ジェネッタという猫は、2006年に作出されたばかりの新しい猫種です。胴長短足でありながらワイルドさも感じさせる独特な魅力が、数多くのペット愛好家の注目を集めています。
性格も人懐っこくて甘えん坊なため、愛猫とゆったりとした時間を過ごしたい方に向いている猫種と言えるでしょう。
この記事ではジェネッタの特徴や性格、飼い方のポイントについて詳しく解説していきます。可愛らしい猫が好きな方や、珍しい猫種に興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。
この記事の結論
- ジェネッタは2006年に産まれたばかりの非常に新しい猫種
- 「アフリカンジェネットという野生動物に似た猫を飼いたい」というペット愛好家の声により誕生した
- 胴長で短足によりダックスフンドのようで、ヒョウのような模様がとても特徴的な短毛種
- 体は小柄ながらも運動神経に優れていて、人懐っこくて甘えん坊な性格
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
現在はnademo編集部でペットと過ごす上で大切な知識や情報をご紹介しています。
目次
ジェネッタの特徴

ジェネッタはアフリカンジェネットという野生動物に近づけることを目的として、最近生み出された猫種です。
そのため外見の特徴は非常にワイルドですが、野生感のある見た目でありながら、家庭でも飼育しやすい猫種でもあります。
胴の長さなども印象的な猫種で、犬でいうダックスフンドのような見た目に近い猫種です。
愛らしさと野生のままの魅力を併せ持つジェネッタは、昨今人気の高い柄を持つとても珍しい猫種なのです。
誰に対してもフレンドリー
とても人懐っこい
ほとんど鳴くことはない
運動神経がよく、遊びを好む
その他情報
原産地 | アメリカ合衆国 |
猫種公認団体 | - |
大きさ | 小型 |
平均寿命 | 不明 |
なりやすい病気 | 椎間板ヘルニア,肥大型心筋症,関節炎,膝蓋骨脱臼,尿路結石症 |
参考価格 | 10万円~30万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | シングルコート |
毛色 | ブラウン,ブラック,シルバー,チョコレート,シナモン |
毛の長さ | 短毛 |
ジェネッタの身体的特徴
ジェネッタの身体的特徴としては長い胴と短い足があげられます。短い足がスタンダードとされていますが遺伝の関係で足の長いジェネッタも生まれます。
尻尾が長く、体調を超える場合もあり、全体的なスタイルのアンバランスさが魅力的。目と耳が大きく、目の色はブラウン、ブルー、レッド、シルバーなど多岐にわたります。首が細くてシュッとしているものが良いとされています。
ジェネッタのサイズ(体高・体重)
体高 | 20cm前後 |
体重 | 男の子:3kg~5kg 女の子:2kg~4kg |
体高や体重の平均は上記の通り、男の子は平均的な猫のサイズですが、女の子はやや小柄な猫と言えるでしょう。
ただし、新しい猫種なため、平均よりも小さかったり大きく育つこともあるようです。小型の猫ですが筋肉質なため、抱きかかえると少し重たく感じることもあるでしょう。
ジェネッタの毛色・被毛
ジェネッタの代表的な模様はスポテッドと呼ばれるヒョウのような模様です。
被毛の色はシルバーやブラウン、チョコレートなどさまざまで、ベースのカラーに合わせてシルバースポテッド、ブラウンスポテッドの様に呼ばれます。
野生動物のようなワイルドな雰囲気は見るものに強い印象を与えるでしょう。
模様の入り方にはヒョウ柄以外にもマーブル模様や大理石模様、雲模様などがあります。被毛は短毛のみで、抜け毛は少なめです。
ジェネッタの運動能力
ジェネッタは非常にアクティブな性格で運動量は多めです。短い足からは考えられないほどのスピードであちこちを駆け回ります。
遊ぶことが大好きなので、毎日時間を確保して遊んであげましょう。
足は短いですが、筋肉質でジャンプ力があるので、キャットタワーも用意しておいた方が良いでしょう。
ジェネッタの見分け方
ジェネッタと良く似た猫としてベンガル猫がいます。ベンガル猫はジェネッタが生み出されるベースとなった猫のひとつなので、外見的には非常に似ています。
違う点はベンガル猫の方がやや大柄で、足の長さも中足~長足に分類されること。ジェネッタは短足がスタンダードとされているので、その点が異なります。
ただし先ほどご説明した通り、ジェネッタは遺伝上の理由で長足の子が生まれることもあるため、長足のジェネッタの場合、ベンガル猫と非常に似た外見になります。
ジェネッタの性格・習性

