犬の病気・健康

犬の鼻血、その原因は?自宅でできる応急処置と病院に連れて行くべきサイン

nademoコンテンツ内にはPRが含まれます。詳しくはコンテンツガイドラインをご確認ください。

※ 当コンテンツで紹介する商品は、実際に社内で利用した経験と、ECサイトにおける売れ筋商品・口コミ・商品情報等を基にして、nademo編集部が独自にまとめています。
※ 記事内に含まれる情報は常に最新情報を提供できるよう更新しておりますが、都度詳細が変更されることはあるため、最新の情報は必ず各公式サイトを通じてご確認ください。
※ 本記事はnademoが独自に制作しており、メーカー等から商品提供を受けることもありますが、記事内容や紹介する商品の意思決定には一切関与していません。
※ 記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がnademoに還元されることがあります。
※ 監修者は掲載情報についての監修のみを行っており、掲載している商品の選定はnademo編集部で行っております。
※ 掲載している商品の順番に意図はなく、掲載の順番によってランク付けしているものではありません。

nademoの運営体制・コンテンツガイドライン

犬

犬は「何の理由もなく鼻血を出さない」ことをご存知でしょうか。人間の特に子どもであれば、遊んでいてぶつけて鼻血を出すこともあるぐらいなので、鼻血の症状だけで過度に心配をすることは少ないです。

しかし、犬の鼻血には注意が必要です。犬が鼻血を出すときは、病気が隠れている可能性が高くなります。

したがって、鼻血だけだからと安心することはせず、早急に医療機関へ受診する必要があるのです。愛犬が鼻血を出したときに慌てないよう、どんな原因が考えられるのか理解しておきましょう。

この記事の結論

  • 愛犬から鼻血が出るのには病気が隠されている可能性が高い
  • 大量の鼻血は非常に危険な状態で、すぐに動物病院へ行かなければいけない
  • 歯周病が鼻血に繋がるケースもあるため、毎日のデンタルケアは必要不可欠
  • 子犬、シニア犬、持病がある愛犬は鼻血が出やすいため注意が必要

児島 裕子

担当執筆者

児島 裕子

ライター

柴犬と保護猫3匹と共に過ごす「W&D-Writer&Designー」の代表。
さまざまなメディアで執筆やFP相談事業を行っています。

nademo編集部

担当執筆者

nademo編集部

編集部

nademo編集部が調査した愛犬・愛猫に関する情報をお届け。
愛犬・愛猫との新しい生活を応援する、大切な情報や豆知識をご紹介しています。

犬の鼻血の原因

鼻をぶつけたり鼻をいじったりすれば、人が一時的に鼻血を出すことは少なくありません。しかし多くの場合、その鼻血は心配するような病気などはなく、すぐに止まってしまうことが多いです。

それに対して、犬が一時的に鼻血を出すことはほとんどありません。犬が鼻血を出しているときは、病気や怪我が原因で鼻血が出てしまっている可能性が高いのです。

また、かかっている病気の種類や、危険性によって鼻血の種類は異なります。簡単に言えば、鮮血に近ければ近いほど重症度は高いです。

しかし、血の色が薄くても重い病気が隠されていることはあるので、鼻血全般には注意しましょう。

犬の鼻血の考えられる病気

先述したとおり、犬が何の原因もなく鼻血を出すことはあまりありません。犬の鼻血には、何かしらの病気が隠されている可能性が高いです。

鼻血の症状で考えられる病気は、以下のとおりです。

考えられる病気

  • 鼻腔内腫瘍
  • 歯周病
  • 血液の凝固異常
  • 血小板減少症
  • 鼻炎
  • 外傷

どの病気も重症化してしまうと、命を落としてしまう恐れがある病気です。そのため、症状が出ている場合、早急に病院へ受診する必要があります。

万が一、愛犬が鼻血を出していたら病院へ連れていくようにしましょう。

鼻腔内腫瘍

鼻の中にできた腫瘍が原因で、鼻血が出てしまっている可能性が考えられます。特に高齢の愛犬に鼻血が出ているときは、腫瘍ができている可能性が高いです。

鼻腔内腫瘍(びくうないしゅよう)の初期症状は、くしゃみや鼻水などに少量の血が混ざっている程度です。しかし、病気が悪化していくにつれて、鮮血の鼻血になっていきます。

