丸い顔にずんぐりとした体型、そして愛嬌のある表情が魅力のブリティッシュショートヘア。映画「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫のモデルになったとも言われ、その愛くるしい姿に惹かれる方も多いのではないでしょうか。
穏やかで人懐っこい性格から、初めて猫を飼う方にも人気の高い猫種です。猫といえばブリティッシュショートヘア!と思う人もいるのではないでしょうか。
この記事では、ブリティッシュショートヘアの性格や特徴、日々の健康管理、適切な飼育環境の作り方まで、彼らとの生活を豊かにするための情報を網羅的にご紹介します。
この記事の結論
- 「不思議の国のアリス」に出てくるチェシャ猫のモデルになっているとも言われている
- 非常に穏やかで優しい性格なので、集合住宅などでもお迎えしやすい
- ブリティッシュショートヘアを長毛にしたのが、ブリティッシュロングヘア
- 平均寿命がやや長く、健康的に生きてくれれば20歳程度まで生きることもある
目次
ブリティッシュショートヘアの性格と特徴

まんまるとした愛らしい顔に、美しい毛並みが特徴的なブリティッシュショートヘア。
「不思議の国のアリス」に出てくるチェシャ猫は、ブリティッシュショートヘアがモデルだといわれています。
穏やかで優しく、物静かな性格のため集合住宅でも暮らしやすく、日本でも人気の高い猫種です。
基本的に友好的なだけでなく、猫らしいマイペースな一面も持ち合わせているので、初めて猫を迎え入れる人にもおすすめですよ。
愛情深くて寛容な性格
飼い主には懐くことが多い
ほとんど鳴かない
運動能力はとても高い
その他情報
原産地 | イギリス |
猫種公認団体 | CFA,FIFe,GCCF,TICA |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 15歳~20歳 |
なりやすい病気 | 肥満,尿路結石症,肥大型心筋症,新生子溶血,糖尿病,皮膚病 |
参考価格 | 6万円~40万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブルー,ブルータビー,ブルーソリッド,ブルーゴールデンシェーデッド,クリーム&ホワイト |
毛の長さ | 短毛 |
穏やかで優しい性格の秘密
ブリティッシュショートヘアは、その落ち着いた性格から「ジェントル・ジャイアント(穏やかな巨人)」とも称されます。
自立心が高く、過度なスキンシップを求めないため、留守番も得意です。一方で、飼い主さんや家族には深い愛情を示し、静かに寄り添うことを好みます。
このような性格は、彼らが元々ネズミを捕獲する仕事をしていたこと、そして長年にわたって家庭猫として人間と共生してきた歴史が影響していると考えられます。
子どもや他のペットとも仲良くできる傾向があるため、多頭飼いにも向いていると言えるでしょう。
短毛なのにずっしりとした体型
ブリティッシュショートヘアは、その名の通り短い被毛を持ちますが、その見た目とは裏腹に、非常に筋肉質でずっしりとした体型をしています。
骨太でしっかりとした骨格を持ち、体重は男の子で4kg〜7kg、女の子で3kg〜5kg程度と、他の猫種と比べても比較的大きめです。
この体型は、運動能力の高さと、もともと寒さに耐えるために発達した被毛と骨格に由来します。短いながらも高密度の被毛は、触るとフワフワとしたベルベットのような感触で、多くの愛猫家を虜にしています。
毛色の種類と目の色の関係
ブリティッシュショートヘアは、非常に多様な毛色を持つことでも知られています。
最も代表的なのは「ブリティッシュブルー」と呼ばれる青みがかったグレーの毛色ですが、それ以外にも、クリーム、ホワイト、ブラック、レッド、チョコレート、ライラック、さらにはタビー柄やバイカラーなど、実にさまざまなバリエーションが存在します。
目の色も毛色によって異なり、ブルーの毛色にはゴールドやカッパーの瞳が、ホワイトの毛色にはブルーやオッドアイ(左右で色が異なる目)が見られることがあります。
