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【レオンベルガーの飼い方完全ガイド】魅力・性格・寿命まで

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レオンベルガー

堂々とした風格と、豊かなたてがみのような被毛から「百獣の王」と称されるレオンベルガー。その雄大な見た目とは裏腹に、非常に穏やかで愛情深く、家族に対しては優しい心を持つ犬種として知られています。大型犬でありながら高い知性を持ち、子供や他の動物とも友好的に接することから、近年では日本でもその人気が高まっています。

しかし、レオンベルガーとの生活は、その大きな体ゆえに、一般的な小型犬や中型犬とは異なる特別な準備と覚悟が必要です。彼らが健康で幸せな毎日を送るためには、適切な飼育環境の整備、十分な運動、そして日々の丁寧なケアが欠かせません。

この記事では、レオンベルガーの歴史、身体的特徴、愛すべき性格といった基本的な情報から、大型犬ならではの飼い方のポイント、毎日の手入れ、最適な運動量、そしてかかりやすい病気とその予防・対策まで、レオンベルガーとの充実した暮らしを実現するために知っておくべき情報を網羅的に解説します。レオンベルガーとの生活を考えている方、すでに共に暮らしている方も、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の結論

  • とても凛々しい顔立ちとフサフサの被毛により、ライオンのような風貌を持つ
  • 非常に勇ましい印象を持つ見た目なのに、とても心穏やかで優しい性格の持ち主
  • 日本では出会える機会がとても少なく、とても珍しい犬種のひとつである
  • 超大型犬らしい病気には注意が必要で、寿命の短さにも理解が必要

nademo編集部

担当執筆者

nademo編集部

編集部

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レオンベルガーとは?歴史・特徴・性格を知る

百獣の王ライオンのような堂々とした風格と、豊かなたてがみのような被毛が印象的なレオンベルガー。その雄大な見た目とは裏腹に、非常に温厚で愛情深く、家族に対しては限りない優しさを見せる犬種です。

名前から感じられる雰囲気はとても凛々しい厳つさも感じられるかもしれませんが、あくまでも犬種。心優しい性格面もたくさん持っています。

これからレオンベルガーとの暮らしを考えている方、あるいはすでに家族の一員として共に暮らしている方も、このセクションでレオンベルガーの深い歴史、魅力的な身体的特徴、そして愛すべき性格について理解を深めることで、彼らとの絆をより一層深めることができるでしょう。

主人に忠実で落ち着いた性格

飼い主に懐きやすい

あまり吠えない

大型犬なので多めの運動が必要

 その他情報

原産地 ドイツ
犬種グループ 2G:使役犬
大きさ 大型
平均寿命 8歳~9歳
なりやすい病気 股関節形成不全,胃拡張捻転症候群,皮膚炎,白内障
参考価格 30万円~50万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 ライオン・イエロー,レッド,レディッシュ・ブラウン,フォーン,クリーム

体高

男の子72cm~80cm
女の子65cm~75cm

体重

男の子54kg~77kg
女の子45kg~61kg

レオンベルガーの歴史と由来

レオンベルガーは、その名前の通り、ドイツのある都市で意図的に作出された比較的新しい犬種です。その歴史を知ることで、彼らがなぜ「ライオンのような犬」として生まれたのか、そしてその後の活躍に繋がったのかが見えてきます。

ドイツの都市レオンベルクが起源

レオンベルガーは、19世紀半ばのドイツで、現在のバーデン=ヴュルテンベルク州レオンベルク市で作出されました。この犬種を誕生させたのは、当時のレオンベルク市議会議員であり、熱心な愛犬家でもあったハインリッヒ・エスィヒという人物です。

  • 作出の目的: エスィヒは、レオンベルク市の紋章に描かれているライオンのような、堂々として威厳があり、同時に温厚で家庭犬に適した犬種を作りたいと考えました。
  • 交配の歴史: 彼はまず、ニューファンドランドとセント・バーナードを交配させ、その犬にグレート・ピレニーズを掛け合わせることで、現在のレオンベルガーの基礎となる犬を作り上げました。これらの犬種は、いずれも大型で穏やかな性質を持つ犬たちです。
  • 初期の活躍: 作出されたレオンベルガーは、その美しい容姿と優しい性格から、ヨーロッパ各地の王侯貴族の間で人気を博しました。オーストリアのエリザベート皇后や、イタリアのガリバルディなどが、レオンベルガーを愛犬として迎えたことで知られています。

このように、レオンベルガーは単なる偶然の産物ではなく、明確な目的と情熱によって生み出された、まさに「計画された犬種」なのです。

水難救助犬としての活躍

レオンベルガーは、その大きな体格と力強さ、そして水に対する適性から、水難救助犬としても素晴らしい能力を発揮し、多くの命を救ってきました。

  • 優れた泳ぎの能力: 彼らは、祖先犬であるニューファンドランドの血を受け継ぎ、水かきのある足指と、水を弾く密度の高い被毛を持っています。これにより、寒冷な水中でも体温を保ち、力強く泳ぐことができます。
  • 穏やかで勇敢な性質: 水中で溺れている人を発見してもパニックにならず、冷静に状況を判断し、勇敢に救助活動を行うことができます。その穏やかな性質は、救助される人にも安心感を与えます。
  • 力の強さ: 溺れている人を引き上げたり、救命浮き輪などを引っ張ったりする際に必要となる、その強靭な体力と筋力は、水難救助犬として非常に有利な特性です。
  • 現在の役割: 現在でも、世界各地で水難救助犬として訓練され、活躍しているレオンベルガーがいます。その高い能力と献身的な姿勢は、多くの人々から称賛されています。

