ピンと立った耳、つぶらな瞳、そして何よりもその溢れるばかりの元気!パーソン・ラッセル・テリアは、その愛らしい見た目と活発な性格で多くの人々を魅了する犬種です。
しかし、その魅力の裏には、彼らならではの特性や飼い方に関するポイントが隠されています。「パーソン・ラッセル・テリアってどんな犬?」「元気がありすぎて大変って聞くけど、実際のところどうなの?」「初めて飼うけど大丈夫?」そんな疑問をお持ちのあなたのために、この記事ではパーソン・ラッセル・テリアのすべてを徹底解説します。
性格や特徴から、毎日の生活で役立つしつけ方、健康管理の秘訣まで、パーソン・ラッセル・テリアとの素晴らしい共同生活を送るための情報が満載です。さあ、一緒にパーソン・ラッセル・テリアの魅力に触れていきましょう。
この記事の結論
- 猟犬由来の活動性と知性を持ち、豊富な運動量と知的な刺激が必要
- 一貫したしつけと子犬期からの社会化が、問題行動を防ぎ穏やかな性格を育む上で不可欠
- 膝蓋骨脱臼や眼病など、かかりやすい遺伝性疾患を理解し、日常の健康チェックと定期健診が重要
- 日常のお手入れや遊びを通じたコミュニケーションが、愛犬との信頼関係を強化し豊かな生活に繋がる
目次
パーソン・ラッセル・テリアってどんな犬?歴史と特徴
パーソン・ラッセル・テリアは、イギリス原産の活発で賢い犬種です。
19世紀中頃、ジョン・ラッセル牧師がキツネ狩りのために作出したとされており、その名前の由来にもなっています。
獲物を巣穴から追い出す役割を担っていたため、勇敢でタフな精神力と、小柄ながらも筋肉質な体を持ち合わせています。
日本ではジャック・ラッセル・テリアとしばしば混同されますが、パーソン・ラッセル・テリアは体高や体型に明確な基準があり、より長くすらりとした脚を持つことが特徴です。
その歴史的背景から、アウトドアでの活動をこよなく愛し、常に何かを探求しているような好奇心旺盛な性格が見られます。
明るく友好的で穏やか
家族に対して愛情深い
警戒時に吠えることがある
運動が得意でスタミナ豊富
その他情報
| 原産地 | イギリス |
| 犬種グループ | 3G:テリア |
| 大きさ | 小型 |
| 平均寿命 | 13歳~15歳 |
| なりやすい病気 | 膝蓋骨脱臼,先天性難聴,水晶体脱臼 |
| 参考価格 | 不明 |
被毛
| 抜け毛 | 少ない |
| 毛質 | ダブルコート |
| 毛色 | ホワイト,ホワイト&タン,ホワイト&レモン,ホワイト&ブラック |
原産国と歴史
パーソン・ラッセル・テリアは、19世紀半ばにイギリスの牧師、ジョン・ラッセルによって作出された犬種です。
キツネ狩りのために、獲物を巣穴から追い出す能力に優れたテリア犬として改良されました。
当初は「ジャック・ラッセル・テリア」と同じ犬種として扱われていましたが、1990年代にイギリスで独立した犬種として公認され、日本でもジャパンケネルクラブ(JKC)に公認されています。
そのルーツから、小型ながらも非常に勇敢でパワフルな特性を受け継いでいます。
見た目の特徴
パーソン・ラッセル・テリアは、均整の取れた筋肉質な体つきが特徴です。
小型犬に分類されますが、しっかりとした骨格と丈夫な体を持ち、その見た目からは想像できないほどの運動能力を秘めています。
ピンと立った耳と、知的で活発な印象を与える表情も彼らの魅力のひとつです。全体的に無駄のない引き締まった体型で、まさにハンターの血を引く犬種らしい精悍さを持っています。
体高と体重
パーソン・ラッセル・テリアの体高と体重は、犬種標準によって定められています。
| 性別 | 体高 | 体重 |
|---|---|---|
| 男の子 | 34cm~38cm | 5.8kg~7.7kg |
| 女の子 | 31cm~35cm | 5.8kg~7.7kg |
個体差はありますが、この範囲が理想的とされています。小型犬ながらも、活動量が非常に多いため、見た目以上に体重管理が重要になります。
