猫の病気・健康

【獣医師執筆】猫の怪我ガイド:注意症状、応急処置、原因から予防まで解説

nademoコンテンツ内にはPRが含まれます。詳しくはコンテンツガイドラインをご確認ください。

※ 当コンテンツで紹介する商品は、実際に社内で利用した経験と、ECサイトにおける売れ筋商品・口コミ・商品情報等を基にして、nademo編集部が独自にまとめています。
※ 記事内に含まれる情報は常に最新情報を提供できるよう更新しておりますが、都度詳細が変更されることはあるため、最新の情報は必ず各公式サイトを通じてご確認ください。
※ 本記事はnademoが独自に制作しており、メーカー等から商品提供を受けることもありますが、記事内容や紹介する商品の意思決定には一切関与していません。
※ 記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がnademoに還元されることがあります。
※ 監修者は掲載情報についての監修のみを行っており、掲載している商品の選定はnademo編集部で行っております。
※ 掲載している商品の順番に意図はなく、掲載の順番によってランク付けしているものではありません。

nademoの運営体制・コンテンツガイドライン

【獣医師執筆】愛猫がケガをしたらどうする?応急処置や注意したいポイントをご紹介

外飼いの猫は特に喧嘩による怪我が多いですが、室内飼いの猫であっても怪我をしてしまうこともあります。

出血しているようであればすぐに気づけますが、体内部の怪我だったとしたら簡単に気づくことはできないでしょう。

だからこそ飼い主さんは愛猫の異変に気づく必要があり、どのような変化があるのかを理解しておくことが大切です。

万が一、愛猫が怪我をしてしまったときの応急処置や、怪我をしないための予防方法を知っておく必要があります。ここでは猫に多い怪我や予防策について解説しています。

この記事の結論

  • 猫に多い怪我の種類は、「外傷」「脱臼・捻挫・骨折」などである
  • 特に外傷については、他の猫との喧嘩によってできる傷が多い
  • 噛み傷や引っかき傷は患部と出血量を確認し、清潔にしてから止血する
  • 捻挫や打撲、骨折などは体をできる限り動かさず、すぐ動物病院へ

杉山 杏奈

執筆・監修

杉山 杏奈

獣医師

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、動物看護士・トリマーの専門学校で教員を行う傍らトリミングのライセンスも取得。
その後、ペット保険会社、動物病院向けの専門商社に勤務。現在は2児の母で子育て奮闘中です。

nademo編集部

担当執筆者

nademo編集部

編集部

nademo編集部が調査した愛犬・愛猫に関する情報をお届け。
愛犬・愛猫との新しい生活を応援する、大切な情報や豆知識をご紹介しています。

猫が怪我をする主な原因

人も日常生活のちょっとしたことで軽い傷を負うことがあるように、猫も怪我をするシーンは日常生活にもあります。

特に外飼いされている猫は怪我や事故にあう確率も高くなるため、完全室内飼いの猫以上に気をつける必要が出てきます。

猫に多い怪我は「外傷」と「脱臼・捻挫・骨折」です。

外飼いをしているとケンカによって外傷を負うことは想像できると思いますが、室内でも外傷を負うことはありますし、「脱臼・捻挫・骨折」なども見られる怪我です。

外傷の原因

なんといっても他猫との喧嘩による怪我が圧倒的に多いです。喧嘩は以下の2つが主な要因となり発生しますので、その状況を作らないようにすることも大切です。

テリトリーの侵害自分の縄張りに他猫が侵入してきた場合、排除するために喧嘩をしてしまいます
女の子猫の取り合い発情期の男の子猫が女の子猫を取り合い喧嘩をしてしまいます

