スパニッシュ・マスティフは、マスティフというだけあって非常に大きな体を持つ犬種の一種です。
日本ではここまでの大型犬はなかなか見られず、基本的には体の小さな小型犬が多い国。
だからこそ大型犬に憧れていたり、大型犬をお迎えしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
優秀な番犬となってくれるスパニッシュ・マスティフについて、特徴や性格を中心に詳しく解説します。
この記事の結論
- 体高が100cm近く、体重が最大100kgにもなる超大型犬種の一種
- 番犬らしく警戒心と判断力があり、必要以上に攻撃的になることはない
- 独立心が強く自己判断をすることもある一方、他の動物や子どもには寛容
- お迎えするなら十分なスペースを確保し、日々の運動時間も重要になる
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目次
スパニッシュ・マスティフの特徴

スパニッシュ・マスティフは、スペイン原産の大型犬で、主に家畜の護衛や牧羊犬として活躍してきた犬種です。
非常に落ち着いた性格で、威厳がありつつも飼い主には忠実で愛情深いのが特徴です。
優れた警戒心と判断力を持ち、見知らぬ人や動物には慎重な態度を見せますが、無駄に攻撃的になることはありません。
その堂々とした態度と穏やかな性格から、家庭犬としても人気があります。
とはいえ、超がつくほどの大型犬なので、広いスペースでの飼育が望ましく、しっかりとしたしつけが必要です。
非常に賢く優しい
家族に対して愛情深い
ほとんど吠えることはない
穏やかだが毎日の運動が必要
その他情報
原産地 | スペイン |
犬種グループ | 2G:使役犬 |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~12歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,肘関節形成不全,胃拡張捻転症候群 |
参考価格 | 20万円~30万円 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | イエロー,フォーン,レッド,ブラック,ウルフカラー,ディアカラー,ブリンドル,パーティカラー |
スパニッシュ・マスティフの身体的特徴
スパニッシュ・マスティフは非常に大型で、がっしりとした骨格と筋肉質の体を持っています。
頭部は大きく、広い額とやや垂れた頬が特徴的で、耳は垂れ耳、目は比較的小さく優しい表情をしています。
首は太くて短めで、喉元にたるみが見られます。体全体としてはどっしりとした印象を与える一方で、動きは意外にも滑らかで堂々としています。
皮膚は厚く、特に首まわりにはしわが多く見られます。全体的に力強さと安定感を兼ね備えた風貌です。
スパニッシュ・マスティフのサイズ(体高・体重)
体高 | 71cm~89cm |
体重 | 60kg~100kg |
スパニッシュ・マスティフは犬種の中でも特に大型に分類される犬で、男の子の体高は77cm以上、女の子でも71cm以上が理想とされています。
体重は個体差はありますが、一般的に男の子で70~100kg以上、女の子で60~90kg程度と非常に重く、大型犬の中でも群を抜く迫力です。
体格の大きさからくる落ち着きと威厳は、番犬としての役割にも適していますが、成犬になるまでの成長期には骨や関節に負担がかからないような配慮が必要です。
スパニッシュ・マスティフの毛色・被毛
スパニッシュ・マスティフの被毛は中~長毛で、密に生えており、粗めの手触りをしています。
寒暖差の激しいスペインの山岳地帯で働いてきたため、耐候性に優れたダブルコートが特徴です。
毛色は非常にバリエーション豊かで、フォーン、ブラック、ウルフカラー、レッド、ブリンドルなどが一般的です。
胸や足先に白いマーキングが入ることもよくあります。
換毛期には大量の抜け毛が出るため、定期的なブラッシングが推奨されます。
スパニッシュ・マスティフの運動能力
見た目は重厚でのんびりしているように見えますが、スパニッシュ・マスティフは非常に優れた運動能力を持っています。
特に、牧羊犬や護衛犬として広大な土地を移動しながら家畜を守る役割を果たしていたため、持久力があり、長時間の移動にも耐える体力を備えています。
ただし、短距離での俊敏な動きは苦手で、激しい運動よりも長めの散歩やゆったりとした運動が向いています。
適度な運動を日々取り入れることで、健康を維持することができます。
スパニッシュ・マスティフの平均寿命
スパニッシュ・マスティフの平均寿命は、約10歳~12歳とされています。
大型犬としては標準的な寿命ですが、個体によってはより長く生きる場合もあります。
成長期の食事管理や適切な運動、定期的な健康診断など、日頃のケア次第で寿命を延ばすことが可能です。
また、心臓疾患や関節のトラブルなどに気をつける必要があります。
体の大きさに見合った生活環境や、ストレスの少ない暮らしを提供することが健康寿命を延ばす鍵となります。
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スパニッシュ・マスティフの注意したい病気
スパニッシュ・マスティフは大型犬特有の健康問題を抱えやすく、特に股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)や肘関節形成不全(ちゅうかんせつけいせいふぜん)といった関節系の病気に注意が必要です。
また、胃拡張捻転症候群(いかくちょうねんてんしょうこうぐん)も大型犬によく見られる急性の病気で、命に関わることもあります。
その他にも、心臓疾患や皮膚トラブル、眼病なども発症しやすい傾向にあります。
予防としては、定期的な健康診断、栄養バランスの取れた食事、過度な運動の回避などが重要です。
特に成長期のケアが将来の健康に大きく影響します。
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スパニッシュ・マスティフの見分け方
スパニッシュ・マスティフは、その巨体としわのある顔立ち、垂れた耳と深い胸元で他の犬種と見分けがつきやすい犬です。
特に首周りのたるんだ皮膚は、この犬種の大きな特徴のひとつと言えるでしょう。
また、歩き方には重厚さと威厳があり、堂々とした態度を示します。
毛色や被毛のタイプも豊富ですが、全体的にしっかりとした骨格と筋肉質な体を持っており、その威風堂々とした姿は一目で印象に残ります。
表情は穏やかで知性的な印象を与えるだけあって、とても賢い犬種です。
スパニッシュ・マスティフの登録頭数
スパニッシュ・マスティフは、スペイン国内では伝統的な牧羊犬として知られていますが、日本国内での登録頭数は非常に少なく、珍しい犬種のひとつです。
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の統計によれば、年間の登録頭数は数頭~十数頭程度とされており、ここ10年ほどの登録はありません。
そのため、日本国内でお迎えしたい場合は、輸入ブリーダーや専門の繁殖家を通じた入手が必要になります。
希少性もあり、飼育には十分な知識と準備が求められます。
スパニッシュ・マスティフの価格
スパニッシュ・マスティフは希少価値の高い犬種であるため、ブリーダーでも里親でも見つけることは難しいです。
日本ではもちろんのこと、海外でもほとんど見つけられず、出会える機会は非常に少ないと言えるでしょう。
ただ、生体価格が特に高いということもなく、20万円~30万円であることが多い犬種でもあります。
子犬になるとこの倍ぐらいの価格になることもありますが、いずれにしてもお迎え機会の少ない犬種です。
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スパニッシュ・マスティフの性格・習性

