ハリアはイギリス原産の中型犬で、ウサギなどの小動物を追跡する狩猟犬として長い歴史を持っています。
見た目はビーグルに似ており、活発で社交的な性格が魅力。日本ではまだ珍しい犬種ですが、家庭犬としても注目されています。
本記事では、ハリアの特徴や性格、飼育方法、歴史、価格相場、気をつけたい病気まで詳しく解説。これから飼いたいと考えている方や、犬種選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
この記事の結論
- ハリアは中型から大型程度のサイズになる、イギリス原産の犬種
- 頑丈で筋肉質、長時間の運動も楽々とこなすスタミナを持っている
- 中型サイズとしてはやや短い寿命になり、大型サイズで適正の寿命となる
- 基本的には友好的であるものの、狩猟犬らしい吠えなども見られることがある
ハリアの特徴

ハリアはイギリス原産の中型~大型の嗅覚ハウンドで、主にウサギ狩りに使われてきました。
優れた嗅覚と持久力を持ち、群れで行動する習性から、他の犬とも比較的仲良くできる社交的な性格が魅力です。
人にも友好的で、家庭犬としても十分に飼育可能ですが、活発で運動量が多いため、日々の運動や遊びが欠かせません。
穏やかで従順な反面、独立心もあるため、しつけには一貫性と忍耐が求められます。
明るく活発な性格
非常に懐きやすい
無駄に吠えることはない
スタミナが豊富で運動好き
その他情報
原産地 | イギリス |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,外耳炎 |
参考価格 | 50万円前後 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ホワイト&ブラック,ホワイト&オレンジ,トライカラー |
ハリアの身体的特徴
ハリアは頑丈で筋肉質な体つきをしており、長時間の運動にも耐えうるスタミナと構造を持っています。
全体的な外見はビーグルに似ていますが、一回り大きく脚も長めです。頭部は幅があり、耳は垂れ耳で柔らかく、鼻先は黒く湿っており嗅覚の鋭さを示しています。
尾は中くらいの長さでピンと立ち、歩くときは元気よく振ることがあります。全体的にバランスのとれた体型で、無駄のない美しさがあります。
ハリアのサイズ(体高・体重)
体高 | 48cm~55cm |
体重 | 20kg~27kg |
ハリアの体高は平均で約48cm~55cm程度、体重は約20kg~27kgと中型犬の中でもやや大型寄りの体格です。
骨格がしっかりしており、筋肉量も多いため、体重以上にがっしりとした印象を与えます。
適正体重を保つためには、十分な運動とバランスの取れた食事管理が重要。特に肥満は足腰への負担となるため、成犬期には体重管理に注意しましょう。
ハリアの毛色・被毛
ハリアの被毛は短く、密に生えたダブルコートで、やや硬めの手触りが特徴です。
毛色は白をベースに黒やレモン(淡い黄褐色)、タン(茶色)などが入るトライカラーや、バイカラーが一般的です。狩猟犬としての背景から、汚れに強く耐候性にも優れています。
定期的なブラッシングで抜け毛を取り除き、被毛を清潔に保つことが健康維持にもつながります。
ハリアの運動能力
ハリアは非常に優れた運動能力を持ち、長時間にわたって走り続けることができる持久力の持ち主です。
もともと狩猟犬として野山を駆け巡っていた犬種のため、日常的に多くの運動が必要です。
散歩は1日2回、各1時間程度が理想で、ドッグランなどで思いきり走らせる機会を設けることも推奨されます。
運動不足はストレスや問題行動につながることもあるため、活動的な飼い主に向いています。
ハリアの平均寿命
ハリアの平均寿命は一般的に12歳~15歳程度とされています。中型から大型犬としては標準的もしくはやや眺めの寿命であり、日々の健康管理や運動、食事のバランスを整えることで長生きが期待できます。
特に関節への負担を減らすための体重管理や、定期的な健康診断による早期発見・早期治療が重要です。
遺伝性疾患もあるため、信頼できるブリーダーからの迎え入れも寿命に関わるポイントです。
ハリアの注意したい病気
ハリアで注意したい病気には「股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)」が挙げられます。これは股関節の形成が正常でないために、痛みや歩行異常を引き起こす病気で、大型犬や活発な犬種によく見られます。
遺伝的要因のほか、過度な運動や肥満が悪化の原因となります。予防には成長期からの体重管理と無理のない運動、定期的な獣医師のチェックが重要です。
初期症状として足を引きずるような歩き方が見られる場合は、早期の診察によって早めの治療が可能になります。
ハリアの見分け方
ハリアはビーグルによく似た外見をしていますが、より大型で脚が長く、体つきもがっしりとしています。顔立ちもやや長く、耳もやや大きめで、垂れた耳が特徴的です。
毛色はトライカラーが多く、白・黒・茶色の組み合わせが一般的です。ビーグルとの見分けは体の大きさと脚の長さがポイントです。
また、動きやすさを重視したバランスの良い体型で、無駄のない筋肉質な印象を与える点も見分ける手がかりになります。
ハリアの登録頭数
ハリアは日本国内では非常に珍しい犬種であり、ジャパンケネルクラブ(JKC)における年間の登録頭数はわずか数頭にとどまっています。
一般家庭で見かける機会は少なく、専門のブリーダーも非常に限られています。そのため、迎え入れを検討する場合は事前に情報収集をしっかり行い、海外からの輸入や予約が必要になることもあります。
珍しいがゆえに、ハリアとの生活は希少な体験となるでしょう。
ハリアの価格
ハリアの子犬の価格は日本国内での流通が極めて少ないため、価格にばらつきがありますが、30万円~50万円前後が一般的な相場とされています。
希少性の高さにより、輸入費用や血統の良さ、健康診断の有無などによって価格が大きく変動します。
また、信頼できるブリーダーから迎えることが健康で長生きするためにも大切。お迎え後の医療費や飼育環境の整備費用もあらかじめ見積もっておくことが重要です。
ハリアの性格・習性

