犬のしつけ

ボーダー・コリーの正しいしつけ方は?始める時期としつけのコツ

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ボーダー・コリーは「最も知能が高い犬種」と言われるほど、非常に賢く優秀な犬種です。

それなのに「言うことを聞いてくれないことがある」「問題行動を起こす」と悩む飼い主さんもいます。

本来、頭が良くてしつけもしやすい犬種と言われているボーダー・コリーなのに、どうしてこのようなことが起こるのか。

そこで今回は、ボーダー・コリーの特徴や性質を活かした、しつけのコツをご紹介します。

この記事の結論

  • ボーダー・コリーはとても賢い犬種であるがため、リーダーを見分ける習性がある
  • 適切なトレーニングを子犬期からできていないと、コントロールできなくなることも
  • トレーニングは生後2か月~3か月頃からスタートし、信頼関係を構築しておく
  • 基本的なトレーニングに加えて、イタズラを抑制するトレーニングも必要

nademo編集部

担当執筆者

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目次

ボーダー・コリーは賢いからこそしつけが難しいこともある

犬はもともと、群れをつくって集団で狩りを行う動物です。そのため、リーダーを見分ける習性があります。

ボーダー・コリーは賢いがゆえに、家族の中の誰がリーダーか、また家族の上下関係や自分を好きか嫌いかなどをすぐに見抜きます。

しつけを行う飼い主さんと良好な信頼関係が築けていなければ、愛犬は言うことを聞きません。そして自分を嫌ってる人は犬側も嫌いです。

信頼できる相手でなければ合図を出しても聞きません。つまり、信頼できない相手である(言うことを聞く必要がない相手である)と認識されているとも考えられます。

特に牧羊犬の優等生だったボーダー・コリーは身体能力にも優れているので、その特徴や性質を活かしたしつけと訓練が必要だということを、最初に覚えておきましょう。

ボーダー・コリーの特徴や性格

優秀な牧羊犬としての歴史があるボーダー・コリーは、威嚇して吠えたり、敵に飛び付いたり、羊を安全な場所に追って駆け回るのが本来の役目でした。

家庭犬になってからもこうした能力を潜在的に備えていますので、このスキルを良い方向に引き出すしつけや訓練が必要です。

アジリティやフライングディスクなどの競技会で活躍するボーダー・コリーが多いのも、この作業意欲や運動能力の高さを活かした結果と言えるでしょう。

明るくて活発な性格

飼い主に忠実で懐きやすい

よく吠える

運動能力が高く、多くの運動量が必要

 その他情報

原産地 イギリス
犬種グループ 1G:牧羊犬・牧畜犬
大きさ 中型
平均寿命 10歳~17歳
なりやすい病気 股関節形成不全,コリーアイ症候群(コリー眼異常),水晶体脱臼,白内障,皮膚炎
参考価格 20万円~50万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 スムースコート,ロングコート
毛色 ブラック&ホワイト,レッド&ホワイト,ブルー&ホワイト,セーブル&ホワイト,クリーム&ホワイト,レッドマール,ブルーマール,チョコレート,トライカラー

体高

男の子48cm~56cm
女の子46cm~53cm

体重

男の子14kg~20kg
女の子12kg~19kg

きちんとしつけないと問題行動を起こすことも

知恵と体力があり、人間と一緒に作業することを好むボーダー・コリーが、しつけやトレーニングをされずに放っておかれるのはかえってストレスを感じます。

ストレスを溜めれば、ボーダー・コリー本来の注意深く警戒心の強い面が、下記のような問題行動として現れてしまいます。

こうした問題行動を防止するためにも、できれば生後2か月~3か月頃の子犬からしつけをきちんと行うことが大切です。

スタミナ豊富な犬種なので運動不足もストレスに繋がる

ボーダー・コリーのしつけは単純なトレーニングとしてだけでなく、運動にも繋がる大事な時間。

ただでさえスタミナが豊富な犬種なので、しつけの一環としてできるトレーニングはストレスを発散することもできます。

日頃の散歩時間は小型犬ほどの少なさでは物足りませんし、十分な運動をしなければストレスが溜まってばかりです。

特にしつけだけでじっとしているのはストレスを溜めやすく、適度に発散することが大切です。

ボーダー・コリーのしつけ開始時期は生後2~3か月頃

ボーダー・コリーは生後2か月を過ぎる頃から体重が急速に増え、ぐんぐん成長し始めます。

体の成長とともに学習能力も発達し、体験したことや習得したことが身につきやすいため、この時期をしつけ開始に適した「社会化期」と呼びます。

家庭犬としてこの先幸せな「犬生」を送るためには、まず人間との暮らしに慣れてもらうことが大切です。

日常生活の刺激に慣れさせる

生後56日を経過しない犬や猫の販売は動物愛護管理法で禁止されていますので、ペットショップやブリーダーからお迎えした子は生後約2か月以降のはず。

ボーダー・コリーに限らず、愛犬へのしつけはお迎えした生後2か月~3か月頃から始めます。これまでとは異なる環境と生活の中で愛犬はさまざまな物、音、存在に出会います。

