短くて太い足と長い胴、大きなお尻、ニコニコと笑っているような表情が愛らしいコーギーには、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンの2種類がいます。
ただ、この2種類は公認されている犬種のみであり、実はその他にも非公認の1種類が存在しています。
この記事では2種類のコーギーの違いから飼育ポイント、しつけなどについてわかりやすくまとめました。
お迎えにあたり、2種類のコーギーの特徴や、かかりやすい病気などについてご紹介します。
この記事の結論
- ジャパンケネルクラブ(JKC)に認定されているコーギーは2種類
- カーディガンとペンブロークは近代まで同一犬種として扱われていた
- 第3のコーギーとも呼ばれているフラッフィー(長毛のコーギー)はJKC非公認
- コーギーは足腰周りの病気にかかりやすいので、足腰に負担がかからない環境や肥満対策が必須
目次
JKC(ジャパンケネルクラブ)公認のコーギーは全2種類

コーギーには、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(写真右)とウェルシュ・コーギー・カーディガン(写真左)の2種類が存在します。
日本ではどちらかといえば、ペンブロークのほうがおなじみでしょう。
というのも、JKCによる犬種別犬籍登録頭数のにおいても、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは数千匹の登録、ウェルシュ・コーギー・カーディガンは数十匹の登録という大きな差が。
どちらもイギリスのウェールズ地方で生まれた犬種。カーディガン、ペンブロークともに、ウェールズにある町の名にちなんで名付けられたものだそうです。
2種類のコーギーが生まれた背景
元々、ウェールズ地方には地元の気候や地形に適応した牧畜犬がいました。ウェルシュ・コーギー・カーディガンは、その中でも古い歴史を持つ土着の犬種と考えられています。
一方、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、10世紀頃にフランダース地方からウェールズへ移住した織物職人が連れてきた犬(現在のスピッツ系の犬の祖先)と、地元の牧畜犬が交配されて誕生したとされています。
1930年代初頭までは、これら2種類のコーギーは同一犬種として扱われ、交配も行われていました。しかし、それぞれの特徴が明確になるにつれて、品評会での審査基準に支障をきたすようになったため、1934年にそれぞれが独立した犬種として公認されました。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは断尾していることが多い
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは断尾されることがあります。もともと牧畜犬や牧羊犬として働いており、噛まれたりしないようにするための取り組みでした。
現在では犬の福祉と自然な形態を重視する観点から、多くの国や地域で断尾が禁止されつつあります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークが断尾されているかどうかは、地域や個別の選択によるところといえるでしょう。
非公認の長毛種である第3のコーギー「フラッフィー・コーギー」

