猫の病気・健康

猫の異物誤飲を疑うべき症状とは?飲み込みやすいものや対処法・予防法

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猫の異物誤飲を疑うべき症状とは?飲み込みやすいものや対処法・予防法

愛猫が口に入れると危険なものを飲み込んだり食べたりしてしまうことを、「異物誤飲・誤食」と言います。

猫が誤飲・誤食する原因は、グルーミングの習性や興味本位からというのが大半ですが、稀に病気やストレスによる異常行動の場合もあります。

誤飲・誤食は愛猫の命を脅かす事態にもなりかねないので、飼い主さんが十分注意しなければいけません。

なかなか気付きづらい誤飲物もありますので、予防法や具体的な対策についてご紹介します。

この記事の結論

  • 異物誤飲は猫の入院治療や手術の原因で上位にあるほど、日常で愛猫に起こりやすい事故
  • 猫が誤飲しやすいのは、猫の舌にトゲのような突起が喉に向かって生えているため
  • 消化管を傷つけたり詰まったりする物理的に危険な異物と、中毒症状を引き起こす化学的に危険な異物がある
  • 愛猫が誤飲したら様子見しないで、3時間以内を目安にできるだけ早く動物病院へ連れて行く

nademo編集部

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猫の異物誤飲は日常生活で起こりやすい事故のひとつ

ペット専門の損害保険会社を傘下に抱えるアニコムグループの調査によると、消化管内異物/誤飲は猫の手術理由の第2位でした。

年間の平均的な治療費は142,745円。ちなみに第1位は歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するもの含む)でしたが、年間平均治療費は67,408円です。

費用がかかるだけでなく、手術が必要となれば全身麻酔を伴うので、愛猫の体への負担も大きく、場合によっては命を落とす危険性もあります。

また、消化管内異物/誤飲は猫の入院理由の第3位にもランキングされており、年間平均診療費は133,242円でした。

参考:アニコム「家庭どうぶつ白書 2023

異物誤飲は子猫や食欲旺盛な子が特に起こしやすい

中でも誤飲しやすいのが子猫です。子猫のうちは好奇心も強く、じゃれながら噛んだりすることも多いため、特にひも状のもので遊んでいるときは要注意。

全身麻酔自体が死因となる確率は猫の場合0.2%~0.3%とされていますが、生後3ヶ月以下の子猫はリスクが高いため麻酔を伴う手術はほぼ不可能です。

子猫の誤飲には特に注意が必要で、万が一にも誤飲したら即動物病院へ。3時間以内ならたいてい内服薬や注射で誤飲物を吐かせる処置が施せます。

成猫であっても、食欲旺盛な子や頻繁にグルーミングする子は何でも口に入れがちなので、誤飲しそうなものを放置しないよう気をつけましょう。

異物誤飲は最悪の場合、死に至る可能性もある

誤飲したものが便と一緒に排泄されれば良いのですが、内臓に詰まってしまうと一大事です。臓器を傷め、愛猫の生命を危うくすることもあります。

詰まっている臓器によって、愛猫に以下のような症状が現れます。

食道気管を圧迫して、咳き込んだり、吐きそうになったり、グゥグゥと喉を鳴らしたり、呼吸困難になることもあります。
胃粘膜を傷つけて胃を荒らし、痛がって鳴いたり、嘔吐し、食欲も低下します。
異物が詰まると非常に危険な箇所で、嘔吐、下痢、食欲や元気の低下が見られ、腸の粘膜の一部分が壊死したり、腸閉塞を起こす場合もあります。

誤飲に気づいたらウンチが出るまで待ってみようなどと様子見しないで、すぐ動物病院へ連れて行きましょう。

猫が誤飲しやすいもの

愛猫に舐められて、「ザラザラして痛いなあ」と思ったことはありませんか?