ハリアは非常に社交的で、明るく人懐っこい性格を持つ中型の嗅覚ハウンドです。もともと群れで狩猟をしていた犬種であるため、他の犬や人とも良好な関係を築きやすく、家庭犬としても適応力があります。
ただし、自立心が強く、狩猟本能も旺盛なため、匂いを追いかけて夢中になる傾向があります。そのため、呼び戻しが効かなくなることもあるため注意が必要です。
好奇心も強く、知的刺激や運動が不足すると退屈から問題行動を起こすこともあります。忍耐強く、繰り返し学ぶタイプなので、ポジティブなトレーニングが効果的です。
友好的かつ社交的
ハリアは非常に社交的で、人や他の犬に対して友好的な性格を持っています。
もともと群れで狩猟を行うことを目的に繁殖されてきたため、協調性が高く、多頭飼いや家族の中でも穏やかに過ごすことができます。
攻撃性は少なく、初対面の人や動物にも比較的警戒心が薄い傾向があります。そのため、家庭犬としても向いており、子どもがいる家庭でも安心して迎え入れられるでしょう。
ただし、過度な依存を防ぐためには、適度な距離感も重要です。
従順かつ独立心の強さ
ハリアは従順な一面を持ちながらも、自立心が強い犬種でもあります。狩猟犬としての本能から、自らの判断で行動する習性が備わっており、命令にすぐ従わない場面も見られます。
しつけには一貫性と忍耐が必要で、短期的なトレーニングでは効果が出にくいことがあります。
無理に従わせようとせず、信頼関係を築いた上でポジティブな方法によるしつけを心がけることが成功の鍵となります。
頑固な面もあるため、初心者にはやや難易度の高い犬種といえるかもしれません。
エネルギッシュで活動的
ハリアは非常にエネルギッシュで活発な犬種です。もともと野山を駆け回って狩猟を行うために育てられてきたため、毎日十分な運動が不可欠です。
散歩だけでなく、走ったり遊んだりする時間を確保しないとストレスが溜まり、無駄吠えや破壊行動などの問題行動を引き起こすことがあります。
運動不足による健康リスクもあるため、広いスペースやドッグランを活用して思い切り動ける環境が望ましいです。アウトドア好きな飼い主に特に向いています。
嗅覚へのこだわりと探求する習性
ハリアは優れた嗅覚を持ち、何かの匂いを嗅ぎつけると集中して探求する習性があります。散歩中に地面の匂いをずっと嗅ぎ続けたり、鼻を使って何かを探す様子がよく見られます。
この特性を活かして、ノーズワークやトラッキングといった嗅覚を使った遊びやトレーニングを取り入れると、精神的にも満足させることができます。
ただし、匂いを追って勝手に遠くまで行ってしまうことがあるため、外ではリードをしっかりつけることが重要です。
狩猟犬らしい吠えやすさと声の大きさ
ハリアは狩猟犬として吠えることで仲間に位置や状況を伝える習性があるため、比較的吠えやすい犬種です。
特に興奮したときや何かに反応したときには、大きな声で遠くまで届くような鳴き声を上げることがあります。
無駄吠えにならないよう、幼少期から「吠えてよい場面」と「そうでない場面」を教えることが大切です。
住宅街や集合住宅での飼育を考えている場合には、防音対策やトレーニングが必要になるかもしれません。
ハリアと繋がりのある犬種
ビーグル