ワイルドでクールな見た目に反して、実は甘えん坊な性格のジェネッタは、とても愛らしく魅力的です。
この見た目とは裏腹な性格により、きっと触れ合った人はジェネッタの魅力以上に好きになってくれるのではないでしょうか。
人懐っこく甘えん坊
ジェネッタは人懐っこくて甘えん坊な性格をしています。他の動物に対してもフレンドリーなので犬などを飼っている家庭や多頭飼いしている家庭にも馴染みやすいでしょう。
家族に対しての愛情が深く、いつも一緒にいることを好むため、長時間のお留守番は苦手です。
また、家族に対して親しみやすさを見せる一方で、知らない人に対しては警戒心強い一面もあります。
活発で遊ぶことが大好き
ジェネッタは遊ぶことが大好きで、たくさん遊んであげるととても喜びます。
足が短いながらも部屋を駆け回ったり、キャットタワーで遊んだりと、お家の中が賑やかになるでしょう。
他のペットとおもちゃを使って仲良く遊んだりすることもあるので、多頭飼いしているご家庭では、ペット同士が楽しそうに遊び回る姿を見られるでしょう。
先ほど述べた様に甘えん坊なところがあるので、時間をとってたくさん遊んであげられると良いですね。
ジェネッタの健康管理:平均寿命と注意したい病気、適切なケア方法