まずは飼い主さんに慣れてもらい、安心感を与えながら、以下の環境に慣らすことから始めましょう。

  • 物音(屋内外問わず)
  • ほかの動物
  • 環境(自宅以外の場所) など

生後2か月~3か月の「社会化期」と呼ばれる時期に、日常生活の中でさまざまな経験をしながら、新しい環境に慣れてもらうことが大切です。

触られることや抱っこに慣れさせる

生後2か月~3か月の社会化期には、飼い主さんとのコミュニケーションや抱っこなどの触れ合いもたっぷり行いましょう。

一般的に犬が触られるのを嫌がる足先やしっぽに触れることにも慣れてもらっておくと、動物病院やお出かけ先でも困りません。

口の周りや耳に触られることにも慣れてもらうと、歯磨きや耳掃除などの習慣もスムーズにスタートできます。

  • 口周り
  • 手足
  • お腹
  • 手足
  • しっぽ

愛犬がお迎えしたおうち、飼い主さんに触られることや抱っこにも慣れたら、ブラッシングを始めましょう。

初めてのシャンプーは、生後2か月頃のワクチン接種を完了した2週間以降に愛犬の体調を見て行います。

ボーダー・コリーの被毛は二重構造のダブルコートなので、特に春秋の換毛期は大量の抜け毛があります。

ブラッシングは1日10分で良いので毎日行い、シャンプーは月に1回、夏場は月に2回~3回が目安です。

成犬のボーダー・コリーのしつけは、より時間と根気が必要

子犬へのしつけはいわば白紙に書き込むようなもので、どんどん吸い込まれるように身についていきますが、成犬の場合はそうはいきません。

何歳からでもしつけは可能ですが、今まで覚えたことや身についたことを上書きしなければいけないため、子犬に比べると新しい環境や習慣に慣れるのには時間がかかります。

特にボーダー・コリーは記憶力が良いので、新しい記憶に塗り替えるには時間と努力が必要です。

愛犬がなかなか言うことを聞かないからといって、叩いたり怒鳴ったりは厳禁。悪いことをした場合は「ダメ!」と短く言って叱りましょう。

成犬もお迎え後、新しい環境に慣れたころからしつけをスタートします。飼い主さんも根気と愛情を持って行う覚悟が必要です。

ボーダー・コリーのしつけ:知性を活かす基本的なコマンドの教え方

ボーダー・コリー

ボーダー・コリーのしつけでは、短時間で集中して行い、ポジティブ・リインフォースメント(ご褒美を使う)の原則を徹底することが成功の鍵です。彼らは学習意欲が高いため、新しいことを学ぶことに喜びを感じます。

1. しつけの土台:アイコンタクトの重要性

アイコンタクトは、すべてのしつけの基本であり、飼い主と犬の信頼関係を築く上で最も重要なコミュニケーションです。ボーダー・コリーの高い集中力を引き出すためにも、アイコンタクトの訓練から始めましょう。

アイコンタクトの訓練方法

  1. 静かな環境で開始: 最初は、気が散るもののない静かな場所で行います。
  2. おやつで誘導: 犬の鼻先におやつを持ち、ゆっくりと顔の前から飼い主の目元へと移動させます。
  3. 目を合わせたら即座に褒める: 犬があなたの目を見た瞬間、「よし!」などの短い言葉で褒め、すぐにおやつを与えます。数秒でも目が合ったら成功です。
  4. 「見て」「アイコン」などの合図を追加: 犬がアイコンタクトを理解してきたら、目を合わせる前に「見て」や「アイコン」といった指示の言葉を加えてみましょう。
  5. 徐々に時間を延ばす: 目が合う時間が長くなってきたら、褒めるタイミングを少し遅らせて、アイコンタクトの持続時間を延ばしていきます。
  6. さまざまな場所で練習: 慣れてきたら、少しずつ刺激のある場所(リビング、庭、散歩中など)でも練習し、どんな状況でもアイコンタクトが取れるようにします。

ポイント: アイコンタクトは、犬が飼い主に集中し、指示を聞く準備ができたことを示すサインです。すべてのコマンドの前に「見て」と指示し、アイコンタクトが取れてから次のコマンドを出す習慣をつけましょう。

2. 基本コマンドのステップバイステップ解説

ボーダー・コリーは一度覚えると非常に正確に実行します。根気強く、楽しく教えることが大切です。

(1) 「おすわり」

犬の基本的な動作であり、興奮を鎮めたり、落ち着かせたりする際に役立ちます。

  1. 犬の誘導: 犬の鼻先におやつを持ち、そのままゆっくりと頭の真上、お尻の方向へ動かします。犬はおやつを見ようとして自然にお尻を下げるはずです。
  2. コマンドと褒め言葉: お尻が地面についた瞬間に「おすわり!」と明確にコマンドを言い、「よし!」と褒めておやつを与えます。
  3. 繰り返し練習: 短いセッションで、数回繰り返します。成功したら必ず褒めてご褒美を与え、失敗しても叱らないでください。
  4. ハンドサインの追加: コマンドの言葉と同時に、指を上に向けるなどのハンドサインも加えると、視覚からの情報で理解を深めます。

(2) 「待て」

衝動的な行動を抑え、状況判断能力を養う上で非常に重要なコマンドです。

  1. おすわりの姿勢から: 犬におすわりをさせます。
  2. 「待て」と指示: 犬の目の前におやつを見せ、掌を広げたハンドサインと共に「待て!」と明確にコマンドを言います。
  3. 短い時間から始める: 最初はわずか1秒から始め、犬が動かずに待てたらすぐに「よし!」と褒めておやつを与えます。
  4. 徐々に時間を延ばす: 待つ時間を1秒ずつ、2秒ずつと徐々に延ばしていきます。
  5. 距離を置く練習: 犬が安定して待てるようになったら、飼い主が少しずつ犬から離れて待つ練習をします。

ポイント: 「待て」の途中で犬が動いてしまっても、叱らずにもう一度おすわりからやり直しましょう。「待て」の成功の後に「よし!」と解除の合図を忘れずに伝えることで、犬はいつ行動して良いかを理解します。

