クリクリとした大きな瞳と、優雅な被毛が魅力的なキング・チャールズ・スパニエル。その愛らしい姿から、多くの人を魅了する人気の犬種です。
しかし、見た目の可愛らしさだけでなく、この犬種特有の性格や飼い方のポイント、気をつけたい健康面など、知っておくべきことはたくさんあります。
この記事では、キング・チャールズ・スパニエルとの暮らしをより豊かにするために必要な情報を網羅的に解説します。
これから家族に迎えようと考えている方も、すでにキング・チャールズ・スパニエルと暮らしている方も、ぜひ最後までお読みください。
この記事の結論
- キング・チャールズ・スパニエルはイギリス王室に愛された歴史を持ち、穏やかで友好的な性格
- 室内飼育に適しており、適度な運動と毎日の被毛ケアが健康維持に欠かせない
- 遺伝的に心臓病や脳疾患のリスクがあるため、早期発見と定期的な健康チェックが重要
- 子犬の頃からの適切な社会化としつけが、愛犬との豊かな共生のために不可欠
目次
キング・チャールズ・スパニエルとは?歴史と犬種の特徴
クリクリとした大きな瞳と、柔らかな被毛、そして愛嬌たっぷりの表情が魅力のキング・チャールズ・スパニエル。
この犬種は、その愛らしい見た目だけでなく、穏やかで人懐っこい性格から、世界中で多くの人々を魅了しています。
その歴史は古く、特にイギリス王室との深い関わりは有名です。かつては貴族の抱き犬として愛され、時代を経て現在のような姿に改良されてきました。
彼らは単なるペットではなく、家族の一員として、私たちに多くの癒しと喜びを与えてくれる存在です。
明るく穏やか
見知らぬ人には無愛想
ほとんど吠えない
運動量は少なめ
その他情報
| 原産地 | イギリス |
| 犬種グループ | 9G:愛玩犬 |
| 大きさ | 小型 |
| 平均寿命 | 10歳~12歳 |
| なりやすい病気 | 熱中症,軟口蓋過長症,口蓋裂,水頭症,気管虚脱 |
| 参考価格 | 10万円~20万円 |
被毛
| 抜け毛 | 平均的 |
| 毛質 | ロングコート |
| 毛色 | ブラック&タン,トライカラー,ブレンハイム,ルビー |
愛称は「キャバリア」?正式名称の由来
キング・チャールズ・スパニエルという名称を聞いて、「あれ、キャバリアのことかな?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、厳密には「キング・チャールズ・スパニエル」と「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」は別の犬種です。混同されやすいですが、キング・チャールズ・スパニエルは、一般的に「イングリッシュ・トイ・スパニエル」や「トイ・スパニエル」とも呼ばれます。
この犬種名は、17世紀のイギリス国王チャールズ2世に由来します。彼はこの犬種をこよなく愛し、どこへ行くにも連れて行ったと言われています。その溺愛ぶりは、議会にまで犬を連れて行ったという逸話が残るほどです。
| 犬種名 | 特徴 |
|---|---|
| キング・チャールズ・スパニエル | 短頭で、より平らな顔立ちが特徴。マズルが短い。 |
| キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル | マズルが長く、鼻筋が通った顔立ち。 キング・チャールズ・スパニエルを基に改良された犬種。 |
このように、見た目や歴史的背景に違いがあるため、混同しないよう注意が必要です。
イギリス王室に愛された歴史
キング・チャールズ・スパニエルの歴史は、その名の通り、イギリス王室と密接に結びついています。特に17世紀、スチュアート朝のチャールズ1世、そしてその息子であるチャールズ2世がこの犬種を深く愛しました。
チャールズ2世は、常に数頭のスパニエルを連れて歩き、法律で「王室の犬が立ち入ることを禁じる場所はない」とまで定めたという伝説があるほど、彼らを溺愛していました。
その後、時代が下るにつれて、他の小型犬種が人気を博し、キング・チャールズ・スパニエルは一時的に数を減らします。しかし、19世紀末から20世紀初頭にかけて、かつてのチャールズ2世時代の姿を取り戻そうという動きが活発になり、ブリーダーたちの努力によって現在のキング・チャールズ・スパニエルへと改良されていきました。
