カワウソの猟犬という意味を持つオッターハウンドは、イングランド原産の犬種です。
その名の通り、カワウソを狩猟することに特化している犬種で、古くから現存する犬種の一種。
作出の過程全てがわかっているわけではないものの、さまざまな犬種の交配を経て誕生したと言われています。
今でこそ多くの個体は残っていませんが、オッターハウンドの魅力についてお伝えしていきます。
この記事の結論
- オッターハウンドとは、カワウソの猟犬という意味を持ち、ハンターとして名を馳せた
- 優秀すぎる狩猟力によりカワウソが激減し、オッターハウンドも個体数を減少させた
- 防寒性や撥水性に優れた被毛を持ち、水の中でも器用に泳ぐことができる
- 運動量が特に多く、一般家庭においては運動時間の確保が難しい
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目次
オッターハウンドの特徴

オッターハウンドはセントハウンド犬種の一種で、獲物の追跡や狩猟に長けている犬種です。
イングランドを原産とするオッターハウンドはカワウソ狩りに長けており、長年従事してきました。
結果的にカワウソが激減したことで今では個体数も少なくなりましたが、能力の高さで知られている犬種でもあります。
体は大きく大型犬サイズで、被毛はカワウソ狩りに適したように耐水性を兼ね備えています。
友好的である一方、頑固でもある
飼い主さんに愛情深い
大きな声で吠える
豊富なスタミナを有する
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~13歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,胃拡張捻転症候群 |
参考価格 | 40万円~70万円 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブラック,ブラック&タン,ブルー&クリーム,グレー,レバー&タン,タン,ウィートン,ブルー,レモン,ホワイト,ホワイト&ブラック&タン |
オッターハウンドの身体的特徴
大型犬の中でも特にがっしりとした体格をしており、手足の太さは他の犬種よりも抜きん出ています。
被毛はやや長めでしっかりとした質感になっており、耐水性に加えて防寒性も兼ね備えています。
頭頂部付近の被毛の長さは目にかかるほどの長さになり、大きな垂れ耳なども特徴的です。
オッターハウンドのサイズ(体高・体重)
体高 | 男の子:68cm 女の子:61cm |
体重 | 男の子:52kg 女の子:36kg |
男の子でも女の子でも体高は60cmを超えるサイズで、非常に大きな大型犬であることがわかります。
体重も成犬時には最低30kg程度はあり、男の子の大きなサイズになると50kgを超えることもあるのです。
オッターハウンドの毛色・被毛
毛色のバリエーションは特にさまざまで、ブラックやタンを中心としたものや、ホワイトをベースとした個体が存在します。
- ブラック
- ブラック&タン
- ブルー&クリーム
- グレー
- レバー&タン
- タン
- ウィートン
- ブルー
- レモン
- ホワイト
- ホワイト&ブラック&タン
被毛は耐水性と防寒性を兼ね備えたダブルコートになっており、寒い地域や水の中でも活動できます。
抜け毛が特に多いというわけではありませんので、水に濡れたら乾かすぐらいのお手入れは必要です。
オッターハウンドの運動能力
ハンターとして優秀だと言われているオッターハウンドは、運動能力にも長けている犬種です。
長時間のウォーキングや敏捷性が必要になる狩り、水を恐れないため水泳も得意としています。
オッターハウンドの平均寿命
大型犬としては平均的と言える、10歳~13歳がオッターハウンドの平均寿命だと言われています。
特別注意しなければいけない病気が多いというわけではなく、一般的には健康な犬種です。
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オッターハウンドの注意したい病気
体の構造上、大型犬によく見られる病気には注意が必要で、代表的なものが上記2つです。
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)は、特に成長期における激しい運動が原因となりやすいので、運動は求められても適度が重要。
やりすぎると将来的に股関節の異常形成に繋がり、歩行困難に繋がることがあります。
胃拡張捻転症候群(いかくちょうねんてんしょうこうぐん)も同様で、早食いやどか食いなどが原因となりやすいため、食事のコントロールが必要です。
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オッターハウンドの見分け方
オッターハウンドに似た犬種はいくつか存在しますが、まずはその体の大きさから確認してみると良いでしょう。
頭も非常に大きく長く耐水性のある被毛は、水をよく弾くのでわかりやすいです。
また、泳ぎが得意なのは指先に水かきのようなものがついているからで、これも見分けるポイントになるでしょう。
オッターハウンドの登録頭数
オッターハウンドは非常に珍しい犬種として知られているため、犬種別犬籍登録頭数には登録が確認できていません。
現在だけでなく過去に遡っても見られておらず、日本で出会えることはないと言えるでしょう。
オッターハウンドの性格・習性

