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ピレニアン・シープドッグの魅力とは?性格・特徴・飼い方まで徹底解説!

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ピレニアン・シープドッグ

ピレニアン・シープドッグは、フランス・ピレネー山脈を原産とする希少な牧羊犬です。俊敏で賢く、飼い主に忠実な性格から、近年日本でもじわじわと注目されています。

この記事では、ピレニアン・シープドッグの基本的な特徴から、性格、飼い方、価格、寿命、さらには初心者に向いているかどうかまで、網羅的にご紹介します。

愛犬家や犬種選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の結論

  • ピレニアン・シープドッグは、とても賢く活発で、独立心や忠誠心の強い犬種
  • 飼い主との信頼関係を重視し、警戒心も常に持ち合わせている
  • 毎日の運動と知的刺激が不可欠で、しつけも丁寧に行う必要がある
  • 飼育には時間と労力がかかるため、積極的に関われる人に向いている

nademo編集部

担当執筆者

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目次

ピレニアン・シープドッグの特徴

ピレニアン・シープドッグは、フランスのピレネー山脈で牧羊犬として活躍してきた犬種で、高い知能と俊敏さが特徴です。

警戒心が強く、見知らぬ人には慎重ですが、信頼した飼い主には深い忠誠心を示します。

小柄ながらも運動能力に優れており、日々の運動が欠かせません。外見はやや野性的で、長く粗い被毛が全身を覆っています。

独立心も強いため、しっかりとしたしつけが必要ですが、その分信頼関係が築けると最高のパートナーとなります。

飼い主さんに忠実で勇敢

家族に対して愛情深い

吠える声が大きく吠えやすい

運動が得意でスタミナ豊富

 その他情報

原産地 フランス
犬種グループ 1G:牧羊犬・牧畜犬
大きさ 小型
平均寿命 17歳~19歳
なりやすい病気 股関節形成不全,膝蓋骨亜脱臼,動脈管開存症(PDA),てんかん,進行性網膜萎縮症(PRA)
参考価格 不明
       

被毛

抜け毛 平均的
毛質 ダブルコート
毛色 フォーン,ブリンドル,ブラック,グレー,スマートグレー,ブルーマール,フォーンマール,ブリンドルマール,ブラック&ホワイト,ホワイト

体高

男の子42cm~48cm
女の子40cm~46cm

体重

男の子6.8kg~13.6kg
女の子6.8kg~13.6kg

ピレニアン・シープドッグの身体的特徴

ピレニアン・シープドッグは、引き締まった筋肉質の体を持ち、全体的にコンパクトながら非常にバランスの取れた体型です。

顔つきはキツネを思わせるようなシャープな印象で、目はアーモンド形。耳は自然の状態では半立ちや垂れ耳が多く、感情表現が豊かです。尾は自然なまま長く、被毛の中に隠れることもあります。

動きは軽やかで素早く、特に方向転換の俊敏さは牧羊犬ならではの特性です。無駄な脂肪が少なく、スタミナに富んだ体つきです。

ピレニアン・シープドッグのサイズ(体高・体重)

性別体高体重
男の子42cm~48cm6.8kg~13.6kg
女の子40cm~46cm6.8kg~13.6kg

ピレニアン・シープドッグは、牧羊犬としては比較的小柄な部類に入りますが、その俊敏さは非常に高く評価されています。

体格はがっしりしすぎず、軽快な動きができるよう設計されており、スピードと持久力のバランスに優れています。

ピレニアン・シープドッグの毛色・被毛

ピレニアン・シープドッグの被毛は中~長毛で、やや粗く波状、またはストレートに近い毛質が特徴です。

顔の周りや脚の被毛は比較的短めですが、全身には豊富な被毛が生えています。主な毛色は以下の通りです。

  • フォーン(淡黄褐色)
  • グレー
  • ブラック
  • ブルーマール(灰青色に黒の斑)