レオンベルガーは、ただ美しいだけでなく、実際に人々の命を救うという崇高な役割も担ってきた、真に素晴らしい犬種と言えるでしょう。

レオンベルガーの身体的特徴と魅力

レオンベルガーの最も目を引くのは、その雄大で堂々とした身体的特徴です。まるでライオンのようなその姿は、多くの人を魅了し、彼らが「百獣の王」と称される所以でもあります。

レオンベルガーは、その大きな体格と、たてがみのように豊かな被毛が最大の特徴であり、魅力です。この雄大な外見が、彼らを一際目立たせます。

雄大な体格

男の子は体高72~80cm、体重54~77kg。女の子は体高65~75cm、体重45~61kgと、非常に大型の犬種です。

筋肉質で骨太ながっしりとした体つきは、堂々とした威厳を感じさせます。成長は比較的ゆっくりで、完全に成犬になるまでには2~3年かかると言われています。

豊かな被毛と「たてがみ」

被毛は、オーバーコートとアンダーコートの二層構造になっており、オーバーコートは長く密集していて、水を弾く性質があります。

特に男の子の首周りには、ライオンのたてがみのように長く豊かな毛が生えることがあり、これが「百獣の王」と呼ばれる所以となっています。

被毛の色は、イエロー、レッド、レッドブラウン、サンド、クリームなどのフォーン系で、顔には黒いマスクが入るのが一般的です。

  • 尻尾: 長く飾り毛のある尻尾は、リラックスしているときは垂れ、興奮すると背中より高く上がりますが、決して巻き上がることはありません。
  • 歩様: 堂々としたゆっくりとした歩様は、彼らの威厳ある姿をさらに際立たせます。

この雄大な体格と、ふわふわとした豊かな被毛は、レオンベルガーを抱きしめたときにずっしりとした安心感と、唯一無二の存在感を与えてくれます。

特徴的な顔立ちと目の色

レオンベルガーの顔立ちは、その体格に負けないほどの存在感と、穏やかな表情が魅力です。特に、その目には彼らの優しい心が表れているかのようです。

  • バランスの取れた頭部: 頭部は体格に見合った大きさで、ストップ(額から鼻にかけてのくぼみ)は適度です。鼻筋はまっすぐで、鼻の色は黒いです。
  • 穏やかな表情の目: 目は卵型で、色はダークブラウンからミディアムブラウンまで様々です。その表情は非常に穏やかで、知性を感じさせます。彼らの目を見ると、その優しい性格が伝わってくるかのようです。
  • 垂れ耳: 耳は中くらいの大きさで、根元が厚く、頬に沿って垂れています。耳の毛は比較的長めです。
  • 黒いマスク: 顔には黒いマスクが入るのが特徴で、これが彼らの表情を引き締め、さらにライオンのような印象を与えます。このマスクは、個体によって濃さや範囲に差があります。
  • 口吻: 口吻(鼻から口にかけての部分)は幅広く、唇は黒く引き締まっています。

これらの特徴が組み合わさって、レオンベルガーの優しく、しかし威厳のある独特の顔立ちが形成されています。彼らの表情からは、大型犬ならではの落ち着きと、家族への深い愛情が感じられるでしょう。

レオンベルガーの性格と適性

レオンベルガーの最大の魅力は、その雄大な外見とは裏腹の、温厚で優しい性格にあります。彼らは、家族に対して深い愛情を注ぎ、信頼関係を築くことで、最高の家庭犬となってくれます。

温厚で忠実、家族愛の強い性質

レオンベルガーは、その堂々たる体格からは想像できないほど、温厚で穏やかな性格をしています。特に家族に対しては深い愛情と忠誠心を示し、一緒に過ごす時間を心から喜びます。

家庭犬としての適性

  • 非常に温厚: 攻撃性は極めて低く、めったに怒ったり吠えたりすることはありません。落ち着いていて、興奮しにくい性質を持っています。
  • 忠実で従順: 飼い主に対して非常に忠実で、指示をよく聞き、喜んで従おうとします。そのため、しつけもしやすい犬種と言えるでしょう。
  • 家族への深い愛情: 家族、特に子供に対して非常に優しく接します。常に家族のそばにいたがり、守ろうとする本能も持ち合わせています。
  • 辛抱強い: 我慢強く、少々のことでは動じません。これにより、子供たちとの遊びでも、誤って多少乱暴に扱われても冷静でいられます。

見知らぬ人への対応

基本的に友好的ですが、大型犬ゆえに警戒心が全くないわけではありません。見知らぬ人に対しては、最初は警戒心を持つこともありますが、飼い主が安心できると判断すれば、すぐに友好的に接します。