「ベンガルワシミミズク」のようなエキゾチックな外見が魅力のジェネッタは、比較的新しいハイブリッド猫種です。
そのユニークなルーツを持つがゆえに、健康管理においては一般的な猫種とは異なる視点も必要となります。
ここでは、ジェネッタの平均寿命、特に注意したい病気、そして日々の適切なケア方法について詳しく解説します。
ジェネッタの平均寿命
ジェネッタは非常に新しい猫種であり、統計的なデータがまだ少ないため、正確な平均寿命を特定することは難しいのが現状です。
しかし、その基礎となっている猫種(ベンガル、マンチカン、サバンナキャット、オリエンタルショートヘアなど)の平均寿命や、一般的な猫の寿命を考慮すると、おおよそ10歳~15歳程度が目安となると考えられます。
適切な飼育環境、バランスの取れた食事、そして定期的な健康管理を行うことで、平均寿命よりも長く健康な生活を送るジェネッタも多く存在すると期待されます。
ジェネッタが注意したい病気
ジェネッタは新しい猫種であるため、現時点では特定の遺伝性疾患はほとんど報告されていません。しかし、その血統に含まれる親猫種が持つ遺伝性疾患のリスクを考慮し、注意を払うことが重要です。
肥大型心筋症(HCM)
- 概要: ベンガルなど、一部の純血種に多く見られる心臓病です。心臓の筋肉が異常に厚くなり、血液を全身に送り出すポンプ機能が低下します。
- 症状: 初期には無症状のことが多いですが、進行すると、呼吸が速い・苦しそう、咳をする、食欲不振、元気消失、後肢の麻痺(血栓症による)などの症状が見られることがあります。
- 注意点とケア:
- 定期的な健康診断: 特に高齢猫になったら、定期的な聴診や血液検査、必要であれば心臓のエコー検査などを受けることが早期発見につながります。
- 日頃の観察: 呼吸数や元気、食欲の変化に注意し、異常があればすぐに獣医師に相談しましょう。
- ブリーダーからの情報: 親猫の遺伝子検査(一部の品種で実施)や心臓のエコー検査履歴を確認することが望ましいです。
ピルビン酸キナーゼ欠乏症(PK欠乏症)
- 概要: ベンガルなど、一部の猫種に見られる遺伝性疾患で、赤血球の酵素が欠損しているために貧血を引き起こします。
- 症状: 軽度から重度まで様々で、貧血による活動性の低下、粘膜の蒼白、黄疸などが見られます。
- 注意点とケア:
- 遺伝子検査: 信頼できるブリーダーは、繁殖に用いる親猫に対してこの病気の遺伝子検査を行っています。お迎えする前に、必ず親猫の遺伝子検査の結果を確認しましょう。発症リスクを避けるために、キャリア同士の交配を避けるのが一般的です。
- 治療法: 現在、根本的な治療法はありません。対症療法が主となります。
骨軟骨異形成症(OCD)
- 概要: マンチカンなど、短足種の猫に確認されている遺伝性の骨の病気です。軟骨や骨の形成異常により、関節に痛みや変形が生じます。
- 症状: 歩き方の異常(スキップするような歩き方)、足を引きずる、関節の腫れ、痛がる、活動性の低下などが見られます。
- 注意点とケア:
- 遺伝的素因: マンチカンの血が入っている場合、リスクが考えられます。親猫の健康状態や歩き方などを確認しましょう。
- 過度な運動の制限: 特に子猫期には、関節に負担をかけすぎないよう、高所からのジャンプや激しい運動は控えめにしましょう。
- 体重管理: 関節への負担を軽減するため、適正体重を維持することが非常に重要です。
一般的な猫の疾患
上記以外にも、ジェネッタは他の猫種と同様に、以下のような一般的な猫の疾患にかかる可能性があります。
