犬の病気・健康

【獣医師執筆】犬の白血病の原因と症状は?治療法と終着点

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犬ではここ数十年の間で、平均寿命がおよそ倍近くにまで伸びました。

これは獣医療の発達や住環境、フードの質など生活を取り巻く環境が著しく良くなったことなどが、大きく関わっていると言われています。

平均寿命が伸び、いわゆるシニア期の期間が長くなることで、愛犬がその生涯のうちにかかってしまう病気の種類も非常に多種多様になりました。

現在、犬の死因の第一位は“がん”だとされています。

今回はそんな“がん”の中でも「白血病」についてどのような病気かやその原因、よくみられる症状、診断方法から治療法について詳しく解説します。

この記事の結論

  • 白血病とは、白血球ががん化することで発生する、正常な免疫機能を保てなくなる病気
  • 白血病が起こる原因は未だに解明されておらず、予防する方法も現状ではない
  • 発症すると、体重が減少したり食欲低下、下痢・嘔吐などが見られるようになる
  • 白血病は手術によってがんを取り除くということはなく、抗がん剤治療が一般的

原 駿太郎

執筆・監修

原 駿太朗

獣医師/ペット管理栄養士/ペット用品取扱士

大学卒業後、総合診療に加え夜間救急、整形外科の専門治療、東南アジアでの診察指導などに従事。
現在ではオンラインペットショップを運営する25Holdings Japanにてグローバル全体の自社ブランドの商品開発をする傍ら、”現役の臨床医”であり続けることにこだわり非常勤獣医師として動物病院に勤務も続ける。

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犬の白血病とは?

白血病は人間の病気でも耳にすることが多いですが、白血病の字の通り、この病気は血液中の白血球という成分と深く関わっています。

白血球はその役割から「好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球」の5種類に分けられますが、白血病はこれらのいずれかまたはより未熟な状態の細胞ががん化することで発生する病気です。

