新しい家族として犬を迎えて最初の1週間。どんな過ごし方をするのが犬にとって良いのでしょうか。
これまでに犬を迎えてきた家庭ならば手順がわかっていることも多いものの、そうでない場合には不安や疑問も多いでしょう。
そこでこの記事では、愛犬との最初の1週間の過ごし方、やってはいけないポイントについて詳しく解説しています。
大切な家族としてこれから楽しく過ごしていくためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の結論
- 犬をお迎えした最初の1週間は、新しい環境に慣れてもらう期間
- お迎えした愛犬が安心して過ごしてもらえるように、飼い主は室内環境を整えておく
- 食事とトイレ以外の時は極力かまわず、静かに見守ることが大切
- 子犬は体調を崩しやすいため、体調不良が続く場合は動物病院を受診する
目次
犬を飼い始めた最初の1週間:安心お迎えチェックリスト
やるべきこと
- 静かに見守り、ゆっくり休ませる: 愛犬が新しい環境に慣れるまで、そっとしておきましょう。
- 安全な寝床を用意する: ケージやサークルの中に、安心して休めるベッドや毛布を用意してあげてください。
- 室内の温度・湿度を適切に保つ: 特に子犬の場合、室温25℃前後、湿度40~60%を目安に快適な環境を維持しましょう。
- これまで食べていたフードを与える: 急なフード変更は胃腸の負担になるので、お迎え前と同じフードを用意してください。
- トイレサインを見逃さず誘導する: クンクン匂いを嗅ぐ、ウロウロするなど、トイレのサインに気づいたらすぐに指定の場所へ連れていきましょう。
- トイレが成功したらすぐに褒める: トイレができた時は、優しく声かけたり撫でたりして褒めてあげてください。
- 家の中を安全に探索させる時間を作る: 慣れてきたら、目を離さずに安全な範囲で家の中を探検させてあげましょう。
- 動物病院の場所を確認する: いざという時に慌てないよう、事前に診察可能な動物病院の場所や連絡先を調べておきましょう。
やってはいけないこと
- 長い時間留守番をさせる: 新しい環境に慣れないうちは、不安を感じやすいので長時間の留守番は避けましょう。
- 食事とトイレ以外で過度に構いすぎる: かわいくても、最初の1週間は愛犬のペースを尊重し、無理に触ったり遊んだりしすぎないようにしましょう。
- 大勢の人を招く: 見慣れない人がたくさんいると、犬が強いストレスを感じてしまいます。来客は避けましょう。
- 夜泣きをしたときに抱き上げる: 夜泣きを抱っこでなだめると、夜泣きをすれば構ってもらえると学習してしまう可能性があります。静かに見守り、安心できる環境を整えてあげてください。
- 粗相や失敗を叱る: 新しい場所での失敗はつきものです。叱らずに黙って片付け、成功した時に褒めることを徹底しましょう。
- 大きな音を立てる: 突然の大きな音は、愛犬を驚かせ、環境への不安を増大させます。静かに過ごしましょう。
- 急にフードを変更する: 下痢や嘔吐の原因になるため、徐々に切り替える必要があります。
犬を飼い始めた最初の1週間=新しい環境に慣れてもらう期間

ペットショップやその他からお迎えした、新しい家族。早く自分たちに懐いて欲しい、たくさん遊んであげたいなどと感じますよね。
しかし私たちがまず努力するのは、新しい環境になったことで犬が感じているストレスを軽減してあげること。
張り切りすぎてあれもこれもとやってしまうと、愛犬が体調を崩してしまうことにもなりかねません。
大切な最初の1週間でゆっくりと新しいお家、そして私たち飼い主に慣れてもらいましょう。焦らずじっくりと見守っていくことがとても大切ですよ。
まずは飼い主と家が安全だと知ってもらうことが大切
まずは私たち飼い主と、愛犬の居場所となる家に安心してもらえるようにしましょう。
それまで過ごしてきたところから、見知らぬニオイ、場所にいきなり放り込まれた状態になっている愛犬。
精神的にも肉体的にもストレスを感じているので静かに見守り、ゆっくりと過ごさせます。