肉食の猫は獲物の肉をこそげ落とせるように、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と呼ばれるトゲのような突起が喉の方向に向かって生えています。

そのため、ひと舐めしただけでこの突起物に引っかかって喉へ運ばれ、異物を誤飲しやすいのです。

特に以下のようなものは床に落としたり、机やテーブルの上に放置したりしないよう気をつけましょう。

ひも状のもの

細長いひもがヘビやヤモリなどの獲物に似ているからでしょうか。ひも状のものをヒラヒラ動かすと、狩猟本能を刺激してじゃれつく愛猫は多いですよね。

でも、誤飲してしまうと大変。ひも状のものは胃腸内に停滞しやすく排泄されにくいので、死に至る確率の高い非常に危険な異物です。

以下のようなもので愛猫と遊んだり、飼い主さんが使用したりした後は、すぐに愛猫の手の届かない場所へ隠しておきましょう。

  • 靴ひも
  • ビニールひも など

また、愛猫のお尻からひも状のものが出ていたら、絶対に引っ張って取ろうとしてはいけません。内臓を傷つけます。

もし発見したら自己判断で引き抜こうとせずに、すぐ動物病院へ行きましょう。

先端が尖っているもの

小さな釘やネジ、ホッチキスの針などは床に飛ばして見失いがちですが、愛猫が見つける前にすぐ拾って処分。

針や安全ピン、ヘアピン、カッターナイフの刃、シャープペンの芯、買ったばかりの靴下などを留めてあるタグピンや銀色のソクパスなども要注意です。

以下のようなものは、愛猫はもちろん人間にとっても危険ですから、出しっぱなしは禁止です。

  • 画びょうや針
  • 串やつまようじ
  • 魚の骨 など

骨付きでなくても、マグロ、タラ・タイ・ヒラメなどの白身魚、カツオ以外の魚は愛猫に食べさせるのはNG。調理法や量にも注意が必要です。

小物類

猫はコロコロ転がるもの、キラキラ光るものが大好き。

じゃれて遊び、興が乗ると、舐めてみたりくわえてみたりするので誤飲する危険があります。

以下のようなものも、愛猫の手の届かない場所へ厳重にしまっておきましょう。

  • ボタン
  • ビー玉
  • アクセサリー など

小さい子どもがいるご家庭だと、これらが放置されていることも少なくないです。

特に注意して管理するようにしなければなりません。

日用品

愛猫がティッシュペーパーをすぐ引き出してしまうので、箱を裏返しにして置いているという飼い主さんも多いと思います。

紙製品や輪ゴムなども愛猫がすぐに口にしたがり、誤飲しやすいものです。特に以下のものは誤飲が多いので、気をつけましょう。

  • ティッシュペーパー
  • ヘアゴム
  • ペットシーツ など

猫がタオルや毛布をフミフミする姿は愛らしいものですが、その際、布製品に吸い付く行為はウールサッキングといって誤飲につながりやすく危険です。

遊びの一環でウールサッキングする場合もありますが、離乳のタイミングが早かったり、環境の変化などによるストレスが原因の場合もあります。

