モフモフとした毛並み・凛々しさと愛嬌をあわせ持った外見。日本犬らしい魅力がたっぷりの秋田犬は、多くの愛好家がいることでも知られます。
忠犬ハチ公のモデルになった犬種としても有名すぎるほど、日本において知らない人はいないと思えるほどの犬種です。
近年は海外での人気の高まりや国内での再注目などもあり、その魅力はさらに広まりをみせています。
この記事ではそんな秋田犬の特徴や性格はどういったものなのかを詳しく解説します。知っているようで知らない、秋田犬の魅力にたっぷり触れていきましょう。
この記事の結論
- 凛々しい顔つきでモフモフの姿が可愛く、ハチ公の物語でも知られている犬種
- 飼い主さんに忠実で落ち着いた性格をしており、子供がいる家庭でも飼いやすい
- 子犬期からのしつけや夏場の室温管理、定期的なブラッシングが必須
- 価格相場は10万円~40万円ほどで、ブリーダーからのお迎えが一般的
目次
秋田犬の特徴

モフモフとしてふんわりととした毛並みに、日本犬らしい凛々しい顔つきがなんとも愛らしい秋田犬。その名前の通り、秋田県原産の犬種です。
秋田犬は狩猟犬として働き、そして東北の厳しい寒さの中で育ってきました。
秋田県ではシンボル的な存在であり、さまざまなマスコットキャラクターのモデルになったりと、多くの人に愛される存在です。
日本原産ということもあって、その人気は日本国内にとどまらず、海外にも広まっています。
映画などでも知られるように、飼い主さんに忠実な性格であることも有名で、家族を守る頼もしいパートナーになってくれる子が多いようです。
穏やかで賢く忠誠心が強い
飼い主に懐きやすい
警戒心が強く吠えやすい
多くの運動量を必要とする
その他情報
原産地 | 日本 |
犬種グループ | 5G:原始的な犬・スピッツ |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~12歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,鼓腸症,ブドウ膜皮膚症候群,眼瞼内反症 |
参考価格 | 10万円~40万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | 赤,白,虎,胡麻 |
秋田犬の誕生の歴史
秋田犬は現在の秋田県大館地方原産の犬種や、古くから東北で狩猟犬として働いていた犬が元になったと言われています。
天然記念物として認められながらも戦争によって頭数が激減してしまったため、純粋な秋田犬は絶滅してしまいそうな危機にも見舞われています。
しかし戦後は秋田犬の保存活動も盛んになり、現在では国内のみならず海外でもファンの多い犬種となっています。近年は中国での人気が特に高まっているようですよ。
戦後アメリカに渡った秋田犬が元になった「アメリカン・アキタ」という犬種も存在します。日本犬らしい容姿が海外でも人気となり、秋田犬の魅力は世界中に広まっています。
忠犬ハチ公によって秋田犬の認知度が急上昇

多くの人が知るように、秋田犬の存在が日本中に広まるきっかけとなったのは「ハチ公」の物語です。
亡くなってしまった主人を東京・渋谷駅へ出迎えに行き、10年にもわたって毎日待ち続けたというハチ公の物語は、多くの人の感動を呼びました。
昭和のはじめに新聞・ラジオで紹介され、そして現在に至るまで有名な逸話として知られています。渋谷のハチ公像は待ち合わせの定番スポットとしても知られていますね。
このハチ公の物語は日本、そしてハリウッドでも映画化されています。世界でも秋田犬が知られるようになったのは、ハリウッド映画として公開されたことも大きなきっかけとなっています。
秋田犬の身体的特徴
がっしりとした体格を持ち、長くまっすぐな足が特徴です。猟犬だったことを感じさせる筋肉質な体つきながら、すっきりとした見た目も特徴です。
顔つきは柴犬に少し似ていますが、全体的に柔らかみが感じられます。
秋田県原産の日本犬であり、国の天然記念物としても認定されています。また、日本犬としては唯一の大型犬でもあります。
秋田犬のサイズ(体高・体重)
体高 | 58cm~69cm |
体重 | 23kg~41kg |
一般的に男の子の方が女の子より体が大きくなります。がっちりとしていて骨のしっかりとした体格をしている大型犬です。腰高で足がまっすぐに伸びている特徴的な体つきであることも有名ですね。