- 腎臓病: 特に高齢猫に多く見られます。飲水量やおしっこの量の変化、食欲不振などに注意。
- 歯周病: 歯垢・歯石の蓄積により発生。口臭、歯茎の炎症、食欲不振などに注意。
- 泌尿器系疾患: 膀胱炎や尿石症など。頻尿、血尿、排尿時の痛みなどに注意。
- 消化器系疾患: ストレスや食事内容により、嘔吐や下痢を起こすことがあります。
ジェネッタの適切なケア方法
ジェネッタが健康で快適な生活を送るためには、日々の適切なケアが不可欠です。
バランスの取れた食事
- 高品質な総合栄養食: ジェネッタのライフステージ(子猫、成猫、シニア)と活動量に合わせた、高品質な総合栄養食を与えましょう。
- 飲水量の確保: 新鮮な水を常に複数箇所に用意し、飲水量を増やす工夫(循環式給水器の設置、ウェットフードの利用など)をしましょう。
十分な運動と遊び
- 豊富な運動量: ジェネッタは非常に活発で運動能力が高いため、上下運動できる環境と十分な遊びの時間を確保することが必須です。
- 高さのあるキャットタワー: 安定感があり、多段式で複数のステップや隠れる場所があるものが理想的です。
- 毎日一緒に遊ぶ時間: 毎日最低15分~30分程度は、猫じゃらしやレーザーポインターなどを使った集中した遊びの時間を設けましょう。知的好奇心も旺盛なので、知育玩具も活用すると良いでしょう。
- 脱走対策: 非常に俊敏で好奇心旺盛なため、脱走には厳重な注意が必要です。窓やドアの施錠を徹底し、網戸の補強も検討しましょう。
被毛と皮膚のケア
- 定期的なブラッシング: 短毛ですが、定期的なブラッシング(週に2~3回程度)で抜け毛を除去し、皮膚の健康を保ちましょう。ラバーブラシや獣毛ブラシが適しています。
- 皮膚の観察: スキンシップを兼ねて、皮膚に赤み、フケ、かさぶた、しこりなどがないか日頃から確認しましょう。
歯と耳、目のケア
- 歯磨き: 歯周病予防のため、毎日または数日おきに歯磨きを行いましょう。子猫の頃から慣れさせることが重要です。
- 耳のケア: 定期的に耳の中をチェックし、汚れがあれば優しく拭き取りましょう。異臭や赤みがあれば獣医師に相談してください。
- 目のケア: 目やにが出やすい猫種ではありませんが、目元を清潔に保ち、異常がないか確認しましょう。
ストレスの少ない環境作り
- 知的な刺激: 賢い猫なので、退屈させない工夫が必要です。知育玩具やパズルフィーダーなどを活用し、単調な生活にならないようにしましょう。
- 社会化: 子猫のうちからさまざまな人や音、環境に慣れさせることで、ストレスに強く、順応性の高い猫に育ちます。
定期的な健康チェックと獣医師との連携
- 年1回の健康診断: 病気の早期発見・早期治療のためにも、最低でも年に一度は動物病院で健康診断を受けさせましょう。特に心臓の聴診や、必要に応じた血液検査、エコー検査は重要です。
- ワクチン接種と寄生虫予防: 獣医師の指示に従い、必要なワクチン接種とノミ・ダニ、フィラリアなどの寄生虫予防を徹底しましょう。
- 異変の早期発見: 日頃から愛猫の様子をよく観察し、食欲不振、元気消失、嘔吐、下痢、排泄の異常、呼吸の異変、歩き方の変化など、少しでも気になる症状があればすぐに獣医師に相談しましょう。
ジェネッタは、そのワイルドな外見と遊び好きな性格、そして知性を兼ね備えた魅力的な猫種です。上記の適切なケアと深い愛情を注ぐことで、ジェネッタは健康で幸せな生活を長く送ることができるでしょう。
ジェネッタの価格相場とお迎え方法