ビーグルは、ハリアと最も密接な関係にある犬種のひとつです。見た目もよく似ており、サイズがやや小さめなことが大きな違いです。
もともと同じように小型獣の狩猟に使われていたことから、作出の過程でハリアと共通の祖先を持つ可能性があります。
ビーグルは明るく好奇心旺盛で、人懐っこい性格を持ち、家庭犬としても世界中で人気があります。
優れた嗅覚と持久力があり、訓練次第で警察犬やセラピー犬としても活躍しています。
やんちゃで遊ぶことが大好き
人見知りをせず、懐きやすい
寂しさから吠えることもある
太りやすく、運動量が十分に必要
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 椎間板ヘルニア,外耳炎,副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群),白内障,緑内障 |
参考価格 | 20万円~30万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | トライカラー,ホワイト&タン,ブラウン&ホワイト,レッド&ホワイト,レモン&ホワイト,オレンジ&ホワイト |
イングリッシュ・フォックスハウンド

イングリッシュ・フォックスハウンドは、ハリアの改良において重要な役割を果たしたとされる犬種です。
ハリアをよりスタミナに優れた狩猟犬にするため、この犬種の血が交配されたと考えられています。
イングリッシュ・フォックスハウンドは筋肉質で大型、スタミナとスピードを兼ね備えており、キツネ狩りに特化した犬種です。
非常に社交的で群れでの活動を好み、単独飼育よりも複数飼いに適しています。活発で知的、かつ忠実な性格が特徴です。
明るく従順
懐きやすい
吠えることもある
とても豊富
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~13歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全 |
参考価格 | 不明 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | スムースコート |
毛色 | トライカラー,ホワイト&タン,ホワイト |
イングリッシュ・グレーハウンド

一部の説では、スピードと俊敏性を強化するために、ハリアの作出過程でグレーハウンドの血が加えられたともいわれています。
グレーハウンドは細身で非常に速く走ることができる犬種で、ドッグレースでもよく知られています。
見た目は優雅で、性格は穏やかで静か。家庭では驚くほど落ち着いており「ソファポテト」と呼ばれるほどインドア派な一面もあります。
被毛は短く、お手入れも簡単で、意外にも飼いやすい大型犬として人気があります。
好奇心旺盛で温和な性格
家族のみ懐きやすい
しつけ次第では吠えづらくなる
足が速く、遊びを好む
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 10G:視覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~13歳 |
なりやすい病気 | 膝蓋骨脱臼,アトピー性皮膚炎 |
参考価格 | 30万円前後 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | スムースコート |
毛色 | ブラック,ホワイト,レッド,ブルー,フォーン,ファロー,ブリンドル |
ウィペット

ウィペットはイギリス原産の中型サイトハウンドで、細身でしなやかな体型とバツグンのスピードを誇ります。
ハリアとウィペットは、どちらもイギリスで発展した狩猟犬という共通点があります。
ただし、役割には違いがあり、ハリアは嗅覚を頼りに地上の小動物を追跡する「嗅覚ハウンド」、ウィペットは視覚で獲物を追う「視覚ハウンド(サイトハウンド)」に分類されます。
ハリアの作出過程においてはウィペットの血が混入されたと思われており、どちらもウサギ狩りや小型獣狩猟で用いられ、狩猟文化の中で異なる役割を担ってきた犬種です。
忠実で優しい性格
家族には懐くが、警戒心もある
無駄に吠えることはない
運動能力が高い
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 10G:視覚ハウンド |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 白内障,緑内障,水晶体脱臼,アレルギー性皮膚炎,耳介脱毛症 |
参考価格 | 20万円~30万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | スムースコート |
毛色 | ブラック,レッド,グレー,ブリンドル,ホワイト,フォーン |
ハリアを飼うのに向いている人の特徴