また、筋肉質ながらすっきりとしてバランスの取れた体型をしています。大型犬なので大きい子になると、体重が50kgほどになることもあります。
秋田犬の毛色と被毛
- 赤
- 白
- 虎
- 胡麻
一般的に秋田犬の毛色として知られているのは「赤」です。赤みのある茶色と白色のコントラストは秋田犬らしさがあり、とても人気です。
そのほかにも唯一の単色である「白」や何色かの模様のある「虎」があります。赤・黒・白の3色が混ざったものが「胡麻」と呼ばれます。
特に胡麻毛は希少性がかなり高いとされており、現在ではあまり見かけることができません。
被毛はダブルコート。硬めでしっかりとしたオーバーコートと、ソフトなアンダーコートが2層になっています。
「ムク毛」と呼ばれる長毛タイプの子もいますが、短毛種がほとんどの秋田犬の中では少し珍しい存在とされています。
秋田犬の運動量・運動能力
体の多きい大型犬でスタミナもあることから、運動量はとても豊富です。
小型犬と違って、大型犬に見合った飼育スペースや、日頃から体を動かせる生活環境が必要となります。
運動不足でストレスを溜めさせないためにも、十分な量の散歩・運動をさせることを心がけましょう。
秋田犬の性格・習性
秋田犬は基本的に冷静沈着で飼い主さんに忠実、日本犬らしい日本犬と言えます。飼うのが簡単な犬種とは言えませんが、一度懐いてくれれば一生涯を共にしてくれる犬種です。
飼い主さんや家族には愛情深い
秋田犬は飼い主さんや家族には愛情深い性格で、最初こそ警戒心を見せるものの徐々に仲良くなれるでしょう。
普段は落ち着きがあり、一見するとクールにも感じられますが、きちんと信頼関係を結んだ相手には豊かな愛情も見せてくれます。
家族を守ろうとする気持ちも強いため、しっかりとしつければ素晴らしいパートナーとなってくれますよ。
とても賢く我慢強い
秋田犬はとても頭が良く飼い主に忠誠心もある犬種であるため、飼い主の指示などをしっかりと聞いてくれます。
また、我慢強い一面があるので、小さな子どもがいるご家庭でも飼いやすいです。
しかし我慢強いがゆえに不調などに気づけないことがあるので、愛犬の表情や行動をよくみて、ストレスや病気・怪我のサインを汲み取ることが大切です。
警戒心が強い面がある
秋田犬は飼い主や家族には愛情深いですが、見知らぬ人への警戒心がとても強いという面もあります。
体が大きい大型犬でもあるため、適切なしつけが完了していないと、ケガをさせてしまうことがあるかもしれません。
トラブル防止のためにも、必要なことは適切なしつけとトレーニングを終えておくということ。成犬になってから始めてもしつけは入りづらくなるため、小さな頃から行うことが大切です。
秋田犬の平均寿命
秋田犬の平均寿命は10歳~12歳です。犬全体の平均寿命は約15歳ですが、大型犬は平均的に見ても短めです。
犬全体と比較すると少し短めですが、大型犬としては平均的な長さと言えるのではないでしょうか
秋田犬がかかりやすい病気
股関節形成不全 | 発育の段階で骨の変形や関節の緩みなどの異常により、股関節がかみ合わず、骨関節症などが引き起こる病気 |
鼓腸症 | 胃や小腸にガスが溜まり、お腹が膨らんだりオナラや下痢を引き起こす |
ぶどう膜皮膚症候群 | 免疫の異常によって起こる病気で、目のまわりや唇の皮膚の色が薄くなったり赤くなったりする |
眼瞼内反症 | 下まぶたが内側にめくれて眼球に接触する症状で、角膜や結膜の炎症を引き起こす |
大型犬によく見られる股関節形成不全を始めとし、鼓腸症、ぶどう膜皮膚症候群、眼瞼内反症といった病気に注意が必要。
どんな病気にも言えることですが、症状がある場合はもちろん、普段と違和感があるような時は動物病院を受診するなど早めに対処しましょう。
いつもの様子をしっかり観察してあげることで、ちょっとした変化にも気づきやすくなりますよ。
股関節形成不全
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)は、股関節が変形してしまったりそもそも奇形である場合に発症する病気です。
1歳未満でも発症することがあるため、予防接種の際などに動物病院でチェックしてもらうのが良いでしょう。歩くのが不自由になったり、痛みが出る場合もあります。