また、初めは左右どちらかにしか腫瘍はできません。病気が悪化していくにつれて骨を侵していくので、やがて両方の鼻から鼻血が出てくるようになります。

腫瘍の診察はレントゲン検査でも可能ですが、より詳しく診察するために多くの場合はCT検査が必要となります。

鼻腔内腫瘍は進行スピードが早く、すぐに病気が悪化してしまうため、早急な発見・治療がとても大切です。

歯周病

歯周病が悪化してしまうと、鼻血の症状があらわれる場合があります。高齢犬によく見られますが、たとえ年齢が若くても重症の歯周病であれば、鼻血が出る可能性があるのです。

歯周病はデンタルケアがしっかりとおこなわれていないことで、加齢とともに歯に歯石が付きます。歯石の成分の多くは細菌のため、細菌が歯肉に侵入してしまうことで、歯肉炎が引き起こされます。

その歯肉炎が悪化することにより、歯を支える役目のある歯槽骨まで壊されている状況が歯周炎です。

こうした状態になってしまうと、膿の通り道となる瘻管ができ、鼻とつながることにより鼻血が出るようになります。

治療をおこなったあとは、再発防止のため、自宅でデンタルケアをしっかりとおこなうことが大切です。

血液の凝固異常

この病気は血液が固まらなくなってしまい、少しの刺激で出血してしまったり、出血したらなかなか血が止まらなくなったりしてしまうのです。そのため、鼻の粘膜に少しの刺激が与えられると、鼻血に繋がってしまいます。

血液が凝固異常を起こしていると、鼻血の症状だけではなく、内出血や血尿、血便などがあります。

また、少しの刺激で出血してしまうため、ワクチン接種や採血時もなかなか出血が止まらなくなってしまう可能性も考えられるでしょう。

血液が凝固異常を起こしているときは、両方の鼻から出血する場合が多いです。治療法は血液が凝固異常を起こしている原因によって異なります。基本的には生涯の内科治療が必要です。

出血が多く命を落としてしまう可能性があるときは、輸血をおこなうこともあります。

血小板減少症

犬の血小板減少症(けっしょうばんげんしょうしょう)はさまざまな原因が考えられます。特に多いのは「免疫介在性血小板減少症」です。

免疫介在性血小板減少症(めんえきかいざいせいけっしょうばんげんしょうしょう)は、免疫が血小板を異物と間違えてしまい、抗体を作り上げてしまいます。その抗体が血小板を攻撃し、破壊されていくのです。

免疫機能の異常が起こる原因は正確には不明ですが、ウイルスや細菌、腫瘍などが原因となって引き起こされる可能性があります。血小板減少症の症状は、鼻血や血尿、血便などの症状がみられます。

怪我で出血しているときに、なかなか出血が収まらなかったり、鼻血が大量に出ていたりしているときは、血小板減少症の可能性があるので注意しましょう。

血小板減少症はどの犬種でも発症してしまう可能性はありますが、シー・ズープードルマルチーズが比較的多いです。また、男の子よりも女の子の方が多いとされています。

鼻炎(アレルギー、感染症など)

鼻炎はウイルスや細菌、寄生虫、アレルギーなどが要因で患う病気で、鼻の中の腫瘍や歯周病などから、鼻炎を引き起こすこともあります。

症状は鼻血だけ出ているということは少なく、初期症状に鼻水やくしゃみがあらわれ、鼻炎が重症化してしまったときに、鼻血の症状が出ることが多いです。

鼻炎は鼻の長い長頭種がかかりやすいと言われていますが、犬種に関係なく、腫瘍や歯周病の可能性が高い高齢犬は鼻炎になってしまうリスクが高くなります。

鼻炎の治療法は原因によって異なり、細菌やウイルスには薬の投与、アレルギーであればアレルゲンの除去が鼻炎の治療に効果的です。それぞれの原因にあった治療が施されます。

