室内で飼いやすいペットとして徐々に人気を集めているモルモット。
うさぎよりもやや小さめのサイズ感で鳴き声も小さいこともあり、マンション等の集合住宅での飼育に向いています。
動物園やペットショップで見かけることも多く、その可愛らしい見た目から興味を抱いている方も多いのではないでしょうか?
こちらの記事ではペット初心者にも人気のモルモットについて、値段の相場や飼育のポイントについて詳しく解説しています。
室内で飼えるペットに興味のある方や、モルモットのお迎えを検討されている方はぜひ参考にしてくださいね。
この記事の結論
- モルモットはさまざまな品種があり、希少種を含めると17種類にもなる
- モルモットの値段相場は5,000円~2万円前後で、希少性の高い種類は高騰しやすい
- モルモットの平均寿命は4年~8年と言われているが、近年は10年近く生きてくれることもある
- 暑さにも寒さにも弱いので1年を通して室温は18℃~24℃、湿度は40%~60%程度を保つ
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
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目次
モルモットの値段相場は5,000円~2万円前後
モルモットの相場は5,000円程度と言われていますが、高額の品種では2万円、あるいはそれ以上の値段で取引されることもあります。
モルモットは種類や血統、色や柄など、さまざまな要因で価格が決定されます。
基本的には月齢が低いほど高い値段がつきますが、お迎えするときには若さや外見的な特徴だけでなく、健康状態もしっかり確認しましょう。
栄養状態やお迎え前の飼育環境など、モルモットの状態を総合的に確認した上でお迎えすることが大切です。
モルモットに限ったことではありませんが、希少性の高い種類は高い価格で取引されることが多い傾向があります。
例えば希少性が高く、ペットショップでも取り扱いのあるところが少ないスキニーギニアピッグの相場は2万円~4万円。
モルモットとしてはかなり高額な値段で取引されています。
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モルモットの値段が決まる基準
超高額なモルモットというのはなかなか見かけませんが、全個体が同じ価格というわけではありません。
価格が高騰する場合、下落する場合の主な理由は以下の通りです。
価格高騰の主な理由 | ・希少な種類 ・血統 など |
価格下落の主な理由 | ・月齢が増している ・健康状態が悪い など |
モルモットの値段が決まる主立った要因について詳しく見ていきましょう。
年齢
基本的には月齢が低い、生まれたてに近い子ほど値段が高くなります。
ペットをお迎えするときは小さいときから育てたい人が多いため需要が高く、金額も上がりやすい傾向に。
反対にペットショップで売れ残ってしまった子は、時間が経過するにつれて安くなっていくことが多いようです。
種類
モルモットはイングリッシュやアビシニアン、ペルビアンなどさまざまな種類があります。
一般的で入手が簡単なものは価格が低めの傾向になりやすいです。
逆に、前述のスキニーギニアピッグのように希少性の高いものや、人気の種類は価格が高騰する傾向があります。
毛の長さ・毛質
毛の長さや毛質によっても価格が違うことがあります。
モルモットは色々な種類がいるので、長毛やちぢれ毛の子もいます。
毛質によってはこまめなブラッシングやカットが必要になることも。
日常のお手入れが必要な種類のモルモットの場合、飼育に時間と労力がかかる分、値段が高めに設定されていることが多くあります。
目の色
モルモットの目は黒いのが普通ですが、稀に赤い目の子が生まれます。
生まれてくる数が少ないので、そのぶん値段も高めに。
また、黒の色素を全く持たないアルビノと呼ばれる個体は更に希少価値が高いため、より価格が上がります。
血統
血統書がついていて母モルモットがハッキリとしている場合、一般的なモルモットよりも高額になるでしょう。
モルモットにも専門店があり、血統書付きの子はモルモット専門店で販売されていることが多いです。
普通のペットショップで販売されているモルモットは、色々な血の混ざった雑種(ミックス)であることも多いです。
一方で、モルモット専門店では異なる種類のモルモットを交配させることなく血統を管理。
体質や栄養バランスに配慮して産まれたときから大切に見守られて育てられています。
モルモットについて専門的な知識をもっている人が飼育しているため、価格は高めです。
健康状態
体調が優れないモルモットや、どこかに疾患がある子は価格が低めに設定されていることがあります。
割引や値引きなどで安くお迎えできる可能性がありますが、お迎え後に体調を崩してしまう可能性も。
ペット医療費は保険が効かず高額になることも多いため、お迎えを検討するときは健康状態をしっかり確かめてから決めましょう。
お迎え場所(ペットショップ・ブリーダー・里親制度等)
モルモットはペットショップの他、モルモット専門店や繁殖を行っているブリーダー、里親制度の利用などでお迎えすることができます。
ペットショップは安価で販売されていることが多く、街中にもあるため一番利用しやすいでしょう。
専門店やブリーダーは血統書付きのモルモットや、栄養状態の良い個体を扱っているため、価格が高めに設定されていることがあります。
また、里親制度ではお迎え費用を安価に抑えられることがほとんどです。
インターネットで譲渡先の決まっていない子の里親を募集していることもあるので、興味がある方は一度調べてみると良いでしょう。
お迎え前に知りたいモルモットの基本情報
見た目が可愛く、知名度の高いモルモット。
動物としては有名ですが、性格や鳴き声など詳しい情報は知らない方も多いのではないでしょうか?