被毛の色と種類
パーソン・ラッセル・テリアの被毛には、スムースコートとブロークンコートの2種類があります。
- スムースコート:短く滑らかな手触りが特徴で、お手入れが比較的簡単です。
- ブロークンコート:硬めの毛が密集しており、ワイヤーヘアードのようなゴワつきがあります。定期的なプラッキング(手で毛を抜くこと)が必要になる場合があります。
被毛の色は、ホワイトをベースにタン(茶色)、ブラック、またはトライカラー(白・黒・茶)の斑が入ります。特に頭部や尻尾の付け根に色が入ることが多いです。
パーソン・ラッセル・テリアの平均寿命
パーソン・ラッセル・テリアの平均寿命は、一般的に13歳から15歳とされています。小型犬としては比較的長寿な犬種です。
適切な飼育環境、バランスの取れた食事、そして定期的な健康管理を行うことで、さらに長生きすることも期待できます。遺伝的な疾患に注意しつつ、日々の健康チェックを怠らないことが大切です。
パーソン・ラッセル・テリアの性格と行動特性

この犬種は、非常に明るく陽気で、家族に対して深い愛情を示すことで知られています。しかし、その根底には猟犬としての強い本能が流れており、小動物を追いかけることや、穴を掘ることが大好きです。
非常に賢く、物覚えも早い一方で、独立心旺盛で時に頑固な一面を見せることもあります。そのため、しつけには一貫性と根気強さが求められます。
退屈や運動不足は問題行動につながりやすいため、日々の生活に十分な刺激と活動を取り入れることが、彼らとの健全な関係を築く上で不可欠です。
明るく活発な性格
パーソン・ラッセル・テリアは、その小さな体からは想像もつかないほど、明るくエネルギッシュな性格をしています。
常に好奇心旺盛で、遊びや新しい体験に対して積極的です。人懐っこく、家族に対しては深い愛情を示します。
退屈を嫌い、常に何かをしていたいという欲求が強いため、一緒に遊んだり、散歩に出かけたりする時間を十分に確保することが、彼らとの良好な関係を築く上で非常に重要です。
賢く、しかし頑固な一面も
非常に賢く、物覚えが早いのがパーソン・ラッセル・テリアの大きな特徴です。新しいことを教えればすぐに理解し、トレーニングも比較的スムーズに進みます。
しかし、同時にテリア特有の頑固さや独立心も持ち合わせています。一度決めたことはなかなか譲らない、自分の意思を強く持っている、といった一面が見られることもあります。
そのため、しつけには一貫性を持たせ、根気強く向き合うことが求められます。
猟犬としての本能
パーソン・ラッセル・テリアは、そのルーツが猟犬であるため、強い狩猟本能を持っています。小動物を追いかけることや、穴を掘ることが大好きです。
散歩中に小動物を見つけると、興奮して追いかけようとすることがありますので、リードは絶対に離さず、ドッグランなどでも目を離さないように注意が必要です。
庭がある場合は、脱走防止のために頑丈なフェンスを設置するなど、安全対策を徹底しましょう。
他の犬や人との関係性
適切な社会化が行われていれば、他の犬や人とも友好的に接することができます。
しかし、前述の通り狩猟本能が強いため、小さな子どもや他のペット(特に小動物)がいる家庭では、十分に配慮が必要です。
子犬の頃からさまざまな人や犬、環境に慣れさせることで、社会性を養い、より穏やかで順応性の高い犬に育ちます。信頼できるトレーナーに相談し、適切な社会化の機会を与えることも有効です。
パーソン・ラッセル・テリアを迎える前に知っておきたいこと

パーソン・ラッセル・テリアを家族に迎える際は、その特性を理解し、彼らが快適に過ごせる環境を整えることが大切です。
まず、活動量が非常に多いため、十分な運動時間を確保できるか、飼い主さんのライフスタイルと合致するかを検討しましょう。次に、賢く独立心があるため、一貫したしつけに時間を割けるかも重要です。