オッターハウンドは生粋のハンターであるものの、性格は友好的な子が多いです。
しっかりとした芯を持っている子も多い傾向にあるので、番犬気質なところも見られます。
友好的で活発だが、独立心も強い
オッターハウンドは性格に2面性を持った犬種であり、基本的には友好的な性格が見られます。
活発でもあるため普段から行動することが大好きで、何かしら動いているといった様子も見られるでしょう。
加えて独立心の強さでも知られており、ただ飼い主さんにべったりするだけということもありません。
長距離を泳げるぐらい泳ぎが得意
カワウソ狩猟が得意なオッターハウンドは、当然ながら水に対して強い犬種でもあります。
被毛の耐水性が強いと言うだけでなく、水の中でも恐れず泳ぐことができる犬種なのです。
泳ぎの得意さで言えば長距離を泳げるほどであり、豊富なスタミナとあわせて力強い犬種と言えるでしょう。
適切なしつけを受けていないと吠え癖が強くなる
注意しなければいけないのは、独立心の強さなどから警戒心が強いこともある、ということ。
適切なしつけを受けていないままでは乱暴になりがちで、特に吠え癖があるということでも知られています。
吠え声は他の犬種と比べてやや低く、特に夜間はご近所トラブルにもなりやすい吠え声をしています。
オッターハウンドの誕生の歴史

オッターハウンドはイギリスで作出された犬種であり、カワウソ狩りや養魚池を守るために活躍していました。
オッターとはカワウソのことを指し、カワウソ仮に特化した大型犬として作出されています。
当時、大量のカワウソが川や養魚池などの魚を捕食しており、これらは貴重な食料源でもあったことから悩みのタネとなっていました。
食糧難になることを避けるため、カワウソを狩ることができる犬種として、オッターハウンドが生み出されたのです。
田舎の地主だけでなく王様などもオッターハウンドを飼い、カワウソ狩りはスポーツとしても知られていたそうです。
非常にカワウソ狩りが得意だったこともあり、カワウソが絶滅寸前になったことで狩猟が禁止されたという歴史もあるほど。
アメリカに登場したのは1903年ですが、現在でも個体数の多い犬種ではありません。
ジャイアントパンダよりも珍しいと言われており、世界中に800匹ほどしか存在しないと言われているほどです。
オッターハウンドと繋がりのある犬種
ブラッドハウンド

ベルギー原産のブラッドハウンドは、優れた嗅覚を持っている犬種でもあります。
魔法の嗅覚と言われるだけあってニオイによる追跡が得意で、警察犬や軍用犬としても活躍しています。
嗅覚の鋭さだけで言えば全犬種トップクラスと言われており、絶滅が危惧されている犬種でもあります。
穏やかで大人しい
家族には懐くが、警戒心は強い
頻繁に吠えることはない
運動はあまり好まない
その他情報
原産地 | ベルギー |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~12歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,胃拡張捻転症候群,眼瞼内反症,眼瞼外反症,外耳炎 |
参考価格 | 40万円~60万円 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | スムースコート |
毛色 | ブラック&タン,レバー&タン,レッド |
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イングリッシュ・フォックスハウンド