かわいいからといって構いすぎるのはNG。警戒してしまわないように、ゆったりとした過ごし方を心がけるのが良いです。
私たち飼い主と家が「安全で落ち着ける新しい居場所」だと、わかってもらうことがとても重要です。
安全だと知ってもらうこと以上に、体と精神を休ませること
新しい環境に頑張って慣れてもらっている最中、余計な情報を入れないことも大切です。
飼い主さんのことを知ってもらい、安全な場所だと認識してもらうことは大事ですが、これにも時間はかかります。
「犬は人に付く」と言いますが、最初は環境に慣れること・ストレスをかけないよう過ごすことが大切です。
犬を飼い始めた最初の1週間の過ごし方
では実際に犬をお迎えした最初の1週間のポイントについてみていきましょう。
新しい環境ではどうしてもストレスがかかってしまっているため、飼い主さんがしっかりとコツをおさえておく必要があります。
体調を崩してしまことなどがないよう、最初の1週間は特に気をつけてあげてください。
ゆっくりと休ませる
はじめはゆっくりと過ごさせてあげることが本当に大切です。見知らぬ場所、音、ニオイ。それまで母犬と一緒だった場合は離れたことにも不安を感じているかもしれません。
あらかじめ準備しておいたケージやサークルなどで、ゆっくりと休ませてあげましょう。
早く遊びたい、かわいがりたいといって構いすぎることは絶対にNGです。もちろん愛犬の方から近づいて来ることがあれば優しく声をかけ、静かに撫でてあげましょう。
ゆっくりと過ごし、ストレスを徐々に減らす環境におくことをしっかりと意識しましょう。
家の中を探索させてあげる
少し新しい環境に慣れてきたら、サークルやケージの外に出して家の中を探索させてあげます。
興味を持って歩き回ることで、家の中がどうなっているのかを愛犬に覚えてもらいましょう。探索させるときには絶対に目を離さず、しっかりと見守ることが大切です。
イタズラの対象になるものやゴミ、誤飲の危険性などがないかきちんと注意してあげることを心がけましょう。
愛犬にとって危険な場所がないかを改めてチェックして、安全に過ごせるようにしてあげてくださいね。
これまで食べていたフードを食べさせる
ペットショップや前のオーナーさんにそれまで食べていたフードを聞いておき、同じものを用意します。
急にフードを変更することは食べなくなってしまったり、下痢や嘔吐の原因になることもあります。
消化不良などを起こしてしまわないためにも、はじめは慣れているフードを食べさせてあげましょう。
子犬と成犬では回数や量が変わるので、その点もきちんとチェックしておきます。新しい環境でも慣れたフードを食べることで、安心感を持ってもらいやすくもなりますよ。
トイレサインに気づいたらトイレへ誘導する
トイレトレーニングは”私たち飼い主がトイレサインにいかに気付けるか”で変わります。しかし、犬を飼うことがはじめてだったり慣れていなければ、なかなか気づけませんよね。
まずはよく様子を見て、床のニオイを嗅ぐ・落ち着きがないなどのトイレかな?と思うサインがあったら、トイレへ誘導するようにしていきましょう。
はじめは愛犬も新しいトイレに戸惑っている場合が多いので、前の排泄物のニオイを少し残しておいて、わかるようにしてあげるのも良いですよ。
トイレが成功したら優しい声でたくさんほめてあげてください。
犬を飼い始めた最初の1週間で飼い主さんがやるべきこと

実際に私たち飼い主がやることをチェックしていきましょう。
最初の1週間はとても大切です。愛犬が新しい環境に慣れ、健康に過ごせるようにしっかりと準備をしてあげなければなりません。
愛犬との家族の絆がしっかりとできるよう、たくさんの愛情と知識をを持って接していきましょう。
室内の温度管理をする
お迎えしたのが子犬である場合は、特に室温に注意が必要です。
25℃前後の適温に保てるように、エアコンなどを上手く使ってしっかり温度調節をしてあげましょう。