フラッフィーは、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの長毛バリエーションを指す非公式な呼び方です。fluffyは英語で「綿毛の、ふわふわした」という意味。性格や性質は通常のコーギーと変わりません。
被毛が長いため毛玉ができやすく、念入りなブラッシングが必要です。毛が伸びると厚くなってくるので、暑さ対策も十分に行う必要があります。
フラッフィー・コーギーは、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの中でも、標準的な被毛よりも長く、柔らかい被毛を持つ個体を指します。
その見た目の愛らしさから人気がありますが、国際的な犬種団体(ジャパンケネルクラブ[JKC]やアメリカンケネルクラブ[AKC]など)では、犬種標準から外れる「失格」とされる特徴であり、独立した公認犬種ではありません。
なぜ公認されていないのか?
血統の確立状況
フラッフィー・コーギーは、ペンブロークの遺伝的変異によって生まれるものであり、独立した犬種として計画的に繁殖され、独自の血統が確立されているわけではありません。
あくまでペンブロークの「バリエーション」 のひとつと見なされています。
犬種標準からの逸脱
各犬種団体が定める「犬種標準(ブリードスタンダード)」には、その犬種のあるべき姿(骨格、毛色、被毛の質、性格など)が細かく規定されています。
ペンブロークの標準では、被毛は「中くらいの長さで、ストレートな上毛と短く密な下毛を持つ」 とされており、フラッフィーの長くて柔らかい被毛はこれに該当しないため、展覧会などでは失格となります。
歴史的背景
コーギーはもともと牧畜犬として活躍しており、その被毛は厳しい天候から身を守る役割がありました。
標準的な被毛は、汚れにくく、手入れもしやすいという実用性も兼ね備えています。フラッフィーの被毛は、その実用性という点では標準より劣ると考えられた可能性もあります。
フラッフィー・コーギーの主な特徴
- 被毛: 最も特徴的なのは、その長く柔らかく、ふわふわとした被毛です。特に耳、胸、脚、尻尾などに飾り毛が豊富に見られます。
- 見た目: その被毛から、一般的なペンブロークよりもさらに丸みを帯びた、ぬいぐるみのような愛らしい印象を与えます。
- 健康状態: 被毛の質が公認されていないだけで、健康面で特別な問題があるわけではありません。ただし、被毛が長いため、毛玉ができやすく、手入れに手間がかかることがあります。また、皮膚病のリスクがわずかに高まる可能性も指摘されています。
- 性格: 性格は通常のペンブローク・コーギーと同様に、明るく、友好的で、活発な傾向があります。
現在の状況
フラッフィー・コーギーは、ブリーダーの意図しない遺伝的要因によって生まれることがありますが、その愛らしい見た目から、ペットとして飼い主から人気があります。
しかし、前述の通り、独立した犬種として公認されることはなく、ペンブロークの「非標準的な被毛のバリエーション」 という位置づけです。
特定の犬種として「ほとんど存在しない、または公認種に統合された」というよりは、「公認種であるペンブローク・コーギーの中に、標準外の被毛を持つ個体が生まれることがある」 と理解するのが適切です。
コーギーの歴史

コーギーの歴史は古く、カーディガンに至っては紀元前1200年頃、ヨーロッパ大陸からイギリスに持ち込まれた犬がルーツと言われています。
紀元前ということもあって非常に古い歴史を持ち、その歴史は約4,000年にもなります。ウェールズの920年に牧畜犬として活躍した、という記録があり、非常に有用だった犬種だとも言われています。
ペンブロークは12世紀頃に西欧からイギリスにやってきて、ウェールズ地方で牧畜犬として活躍した歴史があります。
祖先犬はさまざまな説があるため、はっきりとした祖先はわかっていません。カーディガンとペンブロークは近代まで同種とされていましたが、大きさや耳の形などから現代では区別されています。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの特徴

胸部が広く筋肉質で、大きな耳と尾の短さが特徴のウェルシュ・コーギー・ペンブローク。一般的に賢く、真摯で誠実な性格です。 明るく陽気で、社交的な一面もあります。
家族に対して非常に愛情が深く、一緒に過ごすことを喜びます。訓練にも適しており、教えたことをしっかり覚えます。
家族との絆を大切にし、同居の子どもやペットとも良好な関係を築くことが多いです。愛情表現が豊かなことも特徴のひとつといえます。
頭が良いので物覚えも早い
初めて会う人でも仲良くできる
警戒心がとても強く吠えやすい
筋肉質なので運動神経が良い
その他情報
原産地 | ウェールズ |
犬種グループ | 1G:牧羊犬・牧畜犬 |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 変性性脊髄症,白内障,椎間板ヘルニア,外耳炎,フォン・ヴィレブランド病 |
参考価格 | 30万円前後 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | レッド,フォーン,セーブル,ブラック&タン |
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのサイズ(体高・体重)
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは中型犬に分類されます。成犬時の体高・体重の平均は以下のとおりです。
体高 | 25cm~30cm |
体重 | 男の子:10kg~12kg 女の子:9kg~11kg |
カーディガンよりも平均的には少し小さめです。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格・習性
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは非常に賢く、学習能力が高い犬種です。教えたことをすぐに覚えます。
また忠誠心が強く、家族との関係を大切にし、家族に対しては非常に愛情深い存在です。
初対面の人に対してもあまり警戒心を持たず、積極的に交流しようとすることが多いです。明るく、陽気な性格の犬種といえるでしょう。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの毛色や被毛
毛色や被毛にはいくつかバリエーションがあります。
- レッド
- セーブル
- フォーン
- ブラック&タン
- レッド&ホワイト
- セーブル&ホワイト
- フォーン&ホワイト
成長するにつれて、幼犬時とは違った毛色になるペンブロークも珍しくありません。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命は一般的に11歳から14歳です。
遺伝的な要素も寿命に関連する可能性があります。お迎えを検討するさいは健康な血統を選び、信頼できるブリーダーなどから迎えることも重要です。
愛情を注ぎ、適切なケアを提供することで、長く幸せな時間を過ごせるでしょう。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの特徴

