ふわふわの被毛と人懐っこい性格で人気の「ラグドール」は、初めて猫を飼う人にもおすすめの猫種です。しかし、その美しさと優雅さの裏には、特有の飼い方や注意点もあります。
本記事では、ラグドールの基本的な性格から、食事・トイレ・お手入れ・しつけのポイントまで、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説します。
ラグドールとの生活を安心してスタートできるよう、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の結論
- ラグドールは穏やかで多頭飼いにも向くが運動不足に注意
- 抜け毛や毛玉、遺伝性疾患などの健康管理が必須
- 犬や他の猫とも相性が良く、慣らし方がポイント
- 初期費用は約25万円以上、月々の維持費も要計画
目次
ラグドールってどんな猫?基本情報と魅力

ラグドールは、その名の通り「ぬいぐるみ(ragdoll)」のように抱かれると力を抜いてリラックスする穏やかな性格の猫です。
ブルーの瞳とふわふわのセミロングの被毛が特徴で、アメリカで誕生した比較的新しい猫種です。人に懐きやすく、おっとりとした性格から、猫初心者や子どもがいる家庭にも人気があります。
また、鳴き声が小さく、穏やかに過ごす姿に癒される飼い主も多く、「抱っこ好きな猫」として知られています。
ラグドールの特徴と歴史
ラグドールは1960年代にアメリカ・カリフォルニアで誕生した猫種で、ペルシャ系の長毛種とバーミーズなどの猫を交配して作られたとされています。
最大の特徴は、抱っこをしても嫌がらず、まるでぬいぐるみのようにぐったりと身を任せてくれる点にあります。
見た目の美しさに加えて、犬のような忠実さを併せ持つことから、世界中で人気が高まっています。家庭猫として改良された経緯から、穏やかな性格が際立つ品種です。
ラグドールの体の大きさと被毛の特徴
ラグドールは大型猫に分類され、成猫になると男の子で4.5kg~9kg、女の子で4kg~6kgほどになることが一般的です。骨太で筋肉質な体型をしており、成長には約3~4年かかります。
被毛はセミロングのダブルコートで、ふわふわとした質感が魅力的です。毛色は「カラー・ポイント」と呼ばれる顔・耳・足・尻尾に色がつくパターンが多く、バリエーションも豊富です。被毛は長く見えるものの、絡まりにくく比較的お手入れがしやすいのも魅力です。
ラグドールの寿命と平均的な体重
ラグドールの平均寿命は14歳~16歳程度で、室内飼いと適切なケアを行うことでより長生きすることも可能です。体重は性別で差がありますが、以下が目安となります。
性別 | 平均体重 |
---|---|
男の子 | 約4.5kg~9kg |
女の子 | 約4kg~6kg |
大型で骨格もしっかりしているため、子猫のうちはスリムでも、成長とともにどっしりとした体型になります。肥満には注意が必要なので、適度な運動と食事管理が重要です。
ラグドールの性格と向いている飼い主

ラグドールはその見た目の美しさだけでなく、性格の良さでも高く評価されている猫種です。
落ち着いていて感情表現も穏やかで、初心者でも比較的飼いやすいとされています。
ここではラグドールの性格や、どんな家庭に向いているのかを詳しく見ていきましょう。
ラグドールの性格の特徴
ラグドールは非常に温厚で、攻撃性が少なく、他のペットや子どもとも上手に関係を築ける性格です。甘えん坊で人のそばにいることを好みますが、しつこく鳴いたりすることはなく、穏やかで控えめな性格です。
- 抱っこが好きで人懐っこい
- 鳴き声が小さく静かに過ごす
- 他の動物や子どもとも共存しやすい
- 無駄な行動が少なく落ち着いている
これらの特徴から、マンション暮らしや日中家を空けることが多い家庭にも向いています。
