愛犬との楽しい毎日を送る上で、食の安全は飼い主さんにとって最も重要な関心事のひとつではないでしょうか。
人間が食べても問題ない食品が、犬にとっては命に関わる危険な食べ物になることも少なくありません。しかし、「具体的に何が危険で、なぜ危険なのか」をすべて把握するのは難しいものです。
この記事では、犬が絶対に食べてはいけないものをランキング形式で分かりやすくご紹介します。
万が一、愛犬が誤って口にしてしまった場合の対処法や、普段の食事で注意すべき点についても解説しますので、愛犬の健康を守るためにぜひお役立てください。
この記事の結論
- チョコレートやネギ類、ブドウ、キシリトール、アボカドなど、有害な食品は絶対に与えない
- もし危険なものを食べてしまったら、焦らず動物病院へ連絡し、食べた物や量、時間、症状を伝える
- 食品の保管場所を見直したり、しつけをして、誤って危険なものを口にしないよう環境を整える
- 加熱しても毒性がなくならない食品があるなど、正しい知識を身につける
目次
犬が食べてはいけないものワースト5!絶対に与えてはいけない食品とその理由

愛犬の健康を脅かす危険な食品の中でも、特に注意が必要なものをワースト5としてご紹介します。
これらの食品は、少量でも重篤な中毒症状を引き起こす可能性があり、場合によっては命に関わることもあります。
なぜ危険なのか、どのような症状が現れるのかを詳しく解説しますので、愛犬の食事管理の参考にしてください。知っておくことで、万が一の事態を避けることができるはずです。
第1位:チョコレート・ココア
多くの人が好むチョコレートやココアは、犬にとっては非常に危険な食べ物です。
これらの食品に含まれるある成分が、犬の体内でうまく代謝されずに蓄積されるため、中毒症状を引き起こします。
甘い香りに誘われて愛犬が誤って口にしてしまわないよう、細心の注意が必要です。
テオブロミン中毒の危険性
チョコレートやココアには「テオブロミン」という成分が含まれており、犬はこのテオブロミンを人間に比べて非常にゆっくりとしか分解できません。
そのため、犬の体内にテオブロミンが蓄積し、中毒症状を引き起こします。カカオの含有量が多い、ビターチョコレートやココアパウダーほどテオブロミンの量が多く、少量でも危険性が高まります。
誤食時の症状と致死量
テオブロミン中毒の症状は、摂取量や個体差によって異なりますが、一般的には嘔吐、下痢、多飲多尿、興奮、ふるえ、不整脈、痙攣などが現れます。
重症化すると、意識障害や心不全に至り、最悪の場合死に至ることもあります。致死量は犬の体重やチョコレートの種類によって異なりますが、目安として体重1kgあたり約100~200mgのテオブロミンが致死量とされています。少量でも危険なため、すぐに動物病院を受診してください。
第2位:ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、にんにくなど)
私たちの食卓に欠かせない玉ねぎや長ねぎ、にんにくなどのネギ類は、犬にとって非常に危険な食品です。
これらを摂取することで、犬の赤血球が破壊され、重い貧血を引き起こす可能性があります。料理に使われることが多いので、愛犬が誤って口にしないよう注意が必要です。
赤血球破壊による貧血の危険性
ネギ類に含まれる有機チオ硫酸エステルは、犬の赤血球を破壊する作用があります。
これにより「溶血性貧血」と呼ばれる状態を引き起こし、全身に酸素が十分に運ばれなくなり、命に関わることもあります。
症状は摂取後すぐに出ることもあれば、数日後に現れることもあります。
加熱しても毒性はなくならない
「加熱すれば大丈夫」と考える方もいらっしゃいますが、ネギ類の毒性成分は加熱しても分解されません。
そのため、ハンバーグやカレー、すき焼きなど、玉ねぎや長ねぎが煮込まれている料理を犬に与えるのも非常に危険です。
これらの成分は水溶性のため、煮汁が溶け込んだものも与えてはいけません。
第3位:ブドウ・レーズン
ブドウやレーズンは、犬にとって腎臓に重篤なダメージを与える可能性がある危険な果物です。
なぜ危険なのか、詳しいメカニズムはまだ完全に解明されていませんが、過去に多くの犬で急性腎不全の事例が報告されています。非常に危険なため、少量でも与えないようにしましょう。
腎臓に悪影響を与える可能性
ブドウやレーズンを犬が摂取すると、急性腎不全を引き起こす可能性があります。
