犬の病気・健康

【獣医師執筆】犬の痙攣(けいれん)の原因は?危険な病気と予防法

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大切な愛犬が痙攣を起こしたら、焦ってしまいとても心配ですよね。

人間であっても目の前で痙攣している人を見たら焦るもの。それが愛犬ともなれば、飼い主さんとしてとても心配になってしまうものです。

そこで今回は犬の痙攣について解説しています。痙攣が起こったときに考えられる病気や、対処法や予防方法についてまとめました。

もしものときに備えて、愛犬が痙攣したときに焦らないために、飼い主さんも知識をつけておきましょう!

この記事の結論

  • 犬に痙攣は起こりうるもので、犬の意思とは関係なく手足が動いてしまう
  • 痙攣と似た症状がジャーキング現象や震えで、それぞれ痙攣とは異なる
  • 愛犬が痙攣しているようであれば、病気の可能性が考えられるため、一度病院で診てもらう
  • どの犬種、どのライフステージにおいても痙攣は起こりうる

杉山 杏奈

執筆・監修

杉山 杏奈

獣医師

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、動物看護士・トリマーの専門学校で教員を行う傍らトリミングのライセンスも取得。
その後、ペット保険会社、動物病院向けの専門商社に勤務。現在は2児の母で子育て奮闘中です。

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犬の痙攣(けいれん)とは

犬の痙攣とは、脳が体を動かすために送る電気信号が一時的にコントロールできなくなることで、犬の意思とは関係なく筋肉が勝手に激しく動いてしまう症状のことです。

痙攣は体の一部や全身でおこり、症状の範囲はさまざまです。

全身で起こる痙攣の場合は意識を失ってしまうこともあり、嘔吐や失禁を併発してしまうこともあります。

愛犬に痙攣が見られると、最初はパニックになってしまう飼い主さんも少なくありません。

だからこそ事前に痙攣が起こりうる可能性があるということを知り、冷静になれるように準備しておきましょう。

犬の痙攣(けいれん)の見分け方

痙攣と間違えやすいものには「ジャーキング現象」や「震え」などがあります。

これらは痙攣と見間違いやすい現象でもありますが、いずれも痙攣状態とは異なり、安心して良いものです。

ただ、頻回の痙攣は遺伝的素因が強い「てんかん発作」の可能性があり、一過性の痙攣とは異なります。

ジャーキング現象

犬が寝ているときにビクッと動いたりすることがありますが、これは人間と一緒で浅い眠りのときに起こる生理現象です。

私たち人間もウトウトしているときに、突然ビクッとして目が覚めるようなことを一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

一説によると、脳が誤作動を起こすようなイメージで、筋肉が不意に動いてしまう状態のことを指します。

震え

寒いときなどに体に起きる、細かく規則的で持続性のある動きのこと。

犬は恐怖や不安を感じたときや、老犬で筋力が低下したときなどにも震えることがあります。

震えているときの多くはそれほど深刻でないケースも多いものの、場合によっては助けを求めているようなこともあります。

犬の痙攣から考えられる病気

もし愛犬に痙攣が見られたら。そこから考えられる病気には何があるのか、一部をご紹介します。

正確な診断には必ず動物病院を受診し、獣医師の診断を確認しましょう。

てんかん

脳に明らかな異常がみられる「症候性てんかん」と、脳には明らかな異常がなく原因が特定できない「特発性てんかん」に分けられます。

多くは特発性てんかんで、遺伝的素因が影響していると考えられており、生後6か月~3歳で最初の痙攣が起こることが多いと言われています。

生涯に一度だけ発症する犬もいれば、何回も繰り返す犬もいます。

てんかん発作の頻度には個体差がありますが、発作自体は数分以内におさまることが多いです。

  • ボーダー・コリー
  • シェーパード
  • コリー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • イタリアン・グレーハウンド
  • ボストン・テリア
  • ビーグル
  • シベリアン・ハスキー
  • トイ・プードル など

トイ・プードルは特に茶色の毛の子が多いといわれています。

てんかんによる痙攣の場合は、抗てんかん薬を投与し痙攣コントロールを行います。

水頭症

多くは生まれつき脳内に脳脊髄液が貯まってしまい、脳圧が上昇することが原因で痙攣を起こす病気です。

1歳までに症状がでることが多く、子犬の時に頭が大きかったり目が外斜視になっていることもあります。

  • チワワ
  • トイ・プードル
  • マルチーズ
  • ヨークシャー・テリア
  • ボストン・テリア
  • ケアーン・テリア
  • パグ
  • ブルドッグ
  • ペキニーズ
  • シー・ズー など

水頭症による痙攣の場合は、抗てんかん薬を投与し痙攣コントロールを行い、同時に利尿剤を投与し脳脊髄液を減らす治療を行います。

外科手術が適用になることもあります。

中毒

殺虫剤に含まれる有機リン化合物やエチレングリコール、鉛などは誤飲すると痙攣を引き起こします。

中毒の場合は直ぐに動物病院を受診します。その際、誤飲したと思われる物も一緒に持っていきましょう。

中毒となってしまうものは身近もあり、私たち人間が普段から飲食するようなコーヒー(カフェイン)などにも注意しなければいけません。

感染症

犬ジステンパーウイルスなどで感染する犬ジステンパーウイルス感染症でも、痙攣を起こすことがあります。

犬ジステンパーウイルスに感染した犬から、鼻水や唾液、咳やくしゃみなどによって吸い込んでしまうと感染します。

接種が推奨されているコアワクチンによって、予防することができます。

脳腫瘍・脳炎

脳腫瘍のはっきりとした原因はわかっていませんが、その多くに発作が見られるため、痙攣もそのひとつとなります。

旋回行動や運動失調などに加えて、捻転斜頸といった平衡感覚の異常や視覚異常といった様子が見られるように。

また、パグに起こりやすいパグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)では、脳全体や脳幹が炎症・壊死を起こします。

