愛くるしいしわくちゃの顔、くるりと巻いた尻尾、そしてどこかユーモラスな佇まいが魅力のパグ。その独特な容姿と陽気で人懐っこい性格から、世界中で多くの人々を魅了し、根強い人気を誇る犬種です。
これからパグを家族に迎えたいと考えている方、すでにパグと暮らしているけれど、もっと深く理解したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、パグはその愛らしい見た目とは裏腹に、短頭種特有の健康問題や、適切なケアが必要となるデリケートな一面も持ち合わせています。彼らが快適で健康な毎日を送るためには、その特性を理解し、適切な飼育環境とケアを提供することが不可欠です。
この記事では、パグの基本的な特徴や性格、理想的な飼い方、日常のお手入れ方法、そしてパグがかかりやすい病気とその予防・対策まで、パグとの幸せな暮らしを実現するために知っておきたい情報を網羅的に解説します。愛犬との絆を深め、より豊かなパグライフを送るためのヒントを、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の結論
- 小さな体や垂れた耳、深いシワに埋もれた鼻や口が愛おしい犬種
- 優しく無駄吠えが少ないため、家庭で飼いやすい犬としても人気が高い
- 日頃からブラッシングや汚れが溜まりやすい顔周りのケアは必須
- 短頭種によく見られる呼吸器系の病気に注意が必要
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
現在はnademo編集部でペットと過ごす上で大切な知識や情報をご紹介しています。
目次
パグってどんな犬?歴史・特徴・性格を知る

パグは短頭種と言われる鼻の短い種類の小型犬で、同じく短頭種にはフレンチ・ブルドッグやシー・ズー、ボストン・テリアなどがいます。
小柄なので中型のブルドッグよりもお世話がしやすく、居住スペースが狭くなりがちな日本でも飼いやすいです。
表情や顔のシワは好みが分かれるポイントですが、パグ好きな人は溺愛するほどにパグが好き。
鼻が短いため、ゼーゼーと音を立てて呼吸することもあり、健康面では少し気をつけなければいけない点も多くあります。
眠っているときはいびきもかきますが、愛らしい寝顔との相乗効果で、より可愛く見えてしまうのもパグの魅力です。
明るく陽気だが、とても落ち着いた性格
人との時間は大切だが、マイペースな面も
警戒心が少なく、ほとんど吠えない
太りやすいため、適度な運動が必要
その他情報
原産地 | 中国 |
犬種グループ | 9G:愛玩犬 |
大きさ | 小型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 水頭症,壊死性髄膜脳炎,短頭種気道症候群,洞不全症候群,間擦疹,レッグ・カルベ・ペルテス病,乾性角結膜炎 |
参考価格 | 30万円~40万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | シルバー,アプリコット,フォーン,ブラック |
パグの歴史とルーツ
パグの歴史は非常に古く、そのルーツは数千年も前に遡ると言われています。彼らがどのような歴史を辿り、現代のような姿になったのかを知ることで、パグの魅力をより深く感じられるでしょう。
古代中国からの贈り物
パグの起源は、紀元前2000年頃の古代中国にまで遡るとされています。当時の中国で、権力者や貴族たちの間で愛玩犬として飼育されていた短吻種の犬が、パグの祖先と考えられています。
- 中国の皇室犬: パグの祖先犬は、宮廷内で大切にされ、一般の人々が飼うことは許されないほどの貴重な存在でした。彼らは、皇帝や貴族の膝の上で過ごすことを許された、まさに「王侯貴族の犬」だったのです。
- 特徴的なしわの秘密: パグの顔にある特徴的なしわは、当時の中国人にとって、漢字の「王子」を意味する文字に見えたと言われています。そのため、彼らは特に縁起の良い犬とされ、大切にされていました。
- 護衛犬としての役割も?: 小柄な体格ながらも、番犬として皇帝や財宝を守る役割も果たしていたという説もありますが、基本的には愛玩目的で飼われていたと考えられています。
このように、パグは古くから人々に愛され、大切にされてきた歴史を持つ、高貴なルーツを持つ犬種なのです。
世界中で愛される人気犬種へ
古代中国で大切にされてきたパグは、16世紀にオランダの貿易商によってヨーロッパに渡り、その愛らしい姿と魅力的な性格で瞬く間に人気を集めました。
- オランダでの活躍: パグがヨーロッパで最初に注目されたのはオランダでした。特に、オランダ王家のウィリアム3世のパグが、命を救ったという逸話(パグが敵の接近を吠えて知らせ、ウィリアム3世を救ったとされる)が有名になり、オランダ王室の公式犬となりました。