優れた番犬としての資質も持ち合わせており、家族や家を守るという意識も強いです。

レオンベルガーは、その優しい心と忠実さで、家族に大きな安らぎと喜びを与えてくれる、理想的な家庭犬と言えるでしょう。

子供や他の動物との関係性

レオンベルガーは、その温厚で寛大な性格から、子供や他のペットに対しても非常に友好的に接することができます。これは、大型犬を飼う上で非常に重要な適性のひとつです。

子供との関係性

  • 「ベビーシッター犬」: その優しい性格から、子供たちの良き遊び相手、そして守護者となってくれます。多少の乱暴な扱いにも耐え、根気強く子供と接することができるため、「ベビーシッター犬」と称されることもあります。
  • 注意点: しかし、いかに温厚なレオンベルガーとはいえ、大型犬であることに変わりはありません。意図せず子供を押し倒してしまったり、体がぶつかったりする可能性もあるため、必ず大人の監督下で交流させることが重要です。子供にも犬への適切な接し方を教える必要があります。

他の動物との関係性

他の犬や猫、小動物に対しても、適切に社会化されていれば友好的に接することができます。

特に子犬の頃から他の動物と触れ合う機会を多く作ることで、社会性を養い、より穏やかで寛容な性格に育ちます。

ただし、個体差もあるため、新しい動物を迎える際は慎重に、時間をかけて慣らしていくことが大切です。

社会化の重要性

レオンベルガーは、その穏やかで友好的な性質を最大限に引き出すために、子犬期からの十分な社会化が非常に重要です。様々な人、他の犬、音、環境に慣れさせることで、落ち着いた成犬に成長します。

パピークラスへの参加や、安全な場所での散歩を通じて、多様な経験を積ませてあげましょう。

レオンベルガーは、その優しい性格と寛容さで、多頭飼いや子供のいる家庭にも適した犬種ですが、大型犬としての責任を理解し、適切な社会化と管理を行うことが、幸せな共存の鍵となります。

レオンベルガーとの暮らし:飼育のポイントと必要な覚悟

百獣の王のような堂々たる姿と、温厚で優しい性格が魅力のレオンベルガー。彼らとの暮らしは、大型犬ならではの喜びと、それに伴う責任が伴います。

特に、その大きな体を支えるための適切な飼育環境と、精神的に安定した成犬に育てるための子犬期の社会化とトレーニングは欠かせません。

また、豊かな被毛を美しく保ち、健康を維持するための毎日のケアも非常に重要です。このセクションでは、レオンベルガーとの快適な共同生活を送るために、飼い主さんが知っておくべき具体的な飼育のポイントと、大型犬を迎える上で必要な覚悟について詳しく解説します。

飼育環境と住居の工夫

レオンベルガーのような超大型犬と暮らす場合、その体の大きさに合わせた飼育環境の整備が最も重要なポイントのひとつとなります。

彼らがストレスなく、安全に、そして快適に過ごせるスペースを確保し、適切な温度管理を行うことが、健康寿命を延ばす上でも不可欠です。

レオンベルガーは非常に大きく成長するため、十分な広さの居住スペースが不可欠です。狭い場所では、ストレスを感じたり、運動不足になったりする可能性があります。

室内スペース

レオンベルガーは室内で飼育することが推奨されます。彼らは家族との触れ合いを強く求める犬種であり、孤立させると精神的なストレスを感じやすくなります。

広々としたリビングや、自由に動き回れる十分なスペースが必要です。大型犬用のベッドやクレートを置いても狭く感じない程度の広さが理想的です。

家具の配置にも工夫が必要です。狭い通路やぶつかりやすい場所がないか確認し、彼らが安全に移動できるように配慮しましょう。

屋外スペース(庭など)

庭がある場合は、安全なフェンスで囲い、脱走や事故を防ぎましょう。フェンスの高さは、レオンベルガーが飛び越えられない、最低でも1.8m以上が望ましいです。

庭は、単に排泄をする場所としてだけでなく、気分転換や軽い遊びができるスペースとしても活用できます。ただし、日中の暑い時間帯は、熱中症のリスクがあるため、庭での長時間の活動は避けましょう。

庭に日光浴ができる日当たりの良い場所と、日陰で涼める場所の両方があることが理想的です。

階段や段差への配慮

子犬期や老齢期、または関節疾患を持つレオンベルガーにとって、階段や大きな段差は足腰に大きな負担をかけます。

可能な限り階段のない平屋が理想ですが、そうでない場合は、滑り止めマットを敷く、スロープを設置するなどの対策を検討しましょう。特に高い場所からの飛び降りは、関節に深刻なダメージを与える可能性があるため、注意が必要です。

十分なスペースを確保し、彼らが自由に、そして安全に過ごせる環境を整えることが、レオンベルガーとの快適な共存の第一歩です。

室内での過ごし方と温度管理

レオンベルガーは被毛が豊かで大型であるため、特に温度と湿度に対する配慮が非常に重要です。日本の夏は彼らにとって過酷な環境となるため、徹底した温度管理が不可欠です。

夏の暑さ対策

レオンベルガーは、熱中症のリスクが非常に高い犬種です。日本の高温多湿な夏は、彼らの体力を著しく消耗させ、命に関わる事態を引き起こす可能性があります。

エアコンは必須アイテムです。夏の間は、人間が快適と感じる室温(25℃前後)を保ち、湿度は50~60%に設定するなど、24時間体制で快適な環境を維持しましょう。

クールマットや大理石、アルミプレートなどの冷却グッズを複数用意し、いつでも涼める場所を提供してください。留守番中もエアコンをつけっぱなしにするなど、温度管理を怠らないことが重要です。直射日光が当たる窓際などは避け、風通しの良い場所に寝床を設置しましょう。