筋肉が衰えてくるシニア期になるとさらに悪化することも。症状が軽い場合は、投薬での治療も可能な場合があります。
鼓腸症
鼓腸症(こちょうしょう)は、秋田犬をはじめとする大型犬に多いとされる病気です。
重症化するスピードが早いため、異常が感じられたらすぐ獣医師の診療を受けるようにしましょう。
鼓腸症は胃や小腸にガスが溜まることで引き起こされます。お腹が通常よりもかなり膨れている、大量のよだれや元気がないなどのサインを見逃さないようにしなければなりません。
ぶどう膜皮膚症候群
ぶどう膜皮膚症候群(ぶどうまくひふしょうしょうこうぐん)は、秋田犬が発症する例が多く報告されている病気です。
免疫の異常によって起こる病気であり、目の周りの皮膚や口、鼻などの皮膚が赤くなったり毛の色素が薄くなったりします。
また目にも異常が表れるため、まぶたが痙攣したり眩しがったり、結膜炎のような症状なども起こります。目の場合、皮膚の場合とそれぞれに適した治療を行う必要があります。
眼瞼内反症
いわゆる「逆さまつげ」の状態が眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)です。下まぶたがめくれてしまうことでまつ毛が眼球にあたり、炎症や眼球へ傷をつけたりなどが起こります。
涙が多かったり、目やになどの症状が代表的です。目に違和感があるため、自分でこすりつけるなどして悪化することがあるため注意しましょう。
眼瞼内反症によって深く角膜を傷つけてしまうと手術をしなくてはならないことがあります。
秋田犬の見分け方
日本原産の犬種は見た目が似ていることもあって、やや見分けが大変な部分もあります。秋田犬ともっとも見た目が似ているのは、こちらも日本を代表とする犬種である柴犬でしょう。
秋田犬と柴犬の見た目を比較してみると、秋田犬の耳は柴犬に比べて分厚くなっており、やや前に倒れているような形です。
また、顔のパーツをそれぞれ見てみましょう。秋田犬は顔の中心にパーツが寄っており、柴犬は比較的バランスの良いパーツ配置になっています。
体の大きさも異なるため、実際に見比べることができれば体の大きさで判断できるでしょう。
秋田犬の登録頭数
日本犬保存会
令和4年の日本犬保存会による登録数を確認してみると、秋田犬の登録頭数は9頭となっています。
平成20年から平成30年までは2桁頭数でしたが、その前後では1桁頭数となっていることがわかります。
ジャパンケネルクラブ
ジャパンケネルクラブの登録頭数を見てみると、秋田犬の登録頭数(血統証明書が発行された犬の頭数)は数百匹です。
一定数の飼育数があることがわかります。海外で人気のある秋田犬は、日本でも人気が高いことが伺えます。
秋田犬を飼うのに向いている人の特徴

秋田犬はとても可愛らしい顔つきをしていますが、あくまで大型犬です。もしお迎えする際には、いくつかの特徴を抑えておく必要があります。
大型犬をコントロールできる体力のある人
秋田犬は大型犬なので、特に成犬になると想像以上の力の強さになっていきます。
子犬期は大した力の強さでなかったとしても、少しずつ力が強くなっていき、場合によっては散歩時に引き摺られてしまう可能性すらあります。
大型犬をお迎えするならば、大型犬をしっかりとコントロールできることが、とても重要なポイント。
大型犬である秋田犬をコントロールできる体力と握力など、トラブルにならないようなスタミナも重視されます。
しっかりお手入れできる人
秋田犬はそのモフモフとした被毛が特徴的ですが、そのぶん抜け毛なども多くなりがちです。
日頃から抜け毛がとても多くなるので、普段からしっかりとブラッシングできるということは、愛犬にとっても重要なポイント。
ブラッシングだけではなく、皮膚や被毛といったお手入れをすることは、日常的に時間をかけて行う必要があります。
秋田犬を飼うべきか診断チェックリスト
秋田犬は「忠犬ハチ公」に代表されるように、飼い主には深い愛情と忠誠心を示してくれる素晴らしい犬種です。
しかし、大型犬としての特性や、プライドが高く独立心が強い性格から、飼い主を選ぶ犬種でもあります。以下のチェックリストで、ご自身のライフスタイルと照らし合わせてみましょう。
チェックリスト
以下の各項目に「はい」か「いいえ」で回答してみてください。
1. 住宅環境と体力
- はい/いいえ:一戸建てで、庭や広いスペースがありますか?