(3) 「おいで」

リードなしでの安全確保や、緊急時に犬を呼び戻すために最も重要なコマンドです。

  1. 魅力的な呼び声: 犬の名前を呼びながら、楽しそうな、弾んだ声で「おいで!」とコマンドを言います。同時に、しゃがんで手招きをすると良いでしょう。
  2. ご褒美で誘導: 犬が飼い主の元に来たら、大いに褒めてご褒美(おやつや大好きなおもちゃ、撫でるなど)を与えます。
  3. 短い距離から開始: 最初は室内や庭など、障害物の少ない場所で短い距離から始めます。
  4. 逃げない工夫: 犬が来る途中で気が散ったり、遊びだしたりしても、追いかけずに忍耐強く待ちましょう。犬が来たら、逃げられないようにそっとリードをつけ、褒めてから自由にさせてあげます。
  5. 徐々に距離と環境の難易度を上げる: 慣れてきたら、散歩中やドッグランなど、より刺激の多い場所で練習します。

ポイント: 「おいで」は、犬にとって「飼い主の元に行くと良いことがある」と強く結びつくように、毎回必ずご褒美を与えましょう。叱るときに「おいで」を使ってはいけません。

(4) 「伏せ」

「おすわり」よりも落ち着いた姿勢で、犬の興奮を鎮めるのに効果的です。

  1. おすわりの姿勢から: 犬におすわりをさせます。
  2. おやつで誘導: 犬の鼻先におやつを持ち、ゆっくりと地面に沿って前方に動かします。犬がおやつを追いかけるうちに自然と伏せの姿勢になるはずです。
  3. コマンドと褒め言葉: 伏せの姿勢になった瞬間に「伏せ!」とコマンドを言い、「よし!」と褒めておやつを与えます。
  4. 繰り返し練習とハンドサイン: おすわりと同様に、短いセッションで繰り返し練習し、掌を地面に向けるなどのハンドサインも追加します。

ポイント: ボーダー・コリーは牧羊犬の本能で伏せを自然に行うことも多いですが、あくまで飼い主のコマンドで確実に伏せができるように練習しましょう。

しつけの成功の秘訣:短時間・集中・ポジティブ・リインフォースメント

  • 短時間で集中: ボーダー・コリーは賢い反面、飽きやすい一面もあります。1回のしつけは5~10分程度に留め、犬が集中しているうちに終わらせましょう。
  • ポジティブ・リインフォースメント: 叱るのではなく、犬が正しい行動をした瞬間に褒め、おやつや遊びでご褒美を与えることを徹底してください。これにより、犬は「この行動をすると良いことが起こる」と学習し、自ら進んで行動するようになります。
  • 一貫性: 家族全員で同じコマンドと方法を使い、一貫したしつけを心がけましょう。
  • 忍耐と愛情: ボーダー・コリーの高い知性は、飼い主の指示をよく理解する反面、時に自分勝手な行動を取ることもあります。根気強く、愛情を持って接することで、彼らの素晴らしい能力を引き出すことができます。

これらの基本的なコマンドをマスターすることで、ボーダー・コリーとの絆が深まり、より安全で楽しい共生生活を送ることができるでしょう。

ボーダー・コリーのしつけ方やトレーニング方法

実際にボーダー・コリーと信頼関係を築きながらしつけやトレーニングを行うには、何から始めたら良いか迷いますよね。

ボーダー・コリーに適した具体的な14の方法を以下にご紹介します。

本来、ボーダー・コリーは飼い主さんに忠実で一緒に何かをするのが大好きなので、コツさえ掴めば愛犬も飼い主さんも楽しんでできるはずですよ。

自分の名前を覚えてもらう

愛犬をお迎えするに際して、どの飼い主さんも最初にされること、それは名前をつけることでしょう。

愛犬の名前が決まったら、何度も何度も名前を呼んであげてください。そして愛犬が呼び名に反応して振り向いたら、思い切り褒めてあげましょう。

撫でてあげたり、ハグしてあげたり、ご褒美のおやつをあげたりします。

同居のご家族がいる場合、呼び方がバラバラはNG。例えば「ピーター」という名なのに、パパは「ピー助」、ママは「ピーちゃん」だと愛犬は戸惑います。

ご家族で話し合って、愛犬が自分の名前を覚えるまでは呼び名を統一しましょう。

アイコンタクトの取り方

愛犬が自分の名前を覚えたら、次はアイコンタクトの練習です。

本来、犬同士が相手の目を凝視するのは威嚇のサインですが、愛犬と飼い主さんとのアイコンタクトは信頼関係が成立している証。

アイコンタクトのしつけをマスターすれば、愛犬の名前を呼んで目を合わせるだけで愛犬を落ち着かせたり、危険を察知させたりできます。

まずは飼い主さんと目を合わせるのはケンカの合図ではなく、良いことがあるのだと認識してもらいましょう。

おやつを握った手を飼い主さんの顔近くに置き、愛犬の名前を呼びます。愛犬が飼い主さんの顔を見て、目を見つめるようになったら「いい子」「グッド」と褒めておやつを与える、これを毎日繰り返します。

