「あれ、うちの犬のおしっこ、なんだかいつもより透明な気がする…これって大丈夫?」愛犬の健康を気遣う飼い主さんなら、一度はこんな風に感じたことがあるかもしれません。
普段は少し黄色味を帯びているはずのおしっこが透明だと、不安になりますよね。もしかして病気なのでは、と心配になる方もいるでしょう。
このページでは、犬のおしっこが透明になる原因について、生理的なものから病気まで幅広く解説します。愛犬の異変にいち早く気づき、適切な対応をするために、ぜひ参考にしてください。
この記事の結論
- 水分過多や利尿作用のある飲食物による一時的なものから、腎臓病や糖尿病などの病気のサイン
- 透明な尿に気づいたら、量や回数、元気・食欲・飲水量の変化、排尿時の様子などを普段と比較する
- 元気がない、嘔吐・下痢を伴う、意識が朦朧としているなど、すぐに動物病院を受診する必要がある
- 透明な尿に気づいた時期、その他の症状、普段の生活習慣、既往歴や服用中の薬などを伝える
目次
犬のおしっこが透明になるのはなぜ?考えられる主な原因

愛犬のおしっこが透明になる原因はさまざまです。大きく分けて、生理的な要因と、何らかの病気が隠れている注意が必要なケースの2つが考えられます。
愛犬の健康状態を正しく把握するためには、これらの原因を理解し、おしっこの色だけでなく、量や回数、その他の症状と合わせて総合的に判断することが重要です。
これから具体的な原因について詳しく解説していきますので、ご自身の愛犬に当てはまるものがないか確認しながら読み進めてください。
生理的な要因:心配いらないケースとは
犬のおしっこが透明に見える場合でも、常に病気を心配する必要はありません。
一時的に尿が薄まり、透明になることは、生理的な要因によるものであり、健康上特に問題がないケースも多くあります。
以下に、心配いらないと考えられる主な生理的要因について具体的に解説します。愛犬の行動や環境に当てはまるものがないか確認してみましょう。
水分摂取量の増加
犬が普段よりも多くの水を飲んだ場合、おしっこは薄まり透明に近くなることがあります。これは体内の水分バランスを保つための自然な生理現象です。
- たくさん水を飲んだ後:散歩から帰った後や、食後に水をがぶ飲みした際など、一時的に多量の水を摂取すると、その分おしっこの量も増え、色が薄くなります。
- 運動後の水分補給:激しい運動の後や長時間のお散歩の後には、脱水状態を避けるために水を多く飲む傾向があります。この場合も、おしっこは透明になることが多いです。
- 夏場の暑さ対策:気温が高い夏場は、人間と同様に犬も体温調節のために水分を多く必要とします。自然と飲水量が増えるため、おしっこが薄くなるのはよくあることです。
これらの場合は、一時的なものであり、他の異常が見られなければ心配は不要でしょう。
利尿作用のある食べ物や薬の影響
特定の食べ物や、獣医師から処方された薬の中には、利尿作用を持つものがあり、これらが原因でおしっこが透明になることがあります。
- 特定の野菜や果物の摂取:キュウリやスイカなど、水分を多く含む野菜や果物をたくさん食べた場合、尿量が増え、色が薄くなることがあります。これらは利尿作用があるため、一時的な変化であれば問題ありません。
- 処方された薬の副作用:心臓病や腎臓病の治療などで利尿剤を服用している場合、薬の作用によって尿の量が増え、透明になることがあります。これは薬の効果によるものなので、特に心配する必要はありませんが、気になる場合は必ず獣医師に相談しましょう。自己判断で投薬を中止したり、量を変更したりするのは危険です。
注意が必要なケース:病気の可能性も
生理的な要因以外で犬のおしっこが透明になる場合は、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。
