りんごは人間にとって身近な食べ物のひとつですが、犬にとってはどうなのでしょうか?
結論から言うと、りんごは犬にとっても美味しく食べられるフルーツ。犬の舌は甘さを感じる機能に優れているため、甘みを好む傾向があります。
りんごやバナナ、イチゴなどの甘みのあるフルーツが好物な犬は多く、おやつやトッピングとして与えるととても喜んでくれるでしょう。
こちらの記事ではりんごの適切な与え方や量、与える際の注意点について解説しています。
犬が食べられるフルーツや、食べてはいけないフルーツも取り上げていますので、ぜひ参考にして愛犬との生活にとり入れてみてくださいね。
この記事の結論
- りんごは犬に与えても大丈夫な果物である一方、与え方には注意が必要
- 与えるときは小さくカットしたり、すりおろして喉につまらせないような工夫が必要
- りんごの皮は剥いて、種や芯は取り除き、果肉部分のみを与える
- 腎臓病や心臓病の子は無理に与えず、どうしても与えたい場合には事前に獣医師に相談する
ライター
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目次
りんごは犬が食べても大丈夫な果物
りんごは犬にとって有毒な食べ物ではないので、与えても大丈夫です。
りんごの自然な甘みを好む子は多く、食感が好みの子もいるぐらいです。
もし食べたそうにしていたら、少量程度をあげるのは問題なく、喜んで食べてくれることも。
しかし、基本的な栄養は主食であるドッグフードで補えているため、あくまで嗜好品として適量与える程度にとどめましょう。
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積極的にりんごを与える必要はない
りんごは健康に良い栄養を含んでいる食べ物ですが、積極的に与える必要はありません。
総合栄養食のドッグフードをきちんと食べさせていれば栄養は十分に摂れています。
りんごの与え過ぎは栄養バランスを崩し、健康に悪い影響を与えてしまう可能性もあるため注意しましょう。
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りんごを与えていいのは生後3~4か月を過ぎてから
りんごを大きなまま与えると、子犬でなくとも喉につまらせてしまうリスクがあります。
成犬に与える場合でも細かくカットしたりすりおろして与える必要がありますが、子犬やシニア犬に与えるのは控えたほうがいいでしょう。
もし子犬に与える際は生後3~4か月を目安に、初めは少量ずつ与えてください。
りんごが食道につまると呼吸困難を起こすこともあるので、特に子犬の場合は慎重に与えましょう。
りんごに含まれる主な栄養素
りんごは様々な栄養をバランス良く含んでいる果物です。
人間にとっては健康に嬉しいフルーツですが、犬の健康にとっても良い影響を与えるのでしょうか?
ここではりんごに含まれている栄養素について解説していきます。
リンゴ酸・クエン酸
りんご酸やクエン酸はりんごの甘酸っぱい味をつくっている成分で、代謝を促し、体に溜まった疲労物質を分解する作用があると考えられています。
運動後のおやつなどにりんごを与えると効果的だと言えます。
また、りんご酸とクエン酸は犬の尿内にあるカルシウムと結合し、尿結石の元であるカルシウムを体外へ排出する働きをもっていることが分かっています。
カリウム
りんごにはミネラルの一種であるカリウムが含まれます。
カリウムは塩分を尿と一緒に体外に排出し、血圧が高くなるのを防ぐ効果があります。
不足すると元気がなくなったり、食欲不振などの症状が見られる場合も。
神経の伝達や筋肉の収縮などにも深く関わる重要な栄養素です。
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ビタミンC
強い抗酸化作用があり、コラーゲンの合成や鉄分の吸収促進など、様々な栄養の吸収をサポートしてくれる栄養素です。
かつては犬は体内でビタミンCを合成できるため、食事からの摂取は必要ないと考えられていました。
しかし近年の研究で、犬でもビタミンC欠乏症になるケースがあることが分かってきました。
ドッグフードにビタミンCが含まれている場合は必ずしも必要ありませんが、りんごなどからおやつとして摂取するのも良い方法です。
健康な犬でも歳をとるとビタミンCの合成能力は下がってくるため、シニア期にさしかかってきた犬などは、すりおろしりんごのような形でビタミンCの補給を図ると良いです。
食物繊維
りんごは食物繊維の豊富な果物です。食物繊維には便の量をかさ増しして便通を促してくれたり、腸内の善玉菌が増えやすい環境を整える効果があります。