ブリティッシュショートヘアのお手入れ方法

ブリティッシュショートヘアは、比較的お手入れがしやすい猫種と言われていますが、健康で美しい状態を保つためには、日々の適切なケアが欠かせません。
特に、ずっしりとした体型を維持するための食事管理や、短毛ながらも密な被毛のブラッシングは重要です。また、定期的な健康チェックを習慣づけることで、病気の早期発見にもつながります。
毎日の健康管理と被毛ケア
ブリティッシュショートヘアの被毛は短くても密度が高いため、抜け毛が多く、放置すると毛玉ができたり、皮膚トラブルの原因になったりすることがあります。
また、彼らは比較的肥満になりやすい傾向があるため、体重管理も大切な健康管理の一環です。
- 食欲と飲水量: 普段と比べて食欲や飲水量に変化がないか
- 排泄物: トイレの回数や、おしっこ、うんちの状態に異常がないか
- 目の状態: 目ヤニや充血がないか
- 口の状態: 歯肉炎や口内炎の兆候がないか
- 皮膚と被毛: フケや赤み、かゆみがないか
毛玉対策と適切なブラッシング方法
ブリティッシュショートヘアの被毛は短いものの、密集しているため、抜け毛が絡まりやすく毛玉になりやすい特徴があります。
特に換毛期には、飲み込んでしまう毛の量が増えるため、毛球症を予防するためにも、ブラッシングは非常に重要です。
- 頻度: 普段は週に2~3回、換毛期(春と秋)は毎日ブラッシングしましょう。
- ブラシの種類: スリッカーブラシやピンブラシ、シリコン製のブラシが適しています。
- ブラッシング方法: 毛の流れに沿って、優しく丁寧に全身をブラッシングします。力を入れすぎないように注意しましょう。特に脇の下やお腹周りは毛玉ができやすいので、念入りに行いましょう。
定期的な健康チェックの重要性
ブリティッシュショートヘアは遺伝的に心臓病や腎臓病にかかりやすい傾向があるため、定期的な健康チェックが欠かせません。
日頃から愛猫の様子をよく観察し、少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
- 定期的な健康診断: 年に1回は健康診断を受け、血液検査や尿検査などを行うことをおすすめします。
- 体重測定: 肥満になりやすい体質なので、定期的に体重を測り、増減がないかチェックしましょう。
- 獣医師との相談: 食事や生活習慣について、獣医師に相談し、アドバイスをもらいましょう。
ブリティッシュショートヘアの食事と運動

ブリティッシュショートヘアは、元々筋肉質な体型をしているため、他の猫種に比べて太りやすい傾向があります。そのため、健康的な体を維持するためには、適切な食事管理と適度な運動が不可欠です。
肥満はさまざまな病気の原因となるため、愛猫の体重を常に意識し、日々の食事と運動のバランスを整えてあげることが大切です。
体重管理のポイントと食事の選び方
ブリティッシュショートヘアの体重管理は、健康を維持する上で最も重要なポイントのひとつです。適切な体重を維持するためには、年齢や活動量に合わせた食事を与えることが大切です。
- 高品質なフードを選ぶ: 動物性タンパク質が主原料の、栄養バランスの取れたフードを選びましょう。
- 適切な給与量を守る: フードのパッケージに記載されている給与量を守り、与えすぎに注意してください。
- おやつは控えめに: おやつは全体の食事量の10%以内に抑えるのが理想です。
また、毛玉ケアに特化したフードや、去勢・避妊後の猫向けのフードなど、ライフステージや体質に合わせた選択肢も検討しましょう。
遊びを通じて運動不足を解消する工夫
ブリティッシュショートヘアは、活発に動き回るタイプではありませんが、運動不足は健康に悪影響を及ぼします。遊びを通じて楽しみながら運動を促すことが大切です。
- 猫じゃらしで遊ぶ: 狩猟本能をくすぐる猫じゃらしは、手軽に楽しめるアイテムです。1日15分程度の遊び時間を設けましょう。
- キャットタワーの設置: 上り下りすることで適度な運動になり、高い場所が好きな猫の満足度も高まります。
- 知育おもちゃの活用: フードやおやつを中に入れて遊ぶおもちゃは、脳への刺激にもなり、楽しみながら体を動かせます。
