サイベリアンの値段相場は10～90万円！最高価格は100万円超え？

豊かな被毛を持つサイベリアンフォレストキャット。立派な佇まいで品格すら感じさせる姿は、多くの愛猫家に愛されています。

飼い主さんへ深い愛情をみせてくれる性格は犬のような従順さがあるとも言われており、初心者にも飼いやすい猫種です。

この記事ではそんなサイベリアンの値段相場や価格が決まる基準について詳しく解説をしています。

またお迎えするにあたって知っておきたい、基本的な情報や飼い方のポイントもご紹介します。

サイベリアンの価格相場は10万円～90万円と幅広い

サイベリアンの価格相場は10万円～90万円ほどと、かなりの開きがあります。この価格差の理由は、値段を決定する要因がいくつか重なることで起こっているのです。

広く知られているのは血統。その他にも性別や月齢、容姿などが大きく関わっています。値段の条件については、ペットショップやブリーダー独自の基準を設けていることもあります。

人気のある猫種としても知られてきているサイベリアン。需要があるために、値段がやや高めに設定されている、ということもあります。

子猫×チャンピオン親猫は高くなりやすい

多くの人が「子猫のうちから飼育をしたい」と考えるため、小さなうちは値段が高めに設定されています。

もちろん販売が可能になる月齢（8週間）を経過してからにはなりますが、月齢が小さければ小さいほど販売価格は高い傾向にあります。

キャットショーで優秀な成績を残した子を親に持つ場合などは、さらに値段が高くなるケースがほとんどです。「優れた血統を持つ子猫」が高額で販売されているのはこのためです。

生まれたばかりでも10万円台でお迎えできる子はたくさんいる

チャンピオン猫を親に持つ子は自然と高くなりますが、そうでない子もたくさんいます。

生まれたばかりの子猫は高くなる傾向にありますが、これも必ずしもそうではなく、10万円台でお迎えできる子もたくさんいるのです。

高くなれば100万円近くなることもあるサイベリアンですが、多くの費用を必要としない子も検討してみましょう。

サイベリアンの飼育にかかる費用の目安

初期費用

月々の維持費用

その他（不定期・変動費）

補足事項

上記の金額はあくまで目安であり、住んでいる地域、購入する商品の種類、動物病院の料金設定、猫の健康状態などによって大きく変動します。

特に医療費は、予期せぬ病気やケガで高額になる可能性もあるため、ペット保険への加入を強く検討することをおすすめします。

また、サイベリアンは長毛種のため、日々のブラッシングが非常に重要です。ブラッシング用品は質の良いものを選ぶと良いでしょう。

これらの費用に加えて、生体価格（10万円〜90万円、場合によっては100万円以上）がかかります。

サイベリアンの値段が決まる基準

サイベリアンの値段を決める基準については以下の表を参考にしてみましょう。

価格が高騰する場合や、価格が下がってしまう点についてもわかるようになっています。

上記のポイント以外にも、ペットショップやブリーダーごとに独自の基準があったり、飼育や販売にかかるコストがプラスされます。

性別

基本的に性別でみると、男の子より女の子の方が価格が高く設定されることが多くなっています。

などの要因が挙げられます。しかし性格については個体差があるため、一概には言えません。

ただ、女の子は出産が可能なため、市場に出回る個体数そのものが少ないということもあり、それが市場価格に影響を与えることもあります。

特定のブリーダーサイトのブラウン系のサイベリアンでは、男の子が約23万円、女の子も約23万円と、性別による大きな価格差が見られないケースもあります。

年齢

多くの飼い主さんが「長く一緒にいられるように、子猫のうちにお迎えをしたい」と考えているため、月齢が浅いほど値段は高くなります。

そのため成長して成猫に近づけば近づくほど、値段は下がってしまうということが起きています。

必ずしも年齢だけで大きく影響するわけではないので、ほかの要素によって値段が変わらないこともあります。

具体的な「〇か月進むごとに約〇万円値段が下がる」といった一律の例はありませんが、多くの飼い主が子猫のうちからお迎えを希望するため、月齢が浅いほど高価になるのは確実です。

顔立ちや見た目

容姿がサイベリアンらしい基準に近い子の場合は、値段が高くなります。「サイベリアンらしい」特徴を持っていれば持っているほど、値段が高騰するという仕組みです。

愛らしい顔立ちや毛並み、体格などいくつかのポイントごとにチェックされています。

他の猫種（ノルウェージャンフォレストキャット）の例ですが、目の色が「オッドアイ」の子猫は約50万円以上、目の色が「ブルー」の子猫でも約30万円と高額になるケースがあり、顔立ちや特定の見た目の特徴が価格に大きく影響することが示唆されます。