気温変化のない場所にサークルやケージを置くこともポイント。また湿度は40%~60%が最適です。
気温や湿度を保つことは大切ですが、それだけに頼るのではなく愛犬の様子をきちんと観察して調整してあげましょう。
ゆっくりと休める寝床を用意する
愛犬にとって、しっかりと休めて安心できる寝床も欠かせません。母犬や兄弟犬と離れて不安がっている子犬であれば、母犬のニオイのついた毛布などがあるとより良いとされています。
寝床の場所は、気温の影響を受けやすい窓際や、人がたくさん通る部屋の真ん中などは避けて隅の方で落ち着けるように。隙間風などで寒く無いか、夜はきちんと暗くなる場所なのかも調べましょう。
犬は穴を掘って寝床とする習性があるため、ドーム型などのベッドも安心感が高まります。穴ぐらのような感じも落ち着いて過ごせる場所になります。
ゆっくり休めることが大事なので、体のサイズに合ったクレートを用意してあげる必要もあります。
おしっこやうんちができたら褒める
トイレのしつけでとても大切なのが、成功したらたくさん褒めてあげることです。優しい声色で大げさに思えるほど、しっかりと褒めてあげましょう。
子犬の場合は間隔が短いため、よく様子を見てあげて失敗の習慣がつかないようにしましょう。成犬はそれまでの習慣があるため、少し大変ですが根気強く教えれば覚えてくれます。
今まで外で排泄していた場合は、ベランダにトイレを設置するのもおすすめですよ。さらに葉っぱや枝などをおいておく方法もおすすめです。
きちんとできたらたくさん褒めてあげて、愛犬の成功体験を積み上げていきましょう。
犬を飼い始めた最初の1週間でやってはいけないこと

ではここまでと反対に、犬をお迎えしてはじめの1週間でやってはいけないポイントを確認しましょう。
新しくやってきたかわいい家族を過度のストレスには晒したくはないですよね。ついついやってしまいがちな事も多いので、事前にきちんと把握しておきましょう。
他の家族にも共有して、愛犬をストレスから守ってあげること。それがまずは私たち飼い主の最初の役割ですね。
長い時間留守番をさせてしまう
留守番をさせるには、徐々にトレーニングをして慣らしていく必要があります。そのため、お迎えしたばかりの愛犬を留守番させるのは望ましくありません。
子犬の場合は特に食事や排泄の間隔が短いため、長時間の留守番は体調不良に繋がってしまうことがあります。
留守番できるかどうかは個体差があるため、観察する必要がありますが、お迎えしたばかりでは分かりません。
新しい環境に慣れている最中なので、余計なストレスをかけてしまう留守番は避けてあげるようにしましょう。
食事とトイレ以外も構ってしまう
とにかく静かに過ごさせてあげること。これが一番と言っても良い注意点です。食事とトイレ以外のときは極力かまわずに用意した寝床で落ち着いて過ごさせましょう。
かわいい、早く遊びたい、構いたいという気持ちはグッとこらえて静かに見守ることが大切。愛犬のほうから寄ってくれば、優しく静かに撫でてあげます。
環境が変わったばかりでストレスを感じているところを構われすぎてしまうと、疲れすぎて体調不良を起こし命の危険に陥る子もいます。
大勢の人を招いてしまう
新しくやってきたかわいい愛犬を友人などに紹介したい、そう考える方も多いと思います。しかしこれも特に最初のうちはNGです。
まずは新しい環境と家族に慣れることが最優先。家族以外の人が多く訪ねてくれば犬も混乱してしまいますよね。
人が多く集まれば賑やかになりがちですが、そのような状態も良くありません。
愛犬と私たち飼い主との信頼関係をしっかりと作るためにも、はじめは家族のみで静かに過ごすことがとても大切です。
夜泣きをしたときに抱き上げてしまう
お迎えしたばかりの子犬の場合は、特に夜鳴きをすることがあります。寂しさを感じていたり、1匹で寝ることに慣れていないことが夜鳴きに繋がります。
迎えて数日は家族の寝室内にサークルを置いて安心させる、など夜鳴きの対策もしていきましょう。
ただし夜鳴きは環境が不快であることが、原因となっているケースもあります。甘えだと決めつけずに、原因を見極めることも大切です。