具体的な毒性成分や作用機序は未だ不明ですが、犬の個体差や感受性により、ごく少量でも重篤な腎臓の障害を引き起こすことがあるため、非常に危険視されています。
少量でも危険な場合がある
ブドウやレーズンの中毒は、摂取量に関わらず発生する可能性があります。過去には、レーズンを数粒食べただけで急性腎不全を発症したケースも報告されており、少量だからと油断は禁物です。
もし愛犬が口にしてしまった場合は、速やかに動物病院で診察を受けることが重要です。
第4位:キシリトール
人間用のガムや歯磨き粉、お菓子などに含まれるキシリトールは、犬にとっては非常に危険な人工甘味料です。
犬が摂取すると、体内で血糖値を急激に低下させ、命に関わる深刻な症状を引き起こすことがあります。
急激な血糖値低下と肝障害のリスク
犬がキシリトールを摂取すると、犬の膵臓がキシリトールをブドウ糖と誤認識し、大量のインスリンを分泌してしまいます。
これにより、急激な血糖値の低下(低血糖)を引き起こし、けいれんや意識障害などの症状が現れます。また、大量摂取では肝臓に障害を与える可能性もあります。
お菓子や歯磨き粉にも注意
キシリトールは、無糖ガム、ミントタブレット、一部の歯磨き粉、サプリメント、ダイエット食品など、さまざまな加工食品に含まれています。
飼い主さんが日常的に口にするものにも含まれている可能性があるため、愛犬の手の届かない場所に保管し、誤って摂取しないよう徹底した管理が必要です。
第5位:アボカド
栄養価が高いとされるアボカドですが、犬にとっては注意が必要な食品です。特にアボカドの葉や皮、種に含まれる「ペルシン」という成分は、犬に中毒症状を引き起こす可能性があります。
果肉自体は少量なら問題ないという意見もありますが、リスクを避けるためにも与えない方が賢明です。
ペルシンによる中毒症状
アボカドの葉、皮、種に含まれる「ペルシン」という殺菌作用を持つ成分は、犬が摂取すると嘔吐、下痢などの胃腸症状を引き起こすことがあります。
また、呼吸困難や心臓の障害を引き起こす可能性も指摘されており、重症化すると命に関わるケースもあります。
特に注意すべき犬種
全ての犬がアボカドに敏感に反応するわけではありませんが、特に小型犬や心臓疾患を持つ犬種は、少量でも影響を受けやすいとされています。
個体差が大きいため、「うちの子は大丈夫」と安易に考えず、与えることは避けるべきです。
意外と知らない?犬に与えてはいけない食品リスト

上記でご紹介したワースト5以外にも、犬に与えてはいけない意外な食品は多数存在します。
人間にとっては問題のない食品でも、犬の体には有害な影響を与える可能性があります。ここでは、日頃の食事でうっかり与えてしまわないよう、注意すべき食品をリストアップして解説します。
果物で注意すべきもの
健康に良いイメージがある果物ですが、犬に与える際には注意が必要です。
一部の果物やその特定の部位には、犬にとって有害な成分が含まれており、消化器症状やさらに深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
種や皮が危険な果物(リンゴ、桃、サクランボなど)
リンゴや桃、サクランボなどの種や皮には、シアン化合物(青酸配糖体)が含まれている場合があります。これらが犬の体内で分解されると、青酸ガスが発生し、中毒症状を引き起こす可能性があります。
症状としては、呼吸困難、心拍数の増加、痙攣などがあり、大量摂取で死に至ることもあります。果肉を与える場合でも、必ず種や皮を取り除き、消化しやすいように小さく切って与えましょう。
柑橘類に含まれる成分
オレンジやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類には、クエン酸やソラレンという成分が含まれています。これらは犬の胃腸に刺激を与え、嘔吐や下痢を引き起こす可能性があります。
また、特に皮の部分には精油成分が多く含まれており、中毒のリスクを高めるため、犬には与えない方が安全です。
野菜で注意すべきもの
健康的なイメージのある野菜ですが、犬に与える際には注意が必要です。
一部の野菜には、犬の体に有害な成分が含まれており、消化器症状やアレルギー反応、さらには重篤な健康問題を引き起こすことがあります。安全な野菜を選んで与えることが大切です。
ナス科の野菜(ジャガイモの芽、トマトのヘタなど)