- 各国への伝播: その後、イギリス、フランス、スペインなど、ヨーロッパ各地の王侯貴族の間でパグは愛されるようになります。特に19世紀には、イギリスのヴィクトリア女王がパグを深く愛し、その人気は不動のものとなりました。彼女は、パグの繁殖にも熱心に取り組み、現在のパグの基礎を築いたとも言われています。
- 「パグ」という名前の由来: 「パグ(Pug)」という名前の由来には諸説ありますが、ラテン語で「拳」を意味する「pugnus(プグヌス)」に、その顔の形が似ているからという説や、中国語の「Paa kou(パーコウ)」が転じたという説などがあります。
- 現代の人気: 20世紀に入り、世界大戦などの影響で一時的に人気が低迷する時期もありましたが、そのユニークな魅力と愛らしい性格は常に人々を惹きつけ、今日では世界中で愛される人気犬種としての地位を確立しています。
パグの魅力
パグの最大の魅力は、やはりその独特な身体的特徴にあります。一度見たら忘れられないその容姿は、多くの人を惹きつけ、彼らが愛される理由の大きな部分を占めています。
パグの顔は、彼らの最大のチャームポイントと言えるでしょう。ぺちゃんこでつぶれた鼻、大きな丸い目、そして何重にも重なる「しわ」は、一度見たら忘れられない特徴です。
短頭種(ブラキケファリック)
パグは、鼻が短く、顔が扁平な「短頭種」に分類されます。これにより、独特の愛らしい顔つきが生まれますが、同時に呼吸器系のトラブルを抱えやすいという特性も持ち合わせています。(これについては後述の「かかりやすい病気」で詳しく解説します。)
大きく丸い目
クリクリとした大きな瞳は、表情豊かで、時に人間味あふれる表情を見せます。しかし、目が突出しているため、傷つきやすく、乾燥しやすいというデリケートな一面もあります。
しわの魅力
顔全体、特に額から鼻にかけて深く刻まれたしわは、パグの個性を象徴するものです。しわは、彼らの顔に豊かな表情を与え、様々な感情を表現しているように見えます。このしわが、中国語の「王子」の文字に見えたという逸話も、彼らの歴史の深さを物語っています。
耳の形
耳の形は、前に垂れる「ボタン耳」と、後ろに反り返る「ローズ耳」の2種類があり、どちらもパグの愛らしさを引き立てます。
これらの特徴が組み合わさって、パグのどこか哀愁漂う、しかし愛嬌たっぷりの「パグ顔」が生まれるのです。
パグの特徴的な体型と被毛の色
パグの身体的な魅力は、顔だけでなく、その全体的な体型と被毛にも現れています。彼らは、見た目にも愛らしく、抱き心地の良い体つきをしています。
がっしりとした体型
パグは体高は低いですが、筋肉質でがっしりとしたコンパクトな体型をしています。体重は6~8kg程度が一般的です。このずんぐりむっくりとした体つきは、抱っこした時にずっしりとした安心感を与えます。
くるりと巻いた尻尾
パグの尻尾は、背中の上にくるりと巻かれているのが特徴です。二重に巻かれているパグは特に珍重され、チャームポイントの一つとされています。この尻尾の巻き具合も、パグの表情豊かな魅力の一部です。
滑らかな短毛
被毛は短く、滑らかで光沢があります。お手入れは比較的楽ですが、抜け毛は多い犬種なので、日頃のブラッシングが重要です。
豊富な被毛の色
パグの被毛の色は、主に以下の4種類が公認されています。
- フォーン: 明るい黄褐色で、最も一般的な色です。顔の黒いマスクとのコントラストがはっきりしています。
- ブラック: 全身が漆黒のパグで、光沢のある被毛が特徴です。
- シルバー: フォーンよりもさらに薄い銀色がかった毛色です。
- アプリコット: フォーンよりも赤みがかった色合いで、温かみのある印象を与えます。
これらの身体的特徴が、パグ独自の愛らしさと魅力を形作っており、多くの人々を惹きつけてやみません。
パグの性格と飼い主との関係性やしつけ

パグの魅力は見た目だけではありません。彼らの陽気で愛らしい性格は、一度一緒に暮らしたら手放せなくなるほどの魅力を秘めています。飼い主さんとの関係性も非常に深く築ける犬種です。
陽気で甘えん坊な気質
パグは、その愛らしい見た目に違わず、陽気で人懐っこく、そしてとてつもなく甘えん坊な性格の持ち主です。彼らは、常に飼い主のそばにいたがり、家族の中心で過ごすことを心から喜びます。
- 人懐っこさ: 家族だけでなく、来客や見知らぬ人にも友好的に接することが多いです。そのため、初めて犬を飼う方にも比較的飼いやすい犬種と言えるでしょう。
- 甘えん坊: 膝の上に乗ってくる、後をついて回る、寝るときも一緒など、常に飼い主とのスキンシップを求めます。彼らは飼い主の愛情を何よりも喜び、応えようとします。