彼らは単なる愛玩犬としてだけでなく、貴族の肖像画にも頻繁に登場するなど、当時の文化的な象徴としても重要な存在でした。その優雅な佇まいと温厚な性格は、時代を超えて人々を魅了し続けています。
見た目の特徴:被毛の色やサイズ、体重
キング・チャールズ・スパニエルは、その愛らしい見た目が最大の魅力のひとつです。彼らは比較的小型の犬種で、理想的な体高は約23cm~25cm、体重は平均して3.6kg~6.3kg程度とされています。抱きかかえるのにちょうど良いサイズ感で、室内での飼育にも適しています。
特徴的なのは、その豊かな被毛です。絹のように滑らかで光沢があり、適度なウェーブがかかっているのが一般的です。毛色は主に以下の4パターンが認められています。
- ブラック&タン:漆黒の被毛に、目の上、マズル、胸、脚にタン(黄褐色)のマーキングが入る。
- トライカラー:ブラック、ホワイト、タンの3色。ブレンハイムにブラックとタンの斑が入る。
- ブレンハイム:真珠のようなホワイトの地に、鮮やかな栗色の斑が入る。頭部の白い部分に「ロザンジュ」と呼ばれる栗色の斑があるのが理想とされる。
- ルビー:全身が鮮やかな赤茶色。
これらの毛色に加え、大きくて丸い瞳と、少し垂れた長めの耳が、彼らの優しい印象を際立たせています。特に、短めのマズル(鼻先)と平らな額が特徴的で、これらが愛嬌のある顔立ちを作り出しています。
性格の特徴:穏やかで友好的?
キング・チャールズ・スパニエルは、その見た目通りの穏やかで優しい性格が大きな魅力です。彼らは非常に愛情深く、飼い主や家族に対して強い絆を築きます。
また、知らない人や他の犬に対しても友好的に接することが多く、攻撃性を見せることは稀です。そのため、初めて犬を飼う方や、小さなお子さん、他のペットがいるご家庭にも迎えやすい犬種と言えるでしょう。
一般的に見られる性格の特徴は以下の通りです。
愛情深い
家族の中心にいることを好み、常に飼い主のそばにいたがる「膝乗り犬」の傾向があります。
穏やか
無駄吠えが少なく、興奮しにくい傾向にあります。集合住宅での飼育にも向いています。
適応性が高い
新しい環境や状況にも比較的順応しやすいです。
遊び好き
適度な運動は好きですが、過度な活動は必要としません。室内での遊びや短い散歩で十分満足します。
賢い
しつけも比較的入りやすく、基本的なコマンドを覚えるのも早いです。
ただし、彼らは非常に寂しがり屋な一面も持っています。長時間のお留守番は苦手なことが多いため、家族の誰かが家にいる時間が長い環境が理想的です。
彼らの優しい性格を理解し、たっぷりの愛情をもって接することで、かけがえのないパートナーとなるでしょう。
キング・チャールズ・スパニエルの飼い方と注意点

キング・チャールズ・スパニエルを家族に迎えることは、愛らしいパートナーとの素晴らしい日々を意味します。しかし、彼らが健康で幸せに暮らすためには、適切な飼育環境や日々のケアが不可欠です。
この犬種は、その愛らしい外見とは裏腹に、繊細な部分も持ち合わせています。特に、運動量、被毛の手入れ、そしてしつけは、彼らが快適に過ごす上で非常に重要な要素となります。
彼らとの絆を深め、共に豊かな生活を送るためのヒントがきっと見つかるでしょう。
最適な居住環境と運動量
キング・チャールズ・スパニエルは比較的小型の犬種であり、過度な運動量を必要としないため、室内飼育に適しています。集合住宅や都市部に住んでいる家庭でも飼いやすい犬種と言えるでしょう。ただし、彼らは寂しがり屋な一面があるため、家族の目の届く場所で過ごせるような環境が理想的です。
彼らにとって最適な居住環境は以下の点が挙げられます。
安全なスペースの確保:誤飲の危険があるものや、転倒の恐れがある家具などは片付け、安全な生活空間を確保しましょう。
温度・湿度管理:暑さには比較的弱い傾向があるため、夏場はエアコンや扇風機で室温を25℃前後、湿度は50~60%に保つように心がけましょう。冬場も急激な温度変化には注意が必要です。
静かで落ち着ける場所:ケージやクレートを用意し、彼らが安心して休めるプライベートな空間を作ってあげると良いでしょう。