ナス科の野菜には、ソラニンという毒性成分が含まれることがあります。特にジャガイモの芽や緑色になった部分、トマトのヘタや熟していない部分に多く含まれています。
これらを犬が摂取すると、嘔吐、下痢、神経症状(ふらつき、興奮など)を引き起こす可能性があります。調理の際には必ず取り除き、犬が口にしないよう注意しましょう。
アレルギーを引き起こしやすい野菜
特定の野菜に対して、犬がアレルギー反応を示すことがあります。例えば、トウモロコシや大豆、小麦などは、食物アレルギーの原因となることが比較的多いとされています。
アレルギー症状としては、皮膚のかゆみ、下痢、嘔吐などがあります。初めて与える野菜は少量から始め、愛犬の様子をよく観察することが重要です。
その他、日常的に注意すべき食品
日常生活の中で、ついつい犬に与えてしまいがちな食品の中にも、実は危険なものが潜んでいます。
人間にとっては問題ないものでも、犬の体には負担となったり、中毒を引き起こしたりする可能性があります。愛犬の健康を守るためにも、これらの食品には特に注意が必要です。
カフェインを含む飲料・食品(コーヒー、紅茶、エナジードリンクなど)
コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどにはカフェインが含まれています。
カフェインは犬の神経系や心臓に作用し、興奮、頻脈、不整脈、震え、嘔吐、下痢などの症状を引き起こします。重症化すると痙攣や昏睡状態に陥り、命に関わることもあるため、絶対に与えてはいけません。
アルコール
アルコールは犬にとって非常に危険な物質です。人間よりも代謝能力が低いため、少量でもアルコール中毒を引き起こす可能性があります。
症状は嘔吐、下痢、ふらつき、意識障害、呼吸困難など多岐にわたり、重症化すると昏睡や死に至ることもあります。
アルコールを含む飲料はもちろん、アルコールを含んだお菓子や料理にも注意が必要です。
生肉・骨・魚介類(寄生虫や食中毒のリスク)
生の肉や魚介類には、サルモネラ菌や大腸菌O157などの細菌、あるいは寄生虫が含まれているリスクがあります。これらは食中毒を引き起こし、嘔吐、下痢、発熱などの症状を招く可能性があります。
また、加熱していない骨は消化器を傷つけたり、喉に詰まらせたりする危険があるため与えるべきではありません。魚の骨も同様に危険です。
加工食品・人の食べ残し(塩分、脂肪分、添加物)
人間用に作られた加工食品や食べ残しは、犬にとって過剰な塩分、脂肪分、糖分、そしてさまざまな添加物を含んでいます。
これらは肥満、膵炎、心臓病、腎臓病などの生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、中毒症状を引き起こす添加物が含まれている可能性もあります。犬には犬専用の食事を与えることが最も安全です。
愛犬が危険な食べ物を口にしてしまったら?緊急時の対処法

もし愛犬が誤って危険な食べ物を口にしてしまった場合、一刻も早い適切な対応が愛犬の命を救う鍵となります。
パニックにならず、冷静に対処することが非常に重要です。ここでは、万が一の事態に備えて知っておくべき緊急時の対処法について解説します。
まずは冷静に状況を把握する
愛犬が危険なものを食べたことに気づいたら、まずは冷静になることが大切です。パニックになると適切な判断が難しくなります。
次に、何を、どれくらい、いつ頃食べたのか、そして愛犬の現在の様子(症状の有無、元気があるかなど)をできるだけ正確に把握しましょう。
これらの情報は、獣医師が適切な処置を行う上で非常に重要な情報となります。
動物病院へ連絡する際のポイント
愛犬が危険な食べ物を口にしたと分かったら、すぐに動物病院に連絡してください。その際、以下の情報を簡潔に伝えることが重要です。
食べたものの種類と量
具体的に何を(例:チョコレート、玉ねぎ)、どのくらいの量(例:板チョコ1枚、玉ねぎのかけら数個)食べたのかを伝えます。
もしパッケージが残っていれば、成分表示などを確認し、正確に伝えられるように準備しておきましょう。
食べた時間
いつ頃食べたのか、おおよその時間(例:1時間前、数分前など)を伝えます。
摂取からの時間によって、胃の中にあるか、既に吸収され始めているかが異なるため、処置の方針に影響します。
愛犬の現在の症状