稀にブリンドルや白のマーキングを持つ個体も見られます。ダブルコートのため、年2回の換毛期には大量の抜け毛が発生し、ブラッシングが欠かせません。

ピレニアン・シープドッグの運動能力

この犬種は非常に高い運動能力を持ち、持久力・瞬発力ともに優れています。もともと広大な牧場で羊を追っていたため、1日に数時間もの運動をこなせる体力を備えています。

運動不足になるとストレスから問題行動を起こすこともあるため、十分な運動が欠かせません。賢さもあるため、知的な刺激となるトレーニングや遊びも効果的です。

ピレニアン・シープドッグの平均寿命

ピレニアン・シープドッグの平均寿命は17歳~19歳とされており、中型犬としてはかなり長寿な部類に入ります。

健康管理をきちんと行えば、15歳以上生きるケースは多く見られます。日々の運動とバランスの取れた食事、定期的な健康診断が寿命を延ばす鍵となります。

特に関節や視力の衰えには注意が必要で、シニア期には無理のない運動に切り替えることが推奨されます。

ピレニアン・シープドッグの注意したい病気

比較的健康な犬種ですが、いくつか注意すべき遺伝的疾患があります。主な病気は以下の通りです。

これらは早期発見が重要です。信頼できるブリーダーから健康診断済みの個体を迎えること、定期的な健康チェックを行うことが予防につながります。

ピレニアン・シープドッグの見分け方

ピレニアン・シープドッグは比較的珍しい犬種ですが、以下のような特徴から他の牧羊犬と区別できます。

  • コンパクトで引き締まった体格
  • 狐に似たシャープな顔つき
  • 目はアーモンド形で知的な表情
  • 被毛は粗めで波状~ストレート
  • 活発で俊敏な動き

特に顔つきと動きのしなやかさはボーダー・コリーやシェットランド・シープドッグとは異なる点です。

ピレニアン・シープドッグの登録頭数

ピレニアン・シープドッグは日本では非常に珍しい犬種で、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)における登録頭数は年間で数頭程度にとどまっています(年によって変動あり)。

そのため、国内でのブリーダーも限られており、多くは海外輸入によるお迎えが必要です。

珍しいがゆえに「人とかぶらない犬種」を探している人には魅力的な存在です。

参考:一般社団法人ジャパンケネルクラブ 犬種別犬籍登録頭数

ピレニアン・シープドッグの価格

ピレニアン・シープドッグは日本では希少な犬種のため、価格もやや高めに設定されています。国内のブリーダーから直接迎える場合や輸入犬の場合、相場は以下の通りです。

  • 国内購入:30万円~50万円程度
  • 海外輸入:50万円~80万円+輸送費・検疫費

また、希少性ゆえに入手には時間がかかることもあります。価格だけでなく、信頼できるブリーダーから健康状態や性格の良い個体を選ぶことが大切です。

ピレニアン・シープドッグの性格・習性

ピレニアン・シープドッグは、非常に賢くエネルギッシュな性格を持つ犬種です。もともとフランスのピレネー山脈で羊の群れを誘導・守るために活躍していた牧羊犬であるため、自立心があり、状況判断力に優れています。

また、飼い主との信頼関係を非常に大切にする一方で、初対面の人にはやや警戒心を見せることもあります。

家庭犬として飼う場合でも、十分な運動と知的刺激を与えることが大切です。心身のバランスが取れていないと、無駄吠えや破壊行動などの問題行動に発展する可能性があるため、適切な対応が必要です。

知能が高く学習能力に優れている

ピレニアン・シープドッグは非常に頭の良い犬種として知られています。牧羊犬として羊の動きを予測し指示なしでも動けるほどの知性を持ち、しつけも比較的スムーズに進みます。

基本的なしつけに加え、トリックや複雑な命令も覚えることができるため、アジリティやドッグスポーツにも向いています。

ただし、頭が良いがゆえに退屈しやすく、知的な刺激を与えないとストレスから問題行動を起こすことも。日々のトレーニングや遊びのバリエーションが重要です。

飼い主に対して非常に忠実

この犬種は一度信頼した相手に対して非常に忠実な性格を持っています。家族に対しては深い愛情を示し、常にそばにいたがる傾向があります。

特に「自分の群れ」と認識した人に対しては強い結びつきを持ち、守ろうとする姿勢も見られます。

ただし、依存性が高いタイプではないため、必要以上にベタベタすることはありません。信頼関係を築くには適切な距離感と一貫したしつけが鍵となります。

忠誠心が強いため、飼い主の指示にはしっかり従うことが多いです。

警戒心が強く番犬にも適している

ピレニアン・シープドッグは、牧羊犬としての本能から見知らぬ人や動物に対して警戒心を持ちやすい性格です。

この性質により、来訪者に吠えて知らせるなど、番犬としても十分な役割を果たせます。ただし、攻撃的なタイプではなく、あくまでも「自分の群れを守る」という意識による行動です。

