猫種の中では非常に体が大きく、大型猫種のひとつとして数えられる猫のテディベアことラガマフィン。
その体の大きさや長毛種であることから、飼いにくいといわれることも多いですが本当にそうなのでしょうか。
この記事では実際の性格や特徴はどのような猫なのかや、飼い方などについても詳しく解説しています。
愛らしさたっぷりのラガマフィンについてぜひ知ってみてくださいね。
担当ライター
もくじ
ラガマフィンは飼いにくい猫種?

結論から言うとラガマフィンは決して飼いにくい猫ではありません。「飼いにくい」と言うのは長毛種であるために、お手入れのひと手間を考慮して言われていることが多いようです。
実は猫をお迎えするのが初めて、という方にも比較的おすすめの猫種なのです。
SNSなどで愛らしい姿が広まり、注目が集まっていることでどんな猫だろう?と興味を持った方もいるのではないでしょうか。
ラガマフィンにはこの猫種ならではの魅力的なポイントがたくさんありますよ。
またこれは他の猫にも言えることですが、飼う時に注意したい点も当然存在します。安易にお迎えしてしまうのは、どちらにとっても良いことではありませんよね。
ラガマフィンについてのさまざまな点をしっかりとチェックして、ぜひラガマフィンの魅力に触れてみてください。
ラガマフィンの特徴や性格

ラガマフィンの特徴はまず、その体の大きさにあります。
他の猫に比べて大きく筋肉・骨格ががっしりとしているため抱っこされている姿が印象的、とSNSで話題になることも。
また”猫のテディベア”と例えられるほどのフワフワの毛並みも特徴です。モコモコとした皮毛が大きい体をよりかわいらしく見せているのですね。
体だけでなく目が大きく、豊かな表情も特徴の1つです。
さらに大型種の特徴として、成長スピードがゆっくりという事も挙げられます。成猫になるまで3~4年が必要です。
そして意外にも鳴き声は比較的小さい、というのもラガマフィンの特徴です。
ラガマフィンの大きさと体型
体高 | 平均45~60cm |
体重 | 平均4.5~9kg |
ラガマフィンの最大の特徴は体の大きさです。それには「ロング&サブスタンシャイルタイプ」であることが関係しています。
つまり筋肉や骨格ががっしりとしている大型の猫種である、ということなのですね。
見た目からもある程度は重量があると思われますが、実際は想像以上になることも。
平均で4.5~9kgの間の子が多いのですが、大きい子になると10kgを超える場合もあります。
ラガマフィンの被毛・毛色
長くふわふわとした被毛を持つのがラガマフィンです。そのふんわり・モコモコとした毛並みも人気を集めている理由の1つなのではないでしょうか。
毛色や模様はかなり多彩です。毛色は茶・クリーム・ブルーなどさまざまであり、柄も単色に加えてバイカラーや縞模様などがあります。そのため毛色・模様の血統上での規定は特にありません。
瞳の色も体毛と同じく多彩でグリーン・オレンジ・オッドアイなどの子も。
それぞれのラガマフィンが異なった容姿をしていることも魅力の1つです。
ラガマフィンの性格
ラガマフィンは性格もとても魅力的です。飼い主に対して愛情深く、甘えん坊な性格をしています。
穏やかで優しい子が多いので、人はもちろん他の動物・先住の動物に寄り添えるという特徴も。小さなお子さんにも優しく接してくれますよ。
また猫は神経質で環境の変化が苦手な子が多いのですが、ラガマフィンは比較的環境への適応が早いという点も見られます。
ちょっといたずら好きな面もあるので、ものを壊したりケガをさせたりする事がないように注意が必要です。
ラガマフィンの寿命・病気
ラガマフィンの平均寿命は10~13歳といわれています。猫全体の平均寿命は約15歳と言われているので少し短めの寿命と言えますね。
しかし、当然ながら個体差があるため、15歳以上生きてくれる子もいます。
食事や普段の生活など健康管理などに気を配ってあげることで、寿命が延びる可能性は高まります。
またラガマフィンが持つ特徴や遺伝的にかかりやすい病気も存在します。
いざというときに素早く対処ができるよう、どんな病気にかかりやすいのかをあらかじめ知っておきましょう。
ラガマフィンがかかりやすい病気
毛球症 | 飲み込んだ毛を排出できず、体内にたまって毛玉になってしまう |
尿石症 | 腎臓から尿管、膀胱、尿道の中に結晶や結石ができる |
肥大型心筋症 | 心筋が厚くなることで心室が狭くなり、十分な血液を送ることができなくなる |
ラガマフィンは長毛のため、毛球症になりやすいと言われます。
猫は毛繕いの際に毛を飲み込みますが、通常は体外に排出されます。しかし体調が悪かったりケアがきちんとなされていない場合、飲み込んだ毛を排出できず、体内にたまって毛玉になってしまうのです。
毛球病にかかると食欲不振、ぐったりする、便秘などの症状が出て、毛玉が胃壁や腸壁を傷つけることもあります。
また尿結石にもかかりやすい特徴があります。原因は一概には言えませんが、水分の不足やビタミン等の栄養不足、ストレスなどいろいろな要素があげられます。
症状は血尿、頻回にトイレに行く、排尿時に痛がることなど。進行すると尿が出ず、食欲もなくなり時には命に関わることもあります。
遺伝的に肥大型心筋症にかかりやすいとも言われています。心臓に血栓ができて動脈が詰まってしまう病気です。
症状は、呼吸が荒くなって起き上がれなくなる、呼吸困難に陥り心停止してしまうなど。迅速な処置が必須で、少しの遅れが命取りになります。
ラガマフィンの歴史