- はい/いいえ:毎日、十分な運動量を確保できますか?(最低1日2回、各30分以上の散歩)
- はい/いいえ:夏場の暑さに対応できる、エアコンなどの室温管理設備がありますか?
- はい/いいえ:力が強く、大型犬を制御できる体力に自信がありますか?
2. 性格と社会化
- はい/いいえ:子犬期から社会化トレーニングに時間をかけられますか?(さまざまな人や犬、環境に慣れさせる)
- はい/いいえ:家族全員で一貫したルールを共有し、しつけを行うことができますか?
- はい/いいえ:噛み癖や無駄吠えなど、問題行動に根気強く向き合う覚悟がありますか?
- はい/いいえ:犬に依存しすぎず、適度な距離感を保つことができますか?(独立心の尊重)
3. 経済力と時間
- はい/いいえ:生体代金に加え、初期費用(ケージや医療費など)に約10万〜50万円、月々の維持費に約2万〜5万円を捻出できますか?
- はい/いいえ:予期せぬ病気や怪我で高額な医療費が必要になった場合でも対応できますか?
- はい/いいえ:毎日、欠かさずお散歩やブラッシングなどの世話に時間をかけられますか?
- はい/いいえ:将来、飼い主の環境が変わっても、最後まで責任を持って飼い続けることができますか?
診断結果
「はい」が10個以上:秋田犬を飼うのに適した環境と覚悟を持っている可能性が高いです。その強靭な体格と忠実な性格は、適切な飼育環境と訓練によって、最高の家族になるでしょう。
「はい」が6〜9個:飼育の可能性はありますが、いくつかの課題をクリアする必要があります。特に「しつけ」「社会化」「経済力」の面で、より詳しい情報を集め、準備を整えることをおすすめします。
「はい」が5個以下:現時点では秋田犬の飼育は慎重に検討すべきかもしれません。秋田犬は非常にデリケートな犬種であり、安易に飼い始めると、犬にとっても飼い主にとっても不幸な結果になりかねません。まずは、より飼育しやすい犬種を検討するか、秋田犬の飼育に関する知識と準備をさらに深めることをおすすめします。
秋田犬の価格相場

秋田犬の価格相場は10万円~40万円ほどと言われています。ペットショップではあまり取り扱われない犬種であるため、ペットショップでは高額となることが多いです。
秋田犬のお迎え方法としてはブリーダーの方が一般的です。お迎え時にはブリーダーを探してみましょう。
秋田犬は短中毛種が多いのですが、長毛種も存在します。以前は長毛種はスタンダードではないとして低価格の傾向にありましたが、メディアなどで人気となった子が長毛種であったこともあり現在の価格差にはそれほど開きはないようです。
初期費用(お迎え時にかかる費用)
生体価格に加え、犬を家族に迎えるために最初に必要となる費用です。
- 生体代:10万円〜40万円
- 初期用品代:約3万円〜10万円(大型犬用のケージ、クレート、トイレトレー、食器など)
- ワクチン接種費用:約5,000円〜1万円(1回あたり)
- 狂犬病予防注射:約3,500円
- 畜犬登録料:約3,000円
- マイクロチップ装着・登録料:約3,000円〜1万円
- 合計:約12.5万円〜53.5万円
月々の飼育費用
大型犬である秋田犬は、食費や医療費など、月々の維持費も小型犬より多くかかります。
- 食費:約8,000円〜1万5,000円
- 医療費・ペット保険料:約5,000円〜1万円
- トイレシーツ代:約2,000円〜4,000円
- シャンプー・トリミング代:約5,000円〜1万円(抜け毛対策のプロによるケア)
- その他雑費:約2,000円〜5,000円(おもちゃ、おやつなど)
- 合計:約2.2万円〜5.4万円
これらの費用はあくまで目安です。予期せぬ病気や怪我で高額な医療費が必要になる可能性も考慮し、長期的な資金計画を立てておくことが重要です。
秋田犬の飼い方

では実際に秋田犬を飼育する際はどんなポイントに注目したら良いのかを解説します。
一部では飼育しにくい、というイメージも持たれていますが、必ずしもそうではありません。適切に接していくことができれば、秋田犬はとても素敵なパートナーになってくれる犬種です。
難易度の低い犬種というわけではありませんが、適切な飼育ポイントをおさえて、お迎え後に苦労することがないよう準備をしましょう。
基本的な飼育環境
「特定犬」に指定されている自治区ではルールを守って飼育する