毛色、毛質、毛量

人気の毛色や希少な毛色を持っている場合も、値段がアップする要因となります。毛質の良さ、毛艶や毛量なども価格に反映されます。

特にサイベリアンはふさふさとした豊かな毛並みが特徴なので、毛色や毛質などは価格決定に欠かせない要素です。

とあるブリーダーサイトの掲載例では、ブラウンタビーの子猫が20万円、シルバータビーの子猫が28万円という価格帯である例があります。

血統

多くの人が知る、値段が高騰する原因のひとつが血統ではないでしょうか。これは親にキャットショーなどのチャンピオンを持つ場合が当てはまります。

優秀な血統を持つ子はそうでない場合と比較すると、かなり高価格になることがあります。

WCFの世界チャンピオンを両親に持つサイベリアンの子猫が24万円で販売されている事例が見られます。これは、血統が明確でない猫や、一般的な血統の猫と比較して高額となるケースです。

具体的な「〇万円～〇万円高くなる」といった一律の数値はありませんが、数十万円単位で価格が変動する可能性があります。

健康面

先天的な病気を持っている場合や、何らかの病気にかかってしまっているケースだと値段が下げられて販売されています。健康な子であるかどうか、ということもかなり値段に影響するのです。

健康に問題がある場合には、多くのショップやブリーダーでは事前に説明がありますが、そうでない場合は注意が必要です。

犬の事例ですが、脳の奇形や心疾患などの先天性の異常で健康面に重大な問題がある場合、販売価格が下がることが言及されており、この傾向は猫にも当てはまります。

具体的な値下げ幅は個体の状態や病気の重度によりますが、大幅に価格が下がる可能性があります。

お迎え場所（ペットショップ・ブリーダー・保護等）

ペットショップやブリーダーについては、これまでチェックしてきたポイントに沿って値段が決定されることが多くなっています。

ただし、独自の基準があったり、飼育にかかるコストなどをプラスして販売されている場合も。

また、アフターサービスなどの利用など、お迎え時の条件によっても変動することがあります。

保護猫の場合は生体価格はつかず、譲渡にかかる費用は団体などによっても変わりますが、ワクチンや去勢・避妊手術などの医療費、譲渡にかかる交通費などの諸経費などが含まれます。

ペットショップ

一般的に17.6万円～88万円程度の価格帯が見られます。仕入れ価格に加えて仲介手数料や人件費などの経費が加算されるため、ブリーダー直販よりも高くなる傾向があります。

ブリーダー

5.5万円～120万円と、価格帯に大きな幅があります。これは、ブリーダーが自家繁殖で販売するため、条件が近い子猫であればペットショップよりも安価な場合がある一方で、キャットショーで優秀な成績を収めた血統の子猫などは高額で取引されるためです。

ブリーダー直販は、ペットショップよりも安心価格でお迎えできる傾向があるとも言われています。

保護団体

保護猫としてお迎えする場合は、生体価格はかかりません。譲渡にかかる費用は団体によって異なりますが、ワクチン接種、去勢・避妊手術などの医療費、交通費などの諸経費が含まれることが一般的です。

大体、数万円程度で10万円を超えるようなことは一般的にありませんが、そもそもサイベリアンの保護猫は数が少ないため、出会うには運やタイミングが必要です。

サイベリアンのお迎え場所別比較

サイベリアンをお迎えする方法として、主要な「ブリーダー」「ペットショップ」「保護団体」の3つをご紹介します。

それぞれにメリットとデメリットがありますので、これも踏まえてどのようにお迎えするのか、検討してみると良いでしょう。

ブリーダー

メリット

• 血統・健康の確実性: 親猫の情報や血統書が明確で、遺伝性疾患のリスクを把握しやすい。計画的な繁殖を行っているため、比較的健康な子猫が多い傾向があります。
• 性格・特性の把握: 親猫の性格や育った環境を直接確認でき、子猫の将来的な性格や特性を予測しやすい。
• 専門知識とサポート: 特定の猫種に特化しているため、その猫種に関する専門知識が豊富。飼育方法やしつけ、困った時の相談など、長期的なアフターサポートが手厚い場合が多い。
• 社会化: 生まれたばかりの頃から親兄弟や人との触れ合いを通じて社会化されているため、新しい環境にも馴染みやすい傾向があります。
• 選べる: 性格や特徴から、希望する子猫をじっくり選べることが多い。

デメリット

• 見学が必要: 遠方の場合、見学に行く手間や交通費がかかる。
• 待機期間: 希望する子猫がすぐにいない場合、出産や成長を待つ必要がある。
• 情報収集の手間: 優良なブリーダーを見つけるために、自分で情報収集や比較検討をする手間がかかる。
• 契約やルール: ブリーダー独自の契約内容やルールがある場合がある（例：去勢・避妊義務、繁殖不可など）。
• 即時性がない: 気に入った子猫がいても、すぐに連れて帰れないことが多い。