ハリアは高い運動能力と活動的な性格を持っており、日常的に長時間の散歩や自由運動が必要です。そのため、アウトドアが好きで毎日しっかり運動に付き合えるアクティブな人に向いています。
また、自立心の強さからしつけには一貫性と根気が求められるため、トレーニングに時間をかけられる人、犬の行動心理に理解がある人が理想的です。
社交的な性格ゆえ、犬とのふれあいやコミュニケーションを大切にできる人、在宅時間が長い人、多頭飼いを検討している人にもおすすめです。
初心者よりも中級者以上の飼育経験がある人の方が安心して飼えるでしょう。
アクティブで運動習慣がある人
ハリアは非常に活発でスタミナにあふれる犬種です。そのため、毎日しっかりと運動させる必要があり、散歩やランニングを日課にしているようなアクティブな飼い主に向いています。
朝夕1時間以上の運動をこなせる体力が必要で、可能であれば週末に広い場所で自由に走らせる時間も確保できる人が理想です。
運動不足になるとストレスから問題行動を起こすことがあるため、共に外に出て活動を楽しめるライフスタイルの人に適しています。
犬のしつけに根気強く取り組める人
ハリアは知的で学習能力が高い一方、自立心があり頑固な面も持っています。そのため、しつけには一貫性と根気が必要です。短期間で成果を求めるのではなく、ポジティブなトレーニングを継続的に行える人が望ましいです。
特に呼び戻しや無駄吠え防止など、日常生活に支障が出やすいポイントは早期に教え込むことが大切です。
愛犬との信頼関係をコツコツ築けるような、粘り強く丁寧に向き合える飼い主が向いています。
犬との暮らしに時間を割ける人
ハリアは社交的で人とのつながりを求める犬種です。長時間の留守番が続くとストレスを感じ、吠えや破壊行動などにつながることがあります。
そのため、日常的に犬と過ごす時間をしっかり確保できる人、在宅時間が長い人に適しています。
また、遊びやトレーニング、ケアの時間も必要になるため、犬との生活を中心に考えられるようなライフスタイルの人が理想です。共に時間を楽しむことで、より深い絆が築けるでしょう。
アウトドアや自然が好きな人
ハリアはもともと狩猟犬として野山を駆け回る生活をしていたため、自然の中で活動するのが得意で、屋外の環境にもよく適応します。
ハイキングやキャンプなどアウトドアを好む飼い主にとっては、最高のパートナーになります。
草むらを駆け回ったり、においを追って探索することが大好きなので、都市部よりも自然が身近にある環境に住んでいる人や、休日に犬と一緒に野外活動を楽しめる人に向いています。
他の犬との共存を考えている人
ハリアは群れでの行動に慣れているため、他の犬との共存にも比較的適しています。
先住犬がいる家庭や、多頭飼いを考えている人にとっては、協調性のある性格が大きなメリットです。
もちろん個体差はありますが、幼少期から他の犬や動物と接する機会を多く設ければ、社交的な性格が育ちやすくなります。
犬同士の遊びやコミュニケーションを通じて、より豊かな犬との暮らしを実現できるでしょう。
ハリアの飼い方

ハリアを飼う上で最も重要なのは、日々の運動量の確保です。朝晩1時間以上の散歩に加え、自由に走れる環境が理想です。
運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えや家具を噛むなどの問題行動につながる可能性があります。加えて、知的好奇心を満たすノーズワークや知育玩具なども取り入れましょう。
しつけはポジティブな強化方法で、子犬のうちから社会化を徹底することが大切です。
短毛でお手入れは比較的簡単ですが、週に数回のブラッシングと、耳や爪のケア、歯磨きなどの基本的な健康管理も忘れずに。
家の中では落ち着ける専用スペースを設けると安心して過ごせます。
十分な運動時間を確保する