秋田犬は日本の一部の地域で人に危害を加える恐れがある、「特定犬」として指定されている犬種です。
各自治体の条例によって、特定犬を飼育するさまざまなルールが設けられているため、決められているルールに従って飼育しなければいけません。
例えば、指定された檻の中(四方が囲まれており、強度があるもの)で飼育しなければいけなかったり、「特定犬」がいることの標識を貼らなければいけないなどのルールがあります。
そのため秋田犬を迎える前には、どのようなルールがあるのかしっかり確認しておきましょう。
参考:茨城県動物始動センター
特に夏は室内温度の管理を徹底する
過ごしやすい気温 | 25℃~28℃ |
過ごしやすい湿度 | 50%~60% |
元来、寒さの厳しい東北で育ってきた秋田犬。寒さにはとても強いのですが、暑さに負けやすいという特徴もあります。
フサフサとした被毛を持つため、体にも熱がこもりやすいです。もちろん個体差もあるので、愛犬の体調や様子をしっかりと観察しながら調整をしてあげましょう。
エアコンなどの器具はもちろんですが、冷却効果のあるマット・ベッドなどのグッズも取り入れてみるのもおすすめです。
怪我をしないよう滑りにくい床やステップを用意する

秋田犬は股関節形成不全といった、関節の病気にかかりやすい傾向があります。これは、小さい頃からの生活環境が原因となりやすいもので、ある程度の予防も可能です。
つるつるとしたフローリングの上を走り回っていると、関節に負担がかかったり、滑って転んで怪我をする恐れがあります。
そのため室内は滑りにくいマットやカーペットなどを敷くようにして、足への負担を減らしてあげましょう。
安全のために必要なしつけ
子犬期からのしつけが大事

他の犬種でも同様ですが、特に秋田犬は大型犬に分類されるとおり、体がしっかりとした子が多いのも特徴です。
性格も飼い主にはとても忠実で素直な反面、他所の人には警戒心が強く出てしまうことも多い傾向にあります。そのため、不要なトラブルを避けるためにも、子犬のときからしつけはきちんと行っておきましょう。
特に噛み癖や吠え癖などは、予期せぬトラブルに繋がってしまいます。体が大きいので咬傷事故につながることもあります。
叩いたり大声を出すようなしつけではなく、「飼い主の指示を聞くと楽しいことがある」と学習させるようなしつけ方法で行いましょう。
しっかりと褒めておやつなども使い、ポジティブな形で覚えてもらえるように進めていくとよいです。
一対一の信頼関係を築くしつけ方法
秋田犬の飼い主への忠誠心は、何よりも「この人は信頼できるリーダーだ」と認識することから生まれます。以下の点を意識して、一貫した態度で接しましょう。
- 家族でルールを統一する:家族全員が「犬にOKなこと、NGなこと」のルールを共有し、一貫した対応をすることが大切です。ルールがバラバラだと、犬は誰の指示に従えばいいか混乱してしまいます。
- 短く分かりやすいコマンドを使う:「おすわり」「待て」「よし」など、シンプルで一貫した言葉を使いましょう。成功したらすぐに褒めることで、犬は「正しい行動」を学習します。
- ポジティブ・トレーニングを徹底する:秋田犬はプライドが高く、力で押さえつけるようなしつけは逆効果です。成功体験を積み重ね、褒めることで学習を促す「ポジティブ・トレーニング」が効果的です。
- リーダーウォークを実践する:散歩の際に、飼い主が常にリードをコントロールし、犬が飼い主の横を歩くようにします。これは「飼い主がリーダーである」ことを犬に認識させる上で非常に重要です。
社会性を身につけさせるためのトレーニング
警戒心が強い秋田犬が安心して生活するためには、子犬期に様々な経験をさせ、社会性を身につけさせることが不可欠です。
- 様々な人や犬に慣れさせる:子犬期に、家族以外の大人や子供、他の犬と交流する機会を積極的に設けましょう。ドッグランや子犬向けのパピークラスに参加するのも有効です。
- 様々な音や環境に慣れさせる:雷の音、掃除機の音、車の音など、日常生活で起こりうるさまざまな音に慣れさせます。最初は小さな音から始め、徐々に慣らしていきましょう。
- クレート・トレーニング:クレートを「安心できる自分だけの場所」と認識させ、留守番や災害時でもストレスなく過ごせるようにします。クレートに慣れていないと、犬は常に不安を感じてしまいます。