外飼いの猫は他猫と町中で出会い、喧嘩に発展することがあります。しかしこれは、完全室内飼いの猫であっても、多頭飼いをされている場合には起こりうる事態です。

脱臼・捻挫・骨折

外飼いの猫であれば、交通事故・高所からの転落事故などでおこることが多い怪我です。

室内飼いであれば人に踏まれてしまったり、太りすぎや栄養失調による骨折・着地の失敗での捻挫・脱臼などが主な要因としてあげられます。

運動スペースが広くない室内飼いでは、飼い主さんの意図しないところで怪我をしてしまうこともあるのです。

外飼いになると危険なシーンが増えるということはもちろんのこと、完全室内飼いであっても怪我をするシーンはたくさんあります。

猫の主な怪我の種類・症状

前述のケガ以外にも起こりうる、猫の怪我の種類と症状についてご紹介します。また、より詳しく怪我の内容や症状についてまとめました。

噛み傷

猫の歯は長くて鋭いため噛まれた傷口は小さく、一見するとあまり深い怪我に見えなかったり、すでに傷口が塞がっていることもあります。

ですが、実際は傷が深く筋肉まで達していることも少なくありません。猫の歯は細菌が多く付着しているため、放っておくと細菌感染を起こし、化膿・炎症を引き起こします。

ひっかき傷

ひっかき傷は主に猫同士で発生する怪我になり、多頭飼いや外出先の猫とのケンカによって発生します。

噛み傷ほど深い傷になることは少ないですが、傷口からの細菌感染による化膿・炎症は注意が必要です。

特に野良猫との接触であれば、適切に病気チェックがされていないため、細菌感染のリスクが高まります。

捻挫・脱臼

室内外問わず、事故・転落・転倒・衝突・急な方向転換など、関節に負荷がかかることによって生じます。

足を引きずっていたり、腫れや熱感、歩くのを嫌がるなどの症状がみられた場合は脱臼や捻挫を疑いましょう。

また、脱臼は股関節と尻尾の付根部分で発生することが多く、尻尾の付根部分で起こった場合は排泄がうまくいかなくなることもあります。

骨折

交通事故や高所からの転落事故など強い衝撃を受けた時に骨折をすることがあります。

また、低栄養や肥満など、栄養状態の悪化や骨の腫瘍などでも骨折をすることもあります。

骨折は強い痛みを伴いますので、脱臼や捻挫よりも気が付きやすいですが、早急に動物病院への処置が必要となります。

激痛のほかにマヒや骨の変形を伴うことが多く、骨折場所によっては呼吸困難になったりと症状はさまざまです。

火傷

ホットカーペットなどの暖房機器によるものや、お風呂への落下事故などが原因で火傷をすることがあります。

実は猫を発端とする火災事故なども実際に起きており、外出時には元栓を締めたり、コンロのロック機能を使う必要があります。

一般的なキッチン程度の高さであれば、子猫は難しくとも成猫になればジャンプするだけで登れる高さです。

キッチン周りに侵入してくることが多い子については、ガスコンロやIHなどの火傷についても注意しましょう。

飼い主さんができる愛猫の怪我の応急処置

応急処置をしようとすると、傷が痛くて暴れたり噛みついたりして抵抗するケースが多いです。

そのためタオルで包んでから処置を行うなど、飼い主さん自身が嚙まれない状況を作ることが大切です。一般的に動物は人間よりも痛みに敏感と言われています。

また、動物病院に連れていくまでの間、患部を舐めさせないようにしましょう。

常備しておきたい応急処置キットの内容物リスト

緊急時に慌てず対応できるよう、以下のアイテムをひとまとめにして、すぐに取り出せる場所に保管しておきましょう。

清浄・消毒用品

  • 生理食塩水または精製水: 傷口の洗浄用。滅菌されたものを用意。
  • 動物用消毒液または人間用の低刺激性消毒液(ポビドンヨード希釈液など): 獣医師に推奨されたものを少量。
  • 清潔なガーゼ(滅菌済み): 傷口の保護、止血、拭き取り用。数枚。
  • コットン/綿棒: 細かい部分の拭き取りや消毒液塗布用。

