のリスクを避けられる
- 食べ過ぎによる嘔吐や下痢は重症時に動物病院の受診が必要
目次
犬はスイカを食べても大丈夫?

犬は基本的にスイカを食べても大丈夫です。スイカは水分が多く低カロリーな果物であり、暑い夏の水分補給やおやつ代わりに適しています。
ただし、与え方や量に注意しないと消化不良や健康被害を招く可能性があります。スイカを与える際は、以下のポイントを守ることが大切です。
- 種や皮を取り除く
- 適量を守る
- 持病のある犬には慎重に与える
適切に与えれば、スイカは犬にとっても安全で美味しいおやつとなります。以下で詳しく解説していきます。
スイカに含まれる栄養素と犬へのメリット
スイカには犬の健康に役立つ栄養素が含まれています。主な成分とメリットは以下の通りです。
| 成分 | 含まれる働き |
|---|---|
| 水分 | 熱中症予防・水分補給 |
| ビタミンC | 抗酸化作用・免疫力向上 |
| カリウム | 利尿作用・むくみ予防 |
| βカロテン | 皮膚や被毛の健康維持 |
特に夏場は犬も暑さに弱いため、水分補給が重要です。スイカは水分が90%以上を占めるため、熱中症予防にも役立ちます。ただし、栄養補助的なおやつと位置づけ、主食の代わりにはなりません。
犬にとってスイカは基本的に安全な果物
スイカは犬が食べても基本的に安全とされています。アレルギーの報告も比較的少なく、多くの犬が問題なく食べられる果物です。
ただし、与える際には以下を必ず守りましょう。
- 小さくカットして与える
- 常温または冷やして与える(冷凍は適度に)
- 一度に大量に与えない
これらを守ることで、誤飲や消化不良のリスクを避けられます。安全性は高いものの、全ての犬に合うとは限らないため、初めて与えるときは少量から様子を見てください。
犬にスイカを与える際の注意点

スイカは適量であれば安全ですが、いくつかの注意点があります。特に以下のような点に気を付けましょう。
- 与えすぎによる下痢や肥満リスク
- 種や皮による消化器トラブル
- 持病やアレルギーのある犬には慎重に
これらのリスクを避けるために、適切な与え方と量を守ることが重要です。次の項目でさらに詳しく説明します。
与えすぎによるリスク(下痢・糖分過多)
スイカを与えすぎると以下のリスクが発生します。
| 下痢・軟便 | スイカの水分や食物繊維が消化器官に負担をかけ、下痢を引き起こすことがあります。 |
| 糖分過多 | 果糖が含まれるため、過剰摂取は肥満や糖尿病の原因となる恐れがあります。 |
犬の体重別に1日の適量目安は以下の通りです。
| 体重 | 1回の目安量 |
|---|---|
| 5kg未満 | 10~20g程度 |
| 5~10kg | 30~50g程度 |
| 10kg以上 | 50~100g程度 |
あくまで「おやつ」として、全体のカロリー摂取の10%以内を目安にしましょう。
種や皮は絶対に与えない理由
スイカの種や皮は犬にとって危険です。理由は以下の通りです。
種
消化不良を引き起こすだけでなく、喉や腸に詰まる可能性もあります。特に小型犬は注意が必要です。
皮
硬くて消化しづらく、胃腸に負担をかけます。嘔吐や下痢を招くこともあります。
スイカを与える際は、種を完全に取り除き、赤い果肉部分だけを小さくカットして与えてください。
持病がある犬は特に注意が必要
以下のような持病がある犬にはスイカの与え方に特に注意が必要です。
- 糖尿病:果糖により血糖値が急上昇する可能性
- 肥満:カロリー過多になりやすい
- 心臓疾患・腎臓疾患:カリウム摂取が制限される場合がある
- 消化器疾患:水分・食物繊維の負担
持病がある犬には、必ず事前に獣医師に相談のうえ、与えるかどうかを判断しましょう。
犬に与えるスイカの適量はどれくらい?

スイカは犬にとって美味しいおやつですが、与えすぎは禁物です。犬の大きさや体重に応じて適切な量を守ることが大切です。スイカは90%以上が水分でカロリーも低めですが、果糖が含まれているため注意が必要です。
また、スイカは主食ではなく「間食」として与えるのが基本です。1日のカロリー摂取量の10%以内に抑えることが推奨されています。以下で、体重別の適量や与え方のポイントを具体的に解説します。
犬の体重別の適量目安
犬の体重ごとのスイカの適量目安は以下の通りです。
| 体重 | 1回の目安量 |
|---|---|
| 5kg未満 | 10~20g |
| 5~10kg | 30~50g |
| 10~20kg | 50~100g |
| 20kg以上 | 100~150g |
上記はあくまで目安であり、個体差も考慮する必要があります。最初は少量から与え、愛犬の体調を確認しましょう。特に小型犬は少量でも果糖や水分の過剰摂取になりやすいため注意が必要です。
頻度と与え方のポイント
スイカは毎日与える必要はありません。与える頻度は週に1~2回程度が理想です。頻繁に与えると糖分の摂りすぎや消化不良の原因になります。与え方のポイントは以下の通りです。
- 小さくカットして喉詰まり防止
- 常温または軽く冷やして与える(冷凍は短時間のみ)
- 食事の直前・直後は避ける
- 初めて与える際は少量から始める
愛犬の年齢や体調によっても適切な頻度は変わりますので、様子を見ながら調整しましょう。
スイカを与えてはいけない犬のケース