ラガマフィンは、1960年頃にペルシャと他の猫種を掛け合わせて誕生したラグドールから生まれた猫種。
ラグドールにさらにペルシャやヒマラヤン・メインクーンなどを掛け合わせたのがラガマフィンとされています。
誕生は1990年ごろなので、新しい猫種ですね。これからさらに人気が出るのではと言われています。
ラガマフィンとは「いたずら小僧」「ボロ布を着た子供」という意味。
当初は冗談で付けられたようですが、登録上取り消し不可能だったことや愛らしい響きが受けたことによって、正式な名前となっています。
ラガマフィンの価格相場

ラガマフィンの販売価格は20万円前後が多くなっています。 ショータイプを希望する場合は30万円を超える値が付くことも。
ペットタイプであれば15万円程度で購入できることもあります。また、ペットショップやブリーダーなど購入する場所によって変化する場合もあります。
男の子よりも女の子の方が数万円高い場合が多く、また人気の毛色でも価格が変化します。現在はレッド系、次いでブルー系に人気が集まっているようです。
ラガマフィンを飼うときのポイント

では実際にラガマフィンを飼うときのポイントをご紹介します。
大切な家族を迎えるにあたってしっかりとチェックしておきたい点です。自分の住環境やライフスタイルと合っているかなど、ぜひ参考にしてくださいね。
広めの飼育スペースを確保する
ラガマフィンは体の大きさもあり、広めの飼育スペースがあることが望ましい猫種です。
猫用ベッド・ソファなども大きめのものが◎。狭く体に合わないものだと寝てくれないこともあります。
さらにキャットタワーなどがあればより良いでしょう。
また飼い主に対して愛着の強い子が多いため、一緒に過ごすソファなどを考慮すると広めの飼育スペースをオススメします。
なるべく毎日ブラッシングをしてあげる
長毛の毛並みがかわいらしいラガマフィン。
かかりやすい病気の毛球症はもちろん、皮膚病などを防ぐためにもブラッシングは欠かせません。毎日ブラッシングをしてあげましょう。
このブラッシングの手間で飼いにくい、という方もいるのですがラガマフィンの毛質は比較的絡まりにくいのも特徴。
そのためそれほど時間は要しませんよ。
健康に過ごしてもらえるように、ブラッシングはこまめにしてあげましょう。
壊れやすいものは事前に片付けておく
いたずら好きな一面もあるため、壊れやすいものや大切なものはしっかりと収納して対策をしておくことが肝心です。
それほど活発に動き回る、というわけではありませんが体が大きく重量があります。ものにぶつかったり落としてしまうことが考えられますね。
また誤飲やケガなど安全性の面でも重要です。
私たち飼い主もラガマフィンも安心して過ごせるように、室内の整頓や対策は不可欠です。
常に新鮮な水を用意してあげる
ラガマフィンは体質的に尿結石にかかりやすいこともあり、水分補給はしっかりと行えるようにしておくことも心がけましょう。
常に新鮮なお水を用意してあげて、好きな時にきちんと飲める環境にしてあげることが大切です。
しっかりと飲んでいるかなど、摂った水分量もチェックする習慣をつけておくようにしましょう。
肥満にならないように注意する
ラガマフィンは比較的運動量が控えめです。
しかし、がっしりとした大きな体を維持するために食事量が多い傾向にあります。これらの特徴から肥満体型になりやすい猫種であると言えるのです。
肥満体型になると、病気はもちろんケガのリスクが向上してしまいます。そのため運動させるだけではなく、食事の観点からも注意が必要です。
食べすぎてしまわないように、食事やおやつの管理をしてあげましょう。
ラガマフィンは初心者でも比較的飼いやすい猫種!

ラガマフィンは性格も穏やかで優しく、飼い主によく懐いてくれます。フワフワ・モコモコの愛らしい見た目と甘えん坊なところもとてもかわいいですね。
体に似合わず鳴き声も小さいため内面的な特徴とあわせて、猫を飼ったことがないという初心者の方にもオススメです。
初心者にとっては環境の変化に強いという点も魅力なのではないでしょうか。
また鳴き声の小ささはマンションなどで飼育したい方にも人気ですよ。
まだ多くの人に知られていないラガマフィンですが、とても魅力的な猫種です。大切な家族として迎えるために、しっかりポイントをチェックしてあげてくださいね。
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nademo編集部
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