トイレのしつけ方

成長すると散歩時にしか排泄しなくなるボーダー・コリーも多いのですが、室内トイレでの排泄は愛犬の健康管理にも役立ちます。

お迎えした日からケージ内などに設置したトイレで排泄する練習をしましょう。ただし、子犬と成犬ではしつけ方が異なります。

子犬の頃は朝起きてすぐ、ごはん後、遊んだ後などに排泄しやすくソワソワします。このタイミングを見計らってトイレに誘導しましょう。

成犬は、まず愛犬が落ち着ける場所にトイレを設置することが重要。トイレの回数には個体差があるため、愛犬のタイミングを見計らってトイレに誘導します。

子犬も成犬も上手くできなかったからといって叱ってはいけません。上手くできたときに褒めることが肝心です。

ハウスのしつけ方

ボーダー・コリーは外飼いに適した犬種だと思われがちですが、本来群れを作って暮らす動物のため、家族と一緒に過ごせる室内飼いがおすすめです。

動物病院やお出かけ、災害時にはクレートを使用することになるので、ハウス=クレートと覚えてもらうしつけが必要となります。

これを「ハウストレーニング」と呼び、飼い主さんが「ハウス」と言ったらクレートへ行くという訓練を繰り返します。

クレートの広さや内部が愛犬にとって快適なことが大切。かつて犬は巣穴で暮らしていたので、薄暗く静かで土のようにフカフカした場所を好みます。普段からクレートをベッドにすると慣れやすいでしょう。

お座りのしつけ方

不安や興奮などの感情を覚えたとき、自分自身や相手を落ち着かせるために取る行動やしぐさを「カーミングシグナル」と呼びます。

「お座り」もカーミングシグナルのひとつで、しつけによって身につけさせることで、例えば車通りの多い交差点で信号待ちする際などに効果的です。

ボーダー・コリーの腰を軽く下へ押すかトントンしながら、飼い主さんが「お座り」と声をかけ、お尻を床につけさせます。

お尻が床についたら、アイコンタクトしながら「グッド」「よし」「いい子」などと言って思い切り褒め、ご褒美などをあげると良いでしょう。

待てのしつけ方

「待て」もカーミングシグナルのひとつ。例えば、ごはんの早食い防止や、目の前を走る小動物やバイクを追いかけようとしたときなどに効力を発揮します。

飼い主さんの手におやつなどのご褒美を持ち、愛犬がニオイを嗅ぎに来たら「待て」と言います。「お座り」を覚えている子なら、お座りさせてから「待て」というのが効果的でしょう。

最初は1秒でも待てたら、思い切り褒めてあげて手の中のご褒美をあげます。こちらもアイコンタクトしながら行いましょう。

3秒、5秒、10秒…と、徐々に待つ時間を増やし、15秒くらいまで待てるようになったら、ごはん前や散歩中など実践的に練習します。

おいでのしつけ方

「お座り、待て」ができるようになったら、次にしつけたいのが「おいで」のコマンドトレーニング。コマンド(command)とは指図、指示という意味です。

「お座り、待て」は愛犬の安全を守るためにも必要なトレーニングですが、おいでは飼い主さんとの信頼関係を築く重要なトレーニングとなります。

飼い主さんの「おいで」=良いことがあると思わせるのが大切なので、最初は手におやつや愛犬お気に入りのおもちゃなどを持って「おいで」と言います。

愛犬が飼い主さんのそばへ寄って来たら、「グッド」「よし」「いい子」などと言って撫でてあげ、おやつやおもちゃを渡しましょう。

ご家族が同居している場合、全員でやると愛犬は誰のところへ行ったらいいか戸惑いますので、最初は飼い主さんだけで行います。飼い主さんとの「おいで」を覚えてから、ご家族も参加するのが良いでしょう。

歯磨きのトレーニング法

歯磨き嫌いの子は多いのですが、そういう子は子犬の頃から始めて「歯磨き=いいことがある」と思ってもらう必要があります。

通常は生後3週間頃から乳歯が生え始めますので、少しずつ口に触れられることや歯に触れられることに慣れていかなければいけません。

次のステップで、お迎え先のおうちに慣れた頃から毎日少しずつ慣らしていきましょう。

  1. 指で口を触ることに慣れさせる
  2. 指で歯を触ることに慣れさせる
  3. 歯ブラシなどに犬用歯磨きペーストなどをつけて舐めさせてみる
  4. 歯ブラシで口に触れることに慣れさせる
  5. 歯ブラシを口に入れることに慣れさせる

口を触られることに慣れ、歯ブラシにも慣れたら、少しずつブラッシング。愛犬の歯茎や舌など口内を傷つけないよう気をつけましょう。

愛犬が嫌がったら無理強いせずにストップして、また翌日にします。嫌がらずにできたときはその都度、思い切り褒めます。

歯ブラシを嫌がる場合は、ガーゼやペット用歯磨きシートを使ってみるという方法もあります。

成犬の歯磨きトレーニングは難しい

歯磨きトレーニングは、乳歯が生えそろう生後2か月~3か月頃の子犬期に始めるのが理想的。この時期を逃すと、成犬になってからの歯磨き習慣のしつけはなかなかに手強いものです。

どうしても歯磨きさせてくれない場合はデンタルガムを使用する方法もあり、歯磨きトレーニングのご褒美として併用する方法も。

デンタルガムの与え方は必ず飼い主さんが手に持ち、時間をかけて噛ませることで歯磨き効果が得られます。

しかし、デンタルガムを噛む=歯磨きをしなくてもいい、というわけではないので、やはり毎日少しずつでも歯磨きの練習を行うのがおすすめです。

歯磨きしないと歯周病の原因となり、内臓にも悪影響を与えますから、愛犬の口臭や歯の黄ばみが気になったら必ず獣医師に相談しましょう。

散歩のしつけ方

子犬の散歩デビューは、最初のワクチンプログラムが終了してから2週間後が目安。最初はおうちでハーネスリードに慣れさせることから始めます。

ボーダー・コリーは運動量の多い犬種ですが、生後10か月頃までの子犬は30分程度の散歩で十分。成長に従って徐々に散歩時間を増やし、成犬になったら1日2回、1回につき1~2時間ほどが目安です。