外傷

鼻血が出た場合、病気ではなく鼻の外傷が原因となっているときがあります。人間も鼻の粘膜が弱いのと同様に、犬の鼻の粘膜も弱く、傷付きやすい箇所です。

外傷の要因は鼻の中に異物が侵入したり、犬同士の喧嘩であったり。鼻の骨を折ってしまったりさまざまです。散歩中には愛犬の行動には、注意するようにしてください。

犬は匂いを嗅ぎながら歩いていることが多いですよね。匂いを嗅いでいる最中に、鼻の中に異物が侵入してしまいます。特に、道や草むらに生えている「ノギ」というトゲのある植物には注意しましょう。

多少の怪我で犬が鼻血を出す可能性はあまり高くありません。そのため、怪我が原因で鼻血が出ている場合は、大怪我を負っている可能性もあるので、注意が必要です。

外傷が原因となっている鼻血は、怪我の完治か異物を除去することによって治すことができます。

犬の鼻血の出方による危険度

犬の鼻

鼻血には、病気であったりケガであったり、何かしらの原因が隠されています。鼻血の出方によって命にかかわる危険性が高かったり、様子をみる程度で大丈夫であったりと、それぞれ異なります。

しかし、犬が鼻血を出すということ自体がすでに異常であり、すぐに病院へ受診する必要があるのです。

では、どのような鼻血の出方が危険度が高いのでしょうか。全てがそのとおりというわけではありませんが、犬の鼻血は大変危険です。万が一のときは参考にしてください。

【要検査】少量の鼻血とくしゃみや鼻水

くしゃみや鼻水、少量の鼻血の症状がみられるときは、鼻腔内腫瘍や鼻炎の可能性が高いです。これらの症状はいろいろな病気の初期症状に当てはまります。

そのため、たとえ重篤な病気であっても、くしゃみや鼻水、鼻血だけの症状では重篤な病気を見落としてしまう人がほとんどです。短期間でくしゃみや鼻水が治まり、鼻血の症状がなければ、特に大きな問題はないといえます。