子犬を選ぶ際は、健康状態や親犬の情報を確認できる信頼できるブリーダーから迎えるか、または成犬の場合は保護犬という選択肢も考えられます。
事前に必要な飼育用品を揃え、安全な生活空間を準備することも忘れずに行いましょう。
子犬の選び方
健康なパーソン・ラッセル・テリアの子犬を選ぶためには、いくつかのポイントがあります。
まず、活発で好奇心旺盛な様子が見られるか、目に輝きがあり、鼻や耳、肛門が清潔であるかを確認しましょう。抱き上げたときに適度な重みがあり、骨格がしっかりしているかも大切です。
また、過度に怖がったり、逆に攻撃的な様子がないかなど、性格的な面もチェックするようにしましょう。可能であれば、親犬の性格や健康状態についても確認できるとより安心です。
どこから迎える?ブリーダーと保護犬
パーソン・ラッセル・テリアを迎える方法は、主にブリーダーから購入するか、保護犬を迎えるかの2つです。
ブリーダー
特定の犬種の専門知識が豊富で、子犬の健康管理や社会化に力を入れているブリーダーを選ぶことが重要です。
見学に行き、飼育環境や親犬の様子、ブリーダーの考え方などを直接確認しましょう。
保護犬
殺処分されてしまう犬を救うという観点から、保護犬を迎えるという選択肢もあります。
成犬の場合、性格が安定しており、基本的なしつけが入っていることも多いです。保護団体を通じて、パーソン・ラッセル・テリアやそのミックス犬と出会える可能性があります。
どちらの場合でも、信頼できる情報源から迎え入れることが、新しい家族との幸せな生活の第一歩となります。
迎え入れるための準備物リスト
パーソン・ラッセル・テリアを迎え入れる前に、以下の準備物を揃えておきましょう。
- フードと食器:子犬用または成犬用の高品質なドッグフードと、清潔に保てる食器(水用と食事用)を用意します。
- ケージ・クレート:犬が安心して過ごせるプライベートな空間として、頑丈で適切なサイズのケージやクレートが必要です。
- トイレトレー・シーツ:トイレの場所を覚えさせるために、吸収性の良いシーツとトレーを用意します。
- 首輪・リード:散歩や外出時に必要不可欠です。子犬のうちから慣れさせましょう。
- おもちゃ:ストレス解消や運動不足解消のために、丈夫なおもちゃをいくつか用意します。
- お手入れ用品:ブラシ、爪切り、歯ブラシ、犬用シャンプーなど、日常のお手入れに必要なものです。
- 寝床:快適に眠れるベッドやクッションを用意します。
その他、動物病院の連絡先や、かかりつけの獣医さんを見つけておくことも重要です。
パーソン・ラッセル・テリアの正しい飼い方

パーソン・ラッセル・テリアは、その活発な性質ゆえに、適切な飼い方が非常に重要です。
彼らのエネルギーを適切に発散させることで、問題行動の予防にもつながります。
必要な運動量と散歩のコツ
パーソン・ラッセル・テリアは非常に活動的な犬種であり、十分な運動量が必要です。毎日最低でも1時間以上の散歩を、朝晩の2回に分けて行うのが理想的です。
ただ歩くだけでなく、走る、ボール遊び、引っ張りっこなど、体を思い切り動かせる遊びを取り入れると良いでしょう。
また、知的好奇心も旺盛なので、ドッグスポーツ(アジリティ、フリスビーなど)や知育おもちゃも取り入れると、心身ともに満たされます。
運動不足はストレスや問題行動の原因となるため、特に意識して時間を確保しましょう。
食事の選び方と与え方
パーソン・ラッセル・テリアは活発なため、高エネルギーのドッグフードが適していますが、肥満にならないよう適切な量を与えることが重要です。
年齢別のフードの選び方
- 子犬期(生後~1歳頃):成長に必要な栄養素が豊富に含まれた子犬用フードを与えましょう。
- 成犬期(1歳頃~高齢期前):活動量に見合った成犬用フードを選び、栄養バランスの取れた食事を心がけます。
- 高齢期(7歳~):消化しやすく、関節ケアなどに配慮された高齢犬用フードに切り替えることを検討しましょう。