特に、多飲多尿(水をたくさん飲み、おしっこをたくさんする状態)が継続的に見られる場合は注意が必要です。
早期発見・早期治療が重要な病気がいくつかありますので、愛犬の様子をよく観察し、異変を感じたら速やかに獣医師に相談しましょう。
腎臓病
腎臓は体内の老廃物をろ過し、尿として排出する重要な臓器です。腎臓の機能が低下すると、尿を濃縮する能力が損なわれ、多飲多尿となり、おしっこが透明になることがあります。
- 慢性腎臓病の初期症状としての多飲多尿:慢性腎臓病は、初期には目立った症状が見られないことも多いですが、進行すると水を飲む量が増え、おしっこが薄く透明になることがあります。
- 腎機能の低下による尿の濃縮障害:腎臓が悪くなると、本来なら体に必要な水分を再吸収して尿を濃くする機能がうまく働かなくなります。そのため、薄いおしっこが大量に出るようになるのです。特に高齢犬に多く見られる病気なので注意が必要です。
糖尿病
糖尿病は、血糖値をコントロールするインスリンというホルモンがうまく働かなくなる病気です。血糖値が高い状態が続くと、腎臓で糖をろ過しきれなくなり、尿中に糖が排出されるようになります。
- 高血糖による多飲多尿:体が高血糖状態になると、尿から糖を排出しようとするため、それに伴い大量の水分も一緒に排出されます。このため、犬は脱水状態を防ぐために多量の水を飲むようになり、結果として薄いおしっこが大量に出ます。
- 尿に糖が排出されることによる見た目の変化:尿中に糖が含まれることで、通常のおしっこよりも色が薄く透明に見えることがあります。多飲多尿の他に、体重減少や食欲の変化などの症状を伴う場合は、糖尿病の可能性が高いでしょう。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質機能亢進症、通称クッシング症候群は、副腎からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることによって引き起こされる病気です。この病気も多飲多尿を主な症状として示します。
- ホルモン異常による多飲多尿:過剰なコルチゾールは、腎臓に作用して尿の生成を促進し、結果として多飲多尿を引き起こします。そのため、おしっこが透明で薄くなることがよくあります。
- その他の症状との関連性:多飲多尿の他に、お腹が膨らむ、皮膚が薄くなる、脱毛、筋力低下などの症状が見られる場合は、クッシング症候群の可能性を考慮する必要があります。これらの症状が複合的に現れることが多いのが特徴です。
尿崩症
尿崩症は、抗利尿ホルモン(バソプレシン)の分泌異常や、腎臓がこのホルモンに反応しないことによって、体内の水分が異常に排出されてしまう病気です。
- 抗利尿ホルモンの異常による過剰な排尿:抗利尿ホルモンは、体内の水分を保持する役割を持っていますが、このホルモンが不足したり、うまく機能しなかったりすると、尿が濃縮されず、非常に薄いおしっこが大量に排出されます。
- 非常に薄い尿が特徴:尿崩症の犬は、尋常ではないほど大量の水を飲み、大量のほとんど色のない透明な尿を排泄します。この状態が続くと、重度の脱水症状に陥る危険性があるため、早期の診断と治療が不可欠です。
膀胱炎やその他の尿路疾患
膀胱炎などの尿路感染症も、おしっこの色や回数に影響を与えることがあります。炎症が原因で頻繁におしっこをするようになり、結果として尿が薄まるケースも存在します。
- 炎症による頻尿と尿の希釈:膀胱や尿道に炎症が起きると、犬は排尿時に不快感を感じ、頻繁に少量の尿を排出するようになります。この際、水分摂取量が変わらなくても、頻繁な排尿によって尿が薄まり、透明に見えることがあります。
- 細菌感染の有無:細菌感染による膀胱炎の場合、尿に血液が混じる(血尿)など、明らかな異常が見られることも多いですが、初期段階では透明な尿が続くこともあります。排尿時の痛みや、何度も排尿姿勢を取るのに少量しか出ないといった症状が見られる場合は、尿路疾患を疑いましょう。