ラグドールと相性の良い家庭環境
ラグドールは静かで落ち着いた性格のため、騒がしくない環境を好みます。以下のような家庭に特におすすめです。
- 一人暮らしや高齢者の家庭
- 小さな子どもがいるが、安全に配慮できる家庭
- ペット初心者で飼いやすい猫を探している人
- 留守時間が長すぎない家庭(寂しがりやのため)
反対に、常ににぎやかで騒音が多い環境や、構ってあげる時間が極端に少ない家庭ではストレスを感じやすいので注意が必要です。
ラグドールが懐きやすい人の特徴
ラグドールは飼い主に対して深い愛着を持つ傾向があり、以下のような接し方をする人に特に懐きやすいといわれています。
- 穏やかな声と態度で接してくれる人
- 抱っこやスキンシップを丁寧にしてくれる人
- 毎日話しかけたり一緒に過ごす時間を取れる人
- 無理に構わず、猫のペースを尊重できる人
ラグドールは一度信頼すると非常に従順で甘えん坊になるため、日々の接し方が信頼関係の鍵になります。猫というより「犬のように懐く」と表現されるのも納得の性格です。
ラグドールの飼い方|日常ケアのポイント

ラグドールは穏やかな性格で飼いやすい反面、長毛種ならではのケアや大型猫としての健康管理が求められます。
ここでは、毎日の食事、トイレ、被毛のケア、室温調整、遊び方など、ラグドールを健康に育てるために欠かせない日常ケアのポイントを詳しく紹介します。
食事の与え方とおすすめのフード
栄養バランスの良い食事はラグドールの健康を保つために不可欠です。
ラグドールは大型猫であるため、体格や成長に合わせてカロリー量やタンパク質の含有量を意識することが大切です。
また、毛玉対策や尿路結石予防に対応したキャットフードを選ぶのもポイントです。
子猫と成猫で異なる食事管理
ラグドールは成長スピードがゆっくりな猫種です。子猫のうちは高カロリー・高タンパクの専用フードが必要で、1日3~4回に分けて与えましょう。
一方、成猫になったら肥満に注意し、1日2回の適量給餌に切り替えます。年齢ごとのフード管理を徹底することで、肥満や病気のリスクを下げられます。
ラグドールに適したキャットフードの選び方
ラグドールには以下のような特徴に配慮したフードがおすすめです。
- 高タンパク・低脂肪:筋肉質な体型を維持
- 毛玉対策成分:食物繊維で毛の排出をサポート
- 尿路ケア成分:大型猫に多い尿路疾患の予防
添加物の少ない、総合栄養食のプレミアムフードが理想です。定期的に体重や便の状態をチェックし、合わない場合は見直しましょう。
トイレのしつけと清潔に保つコツ
ラグドールは比較的トイレのしつけがしやすい猫種です。ただし、トイレが汚れていたり、場所が落ち着かないと粗相の原因になります。常に清潔を保つことが快適なトイレ習慣のカギです。
トイレの設置場所と選び方
トイレは静かで人の出入りが少ない場所に設置しましょう。また、大型のラグドールにはゆったりとしたサイズのトイレがおすすめです。砂の好みも猫によって違うため、紙砂・鉱物系などを試してみると良いでしょう。
ラグドールがトイレを失敗する理由と対策
トイレの失敗には以下のような原因があります。
- トイレが汚れている
- 砂の種類が合っていない
- ストレスや体調不良
対策としては、1日1回以上の掃除、静かな環境の確保、砂の見直しが有効です。また、急に失敗が増えた場合は病気の可能性もあるため獣医に相談しましょう。
被毛のお手入れ方法と頻度
セミロングのラグドールの被毛は美しい反面、日々のケアが欠かせません。週2~3回のブラッシングで毛玉や抜け毛を防ぎましょう。
被毛の状態は健康のバロメーターでもあるため、こまめなチェックが大切です。
必要なブラシとケアグッズ
以下のアイテムがあると便利です。
- スリッカーブラシ:毛の絡まりをほぐす
