犬種

チベタン・テリアの特徴や性格は?正しい飼い方、平均寿命、歴史など

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チベタン・テリア

チベタン・テリアは、日本の6.6倍ほどの面積を持つ、チベット高原を原産とする犬種です。

スクエア型の体型をしており、テリアの名を持つものの、テリア種ではないことが知られている犬種。

原産地の特徴もあり、非常に長い歴史を持っていると言われており、古くからその姿が保たれてきました。

そんなチベタン・テリアという犬種について、今回は特徴や性格を中心にご紹介していきます。

この記事の結論

  • 「テリア」の名を持つ犬種であるものの、テリア種とは関係のない犬種
  • 中型でスクエア型の体型をしており、非常に長い全身の被毛が特徴的
  • テリア種とは関連性がないため、テリアのような気性の荒さは見られない
  • 日本においても数は多くないものの、繁殖が行われている

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チベタン・テリアの特徴

中国によって実効支配されているチベット高原が、チベタン・テリアの原産地として知られています。

「テリア」という名がついているもののテリア種とは関係なく、ただその姿が一般的なテリア種と似ていたことから名付けられました。

チベットを原産地としているため、とても長く古い歴史を持っている犬種でもあるのです。

チベット人から非常に愛されてきた犬種で、家畜の保護や猟犬としても活躍していました。

大人しく温和で陽気

家族のみ懐きやすい

ほとんど吠えることはない

平均的な運動量

 その他情報

原産地 チベット
犬種グループ 3G:テリア
大きさ 中型
平均寿命 15歳~16歳
なりやすい病気 進行性網膜萎縮症(PRA),膝蓋骨脱臼,白内障,緑内障,糖尿病,前庭疾患,股関節形成不全
参考価格 10万円~25万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 ホワイト,ゴールデン,クリーム,グレー,スモーク,ブラック,パーティ・カラー,トライカラー