愛犬のおしっこが透明だと気づいたら:飼い主さんが確認すべきこと

愛犬のおしっこが透明になっていることに気づいたら、心配になるのは当然です。しかし、すぐにパニックになる必要はありません。
まずは、飼い主さんが自宅でできる観察ポイントをいくつか確認してみましょう。これらを把握しておくことで、獣医師に相談する際に具体的な情報を伝えられ、より正確な診断に繋がります。
おしっこだけでなく、愛犬の全体的な様子や生活環境の変化にも目を向けることが大切です。
おしっこの量と回数
おしっこの色だけでなく、その量や回数も愛犬の健康状態を測る重要なバロメーターです。普段と比較することで、異常の有無に気づきやすくなります。
普段との比較:増えているか減っているか
愛犬のおしっこの量が普段と比べて明らかに増えているか、あるいは減っているかを確認しましょう。
多飲多尿(水をたくさん飲み、おしっこをたくさんする状態)は、糖尿病や腎臓病、副腎皮質機能亢進症など、さまざまな病気のサインである可能性があります。
逆に、尿量が著しく少ない場合は、脱水や腎機能の低下を示唆することもあります。普段から愛犬がどれくらいの頻度で、どれくらいの量のおしっこをしているかを把握しておくことが大切です。
一回の排尿量
一回の排尿量も重要なポイントです。例えば、頻繁におしっこに行くのに、一回あたりの量が非常に少ない場合は、膀胱炎などの尿路疾患の可能性があります。
一方で、一回の排尿量が明らかに多い場合は、水分の過剰摂取や、腎臓の濃縮機能の低下などが考えられます。
ペットシーツの濡れ具合や、散歩中の排尿の様子などを注意深く観察し、普段との違いがないかを確認してみてください。
その他に現れている症状
おしっこの変化だけでなく、愛犬のその他の身体症状や行動の変化にも目を光らせましょう。これら複合的な症状が、病気の早期発見に繋がる重要なヒントになることがあります。
元気や食欲の変化
愛犬の元気や食欲に変化がないかを確認してください。もし、おしっこが透明になったことに加えて、元気がなくぐったりしている、あるいは食欲が落ちているなどの症状が見られる場合は、何らかの病気が進行している可能性があります。
特に、食欲不振は多くの病気に共通するサインであり、体の不調を示している可能性が高いです。普段と比べて活動量が減っていないか、フードの食いつきが悪くなっていないかなど、注意深く観察しましょう。
体重の増減
体重の変化も、愛犬の健康状態を示す重要な指標です。特に、多飲多尿を伴いながら体重が減少している場合は、糖尿病や腎臓病、甲状腺機能亢進症などの可能性も考えられます。
病気によっては、食欲があるにもかかわらず体重が減少する場合もありますので、定期的に体重を測定し、記録しておくことをおすすめします。急激な体重の増減には注意が必要です。
水を飲む量の変化(多飲の有無)
おしっこが透明である場合、水を飲む量が増えている(多飲)ことが多いです。多飲は、犬の病気の重要なサインのひとつであり、特に水をがぶ飲みするような様子が見られる場合は注意が必要です。
具体的な飲水量を把握するために、次のような方法を試してみてください。
- 計量カップで測る:一日に与える水の量を計量カップで測り、翌朝にどれくらい減っているかを確認します。
- 普段の様子と比較する:いつもより頻繁に水を飲みに来たり、水入れがすぐに空になったりしないか観察します。
一般的に、犬が1日に飲む水の量の目安は、体重1kgあたり50~70ml程度と言われています。この目安よりも明らかに多い場合は、獣医師に相談することを検討しましょう。
排尿時の様子(痛み、頻繁な排尿など)
排尿時の様子を観察することも非常に重要です。愛犬が排尿時に痛みを感じている様子はないでしょうか?