代謝異常

腎臓や肝臓で正常な代謝がされず、体内に毒素が溜まりすぎると代謝異常を原因とした痙攣が起こります。

痙攣のほかにも多飲多尿や体重減少、元気消失に嘔吐や尿量減少なども見られます。

腎不全などでは、痙攣の症状が見られてから数週間後に死亡してしまうこともあります。

痙攣を起こしやすい犬種や年齢

痙攣はどの犬種、どの年齢にも起こり得ます。

しかし、痙攣の原因がてんかんや水頭症の場合は好発犬種いたり、老犬の方が代謝不全などにはなりやすいです。

これらが原因の痙攣の場合は、老犬の方が発症しやすいと言えるでしょう。

一生涯起こりうるものである以上、いつ痙攣が見られても焦らないように知識を付けて、理解しておくことが大切です。

愛犬が痙攣しているときの対処法

愛犬に痙攣が見られると、飼い主さんとしてもパニックになってしまうものです。

事前にどうすべきなのか、実際にそういった場面に直面したとき、正しく対処できるように対処法をご紹介します。

落ち着くまで触らずに様子を見る

意識が無い状態ですので触るととても強い力で噛まれる危険性があります。

心配でしかたがないとは思いますが、痙攣が落ち着くまでは触らずに様子をみましょう。

犬の体を無理やり押さえつけたり揺さぶったりすることは厳禁です。

大きい声での声掛けも脳への余計な刺激になってしまうので止めましょう。

痙攣時間や様子を記録しておく

痙攣中は愛犬に触れませんので、その間は動画撮影や痙攣時間の測定をしておくと、動物病院に受診したときにとても有益な診療情報となります。

こうした情報は、原因追及や診療方針の決め手になります。

また、愛犬の安全確保のために周囲のものをどかし、クッションなどで周りを囲ってあげるとより安心です。

痙攣後はやさしく声をかけてあげ、状態の観察も行ってください。

痙攣後もしばらくは記録を続ける

痙攣が治まってもしばらく朦朧としたり、フラフラしたりといった状態や嘔吐していることもありますが、その後いつもどおりの状態に戻ります。

いつもの状態に戻るまでは、動画の撮影を続けておいてもいいかもしれません。

痙攣の多くは2分~3分で収束し、長くても5分程度でおさまることが多いです。

20分以上続くと神経障害が起こり、命に関わることもあります。

愛犬が痙攣していたら病院に連れて行くべき?

痙攣は症状であり根本原因によって対処法が異なるため、直ぐにおさまった痙攣であっても動物病院への受診をおすすめします。

痙攣が数分でおさまり、その後いつもの様子と変わらなければ直ぐに受診の必要はありませんが、近日中には一度動物病院を受診しましょう。

ただし、以下の場合には緊急性を伴いますので、昼夜を問わずすぐに動物病院への受診が必要です。

  • 1日に発作が2回以上起こった場合
  • 発作時間が5分以上と長い場合
  • 1回目が終わった後に意識が戻らず2回目の発作が起きた場合

病院を受診した際は以下のことを伝えられるといいでしょう。

受診時に伝えること

  • 痙攣が起こる前の様子(いつ、何をしているときに、どのように起こったかなど)
  • 痙攣していた時間やどのような痙攣だったか(動画があると良い)
  • 痙攣後の様子(嘔吐やふらつきなど)
  • 日常生活で普段と異なることは無かったか

犬の痙攣の予防方法

犬のてんかんや水頭症など遺伝的素因が強い病気の予防は困難ですが、症状が発現したら直ぐに動物病院を受診することが大切です。

中毒は誤飲する可能性があるものを犬の生活圏に置かないなどの注意が必要です。

感染症や脳腫瘍・脳炎や代謝異常などは、日ごろの健康診断やワクチン接種などで予防や早期発見に繋がります。

まとめ

痙攣の時間はとても長く感じられ、普段と全く異なる愛犬の姿に驚きと不安で混乱してしまうと思います。

「痙攣が起こったら、冷静な対応をしてください」と言っても、いざとなるととても難しいことです。

私も愛犬が痙攣を起こした時は一瞬パニックになりました。が、あえて言わせてください。

飼い主さんの二次被害を防ぎ、冷静に状況を記録・記憶しておくことが一番愛犬のためになります。

また、痙攣はいつ起こるか分かりませんので、夜間救急をやっている病院などを事前に調べておくことも大切です。

この記事の執筆者

杉山 杏奈

執筆者情報

杉山 杏奈

獣医師

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、動物看護士・トリマーの専門学校で教員を行う傍らトリミングのライセンスも取得。現在は2児の母で子育て奮闘中です。

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