スパニッシュ・マスティフは体の大きさや見た目どおりの性格をしており、非常に大人しく落ち着いた性格をしています。
特に荒々しいわけでもなく、我慢ができずに攻撃的になるでもなく、飼いやすい犬種と言えるでしょう。
ただ、あくまでも大型犬。警戒心の強さや独立心の強さは理解し、性格だけでなく習性もチェックしておくことが重要と言えます。
穏やかで落ち着いた性格
スパニッシュ・マスティフは非常に落ち着いた性格で、無駄に騒がしくなることがほとんどありません。
基本的にはおおらかで冷静な気質を持ち、家庭内では静かに過ごすことが多いです。
特に成犬になると自制心が強くなり、周囲の状況に惑わされずに行動できるようになります。
この穏やかさは家庭犬としての飼育にも適しており、小さな子どもや他の動物に対しても比較的寛容な態度を見せることが多いです。
騒音や慌ただしい環境よりも、静かで安心できる空間を好みます。
飼い主に対して忠実
この犬種は、飼い主との強い絆を築く傾向があり、一度信頼関係を築けば非常に忠実で、家族に深い愛情を注ぎます。
特に自分が「守るべき存在」と認識した相手には常に気を配り、近くにいてくれることが多く、頼もしい存在です。
過度にベタベタするタイプではありませんが、控えめな忠誠心がにじみ出る行動が多く見られます。
この性格から、番犬や護衛犬としても優れた能力を発揮します。
ただし、信頼を得るには時間がかかるため、信頼関係を壊さないよう、根気強く丁寧な接し方が重要です。
警戒心が強く番犬向き
スパニッシュ・マスティフは、古くから家畜をオオカミや盗賊などから守る護衛犬として活躍してきたため、非常に強い警戒心を持っています。
自分の縄張りや家族に対して外部からの侵入者があると、すぐに反応し、低くうなるような声で警告します。
しかし、むやみに攻撃を仕掛けることはなく、状況をよく観察した上で行動する冷静さを持ち合わせています。
警戒心と判断力に優れているため、安心して番犬として任せることができる犬種です。
独立心が強く自己判断で動く傾向
スパニッシュ・マスティフは非常に独立心の強い犬種です。
これは、広大な牧草地で人の指示なしに家畜を守る、という役割を担ってきた背景によるものです。
そのため、状況を見て自ら判断して行動する能力に優れています。
ただし、この独立心の強さは、しつけにおいて「指示に従わない」と感じられることもあり、初心者にはやや難しい部分かもしれません。
一貫性のあるトレーニングと信頼関係を築くことで、自主性と忠実さのバランスを取ることができます。
他の動物や子どもに寛容
この犬種は体が大きく見た目は威圧感がありますが、基本的にはとても寛容で優しい性格を持っています。
他の動物や子どもに対しても柔らかく接する傾向があり、過剰に興奮したり追いかけ回したりすることは少ないです。
特に子どもに対しては「守るべき存在」として見なすことが多く、そっと見守るような態度を取ることが多いです。
とはいえ、大型犬であるため、不意の接触や接し方には注意が必要で、安全な環境を整えることが重要です。
スパニッシュ・マスティフと繋がりのある犬種
ピレニアン・マスティフ