- 陽気で遊び好き: 好奇心旺盛で遊び好きな一面も持っています。おもちゃで遊んだり、飼い主と追いかけっこをしたりする時間を楽しみます。
- 穏やかで従順: 攻撃性は少なく、比較的穏やかな性格です。しつけに対しても従順で、賢い一面も持ち合わせています。
- 寂しがり屋: 飼い主と離れることを非常に嫌がる傾向があります。長時間の留守番は苦手で、分離不安になることもあるため、留守番の練習や対策が必要です。
パグは、飼い主への深い愛情と忠誠心を示す犬種です。彼らが幸せに暮らすためには、飼い主からの十分な愛情とコミュニケーションが不可欠です。
しつけのポイントと注意点
パグは賢く従順な性格ですが、頑固な一面も持ち合わせているため、しつけには一貫性と根気強さが求められます。特に子犬の頃からのしつけが非常に重要です。
褒めて伸ばすしつけ
パグは、叱られるよりも褒められることでより意欲的に学習します。成功したら大いに褒め、おやつや撫でるなどのご褒美を与えましょう。
「できた!」という成功体験をたくさん積ませることが、自信と学習意欲に繋がります。
短時間で集中
パグは集中力が長く続かない傾向があるため、しつけは短時間(5分~10分程度)で区切り、毎日継続することが効果的です。
飽きさせないように、遊びの要素を取り入れるのも良いでしょう。
社会化の重要性
子犬の頃からさまざまな人や他の犬、環境に慣れさせる「社会化」を積極的に行いましょう。これにより、人見知りや犬見知りを防ぎ、穏やかで友好的な性格を育むことができます。
子犬教室への参加や、動物病院でのパピーパーティーへの参加もおすすめです。
トイレトレーニング
トイレトレーニングは、根気強く教える必要があります。成功したらすぐに褒め、失敗しても叱らずに静かに片付けましょう。
粗相をした場所をしっかりと消臭し、匂いが残らないようにすることも重要です。
無駄吠えや甘噛みへの対処
パグは甘えん坊ですが、要求吠えや甘噛みがエスカレートしないよう、子犬の頃から適切に対処しましょう。要求吠えには応じない、甘噛みされたら遊びを中断するなど、毅然とした態度で接することが大切です。
分離不安対策
寂しがり屋な性格から分離不安になるパグもいます。留守番の練習を短時間から始め、徐々に時間を延ばす、お留守番中に楽しめる知育玩具を与えるなどの対策を行いましょう。
パグのしつけは、飼い主との信頼関係を築く大切な時間です。愛情を持って、根気強く接することで、パグは飼い主にとって最高のパートナーとなってくれるでしょう。
パグの健康管理:かかりやすい病気と予防・対策

愛らしいパグと長く幸せに暮らすためには、彼らが遺伝的にかかりやすい病気を理解し、日頃から予防と早期発見に努めることが非常に重要です。
パグは、そのユニークな身体的特徴ゆえに、他の犬種とは異なる健康上の注意点があります。特に、短頭種特有の呼吸器疾患や皮膚・目のトラブルは、飼い主さんが常に意識しておくべきポイントです。
パグは、鼻が短く、顔が平らな「短頭種(ブラキケファリック)」に分類されます。この特徴的な顔の構造が、愛らしく見せる一方で、呼吸器系のさまざまな疾患を引き起こしやすいという宿命を抱えています。そのため、パグの健康管理において、呼吸器系のケアは最も重要なポイントのひとつです。
短頭種気道症候群とは?症状と予防
短頭種気道症候群は、短頭種の犬によく見られる呼吸器系の複合的な疾患の総称です。パグもこの症候群にかかりやすく、その症状は彼らの生活の質に大きく影響します。
短頭種気道症候群の主な構成要素
- 鼻腔狭窄: 鼻の穴が狭く、空気の通り道が十分に確保されていない状態です。これにより、鼻での呼吸がしにくくなります。
- 軟口蓋過長症: 口蓋(口の天井部分)の軟らかい部分が通常よりも長く、気管の入り口を塞いでしまう状態です。これは呼吸音(いびきやガーガー音)の主な原因となります。
- 喉頭虚脱: 喉頭(のど仏の部分)の軟骨が弱くなり、呼吸時に潰れてしまう状態です。重症化すると、呼吸困難が非常に深刻になります。
- 気管低形成: 気管の直径が通常よりも細い状態です。
主な症状
- いびき、ガーガー音: 常に、または興奮時や運動時に「ガーガー」「ブーブー」といった大きな呼吸音が聞こえます。
- 開口呼吸: 暑くないのに口を開けてハァハァと呼吸する「パンティング」が頻繁に見られます。
- 呼吸困難: 舌が紫色になる(チアノーゼ)、呼吸が苦しそうで座り込んで動かなくなる、失神するなど、命に関わる状態に陥ることがあります。
- 嘔吐、逆流: 呼吸がしにくいため、食事中に空気を多く飲み込み、食道から胃の内容物が逆流したり、嘔吐したりすることがあります。
予防と対策