冬の寒さ対策

レオンベルガーは寒さには比較的強い犬種ですが、日本の冬の寒さが厳しい地域や、高齢犬の場合は適切な防寒対策が必要です。室温は20℃前後を目安に、暖房器具で調整しましょう。

毛布や厚手のベッドを用意し、暖かく快適に過ごせる場所を確保してあげましょう。ただし、低温やけどのリスクがあるため、電気カーペットやヒーターの使用には十分注意が必要です。

換気の重要性

年間を通して、室内の空気がこもらないよう、定期的な換気を心がけましょう。空気清浄機を導入するのも良いでしょう。

日中の過ごし方

日中は、直射日光の当たらない涼しい場所で過ごせるようにしましょう。窓からの日差しが強い場合は、遮光カーテンなどを利用するのも効果的です。

いつでも新鮮な水が飲めるように、複数の水飲み場を設置し、こまめに水を取り替えましょう。

レオンベルガーの健康を守るためにも、一年を通して適切な温度・湿度管理を徹底し、快適な室内環境を提供することが飼い主の重要な役割です。

子犬期の社会化とトレーニング

レオンベルガーは賢く温厚な犬種ですが、その大きな体ゆえに、子犬期からの徹底した社会化とトレーニングが非常に重要です。幼い頃に適切な経験を積ませることで、精神的に安定した、家族の良きパートナーに成長させることができます。

大型犬としてのしつけの重要性

レオンベルガーのような大型犬の場合、しつけは単なるマナーの問題に留まらず、安全管理の観点からも極めて重要です。コントロールできない大型犬は、意図せず事故や怪我の原因となる可能性があります。

  • 事故防止のため:
    • 大型犬であるレオンベルガーは、興奮すると人や物を押し倒したり、飛びついたりすることで、思わぬ事故を引き起こす可能性があります。特に子供や高齢者のいる家庭では、しつけが不十分だと危険を伴うこともあります。
    • 「待て」「来い」「伏せ」「お座り」といった基本的なコマンドを確実に覚えさせることで、興奮を抑え、状況に応じた指示を出せるようにすることが不可欠です。
    • 散歩中に他の犬や人、車などに対して興奮しないよう、リードコントロールやアイコンタクトの訓練も重要です。
  • 一貫したルール:
    • 家族全員が、しつけに関する統一したルールと指示で犬に接することが大切です。「誰かの言うことは聞くけれど、他の人の言うことは聞かない」といった状況にならないよう、家族会議を開き、しつけの方針を共有しましょう。
    • 曖昧な態度や、その場しのぎのしつけは、犬を混乱させ、問題行動につながる可能性があります。
  • リーダーシップの発揮:
    • レオンベルガーは飼い主を信頼し、リーダーとして認めることで従順になります。しかし、力で押さえつけるのではなく、穏やかで一貫した態度で接し、信頼関係を築くことが真のリーダーシップです。
    • 褒めて伸ばすことを基本とし、間違った行動をした場合は、低い声で短く注意するなど、犬が理解しやすい方法で伝えましょう。

大型犬を飼うことは、その命に対する責任だけでなく、社会に対する責任も伴います。適切なトレーニングは、レオンベルガーと飼い主、そして周囲の人々が安全で快適に暮らすための土台となります。

社会性を育むための実践的なアプローチ

レオンベルガーは温厚な性格ですが、その性質を最大限に引き出し、どんな状況でも落ち着いていられる犬に育てるためには、子犬期からの十分な社会化が不可欠です。様々な経験を積ませることで、精神的に安定した成犬に成長させましょう。

  • さまざまな人との交流:
    • 子犬の頃から、性別、年齢、体格の異なる多くの人(子供、高齢者、帽子をかぶった人など)と、ポジティブな経験をさせてあげましょう。
    • 優しく撫でてもらったり、おやつをもらったりすることで、「人間は怖いものではない」と学習させます。
  • 他の犬との交流:
    • ワクチン接種が完了したら、安全な環境で他の犬と交流させましょう。パピークラスや、信頼できるドッグラン、しつけ教室などに積極的に参加するのがおすすめです。
    • 異なる犬種や大きさの犬と触れ合うことで、犬同士の適切なコミュニケーション方法を学びます。
  • 多様な環境と音への慣れ:
    • 散歩を通じて、車の音、工事の音、自転車、ベビーカーなど、日常で遭遇するさまざまな音や風景に慣れさせましょう。
    • 最初は短時間から始め、徐々に慣らしていきます。怖がっている場合は無理強いせず、安心できる場所で落ち着かせてあげましょう。
  • ポジティブな経験の積み重ね:
    • 新しい経験をさせる際は、必ずポジティブな状況を心がけましょう。おやつを与えたり、たくさん褒めたりすることで、「新しいことは楽しい」という印象を与えます。
    • 無理強いすると、かえって恐怖心や嫌悪感を抱かせてしまう可能性があります。
  • プロの助けを借りる:
    • 子犬の社会化やしつけに不安がある場合は、早めにドッグトレーナーや獣医に相談しましょう。大型犬の扱いに慣れた専門家からアドバイスを受けることが、問題行動の予防につながります。

