もともとは闘犬として活躍していたナポリタン・マスティフは、その名前からもわかるようにイタリアの犬種です。
現在でこそ大人しく家庭犬になっていますが、かつてはさまざまな戦いをくぐり抜けてきた勇敢な犬種でもあるのです。
特徴的なのは体の大きさと顔のしわなどで、大型犬の中でも家庭犬に適している犬種になってきました。
今回はナポリタン・マスティフの特徴や性格を中心として、魅力をたくさんお届けしていきます。
この記事の結論
- ナポリタン・マスティフは長く闘犬として活躍し、今では家庭犬となった
- 巨大で力強い印象を持つ犬種ではあるものの、優しく穏やかな犬種でもある
- 丈夫な体ではあるものの、平均寿命は7~9歳と大型犬の中でもやや短い
- 見知らぬ人や動物に対しては警戒心が強く、番犬としても活躍できる
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目次
ナポリタン・マスティフの特徴
ナポリタン・マスティフは大型犬の中でも特に体の大きい犬種で、超大型犬とも言えるサイズ感です。
見た人にインパクトを与えるような顔に作出されており、闘犬としてだけでなく番犬としても優秀。
闘犬としての歴史があったにもかかわらず、現在では攻撃的でもなく家庭犬になれる犬種です。
飼い主さんに対しては愛情深い犬種なので、一度お迎えしたら最高のパートナーとなってくれるでしょう。
誠実で落ち着いた性格
家族には懐くが、警戒心もある
無駄に吠えることはない
運動はあまり好まない
その他情報
原産地 | イタリア |
犬種グループ | 2G:使役犬 |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 7歳~9歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,外耳炎,胃拡張捻転症候群,肥大型心筋症,横隔膜ヘルニア |
参考価格 | 30万円~50万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | スムースコート |
毛色 | グレー,ブラック,ブラウン,フォーン,ディープ・フォーン |
ナポリタン・マスティフの身体的特徴
ナポリタン・マスティフの特徴的な部分といえば、やはりその巨体と顔のしわです。
アメリカのナポリタン・マスティフ・クラブによると、このしわは番犬として適役になるためだと言われています。
あえて印象的な見た目にすることによって、不審な侵入者を入れないために作出されたとのことです。
ナポリタン・マスティフのサイズ(体高・体重)
体高 | 男の子:65cm~75cm 女の子:60cm~68cm |
体重 | 男の子:60kg~70kg 女の子:50kg~60kg |
体高こそ大型犬レベルのサイズ感ではありますが、体重は一般男性レベルにまで成長するナポリタン・マスティフ。
最低でも60cmの体高なので大型犬としての印象はありますが、それ以上に重めの体重がポイントです。
仮に遊びであっても乗っかられてしまうと、小さい子供だと逃げられないレベルの重さです。
ナポリタン・マスティフの毛色・被毛
ジャパンケネルクラブによる好ましい毛色は、以下の5色とされています。
- グレー
- ブラック
- ブラウン
- フォーン
- ディープ・フォーン
単色であるのが一般的ですが、たまに胸や足の先端にホワイトの斑が見られることもあります。
被毛自体は短毛なのでお手入れは難しくありません。
ナポリタン・マスティフの運動能力
どちらかというと猫のようにくつろぐ時間の方が好きで、激しく活発に運動が好きというわけではないのがナポリタン・マスティフ。
運動能力が低いわけではありませんが、運動量が特別多いというわけでもない犬種です。
がっしりとした体格で体も大きいため、基本的に激しい運動が必要な犬種ではありません。
ナポリタン・マスティフの平均寿命
大型犬としても現代においてはやや短い、7歳~9歳が平均寿命であると言われています。
体が大きいこともあって健康上の問題を抱えやすく、複数の病気に注意が必要です。
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ナポリタン・マスティフの注意したい病気