- 体重管理: 肥満は気道をさらに狭め、呼吸器症状を悪化させます。適正体重を維持することが最も重要です。
- 興奮させすぎない: 興奮すると呼吸が荒くなり、症状が悪化しやすいため、過度な遊びは避けましょう。
- 首輪ではなくハーネス: 首輪は気管を圧迫する可能性があるため、胴体に負担がかからないハーネスを使用しましょう。
- 夏の暑さ対策: 後述の熱中症予防を徹底してください。
- 早期の獣医相談: いびきやガーガー音がひどい、呼吸が苦しそうなどの症状が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。
熱中症への厳重な注意
短頭種であるパグは、その身体構造ゆえに熱中症のリスクが非常に高い犬種です。人間の感覚で「少し暑いかな」と感じる程度でも、パグにとっては命に関わる危険な暑さになることを理解しておく必要があります。
熱中症になりやすい理由
- 効率の悪いパンティング: 犬は舌を出してハァハァと呼吸する「パンティング」で体温を下げますが、パグは鼻が短いため、パンティングによる熱放散が効率的に行えません。
- しわの多さ: 顔のしわが多く、熱がこもりやすい構造も、体温上昇を助長します。
- 興奮しやすい性格: 遊び好きで興奮しやすい性格も、体温が上がりやすい要因となります。
主な症状
- 激しいパンティング: 口を開けて、舌を出し、荒い呼吸を繰り返す。
- よだれがひどい: 口から泡のようなよだれを大量に出す。
- 舌や歯茎の色が濃い赤色、または紫色: 酸欠状態になっているサインです(チアノーゼ)。
- ふらつき、ぐったりする: 意識が朦朧とし、立ち上がれなくなる。
- 嘔吐、下痢: 消化器系の症状も現れることがあります。
- 体温上昇: 触ると体が非常に熱い。
予防と対策
- 散歩時間の厳守: 夏場は、早朝(日の出後すぐ)や夜間(地面の熱が冷めた後)の涼しい時間帯にのみ散歩に行きましょう。日中のアスファルトは非常に高温になります。
- 室内での温度・湿度管理: エアコンや扇風機を適切に使い、室温は25℃前後、湿度は60%以下を目安に快適な環境を保ちましょう。
- 外出時の注意: 短時間の外出でも、車内に残すのは絶対にやめましょう。日陰を選んで歩く、保冷剤やクールベストを活用するなどの対策も有効です。
- 水分補給: 常に新鮮な水を十分に用意し、散歩中もこまめな水分補給を心がけましょう。
- 異変に気づいたら: 少しでも熱中症のサインが見られたら、すぐに体を冷やし(首、脇の下、股の付け根など)、緊急で動物病院へ連れて行きましょう。
皮膚炎やしわの間のケア
パグの愛らしい顔の「しわ」や、その大きな瞳は、残念ながら同時に皮膚や目のトラブルを引き起こしやすいデリケートな部分でもあります。
日頃から注意深いケアを続けることで、これらの疾患を予防し、愛犬の快適な生活を守りましょう。
パグの顔や体のしわは、皮膚同士が密着し、通気性が悪くなりがちです。このため、皮膚炎や皮膚の感染症が発生しやすい環境となります。
皮膚炎になりやすい理由
- 高温多湿: しわの奥は常に湿度が高く、細菌や酵母菌が増殖しやすい環境です。
- 摩擦: 皮膚同士がこすれ合うことで炎症が起きやすくなります。
- 食べかすや汚れ: 食事の際に食べかすが挟まったり、涙やけで湿ったりすることも原因となります。
主な症状
- 赤み、かゆみ: しわの奥が赤くなり、犬がかゆがって顔をこすりつけたり、足で掻いたりする。
- 悪臭: 細菌や酵母菌の増殖により、不快な匂いがする。
- 脱毛、フケ: 炎症が慢性化すると、毛が抜けたり、フケが出たりする。
- ただれ、膿: 重症化すると、皮膚がただれたり、膿が出たりすることもあります。
予防と対策
- 毎日の清潔ケア: 柔らかいコットンやガーゼをぬるま湯で湿らせて固く絞り、しわの奥を一本ずつ丁寧に拭きましょう。特に食後や、涙やけがひどい場合は念入りに。
- 完全に乾燥させる: 拭いた後は、湿ったままにせず、清潔な乾いたコットンやティッシュで水分をしっかりと拭き取り、完全に乾燥させることが非常に重要です。湿気が残ると菌が繁殖しやすくなります。
- 専用のケア用品: 獣医師と相談の上、抗菌作用のある拭き取りシートや、皮膚保護クリームなどを使用することも有効です。
- 定期的なシャンプー: 月に1~2回程度、低刺激性のシャンプーで全身を洗い、しわの間も丁寧に洗浄・乾燥させましょう。
- 通気性の良い環境: 寝具を清潔に保ち、室内の湿度を適切に管理することも、皮膚炎予防につながります。
- 獣医への相談: 赤みやかゆみが続く、悪臭がひどいなどの症状が見られたら、早めに動物病院を受診し、適切な治療を受けましょう。
ドライアイや眼瞼内反症
