たくましい体格と独特な垂れ耳、驚異的な嗅覚で知られるブラッドハウンドは、世界中で「魔法の嗅覚」の持ち主として名を馳せています。
中世ヨーロッパでは狩猟犬や追跡犬として活躍してきた犬種です。
たくましい外見からは想定外なほど、愛情深く穏やかな性格を持ち、家族と強い絆を築くことができる心優しいパートナーであるため、近年では家庭犬として愛されています。
しかし、日本ではブラッドハウンドの知名度はそれほど高くなく、飼育している家庭も限られます。国内での情報が少なく、飼育を検討している方には、特徴や適切な飼い方をしっかり理解することが大切です。
本記事では、ブラッドハウンドの基本的な特徴や性格から、日常的な飼い方のポイントまで詳しく解説します。ブラッドハウンドにご興味がある方やお迎えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の結論
- ブラッドハウンドは、たくましい体格と大きな垂れ耳などユニークな外見が特徴
- 鋭い嗅覚により、警察犬としても世界的に採用されている、追跡の達人と称されている犬種
- 日本での飼育例は極めて稀で、国内で出会えることはほとんどない
- 運動量が確保できる飼育環境の飼い主さんとなら、最適なパートナーになれる
ブラッドハウンドの特徴

堂々としたたくましい外見と、世界一とも称される嗅覚を持つブラッドハウンド。ブラッドハウンドは、古くから狩猟犬や捜索救助犬として人々に寄り添い、多くの場面で活躍してきました。
しわの多いたるんだ皮膚、垂れた大きな耳や力強い体格といったユニークな外見は、ブラッドハウンドの能力を最大限引き出すために進化してきた特徴です。
一度嗅いだ匂いを何kmも追跡できるという能力は、警察の捜査や救助活動の現場でも絶大な信頼を得ています。
また、ブラッドハウンドの性格は穏やかで愛情深く、家族や他の動物にも友好的です。
飼い主さんに対しては忠実で、優しい性格から家庭犬としても高い人気を誇りますが、独立心が強く頑固な一面や膨大な運動量を必要とする点も特徴的です。
穏やかで大人しい
家族には懐くが、警戒心は強い
頻繁に吠えることはない
運動はあまり好まない
その他情報
原産地 | ベルギー |
犬種グループ | 6G:嗅覚ハウンド |
大きさ | 大型 |
平均寿命 | 10歳~12歳 |
なりやすい病気 | 股関節形成不全,胃拡張捻転症候群,眼瞼内反症,眼瞼外反症,外耳炎 |
参考価格 | 50万円〜100万円以上 |
被毛
抜け毛 | 平均的 |
毛質 | スムースコート |
毛色 | ブラック&タン,レバー&タン,レッド |
ブラッドハウンドの誕生の歴史
ブラッドハウンドの歴史は、古代ヨーロッパにまでさかのぼります。ブラッドハウンドは、もともと狩猟や追跡を目的に改良された犬として誕生しました。
起源は諸説ありますが、現在のブラッドハウンドの祖先は、西ヨーロッパ、アルデンヌ地方の修道院で飼育されていた「セント・ハーバート・ハウンド」と呼ばれる犬種に由来すると言われています。
セント・ハーバート・ハウンドは、ベルギーのリエージュ地方にあるセント・ハーバート修道院で繁殖が行われており、その名が示す通り、狩猟を行う聖ハーバートの名にちなんで名付けられました。ブラッドハウンドという名前が付けられた理由は、「純血種(blooded hound)」であることを強調するためです。
当時、ブラッドハウンドは貴族や王侯の間で非常に重宝され、特に獲物を追跡する能力の高さから、狩猟の場でなくてはならない存在として扱われました。独特の垂れ耳やたるんだ皮膚は、嗅覚を最大限に活かすために選択繁殖された結果であり、これが現在のブラッドハウンドの外見に受け継がれています。
その後は、イギリスをはじめとするヨーロッパ各地で人気を博し、さらに19世紀にはアメリカに渡り、法執行機関でも活躍するようになりました。特に犯罪者の追跡や行方不明者の捜索など、嗅覚を活用した特殊な仕事において、その能力が高く評価されています。
現在でもブラッドハウンドは警察や救助活動におけるパートナーとして活躍しています。
ブラッドハウンドの身体的特徴
ブラッドハウンドは、しっかりとした頑丈な骨格と筋肉質な体格が特徴的な犬種です。