運動量に関しては、激しい運動よりも、適度な散歩や室内での遊びで十分です。無理に長時間の散歩をさせると、関節や心臓に負担がかかる可能性もあるため注意が必要です。
散歩の頻度と時間
キング・チャールズ・スパニエルは、活発すぎる犬種ではありませんが、毎日の適度な散歩は心身の健康維持に欠かせません。
- 頻度:1日2回
- 時間:1回あたり20~30分程度
天候や気温にもよりますが、朝夕の涼しい時間帯を選んで散歩に出かけましょう。特に夏場は、アスファルトの地熱で肉球を火傷する危険があるため、早朝や日没後など涼しい時間を選んでください。
散歩は運動だけでなく、社会性を育む上でも重要な時間です。他の犬や人との交流の機会を設けることで、彼らの精神的な健康にも良い影響を与えます。
リードをしっかり持ち、周囲の安全に配慮しながら、楽しい散歩の時間を過ごしましょう。
室内での過ごし方と注意点
キング・チャールズ・スパニエルは室内でのんびり過ごすのが好きな犬種です。しかし、室内でも適度な刺激と遊びは必要です。
知育玩具の活用:知育玩具やおやつを隠すゲームなどで、脳を刺激し、退屈させない工夫をしましょう。
室内での遊び:ロープの引っ張りっこやボール遊びなど、短時間でも飼い主さんと一緒に遊ぶ時間を設けてください。
誤飲対策:小さなものや、犬が噛み砕いてしまう可能性のあるものは手の届かない場所に保管しましょう。特に、電気コードや観葉植物など、犬にとって危険なものは撤去するか、対策を施してください。
彼らは非常に甘えん坊で、飼い主さんのそばにいることを好みます。そのため、長時間の一人ぼっちはストレスになることがあります。
お留守番が必要な場合は、事前にトレーニングを行い、少しずつ慣らしていくことが大切です。また、留守番中も安心できるよう、快適な寝床や水を用意しておくことを忘れないでください。
被毛のお手入れ:ブラッシングとシャンプー
キング・チャールズ・スパニエルは、その美しい長毛が魅力ですが、その分、日々のお手入れが欠かせません。美しい被毛を保ち、皮膚病などのトラブルを防ぐためには、適切なブラッシングとシャンプーが重要です。
ブラッシング
毎日行うのが理想的です。特に耳の後ろや脇の下、内股など、毛が絡まりやすい部分は念入りに行いましょう。
スリッカーブラシやピンブラシ、コームを使い、毛並みに沿って優しくとかします。絡まりや毛玉を放置すると、皮膚炎の原因になるだけでなく、トリミングの際にも犬に負担をかけてしまいます。
シャンプー
月に1回程度が目安ですが、汚れ具合や季節によって調整してください。犬用のシャンプーとリンスを使用し、ぬるま湯で優しく洗います。
シャンプー後は、しっかりとすすぎ、タオルドライの後、ドライヤーで根元からしっかりと乾かしましょう。生乾きの状態は、皮膚病の原因となることがあります。
耳掃除
また、定期的に耳の中のチェックも行いましょう。垂れ耳の犬種は、通気性が悪く、外耳炎になりやすい傾向があります。
耳垢が溜まっていないか、赤みや臭いがないかを確認し、必要であれば動物病院で相談してください。
しつけのポイント:子犬から成犬まで
キング・チャールズ・スパニエルは賢く、飼い主に従順な性格なので、しつけは比較的しやすい犬種です。しかし、子犬の頃からの適切な社会化としつけは、彼らが問題なく社会生活を送る上で非常に重要です。
一貫性:しつけは家族全員で一貫したルールを設け、ブレない姿勢で接することが大切です。
褒めて伸ばす:叱るよりも、良い行動をしたときにたっぷり褒めてあげる「陽性強化」を基本としましょう。おやつや大好きなおもちゃを活用するのも効果的です。
短時間で集中:長時間ダラダラと行うよりも、短時間でも毎日続けることが効果的です。
子犬の頃から基本的なコマンド(おすわり、まて、おいでなど)を教え、さまざまな状況に慣れさせることで、より良い関係を築くことができます。
社会化の重要性
社会化とは、子犬のうちにさまざまな人、犬、環境、音などに慣れさせることです。キング・チャールズ・スパニエルは友好的な性格ですが、社会化が不足すると、臆病になったり、逆に過度に興奮しやすくなったりすることがあります。
人との交流:家族以外のさまざまな年齢の人(子供、高齢者など)と触れ合わせる機会を作りましょう。
犬との交流:ワクチン接種後には、他の犬と安全に交流できる機会(子犬教室やドッグランなど)を設けるのが理想です。