このうち犬においては、リンパ球がガン化することによって引き起こされる“リンパ球性白血病”の発生頻度が多いことが知られています。

白血病により異常な白血球が増えすぎてしまうと体は正常な免疫機能を保つことが難しくなり、病原体に対して非常に弱くなってしまいます。

また、がん細胞は体からどんどんエネルギーを吸い取ってしまうので、正常な細胞が育つことができなくなってしまいます。

犬の白血病の原因と予防法

白血病が起こる原因については、いまだにはっきりと分かっていません。

遺伝子的な問題であったり、化学物質への暴露がリスク因子と考えられることもありますが、どれもはっきりとした原因とは言えません。

明らかな原因がわからない以上どうすればかかりにくいか、つまり予防する方法も「現状ではない」と言わざるを得ません。

犬の白血病でよく見られる症状

白血病にかかるとみられる症状は、もちろん犬の個体差や病気の進行状況によって違ってきますが、一般的には以下のような症状が挙げられます。

体重減少

白血病だけに限るわけではありませんが、特段の理由もなく体重減少していると症状のひとつであると考えられます。

単純に食欲がないために体重が減少しているということもありますが、食欲があっても体重が減少していることもあります。

食欲があるのかどうかで原因が異なることもありますので、ひとつの注意ポイントです。

食欲低下

体調不良になると食欲がなくなる、というのは基本的なポイントなので覚えておきましょう。

ただ食欲低下はさまざまな原因によって起こり得るものなので、これだけで判断することはできません。

食欲がないということは何らかの不調であることはわかりますので、早めに動物病院へ行くことが大切です。

嘔吐や下痢が続く

嘔吐や下痢も不調の原因としてよく見られる症状ですが、続くようであれば注意が必要。

一時的なものはストレスや環境の変化程度でも起こり得るものですが、継続していると脱水状態に陥ることもあります。

こうなると他の病気を疑う必要が出てくるため、いずれにしても動物病院の受診が必要です。

いつもより寝ている時間が増えた

体調不良になると元気いっぱいというわけにもいきませんので、睡眠時間が増える傾向にあります。

もともと犬は睡眠時間の多い動物で、人間と比べればその長さは圧倒的です。

ただ、細かく睡眠を繰り返すのではなく、ひたすら寝てばかりいるのであれば注意が必要です。

歯茎などの粘膜の色が青白くみえる

粘膜の色が青白く見えているということは、貧血であるという可能性が高まります。

この貧血も白血病の症状として見られることがあるため、注意しなければいけません。

鼻血や小さな傷からの出血がなかなか止まらない

フォン・ヴィレブランド病血友病などによっても見られますが、出血がなかなか止まらないというのもひとつの症状。

大きな傷によって血が止まらないということではなく、小さな傷やちょっとした出血でも血が止まらないということがあります。

皮膚に内出血がよくできるようになった

内出血も同様に白血病の症状のひとつとして知られており、血液の役割が正常でなくなっている状態です。

通常であれば怪我をしても頻繁に内出血になることはありませんが、少しぶつけただけでも内出血が起こることもあります。

体表のリンパ節が大きくなった気がする

リンパ節が腫れるのは、リンパ球が腫瘍化して増殖することによるものであると考えられます。

このリンパ系腫瘍には、急性リンパ芽球性白血病や慢性リンパ性白血病などがあります。

これらの症状は白血病に特有のものではありませんが、多くの病気で共通する部分もあります。

愛犬の様子に心当たりがあるようであれば、早めにかかりつけの獣医さんに相談しましょう。

犬の白血病の診断

白血病の診断は容易ではなく、さまざまな角度からの検査を総合的に判断して、病気の診断をしていくことになります。

基本的な血液検査や画像検査に加えて、病理検査や遺伝子検査なども行われます。

血液検査

血液中の白血球の数や内臓機能の異常がないかを調べます。

検査項目は動物病院によって異なるため、目安となる正常値を基準にして高かったり低かったり、といった異常を確認します。

画像検査

レントゲンや超音波を用いて体の中のリンパ節が大きくなっていないか、内臓の形の異常が起こっていないかなど形態の異常がないかを調べます。

普段から愛犬の体を健康チェックとして触れていれば気づきやすいですが、気づけない部分にも画像検査で気づけるようになります。

病理検査(生検)

骨髄もしくは病変部位の細胞や組織を採取し、採取できた細胞や組織の形態に異常がないかどうかを調べます。

腫瘍の種類を特定するものであり、すでにある腫瘍から検査することになります。

遺伝子検査

クローナリティー解析という技術で採取した検体の遺伝子を増殖させることで、検体中の細胞の種類の分布を調べます。

がん化した細胞の場合、同じ種類の細胞ばかりに偏って増えていることが多いので診断の補助になります。

診断するためにこんなにたくさんの検査が必要なの?と驚かれる方もいらっしゃるかと思います。

しかし、正しい診断がついていないと治療に進めなかったり、治療方法が異なってくることがあるので“診断”はとても大切です。

犬の白血病の治療

冒頭で述べたように白血病は白血球ががん化する病気なので、“血液のがん”と言われることもあります。

いわゆる塊を作るがんではなく、血液なのでどこか特定の場所に集中して腫瘍細胞が増えるわけではなく、全身のあらゆる部位にがん細胞が存在します。

そのため白血病の場合、手術でがんを取り除くということはなく、多くのケースにおいて抗がん剤などを用いた化学治療が第一選択の治療法です。

抗がん剤治療の効果

抗がん剤とは一言でいうと増殖スピードが早い細胞に対してより毒性を発揮する薬剤で、一般的にがん細胞はとても増殖のスピードが早い細胞なので集中して効果を発揮します。

しかし、一方で骨髄や消化管などの正常な細胞も増殖が早いことで知られています。

これらの細胞に対しても毒性を発揮するので、抗がん剤を投与すると副作用として下痢や嘔吐、発熱や好中球減少などの症状がみられることがあります。

抗がん剤治療の副作用

人間の場合と比べて、犬や猫では抗がん剤の副作用は多くはないと言われています。

ただ、治療を開始する際には愛犬の様子を普段より注意して観察してあげるようにしましょう。

万が一、副作用が出てしまった場合は輸液で循環状態を改善させたり、抗生剤の投与をおこなって感染対策を行うこともあります。

対症的な治療を早めに施してあげる必要があるので、治療中は気が抜けません。

犬の白血病治療の終着点

最後に、これは獣医療での抗がん剤治療をおこなう際に最も重要なポイントになりますが、現状では抗がん剤治療のゴールを完治ではなく、寛解(病気による症状や検査異常が消失した状態)に設定します。

そのため、一定の治療プロトコルが終了した後も、病気の再発が起こっていないかなどを定期的にチェックしていく必要があります。

つまり、いつでも再発する可能性と隣り合わせという状況なのです。

一生涯、白血病とは付き合っていく必要があり、その中でどれだけ通常の日常生活を取り戻せるかが肝になってきます。

まとめ

白血病は白血球ががん化する“血液のがん”であり、命に関わる病気です。

症状が非常に多様で分かりづらく早期に発見することが難しいですが、早期発見早期治療が愛犬の健康を保つ上でとても重要です。

白血病に関わらず、上記で紹介した症状などが見られていないか普段から気にしてあげるとともに、健康な頃から定期的な健康診断もしっかりと考えてあげましょう。

この記事の執筆者・監修者

原 駿太郎

執筆者情報

原 駿太郎

獣医師/ペット管理栄養士/ペット用品取扱士

大学卒業後、総合診療に加え夜間救急、整形外科の専門治療、東南アジアでの診察指導などに従事。
現在ではオンラインペットショップを運営する25Holdings Japanにてグローバル全体の自社ブランドの商品開発をする傍ら、”現役の臨床医”であり続けることにこだわり非常勤獣医師として動物病院に勤務も続ける。

nademo編集部

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