また夜鳴きをしてすぐ抱き上げてしまうと、鳴けば来てくれると覚えさせてしまいます。夜鳴きをしているときは静かに見守り、鳴きやんだら褒めてあげるなどしましょう。
失敗したときに叱ってしまう
トイレやイタズラなど、何か失敗してしまったら思わず叱りたくなりますよね。でもそういったときは淡々と片付けをしたりと、失敗に対して反応しないことが大切です。
私たち飼い主が反応することは犬にとって良いこと、嬉しいことになるため、無言でいることが大きなメッセージになるのです。
この失敗は飼い主に反応してもらえないことなんだ、と愛犬に学習してもらうためにも失敗したら叱るというのはNGと覚えておきましょう。
大きな音をたててしまう
まずは家の中と家族が安心・安全な場所と存在であることをわかってもらう必要があります。
慣れないニオイや音などでストレスがいっぱいの状態の愛犬。その上、大きな音がすればかなりの負担がかかってしまうことは想像できます。
私たち飼い主がいくら愛情を持って迎えても、やはり新しい環境は慣れないもの。
犬は音にとても敏感です。恐怖心などを持たせてしまわぬように、しっかりと注意を払いましょう。
愛犬がごはんを食べないときにすべきこと

飼い始めた最初の頃は不安ごともたくさんありますし、そのひとつが食事です。
しっかりと食べてくれていれば心配も少ないものですが、なかなか食事してくれないときには不安になってしまうでしょう。そんなときにはどうすべきか、ご紹介します。
ストレスや疲れでフードを食べないときは焦らずに様子をみる
私たち飼い主が一生懸命、愛情を持って接しても、やはり環境が変わることは犬にとって大きな負担です。疲れすぎていたりストレスを感じるとフードを食べられなくなってしまう子もいます。
そんなとき、1~2日であれば極力静かで暖かく居心地の良い場所を整え、様子をみてあげましょう。環境に慣れると食べてくれる子がほとんどです。
ただし食事の間隔が短い子犬は体調を崩しやすいため、早めに動物病院へ連れていきましょう。
体調不良が続くようであれば動物病院へ
特に体調が変化しやすい子犬は、少しの不調でも命に関わることがあります。
素人判断をしてしまって、大切な愛犬を危険に晒すことがないよう、専門家である獣医師に診てもらうことが重要です。
お迎えする前に、自宅の近くや評判の良い動物病院を忘れずにリサーチしておくこともおすすめです。いざというときに慌てずに連れていくことができますよ。
緊急時には夜間診療をしてくれている動物病院があるかどうか、というのも合わせて確認しておきましょう。
子犬の場合は強制給餌が必要になることもある
子犬期はまだまだ成長期であり、体を作るもっとも重要な期間なのでごはんを食べない状態が続くのは非常に危険です。
低血糖になる可能性もありますので、子犬がごはんを全く食べないようであれば、強制給餌の必要性が出てくることもあります。
前提として獣医師に相談の上で決定する必要はありますが、食事をしやすい環境を整えた上で、そうした対応が必要になることもあると覚えておきましょう。
犬を飼い始めた最初の1週間は、新しい環境に慣れてもらうことを第一に考える

犬を飼い始める、というのはとてもうれしくワクワクする出来事ですよね。たくさん遊んであげて抱っこして…とさまざまに思い描く飼い主さんも多いと思います。
しかし、しつけはやり直しがききますが、最初の1週間は取り返せません。これから長く過ごしていく愛犬との生活をより楽しくするためには、はじめが肝心です。
静かに落ち着いて過ごさせること・新しい環境と家族に安心してもらうことを第一に考えてくださいね。
たくさん遊んであげるのはこれからいくらでもできるため、まずは見守りましょう。始めにしっかりと信頼関係が築ければ、それが私たち飼い主はもちろん愛犬にとっての幸せにも繋がりますよ。
この記事の執筆者
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