社会化は、レオンベルガーが自信を持ち、どんな状況でも落ち着いて行動できる、バランスの取れた犬に育つための大切なプロセスです。

毎日のケアとグルーミング

レオンベルガーは、その豊かな被毛と大型の体格ゆえに、毎日の丁寧なケアが不可欠です。特に被毛の健康維持と皮膚トラブルの予防、そして耳・歯・爪の日常ケアは、彼らが快適に過ごす上で欠かせないものです。

レオンベルガーの最大の特徴のひとつである豊かな被毛は、美しさを保つだけでなく、皮膚の健康を守る上でも適切なケアが必要です。特に換毛期には大量の抜け毛があるため、毎日のブラッシングが欠かせません。

毎日のブラッシング

レオンベルガーの被毛は、絡まりやすく、抜け毛も非常に多いため、毎日欠かさずブラッシングを行いましょう。特にダブルコートなので、アンダーコートの抜け毛をしっかり取り除くことが重要です。

スリッカーブラシやピンブラシで全体をブラッシングした後、コームで毛のもつれや死毛(抜け落ちた毛)を取り除きます。

ブラッシングは、皮膚のマッサージ効果もあり、血行促進にも繋がります。また、皮膚の異常や寄生虫の早期発見にも役立ちます。

シャンプー

被毛の清潔さを保つため、1か月に1回程度を目安にシャンプーを行いましょう。ただし、犬の皮膚はデリケートなので、洗いすぎはかえって皮膚トラブルの原因になることがあります。汚れ具合や皮膚の状態に合わせて頻度を調整してください。

シャンプーは犬用で、低刺激性のものを選び、ぬるま湯で全身をしっかりと濡らしてから、泡立てて優しく洗います。リンスも使用し、被毛をなめらかに保ちましょう。

洗い残しがないよう、丁寧にすすぎ、タオルドライの後、ドライヤーで根元からしっかりと乾かすことが非常に重要です。生乾きは皮膚炎や悪臭の原因になります。

皮膚トラブルのチェック

ブラッシングやシャンプーの際に、皮膚の赤み、かゆみ、フケ、発疹、しこり、脱毛などの異常がないか、注意深くチェックしましょう。

特に、しわの多い顔周りや、垂れ耳の付け根、指の間などは、汚れや湿気が溜まりやすく、皮膚炎になりやすいので念入りに確認しましょう。異常が見られた場合は、早期に動物病院を受診してください。

適切なグルーミングは、レオンベルガーの被毛を美しく保つだけでなく、皮膚の健康を守り、快適な生活を送るために不可欠なケアです。

定期的なケア(耳・歯・爪)

レオンベルガーが健康で快適な生活を送るためには、被毛のケアだけでなく、耳、歯、爪といった部位の日常的なお手入れも欠かせません。これらも定期的に行うことで、病気を予防し、愛犬の健康寿命を延ばすことに繋がります。

耳のケア

レオンベルガーは垂れ耳なので、耳の中に湿気がこもりやすく、外耳炎になりやすい傾向があります。

週に1回程度、耳の入り口の見える範囲を、犬用イヤークリーナーを含ませたコットンで優しく拭き取りましょう。綿棒は耳の奥に汚れを押し込んだり、耳道を傷つけたりする可能性があるので使用は避けましょう。

耳から悪臭がする、ひどく痒がる、頭を振るなどの症状が見られたら、外耳炎の可能性があるので動物病院へ連れて行きましょう。

歯のケア

大型犬も小型犬と同様に歯周病にかかります。歯周病は口臭だけでなく、内臓疾患の原因にもなり得るため、毎日の歯磨きが理想です。

子犬の頃から犬用歯ブラシや歯磨きシートに慣らし、少しずつ練習しましょう。最初は指に犬用歯磨きペーストを塗って口の中を触ることから始め、徐々に歯ブラシに移行していきます。

少なくとも週に数回は歯磨きを行い、定期的に動物病院でデンタルチェックを受け、必要であれば歯石除去などのプロフェッショナルケアを受けましょう。

爪切り

レオンベルガーは体重が重いため、散歩中に自然に爪が削れることもありますが、室内飼育の場合や、アスファルト以外の場所を歩くことが多い場合は、爪が伸びすぎることがあります。

伸びすぎた爪は、肉球に刺さったり、フローリングで滑りやすくなったり、関節に負担をかけたりする原因になります。

月に1回程度を目安に、犬用の爪切りで、血管を切らないように注意しながら先端をカットしましょう。血管の位置が分かりにくい場合は、無理せず獣医やトリマーに依頼するのが安心です。

これらのお手入れは、愛犬とのコミュニケーションの時間でもあります。子犬の頃から慣らし、褒めながら行うことで、彼らにとって苦痛ではなく、むしろ心地よい時間となるよう努めましょう。

レオンベルガーの健康と運動:病気・食事・運動量

レオンベルガーと長く、そして幸せに暮らすためには、彼らが遺伝的にかかりやすい病気を理解し、日々の健康管理に努めることが非常に重要です。特に、大型犬特有の疾患への意識は欠かせません。

また、その大きな体を支えるための適切な食事管理と、心身の健康を保つための適切な運動量も、レオンベルガーの健康寿命を延ばす上で不可欠な要素です。

このセクションでは、レオンベルガーがかかりやすい病気の種類とその予防法、最適な食事と運動のポイントについて、具体的に解説します。愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