しかし、なかなかくしゃみや鼻水がおさまらず、なおかつ少量の鼻血が出るといった症状がある場合は、検査したほうが良いといえるでしょう。

くしゃみや鼻水がなかなかおさまらず、少量の鼻血が伴う場合は、すぐに病院を受診して検査をおこなうことが大切です。

【要検査】片方の鼻からのみ鼻血が出る

片方から鼻血が出ている場合は、鼻腔内腫瘍の初期症状にあてはまります。鼻腔内に腫瘍ができたばかりのときは、ほとんどの場合、片方からのみ出血します。

しかし、腫瘍の進行が始まり、大きくなるにつれて両方の鼻から出血がはじまるのです。鼻腔内腫瘍の初期症状は、片方から少量の鼻血のほかに、くしゃみや鼻水があります。

ほかの病気の初期症状にも当てはまるため、なかなか病気に気付くことは難しいでしょう。

片方から鼻血は鼻腔内腫瘍の可能性が高い

鼻腔内腫瘍以外の病気は、片方だけから出血することは極めて低いといえます。そのため、片方のみから鼻血が出ている場合は鼻腔内腫瘍の可能性が高いです。

愛犬の異変や鼻血に気付いたときは、すぐに病院へ受診するようにしましょう。

特に片方からの鼻血は大変危険です。早期治療が必要なため、様子を見てみるなどはおこなわず、できるだけ早く医師に診てもらうようにしてください。

【危険】大量の鼻血が出る

鮮血で多量の鼻血がある場合、危険な状態であることは誰でも気付けるようでしょう。以下の病気が考えられます。

考えられる病気

  • 血小板減少症
  • ワルファリン中毒

ワルファリン中毒は殺鼠剤を誤飲誤食してしまうことで起こります。血小板減少症やワルファリン中毒、両方とも治療が遅れることで命を落としてしまう危険性が高いです。

そのため、多量の鼻血がみられたときは、早急に病院へ受診してください。

大量の鼻血はすぐ動物病院へ

病気のほかに、鼻の骨折によって多量の鼻血が出る場合もあります。家具や壁などに鼻をぶつけてしまうと、骨折してしまう恐れは充分にあり得るので注意しましょう。

多量の鼻血が出ているときは、病気や外傷にかかわらず、家で応急処置は不要です。すぐに病院へ連れていくようにしましょう。

犬が鼻血を出したときの応急処置と注意点

人間が鼻血を出したとき、上を向いたり、ティッシュを鼻に詰めたりして応急処置をおこないます。

愛犬が鼻血を出したとき、対処法がわからずについつい人間と同様に対処しようとしてしまう飼い主さんも少なくありません。

しかし、犬と人間では鼻血の対処法は全く異なるのです。人間と同様に愛犬を上に向かせてみたり、ティッシュを鼻に詰めたりする行為は、かえって状態を悪化させてしまう恐れがあります。

何とかしてあげたい一心でおこなった行為で、悪化させてしまうと元も子もありません。そのため、愛犬に鼻血が出たときの対処法やしてはいけない行為は、覚えておくようにしてください。

緊急度別の解説と取るべき行動

パターン1:大量の鼻血、または出血が止まらない場合

【緊急度】非常に高い(赤信号)

  • 考えられる状態:鼻腔内の腫瘍、血液凝固異常、血小板減少症など、命に関わる重篤な病気の可能性が考えられます。
  • 取るべき行動
    • パニックにならず、落ち着いて行動しましょう。
    • 一刻も早く、動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。夜間や休日の場合は、救急外来や夜間診療を行っている病院を探してください。
    • 自宅でできる応急処置(冷やして圧迫)を行いながら、速やかに病院へ向かいましょう。

パターン2:少量の鼻血、両方の鼻からじわじわと出ている場合

【緊急度】高い(黄信号)

  • 考えられる状態:鼻腔内腫瘍や血液の病気など、深刻な病気が隠れている可能性があります。
  • 取るべき行動
    • 緊急性は高いですが、まずは落ち着きましょう。
    • かかりつけの動物病院へ連絡し、症状を説明しましょう。
    • ほとんどの場合、早めの受診を勧められます。自己判断で様子を見ようとせず、獣医師の診断を受けましょう。

パターン3:少量の鼻血、片方の鼻からだけ出ている場合

【緊急度】要注意(黄信号)

  • 考えられる状態:異物の侵入、軽度の外傷、歯周病などが考えられますが、鼻腔内の腫瘍の初期症状である可能性も否定できません。
  • 取るべき行動
    • まずは犬の様子を観察しましょう。
    • 元気や食欲があるように見えても、念のため後日動物病院を受診することをお勧めします。
    • 鼻血以外に「元気がない」「呼吸が苦しそう」といった症状が見られた場合は、緊急性が高まりますので、すぐに病院へ行きましょう。

愛犬の鼻血は、飼い主さんにとって非常に心配な事態です。しかし、まずは冷静に鼻血の出方を確認し、適切な行動をとることが、愛犬の命を守る第一歩となります。

犬の鼻血が出た際の応急処置

犬の鼻血は、人間の場合とは異なり、何らかの病気のサインである可能性が非常に高いです。まずは冷静になり、以下の手順で応急処置を行いながら、速やかに動物病院へ連絡しましょう。

ステップ1:犬を落ち着かせる

鼻血が出ると、犬は不安になり、頭を振ったり、前足で顔を掻いたりすることがあります。この行動は出血を悪化させるため、まずは落ち着かせることが重要です。

  • 犬を安心させる:優しく声をかけ、頭をなでて落ち着かせます。可能であれば、首から上を高くして座らせたり、静かに伏せさせたりしましょう。
  • 安静を保つ:興奮させないように、動きを最小限に抑え、安静にさせることが大切です。

ステップ2:圧迫止血を試みる

出血量が少ない場合は、圧迫止血を試みます。

  • 冷やして圧迫:鼻筋の付け根(目と目の間のくぼみ)を清潔なガーゼやタオルで10分程度冷やしながら優しく圧迫します。このとき、鼻の穴を塞がないように注意してください。
  • 口を観察:鼻血を飲んでしまったり、口から吐き出したりすることがあるため、口の中も確認しましょう。