ワイルドな外見と、愛らしい性格を併せ持つジェネッタは、非常に珍しいハイブリッド猫種です。そのため、お迎えできる場所や価格帯も、一般的な猫種とは大きく異なります。
ここでは、ジェネッタをお迎えする際の具体的な価格相場と、主な出会い方について詳しく解説します。
ジェネッタの具体的な価格相場
ジェネッタは、その希少性と、複数の猫種を交配させて誕生させるという繁殖の難しさから、非常に高価な猫種として知られています。
コラットの子猫の価格相場は、約50万円~100万円以上が目安となります。この価格は、以下のような様々な要因によって大きく変動します。
血統と親猫の質
親猫がドッグショーで優秀な成績を収めている、あるいは特定の血統を持つ場合、その子猫の価格は高くなります。これは、遺伝的な特徴や健康面での安定性が期待されるためです。
健康状態と遺伝子検査の有無
信頼できるブリーダーは、親猫や子猫の健康診断、および遺伝性疾患(親猫種に確認されている肥大型心筋症やピルビン酸キナーゼ欠乏症など)の遺伝子検査を徹底しています。
これらの検査結果が良好である子猫は、安心して迎えられるため、価格も高めに設定される傾向があります。
毛色や模様
ジェネッタの特徴的な模様や毛色(例:ベンガルに似たロゼット模様など)の出方によっても価格が変動することがあります。
月齢と性別
一般的に、月齢が低い子猫の方が価格は高めです。また、繁殖可能な女の子の方が男の子よりも高価になる傾向があります。
ブリーダーの評価と飼育環境
繁殖実績、飼育環境の質、お迎え後のサポート体制など、ブリーダーの信頼性も価格に影響します。
ブリーダーからお迎えする
ジェネッタをお迎えする最も確実で推奨される方法は、専門のブリーダーから直接譲り受けることです。
メリット
- 血統や親猫の健康状態、飼育環境が確認できる: 信頼できるブリーダーは、親猫の遺伝子検査の結果や健康状態、子猫が育った環境を公開しています。これにより、将来的な病気のリスクや、親猫の性格から子猫の気質をある程度予測できます。健全な繁殖を行っているかを確認できるため、安心して子猫をお迎えできます。
- 専門的な知識とサポートが受けられる: ブリーダーは、ジェネッタの特性や飼育に関する豊富な知識を持っています。お迎え後のしつけ、食事、健康管理について具体的なアドバイスや継続的なサポートを受けることができるため、初めてジェネッタを飼う方でも安心です。
- 社会化が進んでいる場合がある: 優良なブリーダーは、子猫の社会化にも力を入れています。様々な人や音、環境に慣れさせることで、新しい家庭への順応がスムーズになる傾向があります。
デメリット
- 選択肢が非常に少ない、お迎えまで時間がかかる: ジェネッタのブリーダーは国内にほとんど存在せず、子猫が生まれるタイミングも限られているため、お迎えまで数ヶ月から1年以上待つ必要がある場合があります。
- 価格が非常に高価: 健全な繁殖と手厚い飼育には莫大なコストがかかるため、生体価格は非常に高額になります。
- 遠方まで出向く必要がある場合がある: 日本国内にブリーダーが少ないため、遠方まで足を運ぶ必要があるかもしれません。
ペットショップからお迎えする
ペットショップでジェネッタと出会える機会は、極めて稀です。
メリット
- 子猫に直接会える、購入しやすい: 店頭で実際に子猫の様子を見て、気に入ればすぐに連れて帰れる手軽さがあります。
- さまざまな用品も同時に揃えられる: フードやケージ、おもちゃなど、必要な飼育用品をその場で一緒に購入できるため、手間が省けます。
デメリット
- 出会える可能性が極めて低い: 希少種のため、ほとんどのペットショップでは取り扱いがありません。
- 情報が限定的である場合がある: 親猫の血統や健康状態、子猫が生まれた環境に関する情報が十分に得られないことがあります。流通経路が複雑な場合もあり、子猫の詳しい履歴が不明なケースも考えられます。
- ストレスを受けやすい環境: 不特定多数の人が訪れる環境や、他の動物との接触が多いことで、猫がストレスを感じ体調を崩しやすいこともあります。
保護施設・里親募集からお迎えする
保護施設や里親募集サイトでジェネッタと出会える可能性は、ほぼありません。
メリット
- 社会貢献につながる: もし出会えれば、飼い主のいない猫に新しい家庭を与えるという社会貢献になります。
- 費用が抑えられる場合がある: 生体代は無料か、譲渡費用(医療費や登録費など)が数千円~数万円程度で済むことが多く、経済的な負担を抑えられます。
デメリット
- 出会いの可能性がほぼゼロ: 非常に希少な猫種であるため、保護されることは極めて稀で、里親募集に出されることはほとんどありません。
- 譲渡条件が厳しい場合がある: もし保護されたとしても、保護施設によっては、猫が二度と辛い思いをしないよう、非常に厳しい譲渡条件を設けていることがあります。
ジェネッタを家族に迎えることは、その希少性から準備と時間、そして経済的な覚悟が必要となります。
しかし、そのユニークな魅力と深い絆は、それらの努力に見合う素晴らしい経験となるでしょう。信頼できるブリーダーとの出会いを粘り強く探すことが、ジェネッタと出会うための最善の道と言えます。
ジェネッタの飼い方

