猫は鳴き声や尻尾の動きだけでなく、耳の動きでも感情の表現をすることを知っていますか?
さまざまな耳での感情表現がありますが、猫が耳を後ろに反らせている状態のことを猫愛好家の間で『イカ耳』と呼びます。
とても可愛い見た目ですが、イカ耳は主に怒っている時に見られる状態です。
しかし実は怒りの感情以外のときにも、イカ耳になることがあるんです。
今回の記事では猫がイカ耳をする理由や、怒っているとき以外の気持ちについて詳しく解説します。
この記事を読むと、より愛猫の気持ちがもっとわかるようになり、さらに愛しく思うようになるはずですよ。
この記事の結論
- 猫の『イカ耳』とはイカのシルエットに似ていること、「怒(イカ)っている」ことが由来
- 猫の耳は筋肉が多く自在に動かして集音できるので、人間の5倍も聴覚が優れている
- イカ耳をするときの気持ちはほぼネガティブな理由であるため、必要以上に構わない
- 猫はイカ耳の他にも耳で感情表現をするため、よく観察することで感情を読み取ってみる
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目次
猫のイカ耳ってどんな耳?
愛猫家界隈で必ずといっていいほど話題になる猫の特徴のひとつが、『イカ耳』というものです。
「猫なのにイカ?」と思う人もいるかもしれませんが、実際に猫を飼っている人なら一度は見たことがあるはず。
猫は特定の条件下においてイカ耳をすることがあり、これがとても可愛らしく見えるのです。
実際に一緒に暮らしていると、イカ耳を見かけるような場面は多々あり、「どうしたの?」と思うことが多くあるでしょう。
正面から見るとイカの頭のようになっていることから
猫のイカ耳とは、耳を横にピンと反らせたシルエットが『イカの頭に似ている』ことからそう呼ばれています。
その他にも『怒り』の『イカ』が由来という説もありますが、『主に怒っている時』に『イカの頭に似た形』になるのでどちらの意味も当てはまる呼び方です。
正直なところ、実際に見てそれを「イカだ!」と思うかは疑問が残りますが、今では一般的な表現になっています。
耳だけでさまざまな感情を表現する
猫は犬と違い表情はあまり変わりませんが、耳を使ってさまざまな感情表現を行います。
顔の表情はクールでも、耳をよく観察してみると意外にも犬と同じくらい感情豊かな動物です。
飼い猫の耳の動きをよく見てみると、今どんな気持ちなのか理解することができますよ。
感情の動きがわかると体調の変化や病気の可能性も見抜くことができるので、飼い主さんは耳での感情表現を把握しておくことをおすすめします。
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猫の耳の特徴
感情表現豊かな猫の耳ですが、耳は猫にとって大切な機能がたくさん詰まった器官でもあります。
野生で暮らす猫にとって、耳は命を左右するほど大切なものなのです。
猫の耳はどれほど重要でどんな役割を果たしているのか、以下の項目を読んで理解を深めていきましょう。
聴覚は人間の約5倍
猫の聴覚は人間の約5倍あると言われており、音を感じ取る周波数領域のことを「可聴域」といいます。
可聴域 | |
---|---|
人間 | 約20Hz~20,000Hz |
猫 | 約25Hz~78,000Hz(最大10万Hz) |
犬 | 約65Hz~50,000Hz |
耳がいい動物としてよく犬が挙げられますが、犬の可聴域は65Hz~50,000Hz。実は犬よりも猫の方が高い音を聞き取ることができるのです。
猫が高音を聞き取れる理由は、捕食するネズミなどの齧歯類が高音で鳴くからとも言われています。
音の単位で説明すると想像が付きにくいですが、距離にして約20m先の獲物の鳴き声や足音も聞こえているそうです。かなり耳が良いことがわかりますね。
家猫でネズミを捕獲している猫は少ないと思いますが、野生で暮らす猫にとって獲物の捕獲は生き延びるために必須ですので、耳が優れているのも納得です。
耳を動かして集音する
猫の耳が三角になっている部分のことを「耳介」といい、この部分には32もの筋肉があり、音のする方向へ自由に動かすことができます。
人間の耳の筋肉は6つなので、猫の耳が発達していることがよくわかりますよね。
人間が自力で耳の向く方向を変えることはできませんが、猫は自由自在に耳の向く方法を変えることができます。
耳を動かすことで音のする方に耳を傾け、効率よく集音器の役目を果たしているので、ネズミなどの足音や鳴き声のような些細な音でも聞こえるようになっているのです。
体温調節をする
猫の耳は毛細血管が詰まっており体温調節をする役目も果たしているので、触ってみると熱かったり冷たかったりすることがあります。
猫の平均体温は37.5℃~39℃程度あります。基本的に病院では肛門に体温計を差し込んで体温を測りますが、体温計がない家庭は耳で体温を測ってもOK。
普段から耳を触るコミニケーションをとっておくと検温時も測りやすいですし、体温の変化がわかりやすく、病気や体調不良にいち早く気付くこともできます。
なんだか元気がないと思ったときは、耳を優しく触って体温を確かめてみると良いでしょう。
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猫がイカ耳をするときの気持ち
猫がイカ耳をするのは怒っている時によく見られますが、他にはどんな感情があるのでしょうか?