人間用の薬やタバコ

人間でも、誤った薬やタバコを飲み込んでしまえば危険です。

まして、体のサイズが人間の1/10ほどしかない愛猫が誤飲すれば、たちまち命を危うくします。

愛猫が人間用の薬やタバコを誤飲した可能性があれば、一刻も早く動物病院へ連れて行き、獣医師の診察を受けましょう。

猫用おもちゃ

猫用おもちゃも、噛みちぎって飲み込む可能性のあるプラスチック、ビニール、ゴム、ひも、羽毛などの付いたものは注意が必要です。

また、サイズにも要注意。小さなネズミのおもちゃなどを誤飲する事故は意外にも多いのだそうです。おもちゃは愛猫の口に入らないサイズ選びを。

そして、一緒に遊んだ後は愛猫が勝手にいじって誤飲しないよう、見えない場所に収納しておきましょう。

おもちゃ選びは気に入ってくれるものであるのはもちろんのこと、誤飲についても考えた上で管理が重要です。

植物

美しい花々をバックに愛猫をパチリ。SNS映えしますし、可愛い愛猫がさらに可愛く引き立ちますね。

でも、植物の中には、愛猫が口にすると命を落とす危険なものもあります。特に以下の種類の植物は、愛猫の身の回りに置かないようにしましょう。

  • ユリ科
  • アジサイ科
  • イチイ科 など

ユリを活けていた花瓶の水を愛猫が舐めただけで、命を落としてしまった事例もあります。

もし愛猫が口にしたとわかったら、迷わずすぐ動物病院へ行きましょう。

猫が食べると危険な食べ物

人間や犬は雑食、猫は肉食と言われ、消化器官の構造や機能が人間と猫では異なります。

猫は、食物を消化しながら多くの栄養素を吸収する小腸は発達していますが、水やナトリウムを吸収して便にし、肛門へと運ぶ大腸は貧弱です。 

平均的な消化管の長さは人間は約9mですが、猫は約2mしかありません。そのため、草食動物や雑食動物に比べ、植物性繊維を消化しにくいとされています。

また、食べ物を分解して体内への吸収を促す食物分解酵素は人間と猫では異なり、猫が分解酵素を持たないものを食べてしまうと非常に危険です。

果物

フルーツには、猫が中毒症状や内臓の機能障害を起こしてしまうものがあります。

以下の果物には、愛猫が食べると嘔吐や下痢をし、中毒を起こす可能性のある成分が含まれています。特にぶどうやレーズンは命を落とす危険があります。

  • ぶどう
  • ザクロ
  • オレンジ
  • いちじく など

果物にはビタミン類や食物繊維が豊富に含まれていますが、基本的に肉食である猫には無理に食べさせる必要のないものと心得ておきましょう。

野菜

野菜も人間にとってはビタミン類や食物繊維が豊富に含まれる健康食品のように思われますが、肉食の猫にとっては必ずしも必須の食材ではありません。

それどころか、以下の野菜を愛猫が食べると死に至る危険性があります。

食卓にあがった愛猫が口にしてしまうことが絶対にないようにしましょう。

・ネギ類(ねぎ、玉ねぎ、にんにく、ニラなど)