例えば、以下のようなサインに注意してください。
- 排尿時に鳴く、震える
- 何度も排尿姿勢をとるのに、少ししかおしっこが出ない(頻尿)
- おしっこを漏らしてしまう(失禁)
- 排尿中に普段と異なる体勢をとる
これらの症状は、膀胱炎や尿石症など、尿路に問題がある可能性を示唆しています。
特に、透明な尿に加えてこれらの症状が見られる場合は、早めに獣医師の診察を受けることを強くおすすめします。
生活環境の変化
愛犬の生活環境の変化も、おしっこが透明になる要因のひとつとなることがあります。
特に、飲水量に影響を与えるような変化があった場合は、生理的な範囲での変化である可能性も考えられます。
食事内容の変更
最近、愛犬の食事内容を変更しましたか?ドライフードからウェットフードに切り替えた場合、ウェットフードは水分含有量が多いため、飲水量が減り、その分おしっこが濃くなることもあります。
逆に、水分摂取量が減るような食事に変更した場合、尿が濃縮されるはずですが、もし透明なままであれば、別の要因も考慮する必要があります。
また、新しいおやつなどを与え始めた場合も、その成分が影響を与える可能性があります。
運動量の変化
愛犬の運動量に変化があった場合も、飲水量やおしっこの状態に影響が出ることがあります。
例えば、普段よりも多く運動をした日には、脱水状態を防ぐために水を多く飲み、おしっこが薄くなるのは自然なことです。
逆に、運動量が大幅に減ったにも関わらず多飲多尿が続く場合は、病気のサインである可能性も考えられます。日々の運動習慣と排尿状況を合わせて観察することが大切です。
室温や湿度の変化
季節の変わり目や、エアコンの使用状況などによって、室温や湿度が変化することも、愛犬の飲水行動に影響を与えます。
例えば、夏場の暑い時期や暖房が効いている部屋では、犬も体温調節のために水分を多く摂取するため、おしっこが薄く透明になる傾向があります。
冬場でも、空気が乾燥していると水を多く飲むことがあります。このように、環境要因も考慮に入れることで、おしっこが透明になる原因をより正確に判断できるようになります。
犬のおしっこ異常で獣医師に相談するタイミングと伝え方

愛犬のおしっこが透明な状態が続く場合や、他に気になる症状が見られる場合は、迷わずに獣医師に相談することが大切です。特に、緊急性の高いサインを見逃さないようにしましょう。
獣医師に相談する際には、愛犬の症状や変化を具体的に伝えることで、より的確な診断と迅速な治療に繋がりやすくなります。
ここでは、どのようなサインが見られたらすぐに病院に行くべきか、そして獣医師に何を伝えるべきかについて詳しく解説します。
すぐに病院に行くべきサイン
愛犬のおしっこが透明であることに加え、以下の症状がひとつでも見られた場合は、緊急性が高いため、速やかに獣医師の診察を受けるようにしてください。これらのサインは、体内で重篤な問題が起きている可能性を示唆しています。
元気がない、食欲不振がある
おしっこの変化と併せて、愛犬がぐったりしている、普段よりも明らかに元気がない、または食事を全く食べない、あるいはほとんど食べないといった状態が続く場合は、体のどこかに深刻な異常があるサインかもしれません。
これは病気の進行を示している可能性が高く、脱水や栄養失調に繋がる恐れもあります。様子見をせず、すぐに動物病院を受診してください。
嘔吐や下痢を伴う
透明な尿に加え、頻繁な嘔吐や下痢が見られる場合も、非常に危険な状態です。
これらの症状は、体内の水分や電解質のバランスを大きく崩し、急激な脱水症状を引き起こす可能性があります。
特に、子犬や高齢犬の場合、脱水の進行は命に関わることもあります。自己判断で市販薬を与えることはせず、一刻も早く獣医師の診察を受けましょう。
意識が朦朧としている
愛犬の意識がはっきりしない、呼びかけに反応しない、ふらつきがひどい、痙攣を起こしているといった症状は、極めて緊急性の高いサインです。
脳や神経系、あるいは全身状態が危機的な状況にあることを示している可能性があります。
このような場合は、迷うことなくすぐに動物病院へ連れて行ってください。時間との勝負になることも少なくありません。