- コーム:仕上げや細部の毛玉取りに
- グルーミングスプレー:静電気防止に役立つ
無理に引っ張らず、優しく毛並みに沿ってとかすのがポイントです。
毛玉対策とシャンプーの頻度
ラグドールは毛玉になりにくい被毛ですが、換毛期や湿気の多い季節には注意が必要です。
シャンプーは月1回を目安にし、毛玉が多い部分は事前にブラッシングしてから洗うとスムーズです。乾燥も丁寧に行いましょう。
換毛期に気をつけるポイント
春と秋の換毛期は特に抜け毛が多くなります。この時期はブラッシングの頻度を増やし、飲み込んだ毛が毛球症を引き起こさないよう注意しましょう。
また、掃除機などで部屋を清潔に保つことも快適な生活に繋がります。
室内環境と温度管理のポイント
ラグドールは室内飼いが基本です。快適な生活空間を整えることで、病気やストレスのリスクを減らせます。温度管理や安全対策はとても重要です。
暑さ・寒さに弱い?快適な室温とは
ラグドールは暑さにも寒さにもあまり強くありません。夏は26℃前後、冬は22℃前後を目安にエアコンなどで調整しましょう。直射日光を避け、寒さには毛布やペットヒーターで対応すると安心です。
誤飲・転落防止のための室内対策
大型でジャンプ力のあるラグドールは、高所からの転落や異物誤飲に注意が必要です。
- 小物やひも状のものは片付ける
- 窓やベランダには転落防止ネットを設置
- 観葉植物の誤食にも注意
日頃から整理整頓を心がけ、安全な環境づくりを意識しましょう。
遊び方や運動不足対策
ラグドールは運動量が少なめですが、完全室内飼いでは遊びで運動不足を解消する必要があります。日常的に一緒に遊ぶことで、肥満やストレスの予防にもなります。
おすすめのおもちゃと遊び方
ラグドールは追いかけたり、狩猟本能をくすぐる遊びが好きです。以下のようなおもちゃが向いています。
- 猫じゃらしや羽のおもちゃ
- 知育トイ・ボール型のおやつディスペンサー
- トンネルや段ボールハウス
短時間でも毎日遊ぶことが大切です。
適度な運動量とストレス発散方法
運動不足を防ぐには、1日15~30分程度の遊び時間を設けましょう。キャットタワーや爪とぎを設置することで、上下運動やリフレッシュにもつながります。
運動不足は肥満やストレスの原因になるため、遊びを通じた発散はとても重要です。
ラグドールを飼う際に必要な準備・用品

ラグドールを新たに家族に迎える際には、生活環境や基本用品の準備が欠かせません。猫を初めて飼う方は特に、事前に必要な物を揃え、安全かつ快適な飼育環境を整えることが重要です。
ここでは、ラグドールの性格や体格に合ったアイテムの選び方や、安心して過ごせるスペースの作り方について詳しく解説します。
ラグドールを迎える前に必要なもの
ラグドールは大型で穏やかな性格の猫ですが、猫としての基本用品はしっかりと揃えておく必要があります。最初に準備しておくべき代表的なアイテムは以下のとおりです。
キャットフード・トイレ用品・ケア用品
ラグドールの健康と衛生を保つためには、以下のアイテムを事前に用意しておきましょう。
種類 | 内容と選び方のポイント |
---|---|
キャットフード | 子猫か成猫かで選ぶ/高タンパク・毛玉対策・尿路ケア対応が◎ |
トイレ用品 | 大型猫用の広めのトイレ、猫砂(鉱物系や紙砂など猫の好みに応じて) |
ケア用品 | スリッカーブラシやコーム、グルーミングスプレーなど |
清潔な食器や飲み水用の器、爪とぎなども忘れずに用意しましょう。最初は必要最小限に絞って、様子を見ながら買い足すのもおすすめです。
快適に過ごせるケージやベッドの選び方
ラグドールは人に甘えるのが好きですが、一人で安心できる場所も必要です。ケージやベッドは以下のポイントに注意して選びましょう。