適切な給与量と回数
フードのパッケージに記載されている推奨量を参考に、犬の活動量や体型に合わせて調整します。
- 子犬:1日3~4回に分けて与えることで、消化器官への負担を減らし、安定した成長を促します。
- 成犬:1日2回に分けて与えるのが一般的です。一気食いを防ぎ、満腹感を与えるためにも良いでしょう。
食事は規則正しい時間に行い、新鮮な水を常に飲めるように準備してください。
快適な住環境の整備
パーソン・ラッセル・テリアは、室内での飼育が基本となりますが、彼らの活動量に対応できる環境を整えることが大切です。
室内での注意点
活発な犬種なので、室内を走り回れるスペースを確保し、滑りにくい床材を選ぶと良いでしょう。
また、誤飲の危険がある小さなものや、噛んでしまうと困る電気コードなどは、犬の届かない場所に片付けておくことが重要です。
彼らは穴掘りも得意なので、室内に専用の穴掘りスペース(例えば、砂場)を用意するのも良いかもしれません。
安全対策
脱走防止対策は徹底しましょう。好奇心旺盛で穴掘りが得意なため、庭にフェンスを設置する際は、地面に潜れないよう深く埋め込むなど工夫が必要です。
ベランダや窓からの転落防止も考慮し、二重ロックをかけるなどの対策を講じてください。散歩中はリードをしっかり持ち、急な飛び出しを防ぐためにも、常に注意を払うようにしましょう。
パーソン・ラッセル・テリアの効果的なしつけ方

パーソン・ラッセル・テリアは賢い犬種ですが、頑固な一面もあるため、しつけには一貫性と根気強さが求められます。
彼らの賢さを活かし、アジリティなどのドッグスポーツに挑戦するのも、心身の健康維持と飼い主さんとの絆を深める良い機会となります。
子犬期の社会化の重要性
パーソン・ラッセル・テリアのしつけにおいて、子犬期の社会化は非常に重要です。
生後3か月から4か月までの社会化期に、できるだけ多くの人、犬、場所、音、状況に慣れさせることが、将来的に穏やかで安定した性格の犬に育てるための鍵となります。
子犬教室に参加したり、他の犬と安全に触れ合う機会を設けたりすることで、社会性を養い、見知らぬものへの恐怖心を減らすことができます。
基本的なしつけのポイント
パーソン・ラッセル・テリアは賢いため、適切な方法で教えれば、基本的なしつけは比較的早く覚えます。一貫性を持って、ポジティブな方法でトレーニングを進めましょう。
アイコンタクトと名前を覚える
しつけの基本中の基本です。犬があなたの目を見て、名前を呼ばれたらこちらを向くように教えましょう。これができると、その後の指示がスムーズに伝わるようになります。ご褒美やおやつを使い、できた時にすぐに褒めることで、犬は学習します。
おすわり・まて・ふせ
これらは犬とのコミュニケーションの土台となる大切なコマンドです。
- おすわり:犬が座った瞬間に「おすわり」と声をかけ、褒めてご褒美を与えます。
- まて:座った状態から動かないように指示し、しばらく待てたら褒めてご褒美を与えます。
- ふせ:犬が伏せた瞬間に「ふせ」と声をかけ、褒めてご褒美を与えます。
繰り返し練習し、徐々に指示の時間を長くしていきましょう。
ハウスのしつけ
ハウスは犬にとって安全で落ち着ける場所であると同時に、留守番時や来客時など、さまざまな場面で役立ちます。
- 犬がハウスに入ったらご褒美を与える
- ハウスの中で落ち着いていられる時間を徐々に長くする
- ハウスの中では静かに過ごさせる
無理強いせず、犬が自らハウスに入りたくなるようにポジティブなイメージを与えましょう。
問題行動への対処法
パーソン・ラッセル・テリアは賢い反面、退屈したり運動不足になったりすると、問題行動を起こしやすい傾向があります。早期に適切な対処をすることが重要です。
吠え癖
- 原因の特定:退屈、要求吠え、警戒吠えなど、なぜ吠えているのか原因を探ります。
- 無視する:要求吠えの場合、吠えても要求が通らないことを学習させます。