全ての犬にスイカが安全とは限りません。健康状態によってはスイカが悪影響を及ぼす可能性もあります。特に以下のような犬は慎重に対応する必要があります。
- 糖尿病や肥満の犬
- 消化器疾患を持つ犬
- 食物アレルギーのある犬
次に、これらのケースごとに具体的な注意点を解説します。
糖尿病・肥満・消化器疾患を持つ犬
これらの持病がある犬はスイカを与えるリスクが高まります。
| 糖尿病 | スイカに含まれる果糖が血糖値を上昇させ、病状悪化の恐れあり。 |
| 肥満 | 甘味成分が脂肪蓄積を促進する可能性あり。低カロリーでも過剰摂取は肥満を助長。 |
| 消化器疾患 | 食物繊維や水分が多く、下痢や嘔吐を招く恐れあり。 |
これらの病気を持つ犬にスイカを与えたい場合は、必ず獣医師に相談し、安全性を確認することが重要です。
食物アレルギーの可能性がある犬
スイカはアレルギーのリスクが比較的低い果物とされていますが、ゼロではありません。以下のような症状が出た場合はすぐに与えるのを中止しましょう。
- 皮膚のかゆみ・赤み
- 嘔吐・下痢
- 呼吸が荒くなる
特に食物アレルギーを持つ犬は、新しい食材を与える際に注意が必要です。初めてスイカを与える時は、ごく少量から様子を見てください。
犬用スイカレシピやアレンジ方法

スイカはそのまま与えても美味しいですが、アレンジ次第でさらに楽しめます。犬用にアレンジすることで、飽きずに適量を楽しめるおやつに変身します。
ただし、砂糖や添加物は一切加えず、シンプルな調理が基本です。ここでは、簡単に作れる犬用スイカレシピを紹介します。
凍らせて作るスイカアイス
暑い夏にぴったりなのがスイカアイスです。作り方はとても簡単です。
材料
- 種と皮を除いたスイカ適量
作り方
- スイカを小さくカットする
- ミキサーでピューレ状にする(粒のままでもOK)
- 製氷皿やシリコン型に流し入れる
- 冷凍庫で凍らせる
凍らせすぎると硬くなるため、小型犬には半解凍で与えるのがおすすめです。冷たいおやつは熱中症対策にも役立ちますが、食べすぎには注意しましょう。
ヨーグルトと組み合わせたヘルシーおやつ
ヨーグルトとスイカを組み合わせることで、消化サポートや整腸作用も期待できます。乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、無糖・無脂肪ヨーグルトを選ぶのがポイントです。
材料
- スイカ適量
- 無糖ヨーグルト大さじ1~2
作り方
- スイカを小さくカットする
- ヨーグルトと混ぜ合わせる
- 少し冷やして与える
食感のバリエーションが生まれ、食欲の落ちる夏でも喜んで食べる子が多いです。ただし、ヨーグルトの与えすぎは下痢を招くこともあるので注意が必要です。
万が一、犬がスイカを食べすぎた場合の対処法

万が一、犬がスイカを食べ過ぎてしまった場合は、冷静に様子を見ることが大切です。
ほとんどの場合は軽い消化不良で済みますが、症状によっては受診が必要になるケースもあります。
ここでは、様子を見るべき症状と動物病院へ行くべき症状を整理しておきます。
様子を見るべき症状
以下の症状が見られる場合は、まずは自宅で安静にさせ、経過を観察しましょう。
- 軽度の下痢や軟便
- 1回程度の嘔吐
- 少し元気がない様子
- お腹が少し張っている
これらはスイカの水分や食物繊維を摂りすぎたことによる一過性の症状であることが多いです。水分補給を心がけ、1~2日様子を見て改善するか確認しましょう。
すぐに動物病院を受診すべき症状
次のような症状が現れた場合は、すぐに動物病院で診察を受けてください。
- 繰り返し嘔吐をする
- 24時間以上続く下痢
- ぐったりして動かない
- 呼吸が苦しそう
- 血便が出る
- 食欲不振が続く
特に、小型犬や持病のある犬は症状が重篤化しやすいため、早期受診が重要です。食べすぎた量や経過を獣医師に詳しく伝えると診断がスムーズになります。
まとめ|犬にスイカを与えるなら安全性を最優先に
スイカは犬にとっても魅力的なおやつですが、与え方次第でリスクも伴います。大切なのは以下のポイントです。
- 種と皮を取り除き果肉のみを与える
- 適量を守り与えすぎない
- 持病やアレルギーがある場合は慎重に
- 初めて与える時は少量から様子を見る
適切に与えれば、スイカは水分補給や夏場の熱中症予防にも役立つ安全なおやつです。愛犬の健康を守りつつ、夏の美味しさを一緒に楽しんでいきましょう。
この記事の執筆者
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