ハリアは優れた嗅覚と持久力を持つ狩猟犬であり、非常に多くの運動量を必要とします。1日2回、各1時間程度の散歩はもちろん、広い場所での自由運動やドッグランでの走り込みも理想的です。
運動不足になるとストレスが溜まり、吠えや破壊行動、脱走などの問題行動を起こす可能性があります。
散歩中は匂いを追って興奮しやすいため、ロングリードを使った安全な運動管理も重要です。日々の運動は健康と精神安定の鍵となります。
嗅覚遊びや頭を使う遊びを取り入れる

ハリアは嗅覚を活かす作業が大好きな犬種です。散歩中の匂い嗅ぎを許可するだけでなく、自宅でもノーズワークやおやつ探しゲームなど、頭と鼻を使う遊びを取り入れるとよいでしょう。
単調な運動だけでなく、脳への刺激を与えることで、満足度の高い生活を送らせることができます。
特に雨の日など外出が難しい日には、こうした知育遊びがストレス解消にもつながり、行動問題の予防になります。
社会性を育てるためのトレーニング

ハリアは基本的に社交的でフレンドリーですが、しっかりとした社会化が欠けると警戒心や興奮性が高くなることもあります。
そのため、安全のためにも子犬のうちからさまざまな人、犬、環境に慣れさせる「社会化トレーニング」が大切です。
また、呼び戻しや「待て」「おいで」といった基本的なコマンドは、外での行動管理や安全確保に直結します。
狩猟本能が強いため、ノーリードで自由にするには高いレベルの信頼関係としつけが必要です。
室内での過ごし方にも配慮を
活発なイメージのあるハリアですが、屋内では比較的穏やかに過ごせる犬種です。
ただし、刺激が少なすぎると退屈を感じやすいため、知育玩具や噛むおもちゃを用意し、留守番時の退屈を軽減する工夫が必要です。
また、室内でも静かに過ごせる落ち着いたスペースを確保することが大切です。ケージやサークルがその場になってくれることでしょう。
ケージやベッドは騒がしい場所を避けて設置し、安心できる「自分の居場所」として機能させましょう。
被毛の手入れはシンプルだが定期的に

ハリアの被毛は短毛で、比較的手入れは簡単ですが、週に1~2回程度のブラッシングは行いましょう。特に換毛期には抜け毛が増えるため、こまめなケアが必要です。
また、運動が多いため、汚れやすくなる傾向があり、散歩後には足や腹部を拭くなどのケアも欠かせません。
場合によってはシャンプーの必要性も出てきますが、シャンプーのしすぎは皮膚トラブルの原因になるため、月に最大2回程度に留めておきましょう。
定期的な耳掃除や爪切り、歯磨きも健康維持のために必要で、幼少期からケアに慣れさせておくことが、将来のトラブル予防に役立ちます。
ハリアの誕生の歴史

ハリア(Harrier)は、イギリスを原産とする中型の嗅覚ハウンドで、主にウサギなどの小動物の狩猟に使われてきました。
その歴史は13世紀ごろにさかのぼるとされ、非常に古い犬種のひとつです。名前の「ハリア」は、野ウサギ(Hare)を追う犬という意味に由来しており、まさにウサギ狩りの専門犬として改良されてきました。
ハリアの起源には諸説ありますが、有力なのはビーグルやタリーハウンド(すでに絶滅)、そしてイングリッシュ・フォックスハウンドとの交配によって誕生したという説です。
これらの犬種の特徴を取り入れることで、鋭い嗅覚、持久力、俊敏さを兼ね備えた理想的な追跡犬が作られたと考えられています。特に群れでの狩猟に適した性格や行動が重視され、貴族や猟師たちの間で重宝されました。
18世紀以降には、イギリス国内におけるウサギ狩りの主役として普及し、同様の目的でアメリカにも渡ります。アメリカン・ハリアという呼び名で独自の系統も確立されましたが、いずれにせよ家庭犬としてよりも作業犬・猟犬としての歴史が非常に長い犬種です。
現在では希少な存在ですが、その歴史には機能美と伝統が色濃く刻まれています。
この記事の執筆者
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