便秘でお悩みの子は少量のりんごを与えることで、改善に繋がる可能性もあります。
また、血糖値の上昇を緩やかにしたり、腹持ちを良くして空腹を感じにくくする効果もあります。
ミネラル
- ナトリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 亜鉛
- 鉄 など
りんごには上記のミネラルが、微量ですが含まれています。
特に、カルシウムやマグネシウムは骨や歯の形成に欠かせない重要な栄養素です。
それぞれ健康を維持するために大切な成分ですが、いずれもりんごからしか摂れないものではありません。
主食をきちんと食べた上で、バランス良く摂取することが大切です。
ポリフェノール
ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、病気や老化の予防に有効と考えられています。
りんごは果実だけでなく、皮にもポリフェノールが多く含まれていますが、犬の場合は消化に良くないので、与えるのは少量にとどめておきましょう。
ポリフェノールは糖質や脂質の代謝促進にも効果が期待できる栄養素です。
犬へのりんごの与え方
犬にりんごを食べさせるときには、飲み込みやすく消化しやすい形で与えることが大切です。
愛犬がりんごを喉につまらせたり、消化不良を起こさないように与え方には注意しましょう。
ここでは犬にりんごを与えるときのポイントについて説明していきます。
できるだけ皮は剥き、種や芯は取り除く
りんごの皮は剥いて、種や芯は取り除いてから与えてください。
皮は消化しにくいため、なるべく剥いて与えた方が良いでしょう。
果皮には農薬が付着していることもあり、微量であっても体の小さな犬には影響を与える場合があります。最初に良く洗っておきましょう。
また、りんごの種や芯にはアミグダリンという中毒の原因になる成分が含まれています。
食べてしまうと呼吸困難や痙攣、嘔吐などを引き起こす可能性があるので、しっかり取り除いてから与えましょう。
種や芯を食べてしまった場合の対処法
種や芯を食べてしまい体調を崩した場合、自宅でできる処置は限られてくるため、自己判断で治療しようとせずに早急に動物病院を受診しましょう。
受診の際に状態を正確に伝えられるように、食べた部位や量、時間、愛犬の様子などを整理しておくことが大切です。
食べてしまってから1~2時間程度であれば催吐処置となるので、早めの受診が肝心です。
呼吸困難やけいれんなどの症状が出ているときは緊急性の高い状態なので、すぐに動物病院へ連絡を取りましょう。
小さくカットしたり、すりおろして与える
りんごを与える際には、喉に詰まらせてしまわないよう小さく薄くカットしたり、すりおろして与えてください。
いちごやバナナのように柔らかくないため、そのまま飲み込むと喉や食道をつまらせてしまうことがあります。
ガッついて食べるクセのある子や、飲み込みの苦手な子はすりおろしてあげると安心です。
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りんごを喉につまらせてしまった場合の対処法
りんごが喉や食道につまると、呼吸困難になってしまうことがあります。
舌が青く変化していたり、意識がなくなっている場合は緊急性が高く、応急処置が必要です。
愛犬の口を大きく開いて喉のりんごをかき出したり、舌を下に引っ張って気道を確保しなければならない場合もありますが、獣医師でないと判断は難しいでしょう。
対応が難しい場合は、無理をせず早急に動物病院に連絡をとって指示を仰ぎましょう。
愛犬に与えるりんごの量とタイミング
みずみずしい食感や口当たりが好きで、りんごを好んで食べる犬は少なくありません。
愛犬が美味しそうに食べている姿を見ると、ついついたくさん与えてしまいたくなりますが、食べ過ぎはカロリーや糖分過多となり健康に良くありません。
愛犬に与えるりんごの量やタイミングについて見ていきましょう。
りんごの量は1日に必要なカロリーの10%程度
りんごが好きな犬は多いですが、犬は基本的に肉が中心の食性なため、食べ過ぎると栄養に偏りが出てしまいます。
与える量は1日の摂取カロリーの10%程度に収めましょう。
りんごのカロリーは1個あたり約180kcalです。体重が5kgの成犬で1/6個、10kgの成犬で1/3個程度を目安に与えてください。
他にもおやつを与える場合は、りんごの量を減らしてカロリーを調整しましょう。
りんごはおやつや食欲低下時のトッピングとして与える
上記で述べたようにりんごの与え過ぎは禁物です。おやつや食欲低下時のトッピングとして活用しましょう。
おやつとして与える場合はヨーグルトに細かく刻んで入れたり、すりおろしをかけてあげるのがおすすめです。