さまざまな環境・音:車の音、雷の音、掃除機の音など、日常のさまざまな音に慣れさせ、散歩の際は公園や街中など、いつもと違う場所にも連れて行き、新しい刺激に触れさせましょう。
社会化期(生後3週~16週頃)は特に重要ですが、成犬になってからも継続的にさまざまな経験をさせることで、ストレスなく生活できる適応能力の高い犬に育ちます。
トイレトレーニングと基本的なしつけ
トイレトレーニングは、犬を飼い始める上で最も基本的なしつけのひとつです。成功の鍵は、一貫性と忍耐力です。
適切な場所の確保:トイレトレーやシートを、犬が落ち着ける場所に設置しましょう。
タイミングの見極め:食後、寝起き、遊びの後など、トイレに行きたがるタイミングを見計らって、シートの上に誘導します。
成功したら褒める:シートの上で排泄ができたら、すぐに「良い子!」「できたね!」と声をかけ、褒めてあげましょう。おやつをあげるのも効果的です。
失敗しても叱らない:失敗してしまっても、決して叱らないでください。叱ると、犬は排泄自体が悪いことだと勘違いしてしまい、隠れて排泄するようになる可能性があります。
基本的なしつけ(おすわり、まて、おいで、伏せなど)も、日常生活をスムーズにする上で非常に重要です。これらは犬とのコミュニケーションの基礎となり、万が一の事態から犬を守るためにも役立ちます。毎日少しずつ、楽しみながらトレーニングを続けましょう。
食事管理:適切なフード選びと与え方
キング・チャールズ・スパニエルの健康を維持するためには、適切な食事管理が非常に重要です。彼らの年齢、体重、活動量に合わせた質の高いドッグフードを選びましょう。
総合栄養食の選択:「総合栄養食」と記載されたドライフードやウェットフードを選びましょう。これにより、必要な栄養素をバランス良く摂取できます。
年齢に合わせたフード:子犬用、成犬用、シニア犬用など、それぞれのライフステージに合ったフードを選んでください。成長段階によって必要な栄養素のバランスが異なります。
肥満に注意:キング・チャールズ・スパニエルは比較的太りやすい傾向があるため、食事量には注意が必要です。パッケージに記載されている給与量を参考に、必要に応じて調整しましょう。おやつを与えすぎないことも大切です。
与え方のポイント
回数:子犬の頃は1日3~4回に分け、成犬になったら1日2回にすると良いでしょう。
時間:毎日決まった時間に与えることで、規則正しい生活リズムを作ることができます。
新鮮な水:いつでも新鮮な水が飲めるように、清潔な水を用意しておきましょう。
アレルギー:もし特定の食材でアレルギー反応(皮膚の痒み、下痢など)が見られる場合は、動物病院に相談し、アレルギー対応食に切り替えることを検討してください。
定期的に体重を測定し、体型をチェックすることも大切です。肋骨が触れる程度が理想的な体型とされています。適切な食事管理を通じて、キング・チャールズ・スパニエルが健康で長生きできるようサポートしてあげましょう。
キング・チャールズ・スパニエルがかかりやすい病気と健康管理

愛らしいキング・チャールズ・スパニエルとの生活を長く続けるためには、彼らが特にかかりやすい病気を理解し、日々の健康管理に努めることが重要です。
残念ながら、この犬種には遺伝的に特定の疾患のリスクが高いという特徴があります。特に心臓病や脳に関する病気は、飼い主さんが注意深く見守るべきポイントです。
早期発見と適切な対応が、愛犬の生活の質(QOL)を高める上で非常に大きな意味を持ちます。
大切な家族の一員である愛犬が、いつまでも健康で快適な毎日を送れるように、正しい知識を身につけましょう。
遺伝性疾患:心臓病や脳疾患のリスク
キング・チャールズ・スパニエルは、その犬種特性として、いくつかの遺伝性疾患にかかりやすい傾向があります。中でも特に注意が必要なのが、心臓病と脳に関する疾患です。
これらの病気は、遺伝が関与しているため、完全に予防することは難しい場合もありますが、早期に異変に気づき、適切な医療を受けることで進行を遅らせたり、症状を管理したりすることが可能です。
症状が見られなくても、定期的な健康診断やスクリーニング検査を受けることが、愛犬の健康を守る上で非常に重要となります。