ピレニアン・マスティフはスペイン北部、ピレネー山脈の周辺地域で発展した大型犬で、家畜を守る護衛犬として活躍してきました。
スパニッシュ・マスティフと非常に近い関係にあり、両者は一時混同されていたほど外見や性格に共通点があります。
性格は穏やかで忍耐強く、特に家族に対しては優しく忠実です。一方で、外敵に対しては強い警戒心を示し、頼れる番犬としても優れています。
被毛は長く厚く、寒冷地でも活動できる耐寒性に優れています。
スパニッシュ・マスティフ同様、古くから牧畜文化と共に生きてきた犬種です。
知的で優しく飼い主さんに従順
家族に対して愛情深い
吠える声が大きく吠えやすい
運動量は多くないが、スタミナは豊富
その他情報
原産地 | スペイン |
犬種グループ | 2G:使役犬 |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~12歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,肘関節形成不全,胃拡張捻転症候群,外耳炎 |
参考価格 | 30万円~60万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ホワイト&ブラック,ホワイト&ゴールド,ホワイト&ブラウン,ホワイト&セーブル,アグーチ&ホワイト,ホワイト&ゴールド,ホワイト |
チベタン・マスティフ

チベタン・マスティフは中央アジアの高地、特にチベットを起源とする原始的な大型犬で、何千年も前から遊牧民たちにより家畜や住居を守るために飼育されてきました。
その体格は非常に大きく、被毛は厚く長く、寒冷な環境に適応したつくりになっています。
性格は極めて独立心が強く、見知らぬ人には非常に警戒的で、頑固な一面も持っています。そのため、初心者には向かない犬種とされています。
この犬種の遺伝子がシルクロードを通じて西へ渡り、マスティフ系犬種の形成に関わったと考えられており、スパニッシュ・マスティフのルーツにも深く関係している可能性があります。
思慮深く、とても温和な正確
とても警戒心が強く、しつけが重要
護衛犬でもあったため、吠えやすい
短時間ではなく、長時間の運動を好む
その他情報
原産地 | 中国 |
犬種グループ | 2G:使役犬 |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~15歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,皮膚炎,外耳炎 |
参考価格 | 80万円~2億円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | リッチブラック,ブラウン,ゴールド,ブラック&タン,グレー&ブルー,グレー&ブルー&タン |
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スパニッシュ・マスティフを飼うのに向いている人の特徴