- 定期的なブラッシングや体に触れる練習:体を触られることに慣れさせることで、トリミングや獣医師の診察時も落ち着いていられるようになります。優しく声をかけながら、少しずつ体を触る練習をしましょう。
これらのトレーニングは、無理のない範囲で少しずつ、そして毎日継続することが成功の鍵です。秋田犬との間に強い絆が築ければ、この上ない信頼関係を築くことができます。
健康のためのお手入れと運動
こまめにブラッシングを行う

ダブルコートでフサフサモフモフとした毛並みが魅力的な秋田犬。その被毛を美しく、そして健康的に保つためにはブラッシングが必要不可欠です。
特に抜け毛がとても多くなる春や秋などの換毛期には、入念にブラッシングを行いましょう。
それ以外の時期でもできるだけ毎日、最低でも週1~2回は行うことが好ましいとされています。ダブルコート用のブラシを選んであげると良いですよ。
ブラッシングは被毛だけではなく、皮膚の健康にも繋がります。全身の健康チェックも兼ねながらしっかり行ってあげると良いでしょう。
散歩は1日に2回、1時間~1時間半が目安

散歩時間・回数は少なすぎてもストレスが溜まったり、肥満になってしまったりなどの弊害が起こります。
反対に多すぎても足や関節に負担がかかってしまうことも。愛犬の様子をきちんと見て考えながら日々行ってあげるようにしましょう。
健康で体に問題のない子であれば、帰宅した際に「ハァハァ」と少し呼吸が荒くなっているのがちょうどいい散歩である、というひとつの目安もありますよ。
また、暑さに弱い秋田犬は、熱中症にも注意が必要です。早朝・日が落ちてからなど、暑い季節は散歩時間を変更して対処しましょう。
美味しく健康な食生活
早食いや大食い、食後の運動は避ける
急いで食べる早食いや大食い、そして食後すぐに体を動かしてしまうことが、胃拡張捻転症候群や鼓腸症の原因となってしまうことがあります。そのため、食後は様子をよく見てあげるようにしましょう。
早食いしてしまう子のために、早食い防止の食器も販売されていますので、上手く活用していきましょう。
また、早食いがどうしてもクセになっている場合は、食事の回数を1日2~3回ほどを目安にしながら、小分けにするのもおすすめですよ。
食後すぐに遊んだり、散歩に出かけることもNGです。散歩は食前にしておくような生活スタイルを心がけましょう。
高タンパク低脂質&低炭水化物フードがおすすめ

運動量の多い秋田犬には高タンパクなものがおすすめで、肥満予防のためにはなおかつ低脂質で低炭水化物のものが良いでしょう。
毎日の食事であるドッグフードには大きく分けて4種類の目的があり、その目的に応じたドッグフード選びが必要です。
主食には栄養バランスに優れた総合栄養食もしくは、総合栄養食基準のドッグフードを与えましょう。
子犬期や成犬期、シニア期など、ライフステージによっても食事の内容が異なります。
特にシニア期は体にさまざまな不調が出てくる時期なので、愛犬の体調に合わせたドッグフード選びが必要になるでしょう。
おすすめのドッグフード3選
乾燥原材料等はペットフード用に生産されたものを、肉・魚はヒューマングレードの食品工場から仕入れたものを使用しているため、安心して愛犬に与えることができます。
また香料・着色料は不使用。さらに穀物を使わないグレインフリー(穀物不使用)のレシピです。
さらに厳選された野菜やフルーツも加えて、バランスの取れた美味しさに仕上げたフードです。全年齢・全犬種に対応しています。
新鮮なチキンやターキーなどの、愛犬に欠かせないタンパク質をしっかりと摂れる設計です。その他にも野菜やフルーツをバランスよく配合しています。
穀類は使用せず、より愛犬の健康に配慮した原材料を使用しているドッグフード。しっかりとした筋肉や体を維持したい大型犬用に特化したフードです
チキンの新鮮な生肉をはじめとして、こだわりの原材料で作られた、SNSや口コミでも人気のカナガンドッグフード。
グレインフリー(穀物不使用)で消化に優しく、また着色料や香料も使っていません。
厳しい基準を設けていることで知られる欧州の工場で作られた安全性も魅力のドッグフード。バランスの良いレシピながら、食いつきが良いのもうれしいポイントです。
秋田犬の理解度チェック
この記事の執筆者
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