股関節形成不全 | 骨格形成期に骨が変形したり関節が緩むことから、股関節が異常形成される |
外耳炎 | 耳の穴から鼓膜にかけての外耳道に炎症が起こる |
胃拡張捻転症候群 | 飲み込んだ空気やガスが胃の中に溜まり、悪化することで胃がねじれてしまう |
肥大型心筋症 | 心筋が厚くなることで心機能が低下し、循環不全を引き起こす |
横隔膜ヘルニア | 横隔膜が破れる・割ける等によって腹部の臓器が傷口から内部に入り込んでしまう |
チェリーアイ | 人には存在しない目頭側にある第三眼瞼腺が飛び出した状態 |
大型犬に多く見られる股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)や胃拡張捻転症候群(いかくちょうねんてんしょうこうぐん)は、飼い主さんのケア次第でリスクを軽減できる病気です。
特に子犬期から激しい運動をしていると関節や骨に負担がかかるため、股関節形成不全などのリスクは高まります。
ほかにも垂れ耳による外耳炎(がいじえん)、しわによる皮膚病などにも注意が必要です。
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ナポリタン・マスティフの見分け方
ナポリタン・マスティフに特に似ている犬種といえば、マスティフ(イングリッシュ・マスティフ)です。
見た目だけで見分けることは難しく、体の大きさがポイントになってきます。
ナポリタン・マスティフよりもマスティフの方が体は大きく、ナポリタン・マスティフの最大サイズがマスティフの最低サイズになっています。
ナポリタン・マスティフの登録頭数
ジャパンケネルクラブによる犬種別犬籍登録頭数によると、ナポリタン・マスティフの登録数は毎年数匹から10匹程度。
多くの登録がある犬種ではありませんが、毎年のように一定数は登録が見られています。
ナポリタン・マスティフの性格・習性
ナポリタン・マスティフは闘犬だった歴史を持っているものの、今でも攻撃性があるわけではありません。
どちらかと言えばほかの大型犬と同様、穏やかな性格になっているため、家庭犬としても受け入れられています。
穏やかで賢く、攻撃性もない
過去に闘犬として活躍していたナポリタン・マスティフに対して、どこか怖いイメージを持つ人もいるでしょう。
ですが、現代においては穏やかな傾向になってきており、家庭犬としてもお迎えできるような性格に変わってきています。
賢く激しい運動が必要ないタイプでもないので、室内でゆったりくつろいでいたり、必要以上には動かないほどです。
家族に対して愛情深く、忠実でもある
ただ家でひとりくつろいでいるというわけではなく、見知らぬ人に対してはきちんと警戒することができます。
家族に対しては信頼関係ができている限り、きちんと従って忠実でもあることから、必要に応じて守ってくれるような性格でもあります。
もし番犬として、そして忠実な愛犬としてお迎えしたいならば、ナポリタン・マスティフは選択肢に入るでしょう。
怠け者気質で、自分から動き出すことは多くない
基本的に運動が好きではなく、どちらかと言えば怠け者気質でじっとしていてばかり、といった印象。
自分の意思で活発に運動することはなく、飼い主さんの指示に従って仕方なく散歩をする…と感じることもあるでしょう。
かといって食べて寝てばかりでは肥満気味になってしまい、体に負担がかかってより歩かなくなることもあります。
ナポリタン・マスティフの誕生の歴史
ナポリタン・マスティフはとても古い歴史を持っていますが、再発見されたのは1940年代のイタリアだと言われています。
もっとも古い歴史だと紀元前700年頃まで遡る可能性があり、古代ギリシャや古代ローマで活躍していた闘犬が祖先とされているのです。
ナポリタン・マスティフの祖先犬はローマ軍が戦闘に用いており、剣闘士や番犬としても活躍しています。
その後はヨーロッパ各地に散らばっていき、さまざまなマスティフ犬種の祖先となっています。
このうち、ナポリのヴェスヴィオ山の裾野で暮らしていたマスティフ犬種が、現在のナポリタン・マスティフに。
イタリアではマスティーノ・ナポリターノと呼ばれており、アメリカンケネルクラブでは152番目に登録された犬種です。