- ケージ:通気性が良く、体がゆったり入るサイズが理想。多段式で運動もできるとベター。
- ベッド:柔らかく包み込むような形が好まれやすい。夏用・冬用を用意して季節ごとに使い分けると◎。
特にラグドールは大柄なので、小型猫用のベッドでは窮屈になる可能性があります。大きめで洗える素材のものを選ぶと、衛生的にも安心です。
安全な飼育スペースの作り方
ラグドールは比較的おっとりした性格ですが、ジャンプ力もあるため、事故やケガを防ぐ工夫が必要です。安心して過ごせる飼育スペースを整えることは、長く健康に暮らしてもらうための基本です。
ラグドールに適した住環境とは
ラグドールには静かで落ち着いた室内環境が理想です。音や人の出入りが多い場所ではストレスを感じやすいため、次のようなポイントを意識しましょう。
- 家の中でも安心できる「猫の居場所」を確保(ケージやベッド)
- エアコンでの温度調整(夏:26℃前後/冬:22℃前後)
- キャットタワーや爪とぎでストレス解消と運動を促す
また、家具の隙間などに入り込まないようにしておくと、掃除のしやすさや安全性も向上します。
脱走・イタズラ対策のポイント
室内飼いが基本のラグドールですが、好奇心が強い個体は思わぬ行動に出ることも。以下の対策をしておくと安心です。
- 脱走防止:網戸にロックを付ける/玄関にはペット用ゲートや二重扉の設置
- イタズラ防止:電源コードはカバーで保護/誤飲しそうな小物は手の届かない場所へ
- 観葉植物:猫に有害な植物(ユリなど)は撤去または隔離
特に子猫期は予測不可能な行動をとることもあるため、部屋全体を「猫仕様」に整えておくことがポイントです。
ラグドールのしつけと接し方

ラグドールはおっとりとした性格でしつけがしやすい猫種ですが、間違った接し方をするとストレスを与えてしまう可能性があります。
子猫の頃から優しく根気強く接することで、信頼関係を築きながら自然としつけが身についていきます。ここでは、基本的なしつけ方や接し方のポイントについて詳しく解説します。
基本的なしつけ方と注意点
ラグドールは比較的覚えが良く、飼い主の声にも敏感に反応するため、しつけはしやすい部類に入ります。
ただし、叱るよりも褒めて伸ばすアプローチが効果的です。大切なのは、「してほしい行動をしたときにすぐ褒める」こと。
例えば、トイレができたら撫でたりおやつを与えるなどのポジティブな強化が有効です。反対に、大声で叱ったり叩いたりすると信頼を損なう可能性があるので避けましょう。
トイレ・噛み癖・爪とぎ対策のしつけ
ラグドールのしつけでよくある課題には「トイレの失敗」「噛み癖」「爪とぎ場所の問題」などがあります。以下のポイントを参考に対応しましょう。
- トイレ:失敗しても怒らず、成功したときにしっかり褒める。清潔なトイレを保つことも大切。
- 噛み癖:甘噛みは遊びの一環と理解し、噛んだら遊びを中断して「噛むと楽しくない」と覚えさせる。
- 爪とぎ:爪とぎ器を複数設置。家具を守りつつ、好みの素材(麻・段ボールなど)を選んであげる。
いずれも「環境を整える」「正解を褒める」「根気よく対応する」ことが成功のカギです。
怒らずしつけるためのコツ
ラグドールに限らず、猫のしつけで「怒る」は逆効果です。猫はなぜ怒られたのかを理解できないことが多く、飼い主への恐怖心だけが残る場合があります。
代わりに有効なのは「無視」や「環境調整」。例えばイタズラをしたときは騒がずにそっと片づけたり、刺激を減らすことで行動を改善できます。
- 褒めるタイミングを逃さない(行動直後がベスト)
- 悪い行動には反応せず、良い行動を強調する
- 短くて一貫性のあるルールを設ける(例:「ダメ」「ストップ」など)
このように「叱る」ではなく「導く」しつけがラグドールには最適です。
ラグドールとの信頼関係の築き方