家族の一員として迎えるのであれば、モルモットの基本的な特徴はおさえておきたいところ。
ここではお迎え前に知りたいモルモットの基本情報について解説します。
モルモットの体長、体重
体長 | 20cm~40cm |
体重 | 700g~1.3kg |
ハムスターと似たようなイメージのモルモットですが、大きさは20cm~40cmと少し大きめ。ハムスターとうさぎの中間くらいのサイズ感です。
ずんぐりとした丸みを帯びた体型で非常に愛らしいですが、本気で走るとかなり速いのも特徴。
足は短く尻尾はありません。
モルモットの性格
モルモットは温厚で大人しい室内で飼うのに適した動物です。
臆病なため優しく接してあげる必要がありますが、一度懐くと甘えてくることも。
もともと集団で生活する動物なのでコミュニケーションも上手。
慣れてくると鳴き声でモルモットの気持ちが分かるようになってきます。
モルモットの鳴き声
鳴き声 | 鳴き声が表す気持ち |
---|---|
キュイーキュイー、プイプイ | 何かを求めているとき |
グルルルル、ルルルルル | 喜びや幸せな気持ちの表現 |
カチカチカチ、グルグルグル | 警戒や威嚇、恐怖を感じているとき |
モルモットは鳴き声でコミュニケーションをとります。そのときの気持ちによって、上記の様に鳴き方が変化します。
普段は大きな声で鳴くことは少ないですが、食べ物を要求しているときは大きな声を出すこともあるでしょう。
頻繁に鳴く場合は鳴き声に注意して、なぜ鳴いているかを理解して原因を解消してあげましょう。
モルモットのニオイ
モルモットは草食性なので体臭自体は強くはありません。
ただし、排泄物がお尻に付着してしまったり、牧草についたままだと雑菌が繁殖してニオイを感じやすくなってしまうことがあります。
ニオイが気になるときはケージをこまめに掃除してあげたり、お尻周りを拭いてあげることでニオイを軽減できるでしょう。
濡れタオルで拭くときは風邪をひかないようにぬるま湯を使い、最後に乾拭きまでしてあげてください。
モルモットの平均寿命
モルモットの平均寿命は4年~8年と言われています。
近年は飼育環境が改善されてきたこともあり、長生きするモルモットも増えていて、10年以上生きることもあります。
モルモットに長生きしてもらうためにはストレスの少ない環境を用意してあげることが大切。
腸内環境を整える繊維質の多い食事を与えたり、温度と湿度を適切に管理してあげましょう。
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モルモットがかかりやすい病気
不正咬合(ふせいこうごう) | 歯の伸び過ぎや全く伸びないことによって、咬み合わせが悪くなる病気。 |
ビタミンC欠乏症(びたみんしーけつぼうしょう) | ビタミンC不足によって食欲不振や下痢を引き起こす。 |
胃腸うっ帯(いちょううったい) | 消化器の動きが悪くなり、元気がなくなったり食欲不振になる。 |
皮膚病(ひふびょう) | シラミやダニなどの感染によって、かゆみやフケを伴う。 |
モルモットがかかりやすい病気には上記のようなものがあります。
げっ歯類で草食性のモルモットは、歯や消化器系の病気にかかりやすい特徴があります。
また、自身ではビタミンCをつくれないため、野菜やフルーツが不足すると体調不良の原因に。
体も繊細なので、皮膚を清潔に保つなど、日頃から丁寧にお世話をしてあげることが大切です。
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モルモットの種類
モルモットはさまざまな品種があり、希少種を含めると17種類にもなると言われています。
一見似ているモルモットですが、品種ごとに少しずつ性格や見た目が違います。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
イングリッシュモルモット
動物園などでも多く飼育されている、最も一般的なモルモットです。
頭からお尻までの太さが変わらない寸胴型の体型が、愛らしくてチャーミング。
はじめは臆病で警戒心が強いですが、慣れてくると飼い主の後をついてくるなど人懐っこい一面をみせることもあります。
モルモットを初めて飼う人でもコミュニケーションを取りやすい品種と言えるでしょう。