ナポリタン・マスティフを飼うのに向いている人の特徴
ナポリタン・マスティフに限らず、大型犬をお迎えするにはそれなりの覚悟が必要です。
小型犬や猫などとは違い、そのお手入れの大変さやサポートの大変さを理解しておく必要があります。
一部の地域では特定犬に指定されている
家庭犬として暮らせるほど穏やかな性格のナポリタン・マスティフですが、一部の地域では人に危害を加える可能性がある特定犬にしていされています。
特定犬制度を設けている各自治体のルールに従って飼育する必要があるため、事前にナポリタン・マスティフを飼える環境かどうかを確認しておく必要があります。
また、トリミング施設やドッグラン、犬同伴可のホテルなどの公共施設でも制限があるため、愛犬とのおでかけを楽しみにしている人にはさまざまな制限がかかってくるため理解しておきましょう。
十分なしつけと大型犬のケアができる人
性格が穏やかだと言っても、自由気ままに何のしつけも行うことなく育ってしまうと、自己中心的になってしまいます。
吠え癖がついてしまったり、場合によっては噛み癖がついてしまうと、それが甘噛みであったとしても怪我の原因になります。
大型犬なので体も非常に大きく、お手入れの時間も小型犬の数倍必要になるため、この点にも理解が必要です。
大型犬向けに高齢期のサポートができる人
子犬期や成犬期は良かったとしても、大事なのは年齢を重ねてきた中高齢期のサポートです。
犬の場合も中高齢期にはサポートが必要となることも少なくないため、飼い主さんのサポートが必要になるケースも考えられます。
ですが小型犬とは違って体も非常に大きいため、飼い主さんの体力や力も必要になってくるでしょう。
ナポリタン・マスティフの飼い方
大型犬特有の注意点はもちろんのこと、一緒に生活していくうえでの覚悟も必要なナポリタン・マスティフ。
どんな点に注意して何を理解しておかなければいけないのか、ナポリタン・マスティフの飼い方について知っておきましょう。
関節に負担をかけないよう、ウォーキングを一日に何度か行う
ナポリタン・マスティフなどの大型犬は、激しい運動をしてしまうと足腰に負担がかかり、特に関節や骨に悪影響を与えることがあります。
これは通常の散歩においても注意が必要で、激しい運動をしてしまわないようにコントロールする必要があるでしょう。
散歩時は特に走る必要はなく、長時間にわたって歩き続ける必要もありません。
朝晩1回ずつ、1回あたり約20分~30分程度の散歩を行い、長時間ではなく回数でコントロールして肥満対策をしてあげてください。
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独立心が高いため、子犬期から根気強くしつける
ナポリタン・マスティフは穏やかな性格をしており攻撃的でもありませんが、かといって甘えん坊というわけでもありません。
番犬にもなりうる犬種であるため、独立心がとても高く、放置しているとワガママに育ってしまうこともあります。
これを防ぐためにも子犬期から適切にしつけを行なっていく必要があり、なおかつ根気強くしつける必要があるでしょう。
見知らぬ人や動物に対してはとても警戒心が強いこともあり、社会化トレーニングも並行して行うと良いです。
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室内には必ずカーペットを敷き、関節の負担を軽減する
体が大きく筋肉質でもありますが、大型犬はその体の大きさに対して関節や骨が耐えきれるとは限りません。
室内で走り回るほどに活発でもありませんが、基本的には滑らないようにフローリングではなく、カーペットが適切。
カーペットを敷いておくことで仮に走っても滑りづらくなり、関節や骨への負担を軽減してくれます。
また、関節への負担を軽減するにはソファや台などから飛び降りることがないよう、愛犬の行動スペースにはステップを用意してあげてください。
どか食いを防ぐアイテムで食べるペースを管理する
食事は総合栄養食か総合栄養食基準のものを選び、1回あたりに大食いとならないよう回数調整をしてあげてください。
どか食いや早食いは胃拡張捻転症候群の原因にもなるため、これらを防ぐ早食い防止のフードボウルなどのアイテムを使うのもおすすめです。