おしっこの量が異常に多い、または少ない
おしっこが透明であることに加えて、異常な量の尿を頻繁にする(多尿)、あるいはほとんどおしっこが出ていない(乏尿・無尿)といった状態も注意が必要です。
多尿は糖尿病や腎臓病、尿崩症などのサインである可能性があり、脱水を引き起こすこともあります。
一方、尿量が極端に少ない場合は、腎不全の急性悪化や尿路閉塞など、生命に関わる緊急事態の可能性も考えられます。
普段の排尿量と明らかに違うと感じたら、速やかに獣医師に相談しましょう。
獣医師に伝えるべき情報
動物病院を受診する際、愛犬の状況を正確かつ具体的に獣医師に伝えることは、適切な診断と治療に繋がる非常に重要な要素です。
口頭だけでなく、可能であればメモにまとめて持参したり、写真や動画を撮っておくと良いでしょう。
おしっこが透明だと気づいた時期
「いつからおしっこが透明になったか」という情報は、病気の進行度や原因を特定する上で非常に重要です。例えば、「昨日から」「数日前から」「ここ1週間ほど」など、具体的な期間を伝えるようにしましょう。
以下のように整理しておくと伝わりやすいです。
- 発見日時:いつ、どのような状況で透明な尿に気づいたか
- 変化の継続期間:透明な尿の状態がどれくらい続いているか
- 発症のきっかけ:何か心当たりがあるか(新しいフードへの切り替え、ストレスなど)
これにより、急性的な問題なのか、慢性的に進行しているのかを獣医師が判断しやすくなります。
その他に気づいた症状の有無と詳細
おしっこが透明であること以外に、愛犬にどのような変化があったかを細かく伝えましょう。獣医師はこれらの情報を元に、病気の可能性を絞り込んでいきます。
具体的には、以下のような点を伝えられるように準備しましょう。
- 行動の変化:元気がない、ぐったりしている、落ち着きがない、ふらつきがあるなど
- 食欲の変化:食欲があるか、ないか、ムラがあるか
- 飲水量の変化:水を飲む量が増えたか、減ったか(可能な範囲で量を計測すると良いでしょう)
- 体重の変化:増えたか、減ったか
- 排泄の変化:嘔吐、下痢、便秘の有無、排便の回数や便の状態
- 体の変化:咳、くしゃみ、発熱、皮膚の異常、呼吸が速い、お腹が膨らんでいるなど
- 排尿時の様子:痛みがあるか、排尿姿勢に変化はないか、頻尿か、失禁はないか
些細な変化に思えても、獣医師にとっては重要な情報となる場合がありますので、気づいたことは全て伝えるように心がけてください。
普段の飲水量、食事内容、運動量
愛犬の普段の生活習慣に関する情報は、生理的な変化なのか、病的な変化なのかを判断する上で役立ちます。
- 飲水量:一日にどれくらいの量の水を飲んでいるか(目安で構いません)
- 食事内容:普段与えているフードの種類(ドライ、ウェット、手作り食など)、おやつを与えているか
- 運動量:一日あたりの散歩の時間や回数、家の中での活動量
これらの情報から、例えば「最近暑い日が続いたから飲水量が増え、それに伴っておしっこが薄くなった」といった生理的な要因である可能性を探ることもできますし、病的な要因を見極めるヒントにもなります。
既往歴や服用中の薬
愛犬の過去の病歴や、現在服用している薬がある場合は、必ず獣医師に伝えてください。
- 既往歴:過去に診断された病気や治療歴(特に腎臓病、糖尿病、ホルモン系の病気など)
- 服用中の薬:現在、獣医師から処方されている薬や、飼い主さんが独自に与えているサプリメントなどがあれば、その種類と量
これらの情報は、現在の症状が既存の病気に関連しているのか、あるいは薬の副作用である可能性はないかなどを判断するために不可欠です。お薬手帳や、診断書などがあれば持参すると良いでしょう。
犬のおしっこの色の変化からわかること

犬のおしっこは、その色や状態によって愛犬の健康状態を教えてくれる大切なサインです。
透明な尿だけでなく、さまざまな色の変化が示す意味を理解しておくことで、病気の早期発見に繋がり、愛犬の健康を守る上で非常に役立ちます。
ここでは、健康な犬のおしっこの色から、注意すべき病気のサインまで、色ごとの特徴と意味について詳しく解説していきます。日々の観察に役立ててください。
健康な犬のおしっこの色とは?