その他情報
性格 | 甘えん坊で社交性が高い |
被毛 | 短毛で硬い |
平均寿命 | 4年~8年 |
参考価格 | 2,000円~4,000円 |
アビシニアンモルモット
毛の長さが4cm~5cmの巻き毛が特徴のモルモット。社交的で人に慣れやすい性格だと言われています。
体全体にロゼットと呼ばれるつむじがあり、寝癖のような無造作な雰囲気のシルエットが印象的。
カラーバリエーションが豊富で白やグレーなど単色だけでなく、複数色が混じっている子もいます。
色によって雰囲気も変わるので、珍しい色や特徴的な色のモルモットが欲しい場合は専門店で探してみると良いでしょう。
その他情報
性格 | 社交的なので人にも慣れやすい |
被毛 | 全身にロゼットといわれるつむじがある |
平均寿命 | 4年~8年 |
参考価格 | 5,000円~7,000円 |
ペルビアンモルモット
しなやかな長毛が特徴的です。ストレートと巻き毛の2タイプがいます。
臆病な性格をしていますが、気長に接することで少しずつ心を開いてくれるでしょう。
懐いてくると飼い主に忠実な性格になることも多いようです。
その他情報
性格 | モルモットらしい臆病な性格 |
被毛 | 長毛で顔にも毛が生えている |
平均寿命 | 6年~7年 |
参考価格 | 8,000円~10,000円 |
テディモルモット
野生では生息していない品種改良で生まれたモルモットです。
テディベアのような短いちぢれ毛が特徴。柔らかい触り心地のアメリカン系と、ゴワゴワとして少し硬めのアビシニアン系の2種類がいます。
警戒心が強く臆病な性格なので、慣れるまでに時間がかかることもあります。
無理にコミュニケーションをとろうとするとストレスになってしまいます。
モルモットのペースに合わせてゆっくり関係を築いていきましょう。
その他情報
性格 | モルモットらしい臆病な性格 |
被毛 | 短毛~中毛で、ちぢれ毛が特徴的 |
平均寿命 | 6年~7年 |
参考価格 | 8,000円~15,000円 |
シェルティモルモット
気品のあるシルクのような長毛が特徴。見た目の美しさから熱心な愛好家も多く、ペットとして人気のある品種です。
攻撃性はほとんどなく、温和で初心者でも親しみやすい性格と言えるでしょう。
さわり心地がとても良く、触っているだけで癒されると評判です。
長毛なので定期的なブラッシングが必要になります。
その他情報
性格 | 大人しく温厚、人懐っこい |
被毛 | 絹のような毛質で、つむじがない |
平均寿命 | 7年~8年 |
参考価格 | 8,000円~10,000円 |
クレステッドモルモット
イングリッシュモルモットが品種改良されて産まれたモルモットです。
頭頂部にのみロゼット(つむじのようなもの)があり、頭のところだけ巻髪のヘアスタイルになっています。
物音に敏感で警戒心が強いので、生活環境に慣れるまではゆっくり見守ってあげましょう。
その他情報
性格 | 優しく世話をすると非常によく懐く |
被毛 | 短毛で頭につむじがある |
平均寿命 | 6年~7年 |
参考価格 | 8,000円~10,000円 |
その他の種類
- テッセルモルモット
- レックスモルモット
- スキニーギニアピッグ など
テッセルモルモットはちぢれ毛の長毛種。白やオレンジなど色々なカラーの子がいます。ふんわりしたさわり心地も魅力的でぬいぐるみのような可愛さです。
また、レックスモルモットはテディモルモットに良く似た品種で、短いちぢれ毛が特徴。毛がカールしており、カラーバリエーションも豊富です。
先ほど取り上げたスキニーギニアピッグは、毛の生えていない品種でミニブタのような雰囲気です。
皮膚の色は黒やピンク、茶色などで撫で心地がよく、毛がないのでブラッシングの必要もありません。
モルモット飼育に必須アイテムと初期費用相場
ここからはモルモットの飼育に必要なアイテムについて解説していきます。
- ケージ
- フード(ペレット)
- 専用食器
- ハウス(巣箱)
- トイレ
- 床材
- 給水器
- ヒーター
- おもちゃ
小動物なのでそこまでお金がかかるものは多くなく、初期費用の目安は10,000円~15,000円程度。
必要になる物は多いものの、どれも数千円程度あれば十分に揃うものばかりです。