散歩には首輪に比べると体に負担がかからないハーネスを使用し、リードはしっかり握りましょう。愛犬との距離は1mくらいに保ち、時々声をかけながらアイコンタクトをとってみてください。

ボーダー・コリーは走るものを追う習性があるので、引っ張られたら「待て」と言いながらリードを締めます。言うことを聞いたら、思い切り褒めましょう。

ハーネスは首輪に比べるとコントロールがしにくいため、愛犬の性格に合わせて、散歩が上手にできるまではハーネス首輪のダブルリードをおすすめします。

社会性を身につけるトレーニング法

生後2か月~3か月は「社会化期」と呼ばれ、さまざまな情報の吸収力に優れているので、人間と暮らす社会に慣れる適齢期です。

この時期にまず行いたいのは、トイレトレーニングと自分の名前を覚えること。そして、体を触ったり抱っこされたりに慣れるボディコントロールです。

これらが身についてきたら、アイコンタクトやコマンドトレーニングにステップアップします。

ドライヤー、掃除機、洗濯機、テレビ、電話、シャワー、玄関チャイムなど
トイレ、ケージ、タオル、おもちゃ、食器、ハーネス、リード、ブラシなどとそれがある場所
飼い主、ご家族、散歩仲間、ご近所の方、獣医師、看護師、トリマー、トレーナーなど
動物同居ペット、ご近所で飼っているペット、散歩やドッグランで出会う他の犬など
体験ブラッシング、シャンプー、歯磨き、来客・来訪者、お留守番、通院、散歩、ドライブなど

成犬の社会化トレーニングには根気が必要ですが、決して諦めないこと。体罰は当然NG。かえって愛犬を怯えさせ、社会化が遅れるだけです。

成犬もお迎えした日からしつけを開始し、子犬期と同様の社会化トレーニングと並行して、以下の事柄に慣れさせましょう。

イタズラを防止するトレーニング法

人間にとっての良いことと悪いことが犬にとってもそうとは限りません。賢いボーダー・コリーも生まれながらに善悪を判断できる訳ではないのです。

ゴミ箱をひっくり返したり、靴をかじったりするのも、人間がいけないと教えなければ止めません。

イタズラにはその場ですぐ「ダメ」「ノー」「コラ」などと低い声で短く叱り、ご家族で発する言葉を統一しましょう。叩いたり騒ぎ立てたりはNGです。

基本はイタズラを差せない環境作りが大切です。床に物を置きっぱなしにはせず、興味を持ちそうなものは片づけておきます。

また、牧羊犬の血が流れるボーダー・コリーは、追いかけたり飛びついたりの本能的な欲求が強い犬種です。

散歩中にバイクや自転車、小型犬や猫が目の前を走ると、この本能に火が点くことがあります。リードはしっかり握り、引っ張りには「待て」で対処を。

お留守番のトレーニング法

ボーダー・コリーはきちんとしつけさえできれば、ひとりでお留守番も可能です。ただし、さすがに授乳期や離乳食を与えている幼犬期は難しいので、生後3か月以降に少しずつ慣らしていきましょう。

ケージやサークルなど、愛犬が快く過ごせる場所へいるときに愛犬の視界から消えてみます。消える時間を1分、3分、5分…と徐々に延ばします。

肝心なのは、視界から消えても飼い主さんは必ず戻ってくると認識させることです。愛犬が慣れてきたら実際にお留守番させてみますが、最初は短時間からの外出に留めておくと安心です。

お留守番できる限度は健康な犬で、しっかりとした環境が整っている場合に限り、1日10時間とも12時間とも言われますが、その子の性格や飼い主さんとの関係によっても異なります。

子犬の頃から飼い主さんとべったり暮らし、甘やかしすぎると分離不安症になって、お留守番もできなくなるので気をつけましょう。

分離不安症とは愛着をもっている人から離れることで強い不安を感じること

犬や猫の分離不安症の症状

飼い主さんや大好きな家族の姿が見えなくなると、愛犬が不安を感じて以下のような問題行動を起こすことを“分離不安症”と言います。

  • 外出しようとすると落ち着かなくなって吠えたり暴れたりする
  • 留守中に吠え続けたり鳴き声をあげ続ける
  • 留守中に室内を荒らしたり物を壊したりする
  • 留守中に粗相嘔吐をする
  • 留守中に自分の体の一部を舐め続けたり噛んだりする
  • 帰宅するとうれしさのあまりお漏らしする

小型の愛玩犬がなりやすいとされますが、犬同士でじゃれ合って遊ぶより飼い主さんと過ごすことを好むボーダー・コリーも例外ではありません。予防するには、事前のお留守番トレーニングが重要です。

また、普段からひとりでいることにも慣れさせることが大切なため、一緒にいるときでもスキンシップのとりすぎに気をつけましょう。

帰宅後は「ただいま!」と声をかけがちですが、愛犬が興奮状態になっているため、5~10分はかまったりせずに落ち着くのを待ちましょう。愛犬が落ち着ちついてきたらスキンシップをとりましょう。

帰宅後すぐにかまってしまうと、嬉しいという感情が高まり、次のお留守番が寂しくなる原因になってしまうこともあります。

吠え癖のしつけ方

牧羊犬のルーツを持つボーダー・コリーは危険を察知したときに吠える習性があり、吠え癖が付きやすいと言われます。

警戒心から威嚇して吠えているときは興奮状態にありますので「待て」「お座り」と言ってまずは落ち着かせること。飼い主さんは立ったまま体を優しくなでながら「大丈夫、大丈夫」と言ってあげましょう。