社会化不足だと過剰な警戒心から吠え癖や威嚇行動が見られることもあるため、子犬のうちから人や音に慣らす社会化トレーニングが重要です。

自立心が強くマイペースな一面も

ピレニアン・シープドッグは賢く従順な一方で、自立心も強く、マイペースな一面があります。

指示には従うものの、自分で状況を判断して動こうとする傾向があり、頑固に見えることも。

この自立性は牧羊犬としての役割を果たすために培われたものであり、決して「言うことを聞かない」わけではありません。

信頼関係が築ければ、指示を無視することは少なくなります。頭ごなしに叱るのではなく、納得させるようなしつけが効果的です。

運動欲求が高く常に活動的

この犬種は非常にエネルギッシュで、運動欲求が高いのも特徴です。

じっとしているよりも、走ったり遊んだりしている方が性に合っており、退屈するとイタズラをする傾向があります。

1日2回以上の散歩に加え、ドッグランや広場での自由運動も取り入れるのが理想的です。

また、頭脳も発達しているため、ただの運動だけでなく「知的な遊び」も重要。ボールを探させる、トリックを教えるなど、体と頭を使う遊びが最適です。

他の犬や動物には慎重に接する傾向がある

ピレニアン・シープドッグは本来、群れを管理する役割を担ってきたため、他の犬や動物に対して慎重に接することがあります。

初対面では距離を取ったり、様子を伺うような行動が見られるのが一般的です。相手の動きをよく観察し、自分がリーダーシップを取ろうとする場面もあります。

犬同士の相性や社会性は個体差もありますが、早期に他の犬との交流を持たせることで良好な関係を築きやすくなります。

ピレニアン・シープドッグと繋がりのある犬種

グレート・ピレニーズ

ピレニアン・シープドッグと対になるような存在で、同じピレネー地方原産の大型犬です。

グレート・ピレニーズは、羊の群れをオオカミなどの外敵から守る「護衛犬」として働いてきました。

一方、ピレニアン・シープドッグは群れをまとめる「牧羊犬」の役割を担っており、この2種はしばしばペアで活動していたとされています。

グレート・ピレニーズの特徴

  • 体高70cm以上、体重50kg以上の大型犬
  • 厚く白いダブルコートが特徴的で、寒冷地に強い
  • おっとりした性格で、家族に対しては非常に優しい
  • 自立心と警戒心が強く、番犬にも適している

このように、役割の違いはあれど、ピレニアン・シープドッグと共に同じ歴史を歩んできた犬種です。

防衛能力が高く、独立心が強い

家族のみ懐きやすい

警戒心が強く、吠えやすい

運動能力がとても高い

 その他情報

原産地 フランス
犬種グループ 2G:使役犬
大きさ 大型
平均寿命 10歳~12歳
なりやすい病気 股関節形成不全,骨肉腫,胃拡張捻転症候群,熱中症
参考価格 30万円~40万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 ホワイト,グレー,イエロー,ウルフカラー

体高

男の子70cm~80cm
女の子65cm~75cm

体重

男の子45kg~70kg
女の子40kg~60kg

ブリアード

ブリアードはフランス原産のもうひとつの有名な牧羊犬で、ピレニアン・シープドッグと同様に羊の誘導や監視を行っていた犬種です。

直接的な交配関係があるわけではありませんが、フランス国内の牧羊文化の中で同じ目的を持って発展してきた点から「共通の背景を持つ近縁犬種」といえます。

ブリアードの特徴

  • 中~大型犬で、体重は約35~45kg程度
  • 長く波打つ被毛が特徴で、全身を覆うように豊か
  • 知能が高く、しつけやすい一方で頑固な面もある
  • 家族には忠実で、人間のパートナーとしての資質が高い