知っておくと愛猫の気持ちがよりわかるようになりますので、以下の項目でチェックしてみましょう。
警戒している
もっともよく見られるイカ耳をしているときの感情が、警戒しているときです。
例えば他の猫と対峙したとき、知らない人や子供が近寄ってきたとき、見慣れないものが目の前にあったときなど、イカ耳になって音を集め、情報収集をしています。
状況に合わせて逃げたり攻撃したりする準備をしているのです。
イカ耳になってヒゲが前のめりになり、頭をゆらゆらと左右に揺らしているときは、猫に構うと攻撃される可能性がありますので注意が必要です。
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恐怖を感じている
物を落とした・ドアを閉めたなど大きい音がして驚いたとき、インターホンが鳴ったとき、相手猫が威嚇してきたときなど、恐怖を感じたときにもイカ耳になります。
このとき耳だけでなく、表情も明らかに緊張している様子になります。
恐怖と同時にストレスも大きく感じているので、原因となっているものを取り除いてあげると良いでしょう。
特に臆病・神経質な猫は過敏に反応しやすいので注意が必要です。
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集中している
警戒しているときとは違いネガティブな理由はなく、興味のある音がする、気になる気配がするというときにもイカ耳になります。
おもちゃの音や、大好きな飼い主さんが帰ってきたかも?というときの音など、注意深く聞いているのです。
気になる音の正体を突き止めるために興奮気味になっているので、瞳孔が開いている場合があります。
不満がある
欲しいフードじゃなかった、おやつをもらえなかった、構ってもらえなかったなど、不満を感じたときにもイカ耳になります。
このような状態のときは明らかに不満そうな表情にもなるので、毎日見ている飼い主さんなら気付くことでしょう。
不満そうにしている姿も可愛いですが、おやつやフードをたくさん与えられないという場合は撫でたり遊んであげるなどしてストレス発散してあげましょう。
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猫がイカ耳をしやすいシーン
前述の通り、さまざまな感情によって猫はイカ耳をすることがあります。
普段から愛猫を観察していると、似たような場面でイカ耳になっていることに気づくでしょう。
不満に思っていることやストレスに感じていることがわかるようになり、原因となるものを取り除いてあげやすくなりますよ。
大きな物音がしたとき
前述もしたとおり、物落とした・インターホンが鳴った・ドアを思いっきり開け閉めした・子供が大声を出した、などの理由で大きな物音がするとイカ耳になります。
これは恐怖や驚きなどストレスを感じている状態でもありますので、取り除いてあげられるものは避けてあげましょう。
いつも大きな音を出す特定の人、特に子供が近づいただけでも、警戒してイカ耳をするようになります。
獲物(おもちゃなど)を発見したとき
おもちゃの音や、外にいる鳥や虫など、気になるものがあったときにもイカ耳になります。
ウキウキワクワクと興奮している状態なので、危なくない限りは見守ってあげましょう。
このとき下手に構うと「邪魔をされた!」と感じてしまうので、手を出さないほうが良いです。
掃除機やドライヤーを近くで使ったとき
耳が良い猫は、掃除機やドライヤーの音が騒音に聞こえて苦手です。
特に掃除機は大きな音だけでなく、蛇行する様が苦手な蛇を連想させるのか、予測不能な動きをしているのにも恐怖を感じるようです。
苦手というよりも嫌い・怖いと思っている猫も多いので、猫が近くにいるときは離れるよう誘導するなど、配慮してあげると良いでしょう。
反対に敵だと認識して自分から向かってくるようなこともあるため、怪我をしないように掃除機やドライヤーの使用時には注意してあげてください。
お風呂(シャンプー)のとき
水が嫌いな猫は多いので、お風呂やシャンプーが嫌い!という猫も多いでしょう。
お風呂やシャンプーが嫌でイカ耳になることがありますが、健康のためにも清潔にしておく必要がありますので、このときばかりは我慢してもらいましょう。
しかしシャンプーだけでなくシャワーの音やドライヤーも苦手な猫もいますので、本当に嫌な場合、短毛種であれば無理にお風呂に入れる必要はありません。
ブラッシングや、濡れたタオルで体を拭いてあげる、ドライシャンプーを使用する、など工夫して清潔さを保ちましょう。
その他、スコティッシュフォールドやペルシャなどの短頭種は首が短く、毛づくろいがうまくありません。
長毛種も毛が絡まったり、毛が密集していて通気性が悪く皮膚病になる恐れもありますので、これらの種類の猫はお風呂に入れたいところ。
子猫のうちから徐々にシャワーに慣れさせるところから始め、シャンプーもプラスしていくなど、お風呂を嫌がらないよう慣れてもらうことも大切です。
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愛猫がイカ耳をしているときの正しい接し方
猫がイカ耳をしているときは、警戒しているときや恐怖を感じているときなど、大半がネガティブな感情であることがわかりましたね。