大型犬の中でも特に体の大きいスパニッシュ・マスティフは、超大型犬をお迎えする覚悟ができていないと危険です。
性格面で荒々しい部分があるわけではないものの、超大型犬を扱うにはそれなりの覚悟が必要。
十分なスペースを確保できて、独立心が強いスパニッシュ・マスティフに対しても、根気強くしつけができる人が向いています。
広いスペースを確保できる人
スパニッシュ・マスティフは非常に大型の犬種で、男の子の場合は体重が100kg近くになることもあります。
そのため、狭い空間ではどうしても生活しづらく、日常的にのびのびと動ける広いスペースが必要です。
狭いマンションや都市部のアパートではストレスが溜まりやすいため、適切な飼育環境とは言えません。
理想は広めの庭付き一戸建てや田舎の自然環境の中で、自由に体を動かせる空間があることです。
運動量はそこまで多くないですが、大型犬としての快適な生活空間を確保することは非常に重要です。
穏やかで忍耐強く接することができる人
スパニッシュ・マスティフは穏やかな反面、非常に頑固でマイペースな性格を持ちます。
合図にすぐ従うタイプではなく、自分で状況を判断して動く傾向があるため、しつけには根気と理解が求められます。
怒鳴ったり無理やり服従させようとするのではなく、信頼関係を築きながらじっくり向き合える人が向いています。
褒めて伸ばすポジティブトレーニングが効果的で、穏やかで冷静な対応ができる人ほど、この犬種の良さを引き出せます。
番犬として犬を迎えたい人
この犬種はもともと牧羊犬として家畜をオオカミや盗賊から守ってきた歴史があり、警戒心と護衛本能が非常に強いです。
家族や自宅を守るという意識が高く、見知らぬ人や不審な物音にはすぐ反応し、堂々とした存在感で威圧します。
そのため、防犯対策として番犬を求めている人には非常に向いています。
ただし、無闇に吠えたり攻撃する犬種ではなく、冷静に状況を判断するため、信頼できる護衛として機能します。
毎日の世話に時間をかけられる人
スパニッシュ・マスティフは被毛のお手入れ、食事管理、しつけ、運動、健康管理など、日々のケアが欠かせません。
特によだれが多いことで知られており、口周りを拭いたり、室内の清掃も頻繁に必要になる場合があります。
また、関節や心臓などの持病にも注意が必要で、日頃から健康状態をよく観察する必要があります。
そのため、犬のお世話にしっかり時間と労力をかけられる人が理想的です。
経験のある中・上級者の飼い主
スパニッシュ・マスティフはその体格と性格から、犬の扱いにある程度の経験がある人に向いています。
初心者でも飼えないことはありませんが、体重が100kg近い犬をコントロールするには力と技術が必要で、甘やかしてしまうと手に負えなくなることもあります。
また、他の犬種との違いを理解し、性格に合わせた対応ができる経験者であれば、この犬種の魅力をより深く引き出すことができます。
ドッグトレーナーと連携しながらの飼育もおすすめです。
スパニッシュ・マスティフの飼い方

スパニッシュ・マスティフは優しい犬種ですが、あくまでも超大型犬であることを忘れてはいけません。
子犬の可愛らしい姿に惚れて気軽にお迎えしてしまうと、成長したときに後悔しないとも限らないでしょう。
どのようなお世話が必要で、何が適切なのか、飼い方について詳しくご紹介しておきます。
広い飼育スペースを確保する
スパニッシュ・マスティフは超大型犬に分類されるため、日常的に過ごすスペースが十分に広くないとストレスを感じやすくなります。
室内でのんびり過ごすのが好きですが、寝そべるだけでも大きなスペースが必要です。
理想は庭付きの一戸建てや広い屋外スペースがある環境で、自由に歩き回れる余裕があること。

また、暑さに弱いため、夏場は特に涼しい場所にアクセスできるようにしてあげる必要があります。
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しつけは早いうちから一貫して行う