現在、愛犬にどのような症状(例:嘔吐、下痢、ぐったりしている、震えているなど)が出ているかを詳しく伝えます。
症状がない場合でも、危険なものを食べた可能性があれば、必ずその旨を伝えましょう。
自宅でできる応急処置と避けるべきこと
動物病院に連絡し、指示を待つ間も、自宅でできることと、絶対に避けるべきことがあります。
間違った応急処置は、かえって愛犬の状態を悪化させる可能性があるので注意が必要です。
無理に吐かせようとしない
犬に無理に吐かせようとすると、誤嚥(食べたものが気管に入ってしまうこと)による肺炎や、食道・胃の損傷を引き起こす危険性があります。
特に、意識がない場合や、刺激の強い化学物質を摂取した場合などは、吐かせることが非常に危険です。獣医師の指示がない限り、自宅で吐かせる処置は行わないでください。
自己判断での投薬は避ける
人間用の薬を犬に与えることは絶対に避けてください。人間の薬は犬にとっては成分量や作用が異なり、命に関わる重篤な副作用を引き起こす可能性があります。
また、獣医師の指示なく、自宅にある薬を与えても、状態を悪化させるだけです。
中毒症状の具体的なサイン
愛犬が危険なものを口にした場合、以下のような症状が表れることがあります。これらのサインを見逃さずに、すぐに動物病院を受診することが重要です。
消化器症状 | 嘔吐、下痢、食欲不振、腹痛、よだれが多い |
神経症状 | 震え、痙攣、ふらつき、運動失調、興奮、意識障害 (ぐったりしている、呼びかけに反応しない) |
循環器症状 | 心拍数の増加(頻脈)、不整脈、呼吸が速い・苦しそう |
その他 | 多飲多尿、貧血(歯茎が白い)、黄疸(皮膚や白目が黄色い) |
これらの症状は、摂取した物質の種類や量、個体差によって異なります。いつもと違う様子が見られたら、危険なものを口にした可能性を疑い、すぐに動物病院に相談しましょう。
愛犬の誤食を防ぐための予防策と対策

愛犬の誤食は、日々の生活の中で常に潜むリスクです。しかし、飼い主さんが少し意識を変えるだけで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
ここでは、愛犬の安全を守るために実践すべき具体的な予防策と対策をご紹介します。日頃からこれらの対策を徹底し、安心して愛犬と暮らせる環境を整えましょう。
食品の保管場所を見直す
愛犬が誤って危険な食品を口にしてしまうのを防ぐためには、食品の保管場所を見直すことが最も重要です。
犬は嗅覚が非常に優れており、隠しているつもりでもにおいを嗅ぎつけてしまうことがあります。
犬の届かない場所に保管する | 食品は必ず戸棚の中や、高所の棚など、犬が立ち上がっても届かない場所にしまいましょう。 特に、甘い香りや強いにおいのするものは、犬の好奇心を強く刺激します。 |
ロック付きの容器や扉を活用する | 犬によっては、戸棚の扉を器用に開けてしまうことがあります。 ロック付きの容器に入れたり、チャイルドロックなどを活用して、簡単に開けられないように工夫しましょう。 |
食卓やシンクに放置しない | 食事中や食後に、食べ残しや食材を食卓やシンクに放置しないようにしましょう。 少し目を離した隙に、犬が飛びついてしまうことがあります。 |
食事中のしつけとトレーニング
愛犬の誤食を防ぐには、しつけやトレーニングも非常に有効です。日頃から「待て」や「放せ」などの指示をしっかりと教え込むことで、万が一の際に危険なものを口にするのを止めさせられる可能性が高まります。
「待て」の徹底 | 食事を与える際や、おやつをあげる際に「待て」を徹底させます。 飼い主の許可なく食べ物に手を出さないように教えましょう。 |
「放せ」の練習 | 何か口にしようとした際に「放せ」の指示で、それをやめさせる練習をしておくと安心です。 おもちゃなどを使って遊び感覚で教えてあげると良いでしょう。 |
拾い食い防止のしつけ | 散歩中に落ちているものを拾い食いしないように、日頃からリードを短めに持ちます。 地面のにおいを嗅ぎすぎないように、注意を促すことも大切です。 |
来客時や外出時の注意点
自宅に友人が来た際や、愛犬を連れて外出する際にも、誤食のリスクは高まります。予期せぬ状況でも愛犬の安全を守るための対策が必要です。
来客への注意喚起 | 来客がある場合は、事前に「犬に人間の食べ物を与えないでほしい」と伝えておきましょう。 特に子供がいる場合は、目を離さないよう注意が必要です。 |