外見はピレニアン・シープドッグよりも豪華でやや重厚な印象ですが、性格面では共通点も多く見られます。

忠誠心があり勇敢でもある

用心深くもあり、社交的でもある

ほとんど吠えない

活発で作業を好む

 その他情報

原産地 フランス
犬種グループ 1G:牧羊犬・牧畜犬
大きさ 大型
平均寿命 10歳~12歳
なりやすい病気 股関節形成不全,先天性夜盲症,白内障,角膜ジストロフィー,甲状腺機能低下症
参考価格 不明
       

被毛

抜け毛 少ない
毛質 ダブルコート
毛色 ブラック,フォーン,ブラック・オーバーレイ&フォーン

体高

男の子62cm~68cm
女の子56cm~64cm

体重

男の子25kg~45kg
女の子25kg~45kg

ボーダー・コリー

ボーダー・コリーはイギリス原産の牧羊犬で、ピレニアン・シープドッグと同じく高い知能と運動能力を兼ね備えています。

直接の血統的関係はありませんが、「牧羊犬としての役割・性質」が類似していることから、ピレニアン・シープドッグと比較対象として紹介されることが多い犬種です。

ボーダー・コリーの特徴

  • 知能ランキングで常に上位に入る、非常に頭の良い犬種
  • 俊敏で反応が速く、アジリティ競技でも高評価
  • 強いワーキングドッグ気質があり、刺激が必要
  • 被毛の色は多様で、ブラック&ホワイトが代表的

ピレニアン・シープドッグと同様に、初心者にはやや扱いづらい面もありますが、適切な環境下では抜群のパートナーになります。

明るくて活発な性格

飼い主に忠実で懐きやすい

よく吠える

運動能力が高く、多くの運動量が必要

 その他情報

原産地 イギリス
犬種グループ 1G:牧羊犬・牧畜犬
大きさ 中型
平均寿命 10歳~17歳
なりやすい病気 股関節形成不全,コリーアイ症候群(コリー眼異常),水晶体脱臼,白内障,皮膚炎
参考価格 20万円~50万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 スムースコート,ロングコート
毛色 ブラック&ホワイト,レッド&ホワイト,ブルー&ホワイト,セーブル&ホワイト,クリーム&ホワイト,レッドマール,ブルーマール,チョコレート,トライカラー

体高

男の子48cm~56cm
女の子46cm~53cm

体重

男の子14kg~20kg
女の子12kg~19kg

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

ベルギー原産の牧羊犬で、ピレニアン・シープドッグ同様に作業能力が非常に高く、警察犬や軍用犬としても活躍しています。

見た目のスマートさや俊敏な動きなど、共通する外見的・性格的特徴があります。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの特徴

  • 中型~大型で、筋肉質かつスリムな体型
  • 極めて高い運動能力と服従性を持つ
  • 賢く作業意欲が強いため、家庭犬には向かない場合も
  • 被毛は短く、一般にフォーンカラーが多い

マリノアほどではありませんが、ピレニアン・シープドッグも高い作業能力を持ち、知的刺激を求める点では似た特性を有しています。

警戒心が高く、冷静で忠実

見知らぬ人に警戒する

非常に大きな声で吠える

活動的でスポーツが得意

 その他情報

原産地 ベルギー
犬種グループ 1G:牧羊犬・牧畜犬
大きさ 大型
平均寿命 12歳~14歳
なりやすい病気 股関節形成不全,肘関節形成不全,進行性網膜萎縮症(PRA),白内障
参考価格 25万円~45万円
       

被毛

抜け毛 平均的
毛質 ダブルコート
毛色 フォーン&ブラック・オーバーレイ

体高

男の子60cm~66cm
女の子56cm~62cm

体重

男の子25kg~30kg
女の子20kg~25kg

ピレニアン・シープドッグを飼うのに向いている人の特徴

ピレニアン・シープドッグは、誰にでも飼いやすい犬種ではありません。以下のような特徴を持つ人に向いています。

この犬種は、人との絆を深めることで本領を発揮します。単に「犬を飼いたい」という気持ちだけでは扱いが難しくなる可能性があるため、犬との生活に積極的に関わろうとする意識が重要です。