頑丈な骨格を持ち頭部はやや長めで、大きな耳と丸い目が特徴のウェルシュ・コーギー・カーディガン。尾は長く、垂れ下がっています。
知識欲旺盛で、頭のいい犬種です。忠実・従順な性格で、家族に対して深い愛情を示します。活発で元気な一面もあり、適切な運動が必要です。
ペンブロークに比べて警戒心が強く、警戒吠えをすることも。あまり吠えないように、子犬期にしつけができることが好ましいでしょう。
明るく賢い
飼い主に忠実だが警戒心が強い
鳴き声は大きめ
活動的で遊び好き
その他情報
原産地 | イギリス |
犬種グループ | 1G:牧羊犬・牧畜犬 |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 椎間板ヘルニア,変性性脊髄症,股関節形成不全 |
参考価格 | 27万円~32万円 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブルーマール,ブリンドル,レッド,セーブル,ブリンドルポイント(トライカラー),レッドポイント(トライカラー) |
ウェルシュ・コーギー・カーディガンのサイズ(体高・体重)
ウェルシュ・コーギー・カーディガンもペンブローク同様、中型犬に分類されます。成犬時の体高・体重の平均は以下のとおりです。
体高 | 25cm~32cm |
体重 | 男の子:14kg~17kg 女の子:11kg~15kg |
ペンブロークより、やや大きめの子が多いようです。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの性格・習性
ウェルシュ・コーギー・カーディガンはとても賢い犬種です。家族に対して深い忠誠心を持ち、家族の一員としての役割を真摯に果たします。
家族との関係を大切にし、愛情深く忠実なパートナーとして振る舞います。家族との時間を楽しむことが大好きです。
活発でエネルギッシュな面もあり、毎日の散歩や遊びで満足感を得ます。一般的に警戒心が強く、家や家族を守るために警戒吠えをすることがあります。
適度な社会化とトレーニングを通じて、過剰な警戒心や吠えをコントロールすることも重要です。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの毛色や被毛
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの毛色は下記の6種類があります。
- ブルーマール
- ブリンドル
- レッド
- セーブル
- ブリンドルポイント(トライカラー)
- レッドポイント(トライカラー)
ブルーマールやブリンドルなど、ペンブロークには見られない毛色もあります。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの平均寿命
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの平均寿命は一般的に12歳~15歳です。適切な養育と健康管理を行うことで、寿命を最大限に延ばせる可能性が高まります。
定期的な健康チェックや予防接種、適切な食事、適度な運動、適切な体重管理などを行いましょう。
寿命の長短は遺伝的な要素も関連していることがあります。信頼できるブリーダーなどから、健康な子犬を迎えることも重要です。
コーギーの飼育ポイント