ケージ
お家にモルモットを迎えるときはモルモットが安心して過ごせるスペースを用意してあげてください。
モルモット専用のケージは扱っていないことも多いので、うさぎなどの小動物用のケージで飼育するのがおすすめです。
金網とトレーを分解できるものであれば、お手入れも簡単です。
フード(牧草、ペレット)
完全草食動物のモルモットには牧草とペレットをメインとし、間食として小松菜やブロッコリー、ピーマン、キャベツといった野菜を与えるといいでしょう。
モルモットは体内でビタミンCを合成できないので、ビタミンCが配合されたペレットであればバランス良く栄養を摂取できます。
植物エキスを配合しているものであれば、排泄物のニオイを軽減してくれます。
専用食器
少し重さがあって安定したモルモット専用食器なら、勢い余ってひっくり返してしまうことがありません。
ケージに固定できる食器でも良いでしょう。
ご飯が端に寄りにくくなっていて食べやすいものだと、シニアになっても使いやすいですよ。
ハウス(巣箱)
モルモットは臆病な動物なので、ケージの中でも隠れられる場所が必要になります。
中に隠れられてストレスなく動けるサイズ感のものがおすすめ。
慣れてきたら、ハウスの中にちぎった藁やティッシュペーパーを入れるなど工夫すると喜んでくれますよ。
トイレ
モルモットはトイレを覚えない個体も多いですが、角や部屋の隅に設置してあげることで出来るようになることもあります。
背面をL字に高く囲ったタイプであれば、おしっこの飛び散りを防ぎ、壁やケージの汚れを防止してくれます。
モルモットは体の割に排泄物の量が多い動物ですが、金属製すのこはプラスチック製に比べ 尿や糞が溜まりにくく足やおしりが汚れず衛生的。
深さもあるものだと安心して使えます。
床材
床材には木材チップや牧草、すのこなど色々ありますが、いずれもこまめに掃除する必要があります。
紙タイプの床材であれば、可燃ごみとして捨てられて、掃除も簡単で利用しやすいです。
また、吸湿性・保温性・通気性に優れており、夏は涼しく冬は暖かい巣箱の環境を保ってくれます。
給水器
給水器はいつでも飲める、ケージ内の場所に設置してあげましょう。
倒れにくい安定したものを選ぶのがおすすめで、倒してしまうと水がこぼれだしてしまいます。
お水は毎日変えてあげる必要がありますが、タンクの容量が大きいタイプなら多頭飼いにも使えます。
ヒーター
モルモットは寒いのが苦手な生き物です。寒い冬を暖かく過ごせるようにヒーターを用意してあげましょう。
小動物が使えるボード型で、気温に合わせて高温と低温が使い分けられるタイプがおすすめ。
さらに横置きと縦置きでの使用が可能なので、お世話をするモルモットに合わせた使い方ができますよ。
おもちゃ
げっ歯類であるモルモットはさまざまなものをかじる習性があります。
ケージの中にはかじれるおもちゃを設置してあげましょう。
自分のスペースの中にかじる物があることでケージ内でもかじる習性を我慢する必要がなくなり、ストレス発散にもなります。
モルモットと一緒に暮らすための飼育ポイント
モルモットは繊細な動物なので、飼育には注意が必要です。
ここでは快適にモルモットと一緒に暮らすための飼育ポイントについて解説します。
暑さ・寒さに弱く室温管理が重要
適切とされる室温 | 18℃~24℃ |
適切とされる湿度 | 40%~60%程度 |
モルモットは暑さにも寒さにも弱い動物です。エアコンや冷却グッズを利用して快適な室温を保ってあげましょう。
適切な温度は人間が快適に感じる温度とほぼ同じで、室温は18℃~24℃、湿度は40%~60%程度が適温とされています。
10℃以下や30℃以上の室温になると体調不良の原因になるので、外出時も温度管理を忘れないように注意しましょう。
ケージの掃除はこまめに行う
ケージの掃除はこまめに行なって、清潔な環境を保ちましょう。
モルモットの足の裏は毛が生えておらずデリケート。不衛生な環境だと雑菌が繁殖して皮膚炎になってしまいます。
排泄物や食べこぼしなどはそのままにせず、こまめに掃除しましょう。
モルモットは体の大きさに対して排泄物の量が多い特徴がありますし、トイレも覚えにくい動物です。
床材は毎日交換し、月に一度はケージ全体の丸洗いして汚れを落としてあげましょう。