・ぎんなん

・らっきょう など

ただし、茹でたニンジン・カボチャ・サツマイモ、レタスやサラダ菜、キャベツ、大根は少量なら与えても問題ありません。

肉類

野生の猫族は生肉を食しますが、イエネコである愛猫に生肉を与えるのはNGです。

食中毒や寄生虫による感染症を発症するリスクがあり、特に免疫力の低い子猫やシニア猫の場合、重篤な症状が出る可能性があります。

愛猫にお肉を与えるなら、適切に加熱調理してからにしましょう。

また、個体によっては特定の種類の肉にアレルギー反応を起こす場合があり、皮膚の赤みや湿疹、下痢、嘔吐、便秘、呼吸困難があれば、すぐ動物病院へ。

魚介類

お刺身を食卓に並べると、途端におねだりする愛猫も多いですよね。

マグロ、サーモン、カンパチ、タイは、少量ならOK。ただし、鮮度が落ちていると、ヒスタミン中毒を発症する恐れがあります。

特に以下の魚介類を食べさせるのは絶対禁止。嘔吐や皮膚炎、麻痺の原因となり、命に関わることもあります。

  • イカ
  • タコ
  • エビやカニなどの甲殻類
  • あわび・さざえなど貝類 など

アニサキスの幼虫が寄生した魚介類を食すと、猫も人間同様、激しい腹痛や嘔吐を起こします。

アニサキスは60℃超・1分以上の加熱で死滅するので、できれば生の魚介類を愛猫に与えるのは避けたほうが良いでしょう。

乳製品

乳飲み児の子猫には牛乳…と思いがちですが、猫に与えるのは猫専用のミルクにすべき。

猫は乳糖不耐症といって乳製品に含まれる乳糖が消化できず、下痢、軟便、嘔吐などを起こす可能性があるからです。

牛乳だけでなく、以下のような乳製品も愛猫が口にしないようにしましょう。

  • ・牛乳
  • ・生クリーム
  • ・バター など

牛乳を始め、生クリームやバターなどは人間用なので、猫にはNGです。

加工食品

ナッツ類に含まれる成分ペニトリウムAは、猫に中毒症状を発症させます。具体的には「下痢、嘔吐、震え、ふらつき、後ろ足の麻痺」などです。

チョコレートの原料カカオにはテオブロミンという成分が含まれていて、猫が分解・排出する能力が低いため、中毒症状を引き起こします。

甘味料として知られるキシリトールも、猫が中毒を起こしてしまう成分です。嘔吐や痙攣、肝機能障害などの深刻な症状を発症します。

・ナッツ類

・チョコレート

・キシリトール など

いずれも愛猫が口にすると死に至る危険性の高いものですので、絶対に誤飲しないよう気をつけなければいけません。

調味料

猫のごはんに調味料や香辛料は必要ありません。飼い主さんの食事中に愛猫が来ておねだりしても、スパイスやフレーバー入りの食べ物を与えるのは厳禁。

胡椒や唐辛子などの香辛料は、嘔吐、下痢、肝機能障害などを引き起こします。ソーセージやハムなどに含まれていることもあるので要注意です。

また、猫の肝臓は料理酒やみりんなどのアルコール類を分解できないため、少量でも誤飲すると、意識を失ったり、最悪の場合は命に関わります。

  • 料理酒
  • スパイス類(塩、胡椒)
  • みりん など

人間の食べ物は総じて、猫にとっては塩分過多です。塩分過多になると、腎臓疾患や心臓疾患の原因となります。

塩分不足も問題ではありますが、猫が1日に必要とする塩分量は体重1kgに対して0.7g程度とされ、キャットフードから十分摂取できる量です。

飲み物

そもそも、猫はあまり水分を摂取しない動物ですが、飲料をコップなどに入れたまま食卓に置きっ放しにすると、興味本位で舐めてしまうこともあります。

アルコールは猫の体重1kgに対して5.5ml~6.5mlが致死量とされています。

猫はカフェインを分解・排出する能力も低いので、カフェインを含むコーヒーや紅茶などの誤飲も危険。テオブロミンを含むココアもNGです。

・お酒(アルコール)

・コーヒー

・紅茶 など

こうしたものを頻繁に飲む機会が多い人は、こぼしてしまうこともないように注意しましょう。

猫が異物を誤飲したときに見られる症状と対処法

気をつけていても、愛猫が誤飲してしまう事故は起こり得ます。

また、飼い主さんが愛猫から目を離している間に、誤飲してしまうこともあるでしょう。

愛猫が以下のような症状を示したら、異物誤飲を疑いましょう。

  • 水を飲む量が増えたりおしっこの量が増える
  • 長時間ウンチが出ていない
  • 元気がなくぐったりしている
  • 下痢をしている
  • 嘔吐をしている
  • 吐こうとしているが吐けない
  • よだれが多く出ている
  • 食欲がない
  • お腹をさわると痛がる
  • 口を開けたり閉じたりを繰り返している
  • 舌や歯茎が青紫色になっている