ブリーダーから犬を迎える際は、親犬の遺伝病に関する情報を確認することも考慮しましょう。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症は、キング・チャールズ・スパニエルに最も多く見られる心臓病のひとつです。心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流してしまうことで、心臓に負担がかかり、最終的には心不全を引き起こす可能性があります。
主な症状
- 咳(特に運動後や興奮時、夜間)
- 呼吸が速い、苦しそう
- 疲れやすい、散歩を嫌がる
- 舌の色が紫色になる(チアノーゼ)
- 失神する
これらの症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診してください。早期発見・早期治療が、病気の進行を遅らせ、愛犬のQOLを維持するために非常に重要です。定期的な健康診断での聴診も、早期発見に役立ちます。
脊髄空洞症
脊髄空洞症(シリンゴマイエリア)は、脳から脊髄に続く部分の構造的異常により、脊髄内に液体が溜まり空洞ができる病気です。この空洞が神経を圧迫することで、さまざまな神経症状を引き起こします。キング・チャールズ・スパニエルに遺伝的に多く見られる疾患です。
主な症状
- 首や肩、耳の後ろを掻くような仕草(空掻き)
- 体を触られるのを嫌がる
- 歩行のふらつき、運動失調
- 痛みによる悲鳴
- 顔の麻痺
これらの症状は軽度から重度までさまざまで、初期には気づきにくいこともあります。少しでも気になる行動が見られた場合は、早めに動物病院を受診し、MRI検査などによる精密な診断が必要です。痛みの管理や、重症化の場合は手術などの治療法が検討されます。
その他注意すべき病気:皮膚病や耳の病気
遺伝性疾患以外にも、キング・チャールズ・スパニエルは特定の身体的特徴からかかりやすい病気がいくつかあります。
皮膚病:豊かな被毛を持つため、皮膚炎やアレルギー性皮膚炎になりやすい傾向があります。痒み、フケ、赤み、脱毛などの症状に注意し、ブラッシングやシャンプーで皮膚を清潔に保つことが大切です。
耳の病気(外耳炎など):垂れ耳で耳道が塞がれやすいため、通気性が悪く、湿気がこもりやすい環境です。これにより細菌やマラセチアが繁殖しやすく、外耳炎を引き起こすことがあります。耳の痒み、赤み、悪臭、頭を振るなどのサインに注意し、定期的な耳掃除と、必要に応じた動物病院でのケアが必要です。
目の病気:遺伝的に白内障や進行性網膜萎縮などの目の病気のリスクも考えられます。目の充血、目やに、濁り、ぶつかるなどの症状には注意しましょう。
これらの病気も早期発見が重要です。日々のスキンシップの中で、愛犬の体に異変がないか注意深く観察する習慣をつけましょう。
定期的な健康チェックと動物病院の選び方
キング・チャールズ・スパニエルの健康を維持するためには、日々の観察と定期的な健康チェックが欠かせません。
自宅でのチェックポイント
- 食欲・飲水量:変化はないか
- 排泄物:便の状態(色、硬さ、回数)、尿の量や色
- 口腔内:歯茎の色、口臭、歯石
- 目・耳・鼻:目ヤニ、充血、耳垢、異臭、鼻水
- 被毛・皮膚:脱毛、赤み、フケ、痒み
- 体重:極端な増減はないか
- 行動:普段と違う様子はないか(元気がない、痛がる仕草など)
これらのチェックを毎日行うことで、些細な変化にも気づきやすくなります。
動物病院の選び方と利用
定期健診:年に1~2回は定期健診を受診し、全身の状態をチェックしてもらいましょう。特にシニア期に入ったら、半年に1回など頻度を増やすことをおすすめします。
かかりつけ医の選択:信頼できるかかりつけの動物病院を見つけることが重要です。獣医師の専門性、説明の分かりやすさ、緊急時の対応などを考慮して選びましょう。セカンドオピニオンも検討できるような病院だとより安心です。
症状があればすぐに受診:どんな小さな異変でも、「いつもと違う」と感じたら迷わず動物病院を受診することが大切です。早期発見が、愛犬の命を救うことにもつながります。
予防接種やフィラリア、ノミ・ダニ予防も忘れずに行い、病気から愛犬を守りましょう。
キング・チャールズ・スパニエルとの暮らしQ&A
キング・チャールズ・スパニエルは多頭飼いに向いている?