- 運動量を増やす:ストレスが原因の場合、十分な運動で発散させます。
- コマンドで静止させる:「シー」などのコマンドで吠えるのをやめさせ、できたら褒めます。
噛み癖
- 子犬期の甘噛み:噛んできたら遊びを中断したり、「痛い!」と伝えたりして、噛むのはいけないことだと教えます。
- おもちゃを与える:噛んでも良いおもちゃを与え、そちらに興味を向けさせます。
- 社会化:興奮しすぎないよう、他の犬との適切な交流を促します。
破壊行動
- 運動と知的な刺激:運動不足や退屈が原因であることが多いため、十分な運動と知育玩具などで精神的な刺激を与えます。
- 留守番時の工夫:留守番中に退屈しないよう、長持ちするおやつを与えたり、安全な環境を整えたりします。
- ストレス軽減:ストレスの原因を取り除き、安心できる環境を整えます。
賢さを活かしたトレーニング
パーソン・ラッセル・テリアの賢さは、アジリティや服従訓練、ノーズワークなど、さまざまなドッグスポーツで大いに発揮されます。
これらは単に運動不足解消だけでなく、犬の知的好奇心を満たし、飼い主さんとの絆を深める絶好の機会となります。
愛犬が楽しめることを見つけて、一緒にチャレンジしてみるのも良いでしょう。トレーニングを通じて、愛犬の隠れた才能を発見できるかもしれません。
パーソン・ラッセル・テリアがかかりやすい病気と健康管理

パーソン・ラッセル・テリアは比較的丈夫な犬種ですが、いくつかの遺伝性疾患に注意が必要です。
日々の健康チェックとして、食欲や飲水量、排泄物の状態、目や耳、皮膚などに異常がないかを確認しましょう。
また、病気の早期発見と予防のため、年に一度の定期健康診断を欠かさず受けることを強く推奨します。
適切な食事、十分な運動、そして定期的な健康管理で、愛犬の健康寿命を延ばしましょう。
遺伝性疾患について
パーソン・ラッセル・テリアは、いくつかの遺伝性疾患にかかりやすい傾向があります。これらの病気を知っておくことは、早期発見と適切な治療につながります。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)は、膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置からずれてしまう病気です。
初期には無症状なこともありますが、進行すると足を引きずったり、痛みで歩くのを嫌がったりします。軽度であれば内科的治療や体重管理で改善が見込めますが、重度の場合は手術が必要です。
レッグ・カルベ・ペルテス病
大腿骨の先端への血流が悪くなり、骨頭が壊死してしまう病気で、子犬期から若年期に発症することが多いです。
片方の後ろ足に跛行が見られることが特徴で、重度になると歩行困難になります。外科手術が主な治療法です。
原発性水晶体脱臼(PLL:Primary Lens Luxation)
眼の中の水晶体を支える靭帯が弱くなり、水晶体がずれてしまう遺伝性の眼病です。失明につながる可能性があり、早期発見・早期治療が重要です。
症状としては、目の充血、痛み、まぶしさなどが挙げられます。定期的な眼科検診が推奨されます。
日常的な健康チェックのポイント
日々の生活の中で、愛犬の健康状態をチェックする習慣をつけましょう。
- 食欲・飲水量:食事や水の摂取量に変化がないか。
- 排泄物:便の硬さや色、尿の量や色に異常がないか。
- 目・耳・鼻:目ヤニや充血、耳の汚れや臭い、鼻水が出ていないか。
- 被毛・皮膚:フケや赤み、かゆみ、しこりがないか。
- 歩き方:足を引きずったり、歩き方に違和感がないか。
- 体重:急激な増減がないか。
些細な変化でも、気になることがあればすぐに獣医師に相談しましょう。
定期的な健康診断の重要性
病気の早期発見・早期治療のために、年に一度の定期健康診断は非常に重要です。特に高齢期に入ると、半年に一度の健康診断が推奨されることもあります。