ペットショップ

メリット

• 手軽さ・アクセス: 店舗数が多く、アクセスしやすい。ショッピングモールなどに入っていることもあり、気軽に立ち寄って見学できる。
• 品揃え: 複数種の猫を見比べることができる場合がある。
• 即時性: 気に入った子猫がいれば、その日のうちにお迎えできることが多い。
• 初期用品の同時購入: 猫を迎え入れるためのフードやケージ、トイレなどの初期用品を同時に購入できるため、手間が省ける。
• 支払い方法の選択肢: クレジットカードやローンなど、支払い方法が豊富な場合がある。

デメリット

• 健康・血統の不確実性: 出身が不明確な場合があり、親猫の情報や遺伝性疾患のリスクが把握しにくい。劣悪な環境で繁殖された子猫（パピーミル出身）である可能性もゼロではない。
• 社会化不足: 他の猫との接触が限られ、人との触れ合いもスタッフとの最小限になるため、社会化が不足している可能性がある。環境変化への適応に時間がかかることも。
• ストレス: 展示環境によるストレスから、体調を崩しやすい子もいる。
• アフターサポートの限界: 一般的な情報提供はされるものの、特定の猫種に関する専門的なアドバイスや長期的なサポートはブリーダーに劣る場合が多い。
• 知識の偏り: スタッフの猫種に対する知識にばらつきがある場合がある。

保護団体

メリット

• 命を救う貢献: 行き場のない猫に新たな家族を与えるという社会貢献ができる。
• 性格の把握: 成猫の場合、保護されてからの生活や人との関わりを通して性格がある程度わかっているため、ミスマッチが少ない。
• 去勢・避妊済み: ほとんどの猫が去勢・避妊手術済みで、ワクチン接種や健康チェックも済んでいる場合が多い（初期費用が抑えられる場合がある）。
• 飼育経験者のサポート: 保護主やボランティアが飼育経験が豊富な場合が多く、引き渡し後も相談に乗ってくれるなど、手厚いサポートを受けられることがある。
• 落ち着いた猫: 子猫だけでなく、落ち着いた成猫を希望する方には非常に良い選択肢となる。

デメリット

• 猫を選べない: サイベリアンに特化しているわけではないため、希望する猫種や年齢の猫が常時いるとは限らない。出会いは縁次第となる。
• 審査基準: 譲渡には、収入や家族構成、住環境など、保護団体独自の厳しい審査基準があることが多い。
• 過去の履歴: 過去に虐待や遺棄などつらい経験をしている猫もおり、心に傷を負っている場合がある。信頼関係を築くまでに時間と忍耐が必要なケースもある。
• 初期費用: 譲渡費用として、ワクチン代、去勢・避妊手術代、マイクロチップ代などの実費負担がある（ただし、ペットショップやブリーダーからの生体価格に比べれば安価な傾向）。
• 即時性がない: 審査やトライアル期間があるため、すぐに猫を迎え入れられない。

サイベリアンを迎える前の注意点

実際にお迎えをする、となった場合にチェックしたいポイントをいくつかご紹介します。

愛猫をお迎えするというのは特別なこと。楽しみでウキウキする出来事です。

少々のことは目に入らなくなってしまう場合もあるのですが、そんなときこそ注意が必要です。

愛猫サイベリアンと楽しく、快適に暮らしていくためにも必要な事前の確認は怠らないようにしましょう。

健康状態を確認しておく

お迎え前にチェックしておきたい、健康についてのポイントをいくつかご紹介します。

目や歯の状態、また鼻水が慢性的に出ていないかなど細かく確認しましょう。毛の状態や、お尻に腫れや汚れがないかなども大切です。

心配な点がある場合はもちろん、先天性の病気などがないかなども、お迎え元に聞いておくようにしなければなりません。

しっかりと質問に答えてくれるような、信頼できるショップ・ブリーダーからお迎えするようにしましょう。

健康状態はこの先暮らしていく上でもとても大切なので、事前の確認を怠らないようにする必要があります。

猫の性格を確認しておく

お迎えしたい子の性格をチェックしておくこともポイントです。これは良し悪し、ということではなく家族・先住ペットとの相性などを考慮するためにも大切です。

今後しつけやトレーニングをなるべくスムーズに進めていくためにも必要です。あらかじめ性格を把握しておくと、進め方や接し方の対策をしておくことができますよ。

ペットショップなどでの短時間の触れ合いや観察でわかりにくい場合は、スタッフへ確認しておきましょう。

迎え入れた後のアフターフォローの有無を確認しておく

お迎えをして実際に一緒に暮らしてみると、思いがけず心配な点が出てくることもあるでしょう。猫と暮らすのが初めて、という方なら特に考えられるのではないでしょうか。

一部では、お迎え後のアフターフォローを行なっており、電話やメール等での相談に応じてくれたり、動物病院やトリミングサロンの紹介などに対応してくれるサービスがあります。

また、ブリーダーでもお迎え後の相談OK、という方がいます。初心者は特にアフターフォローがあるかどうかを事前に確認しておきたいですね。

心強いサービスがあれば安心材料のひとつになります。愛猫サイベリアンと共に快適に過ごせるよう、アフターフォローについても忘れずにチェックしておきましょう。

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