ステップ3:動物病院に連絡する

応急処置を行いつつ、すぐに動物病院に連絡しましょう。

  • 電話で状況を伝える:「鼻血が出ている」「出血量」「犬の様子(元気がない、ふらつきなど)」を具体的に伝えます。
  • 指示を仰ぐ:獣医師から「すぐ連れてきてください」「様子を見てください」など指示がありますので、それに従いましょう。

ステップ4:病院に連れていく際の準備

病院に連れていくことが決まったら、以下のものを準備しておきましょう。

  • 鼻血の出たガーゼやタオル:獣医師が状態を判断するための参考になります。
  • 鼻血が出始めた時間:いつから鼻血が出ているか正確に伝えられるようにします。
  • ワクチン接種証明書など:過去の病歴が分かるものも持参すると良いでしょう。

鼻血が出ているときの注意点

愛犬が鼻血を出してしまったときは、自分で止めようとしないようにしてください。

鼻血が出ている状態は危険な状態ではあるものの、無理に鼻血を止めようと鼻を塞いでしまうことは、窒息のリスクを上げることになります。

可能であれば状況を記録して無理をさせない

鼻血が出ているときは無理に歩かせてはいけません。とにかく安静にしてあげ、早めに連れて行ってあげてください。

可能であればどれほどの鼻血が出ているか、いつ頃からどういった理由で鼻血が出ているのか、写真や動画などで記録しておきましょう。

鼻血が止まらないときは、診察が開始するまで安静にしておくことがポイントです。

ティッシュを詰めて止めるのはNG

人間が鼻血を出したときの対処法のひとつに、ティッシュを鼻に詰めることがありますが、犬にとってこの行為は大変危険な応急処置となるのです。

犬は基本的にパンティング(体内の熱を逃がす行動)以外で、口呼吸はおこなわず、鼻呼吸をしています。そのため、呼吸をおこなっている鼻を防いでしまうと息の吸い吐きができなくなってしまうのです。従って鼻呼吸の犬には鼻を防ぐ行為はよくありません。

特にパグフレンチ・ブルドッグなどの短頭種は、鼻にものを詰めると呼吸をうまくおこなうことができなくなります。

これらの理由から、犬にとって鼻にティッシュを詰めて鼻血に対処することは大変危険な行為となるのです。鼻血が出ていてもこのような行為は危険となるので、絶対にしないようにしましょう。

顎を上げて止めようとするのもNG

人が鼻血を出したときに、ティッシュで止めるほかに上を向いて止めると良いといわれていることもあります。しかし、こちらも愛犬にとってはNGとなる対処方法です。

これは人のときにもいえることですが、上を向いて鼻血を止めようとすると、鼻にある血液が逆流してしまう恐れがあります。

逆流が起こることで気管や喉に鼻血が流れ込んでしまい、誤嚥性肺炎のリスクが高まってしまうのです。

誤嚥性肺炎は病院へ行くと治ることがほとんどですが、愛犬の年齢や基礎疾患など、状態によっては命を落としてしまう可能性が高まります。

そのため、万が一愛犬が大量の鼻血を出していたとしても、落ち着いて冷静に対処するようにしてください。

犬の鼻血の予防方法

前述したとおり、犬は自然と鼻血が出ることはありません。犬の鼻血には病気や外傷が隠されています。

鼻血の症状がある病気は、完全に予防することが難しい場合が多いです。しかし、なかには日頃のケアで防ぐことができるものもありますので、鼻血を予防する方法を詳しくご紹介します。

鼻血を予防することは病気も予防することにつながるので、ぜひ参考にしてください。

病気は正確な予防が難しい

病気は年齢や遺伝性などさまざま原因から発症してしまうものなので、どれほど気を付けていても病気を防ぐことは困難となります。

特に、鼻腔内腫瘍は日頃から注意していても予防は不可能に近いです。そのため、病気のサインを見逃さずに早期発見・治療をおこなうことが大切となります。

一方で、外傷やアレルギー鼻炎などは、事前に予防することが可能です。外傷であれば愛犬の活動範囲に物をたくさん置かない、物が多いところで遊ばない、などの予防で外傷を少なくすることができます。