健康診断では、身体検査、血液検査、尿検査、レントゲン検査などを行い、見た目ではわからない病気の兆候を見つけることができます。
また、必要な予防接種やフィラリア予防、ノミ・ダニ対策なども忘れずに行いましょう。
パーソン・ラッセル・テリアと快適に暮らすためのアドバイス

パーソン・ラッセル・テリアとの共同生活をより豊かにするために、日々のケアと深い絆を築くことが大切です。
これらの工夫を通じて、パーソン・ラッセル・テリアとの毎日が、より楽しく、安全で、充実したものになるでしょう。
トリミングと日常のお手入れ
パーソン・ラッセル・テリアの被毛の種類によってお手入れの方法は異なりますが、どちらのタイプも日常的なケアが重要です。
ブラッシング
- スムースコート:週に2~3回、ラバーブラシや獣毛ブラシで優しくブラッシングすることで、抜け毛を除去し、皮膚の健康を保ちます。
- ブロークンコート:週に2~3回、スリッカーブラシやコームでブラッシングが必要です。定期的なプラッキング(手で毛を抜くこと)を行うことで、美しい被毛を保つことができます。
シャンプー
月に1回程度、犬用シャンプーを使って行いましょう。シャンプー後はしっかりと乾かし、皮膚病の予防に努めてください。
特に皮膚がデリケートな子は、獣医師に相談して適切なシャンプーを選びましょう。
耳・目・歯のケア
- 耳:週に1回程度、犬用のイヤークリーナーで耳の中を拭いて清潔に保ちます。嫌がる場合は無理せず獣医師に相談を。
- 目:目ヤニが出たら、柔らかいコットンで優しく拭き取ります。充血や目やにの量が多い場合は病気の可能性も。
- 歯:毎日、犬用歯ブラシと歯磨きペーストで歯磨きを行い、歯周病を予防しましょう。子犬の頃から慣れさせることが大切です。
遊びを通して信頼関係を築く
パーソン・ラッセル・テリアは遊びが大好きな犬種です。ボール遊び、フリスビー、引っ張りっこなど、体を動かす遊びを積極的に取り入れることで、彼らの有り余るエネルギーを発散させることができます。
また、知育玩具を使った遊びも彼らの知的好奇心を満たし、退屈を解消するのに役立ちます。
これらの遊びは、単なる運動だけでなく、飼い主さんとのコミュニケーションを深め、強い信頼関係を築くための大切な時間となります。
災害時の備え
万が一の災害に備え、愛犬のための準備をしておくことは非常に重要です。
- 迷子札・マイクロチップ:身元がわかるように必ず装着しましょう。
- 非常用持ち出し袋:ドッグフード、水、薬、食器、リード、おもちゃ、毛布など、最低5日分は用意しておくと安心です。
- 避難所の確認:ペット同伴可能な避難所や、ペットを預かってくれる場所を事前に調べておきましょう。
- クレート慣れ:災害時に避難所で過ごすことを想定し、普段からクレートに慣れさせておくと、犬のストレス軽減につながります。
いつ何が起こるかわからない時代だからこそ、日頃からの備えが愛犬を守ることにつながります。
まとめ:パーソン・ラッセル・テリアとの素晴らしい生活のために
パーソン・ラッセル・テリアは、その活発で賢い性格、そして愛らしい見た目で、多くの人々に喜びを与えてくれる犬種です。彼らとの生活は、毎日が発見と感動に満ちたものになるでしょう。
しかし、そのエネルギッシュな特性ゆえに、十分な運動と適切な社会化、そして一貫性のあるしつけが欠かせません。
この記事でご紹介したように、彼らの歴史や特性を理解し、正しい飼い方、しつけ方、健康管理を実践することで、愛犬との絆はより一層深まります。
パーソン・ラッセル・テリアとの生活は、飼い主さんにとっても、常に学びと成長の機会を与えてくれます。本記事が、あなたと愛するパーソン・ラッセル・テリアが、健康で幸せな日々を送るための一助となれば幸いです。
この記事の執筆者
nademo編集部
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