止血・保護用品

  • 包帯(伸縮性のあるものと粘着性のないもの): 患部の固定や保護、止血用。数ロール(幅5cm程度)。
  • テーピングテープ(医療用サージカルテープ): 包帯の固定用。
  • 粘着性包帯(自着性包帯): 包帯のずれを防ぎ、固定しやすい。毛に絡みにくい。
  • 清潔なタオル/厚手の布: 猫を包んで保定したり、出血量が多い場合の圧迫止血用。

処置用具

  • ハサミ(先が丸いもの): 包帯やガーゼを切る用。猫の皮膚を傷つけないよう先が丸いものが安全。
  • ピンセット: 小さな異物(とげなど)を取り除く用。
  • 使い捨て手袋: 感染予防や清潔な処置のため。数組。
  • 体温計(動物用または人間用): 体温測定用。直腸で測るタイプ。
  • 動物用爪切り: 爪が折れたり割れたりした場合の応急処置に。
  • 毛抜き/ダニ取り具: ダニや小さな異物除去用。

その他

  • ビニール袋: 汚れたガーゼや使用済み手袋の廃棄用。
  • 緊急連絡先リスト: かかりつけの動物病院の電話番号、夜間・休日救急病院の電話番号、住所など。
  • 猫のキャリーバッグ: 怪我の状態によっては、動かさずに病院へ運ぶ際に必須。
  • リード/ハーネス: 病院までの移動時に使用。

噛み傷・ひっかき傷

まずは患部を見つけて、出血量を確認します。噛み傷やひっかき傷は出血していれば見つけやすいですが、出血していないと見つけづらいです。

しっかり被毛をかき分けて確認し、しきりに気にしている場所がないか確認してみてください。

出血が少ない場合

汚れている場合は流水で汚れを洗い流し、ガーゼやタオルなど清潔な布を当てて止血しましょう。

特に嚙み傷の場合は出血が少なくても、内部で感染がおこっている可能性がありますので、動物病院を受診しましょう。

出血が多い場合

通常サイズの猫の場合は、250cc前後位の血液量しかなく、人間の出血と比べると少しの量であっても猫にとっては大出血になります。

猫の意識がなかったり、ぐったりしているのであれば、できる限り早く動物病院を受診しましょう。

応急処置とキットの活用

  1. 猫の保定: 厚手のタオルで体を優しく包み、猫が動かないように保定します。この際、使い捨て手袋を着用し、感染予防に努めます。
  2. 出血の確認と止血: 出血量を確認します。
    • 少量の出血の場合: 清潔なガーゼで傷口を軽く押さえ、止血します。
    • 出血が多い場合: 清潔なガーゼやタオルを重ねて傷口に当て、圧迫止血します。直接傷口を圧迫し、可能であればテープで固定しながら動物病院へ向かいます。
  3. 傷口の洗浄: 出血が止まったら、生理食塩水または精製水を傷口に優しくかけ、汚れや細菌を洗い流します。石鹸や人間用の消毒液(アルコールなど)は刺激が強すぎる場合があるので避けるか、獣医師に指示された動物用消毒液を少量、綿棒で優しく塗布します。
  4. 傷口の保護: 洗浄後、清潔なガーゼを傷口に当て、テーピングテープで仮止めし、猫が舐めないようにします。舐めることで細菌が入り、悪化する可能性があります。
  5. 病院へ連絡: 応急処置後、速やかに動物病院へ連絡し、指示を仰ぎ、受診します。