レオンベルガーがかかりやすい病気と予防

レオンベルガーは非常に丈夫な犬種ですが、大型犬特有の病気や、遺伝的にかかりやすいとされる特定の疾患が存在します。これらの病気を理解し、早期発見と予防に努めることが、愛犬の健康と快適な生活を守る上で非常に重要です。

大型犬特有の関節疾患(股関節形成不全など)

レオンベルガーのような超大型犬は、その大きな体重を支える関節に大きな負担がかかるため、関節疾患にかかりやすい傾向があります。特に「股関節形成不全」は大型犬に多く見られる遺伝性の病気です。

股関節の骨の形成が不完全なために、大腿骨頭と骨盤の受け皿(寛骨臼)がうまくかみ合わず、関節に異常な摩擦や炎症が生じる病気です。遺伝的要因が大きく関与しますが、成長期の過度な運動や急激な体重増加も発症や悪化に影響します。

  • 主な症状:
    • 子犬期から若齢期にかけて、後肢のふらつき、腰を振って歩く(モンローウォーク)、立ち上がるのを嫌がる、階段の上り下りをためらう、散歩を嫌がる、跛行(足を引きずる)などが見られます。
    • 進行すると、関節炎がひどくなり、痛みを伴うようになります。
  • 予防と対策:
    • 適切な体重管理: 肥満は関節への負担を増大させ、症状を悪化させます。理想的な体型を維持することが非常に重要です。
    • 急激な運動制限: 成長期(特に生後4か月〜12か月)の過度な運動や激しいジャンプは避け、関節への負担を最小限に抑えましょう。ゆっくりとした散歩や水泳など、低負荷の運動を取り入れるのがおすすめです。
    • 滑り止め対策: フローリングなどの滑りやすい床には、カーペットやマットを敷き、足腰への負担を軽減しましょう。
    • サプリメントの活用: 獣医師と相談の上、グルコサミンやコンドロイチンなどの関節ケアサプリメントを摂取することも有効です。
    • 早期発見と定期検診: 定期的に動物病院で股関節のレントゲン検査を受け、早期に異常を発見することが大切です。症状の程度によっては、内科的治療や、外科手術が選択される場合もあります。

胃捻転のサインと緊急対応

胃捻転(胃拡張捻転症候群:GDV)は、胸の深い大型犬に多く見られる、命に関わる緊急性の高い疾患です。

胃がガスで膨張し、ねじれてしまうことで、血液供給が遮断され、短時間でショック状態に陥ります。レオンベルガーの飼い主さんは、そのサインと対処法を必ず知っておく必要があります。

  • 主なサイン(症状):
    • 頻繁なえずきや嘔吐しようとするが何も出ない(空嘔吐): 最も特徴的なサインです。吐きたいのに吐けない状態が続きます。
    • 腹部の膨張: お腹(特に左側)がパンパンに張って硬くなる。
    • 苦しそうに呼吸する、呼吸が速い: 胃が横隔膜を圧迫するため、呼吸が困難になります。
    • よだれを大量に出す: 不快感や痛みのサインとして見られます。
    • ぐったりして元気がない、沈鬱: 痛みがひどく、横になって動きたがらない、意識が朦朧とする。
    • 歯茎の色が白っぽい、または青白い: 血流が悪くなり、ショック状態に陥っているサインです。
  • 緊急対応:
    • 上記のサインがひとつでも見られたら、一刻も早く動物病院へ連絡し、すぐに受診してください。 胃捻転は時間との勝負であり、数時間で命に関わる状態に陥ります。
    • 自己判断で吐かせたり、水を飲ませたりすることは絶対に避けましょう。
    • 病院へ向かう際は、犬を横に寝かせるなど、なるべく刺激を与えないように運びましょう。
  • 予防策:
    • 食後の運動制限: 食後1~2時間は激しい運動や遊びを避けましょう。
    • 食事回数の工夫: 1日の食事量を1回ではなく、複数回(2~3回)に分けて与えることで、一度に大量の空気を飲み込むのを防ぎます。
    • 早食い防止: 早食い防止用の食器を使用したり、置き型食器台で高さを調整したりすることも検討しましょう。
    • フードの種類: 高脂肪食や、消化しにくい成分が多いフードは避けるのが望ましいとされています。
    • 食後の安静: 食後は最低でも1時間は安静にし、興奮させないようにしましょう。