キング・チャールズ・スパニエルは、一般的に多頭飼いに向いている犬種と言えます。彼らは穏やかで友好的な性格をしているため、他の犬や猫とも比較的スムーズに共生できる可能性が高いです。
特に子犬の頃から社会化をしっかり行い、他の動物との良い経験を積ませることで、より円滑な多頭飼いが実現できるでしょう。
ただし、以下の点には注意が必要です。
個体差
全てのキング・チャールズ・スパニエルが多頭飼いに適しているわけではありません。犬にも個体差があるため、新しい犬を迎える際は、先住犬との相性を慎重に見極めることが大切です。
先住犬の性格
先住犬の性格が非常に重要です。縄張り意識が強い、独占欲が強いなどの場合は、新しい犬を迎える前に十分な検討が必要です。
飼い主の負担
頭数が増えれば、食事や散歩、医療費など、飼い主さんの負担も増えます。経済的・時間的な余裕があるかを確認しましょう。
新しい家族を迎える際は、まずは短時間のお試し期間を設けるなど、慎重に進めることをおすすめします。
キング・チャールズ・スパニエルの抜け毛の量と対策は?
キング・チャールズ・スパニエルは、豊かな被毛を持つため、抜け毛は比較的多い犬種です。特に換毛期(春と秋)には、普段よりも多くの毛が抜ける傾向にあります。
抜け毛を放置すると、家の中に毛が舞い散るだけでなく、毛玉ができやすくなったり、皮膚病の原因になったりすることもあります。
抜け毛対策としては、以下の方法が効果的です。
毎日のブラッシング
最も重要な対策です。スリッカーブラシやピンブラシ、コームを使って、毎日丁寧にブラッシングすることで、抜け毛を取り除き、毛玉の発生を防ぎます。
定期的なシャンプー
月に1回程度のシャンプーで、死んだ毛を洗い流し、皮膚を清潔に保ちましょう。シャンプー後はしっかりと乾かすことが大切です。
掃除
抜け毛対策だけでなく、室内の清潔を保つために、掃除機や粘着ローラーでこまめに掃除を行いましょう。ロボット掃除機の活用も便利です。
ペット用バリカン・トリミング
獣医師やトリマーと相談の上、定期的にトリミングを行うことで、抜け毛の量をコントロールし、清潔を保つことができます。
これらの対策を組み合わせることで、抜け毛の悩みを軽減し、愛犬も飼い主さんも快適に過ごせるようになります。
キング・チャールズ・スパニエルが老犬になったときの介護はどうすればいい?
キング・チャールズ・スパニエルの平均寿命は10~14歳と言われていますが、近年は医療の進歩によりさらに長生きする犬も増えています。愛犬が高齢になった際には、若い頃とは異なる介護やケアが必要となることがあります。
食事
食欲不振や消化能力の低下が見られることがあります。消化しやすいフードや、水分を多く含んだウェットフード、流動食などに切り替える必要があるかもしれません。
運動
関節炎などにより、散歩のペースが落ちたり、歩行が困難になったりすることがあります。無理のない範囲で、短い散歩をこまめに行ったり、マッサージを取り入れたりしましょう。
排泄
トイレの失敗が増えたり、自分で排泄できなくなったりすることがあります。おむつやマナーウェアの活用、排泄補助などが必要になる場合もあります。
体位変換
寝たきりになった場合は、床ずれを防ぐために定期的に体の向きを変えてあげましょう。
認知症
徘徊、夜鳴き、無関心などの症状が見られることがあります。獣医師に相談し、適切なケアや薬を検討しましょう。
快適な寝床
寝たきりになった場合に備え、クッション性のある介護用ベッドやマットを用意すると良いでしょう。
老犬介護は飼い主にとって大きな負担となることもありますが、愛犬が快適に過ごせるよう、愛情をもってサポートしてあげることが何よりも大切です。早めに獣医師と相談し、介護用品を準備するなど、心構えをしておくことをおすすめします。
この記事の執筆者
nademo編集部
編集部
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