全体的にたくましい印象を与えますが、顔周りの柔らかくたるんだ皮膚からなる独特な表情が優しく穏やかな雰囲気を感じさせます。
たくましい体格ゆえに関節や骨に負担がかかりやすいため、適切な運動量を管理する必要があります。
ブラッドハウンドのサイズ(体高・体重)
体高 | 男の子:68cm 女の子:62cm |
体重 | 男の子:46kg~56kg 女の子:40kg~48kg |
体格はかなりしっかりとしており、筋肉質なだけでなく大型犬らしい体格をしています。
体高は60cmを超え、体重は40kgを超えるサイズ感であるため、成人女性と同程度の体重にまで成長します。
ブラッドハウンドの毛色・被毛
ブラッドハウンドの毛色は主に下記に分類されます。それぞれ濃淡のある独特な美しさを持っており、落ち着きのあるカラーリングが特徴です。
- ブラック&タン
- レバー&タン
- レッド
被毛は短めで密集しており、手触りは滑らかなので、比較的ケアがしやすいと言えます。狩猟犬として活躍していたため、雨風に強い被毛に発達したと言われています。
ブラッドハウンドの運動能力
ブラッドハウンドは、他の犬種と比べても群を抜く運動能力と持久力を誇る犬種です。
もともと狩猟や追跡を目的に改良された犬種であるため、長時間にわたって地形や天候に左右されることなく活動する能力に優れています。
最大の特徴は「嗅覚を使った追跡力」で、匂いを追い続ける集中力とスタミナは類い稀なるものと言えます。一度追跡を始めると、数十kmにも及ぶ距離を休むことなく走り続けることができるほどです。
ブラッドハウンドの平均寿命
ブラッドハウンドの平均寿命は10歳~12歳と言われています。10歳~12歳の寿命は大型犬としては、標準的な長さと言えるでしょう。
適切な食事管理や十分な運動が、ブラッドハウンドの寿命に大きく影響します。
ブラッドハウンドは食欲旺盛な犬種であるため、肥満を防ぎ健康を保つためにカロリーコントロールや適切な運動が必要です。
飼い主さんや家族との時間を大切にする愛情深い性格のブラッドハウンドと過ごせる10年~12年は、飼い主さんにとってもかけがえのない時間になるでしょう。
ブラッドハウンドの注意したい病気
股関節形成不全 | 骨格形成期に骨が変形したり関節が緩むことで、股関節が異常形成される |
胃拡張捻転症候群 | 飲み込んだ空気やガスが胃の中に溜まり、悪化すると胃がねじれてしまう |
眼瞼内反症 | 生まれながら、あるいは他の原因によりまぶたが内側に巻き込まれてしまう |
眼瞼外反症 | 主に先天的に、まぶたが外側にめくれている状態 |
外耳炎 | 耳の穴から鼓膜にかけての外耳道に炎症が起こる |
ブラッドハウンド特有の体型や特徴の影響で、関節の疾患や消化器系トラブル、目や耳の病気にかかりやすい傾向があります。
体の大きな犬種には特に多い、股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)や胃拡張捻転症候群(いかくちょうねんてんしょうこうぐん)などに注意が必要です。
眼疾患としては眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)や眼瞼外反症(がんけんがいはんしょう)があり、垂れ耳であるため外耳炎にも注意しなければいけません。
病気のリスクを最小限に抑えるために、適切な食事管理や運動習慣、日々の健康チェックが欠かせません。愛犬の異常を感じた際は、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。
ブラッドハウンドの見分け方
ブラッドハウンドは独特な特徴を持つため、ほかの犬種と見分けやすい見た目をしています。特に、顔や首回りのたるんだ皮膚と深いしわが特徴的です。
ブラッドハウンドの顔や首回りのしわは、追跡中に匂いを効率よく捕らえるために役立つと言われています。ほかの犬種はこれほど深いしわを持つ犬は少ないため、見分けるポイントとして重要です。
ブラッドハウンドとよく似た特徴を持つバセット・ハウンドやビーグルは、ブラッドハウンドに比べて体が小柄で、顔や耳の形状が異なります。
ブラッドハウンドのようなたるんだ皮膚やしわはほかの犬種にはあまり見られないため、見分けるポイントとして活用できます。
ブラッドハウンドの登録頭数