糖分過多にならないように無糖のヨーグルトを使うと良いでしょう。
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犬にりんごを与えるときの注意点
犬にとってりんごは有害な食べ物ではありませんが、与え方によっては注意が必要な場合もあります。
愛犬にりんごを与えるときに注意すべき点について確認していきましょう。
人間用のりんご加工品は避ける
- りんごジュース
- りんごジャム
- りんご煮 など
上記のような人間用の加工食品は与えてはいけません。
人間用の食品は糖分が多過ぎたり、犬が消化できない材料が使われている場合があります。
人間にとっては美味しい食べ物でも、体の小さな犬では急激な血糖値の変動の原因となり、体調不良の原因になりかねません。
犬におやつを与えるときは人間用に加工されたものを避けるか、犬用のおやつを選びましょう。
食べ残したりんごは保存せずに廃棄する
食べ残しは冷蔵庫などで保存せずに、すぐに処分しましょう。
りんごは水分量が多く、酸化するスピードも早いため、出しっぱなしにしておくとすぐに傷んでしまいます。
食べかけのりんごはカビや雑菌が繁殖しやすく、時間が経ったものを食べてしまうと消化に問題を起こしかねません。
もったいないと感じるでしょうが、一度口をつけたりんごは早めに処分するよう習慣づけましょう。
アレルギーがある場合は控える
りんごにアレルギーがある場合は食べるのを控えましょう。
アレルギーは体の免疫機能がタンパク質に対して異常に反応することで起こります。
りんごは少量ですがタンパク質が含まれており、下痢や嘔吐、かゆみなど、アレルギーを引き起こす可能性があります。
りんごに対してアレルギー反応を示すことは稀ですが、初めて食べる場合は少量を与え、他の食べ物を与えないようにして様子を見ましょう。
こうすることで、もしもりんごにアレルギーがある場合でも、症状を軽度に抑えることができ、アレルギーの原因を特定しやすくなります。
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腎臓病や心臓病の子は必ず獣医師に相談する
愛犬が腎臓病や心臓病を抱えている場合は、りんごを与える前に必ず獣医師に相談してください。
りんごに含まれているカリウムは塩分を体外に排出したり、血圧の上昇を防ぐなど、有益な効果のある栄養素です。
しかし、腎臓の機能が衰えている状態では排出できるカリウムの量が減り、高カリウム血症になる危険性があります。
高カリウム血症になると、四肢のしびれや筋力低下などの症状が表れるケースも。
特に心臓に影響が及んだ場合は、脈拍が狂い、不整脈による心停止など重篤な症状を起こすこともあります。
愛犬にりんごを与えるときは、必ず獣医師に食べさせても良いか確認してから与えましょう。
りんご以外に犬に与えてもいいフルーツ、避けるべきフルーツ
種類 | 判定 |
---|---|
みかん | △ |
アケビ | △ |
アセロラ | ○ |
イチゴ | ○ |
イチジク | × |
オレンジ | ○ |
キウイフルーツ | ○ |
グァバ | ○ |
グレープフルーツ | × |
サクランボ | ○ |
ザクロ | △ |
スイカ | ○ |
スターフルーツ | × |
スモモ | × |
ドラゴンフルーツ | ○ |
ドリアン | △ |
バナナ | ○ |
パイナップル | ○ |
パッションフルーツ | ○ |
パパイア | ○ |
ビワ | ○ |
ブドウ | × |
ブルーベリー、ベリー類 | ○ |
プルーン | × |
マンゴー | ○ |
メロン | ○ |
モモ | ○ |
ライチ | ○ |
レモン | △ |
杏 | × |
柿 | ○ |
梅 | △ |
梨 | ○ |
犬が食べても良いフルーツと避けるべきフルーツをまとめました。
ブドウやグレープフルーツ、杏など、人間にとっては健康に良い食べ物でも、犬にとって有害なフルーツは少なくありません。
犬が人間の食事に興味を示すことは良くありますが、欲しがったからといって与えると事故に繋がってしまう危険性があります。
愛犬の安全を守るためにも、上記の表を参考に与えて良いものとダメなものを確認しておきましょう。
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この記事の執筆者
桐谷 肇
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
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