パグの大きな丸い目は愛らしいですが、その構造ゆえに目のトラブルも発生しやすいです。特に注意が必要なのが、ドライアイと眼瞼内反症です。
ドライアイ(乾性角結膜炎:KCS)
- 原因: 涙の分泌量が減少したり、涙の質が悪くなったりすることで、目の表面が乾燥し、角膜や結膜に炎症が起こる病気です。パグは遺伝的にこの病気にかかりやすい傾向があります。
- 症状: 目が乾燥して充血する、目やにが増える(特に粘り気のある白い目やに)、目をしょぼしょぼさせる、瞬きが増える、角膜が濁る(色素沈着)。
- 対策: 毎日の点眼が主な治療法です。獣医師から処方された点眼薬を指示通りに継続しましょう。目の周りを清潔に保ち、刺激を与えないようにすることも大切です。
眼瞼内反症(逆さまつげ)
- 原因: まぶたが内側に巻き込まれることで、まつげや毛が眼球に触れて刺激し、炎症や痛みを引き起こす病気です。
- 症状: 目をしょぼしょぼさせる、涙が増える、目を気にして前足でこする、結膜炎、角膜炎、角膜潰瘍。慢性化すると角膜に色素沈着が起こり、視力低下に繋がることもあります。
- 対策: 症状が軽度であれば、点眼薬で炎症を抑えることができますが、根本的な治療には外科手術が必要となる場合があります。
日頃のケア
- 目の周りの清潔: 目の周りに溜まった目やにや汚れは、清潔なコットンやウェットティッシュで優しく拭き取りましょう。
- 目の観察: 目の充血、目やにの量や色、涙の量、まぶたの様子など、毎日注意深く観察し、異常が見られたらすぐに動物病院に相談しましょう。
脳炎や脊髄軟化症のリスク
短頭種特有の疾患以外にも、パグがかかりやすい、あるいは注意が必要な病気がいくつか存在します。これらの病気についても理解を深め、早期発見と適切な対策を心がけましょう。
パグは、特定の神経系の疾患にかかるリスクが他の犬種に比べて高いことが知られています。特にパグ脳炎と壊死性脊髄軟化症は、命に関わる重篤な病気です。
パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎:NME)
- 原因: 原因不明の特発性の脳の炎症性疾患で、遺伝的な要因が関与していると考えられています。脳の一部が壊死し、神経症状を引き起こします。
- 症状:
- 初期: ぐったりする、食欲不振、元気がない、ふらつき、首が傾く(斜頸)、旋回運動(同じ場所をぐるぐる回る)。
- 進行: 痙攣発作、視覚障害、麻痺、意識障害など。急激に進行し、数週間で死に至るケースも少なくありません。
- 対策: 診断にはMRIなどの画像診断と、脳脊髄液検査が必要です。治療はステロイドや免疫抑制剤が用いられますが、難治性で予後不良な場合が多いです。早期発見と治療開始が重要となります。
壊死性脊髄軟化症(NSM)
- 原因: 脊髄が軟化し、神経組織が壊死していく進行性の病気で、パグを含め短頭種に多く見られます。これも原因不明とされています。
- 症状:
- 初期は後肢のふらつきや麻痺から始まり、徐々に前肢や呼吸筋にも麻痺が進行します。
- 排泄のコントロールができなくなることもあります。
- 非常に進行が速く、数日〜数週間で呼吸困難に陥り、死に至ることが多いです。
- 対策: 残念ながら、現在のところ有効な治療法は確立されていません。対症療法やリハビリテーションが行われますが、予後は非常に厳しい病気です。
これらの病気は非常に進行が速く、深刻な症状を引き起こすため、パグに上記のような神経症状が見られた場合は、一刻も早く動物病院を受診することが重要です。
関節疾患と肥満対策
パグは筋肉質で骨太ながっしりとした体格ですが、その体型や遺伝的な要因から、関節疾患を抱えやすい傾向にあります。
また、肥満はこれらの関節疾患を悪化させるだけでなく、呼吸器系にも大きな負担をかけるため、厳重な管理が必要です。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう病気です。特に小型犬に多く見られ、パグも例外ではありません。
- 症状: 後ろ足をスキップするように使う、足を浮かせる、痛みで跛行する。
- 対策: 軽度の場合は内科的治療や体重管理、運動制限で様子を見ますが、重度の場合は外科手術が必要となることもあります。
レッグ・カルベ・ペルテス病
大腿骨頭(太ももの骨の先端)への血流が悪くなり、骨が壊死してしまう病気で、子犬から若齢犬に発症することが多いです。
- 症状: 後肢の跛行、痛みがひどい、足を使いたがらない。
- 対策: 痛みの管理を行い、症状が進行すれば外科手術が必要となります。
肥満対策の重要性
- 肥満は、関節に過度な負担をかけ、膝蓋骨脱臼などの関節疾患を悪化させます。