体高

男の子35.6cm~40.6cm
女の子男の子よりやや小さい

体重

男の子8kg~13.5kg
女の子8kg~13.5kg

チベタン・テリアの身体的特徴

体は正方形に近いスクエア型で、これが「テリア」という名を持つきっかけになっています。

体のサイズは中型犬とされており、テリア種と比べるとやや大きい体つきをしているのがわかるでしょう。

頻繁にトリミングが必要になるほど被毛はとても長く、頭頂部や顔にまで被毛が伸びている犬種です。

チベタン・テリアの体高・体重

体高35.6cm~40.6cm
体重8kg~13.5kg

体高は中型犬らしく40cm前後がある一方で、体重に関してはやや低めと言えます。

女の子は上記の体高よりもやや低めとされており、体重が小型犬サイズになっている子も少なくありません。

運動量が多いので筋肉もありますが、中型犬にしてはやや軽めです。

チベタン・テリアの毛色・被毛

チベタン・テリアの毛色は一般的に広く認められており、以下のようなものが印象的です。

  • ホワイト
  • ゴールデン
  • クリーム
  • グレー
  • スモーク
  • ブラック
  • パーティ・カラー
  • トライカラー

ジャパンケネルクラブによると、チョコレートもしくはレバー以外であれば許容されています。

ダブルコートでとても被毛が長く毛量も多い、そして抜け毛も多いのが特徴的です。

チベタン・テリアの運動能力

毎日、かなりの運動量を必要とする犬種で、飼い主さんと一緒にお出かけも得意です。

ですが、毎日の散歩がきちんと行えていれば十分であり、アクティブすぎる必要はないというのがチベタン・テリアの特徴。

スタミナが豊富というわけではありませんので、退屈しないようにだけ管理する程度で良いと言われています。

チベタン・テリアの平均寿命

チベタン・テリアは割と丈夫な体をしており、平均寿命は15歳~16歳程度です。

長寿として知られている一方で、いくつかの注意しなければいけない病気などもあります。

特に被毛の長さによってブラッシング不足に陥ったり、毛が絡まってしまうと皮膚病のリスクも出てきます。

チベタン・テリアの注意したい病気

進行性網膜萎縮症(PRA)網膜が徐々に変性していくことで視力が低下していき、失明に至る遺伝性疾患
膝蓋骨脱臼膝部分にあるお皿状態の骨である膝蓋骨が脱臼する状態
白内障目の水晶体が白く濁ることで、視力の低下や失明を引き起こす可能性のある病気
緑内障房水という液体が増えることで、眼圧が高くなってしまい、視覚障害を引き起こす病気
糖尿病インスリンの作用不足により、糖をうまく取り込めず、糖尿や高血糖が見られる病気
前庭疾患前庭神経が正常に働かなくなり、神経症状を引き起こす病気
股関節形成不全骨格形成期に骨が変形したり関節が緩むことから、股関節が異常形成される病気

注意しなければいけない病気のひとつが目の病気です。進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)や、白内障、緑内障などです。

加えて骨や関節にも注意しなければならず、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)や股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)などがあります。