ブラッドハウンドは、日本国内での登録頭数は非常に少ない状況が続いています。
ジャパンケネルクラブ(JKC)のデータによると、1999年には登録頭数が1頭と報告されており、その後も2000年、2003年、2007年とまばらに登録が見られます。
これ以降データにはブラッドハウンドの登録が見当たらず、近年では登録がなく、極めて生存が稀な状況が続いています。
日本国内での飼育が一般的ではない要因として、大型犬であるため飼育スペースや運動量の確保が難しい点や、専門的な知識やしつけが求められる点が挙げられます。
ブラッドハウンドの性格・習性

たくましい見た目からは一見想像できないような性格や習性を持つブラッドハウンド。ブラッドハウンドの性格や習性を知ると、より愛らしく魅力的に感じるようになるでしょう。
穏やかで人や動物に対して友好的
ブラッドハウンドは堂々とした外見とは対照的に、非常に穏やかで優しい性格をしています。人懐っこく愛情深い性格のため、初対面の人にも友好的に接し、攻撃的な一面はほとんど見られません。
他の犬や動物に対しても寛容な態度を示すため、多頭飼いや他のペットとの共生も比較的スムーズに行えます。
しかし、ブラッドハウンドは愛情深い一方で興奮しやすい場面もあるため、しっかりとした社会化トレーニングを行うことで、より落ち着いた振る舞いが期待できます。
穏やかな性格は彼らが長い歴史の中で人間との協力関係を築いてきた証です。狩猟犬や捜索犬として培われた協調性が、家庭犬としての適応力を高めているのでしょう。
家族の一員として迎えた際には、彼らの優しい心を尊重し、愛情をたっぷり注ぐことでより深い信頼関係を築くことができます。
飼い主さんに忠実で愛情深い
ブラッドハウンドは、飼い主さんに対する忠実さと愛情深さで知られる犬種です。非常に感受性が豊かで、家族との絆を何よりも大切にします。
飼い主さんの指示に従おうとする姿勢や、共に過ごす時間を喜びと感じる性格は、多くの飼い主さんから愛される理由のひとつです。ブラッドハウンドは家族と一緒にいることを好むため、長時間の孤独にはあまり向いていません。
飼い主と密接に関わる生活スタイルが、彼らの心の安定に繋がります。家族を守ろうとする本能も備えており、信頼関係が築かれるほどその絆は深まります。
ブラッドハウンドの愛情表現はストレートで、飼い主に寄り添ったり甘えたりする姿が見られます。性格は家庭内での温かい雰囲気を作り出すだけでなく、飼い主さんとの強い絆を育む要素となります。
甘えん坊な一面があるため、独立心を育てるトレーニングを行うことで、バランスの取れた性格に導くことができます。
ブラッドハウンドとともに暮らすことで得られる喜びは、彼らの愛情深さに裏打ちされています。彼らの信頼を得るためには、日々のコミュニケーションや丁寧なしつけを怠らないことが重要です。
警戒心が強く、頑固でもある
ブラッドハウンドは穏やかで愛情深い性格を持つ一方、警戒心が強く、頑固な一面を持ち合わせています。特に嗅覚を活かして獲物を追跡するために培われた集中力は、ときに彼らの行動を頑固に見せる要因となります。
何かに夢中になると飼い主の呼び戻しに応じないこともあるため、子犬の頃からの根気強いトレーニングが欠かせません。警戒心の強さは、ブラッドハウンドが優れた追跡犬としての役割を担ってきた歴史に由来します。
知らない場所や新しい状況に対して慎重に行動することが多く、環境の変化に慣れるまで時間がかかることもあります。そのため、社会化トレーニングを早い段階で始めて、さまざまな経験をさせて刺激に慣れさせることが重要です。
頑固な性格は独立心の表れとも言えますが、飼い主さんにとっては扱いが難しく感じる場面もあるでしょう。
高圧的なしつけは逆効果になるため、褒めたりご褒美をあげるなどポジティブなアプローチを取り入れ、愛犬のペースに合わせた教育が求められます。
ブラッドハウンドを飼うのに向いている人の特徴

ブラッドハウンドは大型犬でセントハウンドであるため、飼うにはいくつかの注意点があります。
日本での飼育例が少ないからこそ、ブラッドハウンド特有の性格や特徴に合ったケアや環境を整える必要があります。
ブラッドハウンドの特徴や性格をふまえて、ブラッドハウンドを飼うのに向いている人について、詳しく解説します。