しつけの土台になるのが「信頼関係」です。ラグドールは特に人に懐きやすく、愛情深い猫種なので、飼い主との絆を築くことで穏やかに育ちます。
日常の触れ合いや声かけ、遊びを通して絆を深めていきましょう。無理に構うのではなく、猫のペースに合わせて距離を縮めることが大切です。
スキンシップと遊びを通じた信頼構築
ラグドールはスキンシップを好む猫種で、抱っこを嫌がらない個体も多くいます。とはいえ、過度な抱っこは負担になることもあるため、猫の様子を見ながら接するのが基本です。
- 毎日優しく名前を呼びながら触れる
- 朝晩など決まった時間に遊ぶ
- 体を撫でながら健康チェックも兼ねる
遊びは猫にとって重要なコミュニケーション。おもちゃを使って一緒に遊ぶことで、安心感と信頼が育まれます。
しつけと愛情バランスのとり方
しつけと愛情はどちらも重要ですが、バランスを間違えると「甘やかしすぎてわがままになる」「厳しすぎて距離ができる」といったことになりかねません。しつけの際はルールを明確にしながらも、日々のスキンシップやご褒美で愛情を伝えることがポイントです。
例えば、「テーブルに乗らない」などのNG行動には一貫した対応を取りつつ、普段はたっぷりと愛情を注ぐ。このように「ダメなことはダメ」「でもあなたのことは大好き」と伝えることが、信頼と安心のベースになります。
ラグドールに多い病気と健康管理

ラグドールは比較的健康な猫種ですが、遺伝的に注意すべき病気もいくつか存在します。
長く健康に過ごしてもらうためには、病気のリスクを知り、日頃からの体調管理や予防ケアが欠かせません。
この章では、ラグドールがかかりやすい病気と、健康を維持するためのポイントを解説します。
ラグドールがかかりやすい病気
ラグドールは温和で飼いやすい反面、いくつかの持病のリスクを抱えている猫種でもあります。
特に注意が必要なのは心臓や尿路系の疾患です。これらは早期発見が鍵となるため、日頃の観察が重要です。
また、遺伝性の疾患も存在するため、信頼できるブリーダーからの購入や、健康診断の活用が推奨されます。
心筋症や尿路疾患などの注意点
ラグドールに多く見られる心筋症の一種が「肥大型心筋症(HCM)」です。これは心臓の筋肉が厚くなり、血液の循環がうまくいかなくなる病気で、進行すると命に関わることもあります。
加えて、「下部尿路疾患(FLUTD)」もラグドールに多く、尿が出にくくなる・血尿が出るなどの症状が現れます。
- 心筋症:年に1回の心エコー検査を推奨
- 尿路疾患:水分をしっかり摂取させ、トイレの回数や様子を観察
- 早期発見のため、異変があればすぐに受診
遺伝性疾患のチェックと予防
ラグドールは、肥大型心筋症や多発性嚢胞腎(PKD)など、遺伝性疾患のリスクがある猫種です。
これらは外見からは判断できないため、親猫の健康状態の確認や遺伝子検査が重要です。
信頼できるブリーダーは、こうした検査結果を公開していることが多いため、迎える前に確認しましょう。
- 定期的な健康診断の実施
- ストレスの少ない生活環境づくり
- 高品質なフードで体調を整える
健康に長生きしてもらうためのケア
ラグドールの平均寿命は14歳~16歳とされていますが、日頃のケア次第でそれ以上長生きすることも可能です。
適切な食事管理、運動、清潔な環境、そして飼い主との良好な関係が健康寿命に大きく影響します。ここでは健康維持のために欠かせない基本ケアを紹介します。
定期的な健康診断とワクチン
健康診断は病気の早期発見につながる重要な手段です。特にシニア期に入る7歳以降は、半年に1回の診察が理想です。また、感染症予防のためにワクチン接種も欠かせません。
チェック項目 | 頻度の目安 |
---|---|
健康診断 | 年1~2回 |
ワクチン接種 | 年1回 |