愛猫が警戒している・恐怖を感じている時にどう接したらいいかわからないという方もいることでしょう。
次からの項目では、愛猫がイカ耳になっている時の正しい接し方を解説します。
無理に近づくとケガをすることも
警戒している・恐怖を感じている・不満がある、などのネガティブな感情でイカ耳になっているときは、無理にかまわない方が良いでしょう。
飼い主相手だから攻撃してこない、なんてことはありません。警戒状態に入っているので爪を出して引っ掻いたり噛みついたりと、攻撃してくることもあります。
イカ耳だけですぐ攻撃してくるようなことは少ないと思いますが、やんのかポーズを取っているようであれば近づかないほうが無難。
愛猫の気持ちが落ち着くまでそっとしておいてあげることも大切です。
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抱っこ中にイカ耳をしたらすぐ開放する
可愛くて抱っこしたくなる気持ちはわかりますが、猫は抱っこが苦手という子も多くいます。
猫は基本的に自由を愛する動物。飼い主さんであろうと、自由に身動きがとれない状態ではストレスを感じるものなのです。
抱っこ中にイカ耳をするときは、苦手な子はもちろんのこと、長時間の抱っこはストレスを感じていますので、すぐに解放してあげましょう。
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掻いたり頻繁に気にしているなら病気やケガの可能性もある
耳を掻いたり頻繁に気にしているときは、ノミ・ダニ・外耳炎・アレルギー・皮膚炎が原因である可能性があります。
耳を動かしてイカ耳にするだけならばまだ良いですが、掻くために動かしているときは要注意。
耳を掻くなどの他に、頭を振る・耳垢がポロポロと落ちてくるなどの症状がある場合は、なんらかのトラブルを抱えている可能性がありますので、動物病院を受診しましょう。
猫のイカ耳以外の感情表現
猫の耳には筋肉がたくさんあり、自由自在に動かせることがわかりました。
猫は顔以上に耳で感情表現をする動物ですが、他にはどんな理由があって耳を動かすのでしょうか?
次の項目で他の感情表現を確認してみましょう。
自然な形:リラックスしている
耳が自然な形をしているときは、警戒心が全くなくリラックスしています。
耳に力が入っていないニュートラルな状態なので、その環境に慣れていればこれが通常。
リラックス状態から耳に力が入った時は、何かしらの感情の変化があったことがわかります。
前にピンと向けている:ご機嫌
おやつがもらえる時や飼い主さんが帰ってきた時など、嬉しくてごきげんなときは耳がピンと前に向きます。
その他にも撫でてもらいたい・甘えたいとき、家族が話しているなど好きな音が聞こえるときにも耳がピンと立ちますよ。
ご機嫌な時は耳がピンと立つほか、目がキラキラと輝いていたりヒゲをピクピクと動かしている様子も見られます。
愛猫が耳をピンと立てて近づいてきた時は、優しく撫でてあげたり遊んであげたりと、コミニケーションをとってあげましょう。
後ろに向いている:極度の警戒中
猫の耳が後ろに向いているときは極度の警戒中です。
イカ耳と似ていますが、イカ耳よりも耳がもっと後ろに倒れている状態で、そばに他の猫がいるときや犬に吠えられたとき、チャイムがなったときなどに見られます。
肩が下がりお尻はやや浮いていていつでも逃げたり攻撃したりできる体勢になっていることが多いので、不意に手を出したりすると攻撃されてしまう可能性があり危険です。
あまり刺激しないようそっとしておいてあげましょう。
頭にペタっとくっついている:強いストレスを感じている
耳の穴を塞ぐように頭に耳がぺたっとくっついているときは、強いストレスを感じています。
特に他の猫に威嚇された・大きな音に驚いたときなど、恐怖や不安・緊張を感じているときに見られます。
全身に力が入り、体が地面に付くほど低くなって萎縮してしまっているので、原因を取り除いて落ち着くまでそっとしておきましょう。
ピクピクと動かす:周囲を集音中
猫が耳をピクピクといろんな方向に動かしているときは、周囲の音を集めて情報収集をしています。
さらに興味を惹かれる音がしたときや気配を感じたときは顔も一緒に動かして辺りを観察します。
このとき耳の房毛がピンと立っていると、とても興味があるものを集中して探っているので、邪魔しないようにそっとしておいてあげましょう。
愛猫の耳で感情を読み取ってあげよう
普段はクールそうに見える猫ですが、意外にも耳で感情表現を豊かに行なっていることがわかりましたね。
愛猫をよく観察していると耳の動きで何が嫌いで何が好きなのかわかってきますので、この記事を参考にして感情を読み取ってあげると、より愛猫との絆を深めることができるでしょう。
耳だけでなくほかの部位の動きも一緒に観察して理解していくようになると、愛猫がどうして欲しいのかを理解できるようになるはず。
愛猫との楽しく健康的な生活を送っていくためにも、こうしたひとつずつのサインを見逃さないようにしましょう。
この記事の執筆者
WEBライター/LINEスタンプクリエイター/医療事務
通算10年以上アパレルで働き、店長補佐&接客指導を担当。
「自分のペースで働きたい」という思いが大きくなりアパレルを退職。
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