また、感情的にならず、冷静に犬の行動を観察し対応できることも求められます。

毎日しっかり運動させられる時間と体力のある人

ピレニアン・シープドッグは、非常に高い運動能力を持ち、毎日の運動が欠かせません。最低でも1日1~2時間以上の散歩や遊び、ドッグランでの自由運動が必要とされます。

また、知的好奇心も強いため、ボール遊びやトレーニングなどで頭を使う刺激も大切です。

そのため、普段からアクティブに過ごすことが好きな人や、愛犬と一緒に運動を楽しめるライフスタイルの人に向いています。

忙しくて散歩時間が確保できない方には不向きな犬種です。

しつけやコミュニケーションを丁寧にできる人

非常に頭が良い反面、自立心や判断力もあるため、ピレニアン・シープドッグには一貫性のあるしつけが欠かせません。

ただ「命令する」のではなく、「なぜそうするのか」を犬に納得させるような信頼関係の構築が求められます。

そのため、しつけに根気よく取り組める人、愛犬と対話するような気持ちで接することができる人に適しています。

感情的に叱るのではなく、褒めて育てる姿勢が取れる人が理想的です。

犬の行動に関心を持ち観察できる人

ピレニアン・シープドッグは感受性が高く、人や環境の変化に敏感です。ストレスや不満があると行動に表れやすいため、犬のちょっとしたサインに気づける観察力のある人が向いています。

例えば、「今日はよく吠えるな」「散歩中にテンションが低い」などの小さな変化を見逃さず、原因を探って適切に対応できることが大切です。

犬との信頼関係は、日々の小さな気づきと対応の積み重ねで築かれていきます。

アウトドアやドッグスポーツが好きな人

運動能力と知能の高さを活かすには、ドッグスポーツやアジリティといったアクティビティとの相性が抜群です。

ピレニアン・シープドッグは競技会でも活躍している犬種で、機敏な動きや集中力を必要とする場面に適応できます。

そのため、愛犬と一緒にキャンプに行ったり、アジリティ競技に参加したりといったアウトドアが好きな人にとって理想的なパートナーになります。

共通の「目標」や「遊び」を持つことが絆の強化にもつながります。

留守番時間を短くできる生活スタイルの人

この犬種は飼い主との絆が深く、精神的にも強く結びつく傾向があります。そのため、長時間の留守番が苦手で、寂しさからストレスや問題行動につながることもあります。

1人暮らしで日中不在が多い人よりも、在宅時間の長い人やテレワークが中心の人、家族の誰かが常に家にいるような環境が向いています。

飼い主との時間をたっぷり取れる生活スタイルが、この犬種の健全な心身の成長には欠かせません。

犬との信頼関係を大切にできる人

ピレニアン・シープドッグは命令に従うタイプというよりも、飼い主との信頼関係の中で自ら判断して動くタイプです。つまり「上下関係」ではなく「パートナー関係」を築ける飼い主に向いています。

犬を自分の思い通りに動かすことを目的とせず、愛犬の気持ちや性格を尊重しながら、互いに信頼し合える関係を築こうとする人が最適です。

愛情と理解を持って接することで、この犬種の本来の魅力が引き出されます。

ピレニアン・シープドッグの飼い方

ピレニアン・シープドッグ

ピレニアン・シープドッグを飼う上では、運動・しつけ・日常管理のすべてにおいて丁寧な対応が求められます。

特に、運動量と知的刺激をしっかり確保することが飼いやすさに直結します。

  • 毎日の運動:朝夕の散歩に加えて、ドッグランやボール遊びなどで体力を発散
  • 知育の導入:知育玩具やトリックトレーニングで頭も使わせる
  • グルーミング:被毛の長さに応じて週2~3回以上のブラッシングが必要
  • しつけ:早期からの社会化と一貫したルールづくりが大切