心臓検査 | 年1回(心筋症リスクがある場合) |
ワクチンには三種混合や五種混合などがありますが、生活環境に応じて獣医師と相談のうえ選びましょう。
体重・食欲・毛並みのチェックポイント
ラグドールの健康状態を日々チェックするには、体重・食欲・毛並みの3つが重要です。変化が小さくても、病気の初期症状であることがあるため、見逃さないようにしましょう。
- 体重:毎月測定し、急激な増減がないか確認
- 食欲:食べる量やスピードが極端に変わっていないか
- 毛並み:ツヤがなくなったり、毛がボサボサしていないか
これらのサインを見逃さないことで、病気の早期発見や未然の対策につながります。
ラグドールを飼う際の注意点とQ&A
ラグドールは性格が穏やかで初心者にも飼いやすい猫種ですが、飼育にはいくつかの注意点があります。性質や体質を理解しないまま飼うと、思わぬトラブルにつながることも。本章では、ラグドールの飼育における注意点やよくある疑問を、Q&A形式も交えながら解説します。
ラグドールを飼う上でのデメリットは?
ラグドールは魅力的な猫種ですが、全てが「飼いやすい」とは言い切れません。穏やかな性格の反面、運動量が少なく、運動不足や肥満になりやすい傾向があります。また、美しい被毛はこまめなケアが必須で、抜け毛対策や毛玉予防が欠かせません。
抜け毛・病気・運動不足のリスク
ラグドールに多いリスクは以下の通りです。
- 抜け毛:長毛種のため、毎日のブラッシングが必要。放置すると毛玉ができやすい。
- 病気:心筋症や尿路疾患のリスクがあり、定期的な健康診断が推奨される。
- 運動不足:おっとりしているため、自主的に運動するタイプではない。遊びを通じて運動させる工夫が必要。
これらのリスクを理解し、適切にケアできる環境と意識がある人に向いている猫種といえます。
ラグドールは多頭飼いできる?他のペットとの相性
ラグドールは穏やかで社交的な性格から、基本的に多頭飼いにも向いています。ただし、他のペットとの相性には個体差もあるため、焦らず段階的に慣らすことが大切です。無理に一緒にさせるのではなく、互いの様子を見ながら距離を縮めていきましょう。
犬や他の猫との相性は?
ラグドールは他の猫や小型犬とも比較的うまく付き合える傾向があります。ただし、初対面から同居を始める際は慎重に進めましょう。
- 性格が穏やかな猫種
- 攻撃的でない犬(トイ・プードル、キャバリアなど)
- 子猫や若い個体より、落ち着いた成猫同士の方が相性が良い傾向あり
初めて会わせるときは、ゲート越しやケージ越しで様子を見るなど、段階的な慣らしがポイントです。
ラグドールを飼うのにかかる費用は?
ラグドールを飼うには、初期費用と毎月の維持費がかかります。特に純血種であるラグドールの購入費は高めで、数十万円することも。また、長毛種のためケア用品や医療費がかかる傾向にあります。
初期費用と月々の維持費
以下に、ラグドールを飼い始める際の初期費用と月々の費用の目安をまとめました。
項目 | 費用目安 |
---|---|
購入費用 | 約20~40万円 |
ケージ・トイレ用品 | 約1~3万円 |
食器・キャリーなど | 約5,000~1万円 |
初回医療費 | 約1~2万円(ワクチンなど) |
初期合計 | 約25~50万円 |
月々の維持費(目安)は以下のとおりです。
- フード代:約3,000~5,000円
- トイレ用品:約1,000~2,000円
- 健康管理費(保険含む):約2,000~5,000円
飼い主の生活スタイルによって変動しますが、年間で約10万円以上のランニングコストがかかることを想定しておくと安心です。
この記事の執筆者
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