胃捻転は非常に恐ろしい病気ですが、早期に異常に気づき、迅速に病院へ連れて行くことで、救命できる可能性が高まります。

心臓疾患と眼病の注意点

レオンベルガーは、大型犬に比較的多く見られる心臓疾患や、目の構造に関連する眼病にも注意が必要です。

これらの疾患も早期発見が重要となるため、日頃から愛犬の様子をよく観察し、定期的な健康チェックを怠らないようにしましょう。

  • 心臓疾患(拡張型心筋症など):
    • 原因: 心臓の筋肉が薄くなり、収縮する力が弱まることで、全身に血液を十分に送り出せなくなる病気です。大型犬に多く見られ、遺伝的な要因も関与するとされています。
    • 主な症状: 疲れやすい、運動を嫌がる、咳が出る(特に夜間や運動後)、呼吸が荒い、お腹が膨らむ(腹水)、失神など。進行すると呼吸困難を引き起こし、命に関わります。
    • 予防と対策: 定期的な健康診断で心雑音の有無や心臓の大きさをチェックすることが重要です。早期発見できれば、内服薬で進行を遅らせることができます。日頃から適度な運動と体重管理を心がけましょう。
  • 眼病(眼瞼内反症、眼瞼外反症など):
    • 眼瞼内反症(逆さまつげ): まぶたが内側に巻き込み、まつげや毛が眼球に触れて刺激し、炎症や痛みを引き起こします。涙が増える、目をしょぼしょぼさせる、充血、角膜の濁りなどがサインです。
    • 眼瞼外反症: まぶたが外側にめくれ上がり、目の内側の粘膜が露出してしまう状態です。目が乾燥しやすく、結膜炎や細菌感染のリスクが高まります。
    • チェリーアイ(第三眼瞼腺逸出): 瞬膜腺が飛び出して、目の内側に赤い塊が見える状態です。
    • 対策: 目の周りは常に清潔に保ち、目やにや汚れを優しく拭き取りましょう。目の異常(充血、涙の量、目やにの色や量、目を気にする仕草など)に気づいたら、すぐに動物病院を受診してください。内反症や外反症、チェリーアイは、症状の程度によっては外科手術が必要となる場合があります。

これらの疾患は、見た目には分かりにくい初期症状もあります。定期的な健康診断と、日頃からのきめ細やかな観察が、愛犬の健康を守る鍵となります。

適切な食事と栄養管理

レオンベルガーの健康と適切な成長には、その大きな体を支えるための高品質でバランスの取れた食事が不可欠です。

特に成長期の栄養管理は、健全な骨や関節の発達に大きく影響するため、非常に重要です。また、大型犬は肥満になりやすい傾向もあるため、適切な食事量と栄養バランスの維持が求められます。

成長段階に合わせたフード選び

レオンベルガーの成長期は長く、特に子犬期から若齢期にかけては、骨や関節の形成に必要な栄養素を適切に摂取することが重要です。ライフステージに合わせたフード選びを心がけましょう。

  • 子犬期(パピー用フード):
    • 大型犬の子犬は、急激な成長をすると骨や関節に負担がかかる可能性があるため、大型犬種用の子犬用フードを選びましょう。
    • 高カロリーすぎず、良質なタンパク質と適切な脂肪量を含むフードが理想です。
    • 1日の食事量を3~4回に分けて与えることで、消化器官への負担を減らし、胃捻転のリスクを低減できます。
  • 成犬期(アダルト用フード):
    • 成長が落ち着いたら、成犬用のフードに切り替えます。引き続き、大型犬種用に調整されたフードを選ぶと良いでしょう。
    • 活動量や代謝に合わせて、適切なカロリーと栄養バランスのフードを選びます。
    • 1日の食事量を2回に分けて与えるのが一般的です。
  • 高齢期(シニア用フード):
    • 高齢になると、代謝が落ち、関節のトラブルも増えるため、低カロリーで関節ケア成分(グルコサミン、コンドロイチンなど)が配合されたシニア用フードに切り替えましょう。
    • 消化吸収に配慮されたフードを選ぶことも大切です。
  • フードの種類:
    • ドライフード、ウェットフード、生食などさまざまな種類がありますが、獣医師と相談し、愛犬の体質や健康状態、アレルギーの有無に合わせて最適なものを選びましょう。
    • 手作り食を与える場合は、栄養バランスが偏らないよう、専門家のアドバイスを受けることが必須です。

肥満対策と栄養バランス

レオンベルガーは食欲旺盛な個体が多く、運動量が不足するとすぐに肥満になりがちです。肥満は、関節疾患や心臓病、呼吸器疾患など、様々な健康問題を引き起こすため、厳重な管理が必要です。

  • 適切な食事量の厳守:
    • ドッグフードのパッケージに記載されている給与量はあくまで目安です。愛犬の年齢、体重、活動量、体質に合わせて、獣医師と相談し、最適な食事量を正確に計量して与えましょう。
    • 「太り気味かな?」と感じたら、迷わず獣医師に相談し、ダイエットプランを立ててもらいましょう。
  • おやつの与え方:
    • おやつは、しつけのご褒美やコミュニケーションツールとして有効ですが、与えすぎは肥満の最大の原因となります。
    • 1日の総摂取カロリーの10%以内を目安にし、野菜スティックや低カロリーの犬用おやつなど、ヘルシーなものを選びましょう。
    • トレーニングのご褒美には、フードを少量使うなど、工夫することもできます。
  • 栄養バランスの確認:
    • 犬に必要な五大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)がバランス良く含まれているかを確認しましょう。
    • 特に大型犬の骨や関節の健康のためには、カルシウムとリンのバランスが非常に重要です。過剰摂取も不足も避ける必要があります。
  • 消化器への配慮:
    • 胃捻転のリスクを考慮し、一度に大量に食べさせない、食後にすぐ運動させないといった配慮が必要です。
    • 早食い防止用の食器の活用も有効です。