十分な運動時間を確保できる人
ブラッドハウンドは大型犬の中でもかなりの運動量が必要な犬種です。もともと獲物の追跡を目的として改良されてきたため、体力が非常に高く長時間の活動が必要です。
そのため運動習慣には散歩だけでなく、広い場所での自由な運動や、ノーズワークや追跡訓練など頭と体を使う活動が適しています。
運動不足になるとストレスが溜まり、吠え癖や破壊行動といった問題が出る可能性があるため、注意が必要です。
ブラッドハウンドを飼うのに向いている人の特徴として、飼い主さんもアクティブな生活が好きで十分な運動時間を確保できる人が良いでしょう。
一緒にアウトドアを楽しんだり、ドッグランやハイキングに出かけたりと定期的に長時間運動させられれば問題ありません。
庭やフェンスのある環境でお迎えできる人
高い運動能力とスタミナがある犬種のため、安全に自由運動ができる庭や、しっかりとしたフェンスで囲まれた環境が整っていることが理想的です。
飼い主さんが一緒に散歩をするのはもちろん大切ですが、ブラッドハウンドの体力についていけない飼い主さんがほとんどです。
嗅覚が非常に鋭く、一度気になる匂いを嗅ぐと匂いを追いかける習性があります。庭で自由運動をしている際に、フェンスが低いと簡単に飛び越えたり、隙間を見つけて逃げ出したりする危険性があります。
最低でも1.5m~2mの高さのある頑丈なフェンスを設置し、脱走のリスクを減らす工夫が必要です。
ブラッドハウンドの飼い方

日本での飼育例が少ないブラッドハウンドだからこそ、しっかり飼育方法を理解する必要があります。
飼い方次第ではトラブルになる可能性もあるため、十分に理解してからお迎えをするようにしましょう。
スタミナがとても豊富であるため、1日1回あたり1時間の散歩が必要

ブラッドハウンドはスタミナがとても豊富で、非常にエネルギッシュな犬種です。
そのため1日1回あたり1時間の散歩が必要になり、散歩だけでなくハイキングやドッグスポーツ、ドッグランの利用なども効果的です。
犬はストレスを溜めやすい動物である一方、ブラッドハウンドにとって運動不足はかなりストレスを溜める要因と言えます。
家の中で吠えたり家具を壊したりといった問題行動に繋がる恐れがあるため、適切な運動量を確保するようにしましょう。
頑固な性格により、子犬期からの根気強く丁寧なしつけが必要

ブラッドハウンドは知能が高く、飼い主さんに対して穏やかで愛情深い性格を持つ一方で、独立心が強く頑固な一面を持っています。
頑固ですが知能は高いので、しつけの際には特に根気と一貫性が求められます。
好奇心旺盛な面もあり、自分の興味の赴くままに行動する傾向があるため、飼い主さんがリーダーシップを発揮し、子犬期から丁寧なしつけを行うことが非常に重要です。
社会化トレーニングも子犬期から必要
基本的なコマンド(「お座り」「待て」「来い」など)を覚えさせるだけでなく、社会化のトレーニングも欠かせません。
さまざまな人や犬、環境に慣れさせることで、不安やストレスを軽減し、穏やかな性格に育ちます。
ただし、ブラッドハウンドは厳しい叱責や威圧的な態度に敏感な性格のため、褒めて伸ばすポジティブなトレーニング手法が適しており、ご褒美としておやつを与える方法も効果的です。
しつけには時間と労力がかかりますが、根気強く取り組むことで、ブラッドハウンドは忠実で信頼できるパートナーになります。
生後2~3か月頃からしつけのスタートは可能なので、早い段階からの丁寧なトレーニングを習慣づけることが大切です。
魔法の嗅覚を活かした具体的な遊び方
ノーズワーク(嗅覚を使った探し物ゲーム)
ブラッドハウンドの優れた嗅覚を最も効果的に活用できるのがノーズワークです。
- おやつ探し:まずは、愛犬の好きなおやつやドッグフードを少量、部屋の中に隠します。最初は見つけやすい場所に置いて、「探して」と声をかけ、見つけたらたくさん褒めてあげましょう。
- 難易度を上げる:慣れてきたら、タオルの下に隠したり、複数の箱の中に隠したり、部屋の隅や家具の裏など、見つけにくい場所に隠します。
- 複数アイテム探し:最終的には、おやつが入っていないダミーの箱を複数用意し、おやつが入っている箱だけを探し当てられるようにします。