誤飲に気付いたらすぐに動物病院へ

「誤飲かもしれない」と思ったら、とにかくすぐ動物病院へ。

時間との勝負が愛猫の誤飲を外科手術や命に関わる大事に至らせない決め手です。

なぜなら、猫の消化にかかる時間は胃で約2時間、小腸で約1時間。異物が小腸へ至る前に処置できれば、外科手術を避けられるかもしれません。

愛猫の誤飲と治療は一刻を争うと覚えておきましょう。

病院へ連れて行く前に飼い主さんがすべきこと

愛猫が誤飲したものが何か、いつ誤飲したか、どんな症状を呈しているかによって、対処法や治療法も異なります。

そこで動物病院に行く前に以下のことを確認し、メモして電話で連絡する際に獣医師へ伝えましょう。

  • 何をどれくらい飲み込んでしまったのか確認
  • 誤飲してどれくらい時間が経っているか確認
  • 誤飲した後の様子の確認

愛猫の具合が悪いと飼い主さんは気が動転しがちですが、落ち着いて状況をできるだけ正確に伝えることが愛猫の命を救うことにつながります。

猫の異物誤飲の検査と治療法

病院

動物病院へ到着したら、一般的には以下の検査が手順に従って行われます。

獣医師からの説明があると思いますので、どれだけ大変であるか、ということを理解しておけば十分です。

猫の異物誤飲の検査

  • 問診
  • レントゲン検査
  • 血液検査

まず獣医師による問診が行われます。獣医師が目視で愛猫の様子を確認し、触診が行われる場合もあります。

レントゲン検査(X線検査)や血液検査は麻酔をかけずに行われますが、場合によっては鎮静剤を使用するケースもあります。

レントゲン検査では胃腸などに入っている異物の確認、血液検査では炎症反応や中毒症状の確認が行われます。

猫の異物誤飲の治療法

誤飲した異物が愛猫の内臓のどこに停滞しているかによって、治療法は以下のように異なります。

食道に異物がある場合

異物がまだ胃まで行かずに食道内にとどまっている場合は、呼吸困難などのリスクがあるため、緊急を要します。

食道内の異物をつかむことが可能であれば、内視鏡による処置で異物を引き出す方法が取られます。

内視鏡治療には全身麻酔を用います。

胃に異物がある場合

誤飲してから1時間~2時間以内なら異物が胃の中にある可能性が高く、内臓を傷つける尖った異物でなければ催吐処置(さいとしょち)が行われます。

催吐処置とは、嘔吐を誘発させる薬剤を投与または注射することで、胃内部の異物を吐き出させる方法です。

ピンや楊枝など、胃内部を傷つける恐れのある異物の場合は、開腹手術で取り出します。この場合は全身麻酔を要します。

腸に異物がある場合

異物が腸に詰まっている場合は、基本的に全身麻酔を伴う開腹手術となります。

腸には小腸と大腸がありますが、たいてい異物は小腸に停滞します。大腸は文字通り太く大きいので異物が詰まることは滅多にありません。

ただし、高齢猫の場合は、異物が大腸を閉塞して結腸することもあります。

異物が腸に詰まったままになると、腸閉塞のリスクが高まります。愛猫がごはんや水を口にしても全部吐いてしまうという症状が、その前兆です。

腸閉塞や腸がねじれる腸捻転、腸管の一部が後部の腸管に引き込まれて重なってしまう腸重積などの場合も、開腹手術や内視鏡手術を行うことになります。

異物誤飲の平均診療費は約5万円

消化管内異物/誤飲の診療費は、以下の平均値のように5万円弱が目安です。

中央値とはデータを順番に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する値のことです。

実際によくある数字=費用と考えていただくと良いでしょう。

傷病名平均値中央値
消化管内異物/誤飲48,487円14,850円
出典:アニコム「家庭どうぶつ白書 2023」

簡単な処置ならば、救急であっても1万円程度の治療費で様子見となることもあります。

入院や手術の場合は高額になる

消化管内異物/誤飲の手術費と入院費は以下のとおりです。

愛猫が外科手術を伴う入院となった場合、20万円以上かかることを覚悟しなければなりません。

内訳平均値中央値
手術費142,745円125,163円
入院費133,242円115,995円
出典:アニコム「家庭どうぶつ白書 2023」

治療によって吐くことができた場合や様子見で良い場合とは違い、入院や手術が必要になると数十万円になってしまいます。

愛猫の異物誤飲の予防方法

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愛猫が異物誤飲してしまうと、治療に高額な費用を要することになります。