無駄吠えを防ぐには、日頃から愛犬が吠えたら短く強く「ノー」「ストップ」などと言って止めさせ、吠えるのを止めたらたくさん褒めてあげます。

また、運動不足によるストレスから無駄吠えすることもありますから、散歩の距離を増やしたり、ドッグランで存分に走らせてあげたりしましょう。

愛犬が頻繁に「クゥ~ン、クゥ~ン」と鳴き声を上げる場合は、分離不安症や体の不調が原因ということもありますから、すぐ動物病院へ。

噛み癖のしつけ方

犬は成長過程で兄弟とじゃれ合いながら力加減を学びます。ところが、子犬のうちに兄弟と離れて人間と暮らすと、限度を学習できません。

子犬が兄弟へするように飼い主さんにじゃれて甘噛みするのは可愛いものですが、放置すると噛み癖になり、誰かを怪我させてしまう恐れもあります。

飼い主さんの手足を絶対におもちゃにはしないこと。そして、愛犬が噛んできたら「痛いっ」「ダメ」と短く強く言って手足を引っ込め、別室などに身を隠すこと。

噛むと飼い主さんの姿が見えなくなる、楽しい遊びなどが中断されるということを愛犬に認識してもらうためです。

ボーダー・コリーの本能的な欲求を満たすしつけ:日常生活での遊び方

ボーダー・コリー

ボーダー・コリーのしつけでは、彼らの「頭を使うこと」「体を動かすこと」「特定の対象を追ったり集めたりすること」といった本能的な欲求を理解し、遊びや訓練に組み込むことが重要です。

室内や庭でできる知的な遊び

ボーダー・コリーの高い知性を活用し、脳を刺激する遊びは、彼らの満足度を高めるために非常に効果的です。

ノーズワーク(におい探しゲーム)

ボーダー・コリーの優れた嗅覚を存分に活用できる遊びです。彼らにとって、においを追うことは本能的な行動であり、大きな喜びとなります。

  • 遊び方:
    1. まず、犬を別の部屋に待たせるか、クレートに入れます。
    2. 少量のおやつ(犬が大好きで、においの強いもの)や、お気に入りの小さなおもちゃを、部屋の様々な場所に隠します。最初は見つけやすい場所から始め、徐々に難易度を上げましょう(例:家具の裏、クッションの下、布で軽く隠すなど)。
    3. 「探せ!」や「ノーズ!」などの合図を出して犬を解き放ち、においを辿って隠されたものを見つけさせます。
    4. 見つけたら大いに褒め、ご褒美としてそのおやつを与えたり、おもちゃで遊んであげたりします。
  • ポイント: 嗅覚を使う遊びは、犬にとって非常に集中力と体力を消耗します。短時間でも十分な満足感を与えることができます。雨の日や室内での運動が制限される日に特に有効です。

かくれんぼ

飼い主と犬の絆を深めながら、犬の探求心と呼び戻しの訓練にもなる遊びです。

  • 遊び方:
    1. まず、犬に「待て」と指示を出します。
    2. 飼い主が犬に見つからない場所に隠れます(最初は少しだけ体を隠す程度から)。
    3. 隠れたら、犬の名前を呼んだり、「おいで!」と楽しそうに呼びかけたりします。
    4. 犬が飼い主を見つけたら、全身で喜びを表現し、たくさん褒めておやつを与えます。
  • ポイント: 最初は簡単な隠れ場所から始め、犬が成功体験を積めるようにします。家族がいる場合は、協力して交代で隠れると、より楽しくなります。

コングなどの知育玩具の活用

犬が頭を使って中身を取り出すタイプの知育玩具は、退屈しのぎになるだけでなく、考える力を養います。

  • 使い方:
    1. コングの内部に、犬用のペースト状のおやつや、ふやかしたフード、小さく切った野菜などを詰めます。取り出しにくいように、少し凍らせて使うのも良いでしょう。
    2. 犬に与え、転がしたり舐めたりして中身を出させるように促します。
  • ポイント: 食事の一部を知育玩具に入れて与えることで、早食い防止にもなり、満足感を得やすくなります。様々なタイプの知育玩具を試して、愛犬が一番夢中になれるものを見つけてあげましょう。

牧羊犬としての本能的な動きを日常生活の遊びで代替・昇華させる

ボーダー・コリーが持つ「追いかける」「集める」「誘導する」といった牧羊犬としての本能は、適切な形で満たしてあげないと、車や自転車、人などを過剰に追いかける問題行動に繋がることがあります。遊びを通してこの欲求を満たしてあげましょう。

ボール集めゲーム

散らばったボールを特定の場所に集めさせる遊びは、牧羊犬の本能的な「集める」という欲求を安全な形で満たします。

  • 遊び方:
    1. ボールを数個用意し、庭や部屋に散らばらせます。
    2. 「ボール集めて!」「バスケット!」などのコマンドを使い、犬にボールを一つずつ拾わせて、指定した場所(例:バスケット、箱など)に入れるように教えます。
    3. 成功したら、毎回褒めてご褒美を与えます。
  • ポイント: 最初はひとつずつ、簡単な場所から始め、徐々にボールの数を増やしたり、集める場所を離したりして難易度を上げましょう。