健康な犬のおしっこは、実は「透明」ではありません。ある程度の濃さがあり、特定の範囲の色をしているのが一般的です。
この基準を知っておくことで、普段のおしっこの色と比べて異常があるかどうかを判断する手助けになります。
薄い黄色~濃い黄色の範囲
健康な犬のおしっこは、一般的に薄い黄色から濃い黄色の範囲をしています。
これは、体内の老廃物が尿として排出される際に生成される「ウロビリン」という色素によるものです。水分摂取量が多い時は色が薄くなり、少ない時は濃くなる傾向があります。
例えば、朝一番のおしっこは濃い黄色で、日中にたくさん水を飲んだ後のおしっこは薄い黄色になる、といった変化は生理的な範囲内であり、健康上の心配はほとんどありません。
普段から愛犬のおしっこの色をよく観察し、この健康な色の範囲を把握しておくことが大切です。
色でわかる病気のサイン
健康な範囲を逸脱したおしっこの色は、何らかの病気のサインである可能性が高いです。
特に、以下のような色の変化が見られた場合は、速やかに獣医師に相談することをおすすめします。
色の変化だけでなく、おしっこの量や回数、愛犬の元気や食欲などの全身状態も合わせて観察し、獣医師に詳しく伝えましょう。
赤っぽい尿(血尿)
おしっこが赤っぽい色をしている場合、それは血尿の可能性が非常に高いです。血尿は、尿路のどこかで出血が起きていることを示しており、以下のようなさまざまな原因が考えられます。
- 膀胱炎や尿道炎:細菌感染などによる炎症で出血。
- 尿石症:膀胱や尿道にできた結石が粘膜を傷つけて出血。
- 腫瘍:尿路内の腫瘍からの出血。
- 外傷:外部からの衝撃による内出血。
- 腎臓病:腎臓からの出血。
- 中毒:玉ねぎなど、犬にとって有害な物質の摂取。
血尿は、見た目が鮮やかな赤色から、茶色っぽい、またはピンク色に見えることもあります。緊急性が高いため、気づいたらすぐに動物病院を受診してください。
オレンジ~茶色っぽい尿
おしっこがオレンジ色から茶色っぽい色をしている場合、血尿の一種である可能性もありますが、肝臓や胆道の異常、あるいは溶血性貧血を示唆している可能性もあります。
- 肝臓・胆道の病気:ビリルビンという色素が尿中に排出されることで、尿が濃いオレンジ色や茶色になることがあります。黄疸を伴うことも多いです。
- 溶血性貧血:赤血球が破壊され、ヘモグロビンが尿中に排出されることで、尿が茶色っぽくなることがあります。これは非常に危険な状態であり、緊急の治療が必要です。
- 筋肉の損傷:激しい運動や外傷などで筋肉が損傷し、ミオグロビンという物質が尿中に排出されることで茶色になることもあります。
これらの色の変化が見られた場合は、早めに獣医師の診察を受けることが重要です。
濁っている尿
健康な犬のおしっこは透明感がありますが、白っぽく濁っている場合は、何らかの異常があるサインです。
濁りの原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 尿路感染症:細菌や白血球、膿などが混じることで濁りが発生します。多くの場合、膀胱炎など尿路の炎症が原因です。
- 尿石の結晶:尿中に析出した結晶成分が、おしっこを濁らせることがあります。これは尿石症の初期症状であることもあります。
- 過剰な細胞:尿路の細胞が剥がれ落ちて混じることもあります。
濁った尿に加えて、頻尿や排尿時の痛みが見られる場合は、尿路感染症の可能性が高いでしょう。
泡立つ尿
おしっこをすると、多少は泡立つものですが、泡立ちが異常に強く、なかなか消えない場合は注意が必要です。
- 尿蛋白:腎臓病などにより、尿中にタンパク質が漏れ出ている可能性があります。タンパク質は界面活性作用があるため、泡立ちの原因となります。
- 膀胱炎など:尿路の炎症によって、粘液などが尿に混じることで泡立つこともあります。
泡立ちが強い場合は、腎臓病の早期発見に繋がることもあるため、一度獣医師に相談し、尿検査を受けることをおすすめします。
特に、多飲多尿を伴う場合は、腎臓への負担が増している可能性も考えられます。
まとめ:愛犬の健康は日々の観察から
愛犬のおしっこの色は、飼い主さんが日々の健康状態を確認できる最も身近で重要なバロメーターのひとつです。
「犬のおしっこが透明」という変化は、単なる水分摂取量の増加による生理現象であることもあれば、糖尿病や腎臓病、膀胱炎などの病気のサインである可能性もあります。
大切なのは、おしっこの色だけでなく、量や回数、その他の身体症状、そして愛犬の元気や食欲、生活環境の変化などを総合的に観察することです。
もし、透明な尿が続く場合や、今回ご紹介したような「すぐに病院に行くべきサイン」が見られた場合は、自己判断せず、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
獣医師に状況を詳しく伝えるためにも、日頃から愛犬の様子をよく見て、変化に気づくことが、愛犬の長寿と健康を守る第一歩となります。
この記事の執筆者
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