しつけのポイントと環境作り
ブリティッシュショートヘアは賢く、穏やかな性格なので、しつけは比較的しやすい猫種です。彼らとの信頼関係を築きながら、根気よく行うことが大切です。
また、彼らが安心して過ごせる環境を整えることも、ストレスなく生活するためには欠かせません。
トイレトレーニングとしつけの始め方
猫のしつけの中でも、トイレトレーニングは特に重要です。ブリティッシュショートヘアはきれい好きなので、トイレを適切な場所に設置し、常に清潔に保てば、自然と覚えてくれることが多いです。
- トイレは静かで落ち着ける場所に置く。
- 猫が嫌がるような強い香りの砂は避ける。
- 排泄の兆候を見せたら、優しくトイレへ誘導する。
- 成功したらたくさん褒めてあげる。
爪とぎや噛み癖などのしつけも、叱るのではなく、褒めて伸ばすことを意識しましょう。
安心できる生活空間の作り方
ブリティッシュショートヘアは、快適な室内生活を好みます。彼らが安心して過ごせる生活空間を用意してあげましょう。
- プライベート空間の確保: いつでも休める静かで安心できる場所(猫用ベッド、ケージ、隠れ家など)を用意してあげましょう。
- 温度・湿度管理: 暑さに弱いため、夏場はエアコンなどで室温を適正に保つことが重要です。
- 危険物の撤去: 猫にとって有害な観葉植物や、誤飲の可能性がある小さなものは、手の届かない場所に片付けましょう。
ブリティッシュショートヘアを迎える前に知っておきたいこと

ブリティッシュショートヘアを家族に迎えることは、とても素晴らしい経験です。しかし、新しい家族を迎え入れる前に、彼らの特性や、かかりやすい病気についてしっかりと理解しておくことが大切です。
ブリーダーや保護施設から迎える方法
ブリティッシュショートヘアを迎える方法は、主に以下の2つが挙げられます。
迎え入れ方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ブリーダー | 血統や健康状態が明確で、専門的なアドバイスがもらえる。 | 費用が高くなる傾向がある。 |
保護施設 | 新しい家族を探している猫を救うことができる。 | 成猫が多く、性格や病歴が不明な場合もある。 |
どちらの方法を選ぶにせよ、実際に会いに行って、猫の様子や飼育環境をしっかり確認することが重要です。
かかりやすい病気とその予防法
ブリティッシュショートヘアは、比較的丈夫な猫種ですが、遺伝的にかかりやすい病気がいくつか存在します。病気を未然に防ぐためにも、かかりやすい病気とその予防法を知っておくことが大切です。
遺伝性の病気や肥満に注意
ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気には、以下のようなものがあります。
- 多発性嚢胞腎 (PKD): 腎臓に複数の嚢胞(のうほう)ができる遺伝性の病気です。
- 肥大型心筋症 (HCM): 心臓の筋肉が厚くなる病気で、遺伝的な要因が関係していると言われています。
- 肥満: 適切な食事管理と運動を怠ると、肥満になりやすく、糖尿病や関節炎などの二次的な病気を引き起こす可能性があります。
これらの病気は早期発見が大切なので、定期的な健康診断や、日々の観察を怠らないようにしましょう。
まとめ:ブリティッシュショートヘアとの幸せな生活のために
ブリティッシュショートヘアとの生活は、その愛らしい姿と穏やかな性格で、私たちにたくさんの幸せをもたらしてくれます。
しかし、彼らが健康で幸せに過ごすためには、飼い主さんの日々の愛情と適切なケアが不可欠です。
この記事でご紹介したように、体重管理や運動、そして病気の予防を意識した生活を心がけることで、愛猫との絆はさらに深まります。
彼らとの出会いを大切に、最高のパートナーとしてかけがえのない時間を過ごしてください。
ブリティッシュショートヘアの理解度チェック
この記事の執筆者
nademo編集部
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