ブラッシングをする
短毛種 | 1~2週間に1回程度(換毛期は2~3日に1回程度) |
長毛種 | 毎日 |
短毛種は1~2週間に1回程度、長毛種は毎日ブラッシングしてあげましょう。
毎日のブラッシングは大変ではありますが、長毛種はブラッシングを怠ると毛玉ができてしまったり、毛づくろいで飲み込んだ毛が消化器に詰まって病気になってしまいます。
できる限り毎日のお手入れを欠かさないようにしましょう。
換毛期には抜け毛が増えるので、短毛種も2~3日に1回程度のブラッシングが必要です。
ブラッシングをしながら皮膚や爪の状態を確認し、モルモットの健康をチェックしてあげましょう。
爪が伸びたら切ってあげる
モルモットは爪が伸びるスピードが早いので、伸びすぎる前に切ってあげましょう。
爪を伸びたまま放置するとスキマに引っ掛けてケガをしてしまいかねません。
また、伸びた爪には血管が伸びてくるので、定期的に爪を切らないと血管を傷つけ出血してしまうことにも繋がります。
モルモットの種類によって爪切りの頻度は変わりますが、通常は2~3ヶ月に1回、早い子では1ヶ月に1回が目安です。
適度にコミュニケーションをとる
モルモットが家庭の環境に慣れたら、少しずつコミュニケーションをとっていきましょう。最初は5~10分程度が目安です。
名前を呼んで、手からおやつを与えるところから始め、慣れてきたら撫でてあげるなどスキンシップをとりましょう。
いきなり掴んだりすると驚いてしまうのでゆっくり進めることが大切です。
モルモットが懐くスピードには個体差があるため、人馴れにかかる時間はさまざま。
無理やりコミュニケーションをとろうとして怯えさせてしまうと、警戒を解くには時間がかかってしまいます。
構いすぎない程度に毎日の適度なコミュニケーションを心がけましょう。
適度に運動させる
モルモットはもともとあまり運動する動物ではなく、1日に必要な運動量も少ないです。
だからといって狭いケージの中だけでは運動不足になってしまうので、適度に運動させることが大切。
具体的には、室内を30分程度歩かせるだけで十分な運動量を確保できますよ。
かじられたくない物は対策しておく
げっ歯類は何でもかじってしまう習性があります。モルモットが噛んで困るものは置かないようにしましょう。
コード類は閉まっておいたり、木製の家具、壁などはかじられないようにフェンスを置くなどの対策が有効です。
また、モルモットはストレスが原因で色々なものをかじることがあります。
普段からケージ内にかじれる木やおもちゃを入れて、ストレスを溜めないようにしてあげることも対策になるでしょう。
大声や大きな物音は出さない
モルモットは非常に耳がよいので、大きい音が聞こえるとストレスになってしまいます。
テレビや道路の音など、騒音がなるべく聞こえない静かな場所を用意してあげましょう。
ストレスが溜まっていると巣箱の中にこもって出てこなくなったり、スキンシップをとろうとしても威嚇の鳴き声をあげたりします。
また、表面的には元気に見えても、ストレスが原因で体調を崩してしまうこともあります。
生活音を完全に無くすのは難しいですが、モルモットが家庭の環境に慣れるまではできる限り静かに過ごしたり、人の動線の少ない場所にケージを置くなど工夫してあげましょう。
モルモットに適したフードを与える
モルモットは体内でビタミンCを作ることができません。そのため専用のペレットや牧草、大根の葉や小松菜などからビタミンCを含めた栄養を摂取する必要があります。
ビタミンCが不足すると食欲不振や体調不良の原因になるので、栄養バランスに注意しながら飼育することが大切です。
いつでも食べられる牧草を常に用意しておくほか、朝晩2回のペレット。そして野菜をこまめにあげることで栄養バランスを保てます。
水分が多い野菜は苦手で、食物繊維が豊富な野菜を好みます。
与えてはいけない食べ物は把握しておく
- チョコレート
- ネギ類
- ニンニク
- ニラ
- アボガド
- トウモロコシ
- コーヒー
- ナッツ類 など
上記のように私達が日頃から食べているものでも、モルモットには害になってしまうものがあります。
特にチョコレートやネギ類、アボカドは中毒症状を起こしたり、肝機能や消化器にダメージを与えるなど命の危険を招きかねません。