この遊びは、犬が生まれ持った能力を使うことで、達成感を得られ、精神的な満足度を高めることができます。雨の日など、外で十分な運動ができない日にも最適です。
かくれんぼ
飼い主が隠れて、愛犬に探してもらうシンプルな遊びです。ブラッドハウンドの優れた追跡能力を楽しく鍛えられます。
- 愛犬に「待て」を指示し、別の部屋や家具の裏に隠れます。
- 「もういいよ」と声をかけ、愛犬が自分を探しに来るように促します。
- 見つけてくれたら、大げさに喜び、たくさん褒めてあげましょう。
この遊びは、愛犬との絆を深めるだけでなく、「飼い主の声」を頼りにすることに慣れさせ、飼い主とのコミュニケーション能力を高める効果もあります。
トラッキングゲーム(屋外での匂いの追跡)
少し高度な遊びですが、ブラッドハウンドの追跡本能を刺激し、心身ともに充実した時間を過ごすことができます。
- 公園や広場など、人や他の犬が少ない場所を選びます。
- 愛犬を待たせておき、飼い主が地面におやつをこすりつけながら、犬の歩幅で数メートル先のゴールまで進みます。
- 愛犬をスタート地点に戻し、「探せ」と指示して匂いを追わせます。
- 上手にゴールまでたどり着けたら、たくさん褒めてご褒美をあげましょう。
これはブラッドハウンドの持つ本来の能力を活かすことができる、理想的な運動です。最初は短い距離から始め、慣れてきたら徐々に距離やカーブを増やして難易度を上げていきましょう。
これらの遊びを通して、ブラッドハウンドの優れた嗅覚を「楽しいこと」と結びつけることで、無意味な吠えや噛みつきといった問題行動の抑制にもつながります。
お留守番や単独での行動時間を少なくする

ブラッドハウンドは人との繋がりを非常に大切にする犬種です。飼い主さんや家族と一緒にいることを好むため、長時間の留守番や単独での行動はストレスの原因となりがち。
孤独感を抱えると、吠え続けたり家具を破壊したりといった問題行動に繋がることもあるため、飼い主さんはできるだけ一緒に過ごす時間を確保することが重要です。
もし留守番をさせる必要がある場合は、少しずつ時間を延ばして慣れさせるトレーニングを行いましょう。
おもちゃや噛むためのアイテムを与えて退屈を防ぐ工夫をするほか、留守中にはラジオやテレビをつけて環境音を加えると安心感を与えることができます。
ブラッドハウンドにとって、家族との時間は心の安定を保つために欠かせないものです。できる限り単独での時間を減らし、一緒に過ごす時間を増やす工夫が重要と言えるでしょう。
病気や体への負担軽減のため、食事は複数回に分けて少量ずつ与える

大型犬のブラッドハウンドは、一度に大量の食事を与えると胃拡張捻転症候群といった危険な症状を引き起こす可能性があります。
特に胃拡張捻転症候群は命に関わる病気であり、発症すると短時間で深刻な状態に陥るため、予防が何よりも重要です。1日の食事量は2~3回に分けてみたり、3~4回に分けてみたりと、少量ずつ与えることを心がけましょう。
食事の際には早食いを防ぐための工夫も必要です。早食い防止用のフードボウルを使用したり、手作りの仕掛けを加えて食事時間を延ばすことで、消化器官への負担を軽減できます。
食事後は、すぐに運動させず、少なくとも1~2時間は安静に過ごさせるようにしましょう。
ブラッシングは必要最低限、その他のお手入れは定期的に

ブラッドハウンドの被毛は汚れにくい毛質で短毛のため、ブラッシングは必要最低限で問題ない犬種です。抜け毛もそこまで多くないので、週に1~2回程度はしっかりとブラッシングをしてあげれば十分でしょう。
その代わりにホットタオルなどを使って、汚れた箇所があればすぐに落としてあげることも忘れずに。これで十分です。
そのほかにも、毎日必要な歯磨きや1~2週間に一度で良い耳掃除や爪切り、月に1回程度のお風呂など、愛犬ごとのペースに合わせて行うことが大切です。
健康的な生活におすすめのドッグフード・アイテム
ブラッドハウンドは骨や関節にストレスがかかりがちな大型犬で、運動量が多い犬種のため、しっかりとした筋肉を維持する必要があります。
健康を保つ上では、タンパク質や脂質を適度に含む高品質なドッグフードを選び、肥満を防ぐため過剰な脂肪分や添加物の多い食品は避ける工夫が重要。
アカナのアダルトラージブリードレシピは、高品質な動物性タンパク質を豊富に含んでいるだけではありません。