コーギーは活発な犬種で、適度な運動が必要です。散歩や広いスペースでの遊びなどで毎日、運動をしましょう。
子犬のうちからさまざまな人や犬との交流を促し、ポジティブな経験を積ませましょう。社会性を積むことで、問題行動のリスクを低減できます。
また、学習能力の高さも特徴といえます。基本的なコマンドや社会的なマナーを教えるほか、パズル玩具やアクティビティで知恵を育みましょう。
他の犬種と同様、定期的な健康チェックや予防接種、寄生虫予防や歯科検診など獣医師のケアを受けることも重要です。
非常に愛情深い犬種です。日常的にコミュニケーションや遊びを通じて絆を深めましょう。
子犬期からしつけを行う
コーギーは愛情深く賢い犬種ではあるものの、どのような犬種であってもしつけが必要不可欠です。子犬期のコーギーにまず、教えたいしつけは以下のとおり。
これらができるようになったら、いろいろなコマンドに挑戦してみましょう。コーギーならすぐに、覚えてくれることでしょう。
高い所から飛び降りないように注意する
コーギーは短足の犬種で、体格的にジャンプや飛び降りには適していません。高い場所からの飛び降りは、骨や関節、背中へ負担をかける可能性も。
着地時に失敗したり転倒したりすると、骨折や打撲、靭帯損傷などの恐れがあります。
また、飛び降りによる衝撃は脊椎に圧力をかけ、椎間板ヘルニアなどの椎間板疾患を引き起こすリスクを伴います。
特に成長期の子犬や高齢のコーギーにとって、ジャンプや飛び降りは非常に危険です。
高い場所から飛び降りることを防ぐために、飼い主さんは安全と健康を考慮した生活や環境づくりを心がける必要があります。
飛び降りを防ぐためのトレーニングを行い、適切な行動パターンを身につけましょう。
肥満にならないように体重管理は徹底する

適正な体重を維持することは、コーギーの健康状態を保つために重要です。BCS(ボディ・コンディション・スコア)で愛犬の状態を確認しましょう。
コーギーは活発な犬種であり、適度な運動が必要です。肥満は運動能力の低下や運動への興味喪失にもつながり、活発な性格や運動ニーズに悪影響を与えます。
適切な量かつ栄養バランスの取れた食事を与え、過食や人間の食べ物の与え過ぎに注意しましょう。
また、毎日の運動や遊びで、エネルギー消費と筋力維持に努めることも重要です。定期的な健診も、肥満予防に役立ちます。
フードは成長段階に合わせて変えていく

子犬期から成犬期にかけて、コーギーも栄養ニーズは変化します。
子犬用フードは成長に必要なカロリーをたっぷり含み、成長ステージに合わせたバランスの取れた栄養を摂取できます。成犬用フードは成犬の栄養ニーズに合わせて調整されています。
フードのパッケージに表示されている対象年齢を参考にして選ぶといいでしょう。獣医師やペット栄養管理士など専門家の指示やフードパッケージの推奨量に従い、過食を避けます。
摂取量は個体のサイズや活動レベル、代謝率などによっても異なりますので、専門家と相談しましょう。
週2~3回を目安にブラッシングする

ブラッシングは週2回から3回、可能であれば毎日行いましょう。コーギーは二重被毛で被毛の密度が高く、抜け毛が比較的多い傾向があります。
ブラッシングを行うことで、抜け毛をできるだけ取り除き、毛玉や絡まりを予防できます。定期的なブラッシングで、被毛の健康と美しさをキープしましょう。
月に1回を目安にシャンプーする

シャンプーの頻度は皮膚の状態や環境によるところもあり一概には言えませんが、一般的には月に一度のシャンプーを目安にするといいでしょう。
定期的なブラッシングや日常のケアによって、被毛の清潔さをキープできます。
足が短いコーギーはお腹の毛が比較的汚れやすいので、汚れてしまったら低刺激のウェットティッシュや蒸しタオルなどで拭いてあげましょう。
耳が汚れているときはしっかりケアする

子犬期のコーギーは垂れ耳で蒸れやすく、外耳炎(がいじえん)にかかりやすいと言われています。
耳の汚れを放置してしまうと、痒みや痛みを引き起こしたりニオイが気になることも。
耳が垂れているままだと状況がわかりづらいため、定期的にチェックしておくことが重要です。
耳に汚れが見られるときには、専用のウェットシートや濡れたガーゼなどでしっかりお手入れをしてあげましょう。
歯磨きは子犬の頃から習慣化させる

犬も人間と同様、口内を清潔に保つためには歯磨きが必要です。歯磨きをしないと歯垢や歯石が蓄積して歯周病の原因となってしまいます。
また歯磨きは、新しい経験を受け入れやすい子犬期から慣れさせていくことが大切。
はじめは口周りに触れることからスタートし、歯磨きジェルや飼い主さんの指に巻きつけて磨く歯磨きシートなどを使い、最後に歯ブラシに慣れさせるのがおすすめですよ。
毎日散歩に連れて行く