愛猫と楽しく過ごす上で、猫種の特徴を理解しておくことはとても大切です。ジェネッタを飼うときにはどの様な点に気をつければ良いのでしょうか?ここではジェネッタを飼育するときに注意すべきポイントについてお話していきます。
運動不足にならないよう環境を整える

非常にアクティブな猫種なので運動不足にならないように環境を整えましょう。自由に駆け回れるスペースを確保するだけでなく、キャットタワーも用意できると良いですね。
飼い主や他の動物と一緒に遊ぶのが大好きなので、運動不足でストレスを溜めたり、肥満にならないようにしっかり遊んであげましょう。
足腰を痛めないように床材は工夫する

ジェネッタは運動神経に優れた猫ですが、足が短いためフローリングなどの滑りやすい床や、高い段差からのジャンプで関節を痛めかねません。
床材をクッション性のあるものにしたり、キャットタワーを段差が低めのものにするなど、足腰に負担がかからないような工夫をすると良いでしょう。
ジェネッタの行動範囲内の床を、滑りにくいカーペットやラグなどを使って保護するのも有効です。
必要に応じてサプリメントを導入していくことで、小さい頃からさまざまな疾患を予防することもできます。
好奇心旺盛なので事故や誤飲に注意する

ジェネッタは非常に好奇心旺盛な性格でもあることから、部屋中にあるさまざまなものに興味を示します。
例えばクリップやヘアゴム、消しゴムやピン、そしてティッシュやたわしなどの小さなものから大きなものまで。
室内に壊れやすいものや猫にとって危険なものを置いておくと、ものが壊れるだけでなく愛猫が怪我をしてしまうことがあるため注意が必要です。
このような事故を防ぐためにも日頃から事故や誤飲につながるものは、愛猫の手の届かない場所に閉まっておきましょう。
歯磨きはできるだけ毎日、最低でも2~3日に1回行う

猫も人間同様、歯磨きが必要です。歯磨きを怠ると歯垢・歯石が溜まり、歯周病の原因となってしまいます。
初期症状は歯肉炎や歯周炎など、歯茎の赤みが見られるため、この時点でケアしてあげることがとても大切です。
そのため、歯磨きはできるだけ毎日、難しい場合は2~3日に1回は行いましょう。
また、子猫に比べて成猫は歯磨きに慣れるまで時間がかかるので、できれば子猫のうちから歯磨きの練習をするのがおすすめです。
肥満にならないよう食事に気を配る

ジェネッタは短足な猫種なので、肥満になってしまうと足腰に負担がかかり、椎間板ヘルニアなどの病気に罹りやすくなってしまいます。
適度な運動はもちろんのこと、低カロリーキャットフードをなどを導入して、特に食事に気をつけて肥満を防止しましょう。
上図のボディコンディショニングスコア(BCS)では見た目と触った感覚で、肥満度を5段階で評価します。
BCS3の肋骨が触れて、上から見たときに腰のくびれが見られるくらいが理想的な体型。肥満度を簡単に測る目安になるので、ぜひ活用してください。
活動係数
愛犬の1日あたりのフードの量
g
2回に分けて与える場合 g/1回
3回に分けて与える場合 g/1回
4回に分けて与える場合 g/1回
愛犬の1日あたりに必要なカロリー
kcal
ジェネッタにおすすめのキャットフード・アイテム
ジェネッタの誕生の歴史

ジェネッタは2006年にアメリカのパウストラックキャッテリーのシャノン・キリーという人物によって生み出されました。作出の目的はアフリカンジェネットという、ジャコウネコ科の野生生物に似た猫を作り出したいというもの。
アフリカンジャネットはヒョウ柄で運動神経が良く、尻尾がとても長いエキゾチックな魅力のある野生動物です。
当時、ペット愛好家たちの間でアフリカンジャネットの様な猫を飼いたいという声が高まり、その需要に応えるためにブリーダーの間で交配が進められました。といっても、野生のアフリカンジェネットを捕獲して交配に用いたわけではありません。
マンチカンやベンガル猫、サーバルキャット、オリエンタルショートヘアといった、アフリカンジェネットに似た特徴を持つ猫たちが集められ、ジェネッタの作出が進められました。
ジェネッタは作出されてまだ間がない新しい猫種なため、足の短いものと長いものが生まれてくるなど、品種として不安定なところがあります。
そのため、現在でも品種の特徴を固定化するための研究は続いており、今後も開発は継続されていくと考えられています。現在のところ猫種の登録団体であるREFR(Rare and Exotic Feline Registry)とTICA(The International Cat Association)に登録品種として認められています。
ジェネッタと繋がりのある猫種
上記でご説明した通り、ジェネッタは複数の猫を交配して誕生しました。交配には、ジェネッタのモデルとなったアフリカンジェネットの外見に似た特徴を持つ猫が選ばれています。
外見だけでなく、人懐っこい性格や活発なところなど、それぞれの猫種の特徴がジェネッタに現れています。ここではジェネッタの誕生に関係がある猫種について説明していきます。
マンチカン