激しい運動は必要ないものの活発に運動することが好きで、骨や関節、軟骨などには負荷がかかりやすいです。

室内なら運動しても負荷がかかりづらい環境を作り、散歩中は安全な道を選ぶようにすることが大切です。

チベタン・テリアの見分け方

チベタン・テリアはテリア種に似ている体型であるものの、そのサイズ感や被毛の長さなどは異なります。

また、同じチベット原産犬種のラサ・アプソによく似ていますが、チベタン・テリアは中型犬にあたるサイズ感で、小型犬のラサ・アプソより大きめです。

極端に見間違うことはないでしょうが、子犬や体が小さめの子の場合はやや見間違いやすいこともあるでしょう。

チベタン・テリアの登録頭数

ジャパンケネルクラブの『犬種別犬籍登録頭数』によると、最新データではチベタン・テリアの登録数が11匹。

人気犬種と比べると多くはありませんが、毎年10匹程度は登録されていることがわかります。

参考:ジャパンケネルクラブ 犬種別犬籍登録頭数

チベタン・テリアの性格・習性

チベタン・テリア

チベタン・テリアのことを知るうえで、必ず知っておきたいポイントの性格や習性。

テリア種ではない、また違った魅力を持っている犬種をご紹介します。

愛嬌があって人懐っこく社交的

チベタン・テリアはとても人懐っこい犬種だと言われており、穏やかで愛嬌のある子が多いです。

小さい子どもとも相性は悪くなく、礼儀正しく接することができれば優秀な家庭犬として過ごしてくれます。

ほかの犬や猫とも同居することができる社交性を持っており、家族だと認識できれば仲良く過ごせます。

攻撃性はないが、見知らぬ人にはよそよそしい

家族に対しては非常に愛情深く懐っこい一方で、見知らぬ人に対しては警戒心を持って接します。

特に警戒心が強く前に出ると吠えることが多くなるため、しつけや社会化トレーニングが重要になる犬種です。

小さな頃から社会化トレーニングを積んでおけば、見知らぬ人が相手でも外向的になれる魅力を秘めています。

チベタン・テリアの誕生の歴史

チベタン・テリアの歴史は非常に長く、2000年前にはチベットのヒマラヤ山脈奥地にある僧院で飼育されていたようです。

ここでは「幸福を招く犬」「チベットの聖なる犬」として扱われ、仲間として、そして番犬として活躍。

こうした背景があるため、チベットでは売られることがなく、常にチベット人の間で愛されてきました。

当時はチベットを中心として生活していたチベタン・テリアですが、1920年代から世界的に知られるようになります。

1922年にイギリス人外科医のアグネス・R・H・グレイグ博士がチベット人女性を救ったことで、お礼としてチベタン・テリアが贈られます。

インドのデリー・ショーに出展できるよう依頼をした後、繁殖プログラムをスタート。

1924年にはこのときの子から子どもが誕生し、現代の純血種となるチベタン・テリアが誕生しています。

テリア種との関係はないものの、イギリスにおいてテリアとして認識されているサイズであったことから、「テリア」との名がついています。

その後もグレイグ博士はイギリスにおいて飼育を続け、1937年にイギリスのケネルクラブによって認定されました。

チベタン・テリアを飼うのに向いている人の特徴

チベタン・テリアは飼うのが難しいと思われる犬種ではないものの、簡単な犬種とも言えません。

どんな人が飼い主さんに向いているのか、その特徴をご紹介します。

しつけを適切に行える人

チベタン・テリアは攻撃性が強い犬種ではなく、テリア種のように気性が荒いわけではありません。

ですが、警戒心が強いことは広く知られており、特に見知らぬ人に対しては吠え続けることがあります。

ご近所トラブルや咬傷事故にならないよう、小さな頃からしつけや社会化トレーニングを行える人が向いています。

お手入れ時間を毎日確保できる人

一般的にチベタン・テリアは被毛がとても長い犬種として知られており、その長さが特徴的です。

しかし被毛が長いということはお手入れに時間がかかりやすく、皮膚病のリスクも高くなりやすいということ。

お手入れが簡単な犬種に比べると、日頃からお手入れの時間を多く確保する必要がでてきます。

チベタン・テリアの飼い方

チベタン・テリアは日本でまだまだ人気が高いとは言えず、お迎えできるケースも多くはありません。

そんなチベタン・テリアをもしお迎えするとなったら、次のことに気をつけるとよいでしょう。

学習能力が高いので、しつけは短時間で行う

どんな犬種でもしつけは必要不可欠ですが、警戒心から吠えることが多いチベタン・テリアに対しては早い段階から行わなければいけません。

学習能力が高い犬種なので、時間をかけるよりも短い時間でサッと終わらせることが重要。

後述の社会化トレーニングと合わせて、長い時間をかけることなく覚えてもらえるように進めていく必要があります。

仮に頑固な一面が見えたとしても、根気強く続ける必要があります。

警戒心が高いため、社会化トレーニングは早めに

吠えないようにコントロールするしつけだけでなく、さまざまな刺激に慣れてもらう社会化トレーニングも重要。

見知らぬ人に出会っても吠えないよう、日頃から外出したり、新しい場所に慣れるというトレーニングを積んでいきます。

モノ、ヒト、ニオイなど、愛犬の五感を刺激するものは溢れています。

しつけとは異なり、新しい環境に出会ったとき、パニックに陥らないよう小さい頃から訓練しましょう。

活発で活動量が多いので、散歩時間は1回30分程度がおすすめ

出典 :https://www.amazon.co.jp/

毎日それなりの活動量が必要になるチベタン・テリアには、1回30分程度の散歩がおすすめです。

スタミナが豊富というわけでもありませんので、短い時間を何度かにわけて繰り返しても良いです。

極端に激しい運動は必要なく、軽いランニングなどを取り入れてあげると喜んでくれるでしょう。

激しい運動は関節や軟骨に負荷を加えてしまうため、やりすぎないように注意してください。

関節に負担のかかりづらい環境を用意する

出典 :https://mute-place.com/

参考価格 19,800円(税込)