世界的にもっとも有名なフォックスハウンド種がイングリッシュ・フォックスハウンドで、単にフォックスハウンドとだけ呼ばれることもあります。
原種となっているサザン・ハウンドはすでに絶滅していますが、狩りを得意とする血は受け継いでいます。
イングリッシュ・フォックスハウンドにはブラッドハウンドなどの血も混ざっており、いずれも狩猟が得意な犬種です。
明るく従順
懐きやすい
吠えることもある
とても豊富
その他情報
原産地 | イングランド |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~13歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全 |
参考価格 | 不明 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | スムースコート |
毛色 | トライカラー,ホワイト&タン,ホワイト |
エアデール・テリア

イギリスのエア渓谷を発祥とすることから名付けられた、エアデール・テリアというテリア種の一種。
水のテリアとも呼ばれている犬種であり、オッターハウンド同様にカワウソ狩りが得意な犬種です。
さまざまな作業が得意な犬種でもあり、獲物の追跡だけでなく獲物の回収も得意と言われています。
決断力や忍耐力がある
用心深くもあり、社交的でもある
吠えることがある
活動的でスポーツが得意
その他情報
原産地 | イギリス |
犬種グループ | 3G:テリア |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 11歳~14歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,進行性網膜萎縮症(PRA),甲状腺機能低下症 |
参考価格 | 40万円~50万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブラック&タン,グリズル&タン |
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グリフォン・ニヴェルネ

フランスを原産とするセントハウンドであるのが、グリフォン・ニヴェルネという長い歴史を持つ犬種です。
13世紀頃にはすでに存在したと言われており、獲物を嗅覚で追跡することが得意です。
被毛が特に印象的で、まるで鎧のように硬く悪天候にも耐えられるだけの被毛をしています。
愛情深く遊び好き
家族にだけ懐く
吠えやすい
運動量が特に多い
その他情報
原産地 | フランス |
犬種グループ | 7G:ポインター・セター |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 10歳~14歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,関節炎,胃拡張捻転症候群 |
参考価格 | 不明 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | ロングコート |
毛色 | ウルフグレー,ブルーグレー,グレーグリズル,フォーン |
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オッターハウンドを飼うのに向いている人の特徴

オッターハウンドは一般的な一人暮らしの部屋や、マンションなどでお迎えすることが難しい犬種です。
十分な広さのあるスペースでないとストレスが溜まりやすいため、庭付きの家などが理想的と言えます。
自宅に広い庭がある人
大型犬というだけではなく、運動量もたっぷりと欲しいオッターハウンドにとって、狭い部屋では窮屈に感じます。
十分に運動できるスペースが欲しくなるため、室内飼いであってもすぐ運動できる環境が必要になるのです。
もしくはそうした欲求を満たせるだけの運動を毎日行う、ということが必要になりがちです。
徹底したしつけができる人
攻撃性の高い犬種ということではありませんが、しつけができていないままではワガママになることがあります。
場合によっては警戒心の強さからトラブルに陥る可能性もあるため、しつけは必要不可欠と言えるでしょう。
きちんとしたしつけができてさえいれば、コントロールできるようになるので、必須といえます。
オッターハウンドの飼い方

そもそもオッターハウンドをお迎えできるケースは多くありませんが、お迎えするなら次の点に注意しなければいけません。
どのような飼い方をしなければいけないのか、どういった点に注意しなければいけないのか把握しておきましょう。
吠え声が大きいため、小さい頃からきちんとしつけする

吠え声の大きさを抑制することはできませんが、無駄に吠える回数を制限することはできます。
そのためには小さい頃からしつけを習慣化し、愛犬をコントロールすることが必要不可欠。
その過程で日常的な生活のしつけや、散歩時のしつけ、興奮状態でのしつけなどができるようになります。
社会化トレーニングも並行して行うことにより、咬傷事故やトラブルを防げるようになるでしょう。
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運動量が多く、毎日2時間程度の散歩が必要