グルコサミンやコンドロイチンなどの成分による関節ケアや、グルテンフリーという消化のしやすさにも配慮された栄養設計で、健康的な体づくりをサポートします。
人工添加物や合成保存料を一切使用していないため、ブラッドハウンドの健康を第一に考える飼い主さんに、ぜひおすすめしたいフードです。
ブラッドハウンドの被毛は短毛ですが皮膚がデリケートなため、適切なブラッシングが必要です。
ハリオのペットブラシはシリコン製のブラシで、犬の皮膚に優しくマッサージ効果も期待できるため、日々のお手入れに最適です。
ブラッドハウンドは皮膚がたるんでいるため、一般的なブラシだと摩擦による刺激を受けやすく、肌トラブルになる恐れがあります。
柔らかいシリコン素材のブラシであれば、余計な負担をかけずにブラッシングが可能です。特に皮膚が敏感な子にも使いやすい設計になっています。
皮膚に優しく、抜け毛をしっかり取り除きつつ、マッサージ効果で健康維持にも役立つブラシは、ブラッドハウンドの日常のブラッシングを快適にするために、おすすめのブラシです。
ブラッドハウンドの価格相場と入手方法

ブラッドハウンドの価格相場は、一般的な犬種に比べて高価になる傾向があります。血統や毛色、お迎え方法によって大きく変動しますが、目安として50万円〜100万円以上となることが多いです。
これは、国内でのブリーダーが少ないため、需要に対して供給が追いついていないことや、海外からの輸入費用(輸送費、検疫費用など)が高額になることが主な理由です。
ブラッドハウンドをお迎えする方法は、主に以下の2つが挙げられます。
具体的なお迎え方法
国内の専門ブリーダーからお迎えする
国内にいるブラッドハウンドの専門ブリーダーから直接子犬を譲り受ける方法です。
- メリット:
- ブリーダーと直接顔を合わせて、子犬や親犬の様子を確認できる。
- 日本語でやり取りができるため、飼育に関する質問や相談がしやすい。
- お迎え後も継続的なサポートを期待できる。
- デメリット:
- ブリーダーの数が非常に限られているため、希望する子犬が見つかるまでに時間がかかる。
海外から輸入する
国内に希望する子犬がいない場合、海外のブリーダーから輸入するという選択肢もあります。
- メリット:
- 国内より選択肢が広がり、希望の血統や毛色の子犬を見つけやすい。
- デメリット:
- 費用が非常に高額になりやすい(生体代に加えて輸送費や代行手数料など)。
- 長時間の輸送が犬に大きなストレスを与える可能性がある。
- 言語や文化の違いから、コミュニケーションが難しく、トラブルになるリスクがある。
信頼できるブリーダーを見つけるポイント
希少犬種だからこそ、安易な判断はせず、信頼できるブリーダーを慎重に見極めることが重要です。
- 飼育環境を確認する: 犬たちが清潔で十分な広さのある環境で飼育されているか、実際に足を運んで確認しましょう。
- 親犬や兄弟犬に会わせてもらう: 親犬や兄弟犬の性格や健康状態を確認することは、子犬の将来を予測する上で非常に重要です。
- 遺伝子疾患の検査状況を聞く: ブラッドハウンドに多い股関節形成不全などの遺伝性疾患について、親犬が検査を受けているか、結果を公開しているかを確認しましょう。
- 質問に丁寧に答えてくれるか: 犬種の特性や飼育に関する質問に、専門知識を持って丁寧に答えてくれるブリーダーは信頼できます。
- お迎え後のサポート体制: お迎え後の不安や疑問に対して、相談に乗ってくれる体制があるかを確認しておきましょう。
ブラッドハウンドは魅力的な犬種ですが、その希少性ゆえに、お迎えには時間と費用、そして十分な準備が必要です。安易に判断せず、信頼できるブリーダーと出会うことが、幸せなドッグライフの第一歩となります。
この記事の執筆者
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男の子のプクくんと女の子のユキちゃんは社交的、陽気な性格で毎日とっても可愛く癒されます。
すべての犬種を愛しておりますが、ビション・フリーゼの見た目や性格が特に大好きです。
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