さらに、愛猫の体に大きな負担をかけ、ときには命を危うくする事態にもなりかねません。

異物誤飲は治療よりも、むしろ誤飲対策や予防が肝心。愛猫に誤飲させないよう、以下の8ポイントを肝に銘じて徹底するようにしましょう。

購入した食品はすぐにしまう

猫は袋をのぞき込むのが大好き。ショッピングバッグを放置しておくと、興味津々で中身をかじってしまう可能性もあります。

買い物から帰ってきたら、すぐに中身を取り出して収納すること。特に食品は冷蔵庫やパントリーへすぐにしまいましょう。

特に最近のエコバッグはシャカシャカした素材であることも多く、猫の大好きな袋なので潜って遊んでしまうこともあります。

飼い主さんの食事前に愛猫の食事を済ませておく

勤務先や学校から帰ってきて、もうお腹はペコペコ。飼い主さん自身、すぐに食事したいところでしょうが、ちょっと待って。

お留守番していた愛猫も腹ペコ状態ではありませんか?飼い主さんが先に食べ始めると、空腹の愛猫が飼い主さんの食事に手を出そうとする可能性があります。

飼い主さんご自身の食事はちょっとだけ我慢して、まずは愛猫のごはんを優先することで、人間の食べ物を誤飲しないよう防止しましょう。

必要に応じて自動給餌器を使用するようにすれば、スムーズにごはんの時間とすることができます。

食事はすぐに片付けるようにする

通常、猫たちは大好きな飼い主さんのやることなすことに好奇心いっぱい。特に飼い主さんが何を食べているのかは最大の関心事。

飼い主さんが食事したお皿やコップのニオイをクンクン嗅いで、ペロリと舐めてしまう子もいます。

危険だと感じ取って食べないものも多いですが、念のためにも食べ残しや調味料の付いた食器はすぐ片付けましょう。

特に串や楊枝など、愛猫が間違って飲み込むと危険なものは放置しておかないこと。

室内は常にキレイな状態にしておく

輪ゴム、ピン、釘、針…などを床に落としたままにしていませんか?愛猫が誤飲したら危険なものは、すぐに拾って片付けるのを癖にしましょう。

玉ねぎのみじん切り、チョコレートのかけら、ブドウの皮、ワインや牛乳の垂れこぼしなども、すぐその場で取り除いたり拭き取るなどして処分を。

特にキッチン周りはこういったものが多くなりがちで、また料理中には落としても気付きづらいです。

愛猫が誤飲してはいけないものをすぐに発見できるよう、室内は常にキレイにして清潔を心がけることも大切です。

侵入してほしくない場所にゲートを設置する

SNS動画などでも散見されるとおり、猫は器用に前足を使って扉や引き出しを開けることもできます。

愛猫が誤飲しそうなものを収納している棚にはラッチや鍵を付け、侵入してほしくない部屋にはシャットアウトできるゲートや柵などを設置しましょう。

ただし、猫には、体高の約5倍の高さまで跳べるジャンプ力があります。

体高約30cmの猫なら約1.5mですから、ゲートや柵の高さにも考慮が必要です。

キッチンのシンクぐらいの高さであれば、ヒョイッと簡単に飛び乗ってきてしまうほどです。

おもちゃは頑丈で飲み込めないサイズを選ぶ

愛猫がかじって壊してしまったり、爪に引っ掛けて部品が取れてしまうようなおもちゃは、異物誤飲につながるのでNGです。

普段はぷっくり可愛い口をしていますが、あくびなどをして口を開いたときに意外に大きくてびっくりしたことはありませんか?

この愛猫の口にスポッと入ってしまう小さなおもちゃは誤飲の原因となりますので、大きめのサイズのものを選びましょう。

猫じゃらしは多くの猫に人気ですが、紐状のものは噛みちぎりやすく、劣化状態にはよく注意してください。

ゴミ箱はフタ付きのものを使う

ゴミ箱をあさるのは野良猫の専売特許とは限りません。飼い猫だって、残飯やキャットフードの食べ残しのニオイがするゴミ箱は気になります。

ゴミ箱には猫にとって危険な玉ねぎの皮やキシリトールガムの噛み終わり、喉に詰まる可能性のあるティッシュなども入っているかもしれません。

ゴミ箱はすべてフタ付きのものにして、愛猫が首を突っ込んで中身を誤飲しないよう対策しましょう。

ストレスの原因を取り除く

タオルや毛布などを愛猫がチューチュー吸うウールサッキングは、布を誤飲してしまう危険があり、ストレスを抱えた猫がよく行う行為です。

また、愛猫がペットシーツをかじるのもストレスが主な原因で、ティッシュや書類などの上をくわえたり引きちぎったりするのは飼い主さんの関心を引きたいため。

転居、結婚、飼い主さんの就職や転職による長時間のお留守番など、愛猫に強いストレスを感じさせる出来事はありませんでしたか?

ストレスの原因をできるだけ取り除いたり和らげたりすることも、愛猫の誤飲防止になります。

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