捻挫

腫れや発赤が確認できる場合、できる限り患部を動かさずに氷水などで冷却します。

脱臼や骨折との区別が難しい場合は、動物病院を受診することをおすすめします。

応急処置とキットの活用

  1. 猫の保定: 痛みがあるため、無理に触ろうとせず、優しくタオルで保定します。
  2. 患部の安静: 怪我をした足を動かさないようにします。無理に触ったり、動かしたりすると悪化する可能性があります。
  3. 冷却: 可能であれば、氷のうや保冷剤(直接皮膚に当たらないようタオルで包む)を患部に当てて、冷却します。冷却は腫れと痛みを軽減するのに役立ちます。ただし、嫌がる場合は無理に行わないでください。
  4. 病院へ連絡: 応急処置後、速やかに動物病院へ連絡し、指示を仰ぎ、受診します。無理に自分で固定しようとせず、専門家に見てもらうことが重要です。

脱臼・骨折

骨折や脱臼の場合は添え木をあて、周辺の関節部分ごと動かないように包帯などで巻いて固定します。

強く巻きすぎると血流を阻害してしまうため、注意が必要です。添木などが難しい場合にはケージなどに入れ、幹部を動かさないように急いで動物病院に連れて行きましょう。

応急処置とキットの活用

  1. 猫の保定と安全確保: 非常に強い痛みがあるため、猫がパニックになる可能性が高いです。飼い主自身が噛まれたり引っ掻かれたりしないよう、厚手のタオルで全身を優しく、しかししっかりと包んで保定します。使い捨て手袋を着用します。
  2. 患部を動かさない: 最も重要なのは、患部を絶対に動かさないことです。無理に引っ張ったり、元に戻そうとしたりしないでください。
  3. 簡易的な固定(添え木):
    • 清潔なガーゼを患部に当て、その上から清潔な定規や割り箸、厚紙などを添え木として当てます。
    • 伸縮性のある包帯で、添え木ごと軽く巻きつけ、テーピングテープで固定します。この際、きつく巻きすぎないように注意してください。血流を妨げるとさらに悪化します。指が2本程度入る隙間があるか確認します。
    • 猫が舐めたり、噛んだりしないように、必要であれば自着性包帯をさらに巻いて保護します。
  4. 病院へ運ぶ: 猫を動かさずにキャリーバッグに入れ、できるだけ揺らさないようにしながら、速やかに動物病院へ搬送します。骨折の場合、緊急手術が必要なことも多いため、事前に電話で状況を伝え、受け入れ体制を確認しておくとスムーズです。

火傷

まずは患部を冷水や氷、冷たい濡れタオルなどで熱感がなくなるまで冷やします。猫は体毛で覆われていますので、痛がらない程度に毛をかき分けて患部を冷やします。

重度の火傷で皮膚がめくれてしまっていたり、水ぶくれが出来てしまっているときは患部を冷やしながら直ぐに動物病院に連れて行きましょう。

応急処置とキットの活用

  1. 原因の除去と安全確保: まず、火傷の原因となったもの(熱源など)から猫を安全な場所に遠ざけます。感電の可能性がある場合は、まず電源を切ります。
  2. 患部の冷却: 流水(水道水)で、最低10分以上、患部を冷やし続けます。これにより、皮膚の深部への熱の進行を防ぎ、痛みを和らげます。氷や保冷剤は、凍傷になる可能性があるため直接当てないでください。
  3. 保護: 冷却後、清潔なガーゼを当てて、菌の侵入を防ぎます。猫が舐めたり、いじったりしないように、包帯やテーピングテープで軽く固定します。
  4. 病院へ連絡: 火傷は見た目以上に重症である場合が多く、感染症のリスクも高いため、冷却後、速やかに動物病院へ連絡し、受診します。

猫が怪我をした際の病院へ連れて行く際の注意点

猫が怪我をした際、応急処置も大切ですが、その後の動物病院への搬送も非常に重要です。猫にさらなるストレスや痛みを与えず、獣医師が迅速に状況を把握できるよう、以下の点に注意してください。

猫を安全にキャリーバッグに入れる方法

怪我をしている猫は、痛みや恐怖から普段と違う行動を取ることがあります。無理に抱き上げようとすると、噛まれたり引っ掻かれたり、怪我を悪化させたりする危険性があるため、慎重に行動しましょう。