また、アレルギー性鼻炎は、アレルゲンとなってしまう物質をできる限り除去することが効果的です。

病気は予め防ぐことが困難となるものの、外傷やアレルゲン物質などはできる限りの予防をおこなっていきましょう。

歯周病は適切なデンタルケアで予防する

歯周病は病気とは違い、日頃のデンタルケアで予防することができます。そのため、自宅で毎日歯磨きをおこなうようにしましょう。

歯磨きをおこなうときは歯の表面だけを磨くのではなく、歯周ポケットも掃除してください。歯周病は歯垢中にある細菌が原因で引き起こされ、歯垢は時間が経つと歯石に変化します。

犬は人間よりも歯石に変化するのが早く、3日程度で歯垢から歯石になると言われています。そのため、毎日歯周ポケットまで磨き、歯垢を取ってあげることが大切です。

歯ブラシに慣れてもらうために、歯磨きは子犬の頃からおこなっておいた方が良いでしょう。また、どうしても歯磨きをさせてくれないときは、歯ブラシ以外のデンタルケア用品を使用してみてください。

鼻血が出やすい犬種とは?

犬にはたくさんの犬種が存在し、犬種によってかかりやすい病気はありますが、鼻血はどの犬種も共通で出ます。そのため、鼻血が出やすいかどうかは犬種によって差はありません。

病気を患ってしまったり怪我をしてしまったりすることで、どの犬種でも鼻血が出てしまうケースがあります。しかし、以下に該当していると鼻血を出しやすい傾向にあるので注意が必要です。

  • 子犬
  • シニア犬
  • 持病がある

特にシニア犬は鼻腔内腫瘍や歯周病になってしまう危険性が高く、日々様子を見ておくことが大切になります。ここでは、それぞれ鼻血を注意しておく理由などを詳しく解説していきます。

子犬、シニア犬

子犬やシニア犬の場合、鼻血が出やすい傾向にあります。

まだ体がしっかり出来上がっていない子犬は、さまざまな病気にかかってしまう可能性が高いです。そのため、患ってしまった病気が原因で鼻血の症状が出る場合があります。

年齢が上がっていくごとに免疫機能は低下してしまうので、シニア犬は鼻血が出やすくなるでしょう。

シニア犬は腫瘍ができている可能性が高くなります。鼻腔内にできている腫瘍が原因となり、鼻血が出ていることも考えられます。

持病を持っている子

次のような基礎疾患を持っている場合、鼻血が出やすいです。

  • 肝臓病
  • 腎臓病
  • 糖尿病
  • クッシング症候群

鼻腔内の病気ではなく、内科系の基礎疾患でも鼻血の症状があります。これらの病気は血を固める作用が低下したり、高血圧によって鼻血が出やすくなることもあるのです。

また、血小板減少症や赤血球増加症の血液異常でも、鼻血が出てしまいます。愛犬に持病がある場合は、特に鼻血に注意しておきましょう。

この記事の執筆者

児島 裕子

執筆者情報

児島 裕子

ライター

柴犬と保護猫3匹と共に過ごす「W&D-Writer&Designー」の代表。 さまざまなメディアで執筆やFP相談事業を行っています。物心がついた頃からの37年を動物と過ごしています。

nademo編集部

執筆者情報

nademo編集部

編集部

新しい家族を迎えるペットファミリーにとって、欲しい情報をnademo編集部がお届けします。
「いつまでも どこまでも」必要な情報を理解するだけではなく、心もお腹も満たされるような日々のために。
&nademo(アンドナデモ)のコンセプトをもとに、飼い主さんとペットが安堵できる時間を演出します。


※ 当コンテンツで紹介する商品は、実際に社内で利用した経験と、ECサイトにおける売れ筋商品・口コミ・商品情報等を基にして、nademo編集部が独自にまとめています。
※ 本記事はnademoが独自に制作しており、メーカー等から商品提供を受けることもありますが、記事内容や紹介する商品の意思決定には一切関与していません。
※ 記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がnademoに還元されることがあります。
※ 監修者は掲載情報についての監修のみを行っており、掲載している商品の選定はnademo編集部で行っております。
※ 掲載している商品の順番に意図はなく、掲載の順番によってランク付けしているものではありません。

-犬の病気・健康
-,