一般的に大型犬になると1日2回、1回あたり1時間以上の散歩が必要になってきますが、オッターハウンドも同様です。
1回あたり1時間以上を目安として散歩するようにし、可能であれば1日3時間程度が理想的です。
激しい運動をしなければいけないわけではなく、ウォーキングをこれぐらいの時間行うというのが理想。
大型犬は激しい運動をすることで体に負担をかけてしまうため、ランニングなどはあまり適していません。
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お留守番は短くしないと、分離不安症になりやすい
独立心の強い犬種ではあるものの、家族と同じ空間にいることを望む犬種でもあります。
そのためお留守番の時間が長すぎると分離不安症になるリスクもあり、よく吠えるようになってしまいます。
飼い主さんの膝の上に乗ることも好きな傾向にあるため、同じ空間で過ごすように意識付けなければいけません。
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関節ケアのためのフード選びとサプリ利用がおすすめ

オッターハウンドの食事選びには、かかりやすい病気から考えて選んでいくと良いです。
股関節形成不全や関節炎になりやすいことから、関節ケアのできるグルコサミンやコンドロイチンなどを含んだドッグフードがおすすめ。
オメガ3脂肪酸などは炎症を軽減させてくれますし、緑イ貝なども関節ケアの食材として注目を浴びています。
また、ドッグフードだけではなくサプリメントの利用も並行して行うと、健康的な生活を長く続けることができるでしょう。
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適度に抜け毛が見られるため、週に2~3回のお手入れが必要
オッターハウンドはダブルコートですが特別、抜け毛が多いというわけではありません。
週に2~3回程度のブラッシングで十分間に合いますので、換毛期は集中して行ってあげましょう。
泳ぐのが大好きで垂れ耳なこともあって、耳の中には湿気がこもりやすい犬種です。
感染症リスクを軽減させるためにも、数週間ごとの定期的なケアが必要になります。
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オッターハウンドにおすすめのドッグフード・アイテム
ミシュワン ドッグフード 全犬種用
全犬種かつ全年齢に対応しているミシュワンのドッグフードは、食いつきに期待ができるドッグフードです。
特に豊富な健康成分がたっぷりと配合されており、オメガ3脂肪酸やグルコサミン、コンドロイチンなどに注目。
肌荒れや毛艶を健康的に維持し、関節サポートも食事からできるというのが大きなメリットです。
対象年齢 | 全年齢 |
---|---|
内容量 | 2kg |
原産国 | イギリス |
主原料 | チキン、鮮度の高いチキン、乾燥チキン、鮮度の高いターキー、鮮度の高いサーモン、乾燥ターキー、乾燥サーモン、チキンストック |
その他原材料 | さつまいも、じゃがいも、アマニ、人参、えんどう豆、メチルスルフォニルメタン、野菜ストック、フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖 |
注意したい原材料 | なし |
安全性の高い添加物 | オメガ3サプリメント、ビートパルプ、ミネラル、ビタミン、グルコサミン、コンドロイチン、硫酸、ヌクレオチド |
注意したい添加物 | なし |
100gあたりのカロリー | 384kcal |
1日あたりの価格(体重5kgの場合) | 175円/80g |
定期販売 | 1個:4,378円(税込)/2個:1個あたり4,108円(税込)/3個:1個あたり4,108円(税込)/5個:1個あたり3,834円(税込) |
フード目的 | 総合栄養食 |
フードの種類 | ドライ |
ペティオ(Petio) プレシャンテ ピンブラシ
美しい毛並みを保つために使いたいのが、ペティオのピンブラシです。
全犬種、全猫種に対応しているピンブラシで、先が丸ピンになっているので肌当たりも優しいタイプです。
しっかりと抜け毛を除去しつつも、優しくブラッシングができるブラシとなっています。
本体サイズ | S:3.6cm×8cm×23cm |
---|---|
本体重量 | 500g |
種類 | ピンブラシ |
毛・ピンの長さ | - |
毛先のやわらかさ | - |
対象年齢 | - |
素材 | 天然木、天然ゴム、スチール |
適合種 | 長毛犬、長毛猫 |
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オッターハウンドの価格

オッターハウンドの子犬の生体価格は、血統による影響はあるものの、2,500~5,000ドル程度と言われています。
日本円にすると大体40万円~70万円となっており、犬種の中でも高額な部類に入るでしょう。
それくらい個体数の少ない犬種であり、珍しさから生体価格は高くなりがちです。
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