落ち着いた環境を作る

まずは猫の周りの騒音を減らし、落ち着かせます。部屋の明かりを少し落としたり、静かに声をかけたりするのも有効です。

無理に抱き上げない

特に骨折や脱臼の可能性がある場合は、体を支えずに抱き上げると、骨がずれたり、さらなる損傷を与えたりする恐れがあります。

キャリーバッグの準備

普段からキャリーバッグを猫にとって安心できる場所にしておくのが理想です。中に猫のお気に入りのタオルやブランケット、おやつなどを入れておくと良いでしょう。

上から開くタイプのキャリーバッグが、猫を入れる際に便利です。

タオルで包む(重要)

猫が暴れたり、飼い主が怪我をしたりするのを防ぐため、厚手のタオルや毛布で猫の体を優しく、しかししっかりと包み込みます。特に頭部や爪を隠すようにすると、猫も落ち着きやすくなります。

包む際は、怪我をしている部位にできるだけ触れないよう注意してください。

キャリーバッグへの誘導

  • 上から開くタイプの場合: タオルで包んだ猫を、そのままそっとキャリーバッグの中へ下ろします。この方法が最も猫への負担が少ないです。
  • 正面から開くタイプの場合: キャリーバッグを横向きに倒し、入口を大きく開けます。タオルで包んだ猫を、入り口からゆっくりと押し込むように入れます。猫が自力で入ることを促すために、おやつを奥に置くのも有効です。

固定と安定

猫をキャリーバッグに入れたら、扉がしっかりと閉まっていることを確認します。移動中はキャリーバッグを揺らさないよう、水平を保って運びましょう。可能であれば、車の座席にシートベルトで固定するなど、安定させることが重要です。

    動物病院への連絡時に伝えるべき情報

    病院に到着してから慌てないよう、事前に必要な情報をまとめておきましょう。電話で連絡する際にこれらの情報を伝えることで、獣医師が到着前に状況を把握し、スムーズな診察準備ができます。

    猫の名前と種類、年齢、性別、体重

    基本的な情報で、カルテ作成や薬の処方量決定に必要です。

    飼い主の氏名と連絡先

    必須情報です。

    怪我をした状況(いつ、どこで、どのように)

    • いつ: 「〇日の〇時頃、〇〇している時に怪我をしたようです」
    • どこで: 「家の中で〇〇の場所で」「外で〇〇している時に」
    • どのように: 「高いところから落ちた」「他の猫と喧嘩した」「物に挟まれた」「お湯をこぼした」など、具体的に伝えます。

    不明な点が多くても、分かるところまでで構いません。

    怪我の部位と具体的な症状

    • 「右前足をひきずっている」「顔の右側に噛み傷がある」「尻尾の付け根が腫れている」「呼吸が荒い」「おしっこが出ない」など、観察できたことを詳細に伝えます。
    • 出血の有無、量、色なども伝えると良いでしょう。

    既往歴や持病、アレルギーの有無

    現在治療中の病気や、過去にかかった病気、薬に対するアレルギーなどがあれば伝えてください。麻酔や薬の選択に影響する可能性があります。

    行った応急処置の内容

    「傷口を水で洗ってガーゼで押さえた」「足に包帯を巻いて固定した」「患部を冷やした」など、具体的に伝えます。

    止血できたか、猫の様子に変化があったかなども加えると良いでしょう。

    現在の猫の様子

    「ぐったりしている」「痛がって鳴いている」「意識があるか」「呼吸はどうか」「食欲はあるか(怪我をしてから食べているか)」など、元気や食欲の有無、意識レベルなどを伝えます。

    来院予定時間

    「今から向かいます」「〇分後に到着予定です」など、到着時間を伝えます。

    これらの情報を落ち着いて伝えることで、獣医師は迅速に状況を把握し、適切な診断と治療を始めることができます。猫の命を守るためにも、冷静かつ正確な情報伝達を心がけましょう。