高品質のドッグフードは食いつきが良すぎることもあり、病気の原因になるので食べるペースは管理してあげましょう。
皮膚の健康維持にはオメガ3脂肪酸等のサプリがおすすめ
ナポリタン・マスティフのドッグフードは、皮膚の健康維持のために脂肪分のやや多いドッグフードが良いと言われています。
これに加えて皮膚の健康維持に最適と言われているオメガ3脂肪酸が配合されたサプリなど、皮膚被毛の健康維持を目指しましょう。
子犬期はタンパク質よりも脂質重視とされていますが、成犬になるとタンパク質多めで脂質はやや少なめがおすすめ。
ドッグフード選びで肥満を予防しながら、サプリメントで体の健康サポートをしてあげてください。
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顔のしわや耳の汚れを毎日しっかりケアする
特徴的な顔のしわは特にお手入れが必要な部分で、このしわに皮脂や汚れが溜まりがちです。
ブラッシングは週に2~3回程度で良いとされているものの、しわの汚れは毎日きちんとケアしてあげることが最適と言えるでしょう。
垂れ耳なので耳掃除は定期的に行ってあげて、できる限り早いペースで最低限の確認は行ってあげてください。
歯磨きは毎日ですが、お風呂や爪切りや肛門腺絞りなどは定期的に行ってあげるだけで良いです。
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ナポリタン・マスティフにおすすめのドッグフード・アイテム
ブラバンソンヌ 大型犬の成犬用ドッグフード チキン
低温でじっくりと脱水したチキンは、タンパク質の消化吸収率が高まり、効果的にタンパク質を摂取できます。
チキンの持つタンパク質だけではなく、栄養価を損なうことなく摂取できるため、最適な食事と言えるでしょう。
腸内環境を整えるオリゴ糖に食物繊維、穀物を使用しないグレインフリー、そして免疫力サポートの食材など多数を配合。
大型犬向けに作られているドッグフードとなるため、ナポリタン・マスティフにもおすすめできます。
対象年齢 | 全年齢 |
---|---|
内容量 | 10kg |
原産国 | ベルギー |
主原料 | チキン |
その他原材料 | サツマイモ、レンズ豆、エンドウ豆、動物性油脂(チキン由来)、加水分解チキンタンパク質、サーモンオイル、亜麻仁、乾燥チコリー(フラクトオリゴ糖、イヌリン)、ビール酵母、乾燥ニンジン、乾燥リンゴ、乾燥クランベリー、乾燥ナシ、乾燥ホウレンソウ |
注意したい原材料 | なし |
安全性の高い添加物 | ビタミン類(A,D3,E)、ミネラル類(E1,E4,E6,E5,3b201,E8)、セルロース、酸化防止剤(αトコフェロール、ローズマリー抽出物)、グルコサミン、コンドロイチン、ユッカ抽出物 |
注意したい添加物 | なし |
100gあたりのカロリー | 346kcal |
1日あたりの価格(体重5kgの場合) | 162円/105g |
定期販売 | Amazon定期便あり |
フード目的 | 総合栄養食 |
フードの種類 | ドライ |
アウトワードハウンド ファン&スロウフィーダーボウル
そのままの食器では食べるペースが非常に速くなりがちで、美味しい食事こそ食いつきが良すぎることも。
ただ、食べるペースが速すぎると危険で、病気のリスクも高まるためこうしたアイテムを使うのがおすすめ。
吐き戻しや肥満リスクも防ぐことができるため、ゆっくりとした食事ができるように使ってあげると良いでしょう。
本体サイズ | 幅20.5cm×奥行20.5cm×高さ7cm |
---|---|
本体重量 | 292g |
材質 | ポリプロピレン、熱可塑性エラストマー |
適合種 | 大型犬 |
ナポリタン・マスティフの価格
純血種であるナポリタン・マスティフの子犬は、生体価格の相場が30万円~50万円とされています。
ただ、基本的には海外からの輸入となってしまうため、この数倍の金額が実際にはかかってくると想定されます。
日本国内の個体数はブリーダーと共にほとんど存在しないため、海外からの輸入が基本的なお迎え方法となっています。
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