外出時のリード管理 | 公園やドッグランなど、外出先では好奇心から地面に落ちているものを口にしてしまうことがあります。 リードをしっかりと持ち、常に愛犬の行動を監視しましょう。 見知らぬものを口にしないよう、注意が必要です。 |
旅行先での食品管理 | 旅行や帰省などでいつもと違う環境に行く際は、普段以上に食品の管理に気を配りましょう。 慣れない環境で愛犬が好奇心から危険なものを口にする可能性も考えられます。 |
家族や同居人との情報共有
飼い主さんだけでなく、家族全員が「犬が食べてはいけないもの」について正しい知識を持つことが重要です。情報共有を徹底し、家族一丸となって愛犬の安全を守りましょう。
危険な食品リストの共有 | 自宅に置いてある危険な食品のリストを作成し、家族全員で共有することをおすすめします。 特に子供には、犬に与えてはいけないものを明確に伝え、理解してもらうことが大切です。 |
緊急時の連絡先共有 | かかりつけの動物病院の連絡先や、夜間・休日診療の連絡先などを家族で共有。 万が一の際に誰でもすぐに連絡が取れるようにしておきましょう。 |
犬の食事に関するよくある質問
愛犬の食事について、飼い主さんからはさまざまな疑問が寄せられます。特に「少量なら大丈夫?」「加熱すれば毒性はなくなる?」といった質問は多く聞かれます。
ここでは、犬の食事に関するよくある質問にお答えし、飼い主さんの不安を解消します。
犬が食べてはいけないものも、少量なら大丈夫?
犬が食べてはいけないとされている食品は、少量でも危険な場合があります。
特にチョコレートやブドウ、キシリトールなどは、犬の体重や個体差にもよりますが、ごく少量で重篤な中毒症状を引き起こす可能性があります。
人間にとっての少量と犬にとっての少量では、体の大きさや代謝能力の違いから全く意味が異なります。
可愛いからといって人間の食べ物をおすそ分けするのは避け、犬には犬専用の安全なフードやおやつを与えるようにしましょう。
犬が食べてはいけないものは、加熱すれば与えても良い?
残念ながら、加熱しても毒性がなくならない食品もあります。代表的なものがネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、にんにくなど)です。
これらの毒性成分は熱に強く、煮込んだり炒めたりしても分解されないため、加熱調理されたネギ類も犬には与えてはいけません。
また、骨も加熱すると硬く、砕けやすくなり、消化器を傷つけたり喉に詰まらせたりする危険性が増します。加熱の有無に関わらず、危険な食品は与えないようにしてください。
犬の手作り食で気をつけることは?
手作り食は愛犬の健康に配慮できるメリットがありますが、栄養バランスの偏りや、犬が食べてはいけない食材を誤って使用してしまうリスクもあります。以下の点に特に注意してください。
栄養バランス | 必要な栄養素が不足しないよう、犬の栄養学に詳しい獣医師や専門家に相談し、適切なレシピを参考にしましょう。 カルシウムやビタミンなどのミネラル・ビタミン類も重要です。 |
食材の選定 | 今回ご紹介した「犬が食べてはいけないもの」は徹底的に避け、安全な食材のみを使用してください。 新鮮で質の良い食材を選ぶことも大切です。 |
衛生管理 | 食材の鮮度管理や調理器具の衛生管理を徹底し、食中毒のリスクを最小限に抑えましょう。 |
アレルギー対応 | 愛犬が食物アレルギーを持っている場合は、アレルゲンとなる食材を完全に排除してください。 |
まとめ:愛犬の健康は日々の食事がカギ
愛犬の健康を守る上で、日々の食事は非常に重要な役割を果たします。今回ご紹介したように、人間にとっては問題ない食品でも、犬にとっては命に関わる危険なものとなるケースが数多く存在します。
愛犬の誤食を防ぐためには、飼い主さん一人ひとりが「犬が食べてはいけないもの」について正しい知識を持ち、食品の管理やしつけを徹底することが何よりも大切です。
万が一の事態に備えて、緊急時の対処法も把握しておくことで、愛犬を危険から守ることができます。
大切な家族である愛犬が、これからも健やかで幸せな毎日を送れるよう、私たち飼い主が食事の安全に最大限配慮していきましょう。
この記事の執筆者
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