    愛猫の怪我に気付いたときの注意点

    病院

    猫は怪我や病気を隠すのがとても上手で回復力も強い動物です。そのため、飼い主が注意深く観察し、ちょっとした変化に飼い主さん側が気付く必要があるのです。

    いつもと様子が違っていたり、元気や食欲がなかったり、と少しの変化に気が付いてあげることがとても重要です。

    病院嫌いな愛猫も多いかと思いますが、飼い主の判断で投薬や処置を行うことはとても危険ですので、必ず動物病院でみてもらいましょう。

    愛猫の怪我の予防策

    愛猫が怪我をしてからでは遅い、というケースもあり得ます。だからこそ怪我を事前に予防できる対策を施しておくことが、愛猫の安全を守る上では重要。怪我の種類に応じて、事前にできる怪我の予防策をそれぞれご紹介します。

    外傷の予防方法

    外飼いの猫の場合は去勢・避妊(不妊)手術をすることで発情期がなくなり、異性の取り合いによる喧嘩は減らせると思います。

    そもそも猫の放し飼いは飼育環境としては適しておらず、できれば愛猫の健康を守ることができるように室内飼いがおすすめ。

    室内での多頭飼いなどの場合はそれぞれの猫の性格を把握し、テリトリーを守ってあげることが大切です。

    できるだけ同じスペースが過ごしたい子もいれば、自分のテリトリーをしっかりと確保できることが重要だと考える子もいます。

    捻挫・脱臼・骨折の予防方法

    一般的なフローリングなどの滑ってしまう床は、ラグやマットを敷くことで怪我の予防に繋がります。

    ツルツルと滑るフローリングの上を元気いっぱいに走ることはできますが、その負担は少しずつ蓄積していき、シニアになったときに大きな障害となってきます。

    高いところから飛び降りることを防ぐためにキャットタワーを設置するなどして、高いところから下りれるステップを設けましょう。

    また、骨折や落下事故は栄養失調や肥満が原因になることもあるため、日頃から栄養状態を管理することを心掛けてください。

    火傷の予防方法

    ストーブなど火傷の恐れがある暖房器具には近づけないように、柵などを設置しましょう。

    危険なものだと学習できるようになるまでには、その分、ストーブに触れて怪我をする必要がでてきます。

    そのため飼い主さんができることは、火傷をする可能性がある場所に近づけない、入れないようにするということ以外にはないのです。

    できる限りエアコンを使い、乾燥しすぎないように湿度を保つといった方法が、冬には適切と言えるでしょう。

    この記事の執筆者・監修者

    杉山 杏奈

    執筆者情報

    杉山 杏奈

    獣医師

    麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、動物看護士・トリマーの専門学校で教員を行う傍らトリミングのライセンスも取得。現在は2児の母で子育て奮闘中です。

    nademo編集部

    執筆者情報

    nademo編集部

    編集部

    新しい家族を迎えるペットファミリーにとって、欲しい情報をnademo編集部がお届けします。
    「いつまでも どこまでも」必要な情報を理解するだけではなく、心もお腹も満たされるような日々のために。
    &nademo(アンドナデモ)のコンセプトをもとに、飼い主さんとペットが安堵できる時間を演出します。


    ※ 当コンテンツで紹介する商品は、実際に社内で利用した経験と、ECサイトにおける売れ筋商品・口コミ・商品情報等を基にして、nademo編集部が独自にまとめています。
    ※ 本記事はnademoが独自に制作しており、メーカー等から商品提供を受けることもありますが、記事内容や紹介する商品の意思決定には一切関与していません。
    ※ 記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がnademoに還元されることがあります。
    ※ 監修者は掲載情報についての監修のみを行っており、掲載している商品の選定はnademo編集部で行っております。
    ※ 掲載している商品の順番に意図はなく、掲載の順番によってランク付けしているものではありません。

    -猫の病気・健康
    -,