また、トウモロコシのようにでんぷん質が多く繊維質が少ない食品は、腸内で過剰に発酵し体調を崩してしまう可能性があります。
食べられない食材を誤って与えてしまうと、取り返しのつかない事態になってしまうこともあります。
モルモットに食べ物を与えるときには十分に注意しましょう。
モルモットを迎える前の注意点
モルモットは犬や猫と比べるとペットとしてはマイナーです。
飼い始めてからトラブルが起こると慌ててしまうでしょう。
モルモットをお迎えする前に確認すべき注意点についてお話しします。
万が一のときのためにペット保険の加入を検討する
ペットの診療費は人間の様に健康保険のような公的な補償がないため、全額自己負担になります。
大きな病気にかかってしまったり、継続的な医療のサポートが必要になってしまった場合、高額な診療費を全額自己負担するのは難しいですよね。
万が一のときのためにもペット保険の加入を検討しておきましょう。
モルモットの場合、犬や猫よりも加入できる保険の数は少なめです。
保険によってはお迎え前にしか加入できない保険もあるので注意が必要。
モルモットをお迎えすることを決めたら、加入できるペット保険について調べておきましょう。
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モルモットを診てくれる動物病院を探しておく
モルモットは犬や猫に比べて飼育頭数が少ないため、診察してくれる病院は少なめです。
犬猫のみを専門としていて、その他の小動物は診てくれないこともあります。
お近くの動物病院でモルモットを診察してもらえるか、前もって確認しておきましょう。
基本的にしつけることは難しい
モルモットは犬のように、お座りやお手を覚えてくれるわけではありません。基本的にはしつけるのが難しい動物であることを覚えておきましょう。
トイレの場所を覚えてくれなかったり、物をかじるのを止めてくれなかったりなど、習性からくる行動を直すのは難しいところがあります。
モルモットの習性を理解して、排泄物はすぐに片付けてあげたり、かじられて困るものはカバーをしたりなど、飼い主側から歩み寄る必要があるでしょう。
しつけが難しいモルモットですが、全く懐かないかと言うとそんなことはなく、お世話を続けると自分を守ってくれる存在として、飼い主のことを信頼し始めます。
モルモットのしつけは行為を改善させる、というよりはモルモットの習性を把握して、気持ちを理解してあげることから始まると言えます。
日々のモルモットとの生活を通して少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
健康状態を確認しておく
- 毛並みが良く艶があるか
- 毛玉ができていないか
- 目やにはないか
- よだれが出ていないか
- 鼻水が出ていないか
- 歯は綺麗に生えているか
- 元気に動いているか
お迎えする前にはモルモットの健康状態を確認しておきましょう。
せっかくモルモットを飼うことにしても、体が弱かったり病気がちだったりしてはお迎え後の生活が大変になります。
良く動いていたり、毛並みに艶があるのは健康な証拠。元気の良い子を選びましょう。
目ヤニがたまっていたり、鼻水が出ている子は体調が悪い可能性があるため避けたほうがよいでしょう。
また、歯の生え方が不揃いな場合も注意が必要。噛み合わせが悪いと、不正咬合(ふせいこうごう)の原因になります。
お迎え後のアフターフォローの有無を確認
お迎えした後に育て方について相談に乗ってもらえるか、ペットショップやブリーダーに確認しておきましょう。
特に初めてモルモットを飼うときは分からないことが多いもの。
食事の与え方や温度の管理など、育て方に迷ってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、モルモットに詳しい人に飼育方法について相談できる窓口を作っておくことは大切です。
お迎え後もサポートしてもらえる体制をつくり、安心してモルモットを飼育できる環境を整えましょう。
この記事の執筆者
桐谷 肇
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
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