- また、短頭種であるパグの呼吸器系にも大きな負担をかけ、短頭種気道症候群の症状を重くしたり、熱中症のリスクを高めたりします。
- 内臓脂肪が増えることで、糖尿病や心臓病などの生活習慣病のリスクも高まります。
予防と対策
- 体重管理:
- 獣医師と相談し、愛犬の理想体重を把握しましょう。
- 食事は総合栄養食の量を正確に計り、おやつは与えすぎないように注意しましょう。
- 低カロリーのダイエットフードへの切り替えも検討できます。
- 適度な運動:
- 毎日、無理のない範囲で散歩や軽い遊びを取り入れましょう。ただし、呼吸器への負担や熱中症には十分注意が必要です。
- 特に子犬期から適度な運動を心がけ、筋肉量を維持することが、関節への負担軽減につながります。
- 段差の解消:
- 室内でのジャンプや高い場所からの飛び降りを避けるため、ソファーやベッドへのスロープ設置を検討しましょう。
- 定期的な健康チェック:
- 定期的に動物病院で健康診断を受け、早期に病気を発見し、適切な治療を行うことが重要です。
肥満は万病のもとです。愛犬の健康を維持するために、適正体重の管理と関節への配慮を常に心がけましょう。
パグとの快適な生活:毎日のケアと飼育環境

愛らしいパグが健康で快適な毎日を送るためには、日々の細やかなケアと、彼らの特性に合わせた飼育環境を整えることが不可欠です。
特に、その特徴的な顔のしわやデリケートな目、そして短頭種ゆえの体質を理解したお手入れは、病気の予防にも繋がります。
また、適切な食事と運動、そして快適な生活空間を提供することは、パグの心身の健康を保つ上で欠かせません。
このセクションでは、パグと末永く幸せに暮らすために必要な、具体的なケアの方法と飼育環境のポイントについて詳しく解説します。
しわの間や目の周りの清潔ケア
パグはその短毛で一見手入れが簡単そうに見えますが、顔のしわや大きな目の周り、垂れ耳など、デリケートな部分が多いため、実は毎日の細やかなケアが非常に重要です。これらのお手入れは、皮膚炎や目の病気、歯周病などの予防に直結します。
パグの最も特徴的なチャームポイントである顔のしわと、大きく愛らしい目の周りは、特に汚れが溜まりやすく、トラブルが発生しやすい部位です。毎日丁寧にケアすることで、皮膚炎や目の病気を防ぎましょう。
しわの間のケア
- 毎日拭く: 柔らかいコットンやガーゼをぬるま湯で湿らせて固く絞り、パグの顔のしわの奥を一本ずつ丁寧に拭き取りましょう。特に鼻の上の深いしわや、口周りのしわは汚れが溜まりやすいので念入りに。
- 完全に乾燥させる: 拭いた後は、清潔な乾いたコットンやティッシュで水分をしっかりと拭き取り、完全に乾燥させることが非常に重要です。湿気が残ると、細菌や酵母菌が繁殖し、炎症や悪臭の原因になります。
- 専用ケア用品: 獣医師から指示があった場合や、汚れがひどい場合は、獣医推奨の抗菌作用のある拭き取りシートや、皮膚保護クリームを使用することも有効です。
目の周りのケア
- 目やにの除去: パグは目が大きいため、目やにが出やすい傾向があります。清潔なコットンや専用のウェットティッシュを使い、優しく目頭から目尻に向かって拭き取ります。ゴシゴシ擦らないように注意しましょう。
- 涙やけ対策: 涙が多く、目の下が赤茶色に変色する「涙やけ」を起こしやすい犬種です。涙やけ専用のクリーナーを使用したり、獣医師に相談して原因を探ったりすることも大切です。
- 目の異変チェック: 目の充血、過剰な涙、目やにの量や色、目をしょぼしょぼさせるなどの異変がないか毎日確認し、異常があればすぐに動物病院へ連れて行きましょう。
これらのケアは、愛犬とのコミュニケーションの時間でもあります。優しく声をかけながら行い、嫌がらないように慣らしていきましょう。
耳掃除と爪切り、歯磨きの習慣
顔のケアだけでなく、耳、爪、そして歯のケアも、パグの健康維持には欠かせません。これらも定期的に行うことで、病気を予防し、愛犬が快適に過ごせるようにしましょう。
耳掃除

パグは垂れ耳なので、耳の中に湿気がこもりやすく、耳垢が溜まって外耳炎になりやすい傾向があります。
週に1回程度、耳の入り口の見える範囲を、獣医推奨のイヤークリーナーを含ませたコットンで優しく拭き取りましょう。綿棒は耳の奥に汚れを押し込んだり、耳道を傷つけたりする可能性があるので使用は避けましょう。
耳から悪臭がする、ひどく痒がる、頭を振るなどの症状が見られたら、外耳炎の可能性があるので動物病院へ。
爪切り

散歩中に自然に削れることもありますが、室内飼育の場合、爪が伸びすぎることがあります。伸びすぎた爪は、肉球に刺さったり、フローリングで滑りやすくなったりする原因になります。
月に1回程度を目安に、犬用の爪切りで、血管を切らないように注意しながら先端をカットしましょう。黒い爪のパグは血管が見えにくいので、少しずつ慎重に行うか、獣医やトリマーに任せるのが安心です。