また、この犬種は寂しがり屋な一面もあるため、日常的に飼い主とのスキンシップやコミュニケーションを欠かさず行うことも重要です。

留守番が長くなるとストレスをためやすいため、在宅時間が長い家庭に向いています。

飼い主のライフスタイルと合致してこそ、この犬種の魅力を最大限に引き出せます。

毎日の運動と遊びを欠かさない

犬の散歩目安

ピレニアン・シープドッグは非常にエネルギッシュで、知的好奇心も旺盛な犬種です。

そのため、運動不足や刺激の欠如はストレスや問題行動の原因になります。以下のような活動を日常に取り入れることが大切です。

  • 1日2回、30分~1時間の散歩
  • ドッグランや広場での自由運動
  • フリスビーやボール遊び
  • ノーズワークや知育玩具などの頭を使う遊び

ただ体を動かすだけでなく、「考える時間」も意識的に与えることで、心身のバランスが整います。

しつけとトレーニングは早期かつ継続的に行う

犬のしつけ

賢い犬種であるがゆえに、子犬の頃からしっかりとしたしつけと社会化が必要です。

物覚えは良いため、褒めて伸ばすポジティブなトレーニングが効果的です。

  • アイコンタクトや呼び戻しの練習を基礎に
  • 初対面の人・犬・音への慣れを促す
  • 短時間でも毎日繰り返すことがポイント
  • 服従より信頼を重視したアプローチが効果的

強い叱責や一貫性のない対応は、信頼関係を損なう要因になるため避けましょう。

家庭内での役割やルールを明確にする

牧羊犬としての本能が強いため、自分の役割を感じられる生活環境が理想的です。

家庭の中でもルールを明確にして、「何をしてよいか」「してはいけないか」をきちんと教えることが重要です。

  • 来客時は待つ場所を決める
  • 食事の時間・場所を毎回同じにする
  • 指示があるまで玄関から出ないよう教える

ルールがあることで安心感が生まれ、自信を持って行動できるようになります。

グルーミングと被毛ケアは定期的に

ピレニアン・シープドッグは、長く密な被毛を持つタイプ(ロングヘア)と、やや短めのタイプ(スムース)がいますが、いずれも定期的なケアが必要です。

ケア項目頻度ポイント
ブラッシング週2~3回(長毛の場合は毎日)毛玉・もつれを防ぐ
シャンプー月1回程度洗いすぎに注意
耳・目・爪のチェック週1回汚れや異常の早期発見

特に換毛期には抜け毛が多くなるため、ブラッシングの頻度を増やす必要があります。

家庭内でも刺激や学びの機会を用意する

牧羊犬らしく、単調な生活では退屈してしまう傾向があります。室内でも「頭を使う」機会を積極的に与えましょう。

  • 知育玩具(おやつを探す仕組み)
  • 名前を覚えさせる遊び
  • 「マットで待て」などの課題を日替わりで行う
  • 家族の指示を聞いて動くゲーム感覚のしつけ

こうした取り組みは、愛犬の知的欲求を満たすだけでなく、問題行動の予防にもつながります。

信頼関係を築く時間を惜しまない

この犬種は、ただの命令では動かず、「信頼する人のために」行動するタイプです。そのため、日々のスキンシップや声かけを通して、絆を深める時間がとても大切になります。

  • 毎日のブラッシングやふれあい
  • 飼い主の声や気配に敏感に反応するため、落ち着いたトーンで接する
  • 問題行動にも冷静に対応し、感情的に怒らない

愛犬が「この人と一緒にいたい」と思える環境をつくることが、飼いやすさにも直結します。

ピレニアン・シープドッグの誕生の歴史

犬

ピレニアン・シープドッグは、フランス南西部のピレネー山脈地域で古くから牧羊犬として活躍してきた犬種です。

その起源ははっきりとはしていませんが、数百年にわたり山岳地帯の厳しい気候や地形に適応し、羊の群れを守り導く役割を果たしてきました。

作業犬としての能力が重視されていたため、外見よりも機敏さや知性、スタミナが重視され、自然淘汰的に現在の姿が形成されていったと考えられています。

20世紀初頭までは正式な犬種として認識されることは少なく、地域によって姿かたちに違いがありましたが、第一次世界大戦中にフランス軍の伝令犬として活躍したことをきっかけに注目を集めました。

戦後には犬種としての保存・育成が進められ、1920年代にフランスで公式なスタンダードが定められました。

現在では「ピレニアン・シープドッグ(ロングヘア)」「ピレニアン・シープドッグ・スムースフェイス」などのタイプに分類され、ヨーロッパを中心に愛好家のもとで飼育されています。

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