一般的な犬種同様、コーギーも日々の散歩は欠かせません。もともと牧畜犬だったこともあり、一定の運動量が必要です。下記を目安に朝晩、散歩をしましょう。
目安回数 | 1日2回 |
目安時間 | 1回30分~1時間 |
目安距離 | 2km~3km |
気温や湿度が高いときや天候のよくないときなどは、無理する必要はありません。
夏場の散歩は時間帯を調整する
コーギーは暑さに弱い犬種なので、夏場や気温が高い日は散歩時間を調整する必要があります。
夏は日差しが出ている日中は避け、早朝や夕方以降など比較的気温が落ち着いた時間帯を選びましょう。
ただ夏は夕方になっても地面に熱が残っている場合があり、そのまま歩かせると肉球をやけどするため、飼い主さんが必ず地面の温度を確認してから連れだしましょう。
暑さに弱いので室温はしっかり管理する

コーギーの被毛は上毛と下毛の二重構造でできているダブルコートなので、寒さには比較的強いですが、暑さには弱いです。
夏場はエアコンを使って室温・湿度を調整してあげましょう。暑くても23℃程度を維持しなければいけません。
た新鮮な水が飲める場所を複数用意したり、冷感接触のカーペットやベッドなども取り入れるのもおすすめです。
コーギーのかかりやすい病気や怪我

その体格から、コーギーの病気は足腰周りによくでます。かかりやすい病気の代表的なものについて、ここでは3つご紹介します。
椎間板ヘルニア | 椎間板が飛び出て神経を圧迫することにより、痛みや麻痺を引き起こす。 |
変性性脊髄症 | 痛みはないが、数年かけて後ろ足から前足へと麻痺が進行する病気で、最終的に死に至る病気。 |
股関節形成不全 | 股関節の骨の異常によって歩行に支障が出る病気。 |
特に胴が長い犬種なので、椎間板ヘルニアについてはより一層の注意が必要です。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)は、脊椎の椎間板内部にある髄核という組織が外に飛び出して、神経にぶつかってしまう疾患です。
圧迫や炎症が生じてさまざまな神経障害を引き起こし、重症化すると下半身が麻痺することもあります。
コーギーは胴が長いことから、椎間板ヘルニアの発症リスクが他の犬種に比べてやや高いです。遺伝的な要素も関与している可能性があります。
痛みや不快感を感じているように見えたり、なでられるのを嫌がるときなどは早めに、かかりつけ医に相談しましょう。
変性性脊髄症
コーギーには変性性脊髄症(へんせいせいせきずいしょう)と呼ばれる神経疾患が見られることがあります。
初期段階では痛みを伴うことなくゆっくり進行し、歩行や運動がしにくくなる病気です。中高齢期によくみられます。
ある程度進行すると軽度な運動の制御障害や歩行異常が現れ、徐々に後肢の麻痺や歩行困難が起こります。遺伝による疾患とされ、確実な予防法・治療法はありません。
症状が出てきたら激しい運動をさせないようにしながら経過観察し、歩けないくらい進行した場合は適切な介護で、できるだけ快適に過ごせるよう工夫しながら過ごします。
股関節形成不全
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)は骨盤と股関節が正常に発達せず歩行障害や脱臼などの症状が現れ、激しい痛みを伴うこともある疾患です。
主には遺伝が原因と言われていますが、環境的な要因で発症することもあります。
股関節の運動の不安定性や炎症により歩行異常などが起こります。痛みを伴うため、跳躍したり走ったりすることが難しくなります。
ある程度、症状が進行してからでないとわかりにくいので、定期的な検診などで予防に努めましょう。
普段過ごす場所の床材をクッション性の高いものにする、肥満にならないように気をつける、などの予防策があります。
コーギーのミックス犬も人気

人気犬種ランキングなどではいつも上位にランキングされるコーギー。高い人気のせいか、ミックスの子もバリエーションが豊富。主なミックスは以下のとおりです。
人気犬種同士のミックスですが、パッと見ではなかなか気付きづらい子もいるでしょう。
ただ、ここでご紹介したミックス以外にも、コーギーをベースとしたミックス犬は他にも多く存在していますよ。
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