歯磨き

犬も人間と同様に歯周病にかかります。歯周病は、口臭だけでなく、内臓疾患の原因にもなるため、毎日の歯磨きが理想です。
子犬の頃から歯ブラシや歯磨きシートに慣らし、少しずつ練習しましょう。最初は指に歯磨きジェルを塗って口の中を触ることから始め、徐々に歯ブラシに移行していきます。
定期的に動物病院でデンタルチェックを受け、必要であれば歯石除去などの処置を受けましょう。
これらのお手入れは、早期から習慣づけることで、パグも嫌がらずに受け入れてくれるようになります。
適切な食事量とフード選び
パグは食欲旺盛な一方で、短頭種であることから運動能力に限界があり、肥満になりやすい犬種です。
肥満は、呼吸器疾患や関節疾患を悪化させるだけでなく、さまざまな病気のリスクを高めます。適切な食事管理と無理のない運動は、パグの健康寿命を延ばすために非常に重要です。
パグの健康を維持するためには、適切な食事量と高品質なフード選びが欠かせません。肥満を防ぎ、必要な栄養をしっかり摂取できるようにしましょう。
食事量の厳守
ドッグフードのパッケージに記載されている給与量はあくまで目安です。愛犬の年齢、体重、活動量、体質に合わせて、獣医師と相談しながら最適な食事量を決めましょう。
計量カップやキッチンスケールを使って、毎日正確に計量して与えることが大切です。
フード選びのポイント
- 総合栄養食: パグの年齢(子犬用、成犬用、シニア犬用など)とライフステージに合った総合栄養食を選びましょう。これにより、必要な栄養素がバランスよく摂取できます。
- 高品質な原材料: 肉や魚などの良質なタンパク質が主原料で、不要な添加物や着色料が少ないフードを選びましょう。
- 体重管理用フード: 肥満気味のパグには、低カロリーで食物繊維が豊富な体重管理用フードや、獣医推奨の療法食を検討しましょう。
- 消化のしやすさ: 高齢のパグには、消化吸収に配慮されたフードを選ぶと良いでしょう。
おやつの与え方
おやつは、しつけのご褒美やコミュニケーションツールとして活用し、与えすぎには注意しましょう。
1日の総摂取カロリーの10%以内を目安にし、野菜スティックや無添加のボーロなど、低カロリーで安全なものを選びましょう。
食事の回数
成犬のパグの場合、1日2回に分けて食事を与えるのが一般的です。これにより、一度に大量に食べることを防ぎ、消化器官への負担も軽減できます。
無理のない運動と散歩の注意点
パグは短頭種であり、呼吸器に負担がかかりやすい特性を持つため、運動は無理のない範囲で行うことが非常に重要です。過度な運動は、命に関わるリスクを伴います。
散歩の頻度と時間
毎日1日2回、各15分~30分程度を目安に、愛犬の体力や体調に合わせて行いましょう。リードウォークだけでなく、自由に匂いを嗅がせたり、軽く走り回らせたりする時間も大切です。
時間帯の厳守
特に春から秋にかけては、熱中症対策が最優先です。
夏場は早朝(日の出直後)と夜間(地面の熱が冷めてから)の涼しい時間帯に限定し、日中の散歩は絶対に避けましょう。アスファルトの表面温度は想像以上に高温になります。
冬場は、寒さに比較的強い犬種ですが、急激な温度変化や冷たい風に長時間当たるのは避けましょう。
運動の種類と強度
激しい運動や長時間走り回る運動はパグには不向きです。短距離のジョギングや、ボール遊びなども、愛犬の様子をよく観察しながら、呼吸が苦しくならない程度にとどめましょう。
家の中での知育玩具を使った遊びや、かくれんぼなども、運動と知的刺激を兼ねることができます。
散歩中の注意点
- ハーネスを使用: 首輪は気管を圧迫し、呼吸困難を引き起こす可能性があるため、必ず胴体で支えるタイプのハーネスを使用しましょう。
- 水分補給: 散歩中もこまめに水分補給ができるよう、水と携帯用食器を必ず持参しましょう。
- 体調の変化に注意: 激しいパンティング、舌の色が紫色になる(チアノーゼ)、ふらつき、ぐったりするなどの症状が見られたら、すぐに休憩させ、体を冷やし、必要であれば動物病院へ連絡しましょう。
パグにとっての運動は、健康維持と気分転換のために重要ですが、常に安全を最優先に行うことが大切です。
パグのための快適な飼育環境づくり

パグがストレスなく、健康的に暮らすためには、彼らの特性を考慮した快適な飼育環境を整えることが非常に重要です。特に温度・湿度管理と、安心できるプライベート空間の確保は欠かせません。
温度・湿度管理の重要性
パグは短頭種であるため、暑さや高湿度が非常に苦手です。体温調節が苦手な彼らにとって、室内の温度・湿度管理は、命を守る上で最も重要な要素のひとつと言えます。
夏の暑さ対策