スパニッシュ・マスティフは非常に賢く、独立心が強いため、しつけには時間と一貫性が求められます。
成犬になると体が大きくなるため、子犬のうちから基本的なコマンド(「お座り」「待て」「おいで」など)を教えておくことが重要です。
叱って覚えさせるよりも、褒めて伸ばすポジティブ・トレーニングが効果的です。
信頼関係が築けると、非常に忠実で頼もしいパートナーになります。焦らず根気強く接する姿勢が大切です。
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毎日の健康管理と体重管理を徹底する

大型犬は関節や心臓に負担がかかりやすく、スパニッシュ・マスティフも例外ではありません。
特に股関節形成不全や肘関節形成不全、そして心疾患や眼疾患に注意が必要です。
日常的に体重を管理し、肥満にならないよう食事量や運動量に気をつける必要があります。
また、よだれが多い犬種なので、口周りのケアや顔周りの清潔も保ちましょう。
定期的な健康診断やワクチン接種も欠かせず、少しの異変でも早めに獣医に相談することが大切です。
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被毛と皮膚のケアを怠らない

スパニッシュ・マスティフの被毛は中程度の長さで密集しており、特に季節の変わり目には大量に抜け毛が出ます。
週に数回のブラッシングで毛のもつれや皮膚トラブルを防ぎ、清潔な状態を保つことが重要です。
皮膚が弱い個体も多いため、湿気がこもらないよう注意し、特に首の下や耳の裏など通気性が悪くなりやすい部位はこまめにチェックしましょう。
また、外で活動したあとは、ダニやノミなどの寄生虫対策も忘れずにケアしてあげてください。
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適度な運動とメンタルの刺激を与える

スパニッシュ・マスティフはあまり運動量が多い犬種ではありませんが、体重維持やストレス解消のために適度な運動は必須です。
関節に負担をかけてしまうため激しい運動はせず、毎日30分~1時間ほどの散歩や軽い運動が理想的です。
単調な運動だけでなく、嗅覚を使った遊びや知育トイで脳を刺激することも、問題行動の予防につながります。
外に出ることで社会性も養われ、他の犬や人間との適切な距離感を学ばせる良い機会になります。
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留守番が少なく、家族と過ごす時間が取れること

この犬種はもともと群れで家畜を守る性質を持っており、家族との絆を非常に重視します。
こうした習性から、守るべき対象がいないと役割を適切に認識できなくなることもあるため、長時間の留守番や孤独な環境は大きなストレスになります。
寂しさから無駄吠えや破壊行動につながることもあるため、なるべく一緒に過ごす時間を確保できる人に向いています。
日中誰かが家にいるような家庭や、在宅ワークをしている人には理想的なパートナーになり得ます。
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スパニッシュ・マスティフの誕生の歴史

スパニッシュ・マスティフの起源は非常に古く、紀元前数世紀まで遡るとされています。
古代ローマ帝国がイベリア半島に持ち込んだモロシアン系の大型犬を祖先に持つとされ、そこからスペインの地で独自に発展してきました。
特に中世から近世にかけて、スペインでは大規模な牧畜が盛んに行われ、羊を遠くの放牧地へと移動させる「トラッシュマンス」と呼ばれる季節移動の中で、家畜をオオカミや盗賊から守る役割としてスパニッシュ・マスティフが重用されたのです。
その力強さと忠誠心、警戒心に富んだ性格は牧羊民から高く評価され、何百年もの間、スペインの広大な高原地帯で活躍してきました。
18世紀にはスペイン国内で40万頭以上のスパニッシュ・マスティフがいたとされ、国の牧畜業に欠かせない存在でした。
しかし、19世紀以降、農業の機械化や鉄道の発展により家畜の移動が減少し、この犬種の需要は一時減少。
その後、保存運動が始まり、純血種としての特徴が再評価されるようになり、現在では牧羊犬としてだけでなく、家庭犬や番犬としても飼育されています。
スパニッシュ・マスティフはスペインの歴史と共に生きてきた、貴重な伝統犬種なのです。
この記事の執筆者
nademo編集部
編集部
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