おもちゃを特定の場所に運ばせる

これも「集める」「誘導する」本能を刺激する遊びです。

  • 遊び方:
    1. 犬が大好きなおもちゃをひとつ用意します。
    2. 「〇〇(おもちゃの名前)持ってきて!」とコマンドを言い、飼い主の元や指定の場所(例:犬のベッド)まで持ってこさせます。
    3. 持ってきたら、「よし!」と褒めてご褒美を与え、再び投げたり隠したりして繰り返します。
  • ポイント: 単に持ってくるだけでなく、「ベッドに置いて」など、具体的な指示で運ぶ場所を指定することで、より知的な訓練になります。

フリスビーやボール遊びの質の向上

ただ投げっぱなしにするだけでなく、フリスビーやボールを投げる際に、「待て」で止めてから「よし」で追いかけさせたり、特定の位置に投げ分けて回収させたりすることで、単なる運動からより知的な遊びへと昇華させることができます。

彼らは素早く動くものを追いかける本能が強いため、安全な場所で存分に走らせてあげましょう。

これらの遊びは、ボーダー・コリーの知性と運動能力、そして牧羊犬としての本能を同時に満たすことができます。

日々の生活にこれらの遊びを取り入れることで、愛犬は心身ともに満たされ、問題行動の予防にも繋がり、飼い主との関係もより一層深まるでしょう。

ボーダー・コリーのしつけのポイントと注意点

賢いボーダー・コリーは、飼い主さんが自分のリーダーに相応しいかどうか常に観察しています。

人間との共同作業が大好きなボーダー・コリーは、一定のルールに従ってしつけられたり、飼い主さんと一緒にトレーニングしたりが嫌ではありません。

むしろ放ったらかしにされることのほうが、ボーダー・コリーにとっては苦痛であり、ストレスになるのです。

ただし、しつけが上手くいかないからと叩いたり怒鳴ったりすると、かえって愛犬との信頼関係が壊れることになります。日々のしつけは愛情を込めて行いましょう。

愛犬を呼ぶときの名前は統一する

世界的に愛されるキャラクター、スヌーピーはビーグル犬ですが、賢くてちょっと気難し屋さん。

日本のファンの間では「スヌちゃん、ヌーピー」…いろいろな呼び方があるようですが、そう呼んで果たしてあのスヌーピーが振り向いてくれるでしょうか?

スヌーピーのようにわざと振り向かないまでも、愛犬の名前の呼び方が飼い主さんの気分やシチュエーションで変わると、愛犬は自分の名前を覚えられません。

愛犬が自らの名前を認識することはしつけの第一歩であり、万が一、愛犬が逃走したり危険が及んだりしたとき呼び寄せるために不可欠です。

また、ご家族がいる場合も、愛犬が自分の名前を認識するまでは呼び方を統一しましょう。

主従関係ではなく信頼関係を築く

犬の主従関係と信頼関係

お利口さんのボーダー・コリーが飼い主さんをリーダーとして認めればしつけはスムーズです。だからといって、愛犬に対して抑圧的になるのはタブー。

人間同士でも信頼関係のない主従関係のみのリーダーはメンバーの統率やチームの存続ができないように、飼い主さんと愛犬の関係も同じです。

まずは愛犬を信じて愛情を注ぐことで愛犬からも信頼してもらうこと。そのためのしつけやトレーニングであると認識しておきましょう。

愛犬の健康や安全を守り、ひいては愛犬と飼い主さんが幸せな暮らしを続けるためにしつけやトレーニングがあるのですから。

愛犬に教えるコマンド(合図)は短く

コマンドトレーニングのコマンド(command)は指図や指示を意味する英語ですが、海外では合図という意味のキュー(cue)を用います。

これも、愛犬と飼い主さんとの関係が主従関係ではなく、パートナーとしての信頼関係が重要という考え方の表れでしょう。

さて、その合図ですが、以下のようにできるだけ短い言葉で簡潔に、はっきりと発したほうが愛犬の記憶に残ります。

  • ダメ
  • まて
  • お座り
  • ふせ
  • よし
  • おいで
  • お手
  • ハウス

なお、愛犬の学習を促すには、ハンドサイン(ハンドシグナル)を併用するのも効果的です。

例えば「待て」なら愛犬の動作を押し止めるように目の前に開いた手のひらを差し出す、「お座り」は人差し指を1本だけ立てるといった動作をします。

言葉の合図と同様、毎回異なったりご家族でバラバラになったりしないよう、動作を統一しましょう。

上手にできたらすぐ褒めてご褒美を与える

しつけを始めたばかりの頃には、できたら褒めるのを当然と思うように、間違ったら叱るということを当然と思う人もいます。

ですがこれは間違いです。大事なのはできなかったときに叱ることよりも、上手にできたときに褒めることを繰り返し行った方が、愛犬のしつけを成功させるには重要です。

特に飼い主さんの役に立ったり、一緒に何かを成し遂げたりするのが大好きなボーダー・コリーにとって、褒められることは何よりのご褒美。

実際のご褒美として、またトレーニングを効率的に行うため、おやつを活用する場合は、栄養やカロリー面でも配慮されたものを選びましょう。

叱られることが常態化するとストレスを抱えるようになる

トレーニングで失敗したときに叱りたくなる気持ちもわかりますが、大事なことは成功したときに褒めるということ。

失敗して叱るを繰り返していると、失敗することに慣れてしまったり、アクションを起こすことで叱られると覚えてしまうこともあります。

こうなるとトレーニング自体が愛犬にとってのストレスになり、トレーニングを拒否するようになるのです。

成功の形を何度も誘導して覚えてもらい、そしてその都度、褒めてあげるということを忘れないようにしましょう。

しつけは毎日短時間だけ行う

一般的に犬が集中できるのは5分程度と言われていますが、頭が良くて作業能力の高いボーダー・コリーは10分くらいまで大丈夫。

とはいえ、子犬やシニア犬なら、やはりせいぜい5分が限度でしょう。長すぎると疲れて嫌になってしまうだけです。

しつけは5分程度の短い時間でOKなので、毎日続けることが大切です。そわそわし始めて集中できなさそうだったら、それ以上は続けずにまた次の機会にしましょう。

怒鳴る、叩くなど恐怖を与える行為はNG

暴力やネグレクト(お世話放棄)などのDV(ドメスティック・バイオレンス)を経験した子は、人間に対して怯えたり凶暴になったりします。

しつけが上手くいかないからといって、怒鳴る、罵倒するといった心理的暴力や殴る、蹴るなどの身体的暴力は絶対禁止。かえって愛犬の心を傷つけ、恐怖を植え付けるだけです。