マンチカンは胴が長く、手足の短さが可愛らしい猫種です。手足が短いながらも筋肉質で運動能力に優れているのが特徴です。
小柄ですがガッシリとした体格をしており、太りやすい点に注意が必要。性格は穏やかで人懐っこく、人や他の動物に慣れやすい性格をしています。
穏やかで甘えん坊
好奇心旺盛で人懐こい
鳴き声は基本的に小さい
活発で運動能力が高い
その他情報
原産地 | アメリカ合衆国 |
猫種公認団体 | TICA |
大きさ | 小型 |
平均寿命 | 11歳~12歳 |
なりやすい病気 | 椎間板ヘルニア,関節炎,毛球症,猫伝染性腹膜炎 |
参考価格 | 6万円~50万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | レッド,クリーム,ブラウン,ホワイト,ブルー,シルバー,ブラック,キャリコ |
毛の長さ | 短毛or長毛 |
ベンガル

ベンガルは野性味のあるヒョウ柄模様が特徴的な大型タイプの猫です。ジェネッタのヒョウ柄を再現するために交配に用いる猫種として選ばれました。
見た目はワイルドですが、とても愛情深く懐きやすい性格をしています。野生のヤマネコの血を引いているため運動神経が良く、運動量は活発な猫種の中でも群を抜いています。
温厚で甘えん坊な性格
人懐こく遊ぶことも大好き
大きな声で鳴くことがある
運動神経は抜群で能力がとても高い
その他情報
原産地 | アメリカ合衆国 |
猫種公認団体 | CFA,FIFe,GCCF,TICA |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 13歳~15歳 |
なりやすい病気 | 特発性多発神経根障害,進行性網膜萎縮症(PRA),ピルビン酸キナーゼ欠乏症 |
参考価格 | 10万円~70万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | シングルコート |
毛色 | ブラウン,スノー,シルバー |
毛の長さ | 短毛 |
サバンナキャット

サバンナキャットは野生の猫であるサーバルキャットの血を引く猫種です。
サバンナキャットもベンガル猫と同様に野生の血を引いているため身体能力が非常に高く、垂直跳びで2.5m跳ぶ個体もいるほど運動能力に優れています。
野性的な見た目なので懐きにくい印象を与えますが、性格はとても甘えん坊で寂しがり屋。
知能が高く、飼い主に対して従順なので、犬のような猫と言われることもあります。逆三角形の小さな顔と縦長の大きな耳、細くて長い尻尾も特徴です。
人懐っこく甘えん坊
とてもよく懐く
あまり鳴かない
運動能力がとても高い
その他情報
原産地 | アメリカ合衆国 |
猫種公認団体 | TICA |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 17歳~20歳 |
なりやすい病気 | 巨大結腸症,緑内障,甲状腺機能亢進症 |
参考価格 | 60万円~300万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | シングルコート |
毛色 | ブラウン,ブラック,スポテッドタビー,ブラック&シルバー,ブラックスモーク,シルバースポテッドタビー |
毛の長さ | 短毛 |
オリエンタルショートヘア

オリエンタルショートヘアはほっそりとした長い足やくさび形の顔、大きな耳、アーモンド型の目が特徴です。
細くて引き締まった体格をしており、活動的で運動するのが大好き。飼い主さんのひざや肩に乗るなど、コミュニケーションをとりながら遊ぶのを好みます。
かまって欲しいときは鳴いて話しかけてくることもある、人に慣れやすい猫種です。
愛情深く、寂しがり
とても人懐っこい
寂しがりなので鳴くこともある
非常に運動神経が高く、活発に動く
その他情報
原産地 | イギリス |
猫種公認団体 | TICA,FIFe |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 13歳~15歳 |
なりやすい病気 | 慢性腎臓病,尿路結石症,糖尿病,知覚過敏症,リンパ腫,巨大食道症 |
参考価格 | 30万円前後 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | スムースコート |
毛色 | ホワイト,ブラウン,グレー,チョコレート,ライラック,クリーム,ブラック |
毛の長さ | 短毛 |
ジェネッタの理解度チェック
この記事の執筆者
桐谷 肇
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
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