中型犬とはいえ、室内飼いが一般的となっている現在、チベタン・テリアも室内飼いが一般的です。

その際、室内で軽く運動をしても体に負担がかからないよう、安全な環境を構築してあげてください。

特に床がフローリングのままだと関節や軟骨に負荷がかかり、将来的に歩行異常に繋がる可能性もあります。

基本的にはカーペットを利用するようにし、大きな段差にはステップを設置してあげるといった対応が必要です。

肥満に気づきづらい体型であるため、低糖質フードがおすすめ

被毛を短めに管理している子なら気づきやすいですが、被毛が長い子だと肥満に気づきづらいため、普段からスキンシップをとりながら体型チェックを行いましょう。

活発ではありますが、激しい運動を必要としないチベタン・テリアは、飼い主さんの予定次第では運動不足になることもあり、より肥満に繋がります。

基本的に食事は総合栄養食や総合栄養食基準のフードとなりますが、低糖質や低カロリーのものがおすすめです。

たくさん食べても肥満になりにくいよう管理するならば、100gあたりのカロリーをチェックして選ぶとよいです。

被毛が長いため、各種お手入れは多めに行う

ブラッシング毎日
耳掃除1週間~2週間に1回程度
歯磨き毎日
お風呂1か月に1回程度
爪切り2週間に1回程度
肛門腺絞り1か月に1回程度

チベタン・テリアはお手入れ時間が長くなりがち。ブラッシングは毎日必要ですし、歯磨きも毎日必要です。

トリミングも月に1回は必要になるので、時間のない飼い主さんだと負担になりがちです。

毛が長すぎるので、絡まってしまうとほぐすために専門家の助けが必要になることもあります。

外出するたびに被毛に汚れがついていないか確認し、必要に応じてケアしてあげましょう。

チベタン・テリアにおすすめのドッグフード・アイテム

レティシアン モグワンドッグフード

SNSや口コミだけでなく、テレビCMなどでも見かけるようになったレティシアンのモグワンドッグフード。

ドライフードの中では特に良質な原材料が使われており、十分な動物性タンパク質や穀物を使わず体への負担を軽減したレシピが特徴的。

手作り食のレシピに基づいて作られており、ドライフードでも手作り食に近い食事が実現します。

対象年齢 全年齢
内容量 1.8kg
原産国 イギリス
主原料 放し飼いチキン生肉、生サーモン、乾燥チキン、乾燥サーモン
その他原材料 チキングレイビー 、サーモンオイル 、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ココナッツオイル、バナナ、リンゴ、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ショウガ、アスパラガス、パパイヤ、メチルスルフォニルメタン( MSM)、乳酸菌
注意したい原材料 なし
安全性の高い添加物 コンドロイチン、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素)、ビタミン類 (A、 D3、E)
注意したい添加物 なし
100gあたりのカロリー 361.5kcal
1日あたりの価格(体重5kgの場合) 260円/86g
定期販売 1個:1個あたり4,910円(税込)/2~4個:1個あたり4,637円(税込)/5個以上:1個あたり4,364円(税込)
フード目的 一般食(FEDIAF基準)
フードの種類 ドライ

ペティオ(Petio) プレシャンテ ソフトスリッカーブラシ 長毛犬・長毛猫用

出典 :https://www.amazon.co.jp/

抜け毛の除去はもちろんのこと、毛のもつれもきっちりほぐしたい人におすすめのブラシ。

スリッカーブラシなので長毛種にも使いやすく、先端がウレタンクッションで肌への刺激も軽減。

汚れの除去もスリッカーブラシが活躍するので、基本的なお手入れ用のブラシとしておすすめです。

本体サイズ S:幅3.4cm×奥行8cm×高さ20.5cm/M:幅3.5cm×奥行10cm×高さ20.5cm/L:幅3.8cm×奥行15cm×高さ20.5cm
本体重量 S:370g/M:420g/L:630g
種類 スリッカーブラシ
毛・ピンの長さ -
毛先のやわらかさ やわらかめ
対象年齢 -
素材 本体・ピン:ステンレス/柄:天然木
適合種 長毛種

チベタン・テリアの価格

チベタン・テリアをお迎えするときには、基本的に海外のブリーダーからの輸入となります。

日本国内で出会えることはほとんどなく、海外でもブリーダーが基本となってしまうためです。

生体価格は10万円~25万円程度ですが、海外輸入には手数料もかかるため、2倍程度は見積もっておいた方が安心。

また、輸送の際のリスクもあるため、お迎えには慎重に検討する必要があります。

中型犬でお手入れも重要な犬種ですが、日本でもお迎えがしやすい優秀な犬種です。

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