なお、動物愛護管理法(動物の愛護及び管理に関する法律)第44条で、動物への虐待は禁止されています。

動物を殺したり傷つけたりすると1年以下の懲役または100万円以下の罰金、衰弱させたり遺棄した場合は50万円以下の罰金が課せられます。

しつけが上手くいかない場合はプロに相談する

どんなに努力しても愛犬のしつけやトレーニングが上手くいかない場合は、専門家の手を借りるという選択肢もあります。

全国各地にしつけ教室がありますし、家庭犬をしつけるための専門的なノウハウを身につけたドッグトレーナーもいます。

お迎えしてすぐにこういった教室やトレーナーの指導を受けることで、飼い主さんもコツを学べ、その後のしつけがスムーズになったという例もたくさんあります。

ボーダー・コリーのしつけやトレーニングにおすすめのグッズ

「仕事の効率はツール(道具)によって差が出る」とはよく言われることですが、愛犬のしつけにも同様のことが言えます。

今や全国どこにいても、ネットショップを利用して便利グッズが購入できる時代です。

愛犬のしつけやトレーニングを効率的に行える、おすすめの優れものグッズたちをご紹介します。

KONG(コング) 犬用おもちゃ

出典 :https://www.amazon.co.jp/

ボーダー・コリーの追いかけたい、噛みつきたいという欲求を満たし、逃走や噛み癖の防止に役立つ玩具です。

本体の凹凸に専用ペーストやフードを入れると、中身を取り出そうと愛犬が夢中になって追いかけます。

噛み心地がよく、丈夫な天然ゴム100%。ユニークな形状で、バウンドしたり不規則に転がったりが愛犬の好奇心を刺激します。

本体サイズ M:5.7×5.7×8.6cm
本体重量 110g
原産国 アメリカ
対象年齢 -
素材 天然ゴム
適合種 中型犬
種類 1種類

ペティオ(Petio) 体にうれしいボーロちゃん 乳酸菌入り

出典 :https://www.amazon.co.jp/

しつけのご褒美やアイコンタクトのトレーニングなどに活用できる、パピーからOKの全年齢対応おやつです。

特許製法ナノ型乳酸菌(KH-2株)を10粒に約20億個配合したボーロで、カルシウム・オリゴ糖・水溶性食物繊維も配合し、保存料・着色料は不使用。

愛犬が喉に詰まらせないよう、お子さんが与える場合は必ず大人が立ち会いましょう。

対象年齢 生後3ヶ月以上
内容量 ‎45g
原産国 日本
主原料 馬鈴薯でんぷん
その他原材料 砂糖、卵類、ブドウ糖、水飴、オリゴ糖、脱脂粉乳、難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)、乳酸菌(KH-2株(熱処理済))
注意したい原材料 なし
安全性の高い添加物 卵殻Ca
注意したい添加物 香料
100gあたりのカロリー 386kcal
1日あたりの価格(体重5kgの場合) -
定期販売 -
フード目的 間食
フードの種類 おやつ

PetSafe イージーウォークハーネス

出典 :https://www.amazon.co.jp/

引っ張り癖や飛びつき癖の抑制を目的に作られたハーネスで、愛犬がリードを引っ張ると胸部のストラップが締まる仕組みになっています。

愛犬の喉を締め付けないので息苦しくさせることなく、自然と横に愛犬を誘導することができ、引っ張りを無理なく抑えられます。

ボーダー・コリーにはSmall/Medium、Mediumサイズがおすすめ。リードは付いていないので別途購入が必要です。

首周り -
胸周り P:15cm~18cm/PS:20cm~23cm/S:21.5cm~28cm/SM:28cm~33cm/M:30cm~38cm/ML:35.5cm~46cm/L:40.5cm~53cm/XL:44.5cm~60cm
胴回り P:30.5cm~40.5cm/PS:33cm~46cm/S:38cm~53cm/SM:48cm~66cm/M:53cm~81cm/ML:62cm~86cm/L:68.5cm~101.5cm/XL:81cm~127cm
素材 -
適合種 小型犬~大型犬
留め具 バックル
反射板 ×
ハンドル ×
洗濯 手洗いのみ
成長段階 全年齢
長さ調整
構造 イージーウォーク

ボーダー・コリーの特性をしっかり理解して適切なしつけ方を

カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究チームによる知能調査で、全犬種中No.1の成績を収めたこともあるボーダー・コリー。

優れたIQと洞察力があり、活発で作業意欲も高く、男の子はやんちゃで甘えん坊。さらに縄張り意識が強く、女の子は甘え上手で優しく、デリケートな一面も。

いずれも知力と体力があり、スタミナ抜群なため、飼い主さんにもタフさが必要かもしれません。

ですが、しつけやトレーニングの達成感を共有して信頼関係が結べたら、飼い主さんにとってもこの上なく絆の深い人生のパートナーとなることでしょう。

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