- エアコンの常時使用: 夏場は、人間が快適と感じる温度よりも少し低め、室温25℃前後、湿度60%以下を目安にエアコンを常時使用しましょう。電気代を惜しまず、愛犬の命を優先してください。
- クールマットや冷感グッズ: クールマット、冷却ジェルシート、大理石ボードなどを活用し、いつでも涼しい場所で休めるように工夫しましょう。
- 扇風機やサーキュレーター: 室内の空気を循環させ、体感温度を下げる助けになります。ただし、直接風を当てすぎないように注意しましょう。
- ひんやりグッズの活用: 凍らせたペットボトルをタオルで巻いてケージに入れる、濡らしたタオルを首に巻くなども一時的な対策になります。
冬の寒さ対策
パグは比較的寒さに強いですが、過度な寒さは体調を崩す原因になります。室温は20℃前後を目安に、暖房器具で調整しましょう。
毛布やヒーター付きベッドを用意し、暖かく眠れる場所を確保してあげましょう。ただし、低温やけどには注意が必要です。
季節の変わり目の注意
春から夏、秋から冬への移行期は、気温の変化が激しいため、特に注意が必要です。予報を確認し、早めにエアコンや暖房の準備をしておきましょう。
ペット用の温度計・湿度計を設置し、常に快適な環境を可視化することをおすすめします。適切な温度・湿度管理は、パグの健康を守る上で最も基本的な「命綱」であると認識しましょう。
安心できる居住スペースの確保
パグにとって、安全で落ち着ける自分だけのプライベート空間があることは、精神的な安定のために非常に重要です。ケージやクレートを上手に活用し、安心できる場所を提供してあげましょう。
クレートやケージの活用
パグにとって、クレートやケージは「閉じ込められる場所」ではなく、「自分だけの安全な隠れ家」であると認識させることが大切です。
扉を開放し、中に毛布やお気に入りのおもちゃを入れ、いつでも自由に出入りできるようにしておきましょう。雷や地震などの非常時、来客時、留守番時など、さまざまな状況で落ち着いて過ごせる場所になります。
クレートは、適切なサイズのものを選択し、中にベッドや毛布を入れて快適にしてあげましょう。
寝床の配置
家族の気配を感じられるリビングの一角など、安心できる場所に寝床を設置しましょう。
ただし、テレビや人の出入りが多い場所など、落ち着けない場所は避け、静かで邪魔されない空間を選んであげることが重要です。
床の滑り止め対策
フローリングなど滑りやすい床は、パグの足腰に負担をかけ、膝蓋骨脱臼などの関節疾患を悪化させる可能性があります。滑り止めマットやカーペットを敷き詰めることで、安全に動き回れるようにしましょう。
段差の解消
ソファやベッドへの昇り降りが、関節に負担をかけることがあります。スロープやステップを設置して、愛犬が無理なく昇降できるように工夫しましょう。
安心できる居住スペースは、パグがストレスなく、心穏やかに過ごすための基盤となります。
まとめ:パグとの幸せな毎日を長く続けるために
愛くるしい顔としぐさ、そして陽気で人懐っこい性格が魅力のパグは、多くの飼い主を幸せにする素晴らしいパートナーです。
彼らは人間との生活を心から楽しみ、飼い主の愛情に応えようとします。しかし、その独特の身体的特徴ゆえに、他の犬種とは異なる特別なケアと配慮が必要となることも忘れてはなりません。
この記事では、パグという犬種の歴史から身体的特徴、愛すべき性格、そして彼らが健康で快適な毎日を送るために不可欠な健康管理、毎日のケア、そして飼育環境の整え方について詳しく解説してきました。
最も重要なポイントは以下の3点です。
- 特性を理解し、日々の健康管理を徹底すること: 特に短頭種ゆえの呼吸器疾患や熱中症のリスクを認識し、肥満を防ぎ、皮膚や目のデリケートな部分を丁寧にケアすることが、病気の予防と早期発見に繋がります。
- 適切な環境を整えること: 夏場の徹底した温度・湿度管理は、彼らの命を守るために不可欠です。
- 深い愛情とコミュニケーション: 十分な遊びやスキンシップの時間を設け、飼い主との強い絆を育むことが、彼らの精神的な健康を保ち、幸せな毎日を送る上で何よりも大切です。
パグとの暮らしは、細やかな配慮と愛情が求められる一方で、彼らがくれる無償の愛と笑顔は、何物にも代えがたい喜びをもたらしてくれるでしょう。
この記事が、あなたと愛するパグが、より深く理解し合い、長く幸せな毎日を共に過ごすための一助となれば幸いです。
パグの理解度チェック
この記事の執筆者
桐谷 肇
ライター
猫を飼うのが初めてで戸惑うこともありましたが、今では日常に欠かせない大切な存在になっています。
nademo編集部
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