愛犬の健康を維持し、長生きしてもらうために、食事は「量より質」を重視し、常に愛犬の体型をチェックして、適正体重を維持することを心がけましょう。

運動量と遊び方

レオンベルガーは、その大きな体格に見合った適切な運動量を必要とします。運動は、彼らの身体的な健康維持だけでなく、精神的な安定にとっても非常に重要です。

しかし、大型犬ゆえに過度な運動は関節に負担をかけるため、量と質のバランスが重要になります。

レオンベルガーは、毎日十分な運動を行うことで、健全な心身を保つことができます。単なる散歩だけでなく、活動的な時間も取り入れましょう。

毎日必要な運動量

1日2回、各1時間以上の散歩が目安とされています。ただし、犬の年齢、体力、季節によって調整が必要です。

散歩は、単に排泄のためだけでなく、外の匂いを嗅いだり、様々な刺激に触れたりする、彼らにとって重要な時間です。リードを緩めて自由に匂いを嗅がせる時間も設けましょう。

運動の種類

ジョギングやサイクリングに付き合わせることも可能ですが、関節への負担を考慮し、舗装されていない土の上や芝生での運動も取り入れると良いでしょう。

水泳は、関節に負担をかけずに全身運動ができるため、レオンベルガーにとって非常に良い運動です。水遊びが好きな個体には特におすすめです。

広い場所でのボール遊びやフリスビーなど、飼い主と一緒に楽しめる活動も取り入れましょう。

運動時の注意点

  • 夏の暑さ対策: レオンベルガーは暑さに非常に弱いため、夏場は早朝や夜間など、涼しい時間帯に限定して散歩を行いましょう。日中のアスファルトは高温になり、肉球を火傷したり、熱中症になったりするリスクがあります。
  • 子犬期の運動量: 成長期の過度な運動は、関節疾患のリスクを高めるため、子犬期には特に注意が必要です。ゆっくりとした散歩や、家の中での軽い遊びにとどめ、急激なジャンプやダッシュは避けましょう。
  • 体調の変化に注意: 呼吸が荒い、口を大きく開けてパンティングする、舌の色が異常(紫など)、ふらつきなどのサインが見られたら、すぐに休憩させ、体を冷やし、必要であれば動物病院へ連絡しましょう。
  • リードとハーネス: 首輪は気管を圧迫する可能性があるため、胴体で支えるハーネスを使用しましょう。

適切な運動は、レオンベルガーの筋肉を維持し、肥満を防ぎ、ストレスを解消するために不可欠です。

知的刺激とメンタルヘルス

レオンベルガーは知性が高く、賢い犬種です。身体的な運動だけでなく、知的刺激を与える遊びやトレーニングも、彼らのメンタルヘルスを良好に保つ上で非常に重要です。退屈やストレスは、問題行動につながる可能性があります。

頭を使う遊びの導入

  • 知育玩具: おやつを隠して犬が自分で取り出すタイプの知育玩具は、彼らの思考力を刺激し、退屈を解消するのに役立ちます。
  • ノーズワーク: 隠したおやつを犬が匂いを頼りに探す「ノーズワーク」は、犬の優れた嗅覚を使い、精神的な満足度を高めることができます。室内でも手軽にできるため、悪天候の日にもおすすめです。
  • コングなどのおもちゃ: おやつを詰めることができるコングなどのおもちゃは、犬が長時間集中して遊ぶことができ、留守番中の退屈しのぎにもなります。

基本的なしつけの継続

基本的な「お座り」「伏せ」「待て」「来い」などのコマンドは、単なるしつけだけでなく、犬と飼い主のコミュニケーションツールであり、犬に考える機会を与える知的刺激でもあります。

新しいコマンドを教えたり、以前覚えたコマンドを復習したりすることで、犬の脳を活性化させましょう。

ポジティブな関係の構築

遊びやトレーニングを通じて、飼い主とのポジティブな関係を築くことが、犬の精神的な安定に繋がります。

褒めることやご褒美を与えることで、犬は「学ぶことは楽しい」「飼い主といると嬉しい」と感じ、自信を持つようになります。

社会化の継続

成犬になっても、さまざまな人や他の犬、環境に触れる機会を設けることで、社会性を維持し、ストレス耐性を高めることができます。ドッグカフェやドッグイベントへの参加なども、良い刺激となるでしょう。

レオンベルガーが心身ともに健康で充実した生活を送るためには、身体的な運動と並行して、知的な刺激と精神的な満足感を与え、良好なメンタルヘルスを保つことが不可欠です。

まとめ:レオンベルガーとの絆を深め、豊かな人生を共に歩む

百獣の王のような堂々たる風格と、穏やかで優しい心を持つレオンベルガーは、まさに「動くぬいぐるみ」と称されるほど、飼い主にとって大きな喜びと安らぎをもたらしてくれる素晴らしい存在です。

彼らとの暮らしは、その大きな体ゆえに特別な配慮と覚悟を求められる一方で、深い愛情と信頼で結ばれた絆は、何物にも代えがたい豊かな人生を私たちに与えてくれます。

この記事では、レオンベルガーの歴史、身体的特徴、愛すべき性格といった基本的な情報から、大型犬ならではの飼育のポイント、毎日の手入れ、最適な運動量、そしてかかりやすい病気とその予防・対策まで、レオンベルガーとの充実した暮らしを実現するために知っておくべき情報を網羅的に解説してきました。

レオンベルガーとの生活は、確かに大きな責任と努力を伴いますが、その分、彼らが与えてくれる無条件の愛と忠誠心、そして何気ない日常の中で見せる愛らしいしぐさは、飼い主の心を豊かに満たしてくれるでしょう。

この素晴らしい犬種との絆を深め、共に豊かな人生を歩んでいくために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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